JP3514322B2 - サーモクロミックフィルムを用いた電子黒板 - Google Patents

サーモクロミックフィルムを用いた電子黒板

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JP3514322B2
JP3514322B2 JP21736493A JP21736493A JP3514322B2 JP 3514322 B2 JP3514322 B2 JP 3514322B2 JP 21736493 A JP21736493 A JP 21736493A JP 21736493 A JP21736493 A JP 21736493A JP 3514322 B2 JP3514322 B2 JP 3514322B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、黒板シートに対して画
像を繰り返して形成または消去可能な電子黒板に係り、
特に熱印加によって画像消去および画像形成が可能なサ
ーモクロミックフィルムを用いた電子黒板に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来の電子黒板として、例えば、実開平
2−35511号公報には、マーカによって文字や図形を書
き込みまたは消去できるホワイトボードシートと、この
シート上に書き込まれた情報を複写するための照明用光
源と、情報の読み取りを行うためのレンズおよび光電変
換用CCDと、光電変換された情報をプリントアウトす
るプリンタとを備えたプリンタ付きホワイトボードが示
されている。
【0003】また特開平3−211100号公報には、原稿情
報の入力手段と、帯電可能な誘電膜を有する黒板シート
と、この黒板シートに原稿情報に基づいて形成された静
電潜像をトナーによって現像する現像手段とを備えた電
子黒板が示され、また実開昭62−50995号公報には、サ
インペンおよびこのサインペンを移動させるペン駆動用
ソレノイドを備えた転写手段によって黒板上に転写画像
を形成する電子式黒板が示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の電子黒
板では、マーカやサインペン等のインクペンによって黒
板シートに画像を形成する場合、黒板シート付着したイ
ンクによって使用者の手や衣服等が汚れやすく、また画
像消去時にインク紛が発生して装置の周囲環境を汚染す
るという問題が発生し、トナーによって黒板シートにト
ナー像を形成する電子黒板においても、トナーが周囲に
飛散するという問題が発生する。
【0005】さらに、画像情報に基づいて黒板シートに
トナー像を形成する静電記録装置では、黒板シート上に
静電潜像を形成するためのレーザ光学系,前記静電潜像
をトナー像に現像する現像部,黒板シート上のトナー像
を除去するクリーニング器等を必要とする。このため、
画像形成手段を静電記録装置によって構成した場合に
は、画像形成手段が複雑化かつ大型化するという問題が
発生する。
【0006】本発明の目的は、使用者や周囲の環境を汚
染することが防止され、かつ画像情報に基づいて黒板シ
ートに画像を形成する画像形成手段が小型化されたサー
モクロミックフィルムを用いた電子黒板を提供すること
にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の第1の手段は、常温より高い第1の温度に
加熱されて透明になり、前記第1の温度より高温の第2
の温度に加熱されて白濁し、透明状態と白濁状態とが可
逆的に変化するサーモクロミックフィルムによって形成
され、かつ移動可能に張設された黒板シートと、前記黒
板シートを前記第2の温度に加熱して画像を形成する画
像形成手段と、前記黒板シート上に形成された画像を光
学的に読み取って前記黒板シート上の画像に対応する画
像情報を発生する読み取り手段と、黒板シートを第1の
温度に加熱して画像を消去する画像消去手段と、前記読
み取り手段からの画像情報を外部装置に出力し、かつ外
部装置からの画像情報を前記画像形成手段に入力する相
互通信手段とを備えたことを特徴とする。
【0008】
【0009】
【0010】さらに、前記画像形成手段が、前記黒板シ
ートの移動方向に直交するシート幅方向に配列した複数
の発熱素子を黒板シートに当接させ、画像情報に対応す
る前記発熱素子を選択的に発熱させて黒板シートを前記
第2の温度に加熱するサーマルヘッドを備えたことを特
徴とする。
【0011】さらに、前記画像消去手段が、画像消去時
に前記黒板シートに対する前記発熱素子の印加熱量を制
御し、発熱素子によって前記黒板シートを前記第1の温
度に加熱させる印加熱量制御部を備えたことを特徴とす
る。
【0012】さらに、第の手段は、前記画像消去手段
が、画像消去時に前記読み取り手段によって画像が読み
取られる読み取り位置で前記黒板シートを照明する光源
の発熱量を制御し、光源からの輻射熱によって黒板シー
トを第1の温度に加熱させる発熱量制御部を備えたこと
を特徴とする。
【0013】さらに、第の手段は、前記画像消去手段
が、前記読み取り手段によって画像が読み取られる読み
取り位置で前記黒板シートを照明する光源からの発生熱
によって加熱される蓄熱部材と、画像消去時に前記蓄熱
部材を前記黒板シートに接触させて前記黒板シートを第
1の温度に加熱させ、かつ非画像消去時に前記蓄熱部材
を前記黒板シートから離間させる蓄熱部材駆動機構と
備えたことを特徴とする。
【0014】さらに、第の手段は、前記画像消去手段
が、消去温度に加熱される消去ローラと、画像消去時に
前記消去温度に加熱された前記消去ローラを黒板シート
に接触させて前記黒板シートを第1の温度に加熱し、か
つ非画像消去時に前記消去ローラを黒板シートから離間
させる消去ローラ駆動機構とを備えたことを特徴とす
る。
【0015】さらに、第の手段は、前記画像形成手段
を、画像形成時に把持されて書き込み温度に接触部を加
熱するヒータ部と、前記ヒータ部に電源を供給する電源
部と、非画像形成時に前記接触部を覆い、かつ画像形成
時に前記接触部を露出させるカバー部材と備え、加熱さ
れた接触部が前記黒板シートに接触するように操作さ
れ、前記接触部で黒板シートを前記第2の温度に加熱す
熱ペンによって構成したことを特徴とする。
【0016】さらに、第の手段は、非画像形成時に前
記熱ペンが着脱可能に装着され、装着時に熱ペンに対し
て電気的に接触する接点を備えたペンホルダ部を装置本
体に設けたことを特徴とする。
【0017】
【0018】
【0019】さらに、第の手段は、前記画像消去手段
を、画像消去時に把持されて消去温度に接触部を加熱す
るヒータ部と、前記ヒータ部に電源を供給する電源部
と、非画像消去時に前記接触部を覆い、かつ画像消去時
に前記接触部を露出させるカバー部材を備え、加熱され
た接触部が前記黒板シートに接触するように操作され、
前記接触部で前記黒板シートを前記第1の温度に加熱す
る消去パッドによって構成したことを特徴とする。
【0020】さらに、第の手段は、前記接触部を、回
動可能に支持された加熱ローラによって構成したことを
特徴とする。
【0021】
【0022】
【0023】さらに、第の手段は、非画像消去時に前
記消去パッドが着脱可能に装着され、装着時に消去パッ
ドに対して電気的に接触する接点を備えたパッドホルダ
部を装置本体に設けたことを特徴とする。
【0024】さらに、第10の手段は、前記画像形成手段
と前記画像消去手段とを一体に構成したことを特徴とす
る。
【0025】さらに、第11の手段は、前記黒板シートの
裏面に対向させて、定形フォーマットが印字されたフォ
ーマッティングシートを移動可能に張設したことを特徴
とする。
【0026】
【作用】上記の第1の手段によれば、第1の温度に加熱
されて透明になり、第2の温度に加熱されて白濁し、透
明状態と白濁状態とが可逆的に変化するサーモクロミッ
クフィルムで形成され黒板シートと、黒板シートを第2
の温度に加熱して画像を形成する画像形成手段と、黒板
シート上に形成された画像を光学的に読み取って黒板シ
ート上の画像に対応する画像情報を発生する読み取り手
段と、黒板シートを第1の温度に加熱して画像を消去す
る画像消去手段と、読み取り手段からの画像情報を外部
装置に出力し、外部装置からの画像情報を画像形成手段
に入力する相互通信手段とによって、黒板シートが第2
の温度に加熱されて黒板シートに画像が形成され、かつ
黒板シートが第1の温度に加熱されて黒板シートに形成
された画像が消去されて、またこの黒板シート上に形成
した画像を画像情報に変換すること、黒板シート上に形
成された画像に対応する画像情報を外部装置に出力、お
よび外部装置からの画像情報を読み取り手段に入力する
ことができる。
【0027】
【0028】
【0029】さらに、黒板シートの移動方向に直交する
シート幅方向に配列した複数の発熱素子を黒板シートに
当接させ、画像情報に対応する発熱素子を選択的に発熱
させて黒板シートを前記第2の温度に加熱するサーマル
ヘッドを備えた画像形成手段によって、画像情報に対応
する画像を黒板シートに形成する。
【0030】さらに、画像消去時に黒板シートに対する
発熱素子の印加熱量を制御し、発熱素子によって黒板シ
ートを第1の温度に加熱させる印加熱量制御部を備えた
画像消去手段によって、画像を形成するためのサーマル
ヘッドで黒板シート上の画像を消去することが可能にな
る。
【0031】さらに、第の手段によれば、画像消去時
に読み取り位置で前記黒板シートを照明する光源の発熱
量を制御し、光源からの輻射熱で黒板シートを前記第
の温度に加熱させる発熱量制御部を備えた画像消去手段
によって、照明用の光源で黒板シート上の画像を消去す
ることが可能になる。
【0032】さらに、第の手段によれば、読み取り位
置で黒板シートを照明する光源からの発生熱によって加
熱される蓄熱部材と、画像消去時に蓄熱部材を黒板シー
トに接触させて黒板シートを第1の温度に加熱させ、か
つ非画像消去時に蓄熱部材を黒板シートから離間させる
蓄熱部材駆動機構とを備えた画像消去手段によって、照
明用の光源で加熱された蓄熱部材が黒板シートに接触し
て画像を消去し、かつ非画像消去時に蓄熱部材駆動機構
が蓄熱部材を黒板シートから離間させる。
【0033】さらに、第の手段によれば、消去温度に
加熱される消去ローラと、画像消去時に消去温度に加熱
された加熱ローラを黒板シートに接触させて黒板シート
を第1の温度に加熱し、かつ非画像消去時に消去ローラ
を黒板シートから離間させる消去ローラ駆動機構とを備
えた画像消去手段によって、消去ローラが黒板シートに
接触して画像を消去し、かつ非画像形成時に消去ローラ
駆動機構が消去ローラを黒板シートから離間させる。
【0034】さらに、第の手段によれば、画像形成時
把持されて書き込み温度に接触部を加熱するヒータ部
と、このヒータ部に電源を供給する電源部と、非画像形
成時に接触部を覆い、かつ画像形成時に接触部を露出さ
せるカバー部材とにより、加熱された接触部が前記黒板
シートに接触するように操作され、接触部で黒板シート
を前記第2の温度に加熱する熱ペンによって、黒板シー
ト上に手書きで画像が形成され、画像形成時に接触部が
黒板シートを第2の温度に加熱する画像形成温度に加熱
保持し、非画像形成時に高温の接触部が外部に露出する
ことを防止できる。
【0035】さらに、第の手段によれば、非画像形成
時に熱ペンが着脱可能に装着され、装着時に熱ペンに対
して電気的に接触する接点を備えたペンホルダ部によっ
て、非画像形成時に熱ペンに対する充電および温度制御
することが可能になる。
【0036】
【0037】
【0038】さらに、第の手段によれば、画像消去時
に把持されて消去温度に接触部を加熱するヒータ部と、
このヒータ部に電源を供給する電源部と、また、非画像
消去時に接触部を覆い、かつ画像消去時に接触部を露出
させるカバー部材とを有し、加熱された接触部が黒板シ
ートに接触するように操作され、接触部で黒板シートを
第1の温度に加熱する消去パッドによって、使用者が黒
板シート上の所望の領域の画像を消去でき、非画像消去
時に接触部が外部に露出することを防止することが可能
になる。
【0039】さらに、第の手段によれば、回動可能に
支持された加熱ローラで構成された接触部によって、画
像消去時の黒板シートと消去パッドとの摩擦が抑制され
る。
【0040】
【0041】
【0042】さらに、第の手段によれば、非画像消去
時に消去パッドが着脱可能に装着され、装着時に消去パ
ッドに対して電気的に接触する接点を備えたパッドホル
ダ部によって、非画像形成時に消去パッドに対する充電
および温度制御が可能になる。
【0043】さらに、第10の手段によれば、一体に構成
された画像形成手段と画像消去手段とによって、使用者
が単一の部材で黒板シートに画像を形成し、かつ黒板シ
ートから画像を消去することが可能になる。
【0044】さらに、第11の手段によれば、黒板シート
の裏面に対向して移動可能に張設され、かつ定形フォー
マットが印字されたフォーマッティングシートによっ
て、黒板シートに複数の異なる定形フォーマットを表示
することが可能になる。
【0045】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0046】図1は本発明のサーモクロミックフィルム
を用いた電子黒板の一実施例を示す正面図、図2はその
側面図である。
【0047】1は公知のサーモクロミックフィルムによ
って無端のベルト状に形成された黒板シート、2は窓部
2aが開口し、前記黒板シート1、メインモータ3およ
び張設ローラ4,5等を収納支持する収納フレーム、6
はサーマルペン7および消去パッド8がそれぞれ着脱可
能に装着されたホルダ部、9は使用者が装置を操作する
ための操作部、10はプリンタ部、11はスキャナ部であ
る。
【0048】公知のサーモクロミックフィルムは、図3
の特性図に示すように常温T0から第1の温度T1に加熱
することにより透明状態になり、常温T0に冷却しても
透明状態を維持し、かつ常温T0から第2の温度T2に加
熱して常温T0に冷却することにより白濁状態になり、
透明状態と白濁状態とが可逆的に変化する特性を有して
いる。
【0049】図4は図1に示すA−A切断線における本
実施例の断面図である。
【0050】12は収納フレーム2内で窓部2aに対向す
る背面板、13は黒板シート1を挾持するフィードローラ
対、14はCCD(電荷結合素子)等から構成されたライン
イメージセンサ、15は結像レンズ、16は黒板シート1を
照明する光源、17はシート幅方向に配列した複数の発熱
素子17aを備えたサーマルヘッド、18はサーマルヘッド1
7と共に黒板シート1を挾持するプラテンローラ、19は
背面板12と黒板シート1との間に配置されたフォーマッ
ティングシート、20はフォーマッティングシート19を張
設するシートローラである。
【0051】サーマルペン7は、図5の断面図に示すよ
うにボディ7a,半球状の先端部をボディ7aから突出さ
せ、例えば銅線等の熱伝導率の高い材料によって形成さ
れた接触部材7bおよびボディ7a内で接触部材7b外周
面に密着するヒータ7cから構成され、このヒータ7cは
ケーブル21によって装置本体の電源部(図示省略)と接続
されている。また、消去パッド8は、図6に斜視図に示
すように、例えば銅板等の熱伝導率の高い材料によって
形成された接触部材8a,この接触部材8aと一体になっ
た把持部材8b,接触部材8aの裏面に配置されたヒータ
8cから構成され、このヒータ8cはケーブル22によって
装置本体の電源部と接続されている。
【0052】ホルダ部6は、前記サーマルペン7および
前記消去パッド8の装着をそれぞれ検知するセンサ(図
示省略)を備えており、電源部は、サーマルペン7の検
知信号オフに連動してヒータ7cに駆動電流を供給し、
かつ消去パッド8の検知信号オフに連動してヒータ8c
に駆動電流を供給する。駆動電流を供給されたヒータ7
cは、接触部材7bを画像形成温度Tg(Tg≧T2)に加熱
し、また駆動電流を供給されたヒータ8cは、接触部材
8aを画像消去温度Td(T1≦Td<T2)に加熱する。
【0053】図7は本実施例における制御部を示すブロ
ック図である。
【0054】51は装置全体を制御するCPU(中央処理
装置)、52は頁単位の画像情報等を記憶するメモリ、53
はプリンタ部10を制御するためのプリンタ部制御回路、
54はスキャナ部11からの画像情報が入力するスキャナ部
制御回路、55はラインイメージセンサ制御回路、56はサ
ーマルヘッド制御回路、57は光源出力制御回路、58はメ
インモータ制御回路、59はホストコンピュータ等の外部
装置70に接続されたインタフェース部である。
【0055】次に、電子黒板の動作について説明する。
【0056】電子黒板においては、メインモータ3が駆
動することにより、張設ローラ4,5、フィードローラ
対13およびプラテンローラ18がそれぞれ正回転または逆
回転して、黒板シート1を正方向または逆方向に移動さ
せる。黒板シート1は、画像形成前には透明状態であ
り、第2の温度T2に加熱された領域が白濁状態になっ
て画像が形成され、背面板12は、画像のコントラストを
明瞭にするために濃色に着色されている。また、フォー
マッティングシート19は透明なシートによって形成さ
れ、窓部2aの開口面積と略等しい領域ごとに等分割さ
れた複数の領域を備えており、各領域は、例えば格子や
罫線等の定形フォーマットが印字された印字領域または
定形フォーマットが印字されていない非印字領域として
構成されている。ここで、一対のシートローラ20は、図
示を省略したモータによって正回転または逆回転するよ
うに構成されており、使用者は、前記モータを駆動させ
ることにより、フォーマッティングシート19の所望の領
域を窓部2aに移動させることができる。このことによ
り、使用者は、手書き時に所望の定形フォーマットを見
ながら黒板シート1に対して画像形成作業ができるの
で、作業性を向上できる。
【0057】黒板シート1に手書きによって画像を形成
する場合、使用者は、操作部9を操作してメインモータ
3を駆動させることにより、黒板シート1の所望の領域
を窓部2aに移動させ、次にボディ7aを把持してサーマ
ルペン7をホルダ部6から抜脱する。ホルダ部6から抜
脱することにより、前述したようにサーマルペン7の接
触部材7bは画像形成温度Tgに加熱される。使用者は、
サーマルペン7の接触部材7b先端部を黒板シート1に
接触させて文字,絵等の画像を手書きする。接触部材7
bを黒板シート1に接触させることにより、黒板シート
1における接触部分が第2の温度T2に加熱されて白濁
するので、透明地の黒板シート1に白色の画像が形成さ
れる。また、誤記の訂正等のために画像を消去する場
合、使用者は、把持部材8bを把持して消去パッド8を
ホルダ部6から抜脱し、接触部材8aを画像消去する領
域に接触させる。前述したようにホルダ部6から抜脱す
ることにより、消去パッド8の接触部材8aが画像消去
温度Tdに加熱されるので、黒板シート1における接触
部分が第1の温度T1に加熱され透明になって画像が消
去される。
【0058】また、メモリ52に記憶された画像情報に基
づいて黒板シート1に画像を形成する場合、使用者は、
操作部9から画像情報を選択するデータおよび印字命令
を入力する。CPU51は、前記データに対応する画像情
報をメモリ52からサーマルヘッド制御回路56に出力さ
せ、さらにサーマルヘッド制御回路56に対して所定の印
字電圧値を設定する。サーマルヘッド制御回路56は、メ
モリ52からの画像情報をRAM(ランダムアクセスメモ
リ)等の作業用メモリに記憶する。CPU51は、後述す
る画像消去手段によって黒板シート1上の画像が消去さ
れた領域をサーマルヘッド17に対向する位置に移動さ
せ、サーマルヘッド制御回路56に駆動信号を出力する。
サーマルヘッド制御回路56は、画像情報を黒板シート1
の幅方向のラインデータに分解し、このラインデータの
有色部に対応する発熱素子17aに印字電圧値に設定され
た駆動電圧を印加するとともに、電圧印加に同期させて
メインモータ制御回路58にライン同期信号を出力する。
ライン同期信号の入力によりメインモータ制御回路58
は、画素密度に対応する距離だけ黒板シート1が移動す
るようにメインモータ3を駆動させる。駆動電圧を印加
された発熱素子17aは、素子表面が画像形成温度Tgにな
るように発熱し、黒板シート1を第2の温度T2に加熱
してラインデータの有色部に対応する領域を白濁させ、
シート幅方向の線画像を形成する。全てのラインデータ
に対応する線画像の形成を完了したならば、CPU51
は、黒板シート1を移動させて画像を窓部2aに表示さ
せる。
【0059】また、本実施例の電子黒板は、黒板シート
1に形成された画像を読み取るための読み取り手段を備
えており、使用者は、操作部9から読み取り命令を入力
することにより、前記読み取り手段によって窓部2aに
表示されている画像を読み取らせることができる。読み
取り命令の入力によりCPU51は、黒板シート1を移動
させて窓部2aに表示されていた領域の端部を読み取り
位置Aに位置決めし、さらに光源出力制御回路57に対し
て読み取り電圧値を設定するとともに発光信号を出力す
る。このことにより、光源出力制御回路57は、光源16に
読み取り電圧値に設定された発光電圧を印加して光源16
を発光させ、光源16によって読み取り位置Aで黒板シー
ト1を照明させる。照明時の黒板シート1からの反射光
は、結像レンズ15によってラインイメージセンサ14上に
結像する。次にCPU51は、ラインイメージセンサ制御
回路55およびメインモータ制御回路58に駆動信号を出力
する。この駆動信号の入力によりラインイメージセンサ
制御回路55は、ラインイメージセンサ14によって反射光
を読み取らせ、ラインイメージセンサ14は、反射光を読
み取ることにより得られた線画像に対応するラインデー
タを出力し、このラインデータは、メモリ52のページデ
ータの記憶領域に記憶される。また、メインモータ制御
回路58は、ラインデータの出力に同期して画素密度に対
応する距離だけ黒板シート1を移動させる。窓部2aに
表示されていた領域の読み取り完了後、CPU51は、光
源出力制御回路57に対する発光信号の出力を停止するこ
とにより、発光電圧の印加を中止させて光源16を消灯さ
せる。
【0060】また、使用者は、密着型ラインイメージセ
ンサ(図示省略)を備えたスキャナ部11によって原稿等の
用紙の画像を読み取らせることができ、スキャナ部11か
ら出力された用紙上の画像に対応する画像データは、ス
キャナ部制御回路54を介してメモリ52に入力し所定の記
憶領域に記憶される。
【0061】使用者が操作部9によってメモリ52に記憶
された画像情報から所望の情報を選択し、さらに送信先
の外部装置70を指定することにより、CPUは、相互通
信手段であるインタフェース部59を介して外部装置70に
選択された画像情報を出力させる。また、外部装置70か
ら画像情報がインタフェース部59を介して入力してきた
場合、CPU51は、この画像情報をメモリ52に記憶させ
る。
【0062】前述したように使用者は、メモリ52に記憶
された画像情報に基づく画像を黒板シート1に形成させ
ることが可能であり、さらに使用者が操作部9によって
画像情報を選択し、さらにプリンタ部10に対する印字命
令を入力した場合、CPU51は、選択された画像情報を
プリンタ部制御回路53に出力させ、さらに駆動信号をプ
リンタ部制御回路53に出力する。このことにより、公知
の電子写真装置等によって構成されたプリンタ部10は、
メモリ52に記憶された画像情報に基づく画像を記録紙に
形成する。
【0063】操作部9からの画像消去命令によって黒板
シート1に形成されている画像を消去する場合、CPU
51は、装置の状態を判断し2つの画像消去手段から一方
を選択して画像消去を実行させる。例えば、ラインイメ
ージセンサ14によって読み取られた画像を消去するとき
には、CPU51は、黒板シート1の移動を制御するとと
もに、サーマルヘッド制御回路56に画像消去電圧値を設
定し、かつ黒板シート1の移動に同期させて駆動信号を
出力する。サーマルヘッド制御回路56は、全ての発熱素
子17aに画像消去電圧値を設定された駆動電圧を印加し
て、発熱素子17aを画像消去温度に発熱させる。このこ
とにより、発熱素子17aは、黒板シート1を第1の温度
T1に加熱して画像を消去する。さらに、サーマルヘッ
ド17を画像消去手段として用いたときに、発熱させる発
熱素子17aを選択することにより、黒板シート1に形成
された画像の部分的な消去が可能になる。このとき、使
用者がタブレット等によって消去領域を指定できるよう
に構成してもよい。また、サーマルヘッド17によって画
像を形成するとともに窓部2aに表示されている画像を
消去するときには、CPU51は、黒板シート1の移動を
制御するとともに、光源出力制御回路57に画像消去電圧
値を設定し、かつ黒板シート1の移動に同期させて発光
信号を出力する。光源出力制御回路57は、読み取り電圧
値より高い画像消去電圧値に設定された発光電圧を光源
16に印加して、光源16を所定の発熱量で発熱させる。光
源16は、輻射熱によって黒板シート1を第1の温度T1
に加熱して画像を消去する。ここで、光源16をハロゲン
ランプによって構成することにより、発光電圧の電圧値
に略比例して光源16の発熱量が設定されるので、発熱量
の制御が容易となる。このように、2つの画像消去手段
を設けたことにより、画像消去を画像の読み取り、また
は画像の形成と同時に実行させることが可能になるの
で、装置の効率を向上できる。
【0064】以上説明した本実施例の電子黒板によれ
ば、熱印加によって黒板シート1上に画像が形成および
消去されるので、インクやトナー等によって周囲の環境
を汚染することを防止でき、かつ使用者にインクが付着
することを防止でき、さらにサーマルヘッド17によって
黒板シート1に画像が形成されるので、画像情報に基づ
き画像を形成する画像形成手段を小型化することができ
る。
【0065】図8は本実施例におけるホルダ部の他の例
を示す斜視図、図9は、図8に示すホルダ部に装着され
るサーマルペンの他の例を示す側面断面図、図10および
図11は、図8に示すホルダ部に装着される消去パッドの
他の例を示す斜視図および側面断面図である。なお、図
9,図10および図11において図5および図6に基づいて
説明した部材に対応する部材については、同一符号を付
して説明を省略する。
【0066】収納フレーム2外面に固定されたホルダ部
26には、サーマルペン装着部26aおよび消去パッド装着
部26bが形成されており、サーマルペン装着部26aには、
サーマルペン27が着脱可能に装着され、消去パッド装着
部26bには、消去パッド28が着脱可能に装着される。さ
らに、サーマルペン装着部26aおよび消去パッド装着部2
6bには、それぞれ装置本体の電源部(図示省略)に接続さ
れた接点部材26c,26dが配置されている。サーマルペン
27は、ボディ7a内に配置された電源部27dと、ボディ7
a外面に形成された凹上のガイド溝27eに配置された接点
部材27fとを備えている。電源部27dには、充電可能なバ
ッテリおよびヒータ7cに対する電源供給を断接するス
イッチ等が配置され、電源部27dと接点部材27fとは、ケ
ーブル等によって接続されている。また、消去パッド28
は、回動可能に支持された加熱ローラ28aと、この加熱
ローラ28a内に配置されたヒータ28cと、把持部材8b内
に配置された電源部28dと、把持部材8b外面に配置され
た接点部材28eとを備えている。電源部28dには、充電可
能なバッテリおよびヒータ28cに対する電源供給を断接
するスイッチ等が配置され、電源部28dと接点部材28eと
は、ケーブル等によって接続されている。
【0067】サーマルペン27をサーマルペン装着部26a
に装着することにより、接点部材26cと接点部材27fとが
接触して、サーマルペン27の電源部27dと装置本体の電
源部とが接続される。このことにより、電源部27dのバ
ッテリは装置本体の電源部によって充電され、かつ電源
部27dのスイッチはヒータ7cに対する電源供給をオフす
る。そして、サーマルペン27をサーマルペン装着部26a
から抜脱することにより、電源部27dのスイッチがオン
して充電されたバッテリからヒータ7cに対して電源が
供給される。また、消去パッド28を消去パッド装着部26
bに装着することにより、接点部材26dと接点部材28eと
が接触して、消去パッド8の電源部28dと装置本体の電
源部とが接続される。このことにより、電源部28dのバ
ッテリは装置本体の電源部によって充電され、かつ電源
部28dのスイッチはヒータ28cに対する電源供給をオフす
る。そして、消去パッド28を消去パッド装着部26bから
抜脱することにより、電源部28dのスイッチがオンして
充電されたバッテリからヒータ28cに対して電源が供給
され、ヒータ28cは加熱ローラ28a表面を画像消去温度T
dに加熱する。ホルダ部26,サーマルペン27および消去
パッド28をこのように構成することにより、サーマルペ
ン27および消去パッド28をコードレスタイプにすること
ができ、かつ非使用時にサーマルペン27および消去パッ
ド28が電力を消費することを防止できる。さらに、回動
可能な加熱ローラ28aによって、画像消去時の黒板シー
ト1との摩擦が抑制されるので、黒板シート1の損耗を
抑制できる。
【0068】図12は本実施例における消去パッド部と一
体化されたサーマルペンの一例を示す側面断面図であ
る。尚、図12において図5および図9に基づいて説明し
た部材に対応する部材については、同一符号を付して説
明を省略する。
【0069】サーマルペン装着部26aに着脱可能なサー
マルペン37は、ボディ7a後端部付近が消去パッド部38
として構成されており、ボディ7a内に共通電源部37dを
備える。消去パッド部38は、回動可能に支持された加熱
ローラ28aと、この加熱ローラ28a内に配置されたヒータ
28cとを備え、前記共通電源部37dは、充電可能なバッテ
リおよびヒータ7c,28cに対する電源供給を断接するス
イッチ等を備えている。
【0070】サーマルペン37をサーマルペン装着部26a
に装着することにより、接点部材26cと接点部材27fとが
接触して、サーマルペン37の共通電源部37dと装置本体
の電源部とが接続される。このことにより、共通電源部
37dのバッテリは装置本体の電源部によって充電され、
かつ共通電源部37dのスイッチはヒータ7cおよびヒータ
28cに対する電源供給をオフする。そして、サーマルペ
ン37をサーマルペン装着部26aから抜脱することによ
り、共通電源部37dのスイッチがオンして充電されたバ
ッテリからヒータ7cおよびヒータ28cに対して電源が供
給されて、ヒータ7cは接触部材7bを画像形成温度Tg
に加熱し、ヒータ28cは加熱ローラ28a表面を画像消去温
度Tdに加熱する。消去パッド部38をサーマルペン37と
一体に構成したことにより、サーマルペン37によって黒
板シート1に対して画像形成と画像消去とが行えるの
で、画像消去時の操作性を向上できる。
【0071】図13はペンカバーを備えたサーマルペンの
要部を示す側面断面図であり、図5および図9に基づい
て説明した部材に対応する部材については、同一符号を
付して説明を省略する。
【0072】サーマルペン47はペンカバー47aを備え、
ペンカバー47aは、ボディ7aによってB方向において移
動可能に支持され、非画像形成時にボディ7a内に配置
されたスプリング47bの付勢力によって図示の非画像形
成位置に保持されている。ペンカバー47aは、非画像形
成位置において接触部材7bが外部に露出しないように
接触部材7bを覆い、また画像形成時に使用者がボディ
7aを把持してペンカバー47aを黒板シート1に押圧する
ことにより、ボディ7aの内部にスライドして接触部材
7b先端部を外部に露出させる。このことにより、非画
像形成時に高温の接触部材7bが外部に露出しないの
で、使用者に対する安全性を向上でき、かつ非画像形成
時の放熱が抑制されるので、ヒータ7cの消費電力を低
減できる。
【0073】図14はローラカバーを備えた消去パッド部
の要部を示す側面図、図15は図14に示すローラカバーの
動作の説明図である。図14および図15において図10ない
し図13に基づいて説明した部材に対応する部材について
は、同一符号を付して説明を省略する。
【0074】サーマルペン37またはサーマルペン47と一
体に構成された消去パッド部48は、ボディ7aの外側面
に植設された支持軸7dによって回動可能に軸支された
一対のローラカバー48aと、前記支持軸7dによって支持
され、かつ摺動溝48cが形成された開閉板48bとを備えて
いる。一対のローラカバー48aは、それぞれ図示を省略
したスプリング等の付勢部材によって常に閉方向に付勢
されており、非画像消去時に図14に示す非画像消去位置
に保持されて、加熱ローラ28aが外部に露出しないよう
に加熱ローラ28aを覆っている。また、開閉板48bは、摺
動溝48cの範囲内で移動可能に構成されており、ローラ
カバー48aに植設されたピン48dを介して前記付勢部材に
よってC1方向に付勢されて下端部48eをローラカバー4
8a下端から突出させる閉鎖位置に保持されている。画像
消去時には、使用者がボディ7aを把持して開閉板48bの
下端部48eを黒板シート1に押圧して開閉板48bをC2方
向に移動させることにより、開閉板48bがピン48dを介し
てローラカバー48aに開方向の力を作用させて、ローラ
カバー48aを図15に示す画像消去位置に回動させる。こ
のとき、加熱ローラ28aは、外部に露出するとともに黒
板シート1に当接して、画像消去が可能になる。このこ
とにより、非画像消去時に高温の加熱ローラ28aが外部
に露出しないので、使用者に対する安全性を向上でき、
かつ非画像消去時の放熱が抑制されるので、ヒータ28c
の消費電力を低減できる。
【0075】図16および図17は、それぞれ本実施例にお
ける画像消去手段の他の例を示す断面図であり、図16お
よび図17において図1,図2および図4に基づいて説明
した部材に対応する部材については、同一符号を付して
説明を省略する。
【0076】図16において、61は軸61aによって軸支さ
れた蓄熱板、62は蓄熱板61に係合した電磁ソレノイドで
ある。蓄熱板61は、光源16からの放射熱によって加熱さ
れ画像消去温度Tdに維持されるように構成されてい
る。また、蓄熱板61の駆動機構である電磁ソレノイド
は、駆動電圧を印加されることにより、蓄熱板61をD方
向に回転させて黒板シート1に当接させる。
【0077】画像消去時には、使用者が操作部9から画
像消去命令を入力することにより、図示を省略した電源
部が電磁ソレノイド62に駆動電圧を印加し、このことに
より、画像消去温度Tdに加熱された蓄熱板61が当接し
て黒板シート1上の画像を消去する。画像消去完了後、
電磁ソレノイド62に対する駆動電圧の印加が中止され、
このことにより、蓄熱板61が黒板シート1から離間して
画像消去が中止される。
【0078】光源16によって蓄熱板61を加熱することに
より、蓄熱板61を画像消去温度Tdに加熱するためのヒ
ータ等の特別な熱源が不要になるので、画像消去手段の
構成を簡素化できる。
【0079】図17において、63は回動可能に支持された
消去ローラ、64はこの消去ローラ63内に配置されたヒー
タ、65は、軸65aによって軸支され、かつ消去ローラ63
を支持するローラ支持板、66はローラ支持板65に係合し
た電磁ソレノイドである。ヒータ64は、駆動電圧を印加
されることにより発熱して消去ローラ63を画像消去温度
Tdに加熱する。また、消去ローラ63の駆動機構である
電磁ソレノイド66は、駆動電圧を印加されることによ
り、蓄熱板61をE方向に回転させて消去ローラ63を黒板
シート1に当接させる。
【0080】画像消去時には、使用者が操作部9から画
像消去命令を入力することにより、図示を省略した電源
部がヒータ64および電磁ソレノイド62に駆動電圧を印加
し、このことにより、消去ローラ63がヒータ64によって
画像消去温度Tdに加熱され、かつ消去ローラ63が黒板
シート1上を転動して黒板シート1上の画像を消去す
る。画像消去完了後、ヒータ64および電磁ソレノイド66
に対する駆動電圧の印加が中止され、このことにより、
ヒータ64が発熱を中止し、消去ローラ63が黒板シート1
から離間する。
【0081】消去ローラ63によって黒板シート1上の画
像を消去することにより、画像消去時の画像消去手段と
黒板シート1との摩擦を抑制できるので、黒板シート1
における摩耗等の損傷を抑制できる。
【0082】以上説明した電子黒板では、画像における
有色部に対応する領域を白濁状態にして黒板シート1に
画像を形成したが、むろん画像における有色部を透明状
態にして黒板シート1に画像を形成することも可能であ
る。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の手
段によれば、黒板シートが第2の温度に加熱されて黒板
シートに画像が形成され、かつ黒板シートが第1の温度
に加熱されて黒板シートに形成された画像が消去される
ことにより、インクやトナー等の消耗品を使用すること
なく熱印加によって黒板シートに画像を形成でき、ある
いは黒板シートから画像を消去できるので、例えばイン
クやトナー等で周囲環境を汚染することを防止でき、か
つ使用者にインク等が付着することを防止できる。
【0084】さらに、黒板シート上に形成した画像を画
像情報に変換することが可能になることにより、黒板シ
ート上に形成した画像を画像情報として保管することが
可能になる。
【0085】さらに、黒板シート上に形成された画像に
対応する画像情報を外部装置に出力し、かつ外部装置か
らの画像情報を読み取り装置に入力することが可能にな
ることにより、黒板シート上に形成された画像に対応す
る画像情報を外部装置に出力でき、かつ外部装置からの
画像情報に対応する画像を黒板シートに形成できる。
【0086】さらに、サーマルヘッドが黒板シートに画
像情報に対応する画像を形成することにより、黒板シー
トに画像情報に対応する画像を形成する画像形成手段を
小型化できる。
【0087】さらに、画像を形成するためのサーマルヘ
ッドで黒板シート上の画像を消去することが可能になる
ことにより、黒板シートに熱印加するための部材が画像
形成手段と共通化されるので、装置の構成を簡素化でき
る。
【0088】さらに、第の手段によれば、照明用の光
源で黒板シート上の画像を消去することが可能になるこ
とにより、画像を消去するために黒板シートを加熱する
部材が光源で構成されるので、画像消去手段の構成を簡
素化できる。
【0089】さらに、第の手段によれば、照明用の光
源で加熱された蓄熱部材が黒板シートに接触して画像を
消去し、かつ非画像消去時に蓄熱部材駆動機構が蓄熱部
材を黒板シートから離間させることにより、蓄熱部材を
光源からの発生熱で加熱できるので、画像消去手段を簡
素化でき、かつ蓄熱部材を温度制御することなく、短時
間で画像消去手段の作動状態を画像消去実行と画像消去
中止とに切り替えることができる。
【0090】さらに、第の手段によれば、消去ローラ
が黒板シートに接触して画像を消去し、かつ非画像形成
時に消去ローラ駆動機構が消去ローラを黒板シートから
離間させることにより、画像消去時の黒板シートと消去
ローラとの摩擦を抑制できるので、黒板シートの損耗を
抑制でき、かつ短時間で画像消去手段の作動状態を画像
消去実行と画像消去中止とに切り替えることができる。
【0091】さらに、第の手段によれば、黒板シート
上に手書きによって画像が表示でき、熱ペンの接触部が
黒板シートを第2の温度に加熱する画像形成温度に加熱
保持され、黒板シートに長時間安定して画像を形成で
き、非画像形成時に熱ペンで高温になった接触部が外部
に露出することを防止して、使用者に対する安全性が向
上し、かつ熱放射を抑制できるので、例えば接触部を加
熱するヒータの消費電力を低減できる。
【0092】さらに、第の手段によれば、非画像形成
時に熱ペンに対する充電および温度制御が可能になるこ
とにより、熱ペンをコードレス化できるので、熱ペンの
操作性を向上できる。
【0093】
【0094】
【0095】さらに、第の手段によれば、使用者が黒
板シート上の所望の領域の画像を消去することが可能に
なることにより、黒板シートに表示されている画像を見
ながら画像の不要な領域だけを消去でき、画像消去時に
消去パッドの接触部が黒板シートを第1の温度に加熱す
る画像消去温度に加熱保持して長時間安定して画像を消
去でき、非画像消去時に消去パッドの高温になった接触
部が外部に露出することを防止して使用者に対する安全
性が向上し、かつ熱放射を抑制できるので、例えば接触
部を加熱するヒータの消費電力を低減できる。
【0096】さらに、第の手段によれば、画像消去時
の黒板シートと消去パッドとの摩擦が抑制されることに
より、画像消去時の黒板シートの損耗を抑制できる。
【0097】
【0098】
【0099】さらに、第の手段によれば、非画像形成
時に消去パッドに対する充電および温度制御が可能にな
ることにより、消去パッドをコードレス化できるので、
消去パッドの操作性を向上できる。
【0100】さらに、第10の手段によれば、使用者が単
一の部材で黒板シートに画像を形成し、かつ黒板シート
から画像を消去することが可能になることにより、黒板
シートに対する画像形成作業および画像消去作業を効率
化できる。
【0101】さらに、第11の手段によれば、黒板シート
の裏面に対向して移動可能に張設され、かつ定形フォー
マットが印字されたフォーマッティングシートによっ
て、黒板シートに複数の異なる定形フォーマットを表示
することが可能になることにより、手書き時の画像形成
位置の位置決め等が容易になるので、画像形成時の操作
性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のサーモクロミックフィルムを用いた電
子黒板の一実施例を示す正面図である。
【図2】図1の側面図である。
【図3】公知のサーモクロミックフィルムにおける温度
と透明度との関係を示す特性図である。
【図4】図1に示すA−A切断線における本実施例の断
面図である。
【図5】本実施例におけるサーマルペンの一例を示す断
面図である。
【図6】本実施例における消去パッドの一例を示す斜視
図である。
【図7】本実施例における制御部の一例を示すブロック
図である。
【図8】本実施例におけるホルダ部の他の例を示す斜視
図である。
【図9】図8に示すホルダ部に装着される本実施例にお
けるサーマルペンの他の例を示す側面断面図である。
【図10】図8に示すホルダ部に装着される本実施例に
おける消去パッドの他の例を示す斜視図である。
【図11】図10に示す消去パッドの側面断面図である。
【図12】本実施例における消去パッド部と一体化され
たサーマルペンの一例を示す側面断面図である。
【図13】本実施例におけるペンカバーを備えたサーマ
ルペンの要部を示す側面断面図である。
【図14】本実施例におけるローラカバーを備えた消去
パッド部の要部を示す側面図である。
【図15】図14に示すローラカバーの動作の説明図であ
る。
【図16】本実施例における画像消去手段の他の例を示
す断面図である。
【図17】本実施例における画像消去手段の他の例を示
す断面図である。
【符号の説明】
1…黒板シート、 6 26…ホルダ部、 7 27,37,
47…サーマルペン、 7b,8 a…接触部材、 7c,8
c,28c 64…ヒータ、 8,28…消去パッド、 9…操
作部、 12…背面板、 14…ラインイメージセンサ、
15…結像レンズ、 16…光源、 17…サーマルヘッド、
19…フォーマッティングシート、 26c,26d,27f,2
8e…接点部材、 27d,28d…電源部、 28a…加熱ロー
ラ、 37d…共通電源部、 38,48…消去パッド部、 4
7a…ペンカバー、 48a…ローラカバー、 48b…開閉
板、 51…CPU(中央処理装置)、56…サーマルヘッド
制御回路、 57…光源出力制御回路、 59…インタフェ
ース部、 61…蓄熱板、 62,66…電磁ソレノイド、
63…消去ローラ、 70…外部装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−50793(JP,A) 特開 昭63−19693(JP,A) 特開 昭64−34799(JP,A) 特開 昭62−53899(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B43L 1/04 - 1/10 H04N 1/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温より高い第1の温度に加熱されて透
    明になり、前記第1の温度より高温の第2の温度に加熱
    されて白濁し、透明状態と白濁状態とが可逆的に変化す
    るサーモクロミックフィルムによって形成され、かつ移
    動可能に張設された黒板シートと、前記黒板シートの移
    動方向に直交するシート幅方向に配列した複数の発熱素
    子を前記黒板シートに当接させ、画像情報に対応する前
    記発熱素子を選択的に発熱させて前記黒板シートを前記
    第2の温度に加熱するサーマルヘッドにより画像を形成
    する画像形成手段と、前記黒板シート上に形成された画
    像を光学的に読み取って前記黒板シート上の画像に対応
    する画像情報を発生する読み取り手段と、画像消去時に
    前記黒板シートに対する前記発熱素子の印加熱量を制御
    し、前記発熱素子によって前記黒板シートを前記第1の
    温度に加熱する印加熱量制御部を備え、画像を消去する
    画像消去手段と、前記読み取り手段からの画像情報を外
    部装置に出力し、かつ外部装置からの画像情報を前記画
    像形成手段に入力する相互通信手段とを備えたことを特
    徴とするサーモクロミックフィルムを用いた電子黒板。
  2. 【請求項2】 前記画像消去手段が、画像消去時に前記
    読み取り手段によって画像が読み取られる読み取り位置
    前記黒板シートを照明する光源の発熱量を制御し、前
    記光源からの輻射熱によって前記黒板シートを前記第1
    の温度に加熱する発熱量制御部を備えたことを特徴とす
    る請求項1記載のサーモクロミックフィルムを用いた電
    子黒板。
  3. 【請求項3】 前記画像消去手段が、前記読み取り手段
    によって画像が読み取られる読み取り位置で前記黒板シ
    ートを照明する光源からの発生熱によって加熱される蓄
    熱部材と、画像消去時に前記蓄熱部材を前記黒板シート
    に接触させて前記黒板シートを第1の温度に加熱させ、
    かつ非画像消去時に前記蓄熱部材を前記黒板シートから
    離間させる蓄熱部材駆動機構とを備えたことを特徴とす
    る請求項2記載のサーモクロミックフィルムを用いた電
    子黒板。
  4. 【請求項4】 前記画像消去手段が、消去温度に加熱さ
    れる消去ローラと、画像消去時に前記消去温度に加熱さ
    れた前記消去ローラを黒板シートに接触させて前記黒板
    シートを第1の温度に加熱し、かつ非画像消去時に前記
    消去ローラを黒板シートから離間させる消去ローラ駆動
    機構とを備えたことを特徴とする請求項2または3記載
    のサーモクロミックフィルムを用いた電子黒板。
  5. 【請求項5】 前記画像形成手段を、画像形成時に把持
    されて書き込み温度に接触部を加熱するヒータ部と、前
    記ヒータ部に電源を供給する電源部と、非画像形成時に
    前記接触部を覆い、かつ画像形成時に前記接触部を露出
    させるカバー部材と備え、加熱された接触部が前記黒板
    シートに接触するように操作され、前記接触部で黒板シ
    ートを前記第2の温度に加熱する熱ペンによって構成し
    たことを特徴とする請求項記載のサーモクロミックフ
    ィルムを用いた電子黒板。
  6. 【請求項6】 非画像形成時に前記熱ペンが着脱可能に
    装着され、装着時に熱ペンに対して電気的に接触する接
    点を備えたペンホルダ部を装置本体に設けたことを特徴
    とする請求項記載のサーモクロミックフィルムを用い
    た電子黒板。
  7. 【請求項7】 前記画像消去手段を、画像消去時に把持
    されて消去温度に接触部を加熱するヒータ部と、前記
    ータ部に電源を供給する電源部と、非画像消去時に前記
    接触部を覆い、かつ画像消去時に前記接触部を露出させ
    るカバー部材を備え、加熱された接触部が前記黒板シー
    トに接触するように操作され、前記接触部で前記黒板シ
    ートを前記第1の温度に加熱する消去パッドによって構
    成したことを特徴とする請求項記載のサーモクロミッ
    クフィルムを用いた電子黒板。
  8. 【請求項8】 前記接触部を、回動可能に支持された加
    熱ローラによって構成したことを特徴とする請求項7
    載のサーモクロミックフィルムを用いた電子黒板。
  9. 【請求項9】 非画像消去時に前記消去パッドが着脱可
    能に装着され、装着時に消去パッドに対して電気的に接
    触する接点を備えたパッドホルダ部を装置本体に設けた
    ことを特徴とする請求項7または8記載のサーモクロミ
    ックフィルムを用いた電子黒板。
  10. 【請求項10】 前記画像形成手段と前記画像消去手段
    とを一体に構成したことを特徴とする請求項5〜9のい
    ずれか1項に記載のサーモクロミックフィルムを用いた
    電子黒板。
  11. 【請求項11】 前記黒板シートの裏面に対向させて、
    定形フォーマットが印字されたフォーマッティングシー
    トを移動可能に張設したことを特徴とする請求項1〜1
    0のいずれか1項に記載のサーモクロミックフィルムを
    用いた電子黒板。
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