JP3514054B2 - 走行安定化装置 - Google Patents

走行安定化装置

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JP3514054B2 JP31528196A JP31528196A JP3514054B2 JP 3514054 B2 JP3514054 B2 JP 3514054B2 JP 31528196 A JP31528196 A JP 31528196A JP 31528196 A JP31528196 A JP 31528196A JP 3514054 B2 JP3514054 B2 JP 3514054B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、車両に適用される
走行安定化装置に係り、詳細にはアンチロックブレーキ
制御によって車輪がロック状態に陥ることを防止すると
共に車両がスピン状態やドリフト状態に陥ることを防止
した走行安定化装置に関する。 【0002】 【従来の技術】車両の急激な姿勢変化、具体的には車両
がスピン状態やドリフト状態に陥ることを防止した技術
としては、特開平4−372446号公報に記載された
アンチスピン及びアンチドリフトの技術がある。この技
術は、左輪(左前輪と左前輪)の制動を制御する左輪制
動機構と右輪(右前輪と右後輪)の制動を制御する右輪
制動機構とを各々備え、走行時の車両のヨー挙動が安定
状態から逸脱していると判断したときに、ヨー挙動を安
定化させるためのヨーモーメントを演算し、このヨーモ
ーメントを生じさせるようにブレーキ油圧回路で生じた
制動力を左輪及び右輪の制動機構に適宜配分し、これに
よってスピン及びドリフトを防止するようにしている。 【0003】なお、この技術は、ブレーキペダルの踏み
込みによるマスタ圧の他にブレーキペダルの踏み込みと
は無関係に制動用の高油圧を供給する手段を有してお
り、ブレーキペダルが踏み込まれていないときにも、右
輪及び左輪の制動機構のいずれかに高油圧を供給して演
算されたヨーモーメントを発生させる制動力を与える。
また、ブレーキペダルが踏み込まれていたら、この踏み
込み量に応じたマスタ圧による制動力が演算されたヨー
モーメントを発生させる制動力に達するまでは、右輪及
び左輪の制動機構のいずれかに該ヨーモーメントを発生
させる制動力を与え、マスタ圧による制動力が該ヨーモ
ーメントを発生させる制動力を越えたときには、制動力
の増加分を所定の割合で右輪及び左輪の制動機構に配分
する。このような制御によってブレーキペダルの踏み込
みの有無に係わらず、ヨー挙動を安定化させるヨーモー
メントを発生させることが可能となる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のアンチスピン及びアンチドリフトの技術では、スピ
ンやドリフトを抑制させるヨーモーメントを発生させる
際にマスタ圧による制動力が該ヨーモーメントを発生さ
せる制動力を越えない間は、右輪及び左輪の制動機構の
いずれかに該ヨーモーメントを発生させる制動力を与え
るため、この間は、ブレーキペダルの踏み込みによる制
動を車両運動に反映できず、きめ細かなブレーキ制動が
できない、といった問題が生じる。 【0005】一方、この問題を解決するため、ブレーキ
ペダルの踏み込みを検出した場合に踏力に対応したマス
タ圧でヨーモーメントを得る方法が考えられる。しか
し、この方法では、踏力が小さい場合に十分なヨーモー
メントが得られずスピンやドリフトを防止しきれないお
それが生じる。 【0006】また、従来技術では、アンチロックブレー
キ制御(ABS)との協調については十分に考慮されて
おらず、単純に通常のABSと組み合わせた場合、AB
Sの作動により十分なヨーモーメントが得られないおそ
れがある、といった問題点がある。すなわち、従来技術
では、スピンやドリフトの抑制と車輪のロックの防止と
を両立させるのが困難であった。 【0007】本発明は、上記事実を考慮し、きめの細か
いブレーキ制動を損なうことなくスピン、ドリフト及び
車輪のロックのいずれをも防止して走行時の安定化を達
成した走行安定化装置を提供することを目的とする。 【0008】 【0009】 【0010】 【課題を解決するための手段】発明は、踏力に対応す
る油圧を発生させるマスタ圧源及び踏力に対応しない高
油圧を発生させる高圧源のいずれかのブレーキ油圧源を
対角線上の2つの車輪毎に切り替え可能な車両に適用さ
れる走行安定化装置において、ドリフト状態及びスピン
状態の少なくともいずれかを回避するために車両に加え
るべきヨーモーメントを演算するヨーモーメント演算手
段と、各車輪がロック状態に陥らないように各車輪に作
用する制動力を制御するアンチロック手段と、各車輪に
作用する制動力を各車輪毎に推定する制動力推定手段
と、車両旋回時における旋回内前輪及び旋回外後輪の推
定された制動力に基づいて前記ヨーモーメント演算手段
により演算されたヨーモーメントを実現するための旋回
外前輪及び旋回内後輪の目標制動力を演算する目標制動
力演算手段と、車両旋回方向が前記ヨーモーメントの方
向と一致するアンチドリフト時に旋回内後輪が前記アン
チロック手段により制御されたときに、旋回外前輪の目
標制動力を、旋回内前輪、旋回内後輪、及び旋回外後輪
の推定された制動力に基づいて前記ヨーモーメントを実
現させるように修正する第1の修正手段、及び車両旋回
方向が前記ヨーモーメントの方向の反対方向であるアン
チスピン時に旋回外前輪が前記アンチロック手段により
制御されたときに、旋回内後輪の目標制動力を、旋回内
前輪、旋回外前輪、及び旋回外後輪の推定された制動力
に基づいて前記ヨーモーメントを実現させるように修正
する第2の修正手段の少なくともいずれかを有する修正
手段と、車両旋回時に旋回外前輪及び旋回内後輪のブレ
ーキ油圧源をマスタ圧源から高圧源に切り替えると共
に、旋回外前輪及び旋回内後輪のうち前記アンチロック
手段により制御されていない少なくともいずれかの車輪
において推定された制動力が、前記目標制動力演算手段
により演算又は前記修正手段により修正された前記車輪
の目標制動力と一致するように前記車輪に作用する制動
力を制御する安定化制御手段と、を備えたことを特徴と
する。 【0011】発明では、アンチロック手段により各車
輪がロック状態に陥らないように各車輪の制動力が制御
される(アンチロックブレーキ制御)。車両旋回中に旋
回外前輪及び旋回内後輪のいずれかがアンチロックブレ
ーキ制御された場合、修正手段は、旋回外前輪及び旋回
内後輪のうちアンチロックブレーキ制御されていないい
ずれかの車輪の目標制動力を、ヨーモーメント演算手段
が演算したヨーモーメントが実現されるように、他の3
つの車輪において推定された制動力に基づいて修正す
る。このような目標制動力の修正によって、車輪のロッ
クを防止すると共にスピンやドリフトをも抑制して車両
の走行安定化を達成することができる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。 【0013】(第1実施の形態)図1に本発明の実施の
形態に係る走行安定化装置の構成を示す。 【0014】図1に示すように、本実施の形態に係る走
行安定化装置は、ハンドルの操舵量δを検出する操舵角
センサ18と、各車輪の車輪速ωw (車輪の回転速度)
を検出する車輪速検出手段(車速センサ)14と、少な
くともハンドルの操舵量δに基づいてスピンやドリフト
を防止して車両を安定化させるのに必要なヨーモーメン
トYM を演算するヨーモーメント演算部12と、車輪に
作用する制動力を微小励振させたときの微小励振成分P
v に対する車輪がグリップしているときの車輪速の共振
周波数成分ωd の比である微小ゲインgd を各車輪毎に
推定する微小ゲイン推定手段16と、ブレーキ油圧回路
99に備えられたABSアクチュエータ20を制御する
ことによって車両にヨーモーメントYM を与えると共に
微小ゲインgd に基づくABS制御を行うABS制御手
段10と、から構成される。また、ブレーキ油圧回路9
9には、後述するようにマスタ圧を検出するマスタ圧検
出手段22と高圧源の油圧を検出する高圧源油圧検出手
段24とが含まれており、各々がABS制御手段10に
接続されている。 【0015】次に、微小ゲイン推定手段16の詳細な構
成を図5を用いて説明する。図5に示すように、微小ゲ
イン推定手段16は、通過帯域がタイヤがグリップして
いる時の車輪速度の共振周波数f1 を含む所定範囲に設
定された帯域通過フィルタ75、帯域通過フィルタ75
出力を整流する全波整流器76、全波整流器76出力を
平滑化して直流化する低域通過フィルタ77、及び低域
通過フィルタ77出力ωd を微小振幅指令Pv で除算す
ることにより微小ゲインgd を出力する除算部78によ
り構成されている。 【0016】微小ゲイン推定手段16は、タイヤがグリ
ップしている時の車輪速度の共振周波数f1 の成分のみ
を検出し、車輪速度の共振周波数f1 の成分を直流化し
て出力するので、低域通過フィルタ77出力ωd は車輪
速度の共振周波数f1 成分の振幅値となり、該振幅値を
微小振幅指令Pv で除算した微小ゲインgd は車輪共振
系の周波数特性を示すパラメータとなる。 【0017】車輪共振系の周波数特性は、図6に示すよ
うに、摩擦係数μがピーク値を越えると、共振周波数が
タイヤがグリップしている時の共振周波数f1 よりも高
い周波数(f2 )側にずれる。タイヤがグリップしてい
る状態での共振周波数f1 の成分についてみると、ピー
クμ状態に近づくことによって、共振周波数f1 成分の
振幅の減少、すなわち微小ゲインgd の減少となって現
れてくる。従って、微小ゲインgd からピークμ状態へ
の接近を検知することが可能となる。 【0018】ところで、本実施の形態に係る走行安定化
装置が実装される車両のブレーキ油圧回路99では、図
2に示すようにドライバの踏力に対応したマスタ圧を供
給するマスタ圧源とドライバの踏力とは無関係の高油圧
を供給する高圧源との切り替えを対角線上の2つの車輪
毎に行う構成とされている。すなわち、図2に示すよう
に車両を左旋回させる場合、旋回内前輪である第1輪及
び旋回外後輪である第4輪がマスタ圧源と低圧源との間
でABS制御が行われるように油圧配管が切り替えられ
ると共に、旋回外前輪である第2輪及び旋回内後輪であ
る第3輪が高圧源と低圧源との間でABS制御が行われ
るように油圧配管が切り替えられる。 【0019】なお、車両を右旋回させる場合には、旋回
内前輪が第2輪、旋回外後輪が第3輪となって第2輪及
び第3輪がマスタ圧源と低圧源との間でABS制御さ
れ、旋回外前輪が第1輪、旋回内後輪が第4輪となって
第1輪及び第4輪が高圧源と低圧源との間でABS制御
されるように油圧配管が切り替えられる。 【0020】次に、ABS制御手段10の詳細な構成を
図3を用いて説明する。図3に示すように、ABS制御
手段10は、アンチスピン及びアンチドリフト制御系と
して、各車輪に作用する制動力Fb1、Fb2、Fb3、Fb4
を推定する制動力推定部36と、入力されたヨーモーメ
ントYM 、推定された旋回内前輪の制動力Fb1及び推定
された旋回外後輪の制動力Fb4に基づいて旋回外前輪の
目標制動力Fb20 及び旋回内後輪の目標制動力Fb30
演算する目標制動力演算部30と、目標制動力Fb20
b30 と推定された制動力Fb2、Fb4との偏差をそれぞ
れ演算する偏差演算部34と、該偏差が0に一致するよ
うに旋回外前輪及び旋回内後輪に作用する制動力の指令
値を演算するPI制御器38と、演算された制動力の指
令値を後述する各車輪の制御ソレノイドバルブの増圧・
減圧時間に換算する増圧・減圧時間演算部42と、を備
えている。 【0021】なお、制動力推定部36には、増圧・減圧
時間演算部42、ブレーキ油圧回路99のマスタ圧検出
手段22及び高圧源油圧検出手段24が接続されてい
る。制動力推定部36は、マスタ圧と増圧・減圧時間と
からマスタ圧源と低圧源とに該増圧・減圧時間に応じて
接続される制御ソレノイドバルブによる旋回内前輪の制
動力Fb1及び旋回外後輪の制動力Fb4をそれぞれ推定す
る。また、高圧源油圧と増圧・減圧時間とから高圧源と
低圧源とに該増圧・減圧時間に応じて接続される制御ソ
レノイドバルブによる旋回外前輪の制動力Fb2及び旋回
内後輪の制動力F b3をそれぞれ推定する。 【0022】さらに、ABS制御手段10には、入力さ
れたハンドルの操舵量δから車両が左旋回しているか右
旋回しているかを判定する操舵方向判定部32が備えら
れており、該操舵方向判定部32は目標制動力演算部3
0に接続されている。これにより、目標制動力演算部3
0は車両の旋回方向を認識することができる。なお、本
実施の形態では、操舵方向判定部32による操舵方向の
判定方法を上記方法に限定するものではない。 【0023】また、ABS制御手段10は、ABS制御
系として、基準ゲインgs を記憶するメモリ50と、入
力された微小ゲインgd と基準ゲインgs との偏差(g
d −gs )を演算する偏差演算部52と、偏差gd −g
s 、比例ゲインGPr1 及び積分ゲインGIr1 を用いた比
例積分制御により旋回内前輪と旋回外後輪の低減制動力
を演算するPI制御器54と、ドライバのブレーキペダ
ル踏み込みによる制動力を越えて指令されないように正
値を除去して負の値のみを採用して低減制動力の指令P
r として出力する正値除去部56と、を備えている。 【0024】なお、正値除去部56は、増圧・減圧時間
演算部42に接続されており、増圧・減圧時間演算部4
2は、旋回内前輪と旋回外後輪の低減制動力の指令値を
旋回内前輪と旋回外後輪の制御ソレノイドバルブの増圧
・減圧時間に換算して出力する。 【0025】また、微小ゲインgd 及び基準ゲインgs
は目標制動力演算部30にも入力され、目標制動力演算
部30は後述するように微小ゲインgd が基準ゲインg
s 以下となったときに各目標制動力の修正を行う。 【0026】さらに、ABS制御手段10は、バルブ制
御系として、操舵方向判定部32により判定された操舵
方向に応じてABSアクチュエータ20の切り替えソレ
ノイドバルブの切り替え指令を出力するバルブ切り替え
部44と、増圧・減圧時間演算部42により演算された
増圧・減圧時間に応じてABSアクチュエータ20の制
御ソレノイドバルブを制御する増圧・減圧指令部46
と、車輪がグリップしている時の車輪速の共振周波数f
1 と同じ周波数の微小振動を制動力に加える際の微小励
振指令を演算して制御ソレノイドバルブに出力する微小
励振指令部48と、を備えている。 【0027】次に、図2に示すような対角線上の車輪の
ブレーキ油圧配管系の切り替えを実現可能なブレーキ油
圧回路99の具体例を図4を用いて説明する。 【0028】図4に示すように、ブレーキ油圧回路99
には、マスターシリンダー系及びパワーサプライ系のブ
レーキフルードを蓄えるリザーバー100が設けられて
いる。このリザーバー100には、内部に蓄えられたブ
レーキフルードの液面低下を検出するレベルウォーニン
グスイッチ102と、パワーサプライ系の異常高圧時に
ブレーキフルードをリザーバー100へリリーフするた
めのリリーフバルブ104が設けられている。 【0029】また、リザーバー100のリリーフバルブ
104側から配設された配管には、リザーバー100か
らブレーキフルードを汲み上げ、高油圧のフルードを吐
出するポンプ106が設けられ、さらにフルード吐出側
には、該ポンプで発生させた油圧(パワーサプライ系)
を蓄圧するアキュームレーター108と該アキュームレ
ータ108の油圧を検出する高圧源油圧検出手段24と
しての圧力センサー110とが設けられている。この圧
力センサー110は、検出したアキュームレーター10
8の油圧に基づいてポンプ106の制御信号を出力し、
低圧時にはウォーニング信号(ABS、TRCの制御禁
止信号)を出力する。 【0030】また、アキュームレータ108の高油圧側
の配管には、アキュームレーター108の油圧低圧時に
ポンプ106の制御信号を出力すると共に油圧低圧時の
ウォーニング信号(ABS、TRC制御の禁止信号)を
出力する圧力スイッチ112が設けられている。 【0031】また、リザーバー100から延設された他
の配管には、ブレーキペダル118にかかった踏力に応
じた油圧を発生させるマスターシリンダー114が接続
されている。このマスターシリンダー114とブレーキ
ペダル118との間には、アキュームレーター108の
高油圧を踏力に応じた油圧に調圧・導入しブレーキの助
勢力を発生させるブレーキブースター116が配置され
ている。 【0032】このブレーキブースター116には、アキ
ュームレーターの高油圧側の配管とリザーバー100か
ら直接延設された配管とが接続されており、ブレーキペ
ダル118の踏み込み量が一定値以下の場合、リザーバ
ー100からの通常の油圧が導入され、踏み込み量が一
定値を越えるとアキュームレーター108からの高油圧
が導入される。 【0033】また、マスターシリンダー114からは該
マスターシリンダーの油圧(マスタ圧)を前後輪に各々
供給するためのフロント用マスタ圧配管164及びリヤ
用マスタ圧配管166が設けられている。そして、フロ
ント用マスタ圧配管164及びリヤ用マスタ圧配管16
6には、前後輪で適正な制動力の配分となるようにリヤ
系統のブレーキ油圧を調圧するP&Bバルブ120が介
在されている。このP&Bバルブ120は、フロント系
統欠損時にはリヤ系統の調圧を中止する。なお、リヤ用
マスタ圧配管166には、該配管の油圧を検出するマス
タ圧検出手段22としての圧力センサー165が設けら
れている。 【0034】また、P&Bバルブ120から延びたフロ
ント用マスタ圧配管164には、パワーサプライ系の油
圧が低下した場合にフロントホイールシリンダー油圧を
増圧して高い制動力を確保するための増圧装置122が
設けられている。この増圧装置122には、ブレーキブ
ースター116のブースター室に接続されたブースター
配管168が接続されており、このブースター配管16
8と増圧装置122との間には、圧力リミッター124
及び差圧スイッチ126が介在されている。 【0035】圧力リミッター124は、システム正常時
にブレーキブースター116の助勢力限界以上の入力付
加に対し、増圧装置122及び差圧スイッチ126を作
動させないようにブースター室との経路を閉じる。ま
た、差圧スイッチ126はマスターシリンダー114と
ブースター室との油圧差を検出する。なお、増圧装置1
22の圧力供給側の配管には、該配管の油圧を検出する
図3のマスタ圧検出手段22としての圧力センサー12
3が設けられている。 【0036】また、アキュームレータ108からはブレ
ーキペダル118への踏力とは無関係に蓄圧した高油圧
を供給する高圧配管167が延設されている。 【0037】高圧配管167及びブースター配管168
には、この2つの高圧配管のいずれかを切り替える切り
替えソレノイドバルブ128、129(以下、「バルブ
STR1」、「バルブSTR2」という)が接続されて
いる。 【0038】バルブSTR1の圧力供給側の一方の配管
には左前輪用の制御ソレノイドバルブ134の増圧側バ
ルブ134aが接続されている。そして、制御ソレノイ
ドバルブ134には、制御ソレノイドバルブ135(以
下、制御ソレノイドバルブ134、135をまとめて
「バルブSFL」という)が接続されており、この制御
ソレノイドバルブ135の減圧側バルブ135bには、
リザーバー100から直接延設された低圧配管162が
接続されている。 【0039】バルブSTR2の圧力供給側の一方の配管
には右前輪用の制御ソレノイドバルブ132の増圧側バ
ルブ132aが接続されている。そして、制御ソレノイ
ドバルブ132には、制御ソレノイドバルブ133(以
下、制御ソレノイドバルブ132、133をまとめて
「バルブSFR」という)が接続されており、この制御
ソレノイドバルブ133の減圧側バルブ133bには、
リザーバー100から直接延設された低圧配管162が
接続されている。 【0040】バルブSFR及びバルブSFLの圧力供給
側の配管には、切り替えソレノイドバルブ136(以
下、「バルブSA1」)及び切り替えソレノイドバルブ
138(以下、「バルブSA2」)が各々接続されてお
り、このバルブSA1及びバルブSA2には、さらに増
圧装置122の増圧側配管が接続されている。そして、
バルブSA1の圧力供給側の配管は、フロントホイール
シリンダー150に接続されており、バルブSA2は、
フロントホイールシリンダー151に接続されている。 【0041】バルブSA1及びバルブSA2は、通常の
ブレーキモード時には、増圧装置122からの圧力が各
々フロントホイールシリンダー150、151にかかる
ようにバルブを開け、ABSモード時には、バルブSF
R及びバルブSFLからの圧力が各々フロントホイール
シリンダー150、151にかかるようにバルブを閉じ
る。すなわち、前輪では、通常ブレーキモードとABS
モードとの切り替えは左右輪毎に独立して行うことが可
能となっている。 【0042】ABSモード時のバルブSFL及びバルブ
SFRでは、それぞれ増圧側バルブ134a、132a
を開き、減圧側バルブ135b、133bを閉じること
によって各々バルブSTR1、バルブSTR2から供給
された高圧配管167及びブースター配管168のいず
れかの高油圧をフロントホイールシリンダー150、1
51に各々供給する。また、それぞれ増圧側バルブ13
4a、132aを閉じ、減圧側バルブ135b、133
bを開くことによって低圧配管162の低油圧をフロン
トホイールシリンダー150、151に各々供給する。 【0043】また、P&Bバルブ120から延びたリヤ
用マスタ圧配管166には、切り替えソレノイドバルブ
130、131(以下、「バルブSA3」、「バルブS
A4」という)が接続されている。 【0044】バルブSA3には、さらにバルブSTR2
の他方の配管が接続されており、バルブSA3の圧力供
給側の配管には、左後輪用の制御ソレノイドバルブ14
2の増圧側バルブ142aが接続されている。そして、
制御ソレノイドバルブ142には、制御ソレノイドバル
ブ143(以下、制御ソレノイドバルブ142、143
をまとめて「バルブSRL」という)が接続されてお
り、この制御ソレノイドバルブ143の減圧側バルブ1
43bには、リザーバー100から直接延設された低圧
配管162が接続されている。 【0045】バルブSA4には、さらにバルブSTR1
の他方の配管が接続されており、バルブSA4の圧力供
給側の配管には、右後輪用の制御ソレノイドバルブ14
0の増圧側バルブ140aが接続されている。そして、
制御ソレノイドバルブ140には、制御ソレノイドバル
ブ141(以下、制御ソレノイドバルブ140、141
をまとめて「バルブSRR」という)が接続されてお
り、この制御ソレノイドバルブ141の減圧側バルブ1
41bには、リザーバー100から直接延設された低圧
配管162が接続されている。 【0046】バルブSA3及びバルブSA4は、通常の
ブレーキモード時には、リヤ用マスタ圧配管166から
のマスタ圧が、各々バルブSRL、バルブSRRにかか
るようにバルブを開け、ABSモード時には、バルブS
TR1、バルブSTR2からの高油圧が各々バルブSR
L、バルブSRRにかかるようにバルブを閉じる。すな
わち、後輪でも、通常ブレーキモードとABSモードと
の切り替えは左右輪毎に独立して行うことが可能となっ
ている。 【0047】ABSモード時のバルブSFL、バルブS
FR、バルブSRL、バルブSRRでは、それぞれ増圧
側バルブ134a、132a、142a、140aを開
き、減圧側バルブ135b、133b、143b、14
1bを閉じることによってバルブSTR1若しくはバル
ブSTR2から供給された高圧配管167及びブースタ
ー配管168のいずれかの高油圧をフロントホイールシ
リンダー150、151、152、153に各々独立に
供給する(増圧モード)。また、それぞれ増圧側バルブ
134a、132a、142a、140aを閉じ、減圧
側バルブ135b、133b、143b、141bを開
くことによって低圧配管162の低油圧をフロントホイ
ールシリンダー150、151、152、153に各々
独立に供給する(減圧モード)。なお、増圧側バルブ及
び減圧側バルブを同時に閉じることによって、各ホイー
ルシリンダーに加えられる油圧が保持される(保持モー
ド)。 【0048】このように各ホイールシリンダーに加えら
れる油圧の増圧時間と減圧時間との比を調節することに
よって、各ホイールシリンダーに挟まれたブレーキディ
スク154、155、156、157に加えられる制動
力をそれぞれ制御できる。 【0049】また、図4のブレーキ油圧回路では、ドラ
イバの踏力に対応したブースター配管168の高油圧若
しくはドライバの踏力とは無関係のアキュームレーター
108の高油圧のいずれを選択するかを、バルブSTR
1、バルブSTR2の開閉によってそれぞれ左前輪−右
後輪、右前輪−左後輪の対角線上の車輪毎に切り替え可
能となっている。 【0050】なお、図3のABSアクチュエータ20
は、上記の切り替えソレノイドバルブSA1、SA2、
SA3、STR及び制御ソレノイドバルブSRL、SR
R、SFL、SFRによって構成されており、切り替え
ソレノイドバルブは図3のバルブ切り替え部44に接続
され、制御ソレノイドバルブは増圧減圧指令部46に接
続され、各制御信号に応じて開閉やバルブポジションの
位置がそれぞれ切り替えられる。 【0051】次に、第1の実施の形態の作用を説明す
る。以下の説明では、図2に示すように車両が左旋回の
場合を想定する。すなわち、旋回内前輪、旋回外前輪、
旋回内後輪、及び旋回外後輪がそれぞれ第1輪、第2
輪、第3輪、及び第4輪となる。なお、右旋回の場合は
旋回内前輪、旋回外前輪、旋回内後輪、及び旋回外後輪
をそれぞれ第2輪、第1輪、第4輪、及び第3輪として
全く同様に適用できる。 【0052】図3の操舵方向判定部32が、操舵角セン
サ18により検出されたハンドル操舵角δに基づいて車
両の旋回方向を判定すると共に、図1のヨーモーメント
演算部12が車両を安定化させるためのヨーモーメント
M を演算する。そして、バルブ切り替え部44が判定
された車両の旋回方向に応じて切り替えソレノイドバル
ブを切り替える。 【0053】すなわち、図4のバルブSA1、SA4を
閉じてバルブSTR1を開けることにより、旋回内前輪
(第1輪)を制御するバルブSFL及び旋回外後輪(第
4輪)を制御するバルブSRRの高圧側の配管に踏力に
依存するマスタ圧を供給するブースター配管168を接
続する。これにより、旋回内前輪(第1輪)と旋回外後
輪(第4輪)とは、マスタ圧と低圧源(リザーバー10
0)との間でABS制御が可能となる。 【0054】また、図4のバルブSA2、SA3を閉じ
バルブSTR2を閉じることにより、旋回外前輪(第2
輪)を制御するバルブSFR及び旋回内後輪(第3輪)
を制御するバルブSRLの高圧側の配管に踏力とは無関
係のアキュームレータ108の高油圧を供給する高圧配
管167を接続する。これにより、旋回外前輪(第2
輪)と旋回内後輪(第3輪)とは、高圧源と低圧源との
間でABS制御が可能となる。 【0055】旋回内前輪(第1輪)及び旋回外後輪(第
4輪)については、ABS制御手段10が微小ゲイン推
定手段16により推定された微小ゲインgd が基準値g
s 以下となったときに微小ゲイン追従制御を行う。 【0056】この微小ゲイン追従制御では、まず、図3
の微小励振指令部48がバルブSFL及びバルブSRR
に微小励振指令Pv を与えて車輪に作用する制動力を微
小励振させ、図1の微小ゲイン推定手段16が微小ゲイ
ンgd を推定する。ABS制御手段10は、偏差演算部
52により偏差gd −gs を演算し、PI制御器54に
より該偏差を0とするようなブレーキ力指令を演算し、
正値除去部56により正値を除去して低減ブレーキ力指
令Pr を演算する。そして、演算された低減ブレーキ力
指令Pr を増圧・減圧時間演算部42により制御ソレノ
イドバルブの増圧・減圧時間に換算し、増圧・減圧指令
部46により演算された増圧・減圧時間に応じてバルブ
SFL及びバルブSRRを制御する。すなわち、微小ゲ
インgdが基準値gs 以下となるときにピークμを越え
ているとみなして旋回内前輪(第1輪)及び旋回外後輪
(第4輪)に作用する平均的なブレーキ力を低減させ
る。これにより、ピークμに追従して旋回内前輪(第1
輪)及び旋回外後輪(第4輪)のロックが防止される。 【0057】旋回外前輪(第2輪)及び旋回内後輪(第
3輪)については、ABS制御手段10がヨーモーメン
トYM を実現するための安定化制御を行う。この安定化
制御では、まず、図3の目標制動力演算部30が、制動
力推定部36により推定された旋回内前輪(第1輪)の
推定制動力Fb1及び旋回外後輪(第4輪)の推定制動力
b4を基準制動力とし、この基準制動力からの偏差によ
ってヨーモーメントY M を実現するための旋回外前輪
(第2輪)の目標制動力Fb20 及び旋回内後輪(第3
輪)の目標制動力Fb30 をアンチスピン時及びアンチド
リフト時の各々について以下の(1) 〜(4) 式に従って演
算する。 【0058】ここで、以下の式では図2のような左旋回
の場合を想定するが、左旋回の場合、旋回方向と一致す
る方向がヨーモーメントYM の正方向であり、従って、
旋回方向と同じ方向にヨーモーメントYM を加える場合
(YM >0)がアンチドリフト時、旋回方向と反対方向
にヨーモーメントYM を加える場合(YM <0)がアン
チスピン時に対応する。なお、以下の式では、前2輪の
間隔をTf 、後2輪の間隔をTr とする(図2参照)。 【数1】 【数2】(1) 〜(4) 式のように目標制動力が演算されると、AB
S制御手段10は、偏差演算部34により推定制動力F
b2と目標制動力Fb20 との偏差及び推定制動力Fb3と目
標制動力Fb30 との偏差をそれぞれ演算し、PI制御器
38により該偏差を0に一致させるようなブレーキ力指
令を演算する。そして、演算されたブレーキ力指令を増
圧・減圧時間演算部42により制御ソレノイドバルブの
増圧・減圧時間に換算し、増圧・減圧指令部46により
演算された増圧・減圧時間に応じてバルブSFR及びバ
ルブSRLを制御する。 【0059】ここで、旋回外前輪(第2輪)及び旋回内
後輪(第3輪)についても、ブレーキペダルの踏力を検
出した時点から微小励振指令部48による微小励振を開
始する。そして、旋回外前輪(第2輪)及び旋回内後輪
(第3輪)のうち推定された各微小ゲインgd が基準ゲ
インgs 以下となった車輪について、微小ゲインと基準
ゲインとの偏差をフィードバックし、増圧・減圧時間を
演算して微小ゲイン追従制御を行う。なお、この場合
は、高圧源と低圧源との間で微小ゲイン追従制御を行
う。 【0060】アンチドリフト時に旋回内後輪(第3輪)
が微小ゲイン追従制御に切り替えられた場合、図3の目
標制動力演算部30は、旋回外前輪(第2輪)の目標制
動力Fb20 を以下の(5) 式に従って修正する。 【数3】【0061】アンチスピン時に旋回外前輪(第2輪)が
微小ゲイン追従制御に切り替えられた場合、図3の目標
制動力演算部30は、旋回内後輪(第3輪)の目標制動
力F b30 を以下の(6) 式に従って修正する。 【数4】 【0062】なお、ブレーキペダルが踏み込まれない非
制動時には、旋回内前輪(第1輪)及び旋回外後輪(第
4輪)の制動は行われず、よってFb1=Fb4=0とな
り、旋回外前輪(第2輪)、旋回内後輪(第3輪)の目
標制動力は以下の(7) 〜(10)式のように簡単になる。 【0063】アンチドリフト時(YM >0); Fb20 = 0 ・・・(7) アンチスピン時(YM <0);b30 = 0 ・・・(10) なお、上記(1) 〜(10)式では、左旋回の場合を扱った
が、右旋回の場合にも同様な演算方法が適用されること
はいうまでもない。 【0064】以上のように本発明の実施の形態に係る走
行安定化装置では、ドライバの踏力に対応したマスタ圧
と高圧源との切り替えを対角線上の2つの車輪毎に行う
構成とし、油圧源をマスタ圧とする車輪と油圧源を高圧
源とする車輪を混在させている。これにより、マスタ圧
に対応するきめ細かなブレーキ制動を達成すると共に、
ドライバの踏力が小さい場合においても対角線上に配置
された高圧の油圧源を有する車輪の制動によりスピンや
ドリフトを抑制するための十分なヨーモーメントを得る
ことができる。 【0065】また、車輪がロックする限界制動時におい
ては、高圧の油圧源を有する車輪において走行安定化の
ために行われていた目標制動力追従制御を微小ゲイン追
従制御に切り替えると共に、切り替えられた車輪の対角
線上の車輪の目標制動力を修正することにより、車輪の
ロックの防止と共にスピンやドリフトを抑制することが
できる。 【0066】さらに、微小ゲイン追従制御と目標制動力
追従制御の切り替えなど制御ロジックは、連続的に動作
するため、ドライバに違和感を与えることもない。 【0067】なお、第1の実施の形態では、ヨーモーメ
ント演算部12によるヨーモーメントの演算方法を特に
限定するものではなく、スピンやドリフトを防止する上
で必要なヨーモーメントを演算できれば如何なる方法で
あっても良い。 【0068】(第2の実施の形態)次に、本発明の走行
安定化装置の第2の実施の形態を、図7乃至図9を参照
して説明する。なお、第2の実施の形態は、上記第1の
実施の形態に係る図1のヨーモーメント演算部12の詳
細な構成及び演算方法を示すもので、他の構成について
は第1の実施の形態と同様であるので、詳細な説明を省
略する。 【0069】図4はヨーモーメント演算部12の詳細な
構成を示すもので、このヨーモーメント演算部12は、
車両の速度vxを検出する車速センサ59と車両の実際
の旋回運動の状態量である横速度とヨー角速度を実状態
量として検出する実状態量検出手段64と、前記車速v
x及びハンドル操舵量δに基づき望ましい車両の旋回運
動の状態量である横速度とヨー角速度に対応する目標状
態量を演算する目標状態量演算手段60と、該目標状態
量と前記実状態量との偏差および前記車速に基づき車両
のスピンを防止するように車両に加えるべきヨーモーメ
ントYM を演算するフィードバック量演算手段62とか
ら構成されている。 【0070】実状態量検出手段64は、横速度センサ6
6とヨー角度センサ68とから構成されている。本実施
の形態では、横速度センサ66に非接触式速度計を用い
ており、横速度センサ66は横速度を検出し、検出した
横速度を電気信号に変換し、変換した電気信号を横速度
信号vyとして出力する。この横速度センサ66から出
力された横速度信号vyは、目標状態量演算手段60か
ら出力される目標横速度vy0と合成手段70において合
成されてフィードバック量演算手段62へ出力される。 【0071】また、ヨー角速度センサ68は、車両重心
位置に取り付けられており、車両重心位置におけるヨー
角速度を検出し、検出したヨー角速度に対応する値をヨ
ー角速度信号γとして出力する。このヨー角速度センサ
68から出力されたヨー角速度信号γは、目標状態量演
算手段60から出力される目標ヨー角速度信号γ0と合
成手段72において合成されてフィードバック量演算手
段62へ出力される。 【0072】目標状態量演算手段60、合成手段70、
72、及びフィードバック量演算手段62は、ディジタ
ルコンピュータによって構成されている。このディジタ
ルコンピュータには、ハンドル操作量δと車速vxと実
状態量としての横速度vyとヨー角速度γが入力される
と共に、各輪の制動力配分によって生じるヨーモーメン
トであるフィードバック量YM が、(フィードバック量
演算手段62から)ABS制御手段10へ出力される。 【0073】ディジタルコンピュータによって構成され
た目標状態量演算手段60乃至フィードバック量演算手
段62における演算の内容について説明する。なお、以
下の説明において、関数xの時間微分をx’、行列Aの
転置をAT と表す。 【0074】横速度vyとヨー角速度γを状態量とした
車両運動は、次式の状態方程式によって記述できる。 【0075】 x’=A(vx)・x+B1・Δ・z+Bf・δ+B2・YM ・・・(11) z =C(vx)・x+Df・δ ここで、 A(vx)=[al a2] B1 =[b1 b2] B2 =[0 1/Iz]T Bf =[cf/m af・cf/Iz]T C(vx)=[cl c2] Df =[Wf 0]T x =[vy γ]T さらに、 a1=[all a21]T a2=[al2 a22]T a11=−(cf+cr)/(m・vx) a21=−(af・cf−ar・cr)/(Iz・vx) a12=−(af・cf−ar・cr)/(m・vx) a22=−vx−(af2 ・cf−ar2 ・cr)/(I
z・vx) b1=[cf/m af・cf/Iz]T b2=[cr/m −ar・cr/Iz]T c1=[Wf/vx Wr/vx]T c2=[Wf・af/vx −Wr・ar/vx]T ただし、 af、ar : 前輪および後輪の車軸と重心の距離 Iz : ヨー慣性モーメント m : 車両質量 YM : ヨーモーメント z : 重み付けされた前後輪スリップ角 である。 【0076】目標状態量演算手段60は、操舵量信号δ
及び車速信号vxに基づきドライバが最も操縦し易いよ
うな車両運動状態量である目標横速度vy0および目標ヨ
ー角速度γ0を目標状態量信号x0として出力する。こ
こでは、このような車両挙動の動特性として高μ路にお
ける次の(12)式で表した線形モデルを考える。 【0077】 x0’=A0(vx)・x0+Bf0・δ ・・・(12) ここで、 A0(vx)=[a10 a20]、 Bf0=[cf0/m af・cf0/Iz]T x0=[vy0 γ0]T さらに、 a10 =[a110 a210 ]T a20=[a120 a220 ]T a110 =−(cfo+cr0)/(m・vx) a210 =−(af・cf0−ar・cr0)/(Iz・v
x) a120 =−(af・cf0−ar・cr0)/(m・vx) a220 =−vx−(af2・cf0−ar2・cr0)/(Iz
・vx) ただし、 cf0、cr0:線形モデルのコーナリングスティッフネス である。 【0078】フィードバック量演算手段62は、実状態
量xと目標状態量x0との偏差に基づき、車両がスピン
に陥らない範囲内でハンドル操舵量に対する車両の挙動
を最適にするとともに、横風などの外乱に対する安定性
を向上させるよう実状態量xを目標状態量x0に追従さ
せるための制動力の配分によって生じるヨーモーメント
をフィードバック量YM として演算する。 【0079】このような目標状態量演算手段60及びフ
ィードバック量演算手段62における演算アルゴリズム
は、図8に示す制御系をモデルを用いて設計できる。す
なわち、本実施の形態では、図8に示すように、目標状
態量演算手段40に相当するブロックP0 (vx)、変
動を含まない車両運動モデルであるブロックP(v
x)、変動を表すブロックΔf,Δr、フィードバック
量演算手段5に相当する状態フィードバックゲインK
(vx)からなる。すなわち、前後輪のコーナリングス
ティッフネスの変動による前後輪のコーナリングフォー
スの変化を等価的に前後輪のスリップ角に応じた前後輪
舵角の変動とみなし、変動を表すブロックΔf,Δrを
分離した制御系を想定している。 【0080】この図8に示す制御系において、上記演算
アルゴリズムは、絶対値が1以下の任意の変動Δf、Δ
rを含む閉ループ系が安定となるように設計されるもの
である。 【0081】ここで、図8に示す制御系のブロックP
(vx)は上記の(11)式を表しており、ハンドル操舵量
δ、等価的な前後輪舵角変化w(Δf、Δr)及び制動
力の配分によって生じるヨーモーメントYM を入力とす
ると共に、横速度vy及びヨー角速度γからなる車両の
実状態量xおよび重み付けされた前後輪スリップ角zを
出力する車速vxをパラメータとして含む車両の運動を
表現した数式モデルである。またブロックP0 (vx)
は上記の(12)式を表しており、ハンドル操作量δを入
力、車両の目標状態量x0である目標横速度vy0と目標
ヨー角速度γ0とを出力とする車速vxをパラメータと
して含む車両の目標運動を表現した数式モデルである。 【0082】ところで、図8に示す制御系の安定性を議
論することは、図9に示すハンドル操舵量δや目標状態
量を含まない制御系の安定性を議論することと等価とな
る。このため、図9に示す制御系を用いてコントローラ
の設計を行う。この場合、図8においてハンドル操舵量
が零であると仮定している。 【0083】ここで、図9に示す制御系において絶対値
が1以下の任意の変動Δf、Δrを含む閉ループ系が安
定となるためには、前後輪舵角変化wから基準化された
前後輪スリップ角zまでの構造化特異値が1未満となる
ように制御系を構成すればよいことが、スモールゲイン
定理として知られている。ここでは、考慮すべき車速v
xの領域としてv1≦vx≦v2を設定し、この領域内
で車速vxがどのように変化する場合にも、常に前後輪
舵角変化wから基準化された前後輪スリップ角zまでの
構造化特異値が1未満となるような制御系設計を行う。 【0084】まず、 θ1=v1(v2−vx)/{vx(v2−v1)} θ2=(vx−v1)/(v2−v1) θ3=1−θ1−θ2 を定義すると、 A(vx)=θ1・A1+θ2・A2+θ3・A3 ・・・(13) C(vx)=θ1・C1+θ2・C2+θ3・C3 ・・・(14) ただし、 A1=[a101 a201 ]、C1=[c101 c201 ] A2=[a102 a202 ]、C2=[c102 c202 ] A3=[a103 a203 ]、C3=[c103 c203 ] さらに、 a101 =[a1101 a2101]T 、 a201 =[a1201
a2201]T a102 =[a1102 a2102]T 、 a202 =[a1202
a2202]T a103 =[a1103 a2103]T 、 a201 =[a1203
a2203]T a1101=−(cf+cr)/(m・vl) a2101=−(af・cf−ar・cr)/(Iz・v
1) a1201=−(af・cf−ar・cr)/(m・v1) a2201=−v1−(af2 ・cf−ar2 ・cr)/
(Iz・vl) a1102=−(cf+cr)/(m・v2) a2102=−(af・cf−ar・cr)/(Iz・v
2) a1202=−(af・cf−ar・cr)/(m・v2) a2202=−v2−(af2 ・cf−ar2 ・cr)/
(Iz・v2) a1103=−(cf+cr)/(m・v2) a2103=−(af・cf−ar・cr)/(Iz・v
2) a1203=−(af・cf−ar・cr)/(m・v2) a2203=−v1−(af2 ・cf−ar2 ・cr)/
(Iz・v2) c101 =[Wf/v1 Wr/v1]T c201 =[Wf・af/v1 −Wr・ar/v1]T c102 =[Wf/v2 Wr/v2]T c202 =[Wf・af/v2 −Wr・ar/v2]T c103 =[Wf/v2 Wr/v2]T c203 =[Wf・af/v2 −Wr・ar/v2]T というLPV(Linear Parameter Varying) システムと
して表現できる。このようなシステムの記述によってゲ
インスケジューリングH∞制御理論の適用が可能となる
ため、車速に適応したコントローラの設計が可能とな
る。ここでは、任意のθ1、θ2、θ3(ただし、θ1
>0、θ2>0、θ3>0、θ1+θ2+θ3=1)に
おける定数スケーリングH∞ノルムを1未満とする次式
の形式で表現される状態フィードバック制御則をLMI
(Linear Matrix Inequarity) の手法に基づいて導出し
ている。 【0085】 YM =(θ1・K1+θ2・K2+θ3・K3)・(x−x0) ・・(15) この制御則を用いる場合、車速がv1≦vx≦v2の領
域内で任意に変化する場合においても車両運動を安定化
されることが可能となる。ところで、θ1、θ2、θ3
は車速vxの関数であり、上記(15)式の制御則は車速に
応じゲインを連続的に変化させる構成となっている。 【0086】次に、第2実施の形態の作用を説明するま
ず、操舵角センサ18と車速センサ59と横速度センサ
66とヨー角速度センサ68の出力は、目標状態量演算
手段60とフィードバック量演算手段62を構成するデ
ィジタルコンピュータに入力される。 【0087】このディジタルコンピュータでは、まず、
目標状態量演算手段60において上記(12)式を離散化し
た漸化式に従って、目標とする車両の状態量である目標
横速度vy0および目標ヨー角速度γ0が演算される。 【0088】なお、前記目標状態量は、タイヤ力特性に
余裕のある高μ路を一定車速で走行する際の車両モデル
の動特性に従うものであり、路面状態の変動や加減速に
よる荷重移動さらに横風外乱などの外部環境からの外乱
がない場合、実状態量は目標状態量に一致する。 【0089】次に、フィードバック量演算手段62にお
いて、路面状態の変動や荷重移動、横風外乱などによっ
て生じる目標状態量と実状態量の実測値との偏差を零に
漸近させるために必要なヨーモーメントの修正量である
フィードバック量信号YM を車速vxおよび実状態量と
目標状態量の偏差に基づき、(15)式に従って演算する。
このフィードバック量信号YM により、外乱などがある
場合においても、物理的に可能な範囲内で車両状態の動
特性を目標動特性に追従させるとができる。ここでは、
車速変化が大きく、荷重移動により前後輪のコーナリン
グフォースの傾きが変化する場合や、後輪のコーナリン
グフォースの傾きが負となる限界を越えた領域において
もシステムの安定性を補償するようにフィードバック量
演算手段62が設計されている。 【0090】次に、ABS制御手段10において、旋回
内前輪と旋回外後輪について微小ゲイン追従制御を行う
と共に、フィードバック量信号YM に基づいて旋回外前
輪及び旋回内後輪の目標制動力を演算し、推定制動力を
該目標制動力に追従させるように偏差をフィードバック
し、増圧・減圧時間を演算してヨーモーメントYM を発
生させる。 【0091】以上のことより、第2の実施の形態の走行
安定化装置では、従来技術では補償し得なかった加減速
時や後輪コーナーリングフォースが負となるような更に
厳しい走行条件下においても操縦性能を損なうことなく
スピンやドリフト防止を達成することが可能となる。 【0092】以上が本発明に係る各実施の形態である
が、上記例にのみ限定されるものではない。例えば、A
BS制御として上記微小ゲイン追従制御の例を示した
が、本発明の実施の形態に係る上記ヨーモーメントの実
現手段と共に車輪速などから車輪がロック直前の状態に
あるか否かを判定する他のABS制御を適用することも
可能である。 【0093】また、図3の制動力推定部36による制動
力の推定方法として、マスタ圧若しくは高圧源の油圧と
制御ソレノイドバルブの増圧・減圧時間とに基づいて演
算する方法を示したが、本発明はこの方法に限定される
ものではなく、例えば、車輪速などから制動力を推定す
るようにしても良い。 【0094】 【0095】 【発明の効果】発明によれば、アンチロック手段によ
り各車輪がロック状態に陥らないように各車輪の制動力
が制御されると共に、車両旋回中に旋回外前輪及び旋回
内後輪のいずれかがアンチロック手段により制御された
場合、修正手段が旋回外前輪及び旋回内後輪のうちアン
チロックブレーキ制御されていないいずれかの車輪の目
標制動力を、ヨーモーメント演算手段が演算したヨーモ
ーメントが実現されるように、他の3つの車輪において
推定された制動力に基づいて修正するようにしたので、
車輪のロックを防止すると共にスピンやドリフトをも抑
制して車両の走行安定化を達成することができる、とい
う効果が得られる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の構成を示すブロック図である。 【図2】本発明のブレーキ油圧回路の概略構成を示す図
である。 【図3】本発明の第1の実施の形態に係るABS制御手
段の詳細な構成を示す図である。 【図4】本発明に係るブレーキ油圧回路の詳細な構成を
示す図である。 【図5】第1の実施の形態に係る微小ゲイン推定手段の
詳細な構成を示すブロック図である。 【図6】微小ゲイン追従制御の原理を説明するための共
振周波数と微小ゲインとの関係を示す図である。 【図7】本発明の第2の実施の形態の走行安定化装置に
係るヨーモーメント演算部の詳細な構成を示すブロック
図である。 【図8】第2実施の形態に係るヨーモーメント演算部の
制御系の構成を示すブロック図である。 【図9】図8のフィードバック量演算手段の設計上等価
な制御系の構成を示すブロック図である。 【符号の説明】 10 ABS制御手段 12 ヨーモーメント演算部 14 車輪速検出手段 16 微小ゲイン推定手段 20 ABSアクチュエータ 99 ブレーキ油圧回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梅野 孝治 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 菅井 賢 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1株式会社豊田中央研究所内 (56)参考文献 特開 平8−133039(JP,A) 特開 平6−99800(JP,A) 特開 平5−131909(JP,A) 特開 平5−105048(JP,A) 特開 平4−185560(JP,A) 特開 平4−372446(JP,A) 特開 平3−295748(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/24 B60T 8/58

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 踏力に対応する油圧を発生させるマスタ
    圧源及び踏力に対応しない高油圧を発生させる高圧源の
    いずれかのブレーキ油圧源を対角線上の2つの車輪毎に
    切り替え可能な車両に適用される走行安定化装置におい
    て、 ドリフト状態及びスピン状態の少なくともいずれかを回
    避するために車両に加えるべきヨーモーメントを演算す
    るヨーモーメント演算手段と、各車輪がロック状態に陥らないように各車輪に作用する
    制動力を制御するアンチロック手段と、 各車輪に作用する制動力を各車輪毎に推定する制動力推
    定手段と、 車両旋回時における旋回内前輪及び旋回外後輪の推定さ
    れた制動力に基づいて前記ヨーモーメント演算手段によ
    り演算されたヨーモーメントを実現するための旋回外前
    輪及び旋回内後輪の目標制動力を演算する目標制動力演
    算手段と、車両旋回方向が前記ヨーモーメントの方向と一致するア
    ンチドリフト時に旋回内後輪が前記アンチロック手段に
    より制御されたときに、旋回外前輪の目標制動力を、旋
    回内前輪、旋回内後輪、及び旋回外後輪の推定された制
    動力に基づいて前記ヨーモーメントを実現させるように
    修正する第1の修正手段、及び車両旋回方向が前記ヨー
    モーメントの方向の反対方向であるアンチスピン時に旋
    回外前輪が前記アンチロック手段により制御されたとき
    に、旋回内後輪の目標制動力を、旋回内前輪、旋回外前
    輪、及び旋回外後輪の推定された制動力に基づいて前記
    ヨーモーメントを実現させるように修正する第2の修正
    手段の少なくともいずれかを有する修正手段と、 車両旋回時に旋回外前輪及び旋回内後輪のブレーキ油圧
    源をマスタ圧源から高圧源に切り替えると共に、旋回外
    前輪及び旋回内後輪のうち前記アンチロック手段により
    制御されていない少なくともいずれかの車輪において
    定された制動力が、前記目標制動力演算手段により演算
    又は前記修正手段により修正された前記車輪の目標制動
    力と一致するように前記車輪に作用する制動力を制御す
    る安定化制御手段と、 を備えたことを特徴とする走行安定化装置。
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