JP3513718B2 - 構造反応射出成形装置及び構造反応射出成形方法 - Google Patents

構造反応射出成形装置及び構造反応射出成形方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は構造反応射出成形装置及
び成形方法に関し、特に強度、耐久性、耐衝撃性が求め
られる一般構造材、建築用材、自動車用材、防具、スポ
ーツ用品等の成形に好適な構造反応射出成形装置及び構
造反応射出成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、成形品の強度、剛性を大幅に向上
させる成形方法として、ガラス繊維、炭素繊維等の強化
繊維マット、織物、組紐等からなる強化繊維を型内にセ
ットして射出成形を行う構造反応射出成形が知られてい
る。
【0003】この構造反応射出成形では、例えば、2液
原料を成形型に取り付けたミキシングヘッド(衝突混合
装置)で混合し、ただちに成形型内に射出する方法や、
また、前記衝突混合装置では混合不能な極端に混合比の
異なる樹脂を用いる場合には、スタテックミクサーや、
ダイナミックミキサーで樹脂を混合しつつ、成形型内に
樹脂を射出する方法がとられていた。
【0004】前記従来の衝突混合装置で混合した樹脂を
そのまま成形型内に射出すると、衝突混合に必要な射出
速度が大であるため、射出樹脂の圧力は大きなものとな
る。このように樹脂の射出速度、圧力が大きいと、成形
型内に配置した強化繊維が抵抗として働き、繊維中に樹
脂が浸透せず、また樹脂が強化繊維を押し退けてしまう
ため、設計どうりに繊維を配向させることが不可能にな
る。このため、特開平5−104550号公報のように
衝突混合装置と成形型の間に圧力調整容器を介設して射
出圧力を調整している例がある。
【0005】また、前記従来のスタテイックミキサーや
ダイナミックミキサーを用いて樹脂を混合しつつ射出す
る場合でも、その射出速度は強化繊維が抵抗となるため
あまり早くできない。無理に早く射出するとミキサーに
かかる圧力が大になり、定量ポンプに影響を及ぼして混
合比が狂ったり、ダイナミックミキサーではミキサーの
シャフトシールから樹脂が漏れたりするトラブルが発生
する。このためこのような方法では射出圧力が上がり過
ぎないようにゆっくりと注入する必要があり、このため
成形時間も必然的に長くなるため、生産性が向上しない
問題がある。
【0006】これらの構造反応射出成形に対して、混合
した樹脂を、真空の力で成形型内に注入する方法(VA
RI:Vacuum Assisted Resin Injection )は、上記の
2つの方法のような問題点は少なく、強化繊維を押し退
けることなく、速やかに樹脂を注入できる方法であるこ
とが知られている(例えば、特開昭59−101166
号公報、特開平4−189373号公報)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の真空を利用した構造反応射出成形は、真空引きしつ
つ樹脂注入を行うため、樹脂中に存在していた細かい気
泡が減圧により拡大したり、また、例えば、不飽和ポリ
エステル樹脂等に含まれるスチレン等の溶剤成分が減圧
下のため蒸発したり、エポキシ樹脂の硬化剤として使用
されるアミン類等が減圧下のため発泡したりして、成形
品にボイドが発生するという問題があった。
【0008】そこで本発明は、成形型内に配置した強化
繊維を押し退けることなく、速やかに樹脂を注入でき、
真空を利用した構造反応射出成形において、10mmH
g以下の高真空にすることができ、しかも繊維中に樹脂
を十分に含浸させることができ、成形品にボイド等の不
良の発生のない構造反応射出成形装置及び構造反応射出
成形方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記した問題点を解決す
るために本発明の構造反応射出成形用成形型は、上型、
下型からなる一対の成形型であり、該成形型の合わせ面
側に該成形型内部を高真空に保つための真空シール部材
が設けられ、該真空シール部材より内側の領域にキャビ
テイ空間、樹脂を受け入れるための注入口及び排気のた
めの排出口が形成され、前記注入口は圧縮ガスを受け入
れるための注入口をも兼ねており、且つ該注入口の先端
部及び排出口の先端部は管用テーパネジが設けられるこ
とにより外部配管と連結可能であり、成形型内部が10
mmHg以下の高真空の気密状態となることが可能であ
ことを特徴とする。
【0010】また、本発明の構造反応射出成形用成形型
は、金属製の外枠と該外枠内に嵌合される樹脂型からな
る簡易型で構成されていてもよく、このような簡易型に
おいては、金属製の外枠の合わせ面に真空シール部材が
設けられ、該真空シール部材より内側の金属製の外枠の
領域に注入口及び排出口が配置され、一対の樹脂型によ
りキャビティが形成されていることを特徴とする。
【0011】さらにまた、本発明の構造反応射出成形用
成形型において、注入口及び排出口はテーパ状となって
いることを特徴とする。
【0012】本発明の構造反応射出成形装置は、(1)
温度が調整可能な樹脂受けポット、圧空源、三方弁、注
入口と排出口を有する構造反応射出成形用成形型、及び
真空ポンプを有し、(2)前記三方弁は、前記樹脂受け
ポットからの樹脂供給ライン、前記圧空源からの圧縮ガ
ス供給ライン、及び樹脂あるいは加圧された不活性ガス
を前記構造反応射出成形用成形型のキャビティへ供給す
るための樹脂・圧縮ガス供給ラインと連結されており、
(3)前記構造反応射出成形用成形型は、その注入口に
前記樹脂・圧縮ガス供給ラインが連結され、その排出口
に真空引きラインが連結されており、(4)前記真空ポ
ンプは、前記真空引きラインの末端に、真空経路を封止
するための排気バルブを介して配置されることを特徴と
する。
【0013】本発明の構造反応射出成形方法は、(1)
構造反応射出成形用成形型のキャビティ内に予め強化繊
維(プリフォーム)を配置し、(2)型締めを行い、
(3)前記構造反応射出成形用成形型のキャビティを
真空経路を通じて真空引きし、(4)前記構造反応射出
成形用成形型の真空経路を閉止してから、前記構造反応
射出成形用成形型のキャビティに液状樹脂を注入し、
(5)その後、注入口から不活性ガスを前記構造反応射
出成形用成形型のキャビティに注入して樹脂を加圧し、
その加圧を保持したままで樹脂を加熱硬化させることを
特徴とする。
【0014】本発明の構造反応射出成形方法に使用され
る強化繊維には炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、
高強力ポリエチレン繊維、高強力ポリアリレート繊維等
が好適に使用される。
【0015】また、本発明の構造反応射出成形方法に使
用される液状樹脂にはエポキシ樹脂、ビニルエステル樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、架橋ポリエステルアミド
(CPレジン)樹脂、フェノール樹脂、ビスマレイミド
樹脂、ウレタン樹脂、ポリウレア樹脂、ポリイソシアヌ
レート樹脂、RIMナイロン樹脂、ジシクロペンタジエ
ン樹脂、ウレタン変性アクリル樹脂等が好適に使用され
る。
【0016】また、本発明の構造反応射出成形方法に使
用される不活性ガスは、実質的には使用する樹脂に硬化
障害を発生させない気体であれば問題なく使用できる。
例えば、ジシクロペンタジエン樹脂を使用する場合は酸
素が含まれると硬化障害を起こすので、不活性ガスには
窒素等を使用する必要があるが、エポキシ樹脂、CPレ
ジン等を使用する場合は除湿したクリーンエアで十分で
ある。
【0017】
【作用】10mmHg以下の高真空の成形型のキャビテ
ィに注入された樹脂は、樹脂中に存在していた細かい気
泡が減圧となるため拡大したり、また、樹脂の溶剤成分
が減圧下のため蒸発したり、エポキシ樹脂の硬化剤とし
て使用されるアミン類等が減圧下のため発泡したりする
が、本発明では、樹脂の注入後に、不活性ガスをさらに
注入口より注入してキャビティ内を加圧し、樹脂が硬化
する間、加圧状態を保持しているので、樹脂中に存在す
る気泡が縮小され、溶剤の揮発成分等は再度樹脂中に溶
解してボイドが解消される。
【0018】この不活性ガスによる加圧は熱硬化性樹脂
の成形収縮による成形品のヒケ防止にも有効であり、硬
化収縮で樹脂体積が減少した分を補充する働きがある。
これは、硬化収縮により樹脂体積が減少した分の樹脂
が、不活性ガスにより加圧された樹脂・圧縮ガス供給ラ
インから供給されるため、成形品にヒケが発生すること
を防止できるためである。
【0019】この不活性ガスによる加圧は注入口から行
うことが効果的である。その理由は排出口側の樹脂は最
も熱履歴を受けているため、最初に硬化が始まる部分で
あり、この部分に加圧してもこの部分の樹脂が硬化した
後は、加圧作用が働かないからである。この注入口の付
近の樹脂硬化を遅らせて、キャビティ内が硬化するまで
不活性ガスによる加圧を働かせたまま成形するために
は、成形型に温度勾配を設けて注入口付近を他の部分よ
り低温にすることが有効である。
【0020】本発明の構造反応射出成形用成形型及び構
造反応射出成形装置は、上記の構成を有するので、成形
型内が完全にシールされており、真空引きを10mmH
g以下の高真空に確実に行うことができ、真空経路を閉
止しても、キャビティ内を高真空(実用的には、5〜1
0mmHg程度)に保つことができる。このため、成形
型内に樹脂を注入する際には、樹脂流入圧を比較的小さ
い状態で行うことが可能であるので、キャビティ内に予
め配置した強化繊維(プリフォーム)を押し退けること
なく、しかも速やかに樹脂を注入することができるの
で、生産性が向上する。
【0021】なお、本発明の構造反応射出成形方法にお
いて、真空経路を閉止してから樹脂を注入する理由は、
樹脂中の気泡の拡大を招かずに注入するためである。
【0022】
【実施例】
〔実施例1〕図1は本発明の構造反応射出成形装置の概
略図である。図1において、1は、温度が調整可能な樹
脂受けポット、2は不活性ガスの圧縮ガスを供給するた
めの圧空源であり、樹脂受けポット1から供給される樹
脂を搬送する樹脂供給ライン4、及び圧空源2から供給
される圧縮ガスを搬送する圧縮ガス供給ライン8が、三
方弁3に連結されている。なお、前記樹脂供給ライン4
の途中に樹脂の供給のオン・オフを行う樹脂供給バルブ
6が設けられている。その樹脂供給ライン4は途中で分
岐しており、一方は三方弁3に連結されているが、他方
は、樹脂を排出するための樹脂排出ライン5となってそ
の途中に樹脂排出バルブ7が設けられている。
【0023】この三方弁3にはさらに、樹脂又は圧縮ガ
スを供給するための樹脂・圧縮ガス供給ライン9が連結
されており、この樹脂・圧縮ガス供給ライン9は、成形
型10に連結されている。11は真空ポンプであり、成
形型10に連結された真空引きライン12を通じて真空
引きが行われる。この真空引きライン12の途中には、
真空経路を閉止するための排気バルブ13が設けられて
いる。
【0024】図2は、本実施例1の構造反応射出成形装
置に使用される成形型の1例を示す概略図であり、上型
14、下型15を有し、この両型の間にキャビテイ16
が形成されている。上型14、下型15の合わせ面側
に、成形型内部を高真空に保つためのOリング等の真空
シール部材17が設けられている。この真空シール部材
17は、キャビティ16、キャビティ16内に樹脂又は
圧縮ガスを注入するための注入口19、及び排気するた
めの排出口20の領域を10mmHg以下の高真空に保
つように配置されている。この注入口19及び排出口2
0の形状はいずれもテーパコーン形の穴とその先端が管
用テーパめねじ21から形成されており、管用テーパお
ねじを有する管用継手により、樹脂・圧縮ガス供給ライ
ン9や真空引きライン12等の配管が連結される。この
成形型には成形型内部を加熱するための、電気ヒータが
内蔵されたヒータ穴18又は熱媒が通過するヒータ穴1
8が設けられている。
【0025】図3に、管用テーパめねじ21が形成され
たこの注入口19又は排出口20の形状を示す。
【0026】次に、本実施例1の構造反応射出成形装置
を用いて、ゴルフウッドヘッドを成形する方法を図1〜
3に基づいて説明する。ゴルフウッドヘッド形状のキャ
ビテイ16を備えた、図2に示す成形型内に、ウレタン
コアに炭素繊維織物(東邦レーヨン(株)製、W−31
01:商品名)を積層したプリフォームを配置して上型
14、下型15を締め、90°回転させて注入口19が
下側に、排出口20が上側になるように配置した。つい
で、注入口19には樹脂受けポット1から通ずる樹脂・
圧縮ガス供給ライン9の配管を、排出口20には真空ポ
ンプ11へつながる真空引きライン12の配管を管用継
手により接続した。
【0027】上記のようにセットされた構造反応射出成
形装置に対して、最初に樹脂供給バルブ6及び樹脂排出
バルブ7を閉じ、三方弁3を樹脂側にし、排気バルブ1
3を開けて真空ポンプ11を作動させて成形型10の中
を減圧した。次に樹脂受けポット1に硬化触媒混合済み
のCPレジン(商品名:武田薬品工業(株)製)をダイ
ナミックミキサーから注入した。その後、排気バルブ1
3を閉じてから、樹脂供給バルブ6を開けて樹脂を成形
型10内に注入した。注入終了後、三方弁3を圧空源2
側に切り替えて不活性ガスにより成形型10内を加圧
し、加圧状態を保持したまま樹脂を硬化させた。樹脂受
けポット1に残った樹脂は樹脂排出バルブ7を開けて排
出した。硬化終了後、成形型10を開けて成形品を得
た。
【0028】得られた成形品は、表面にも内部にもボイ
ド等がなく、表面状態も光沢のある良好なものであっ
た。また、強化繊維はプリフォームを作製した位置のま
まで成形されていた。成形品のCFRP部分の繊維含有
率を測定したところ55%であった。また、この時の成
形型内の温度は130℃であり、硬化時間は樹脂注入開
始から5分であった。
【0029】〔実施例2〕図4は、成形型の材料として
樹脂を用いた、本実施例2で使用される構造反応射出成
形装置の成形用簡易型の概略図である。
【0030】この成形用簡易型は、金属製の外枠42
と、該外枠42内に嵌合される樹脂型43からなる上型
34と、この上型34と対をなし同様に構成される下型
35によりキャビティ36を形成している。金属製の外
枠42の合わせ面に真空シール部材37が設けられてい
る。その真空シール部材37より内側の金属製の外枠4
2の領域に、キャビティ36内に樹脂又は圧縮ガスを注
入するための注入口39及び排気するための排出口40
が配置され、前記一対の樹脂型43によりキャビティ3
6が形成されており、前記真空シール部材37により、
キャビティ36、注入口39、及び排出口40の領域を
10mmHg以下の高真空に保つことができる。
【0031】この注入口39及び排出口40は、いずれ
もテーパコーン形の穴とその先端が管用テーパめねじ4
1から構成されており、管用テーパおねじを有する管用
継手により、樹脂・圧縮ガス供給ラインや真空引きライ
ン等の配管が連結される。この成形用簡易型には成形型
内部を加熱するための、電気ヒータを内蔵したヒータ穴
38又は熱媒が通過するヒータ穴38が設けられてい
る。
【0032】次に、本実施例2の構造反応射出成形装置
を用いて、ゴルフウッドヘッドを成形する方法を説明す
る。なお、構造反応射出成形装置の全体の装置構成は、
図1に示したものと同一である。ゴルフウッドヘッド形
状のキャビテイを備えた、図4に示す成形用簡易型内
に、ウレタンコアに炭素繊維織物(東邦レーヨン(株)
製、W−3101:商品名)を積層したプリフォームを
配置して上型34、下型35を締め、90°回転させて
注入口39が下側に、排出口40が上側になるように配
置した。ついで注入口39には、樹脂受けポットからの
樹脂供給ラインの配管を、排出口40には真空ポンプへ
つながる真空引きラインの配管を配管継手により接続し
た。
【0033】成形用樹脂として硬化剤混合済みのエポキ
シ樹脂(ダウケミカル社製、TACTIX138:商品
)を用いた以外は、前記実施例1と同様にして構造反
応射出成形を行った。
【0034】得られた成形品は表面にも内部にもボイド
等がなく、表面状態も光沢のある良好なものであった。
また、強化繊維はプリフォームを作製した位置のままで
成形されていた。成形品のCFRP部分の繊維含有率を
測定したところ55%であった。また、この時の成形用
簡易型内の温度は80℃であり、硬化時間は樹脂注入開
始から30分であった。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、特に、構造反応射出成
形用成形型内の真空引きの後に、液状樹脂を注入し、そ
の後に注入口から不活性ガスを用いて型内を加圧し、そ
の不活性ガスによる加圧を保持したまま樹脂を加熱硬化
させているので、成形品にボイド等の不良が発生しな
い。
【0036】本発明によれば、構造反応射出成形用成形
型内を10mmHg以下の高真空状態とすることがで
き、その後に樹脂の注入を行っているので、樹脂の射出
圧力を小さいものとすることができ、そのため、構造反
応射出成形用成形型内に配置した強化繊維が樹脂の射出
圧力によりずらされることなく、設計通りに成形がで
き、しかも速やかに樹脂を注入することができるので、
生産性が向上する。
【0037】さらに、本発明によれば、構造反応射出成
形用成形型内を10mmHg以下の高真空状態とするこ
とができることと、その後、樹脂を注入した後、不活性
ガスで加圧状態を保持したまま硬化させてボイド等の不
良の発生を防止できることが相まって、成形品中の繊維
含有率を高めることが可能となり、得られた成形品の機
械的強度を増大させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の構造反応射出成形装置の概略図であ
る。
【図2】実施例1の構造反応射出成形装置に使用される
成形型の1例を示す概略図である。
【図3】管用テーパめねじが形成された注入口又は排出
口の形状を示す。
【図4】成形型の材料として樹脂を用いた、実施例2で
使用される構造反応射出成形装置の成形用簡易型の概略
図である。
【符号の説明】
1 樹脂受けポット 2 圧空源 3 三方弁 4 樹脂供給ライン 5 樹脂排出ライン 6 樹脂供給バルブ 7 樹脂排出バルブ 8 圧縮ガス供給ライン 9 樹脂・圧縮ガス供給ライン 10 成形型 11 真空ポンプ 12 真空引きライン 13 排気バルブ 14,34 上型 15,35 下型 16,36 キャビティ 17,37 真空シール部材 18,38 ヒータ穴 19,39 注入口 20,40 排出口 21,41 管用テーパめねじ 42 外枠 43 樹脂型
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−257819(JP,A) 特開 昭52−123748(JP,A) 特開 昭59−101166(JP,A) 特開 平5−259652(JP,A) 機械工学便覧改訂第5版,昭和49年8 月10日,社団法人日本機械学会発行,第 7−165頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 45/00 - 45/84

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上型、下型からなる一対の成形型であ
    り、該成形型の合わせ面側に該成形型内部を高真空に保
    つための真空シール部材が設けられ、該真空シール部材
    より内側の領域にキャビテイ空間、樹脂を受け入れるた
    めの注入口、及び排気のための排出口が形成され、前記
    注入口は圧縮ガスを受け入れるための注入口をも兼ねて
    おり、且つ該注入口の先端部及び排出口の先端部は管用
    テーパネジが設けられることにより、外部配管と連結可
    能であり、成形型内部が10mmHg以下の高真空の気
    密状態となることが可能であることを特徴とする構造反
    応射出成形用成形型。
  2. 【請求項2】 前記構造反応射出成形用成形型は、金属
    製の外枠と該外枠内に嵌合される樹脂型からなり、前記
    金属製の外枠の合わせ面に真空シール部材が設けられ、
    該真空シール部材より内側の金属製の外枠の領域に注入
    口及び排出口が配置され、一対の前記樹脂型によりキャ
    ビティが形成されていることを特徴とする請求項1記載
    の構造反応射出成形用成形型。
  3. 【請求項3】 前記構造反応射出成形用成形型におい
    て、注入口及び排出口はテーパ状となっていることを特
    徴とする請求項1又は2記載の構造反応射出成形用成形
    型。
  4. 【請求項4】 (1)温度が調整可能な樹脂受けポッ
    ト、圧空源、三方弁、注入口と排出口を有する構造反応
    射出成形用成形型、及び真空ポンプを有し、 (2)前記三方弁は、前記樹脂受けポットからの樹脂供
    給ライン、前記圧空源からの圧縮ガス供給ライン、及び
    樹脂あるいは加圧された不活性ガスを前記構造反応射出
    成形用成形型のキャビティへ供給するための樹脂・圧縮
    ガス供給ラインと連結されており、 (3)前記構造反応射出成形用成形型は、その注入口に
    前記樹脂・圧縮ガス供給ラインが連結され、その排出口
    に真空引きラインが連結されており、 (4)前記真空ポンプは、前記真空引きラインの末端
    に、真空経路を封止するための排気バルブを介して配置
    されることを特徴とする構造反応射出成形装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の構造反応射出成形装置に
    おいて、構造反応射出成形用成形型が、請求項1、2又
    は3記載の構造反応射出成形用成形型であることを特徴
    とする構造反応射出成形装置。
  6. 【請求項6】 (1)構造反応射出成形用成形型のキャ
    ビティ内に予め強化繊維(プリフォーム)を配置し、 (2)型締めを行い、 (3)前記キャビティを、真空経路を通じて真空引き
    し、 (4)構造反応射出成形用成形型の真空経路を閉止して
    から、該キャビティに液状樹脂を注入し、 (5)その後、構造反応射出成形用成形型の注入口から
    不活性ガスを該キャビティに注入して樹脂を加圧し、そ
    の加圧を保持したままで樹脂を加熱硬化させることを特
    徴とする構造反応射出成形方法。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の構造反応射出成形方法に
    おいて、構造反応射出成形用成形型のキャビティ内に予
    め強化繊維(プリフォーム)を配置する方法は、請求項
    1、2又は3記載の構造反応射出成形用成形型を使用し
    て行うことを特徴とする構造反応射出成形方法。
  8. 【請求項8】 前記不活性ガスを構造反応射出成形用成
    形型の注入口からキャビティに注入して樹脂を加圧する
    際には、該注入口付近を他の部分より低温に保っておく
    ことを特徴とする請求項6又は7記載の構造反応射出成
    形方法。
JP26612794A 1994-10-06 1994-10-06 構造反応射出成形装置及び構造反応射出成形方法 Expired - Fee Related JP3513718B2 (ja)

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機械工学便覧改訂第5版,昭和49年8月10日,社団法人日本機械学会発行,第7−165頁

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