JP3514750B1 - 薄型コアレスモータ - Google Patents

薄型コアレスモータ

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JP3514750B1 JP2002268722A JP2002268722A JP3514750B1 JP 3514750 B1 JP3514750 B1 JP 3514750B1 JP 2002268722 A JP2002268722 A JP 2002268722A JP 2002268722 A JP2002268722 A JP 2002268722A JP 3514750 B1 JP3514750 B1 JP 3514750B1
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Abstract

【要約】 【課題】 ブラケットに工夫を加え、モータの厚みを2
mm程度に極めて薄くできるようにする。 【解決手段】 ケース(1)とブラケット(2)からな
るハウジング(H)と、このハウジング内に、偏心ロー
タ(R)と偏心ロータに軸方向空隙を介してリング状マ
グネット(4)を格納し、このマグネットの内径部でフ
レキシブルベース(8)に基端が固定された一対のブラ
シ(6、7)を備え、前記フレキシブルベースをハウジ
ング側周に給電端子として導出され、前記ハウジングは
マグネットが配される部分に透孔(2a)が設けられ、
この透孔を通って前記フレキシブルベースがハウジング
側方に導出されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ミニディスクなどの
音響機器や移動体通信機器のサイレントコール手段など
に用いられる小型コアレスモータの改良に係り、特に
さが2ミリ程度の超薄型コアレスモータに関する。
【0002】
【従来の技術】ミニディスクなどの音響機器や移動体通
信機器の小型薄型化志向に伴い、移動体通信機器に搭載
される部材も小型薄型化の要求がつよい。たとえば、移
動体通信機器のサイレントコール手段の一つである扁平
型振動モータでは、機器側の印刷配線板に両面粘着剤な
どを介して直接載置するため、取り付け面は平坦が要求
され、ブラシに電力を供給する給電端子はモータの側周
部に導出されるようになっている。このような扁平型モ
ータは、軸方向界磁型リング状マグネットで駆動される
ので、このマグネットの内径部分に配されたブラシに電
力を供給する給電構造に工夫が必要である。このため、
ブラシに電力を供給する給電構造前記マグネットと、こ
のマグネットを載置したハウジングの一部であるブラケ
ットとの間から導出させる必要がある。このような薄型
コアレス振動モータは、たとえば、特開平10−262
352号(特許文献1参照)として開示されたように、
ブラケットにブラシベースの形状に合わせてプレス加工
によって凹所を形成し、この凹所にブラシベースを埋め
込むことにより、ブラスベースの厚みを無視できるよう
にしたものがある。
【特許文献1】特開平10−262352号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、フレキ
シブルブラシベースは厚みが接着層を含めて0.18m
m程度あり、プレス加工でブラシベースの厚み分を収め
凹所を押し潰して形成するのは、かなりのブラケット
の厚みが必要であり、このため、従来の技術ではモータ
として厚さが2.5mm程度が限界であった。そこでこ
の発明は、上記のような薄い、たとえば、厚みが0.2
mm以下のブラケットに工夫を加えて給電電極として導
出するに当たってブラシベースの厚み分を無視できるよ
うにし、モータの厚みを2mm程度にできるようにする
のを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題の基本的な解決
は、請求項1に示す発明のように、ケース(1)と、
のケースの開口縁に取り付けられるブラケット(2)と
でハウジング(H、H1)が構成され、このハウジング
内に格納されたもので、扁平なコアレスロータ(R)
と、このコアレスロータに軸方向空隙を介して臨ませた
リング状マグネット(4)と、前記ブラケットに配され
フレキシブルベース(8)と、前記リング状マグネッ
トの内径部で前記フレキシブルベースに基端が接続され
ると共に、前記ロータに配された印刷配線コミュテータ
に先端が摺接されるようにした一対のブラシ(6、7)
が備えられ、前記フレキシブルベースの一部が前記リン
グ状マグネットの下方を通って延在されることによって
ハウジング側方に導出された薄型コアレスモータであっ
前記ケースとブラケットは厚みが0.2mm以下と
なっていて前記マグネットの下方を横切る位置給電端
子導出用として透孔(2a,22a)が設けられ、前記
フレキシブルベースの厚みは0.18mm以下となって
いて一部がこの透孔を通って再びブラケット上面に出さ
れてハウジング側方で前記ブラケットから突き出された
舌片(2b、22b)給電電極部として導出されてい
るもので達成できる。このようにすれば、ブラケットの
厚みを薄く0.2mm以下にしてもプレス押圧等の無理
な手段でブラシベースの一部を収納する凹所を形成する
手段を採用しなく済み、単なるブランクによって透孔
抜き加工するため、ブラシベース導出手段が容易にで
き、フレキシブルなブラシベースは通常厚さが0.15
mm程度のため、透孔を通してモータの側周に容易に導
出できるのでモータの厚みを増加させる怖れもない。
【0005】具体的には、請求項2に示す発明のよう
に、前記ロータ(R)は偏心ウエイト(Rw)が一体化
されて偏心しており、この偏心したロータを支承する軸
(3)は太さが0.6mm以下で基端が前記ブラケット
に固定され、前記ロータは回転中心に配した軸受(B)
を介して前記軸に回転自在に装着され、前記軸の周囲で
前記ケースに受け止められ、前記軸は両端の内少なくと
もこの先端が前記ケースにレーザ溶接(Y)されている
のがよい。このようにすれば、たとえばブラケットの厚
みを0.15〜0.2ミリでも潰すような無理な手段が
不要となるので、薄型化に対してフレキシブルベースの
厚みを考慮しなくて済み、2mm厚のモータにすること
ができ、軸がたとえば、0.5ミリ程度のものでも、確
実に保持でき、軸はハウジングに溶接されているので、
落下など衝撃がロータに加わっても軸の変形が防止でき
る。そして、別の具体的な構成は、請求項3に示すよう
に、前記ハウジング(H1)は平面視ほぼ四角形に形成
され、給電電極(68a、78a)と取り付け用ダミー
端子(22c)があるものにするのがよい。このように
すれば、ハウジングが四角形のため、また、取り付け用
ダミー端子があっても外方に突き出ていないようになっ
ているので、邪魔にならず位置決めハンドリングが容易
である。このため、セット側ではモータの自動搭載が容
易であり、取り付け用ダミー端子によって印刷配線板な
どにマウント固定するのが容易にできる
【0006】
【発明の実施の態様】次に、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。図1は、この発明の第1の実施
の形態の扁平型コアレス振動モータの断面図である。図
2は、図1の給電構造の特徴を示す底面図である。図3
は、図1の給電構造の変形例の底面図である。図4は、
図1の偏心ロータの平面図である図5は、同ロータの変
形例の平面図である。
【0007】図1は、厚み2mm程度に構成した超薄型
コアレス振動モータを示し、0.15mmの薄い磁性ス
テンレス板を絞り加工したケース1とこのケースの開口
部に取り付けた0.2mm程度のブラケット2でハウジ
ングHが構成され、内部には、前記ブラケット2の中心
に太さ0.5mm程度の軸3が圧入固定され、この軸3
の半径方向外方に薄いリング状マグネット4が載置され
ている。ここで軸の基端は圧入の代わりにレーザ溶接し
てもよい。前記軸3には、厚み0.6mm程度の偏心ロ
ータRが回転自在に装着され、軸方向空隙を介して前記
リング状マグネット4に臨ませている。この偏心ロータ
Rは、後述の図4に示すような3個の電機子コイルと1
個の偏心ウエイトからなり、添設した印刷配線コミュテ
ータ5を介して一対のブラシ6、7により電力を受ける
ようになっている。ここでは偏心ロータRは図4のA−
A断面図で表している。ここで、前記ブラケット2に
は、図2にも示すように、ちょうど前記マグネット4の
位置が透孔2aとなっていて、前記ブラシ6、7を固定
したフレキシブルベース8は、パターン6a、7aを半
径方向へ延在させてこの透孔2aを通って、再びブラケ
ット上に引き出され、前記ケース1の側周の前記ブラケ
ットより突き出された舌片2b上に導出される。したが
って、フレキシブルベース8をマグネット4とブラケッ
トの間から外方に導出するに当たって、この0.15程
度厚みを有するフレキシブルベース8の導出空間を容易
に確保できることになる。ここで前記フレキシブルベー
ス8は所定の面に接着剤が付着されていてブラケット、
マグネットに接着固定するのがよい。本実施例でブラシ
6,7はその基端がパターン6a,7aに半田付けやス
ポット溶接等で接続されフレキシブルベース8へ固定さ
れる。その基端を軸3と透孔22aの間に配置すると、
ブラシベース8は透孔22aとマグネット4により押さ
えられるので、ブラシ摺接部分に図において下方の力が
加わってもその浮き防止ができる。前記フレキシブルベ
ース8の給電電極部はブラケット2より突き出された
舌片2bの部分で折り返され、3方向に半田電極がむ
き出されて容易に機器側の印刷配線板に半田結線できる
ようになっている。
【0008】一方ハウジングの他部を構成するケース1
は、中央に前記細手のステンレス製の軸3の他端が装着
されるバーリング状透孔1aが配され、この透孔1aの
周囲にポリイミドPを配着し、このポリイミドPを介し
て前記偏心ロータRを、軸受Bを介して前記一対のブラ
シ6,7の押接力によって摺接させている。このため、
ロータ3は常時ケース1側に付勢され、ポリイミドPで
回転自在に押さえられるので、それ以上にケース1側に
移動して当たるおそれがなく、空隙を常に一定にして回
転位置がばらつくこともなく安定して回転支承させるこ
とができる。ここで、前記軸3の他端は前記ケースに前
記バーリング状透孔1aの部分でレーザ溶接されてい
る。したがって、前記軸3は前記偏心ロータの落下など
の衝撃が加わっても透孔から外れてしまうおそれはな
い。
【0009】図3は図1の給電構造の変形を示したもの
でハウジングH1を角形に形成し、ブラシの一方77を
ブラケット22に接地し、ブラシの他方66をフレキシ
ブルベース88に固定し、このホット側のみ透孔22a
を介して外方に導出して舌片22bをまわりこんで給電
端子68aとし、ブラケットと一体の接地側給電端子7
8aは、取り付け用ダミー端子22cと同電位としたも
のである。
【0010】図4に示すものは、偏心ロータRの構成を
示したもので、厚み0.05mm程で表面に薄く粘着剤
を塗布した薄いフイルム状フレキシブル印刷配線板9
に、3個の空心電機子コイルRa、Rb及びRcを片側
に偏在させて付着し、中央の空心電機子コイルRbは両
面に形成した印刷配線パターンまたは一層に巻線しなが
ら付着していくようにして薄手に形成し、ここに密度1
5程度のタングステン合金製のウエイトRwを載置し、
さらに、密度6〜8程度の高比重樹脂Jで一体化し、中
心に配した焼結含由軸受Bを介して前記軸3に回転自在
に装着したものである。ここで、他面側に概略構成とし
て記載された平板コミュテータ5は、この薄いフレキシ
ブル印刷配線板9に形成するか、または、このフレキシ
ブル基板に別の薄い印刷配線板で平板コミュテータを形
成したものを添設してもよい。 このコミュテータ5
は、ここでは図示しないが、N、S交互に着磁された4
極のマグネットと組みあわせる場合は、対向するショー
トした6極のセグメントを形成したものに構成し、8極
の磁極からなるマグネットと組合わせる場合は12極の
セグメントからなる公知のものが用いられる。
【0011】図5に示すものは、偏心ロータの変形例で
2個の空心電機子コイルRA、RBとこの反対側に配し
た銅タングステン合金製で比重15程度の偏心ウエイト
Rwを通常の樹脂JJに埋め込むように配したものであ
る。なお、端末の結線などは、概略としてあり、平板コ
ミュテータは省略している。このようにすれば、円盤形
でもタングステンの高比重による重量と空心電機子コイ
ルとの重量差により偏心ウエイト側Rw側に重心が来る
ので、偏心ロータを形成することになる。
【0012】なお、上記各実施例ではいずれも振動モー
タを例示したが、公知の通常回転型モータに用いてもよ
いのはもちろんである。
【0013】
【発明の効果】この発明は上記のように構成したので、
ブラケットの厚みを0.2mm以下にしてもプレス押圧
等の無理な手段を採用することなく単なるブランクによ
透孔加工のため、簡単にブラシベース導出手段が容易
にでき、フレキシブルなブラシベースは接着層を含めた
厚みが通常0.18程度のため、透孔を通してモータの
側周に容易に導出できるので厚みを増加させる怖れもな
い極めて薄いモータにすることができる。請求項2に示
すようにすれば、たとえば、ブラケットの厚みを0.1
5〜0.2ミリでも潰すような無理な手段が不要となる
ので、薄型化に対してフレキシブルベースの厚みを考慮
しなくて済み、2mm厚のモータにすることができる。
また、軸がたとえば、0.5ミリ程度のものでも、確実
に保持でき、落下など衝撃がロータに加わっても軸の変
形が防止できる。請求項3に示すような偏心ロータにす
れば、ハウジングが角形のため、ハンドリングが容易で
あるため、セット側では、モータの搭載が容易で、ブラ
シベースは透孔とマグネットによって押さえられるの
で、ブラシ摺接部分に図において、下方の力が加わって
も、ブラシ固定部のブラシベースの浮きが防止できる。
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態を示す扁平型コア
レス振動モータの断面図である。
【図2】 図1の給電構造の特徴を示す底面図である。
【図3】図1の給電構造の変形例の底面図である。
【図4】図1の偏心ロータの平面図である
【図5】同ロータの変形例の平面図である。
【符号の説明】
H、H1 ハウジング 1 ケース 2、22 ブラケット 2a、22a 透孔 3 軸 4 リング状マグネット R 偏心ロータ 5 平板コミュテータ 6、7、66、77 一対のブラシ 8 フレキシブルベース 1 フレキシブル印刷配線板

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース(1)と、このケースの開口縁に
    取り付けられるブラケット(2)とでハウジング(H、
    H1)が構成され、このハウジング内に格納されたもの
    で、扁平なコアレスロータ(R)と、このコアレスロー
    タに軸方向空隙を介して臨ませたリング状マグネット
    (4)と、前記ブラケットに配されたフレキシブルベー
    ス(8)と、前記リング状マグネットの内径部で前記フ
    レキシブルベースに基端が接続されると共に、前記ロー
    タに配された印刷配線コミュテータに先端が摺接される
    ようにした一対のブラシ(6、7)が備えられ、前記フ
    レキシブルベースの一部が前記リング状マグネットの下
    方を通って延在されることによってハウジング側方に
    出された薄型コアレスモータであって前記ケースとブ
    ラケットは厚みが0.2mm以下となっていて前記マグ
    ネットの下方を横切る位置給電端子導出用として透孔
    (2a,22a)が設けられ、前記フレキシブルベース
    の厚みは0.18mm以下となっていて一部がこの透孔
    を通って再びブラケット上面に出されてハウジング側方
    で前記ブラケットから突き出された舌片(2b、22
    b)給電電極部として導出されている薄型コアレスモ
    ータ。
  2. 【請求項2】 前記ロータ(R)は偏心ウエイト(R
    w)が一体化されて偏心しており、この偏心したロータ
    を支承する軸(3)は太さが0.6mm以下で基端が前
    記ブラケットに固定され、前記ロータは回転中心に配し
    た軸受(B)を介して前記軸に回転自在に装着され、前
    記軸の周囲で前記ケースに受け止められ、前記軸は両端
    の内少なくともこの先端が前記ケースにレーザ溶接
    (Y)されている請求項1に記載の超薄型コアレスモー
    タ。
  3. 【請求項3】 前記ハウジング(H1)は平面視ほぼ四
    角形に形成され、給電電極(68a、78a)と角形の
    コーナに外方に突き出ないようにした取り付け用ダミー
    端子(22c)がある請求項1又は2に記載の超薄型コ
    アレスモータ。
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