JP3512793B2 - 糖尿病性腎症の治療におけるアンジオテンシン▲ii▼受容体拮抗剤の使用 - Google Patents
糖尿病性腎症の治療におけるアンジオテンシン▲ii▼受容体拮抗剤の使用Info
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Description
−アンジオテンシン系(RAS)の妨害が、高血圧症およ
びうっ血性心不全のようなある種の症状の治療において
臨床的に有用であることが証明されている[アブラムス
(Abrams)ら、フェデレーション・プロシーディグ(Fe
deration Proc.)、43:1314(1984)]。さらには、あ
る証拠は、この系の抑制が糖尿病性腎症の治療において
効果的であるかもしれないということを示唆している。
A IIはレニン−アンジオテンシン系の末梢作用に関与す
る該系の生物学的に活性な成分であるため、RASの抑
制、特にA II−誘発の糖尿病性腎症に対する最も直接的
な解決方法は、その受容体でアンジオテンシンIIを遮断
することである。 発明の要約 本発明は、効果的な非毒性量のアンジオテンシンII受
容体拮抗剤を糖尿病性腎症の治療を必要とする対象に投
与することからなる、哺乳動物における該疾患の新規な
治療方法を提供するものである。 本発明はまた、糖尿病性腎症の治療用医薬の製造にお
けるアンジオテンシンII受容体拮抗剤の使用を提供する
ものである。 発明の記載 本発明は哺乳動物における糖尿病性腎症を治療学的に
処置する方法にある。該方法は、既に製造されており、
効果的なA II受容体拮抗剤として評価されている一連の
拮抗剤を用いる。それらに限定されるものではないが、
適当なアンジオテンシンII受容体拮抗剤の例は、以下
の: 1991年8月14日付で出願された米国特許出願番号第07
/746,262号に記載されている式(I): [式中、 R1は、アダマンチル、フェニル、ビフェニルまたはナ
フチルであって、各アリール基は未置換であるかまたは
Cl、Br、F、I、C1−C6アルキル、ニトロ、A−CO
2R7、テトラゾール−5−イル、C1−C6アルコキシ、ヒ
ドロキシ、SC1−C6アルキル、SO2NHR7、NHSO2R7、SO
3H、CONR7R7、CN、SO2C1−C6アルキル、NHSO2R7、PO(O
R7)2、NR7R7、NR7COH、NR7COC1−C6アルキル、NR7CON
(R7)2、NR7COW、W、SO2Wから選択される1〜3個の
置換基によって置換されており; mは0〜4であり; R2はC2−C10アルキル、C3−C10アルケニル、C3−C10
アルキニル、C3−C6シクロアルキル、または未置換であ
るかまたはC1−C6アルキル、ニトロ、Cl、Br、F、I、
ヒドロキシ、C1−C6アルコキシ、NR7R7、CO2R7、CN、CO
NR7R7、W、テトラゾール−5−イル、NR7COC1−C6アル
キル、NR7COW、SC1−C6アルキル、SO2WまたはSO2C1−C6
アルキルから選択される1〜3個の置換基によって置換
されている(CH2)0-8フェニルであり; Xは単結合、S、NR7または0であり; R3は水素、Cl、Br、F、I、CHO、ヒドロキシメチ
ル、COOR7、CONR7R7、NO2、W、CN、NR7R7またはフェニ
ルであり; R4およびR5は、独立して、水素、C1−C6アルキル、チ
エニル−Y−、フリル−Y−、ピラゾリル−Y−、イミ
ダゾリル−Y−、ピロリル−Y−、トリアゾリル−Y
−、オキサゾリル−Y−、イソオキサゾリル−Y−、チ
アゾリル−Y−、ピリジル−Y−またはテトラゾリル−
Y−であり(ただし、R4およびR5が共に水素およびC1−
C6アルキルから選択されないことを除く)、各複素環式
環は未置換であるかまたはC1−C6アルキル、C1−C6アル
コキシ、Cl、Br、F、I、NR7R7、CO2R7、SO2NHR7、SO3
HまたはCONR7R7、OH、NO2、W、SO2W、SC1−C6アルキ
ル、SO2C1−C6アルキル、NR7COH、NR7COWまたはNR7COC1
−C6アルキルによって置換されており; Yは単結合、O、SまたはC1−C6アルキルであり、直
鎖あるいは分岐鎖状であるかまたは所望によりフェニル
またはベンジルで置換されていてもよく、ここで各アリ
ール基は未置換であるかまたはハロ、NO2、CF3、C1−C6
アルキル、C1−C6アルコキシ、CNまたはCO2R7で置換さ
れており; R6−Z−COOR8または−Z−CONR7R7であり; Zは単結合、ビニル、−CH2−O−CH2−、所望により
C1−C6アルキル、1または2個のベンジル基、チエニル
メチルまたはフリルメチルで置換されていてもよいメチ
レン、または−C(O)NHCHR9−(ここで、R9はH、C1
−C6アルキル、フェニル、ベンジル、チエニルメチルま
たはフリルメチルである)であり; WはCnF2n+1、CnF2n+1(ここで、nは1〜3である)
であり; Aは−(CH2)m−、−CH=CH−、−O(CH2)n−ま
たは−S(CH2)n−であり; R7は、各々独立して、水素、C1−C6アルキルまたは
(CH2)mフェニル(ここで、mは0〜4である)であ
り;および R8は水素、C1−C6アルキルまたは2−ジ(C1−C6アル
キル)アミノ−2−オキソエチルを意味する] で示される化合物またはその医薬上許容される塩であ
る。 式(I)の範囲内に包含される好ましい化合物は: (E)−3−[2−n−ブチル−1−{4−カルボキ
シフェニル)メチル}−1H−イミダゾール−5−イル]
−2−(2−チエニル)メチル−2−プロペン酸、 (E)−3−[2−n−ブチル−1−{4−カルボキ
シナフト−1−イル)メチル}−1H−イミダゾール−5
−イル]−2−(2−チエニル)メチル−2−プロペン
酸、 (E)−3−[2−n−ブチル−1−{2−クロロ−
4−カルボキシフェニル)メチル}−1H−イミダゾール
−5−イル]−2−(2−チエニル)メチル−2−プロ
ペン酸、および (E)−3−[2−n−ブチル−1−{4−カルボキ
シ−2,3−ジクロロフェニル)メチル}−1H−イミダゾ
ール−5−イル]−2−(2−チエニル)メチル−2−
プロペン酸;またはその医薬上許容される塩である。 特に好ましい化合物は、(E)−3−[2−n−ブチ
ル−1−{(4−カルボキシフェニル)メチル}−1H−
イミダゾール−5−イル]−2−(2−チエニル)メチ
ル−2−プロペン酸および(E)−3−[2−n−ブチ
ル−1−{4−カルボキシナフト−1−イル)メチル}
−1H−イミダゾール−5−イル]−2−(2−チエニ
ル)メチル−2−プロペン酸;またはその医薬上許容さ
れる塩である。 本発明の最も好ましい化合物は、(E)−3−[2−
n−ブチル−1−{(4−カルボキシフェニル)メチ
ル}−1H−イミダゾリル−5−イル]−2−(2−チエ
ニル)メチル−2−プロペン酸・メタンスルホナートで
ある。 式(I)の化合物は、1990年12月19日付で公開された
欧州特許公開番号EP 0 403 159に記載の方法に従って製
造する。 1991年8月14日付で出願された米国特許出願番号第07
/746,024号に記載の置換イミダゾールを、1990年12月19
日付で公開された欧州特許公開番号EP 0 403 158に記載
の方法に従って製造する。 この種のA II受容体拮抗剤の範囲内に含まれる好まし
い化合物は: (E)−3−[2−n−ブチル−1−{(2−クロロ
フェニル)メチル}−1H−イミダゾール−5−イル]−
2−(3,4−メチレンジオキシフェニル)メチル−2−
プロペン酸、 (E)−3−[2−n−ブチル−1−{(4−カルボ
キシフェニル)メチル}−1H−イミダゾール−5−イ
ル]−2−n−ブチル−2−プロペン酸、および (E)−3−[2−n−ブチル−1−{(4−カルボ
キシフェニル)メチル}−1H−イミダゾール−5−イ
ル]−2−n−ベンジル−2−プロペン酸; またはその医薬上許容される塩である。 1990年9月28日付で出願された米国特許出願番号第07
/590,207号に記載の置換イミダゾールを、1991年5月2
日付で公開された欧州特許公開番号EO 0 425 211に記載
の方法に従って製造する。 この種のA II受容体拮抗剤の範囲内に含まれる好まし
い化合物は: (E)−1−[2−n−ブチル−1−{(4−カルボ
キシフェニル)メチル}−1H−イミダゾール−5−イ
ル]−2−(1H−テトラゾール−5−イル)−3−(2
−チエニル)−1−プロペン、および (E)−1−[2−n−ブチル−1−{(4−(1H−
テトラゾール−5−イル)フェニル)メチル}−1H−イ
ミダゾール−5−イル]−2−(1H−テトラゾール−5
−イル)−3−(2−チエニル)−1−プロペン; またはその医薬上許容される塩である。 1990年9月28日付で出願された米国特許出願番号第07
/590,206号に記載の置換イミダゾールを、1991年5月15
日付で公開された欧州特許公開番号EP 0 427 463に記載
の方法に従って製造する。 式(II)の範囲内に含まれる好ましい化合物は: N−[{1−(4−カルボキシフェニル)メチル]−
2−n−ブチル−1H−イミダゾール−5−イル}メチ
ル]−β−(2−チエニル)アラニン、および N−[{1−(2−クロロフェニル)メチル]−2−
n−ブチル−1H−イミダゾール−5−イル}メチル]−
β−(2−チエニル)アラニン; またはその医薬上許容される塩である。 1990年11月30日付で出願された米国特許出願番号第07
/621,491号に記載の置換イミダゾールを、1991年7月17
日付で公開された欧州特許公開番号EP 0 437 103に記載
の方法に従って製造する。 この種のA II受容体拮抗剤の範囲内に含まれる好まし
い化合物は、N−[{2−n−ブチル−1−(2−クロ
ロフェニル)メチル−1H−イミダゾール−5−イル}メ
チルカルボニル]−L−フェニルアラニンおよびN−
[{2−n−ブチル−1−(2−クロロフェニル)メチ
ル−1H−イミダゾール−5−イル}メチルカルボニル]
−L−(2−チエニル)アラニン;またはその医薬上許
容される塩である。 式(II)の置換イミダゾールは: [式中、 R1は、アダマンチル、またはフェニル、ビフェニルま
たはナフチルであって、各アリール基は未置換であるか
またはCl、Br、F、I、C1−C6アルキル、ニトロ、CO2R
7、テトラゾール−5−イル、C1−C6アルコキシ、ヒド
ロキシ、SC1−C6アルキル、SO2NR7R7、NHSO2R7、SO3H、
CONR7R7、CN、SO2C1−C6アルキルまたはCnF2n+1から選
択される1〜3個の置換基によって置換されており; R2は未置換であるかまたはCO2H、OHまたはNR7R7によ
り置換されているC2−C10アルキル、C3−C10アルケニ
ル、C3−C10アルキニル、C3−C6シクロアルキル、また
は未置換であるかまたはC1−C6アルキル、ニトロ、Cl、
Br、F、I、ヒドロキシ、C1−C6アルコキシ、NR7R7、C
O2R7、CNまたはCONR7R7から選択される1〜3個の置換
基によって置換されている(CH2)0-8フェニルであり; Xは単結合、SまたはOであり; R3は水素、Cl、Br、F、I、CHO、ヒドロキシメチ
ル、COOR7、CONR7R7、NO2またはCnF2n+1であり; nは各々1〜3であり; mは0〜4であり; R4はCO2R7、CONR7R7またはテトラゾール−5−イルで
あり; Yは単結合またはカルボニル基であり; R5は水素、C1−C8アルキル、C3−C6シクロアルキル、
(CH2)0-4フェニルまたは(CH2)0-3CH−ジフェニルで
あって、各フェニル基は、独立して未置換であるかまた
はC1−C6アルキル、ニトロ、Cl、Br、F、I、ヒドロキ
シ、C1−C6アルキル、NR7R7、CO2R7またはCONR7R7から
選択される1〜3個の置換基によって置換されており; R6は水素またはC1-6アルキルであり;および R7は、各々独立して、水素、C1−C4アルキルまたは
(CH2)0-4フェニルを意味する] で示される化合物またはその医薬上許容される塩であ
る。 式(VI)の範囲内に含まれる好ましい化合物は、3−
[(2−クロロフェニル)メチル]−2−プロピルチオ
−N−ブチリルヒスチジンおよび3−[(2−クロロフ
ェニル)メチル]−2−n−ブチル−N−ブチリルヒス
チジン;またはその医薬上許容される塩である。 式(II)の化合物を、実施例1の説明に従って製造す
る。 式(III)の置換イミダゾールは: [式中、 R1は、アダマンチルメチル、またはフェニル、ビフェ
ニルまたはナフチルであって、各アリール基は未置換で
あるかまたはCl、Br、F、I、C1-6アルキル、ニトロ、
CO2R8、テトラゾール−5−イル、C1-6アルコキシ、ヒ
ドロキシ、SC1-4アルキル、SO2NHR8、NHSO2R8、SO3H、C
ONR8R8、CN、SO2C1-4アルキルまたはCnF2n+1(ここで、
nは1〜3である)から選択される1〜3個の置換基に
よって置換されており; R2はC2-10アルキル、C3-10アルケニル、C3-10アルキ
ニル、C3-6シクロアルキル、または未置換であるかまた
はC1-6アルキル、ニトロ、Cl、Br、F、I、ヒドロキ
シ、C1-6アルコキシ、NR8R8、CO2R8、CNまたはCON−R8R
8から選択される1〜3個の置換基によって置換されて
いる(CH2)0-8フェニルであり; Xは単結合、SまたはOであり; R3は水素、Cl、Br、F、I、CHO、ヒドロキシメチ
ル、CO2R8、NO2またはCnF2n+1(ここで、nは1〜3で
ある)であり; qは0〜4であり; mは0〜2であり; R4はHまたはC1-6アルキルであり; zは0〜1であり; R5はC3-6アルキル、C3-6アルケニル、フェニル−Y
−、2−または3−チエニル−Y−、2−または3−フ
リル−Y−、2−、3−または4−ピリジル−Y−、テ
トラゾリル−Y−、トリアゾリル−Y−、イミダゾリル
−Y−、ピラゾリル−Y−、チアゾリル−Y−、ピロリ
ル−Y−またはオキサゾリル−Y−であり、各アリール
環は未置換であるかまたはC1-6アルキル、Cl、Br、F、
I、C1-6アルコキシ、NR8R8、CO2R8またはCONR8R8によ
って置換されており; Yは単結合またはC1-6アルキルであり、分枝状または
非分枝状であり; R6はCO2R8、CONR8R8またはテトラゾール−5−イルで
あり; R7はH、CO2R8またはC1-6アルキルであり;および R8は、各々独立して、水素、C1-6アルキルまたは(CH
3)0-4フェニルを意味する] で示される化合物またはその医薬上許容される塩であ
る。 式(VII)の範囲内に含まれる好ましい化合物は、3
−[2−n−ブチル−1−{(2−クロロフェニル)メ
チル}−1H−イミダゾール−5−イル]−2−ベンジル
プロパン酸またはその医薬上許容される塩である。 式(III)の化合物を、実施例2の説明に従って製造
する。 1990年11月30日付で出願された米国特許出願番号第07
/621,188号に記載されている式(IV)の置換イミダゾー
ルは、 [式中、 R1は、アダマンチルメチル、またはフェニル、ビフェ
ニルまたはナフチルであって、各アリール基は未置換で
あるかまたはCl、Br、F、I、C1−C6アルキル、ニト
ロ、CO2R5、C1−C6アルコキシ、ヒドロキシ、SC1−C6ア
ルキル、SO2C1−C6アルキル、テトラゾール−5−イ
ル、SO2NHR5、NH−SO2R5、SO3H、PO(OR5)2、CONR
5R5、CN、NR5R5、NR5−COH、NR5COC1−C6アルキル、NR5
CON(R5)2、NR5COW、SO2WまたはWから選択される1
〜3個の置換基によって置換されており; R2はC2−C10アルキル、C3−C10アルケニル、(CH2)
0-8−C3-6シクロアルキル、または未置換であるかまた
はC1−C6アルキル、ニトロ、Cl、Br、F、I、ヒドロキ
シ、C1−C6アルコキシ、テトラゾール−5−イル、NR5R
5、CO2R5、CN、CONR5R5、W、NR5COH、NR5COC1−C6アル
キル、NR5COW、SO2W、SO2C1−C6アルキルまたはSC1−C6
アルキルから選択される1〜3個の置換基によって置換
されている(CH)20-8フェニルであり; Xは単結合、S、NR5またはOであり; nは0〜4であり; R3は水素、Cl、Br、F、I、CHO、ヒドロキシメチ
ル、C1−C6アルキル、NR5R5、CO2R5、CONR5R5、NO2、C
N、フェニルまたはWであり; R4はCO2R5、CONR5R5またはテトラゾール−5−イルで
あり; Zは水素、Cl、Br、F、I、C1−C6アルキル、C1−C6
アルコキシ、ヒドロキシ、CN、NO2、CO2R5、COR5R5、
W、フェニル−Y−、ナフチル−Y−、チエニル−Y
−、フリル−Y−、ピラゾリル−Y−、イミダゾリル−
Y−、チアゾリル−Y−、テトラゾリル−Y−、ピロリ
ル−Y−、トリアゾリル−Y−、オキサゾリル−Y−ま
たはイソオキサゾリル−Y−であって、各アリール基ま
たはヘテロアリール基は未置換であるかまたはC1−C6ア
ルキル、C1−C6アルコキシ、Cl、Br、F、I、CO2R5、
ヒドロキシ、NO2、CN、CON−R5R5またはWにより置換さ
れており; Yは単結合またはC1−C6アルキルであり、直鎖または
分枝状であり; WはCmF2m+1(ここで、mは1〜4である)であり;
および R5は、各々独立して、水素またはC1−C6アルキルを意
味する] で示される化合物またはその医薬上許容される塩であ
る。 式(IV)の範囲内に含まれる好ましい化合物は、3−
[2−n−ブチル−1−{(2−クロロフェニル)メチ
ル}−1H−イミダゾール−5−イル]安息香酸またはそ
の医薬上許容される塩である。 式(IV)の化合物を、実施例3の説明に従って製造す
る。 式(V)の置換ベンズイミダゾールは: [式中、 R1は−C(O)NH−CH(Y)−(CH2)n−アリー
ル、−C(O)NH−CH(Y)−(CH2)n−ヘテロアリ
ール、または未置換であるかまたはCl、Br、F、I、C
1-6アルキル、C1-6アルコキシ、OH、CN、NO2、CO2R4、
テトラゾール−5−イル、CONR4R4、SO3H、CmF2m+1、SC
1-6アルキルまたはSO2C1-6アルキルから選択される1〜
3個の置換基により置換されているフェニルであり; R2は水素、C2-10アルキル、C3-10アルケニル、C3-6シ
クロアルキル、CmF2m+1、または未置換であるかまたはC
1-6アルキル、C1-6アルコキシ、Cl、Br、F、I、OH、N
O2、CmF2m+1、CO2R4またはNR4R4から選択される1〜3
個の置換基によって置換されている(CH2)0-8フェニル
であって; R3は、R1が所望により置換されていてもよいフェニル
基である場合、−(CH2)n−Y、−CH=CY−(CH2)n
−アリール、−CH=CY−(CH2)n−ヘテロアリール、
−(CH2)n−C(O)−NH−CH(Y)−(CH2)n−ア
リール、−(CH2)n−C(O)−NH−CH(Y)−(C
H2)n−ヘテロアリール、−(CH2)m−NH−CH(Y)
−(CH2)nアリールまたは−(CH2)m−NH−CH(Y)
−(CH2)n−ヘテロアリールであるか、またはR1が−
C(O)NH−CH(Y)−(CH2)n−アリールまたは−
C(O)NH−CH(Y)−(CH2)n−ヘテロアリールで
ある場合、Hであり; YはCO2R4またはテトラゾール−5−イルであり; XはCl、Br、F、I、CmF2m+1、C1-6アルキル、C1-6
アルコキシ、OH、O−フェニル、CO2R4、テトラゾール
−5−イル、CNまたは未置換であるかまたはCl、Br、
F、I、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、OH、C
mF2m+1、CN、CO2R4、NO2またはNR4R4により置換されて
いる(CH2)0-4フェニルであり; アリールはフェニル、ビフェニルまたはナフチルであ
り、ここで各アリール基は未置換であるかまたはC1-6ア
ルキル、C1-6アルコキシ、Cl、Br、F、I、OH、NO2、C
F3、CO2R4またはNR4R4により置換されており; ヘテロアリ−ルは2−または3−チエニル、2−また
は3−フラニル、2−、3−または4−ピリジル、ピリ
ミジル、イミダゾリル、チアゾリル、トリアゾリルまた
はテトラゾリルであり、ここで各ヘテロアリール基は未
置換であるかまたはC1-6アルキル、C1-6アルコキシ、C
l、Br、F、I、OH、NO2、CF3、CO2R4またはNR4R4によ
り置換されており; mは、各々独立して1〜3であり; nは、各々独立して0〜2であり;および R4は、各々独立して水素またはC1-6アルキルを意味す
る] で示される化合物またはその医薬上許容される塩であ
る。 式(V)の範囲内に含まれる好ましい化合物は、2−
n−ブチル−1−(4−カルボキシフェニル)メチル−
5−クロロ−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボン酸
またはその医薬上許容される塩である。 式(V)の化合物を、1991年10月31日付で公開された
特許協力条約公開番号WO91/16313に記載の方法に従って
製造する。式(V)の化合物を、実施例4の説明に従っ
て製造する。 本発明において用いる一連のA II受容体拮抗剤の記載
は、その特許出願および公開物から引用した。その十分
な開示について、かかる特許出願および公開物を参照す
べきであって、その全開示を出典明示により本明細書の
一部とする。 以下のアンジオテンシンII受容体拮抗剤もまた、本発
明の範囲内に含まれる。いずれのA II受容体拮抗剤も本
明細書に記載されている新規な有用性を有すると考えら
れるため、本発明の範囲を以下に列挙された範囲に限定
するべきではない。 他の群のA II受容体拮抗剤が、以下の引例にて開示さ
れている。 シポス(Sipos)らによる米国特許第3,751,404号(19
73年8月7日付);この種のA II受容体拮抗剤のうち特
に好ましい化合物は、サララシン(Saralasin)とも称
されるSar−Arg−Val−Tyr−Val−His−Pro−β−Ala−
OHである。 レゴリ(Regoli)らによる米国特許第3,907,762号(1
975年9月23日付);この種に含まれる適当な化合物の
例は、Asp−Arg−Val−Tyr−Ile−His−Pro−Val−OHお
よびAsp−Arg−Val−Tyr−Ile−His−Pro−α−アミノ
−n−ブチル酸である。 ニエキ(Nyeki)らによる米国特許第4,388,304号(19
83年6月14日付);この特許に開示されている化合物
は、Sar−Arg−Val−Tyr−Ile−His−Pro−Ile−メチル
エステルおよびヒドロキシアセチル−Arg−Val−Tyr−I
le−His−Pro−Thr−メチルエステルを包含する。同一
または類似化合物がまた、欧州特許第34,259号に開示さ
れている。 シポス(Sipos)らによる米国特許第3,886,134号(19
75年5月27日付);この種の化合物の例は、Sar−Arg−
Val−Tyr−Val−His−Pro−Ala−OH、Ser−Arg−Val−T
yr−Val−His−Pro−Ala−OH、およびAsn−Arg−Val−T
yr−Val−His−Pro−D−Leu−OHである。 キスファルディー(Kisfaludy)らによる米国特許第
4,179,433号(1979年12月18日付);この種の化合物
は、例えば、アミノオキシアセチル−Arg−Val−Tyr−I
le−His−Pro−Leu−OHおよびD−α−アミノオキシプ
ロピオニル−Arg−Val−Tyr−Ile−His−Pro−Leu−OH
を包含する。 ハリナン(Hallinan)らによる米国特許第4,204,991
号(1980年5月27日付);さらに、西ドイツ公開出版物
第2846200号(ケミカル・アブストラクト(Chemical Ab
stracts),91巻,74989d)参照。 キスファルディーらによる米国特許第4,209,442号(1
980年6月24日付);例えば、ヒドロキシアセチル−Arg
−Val−Tyr−Ile−His−Pro−Leu−OH、ヒドロキシアセ
チル−Arg−Val−Tyr−Ile−His−Pro−Ala−OH、およ
びα−ヒドロキシプロピオニル−Arg−Val−Tyr−Ile−
His−Pro−Ile−OHを包含する。 ニエキらによる米国特許第4,330,532号(1982年5月1
8日付);この種の典型的な化合物は、Sar−Arg−Val−
Tyr−Ile−His−Pro−Lac、Sar−Arg−Val−Tyr−Ile−
His−Pro−Lac(OC2H5)、およびSar−Arg−Val−Tyr−
Ile−His−Pro−2−ヒドロキシ−3−メチル吉草酸で
ある。 フルカワ(Furukawa)らによる米国特許第4,340,598
号(1982年6月20日付);例えば、1−ベンジル−4−
クロロ−2−フェニルイミダゾール−5−アセトアミ
ド、1−ベンジル−2−n−ブチル−4−クロロイミダ
ゾール−5−アセトアミド、および1−ベンジル−2−
n−ブチル−5−クロロイミダゾール−4−酢酸を包含
する。 フルカワらの米国特許第4,355,040号(1982年10月19
日付);例えば、1−(2−クロロベンジル)−2−n
−ブチル−4−クロロイミダゾール−5−酢酸および1
−ベンジル−4−クロロ−2−(4−クロロ−3,5−ジ
ニトロフェニル)イミダゾール−5−酢酸を包含する。 フルカワらによる欧州特許公開第103 647号(1984年
3月28日付公開);この種のA II受容体拮抗剤の範囲内
に含まれる好ましい化合物は、4−クロロ−1−(4−
ヒドロキシ−3−メチルベンジル)−2−フェニルイミ
ダゾール−5−酢酸またはその医薬上許容される塩であ
る。 カリニらによる欧州特許公開第253,310号(1988年1
月20日付公開)および米国特許出願番号第50341号(198
7年5月22日付出願);この種のA II受容体拮抗剤に包
含される好ましい化合物は、2−n−ブチル−4−クロ
ロ−1−[(2'−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフ
ェニル−4−イル)メチル]−5−(ヒドロキシメチ
ル)イミダゾールおよび2−n−ブチル−4−クロロ−
1−[(2'−(カルボキシビフェニル−4−イル)メチ
ル]−5−(ヒドロキシメチル)イミダゾールまたはそ
の医薬上許容される塩である。 ブランクリー(Blankley)らによる欧州特許公開第24
5 637号(1987年11月19日付公開)および米国特許出願
番号第847067号(1986年4月1日付出願);この種のA
II受容体拮抗剤の範囲内に含まれる好ましい化合物は、
1−(2−フェニルエチル)−5−フェニルアセチル−
4,5,6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリ
ジン−6−カルボン酸および1−(4−アミノ−3−メ
チルフェニル)メチル−5−ジフェニルアセチル−4,5,
6,7−テトラヒドロ−1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン
−6−カルボン酸またはその医薬上許容される塩であ
る。 カリニらによる欧州特許公開第323 841号(1989年7
月12日付公開)および米国特許出願第07/279,193号(19
88年12月6日付出願);この種のA II受容体拮抗剤に含
まれる好ましい化合物は、5−n−プロピル−1−
[(2'−カルボキシビフェニル−4−イル)メチル]ピ
ロール−2−カルボン酸、3−メトキシメチル−5−n
−プロピル−4−[(2'−(1H−テトラゾール−5−イ
ル)ビフェニル−4−イル)メチル]−1,2,4−トリア
ゾール、および3−メトキシメチル−5−n−ブチル−
1−[(2'−カルボキシビフェニル−4−イル)メチ
ル]ピラゾールまたはその医薬上許容される塩である。 カリニらによる米国特許第4,880,804号(1989年11月1
4日付);この種のA II受容体拮抗剤に含まれる好まし
い化合物は、2−n−ブチル−1−[(2'−カルボキシ
ビフェニル−4−イル)メチル]−5−ヒドロキシメチ
ルベンズイミダゾールおよび2−n−ブチル−1−
[(2'−カルボキシビフェニル−4−イル)メチル]−
6−ヒドロキシメチルベンズイミダゾールまたはその医
薬上許容される塩である。 カリニらによる米国特許第4,916,129号(1990年4月1
0日付);この種のA II受容体拮抗剤に含まれる好まし
い化合物は、5−[4−(3−(N−イソプロピルアミ
ノ)ヒドロキシプロポキシ)インドール−2−カルボキ
シアミドメチル)−2−n−ブチル−1−[(2'−カル
ボキシビフェニル−4−イル)メチル]−4−クロロイ
ミダゾールまたはその医薬上許容される塩である。 ローゼンバーグ(Rosenberg)らによる米国特許第4,8
57,507号(1989年8月15日付);例えば、(4S)−3−
オキソ−4−アミノ−2,2−ジフルオロ−1−イソプロ
ピル−メルカプト−5−シクロヘキシルペンタンのBoc
−Phe−Leuアミドおよび(3R,4S,EZ)−3−ヒドロキシ
−4−アミノ−2−フルオロ−1−イソプロピル−スル
ホニル−5−シクロヘキシル−1−ペンテンのBoc−Phe
−Leuアミドまたはその医薬上許容される塩を包含す
る。 ウィスマン(Wissmann)らによる米国特許第4,013,79
1号(1977年3月22日付);このような化合物の一例
は、Phegly−OHが、L−C−フェニルグリシン残基であ
る、スクシナモイル−Arg−Val−Tyr−Val−His−Pro−
Phe gly−OHである。 バンパス(Bumpus)らによる米国特許第3,923,769号
(1975年12月2日付)。 バンパスらによる米国特許第3,923,770号(1975年12
月2日付)。 バンパスらによる米国特許第3,923,771号(1975年12
月2日付)。 バンパスらによる米国特許第3,925,345号(1975年12
月9日付)。 バンパスらによる米国特許第3,976,770号(1976年8
月24日付)。 ウィル(Wille)の米国特許第3,915,948号(1975年10
月28日付);この引例に含まれるA II受容体拮抗剤の一
例は、Sar−Arg−Val−Tyr−Val−His−Pro−OHであ
る。 リファー(Lifer)らによる欧州特許公開番号EP 0 43
8 869(1991年7月31日付公開)および米国特許出願番
号第07/444,456号(1989年11月30日付出願);この種の
A II受容体拮抗剤の好ましい化合物は、α−ヘキシル−
4−[(2−カルボキシ−3−ヒドロキシベンゾイル)
アミノ]−1H−イミダゾール−1−酢酸エチルエステル
またはその医薬上許容される塩あるいは溶媒和物であ
る。 チャクラバーティー(Chakravarty)らによる欧州特
許公開番号EP 0 401 030(1990年12月5日付公開)およ
び米国特許出願番号第07/522,662号(1990年5月16日付
出願);この種のA II受容体拮抗剤の好ましい例は、2
−n−ブチル−3−(2'−テトラゾール−5−イル)ビ
フェニル−4−イル)メチル−6,7−ジヒドロイミダゾ
[4,5−e][1,4]ジアゼピン−8(3H)−オンまたは
その医薬上許容される塩を包含する。 チャクラバーティーらによる欧州特許公開番号EP 0 4
00 974(1990年12月5日付公開)および米国特許出願番
号第07/516,286号(1990年5月4日付出願);この種の
A II受容体拮抗剤の範囲内に含まれる例は、5,7−ジメ
チル−2−エチル−3−(2'−(テトラゾール−5−イ
ル)ビフェニル−4−イル)メチル−3H−イミダゾ[4,
5−b]ピリジンまたはその医薬上許容される塩であ
る。 チャクラバーティーらによる欧州特許公開番号EP 0 4
00 835(1990年12月5日付公開)および米国特許出願番
号第07/504,441号(1990年4月4日付出願);この種の
A II受容体拮抗剤の好ましい例は、4,6−ジメチル−2
−エチル−1−[2−(テトラゾール−5−イル)ビフ
ェニル−4−イル]メチルベンズイミダゾールまたはそ
の医薬上許容される塩を包含する。 アストン(Ashton)らによる欧州特許公開番号EP 0 4
09 332(1991年)1月23日付公開)および米国特許出願
番号第07/503,352号(1990年4月2日付出願);この種
のA II受容体拮抗剤の好ましい例は、3−n−ブチル−
4−[4−(2−カルボキシベンズアミド)ベニル]−
5−(2−メチルベンジルチオ)−4−1,2,4−トリア
ゾールまたはその医薬上許容される塩を包含する。 グリーンリー(Greenlee)らによる欧州特許公開番号
EP 0 407 102(1991年1月9日付公開)および米国特許
出願番号第07/516,502号(1990年4月25日付出願);こ
の種のA II受容体拮抗剤の好ましい例は、2−n−ブチ
ル−1,5−ジヒドロ−4,5−ジメチル−1−[(2'−{1H
−テトラゾール−5−イル}{1,1−ビフェニル}−4
−イル)メチル]−ピロロ[3,4−d]イミダゾールま
たはその医薬上許容される塩を包含する。 カリニらによる欧州特許公開番号EP 0 324 377(1989
年7月19日付公開)および米国特許出願番号第07/279,1
94号(1988年12月6日付出願);この種のA II受容体拮
抗剤の好ましい例は、2−n−プロピル−4−ペンタフ
ルオロエチル−1−[2'−(1H−テトラゾール−5−イ
ル)ビフェニル−4−イル)メチル]イミダゾール−5
−カルボン酸またはその医薬上許容される塩を包含す
る。 オク(Oku)らによる欧州特許公開番号EP 0 3426 021
(1991年5月8日付公開);この種のA II受容体拮抗剤
の好ましい例は、2−n−ブチル−7−メチル−3−
[(2−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−
4−イル)メチル]−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジ
ンまたはその医薬上許容される塩を包含する。 ロバーツ(Roberts)らによる欧州特許公開番号EP 0
412 848(1991年2月13日付公開);この種のA II受容
体拮抗剤の好ましい例は、2−メチル−4−(2'−(1H
−テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル)メ
トキシ]キノリンまたはその医薬上許容される塩を包含
する。 ロバーツらによる特許協力条約出願公開番号WO 91/07
404(1991年5月30日付公開);この種のA II受容体拮
抗剤の好ましい例は、2−エチル−4−[(2'−(1H−
テトラゾール−5−イル)ビフェニル−4−イル)メト
キシ−1,5−ナフチリジンまたはその医薬上許容される
塩を包含する。 ロバーツらによる欧州特許公開番号EP 0 399 732(19
90年11月28日付公開);この種のA II受容体拮抗剤の好
ましい例は、4−[(2−n−ブチル−1H−ベンズイミ
ダゾール−1−イル)メチル−N−フェニルスルホニル
ベンズアミドまたはその医薬上許容される塩を包含す
る。 ミヤケ(Miyake)らによる欧州特許公開番号EP 0 420
237(1991年3月3日付公開);この種のA II受容体拮
抗剤の好ましい例は、7−メチル−2−n−プロピル−
3−[(2'−(1H−テトラゾール−5−イル)ビフェニ
ル−4−イル)メチル]−3H−イミダゾ[4,5−b]ま
たはその医薬上許容される塩を包含する。 ナール(Narr)らによる欧州特許公開番号EP 0 392 3
17(1990年11月17日付公開);この種のA II受容体拮抗
剤の好ましい例は、4'−[(6−n−ブタノイルアミノ
−2−n−ブチル−ベンズイミダゾール−1−イル)メ
チル]ビフェニル−2−カルボン酸またはその医薬上許
容される塩を包含する。 2−n−ブチル−4−クロロ−1−{[3−ブロモ−
2−[2−(テトラゾール−5−イル)フェニル]ベン
ゾフラニル−4−イル]メチル}イミダゾール−5−酢
酸である式(VI)のアンジオテンシンII受容体拮抗剤ま
たはその医薬上許容される塩。 本発明において用いるA II拮抗剤の一連の記載は、継
続中の特許出願、特許および公開物またはその要約書か
ら抜粋した。このような種類およびかかる種類の範囲内
にある特定の化合物を十分に開示するためにこのような
特許および公開物自体を参照すべきであって、かかる特
許および公開物の全開示を出典明示により本明細書の一
部とする。さらには、実施例1〜4は、一般式(II)〜
(V)により包含される化合物の製造方法を教示する。 多くのA II拮抗剤がその分野において知られており、
公知方法によりまたはその変法により製造することがで
きる。本発明において用いるある種のA II拮抗剤は異性
体形で存在するものであってもよい。本発明は、純粋な
形態および混合物、例えば、ラセミ体混合物のようなす
べての異性体およびその医薬上許容される塩を包含す
る。 アンジオテンシンII拮抗剤活性を、in vitro法により
評価する。in vitroにおける拮抗剤活性を、単離したウ
サギの大動脈における125I−アンジオテンシンIIと競争
する化合物の血管性アンジオテンシンII受容体への結合
能、およびアンジオテンシンIIに対するその収縮応答を
拮抗するその能力により測定する。本発明の目的では、
好ましいA II拮抗剤は、1mMまたはそれ以下の濃度で少
なくとも50%までのA II作用抑制能を有する化合物であ
って、特に好ましいA II拮抗剤は、以下の標準法により
試験した場合に、25nMまたはそれ以下の濃度で少なくと
も50%までのA II作用抑制能を有する化合物である。 結合 放射リガンド結合検定は、既に詳述された方法(ギュ
ンター(Gunther)らによる、サーキュレーション・リ
サーチ(Circ.Res.),47:278,1980)の変形である。ラ
ットの腸間動脈からの特定のフラクションを、80pMの
125I−アンジオテンシンIIを含むトリス緩衝液中、アン
ジオテンシンII拮抗剤と共にまたはなしで、25℃にて1
時間インキュベートする。そのインキュベーションを急
速濾過により終え、フィルター上にトラップされた受容
体結合の125I−アンジオテンシンIIをガンマーカウンタ
ーで定量する。アンジオテンシンII拮抗剤の効能を、ア
ンジオテンシンIIの特異的な全結合の50%を置き換える
のに必要な拮抗剤の濃度であるIC50として表す。 大動脈 化合物のアンジオテンシンII誘発の血管収縮拮抗能を
ウサギの大動脈で試験した。ウサギの胸部大動脈から環
状セグメントを切断し、生理食塩水を入れた組織浴中に
つるす。該環状セグメントを金属支持体上に固定し、レ
コーダーに接続した応力変換トランスデューサーを取り
付ける。アンジオテンシンIIに対する累積濃度応答曲線
を、拮抗剤の不在下、または拮抗剤と共に30分間インキ
ュベーションした後に作成する。拮抗剤の解離定数
(KB)は、用量比例法によって平均実効濃度を用いて算
定する。 糖尿病性腎症の処置に対する治療的使用において、A
II受容体を拮抗する本発明の化合物を標準的医薬組成物
に配合する。該組成物は、経口、非経口、直腸的、局所
的または経皮的に投与できる。 経口投与した場合に活性である本発明の化合物および
その医薬上許容される塩は、液体、例えばシロップ、懸
濁液またはエマルジョンとして、錠剤、カプセルおよび
ロゼンジとして処方できる。 液体処方は、一般に、適当な液体担体(類)、例え
ば、エタノール、グリセリン、非−水性溶媒、例えば、
ポリエチレングリコール、油または沈殿防止剤、保存
剤、フレーバー剤または着色剤を含む水中、該化合物ま
たは医薬上許容される塩の懸濁液または溶液からなる。 錠剤形の組成物は、固体処方を製造するのに通常用い
られるいずれか適当な医薬担体(類)を用いて製造でき
る。このような担体は、例えば、ステアリン酸マグネシ
ウム、澱粉、ラクトース、シュークロースおよびセルロ
ースを包含する。 カプセル形の組成物は、通常のカプセル化法を用いて
製造できる。例えば、活性成分含有のペレットを標準担
体を用いて製造し、ついでハードゼラチンカプセルに充
填することにより製造でき、また別法として、分散液ま
たは懸濁液をいずれか適当な医薬担体(類)、例えば水
性ガム、セルロース、シリケースまたは油を用いて製造
し、ついで該分散液または懸濁液をソフトゼラチンカプ
セルに充填することができる。 非経口的に(すなわち、注入物の注射により)投与し
た場合に活性である発明の化合物およびその医薬上許容
される塩は、溶液または懸濁液として処方できる。 非経口投与用の組成物は、一般に、滅菌水性担体また
は非経口的に許容される油、例えばポリエチレングリコ
ール、ポリビニルピロリドン、レシチン、落花生油また
はゴマ油中、該活性成分の溶液または懸濁液からなる。
また、その溶液を凍結乾燥し、ついで投与直前に適当な
溶媒で復元できる。 典型的な坐剤組成物は、このように投与した場合に活
性である発明の化合物またはその医薬上許容される塩
と、結合剤および/または滑剤、例えば、ポリマーグリ
コール、ゼラチンまたはコカ・バター(coca butter)
または他の低融点植物または合成油脂とからなる。 典型的な経皮処方は、慣用の水性または非水性ビヒク
ル、例えば、クリーム、軟膏、ローションまたはペース
トからなるか、または薬用プラスター、パッチまたは膜
の形態である。 局所投与の場合、適合した医薬組成物は、溶液、懸濁
液、軟膏および固形挿入体を包含する。典型的な医薬上
許容される担体は、例えば、水、水と水混和性溶媒、例
えば、低級アルカノールまたは植物性油との混合物、お
よび水溶性の眼科学的に許容される非毒性のポリマー、
例えばメチルセルロースのようなセルロース誘導体であ
る。医薬調製物はまた、乳化剤、保存剤、湿潤剤および
例えば、ポリエチレングリコールのような増粘剤、第四
級アンモニウム化合物のような抗菌成分、アルカリ金属
塩化物のような緩衝化成分、ナトリウムメタビサルファ
イトのような酸化防止剤、およびソルビタンモノラウレ
ートのような他の慣用成分などの非毒性の補助物質を含
有していてもよい。 好ましくは、該組成物は単位投与形である。医薬投与
単位における該発明の化合物の用量は効能があり、非毒
性の量であって、活性化合物0.01〜200mg/kg、好ましく
は0.1〜100mg/kgの範囲より選択される。その選択用量
をアンジオテンシンII誘発の糖尿病性腎症の処置を必要
とするヒト患者に、一日に1〜6回、経口的、直腸的、
局所的、注射で、または点滴により連続的に投与する。
ヒト投与用の経口投与単位は、好ましくは、活性化合物
10〜500mgを含有する。非経口投与の場合、一般に、よ
り低い投与量を用いる。患者にとって安全で、効果的で
かつ都合がよいならば経口投与を用いる。 その発明の化合物を本発明に従って投与した場合、許
容できない毒物学的効果は全く考えられない。 以下の実施例は本発明を説明するものであるが、制限
するものではない。実施例1〜4は一般式(II)−
(V)で包含されるある種の化合物の製造方法を記載す
る。残りの実施例は本発明の医薬組成物に関する。これ
らの開示組成物中に含まれる化合物は、その発明の範囲
内に含まれるA II受容体拮抗剤の代表的なものである
が、前記されている治療学的に効果的な量の他のA II拮
抗剤で置き換えてもよい。 実施例1〜4の操作は、一般式(II)−(V)によっ
て包含される化合物の合成例である。出発物質を適当な
公知試薬で置き換えることで式(II)−(V)の範囲内
にあるさらなる化合物が得られる。試薬、イミダゾール
上の保護基および官能基ならびに該分子の他のフラグメ
ントは、提案されている化学変形と一致するものでなけ
ればならない。 実施例1の操作は、一般式(II)によって包含される
化合物の合成例である。 実施例1 3−[(2−クロロフェニル)メチル]−2−プロピル
チオ−N−ブチリルヒスチジン (i)5−カルボキシメチル−1−(2−クロロフェニ
ル)メチル−2−チオ−1H−イミダゾール ジメチルホルムアミド(100ml)中、2−クロロベン
ジルアミン(14.2g、0.1モル)およびトリエチルアミン
(13.9ml、0.1モル)の溶液をクロロギ酸メチル(10.9
g、0.1モル)で処理した。混合物を50℃で3.5時間加熱
した。冷却した反応混合物をジエチルエーテルで希釈
し、固体を濾過し、濃縮濾液をシリカゲル上の6:4のヘ
キサン/酢酸エチルを用いるフラッシュクロマトグラフ
ィーに付し、同質の2−[N−(2−クロロフェニル)
メチル]アミノ酢酸メチル15.3g(71%)を得た。キシ
レン(100ml)中、この生成物(15.2g、0.071モル)を9
8%ギ酸(2.74ml、0.0711モル)で処理し、混合物を2.5
時間、ディーン・スターク(Dean−Stark)水分セパレ
ーターを用いて還流した。蒸発させて2−[N−(2−
クロロフェニル)メチル]−N−ホルミル]アミノ酢酸
メチル17.1g(99%)を得た。このホルミル化生成物(1
7.0g、0.071モル)をギ酸メチル(13.3ml、0.216モル)
に溶かし、金属ナトリウム(1.79g、0.0778グラム原
子)をテトラヒドロフラン(325ml)に加え、つづいて
メタノール(3.15ml、0.0778モル)をゆっくりと添加す
ることにより製造したナトリウムメトキシド混合物に滴
下した。合した混合物を室温で18時間撹拌し、ついで蒸
発乾固させた。この粗製生成物を50%水性メタノール
(200ml)に溶かし、チャコールで処理し、濾過し、そ
の溶液を氷冷した。濃塩酸(12N溶液14.3ml、0.171モ
ル)をこの溶液にゆっくりと加え、つづいて水(20ml)
中、チオシアン酸カリウム(8.6g、0.0885モル)の溶液
を加えた。その混合物を90℃に保持した油浴中で2.5時
間加熱し、ついで−10℃に冷却した。沈殿固体を濾過
し、冷エタノール−水で洗浄し、60℃で乾燥し、5−カ
ルボキシメチル−1−(2−クロロフェニル)メチル−
2−チオ−1H−イミダゾール14.7g(74%)を得た;融
点72−74℃。 (ii)1−(2−クロロフェニル)メチル−5−クロロ
メチル−2−プロピルチオ−1H−イミダゾール 5−カルボキシメチル−1−(2−クロロフェニル)
メチル−2−チオ−1H−イミダゾール(2g、7.08ミリモ
ル)、酢酸エチル(20ml)、5%炭酸ナトリウム溶液
(40ml)および臭化プロピル(4ml、44ミリモル)の混
合物を60℃で18時間加熱した。有機層を分離し、硫酸マ
グネシウム上で乾燥し、粗生成物2.23gまで濃縮した。
ジエチルエーテルでトリチュレートし、5−カルボキシ
メチル−1−(2−クロロフェニル)メチル−2−プロ
ピルチオ−1H−イミダゾール1.63g(71%)を得た;融
点68〜71℃(ヘキサンから)。 該エステルを水酸化ナトリウム水溶液で加水分解し、
1−(2−クロロフェニル)メチル−2−チオプロピル
−1H−イミダゾール−5−カルボン酸を得た;融点158
〜159.5℃(エタノールから)。 乾燥テトラヒドロフラン(50ml)中、5−カルボキシ
メチル−1−(2−クロロフェニル)メチル−2−プロ
ピルチオ−1H−イミダゾール(3.74g、11.5ミリモル)
の溶液を、アルゴン下、−78℃に冷却し、水素化アルミ
ニウムジイソブチルのトルエン溶液(1M溶液30ml)を滴
下した。混合物を−78℃で1.5時間撹拌し、ついでゆっ
くりと室温に加温した。反応物を氷冷希酢酸に注ぐこと
によりクエンチし、その生成物を塩化メチレン中に抽出
し、有機抽出液を水、5%炭酸ナトリウム溶液および食
塩水で洗浄した。乾燥し、濃縮した生成物は明淡黄色固
体(3.32g)であった。エタノール/水から結晶化させ
て1−(2−クロロフェニル)メチル−5−ヒドロキシ
メチル−2−プロピルチオ−1H−イミダゾールを得た;
融点98〜101℃。 塩化チオニル(1ml)中、1−(2−クロロフェニ
ル)メチル−5−ヒドロキシメチル−2−プロピルチオ
−1H−イミダゾール(0.117g、0.393ミリモル)の混合
物を2時間還流し、真空下で無定形固体まで蒸発させ、
エーテルでトリチュレートして1−(2−クロロフェニ
ル)メチル−5−クロロメチル−2−プロピルチオ−1H
−イミダゾール塩酸塩(0.13g、94%)を得た。 (iii)3−[(2−クロロフェニル)メチル]−2−
プロピルチオ−ヒスチジン エチル エステル テトラヒドロフラン(100ml)中、ジイソプロピルア
ミン(8.4ml)の溶液を、アルゴン下で−78℃に冷却
し、n−ブチルリチウムの溶液(2.5Mのヘキサン溶液30
ml)を加えた。該混合物を−78℃で30分間、0℃で10分
間撹拌した。−78℃に再冷却した後、テトラヒドロフラ
ン(50ml)中、N−(ジフェニルメチレン)−グリシン
エチル エステル(テトラヘドロン・レターズ(Tetr
a.Lett.),(1978),2541,4625)(15.4g)の溶液を加
え、その混合物を−78℃で1時間撹拌し、乾燥ジメチル
ホルムアミド(20ml)中、1−(2−クロロフェニル)
メチル−5−クロロメチル−2−プロピルチオ−1H−イ
ミダゾール塩酸塩(9.4g)の溶液を加えた。ついで、該
混合物を外界温度で18時間撹拌し、飽和塩化アンモニウ
ム溶液中に注ぎ、水層を塩化メチレンで抽出した。有機
抽出液を水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮
し、シリカゲル上で1%メタノール/塩化メチレンを用
いるクロマトグラフィーに付した3−[(2−クロロフ
ェニル)メチル]−2−プロピルチオ−N−(ジフェニ
ルメチレン)ヒスチジン エチル エステル6.88gを得
た。該生成物(2.59g)を塩化メチレン(52ml)に溶か
し、1N塩酸水溶液(52ml)を加え、混合物を25℃で18時
間撹拌した。水層を分離し、炭酸ナトリウムでpH10.5に
中和し、生成物を塩化メチレン中に抽出した。有機抽出
液を硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮し、油として3−
[(2−クロロフェニル)メチル]−2−プロピルチオ
−ヒスチジン エチル エステル1.29g(71%)を得
た。 (iv)3−[(2−クロロフェニル)メチル]−2−プ
ロピルチオ−N−ブチリルヒスチジン エチル エステ
ル 塩化メチレン(20ml)中、3−(2−クロロフェニ
ル)メチル−2−プロピルチオヒスチジン エチル エ
ステル(0.4g、1.05ミリモル)の溶液をトリエチルアミ
ン(0.17ml)および塩化ブチリル(0.12ml)で処理し
た。混合物を25℃で18時間撹拌した。その反応物を酢酸
エチルと水の間に分配し、有機層を水で洗浄し、乾燥
し、濃縮し、シリカゲル上で1〜3%メタノール/塩化
メチレンを用いてクロマトグラフィーに付し、油として
3−[(2−クロロフェニル)メチル]−2−プロピル
チオ−N−ブチリルヒスチジン エチル エステル0.36
7g(77%)を得た。 (v)3−(2−クロロベンゼンメチル)−2−プロピ
ルチオ−N−ブチリルヒスチジン 3−[(2−クロロフェニル)メチル]−2−プロピ
ルチオ−N−ブチリルヒスチジン エチル エステル
(0.37g、0.819ミリモル)、エタノール(4ml)、水(4
ml)および水酸化カリウムペレット(0.098g、1.75ミリ
モル)の混合物を25℃で1時間撹拌した。ついで、反応
物を水で希釈し、そのpHを1N塩酸水溶液で4に調整し
た。生成物を塩化メチレン中に抽出し、水で洗浄し、乾
燥し、橙色固体に濃縮した。クロロホルムから2回結晶
化させて3−[(2−クロロフェニル)メチル]−2−
プロピルチオ−N−ブチリルヒスチジン0.22gを得た;
融点178〜181℃。 実施例2の操作は、一般式(III)により包含される
化合物の合成例である。 実施例2 3−[2−n−ブチル−1−{(2−クロロフェニル)
メチル}−1H−イミダゾール−5−イル]−2−ベンジ
ルプロパン酸 (i)2−n−ブチル−1−(2−クロロフェニル)メ
チル−1H−イミダゾール イミダゾールを、カーチスおよびブラウン(Curtisお
よびBrown),ジャーナル・オブ・オーガニック・ケミ
ストリー(J.Org.Chem.),(1980),45,20の方法によ
り1−ジエトキシオルトアミド誘導体に変換した。イミ
ダゾール(12.8g、0.19モル)およびトリエチルオルト
ホルマート118.4g(0.8モル)を、p−トルエンスルホ
ン酸1gの存在下で反応させて1−ジエトキシオルトアミ
ド・イミダゾール20.6(61%)を得た;沸点65〜70℃
(0.1mm)。この生成物(24.0g、0.14モル)を乾燥テト
ラヒドロフラン(250ml)に溶かし、−40℃に冷却し、
n−ブチルリチウム(0.14モル、2.5Mのヘキサン溶液5
6.4ml)を−40℃〜−35℃で加えた。15分後、ヨウ化n
−ブチル(31.1g、0.169モル)を−40℃で加え、反応物
を外界温度にて一夜撹拌した。反応物をエーテルと0.3N
塩酸の間に分配し、有機層を希塩酸で繰り返し抽出し
た。合した水性抽出液を炭酸水素ナトリウム溶液で中和
し、塩化メチレンで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し
て濃縮した。クーゲルロール(Kugelrohr)装置でフラ
ッシュ蒸留に付し、2−n−ブチルイミダゾール14.8g
(85%)を得た。 2−n−ブチルイミダゾール(9.7g、0.078モル)を
メタノール(50ml)に溶かし、ナトリウムメトキシド溶
液(メタノール(250ml)中、水素化ナトリウム(2.31
g、0.0934モル)より製造)に滴下した。1時間後、該
溶液を蒸発乾固し、そのナトリウム塩を乾燥ジメチルホ
ルムアミド(150ml)に溶かし、臭化2−クロロベンジ
ル(16.3g、0.079モル)を加えた。該混合物をアルゴン
下、50℃で17時間加熱し、冷水に注ぎ、その生成物を酢
酸エチル中に抽出した。抽出液を洗浄し、乾燥し、濃縮
して粗生成物18.5gを得、それをシリカゲル上で2:1の酢
酸エチル/ヘキサンを用いるクロマトグラフィーに付
し、油として2−n−ブチル−1−(2−クロロフェニ
ル)メチル−1H−イミダゾール11.9g(61%)を得た。
シリカゲル上で4:1の酢酸エチル/ヘキサンを用いる薄
層クロマトグラフィーに付してRf値0.59を得た。 (ii)2−n−ブチル−1−(2−クロロフェニル)メ
チル−5−ヒドロキシメチル−1H−イミダゾール 方法1 2−n−ブチル−1−(2−クロロフェニル)メチル
−1H−イミダゾール(95.5g、0.384モル)、37%ホルム
アルデヒド(500ml)、酢酸ナトリウム(80g)および酢
酸(60ml)の混合物をアルゴン下で40時間加熱還流し
た。反応物を真空下で濃縮し、残渣を20%水酸化ナトリ
ウム溶液500mlと一緒に4時間撹拌し、水で希釈し、塩
化メチレンで抽出した。抽出液を洗浄し、乾燥して濃縮
した。粗生成物(117g)をシリカゲル600g上で酢酸エチ
ル〜10%メタノール/酢酸エチルのグラジエントでのフ
ラッシュクロマトグラフィーに付し、出発物質8.3g、出
発物質と生成物の混合物24.5gおよび2−n−ブチル−
1−(2−クロロフェニル)メチル−5−ヒドロキシメ
チル−1H−イミダゾール44g(41%)を得た;融点86−8
8℃(酢酸エチルから)。さらに溶出に付し、ビス(4,5
−ヒドロキシメチル)誘導体を得た;融点138〜140℃
(酢酸エチルから)。 方法2 液体アンモニアに溶かしたバレルアミジン メチル
エーテル塩酸塩(250g、1.66モル)およびジヒドロキシ
アセトン(150g、0.83モル)の混合物を、加圧容器中、
室温にて一夜放置し、ついで375psiで65℃にて4時間加
熱した。アンモニアを蒸発させて、残渣をメタノール
(3リットル)に溶かした。得られたスラリーをアセト
ニトリル(1リットル)を加えた還流した。溶液を加熱
しながら固形塩化アンモニウムよりデカントした。この
操作を繰り返し、合したアセトニトリル抽出液をチャコ
ールで処理し、熱濾過し、濾液を真空下で濃縮した暗色
油、2−n−ブチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾー
ル(253g、1.63モル、98%)を得た。 この粗製アルコール(253g)を−15℃にて無水酢酸
(400ml)で処理し、ついで撹拌しながら外界温度まで
加温し、ついでさらに19時間撹拌した。無水酢酸を減圧
で蒸発させ、残渣を塩化メチレンに溶かし、その有機相
を5%炭酸水素ナトリウム溶液および水で洗浄した。抽
出液を硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮して1−アセチ
ル−4−アセトキシメチル−2−n−ブチルイミダゾー
ル323g(83%)を得た。 このジアセタートを以下の操作によりN−アルキル化
した。アルゴン下、−78℃で塩化メチレン(200ml)
中、トリフリック無水物(triflic anhydride)(120m
l、0.71モル)の溶液に、塩化メチレン(350ml)中、ジ
イソプロピルエチルアミン(128ml、0.73モル)および
2−クロロベンジルアルコール(104g、0.72モル)の溶
液を20分間にわたって加えた。−78℃でさらに20分間撹
拌した後、ついでこの溶液を塩化メチレン(300ml)に
溶かした1−アセチル−4−アセトキシメチル−2−n
−ブチルイミダゾール(146g、0.61モル)で20分間にわ
たって処理した。ついで、該混合物を外界温度で18時間
撹拌し、溶媒を蒸発させた。残りの2−n−ブチル−5
−アセトキシメチル−1−(2−クロロフェニル)メチ
ル−1H−イミダゾールを、アセタート基の加水分解用に
精製することなく用いた。 メタノール(200ml)中、粗製2−n−ブチル−5−
アセトキシメチル−1−(2−クロロフェニル)メチル
−1H−イミダゾール(250g)の溶液を10%水酸化ナトリ
ウム溶液(700ml)で処理し、その混合物を蒸気浴上で
4時間加熱した。冷却後、塩化メチレンを加え、有機相
を分離し、水で洗浄し、乾燥して濃縮した。残渣をエー
テルに溶かし、冷却し、種晶を入れ、粗生成物を得た。
酢酸エチルから再結晶し、2−n−ブチル−1−(2−
クロロフェニル)メチル−5−ヒドロキシメチル−1H−
イミダゾール176gを得た;融点86−88℃。この物質は方
法1により製造した生成物とあらゆる点で同じであっ
た。 (iii)2−n−ブチル−2−(2−クロロフェニル)
メチル−5−クロロメチル−1H−イミダゾール 塩化チオニル(75ml)中、実施例1(ii)にて製造し
た2−n−ブチル−1−(2−クロロフェニル)メチル
−5−ヒドロキシメチル−1H−イミダゾール(10g、0.0
337モル)の混合物を1時間還流し、真空下で蒸発さ
せ、残渣をトルエンと一緒に3回共沸させた。固体をエ
チルエーテルでトリチュレートし、収集して2−n−ブ
チル−1−(2−クロロフェニル)メチル−5−クロロ
メチル−1H−イミダゾールの塩酸塩10.4g(88%)を得
た。 (iv)[2−n−ブチル−1−{(2−クロロフェニ
ル)メチル}−1H−イミダゾール−5−イル]−2−ベ
ンジルマロン酸ジエチル アルゴン下、乾燥ジメチルホルムアミド(50ml)に水
素化ナトリウム(0.53g、0.022モル)を加え、つづいて
0℃でジメチルホルムアミド(10ml)中のベンジルマロ
ン酸ジエチル(5.51g、0.022モル)を加えた。混合物を
外界温度で1時間撹拌した。ジメチルホルムアミド(40
ml)中、2−n−ブチル−1−(2−クロロフェニル)
メチル−5−クロロメチル−1H−イミダゾール塩酸塩
(3.5g、0.0105モル)の溶液を5分間にわたって加え
た。反応混合物を25℃で18時間撹拌し、ついで水と塩化
メチレンの間に分配した。有機層を水で洗浄し、乾燥し
て濃縮した。粗生成物をシリカゲル上でフラッシュクロ
マトグラフィーに付し、油として標記化合物4.54g(85
%)を得た。 (v)3−[2−n−ブチル−1−{(2−クロロフェ
ニル)メチル}−1H−イミダゾール−5−イル]−2−
ベンジルプロパン酸 [2−n−ブチル−1−{(2−クロロフェニル)メ
チル}−1H−イミダゾール−5−イル]メチル−2−ベ
ンジルマロン酸ジエチル(0.72g、1.36ミリモル)、水
酸化カリウム(0.83g、14.7ミリモル)、水(15ml)お
よびエタノール(25ml)の混合物を4時間還流した。エ
タノールを蒸発させて、残りの水層をジエチルエーテル
で抽出し、その塩基性溶液を濃塩酸でpH3.75に調整し
た。沈殿生成物を塩化メチレン中に抽出し、乾燥して濃
縮した。この粗生成物をシリカゲル上で10%メタノール
/塩化メチレンを用いるフラッシュクロマトグラフィー
に付し、3−[2−n−ブチル−1−{(2−クロロフ
ェニル)メチル}−1H−イミダゾール−5−イル]−2
−ベンジルプロパン酸0.51g(86%)を得た;融点118−
120℃(塩酸塩としてアセトン/ジエチルエーテルか
ら)。 実施例3の操作は、一般式(IV)により包含される化
合物の合成例である。 実施例3 3−[2−n−ブチル−1−{(2−クロロフェニル)
メチル}−1H−イミダゾール−5−イル]安息香酸 (i)2−n−ブチル−1−(トリメチルシリル)エト
キシメチルイミダゾール アルゴン下、ヘキサン洗浄の80%水素化ナトリウム
(1.45g、0.0483モル)/ジメチルホルムアミド(80m
l)を、25℃でジメチルホルムアミド(14ml)中、2−
n−ブチルイミダゾール(5.45g、0.0439モル)の溶液
で滴下処理し、その反応物をさらに1時間撹拌した。つ
いで、2−(トリメチルシリル)エトキシメチルクロリ
ド(SEM−Cl)(7.68g、0.0461モル)を加え、混合物を
外界温度で18時間撹拌し、ついで氷水と酢酸エチルの間
に分配した。洗浄し、乾燥し、濃縮した有機溶液を、シ
リカゲル上で1:1のヘキサン/酢酸エチルを用いるクロ
マトグラフィーに付し、2−n−ブチル−1−(トリメ
チルシリル)エトキシメチルイミダゾール10.8g(96
%)を得た。 (ii)2−n−ブチル−5−トリブチルスズ−1−(ト
リメチルシリル)エトキシメチルイミダゾール エチルエーテル(125ml)中、2−n−ブチル−1−S
EMイミダゾール(前記調製)(6.37g、0.025モル)の溶
液を、アルゴン下、室温でn−ブチルリチウム(0.0255
モル、2.5Mのヘキサン溶液10.2ml)で滴下処理した。さ
らに45分間撹拌後、トリブチルスズクロリド(8.83g、
7.4ml、0.026モル)を滴下した。懸濁液を一夜撹拌し、
塩化アンモニウム飽和溶液を加え、エーテル層を分離
し、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮
し、シリカゲル上で3:1のヘキサン/酢酸エチルを用い
るフラッシュクロマトグラフィーに付し、2−n−ブチ
ル−5−トリブチルスズ−1−(トリメチルシリル)エ
トキシメチルイミダゾール11.3g(83%)を得た。 (iii)3−トリフルオロメタンスルホニルオキシ安息
香酸メチル −30℃で、塩化メチレン60ml中、3−ヒドロキシ安息
香酸メチル(1.73g、11.3ミリモル)、4−ジメチルア
ミノピリジン(215mg、1.74ミリモル)および2,6−ルチ
ジン(2.0ml、16.6ミリモル)の溶液に、トリフルオロ
メタンスルホン酸無水物(2.8ml、16.6ミリモル)を加
えた。その反応混合物を−30℃で10分間撹拌後、冷浴を
取り外し、反応物を外界温度で4時間撹拌した。つい
で、塩化アンモニウム飽和水溶液を加え、層を分離し、
水層を塩化メチレンで二回逆抽出した。合した有機抽出
液を硫酸ナトリウムで乾燥し、塩化メチレンを真空下で
除去した。残渣を酢酸エチルに溶かし、水、10%塩酸水
溶液、炭酸水素ナトリウム飽和溶液および食塩水で洗浄
した。有機抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒を
真空下で除去した。粗生成物をシリカゲル上で1:1のジ
エチルエーテル/ヘキサンを用いるフラッシュクロマト
グラフィーに付し、3−トリフルオロメタンスルホニル
オキシ安息香酸メチル3.13(98%)を得た。 (iv)3−[2−n−ブチル−1−{(トリメチルシリ
ル)エトキシメチル}−1H−イミダゾール−5−イル]
安息香酸メチル 室温で、1,4−ジオキサン53ml中、2−n−ブチル−
5−トリブチルスズ−1−(トリメチルシリル)エトキ
シメチルイミダゾール(6.06g、11.1ミリモル)、3−
トリフルオロメタンスルホニルオキシ安息香酸メチル
(3.13g、11.0ミリモル)の溶液に、テトラキス(トリ
フェニルホスフィン)−パラジウム(0)(256mg、0.2
2ミリモル)を加えた。反応混合物をアルゴン下の室温
で10分間撹拌し、ついで2,6−ジ−t−ブチル−4−メ
チルフェノール(10mg)を加えた。反応物を100℃で3.5
時間加熱し、室温に冷却し、ジエチルエーテル70mlおよ
びフッ化カリウム水溶液65mlで処理した。反応混合物を
室温にて17時間撹拌し、ついでセライト(Celite)(登
録商標)を介して濾過した。有機層を水および食塩水で
洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下で濃縮し
た。粗生成物をシリカゲル上で3:1の酢酸エチル/ヘキ
サンで溶出するフラッシュクロマトグラフィーに付し、
3−[2−n−ブチル−1−{(トリメチルシリル)エ
トキシメチル}−1H−イミダゾール−5−イル]安息香
酸メチル2.88g(67%)を得た。 (v)3−[2−n−ブチル−1−t−ブトキシカルボ
ニル−1H−イミダゾール−5−イル]安息香酸メチル エタノール35ml中、3−[2−n−ブチル−1−
{(トリメチルシリル)エトキシメチル}−1H−イミダ
ゾール−5−イル]安息香酸メチル(2.88g、7.41ミリ
モル)の溶液に、5N塩酸水溶液35mlを加えた。反応混合
物を55℃で25時間加熱し、ついでさらに5N塩酸水溶液20
mlを加えた。反応混合物を70℃で1時間加熱し、ついで
室温で66時間撹拌した。エタノールを真空下で除去し、
得られた水層を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液で中和
し、酢酸エチルで抽出した。有機抽出液を硫酸ナトリウ
ムで乾燥し、溶媒を真空除去した。 残渣(1.46g、5.65ミリモル)をメタノール(40ml)
に溶かし、トリエチルアミン(5.2ml、37.3ミリモル)
およびジ−t−ブチルジカーボネート(8.4ml、35.4ミ
リモル)を用いて室温で42.5時間処理した。混合物を真
空下で濃縮し、粗生成物をシリカゲル上で酢酸エチル/
ヘキサン(1:8〜4:1)のグラジエントを用いるフラッシ
ュクロマトグラフィーに付し、3−[2−n−ブチル−
1−t−ブトキシカルボニル−1H−イミダゾール−5−
イル]安息香酸メチル800mg(30%)を得た。 (vi)(3−[2−n−ブチル−1−{(2−クロロフ
ェニル)メチル}−1H−イミダゾール−5−イル]安息
香酸メチル アルゴン下、−78℃で保持した塩化メチレン(20ml)
中、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(0.72ml、5.
1ミリモル)の撹拌溶液に、塩化メチレン(25ml)中、
2−クロロベンジルアルコール(748mg、5.25ミリモ
ル)およびジイソプロピルエチルアミン(810mg、6.26
ミリモル)の溶液を加えた。−78℃で15分間撹拌後、塩
化メチレン(10ml)中、(3−[2−n−ブチル−1−
t−ブトキシカルボニル−1H−イミダゾール−5−イ
ル]安息香酸メチル(1.53g、4.26ミリモル)の溶液を1
0分間にわたって滴下し、その混合物を室温にて一夜撹
拌した。炭酸水素ナトリウムの5%溶液を撹拌しながら
添加し、層を分離し、洗浄して乾燥した。反応混合物を
蒸発乾固させ、残渣をヘキサン/酢酸エチル1:1でトリ
チュレートし、固体を濾去し、濾液を濃縮し、シリカゲ
ル上で1:1のヘキサン/酢酸エチルを用いるフラッシュ
クロマトグラフィーに付し、(3−[2−n−ブチル−
1−{(2−クロロフェニル)メチル}−1H−イミダゾ
ール−5−イル]安息香酸メチル600mg(38%)を得
た。 (vii)3−[2−n−ブチル−1−{(2−クロロフ
ェニル)メチル}−1H−イミダゾール−5−イル]安息
香酸 3−[2−n−ブチル−1−{(2−クロロフェニ
ル)メチル}−1H−イミダゾール−5−イル]安息香酸
メチル(600mg、1.63ミリモル)をエタノール6mlに溶か
し、ついで10%水酸化ナトリウム水溶液2mlを加えた。
反応混合物を室温にて一夜撹拌し、10%塩酸水溶液を加
えてpH3.5とし、得られた固体を濾過し、水で洗浄し、
乾燥して3−[2−n−ブチル−1−{(2−クロロフ
ェニル)メチル}−1H−イミダゾール−5−イル]安息
香酸125mg(21%)を塩酸塩として得た;融点200〜202
℃。 実施例4の操作は、一般式(V)により包含される化
合物の合成例である。 実施例4 5−ブロモ−2−n−ブチル−1−(2−クロロフェニ
ル)メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カルボン酸 (i)2,5−ジブロモ−3−ニトロ安息香酸 アール・ケイ・ベントリーおよびエフ・ジー・ホーリ
マン(R.K.BentleyおよびF.G.Holliman),ジャーナル
・オブ・ケミカル・ソサイエティー(J.Chem.Soc.)
(c),2447(1970)に記載の操作を用いた。濃硫酸中
の2,5−ジブロモ安息香酸(50g、0.18モル)の混合物
を、発煙硝酸(62.5ml)を温度を70℃以下に維持するよ
うな速度で滴下しながら激しく撹拌した。反応混合物を
激しく撹拌し、100℃に加熱し、ついで100℃で5時間保
持した。冷却反応物を注意して氷2リットル中に注ぎ、
激しく撹拌し、沈殿物を焼結ガラス漏斗を介して濾過
し、固体を水で十分に洗浄した。該固体を酢酸(150m
l)に溶かすことで結晶化を行い、その体積を半分に濃
縮した後、結晶を分離した(16.72g);融点225−229
℃。さらなる収量7.52gを得、総収量24.24g(41%)を
得た。 (ii)5−ブロモ−2−[(2−クロロフェニル)メチ
ル]アミノ−3−ニトロ安息香酸 トルエン(100ml)中、2,5−ジブロモ−3−ニトロ安
息香酸(10.76g、0.0331モル)の懸濁液をアルゴン下に
置き、2−クロロベンジルアミン(14.06g、0.0993モ
ル)で処理し、その混合物を還流させた。清澄な赤色溶
液を得、該溶液を24時間還流し、冷却し、5%水酸化ナ
トリウム溶液(600ml)およびエーテル(100ml)中に注
いだ。不溶性物質を濾去し、層を分離し、水相をその不
溶性物質に加え、10%塩酸溶液で酸性化した。分離した
結晶化生成物を収集し、水で洗浄し、その固体を多量の
メタノールから結晶化し、黄色結晶の5−ブロモ−2−
[(2−クロロフェニル)メチル]アミノ−3−ニトロ
安息香酸7.85g(61.5%)を得た;融点159−161℃。 (iii)5−ブロモ−2−[(2−クロロフェニル)メ
チル−N−バレリル]アミノ−3−ニトロ安息香酸 ピリジン(100ml)中、5−ブロモ−2−[(2−ク
ロロフェニル)メチル]アミノ−3−ニトロ安息香酸
(8g、0.021ミリモル)の溶液を、アルゴン下で氷冷
し、塩化バレリル(5.5g、0.046モル)を加えた。混合
物を45℃で18時間加熱し、水中に注ぎ、塩酸で酸性化
し、油状生成物を酢酸エチル中に抽出した。有機抽出液
を10%塩酸溶液および食塩水で洗浄し、生成物を乾燥
し、濃縮して約100%収率の粗油の5−ブロモ−2−
[(2−クロロフェニル)メチル−N−バレリル]アミ
ノ−3−ニトロ安息香酸を得、それをさらに精製するこ
となく用いた。 (iv)5−ブロモ−2−n−ブチル−1−(2−クロロ
フェニル)メチル−1H−ベンズイミダゾール−7−カル
ボン酸 テトラヒドロフラン(75ml)中、5−ブロモ−2−
[(2−クロロフェニル)メチル−N−バレリル]アミ
ノ−3−ニトロ安息香酸(9.72g、0.0207モル)の溶液
を5%炭酸水素ナトリウム溶液(75ml)で希釈し、つい
でナトリウムヒドロサルファイト(12g)で2時間にわ
たって少しずつ処理した。そのpHをさらに固形炭酸水素
ナトリウムで7.1に調整した。1時間撹拌した後、さら
にナトリウムヒドロサルファイト6gを加え、さらに1時
間撹拌した後、混合物を濾過し、エーテルで希釈し、層
を分離した。有機相を固体に濃縮し、それを酢酸(15m
l)および濃塩酸(5ml)に溶かし、蒸気浴上で2時間加
熱した。残りのスラリーを真空下で濃縮し、水で希釈
し、固体を収集した。該固体を熱メタノールに溶かし、
不溶性物を濾去し、濾液を濃縮し、結晶化を開始させ
た。冷却後、5−ブロモ−2−n−ブチル−1−(2−
クロロフェニル)メチル−1H−ベンズイミダゾール−7
−カルボン酸4.26g(37%)を得た;融点254−255℃。 実施例5 経口で作用する式(I)の化合物を投与するための経
口投与形を、例えば以下に示すような割合にて、成分を
スクリーニングし、混合し、かつハードゼラチンカプセ
ルに充填することによって製造する。成分 配合量 (E)−3−[2−n−ブチル−1− 100mg {(4−カルボキシフェニル)メチル}−1H イミダゾール−5−イル]−2− (2−チエニル)メチル−2−プロペン酸 ステアリン酸マグネシウム 10mg ラクトース 100mg 実施例6 シュークロース、硫酸カルシウム二水和物および経口
で作用する式(I)の化合物を、10%のゼラチン溶液と
混合して顆粒化した。該湿式顆粒をスクリーニングし、
乾燥し、デンプン、タルクおよびステアリン酸と混合
し、スクリーニングして打錠した。成分 配合量 (E)−3−[2−n−プロピル−1− 75mg {(4−カルボキシナフト−1−イル) メチル}−1H−イミダゾール−5−イル] −2−(2−チエニル)メチル−2− プロペン酸 硫酸カルシウム二水和物 100mg シュークロース 15mg デンプン 8mg タルク 4mg ステアリン酸 2mg 実施例7 (E)−3−[2−n−ブチル−1−{(4−カルボ
キシフェニル)メチル}−1H−イミダゾール−5−イ
ル]−2−(2−チエニル)メチル−2−プロペン酸50
mgを、生理食塩水25mlに分散させて、注射用調製物を製
造する。 本発明は、前記で説明した具体例に限定されず、説明
した具体例および以下の請求の範囲の範囲内となる全て
の修飾に関する権利が保有されると理解されるべきであ
る。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】(E)−3−[2−n−ブチル−1−
{(4−カルボキシフェニル)メチル}−1H−イミダゾ
リル−5−イル]−2−(2−チエニル)メチル−2−
プロペン酸メタンスルホナートと、医薬上許容される担
体とを有してなる糖尿病性腎症の治療用医薬組成物。
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
GB9027210.5 | 1990-12-14 | ||
GB909027210A GB9027210D0 (en) | 1990-12-14 | 1990-12-14 | Medicaments |
GB9017210.5 | 1990-12-14 | ||
PCT/GB1991/002220 WO1992010182A1 (en) | 1990-12-14 | 1991-12-12 | Use of angiotensin ii receptor antagonists in the treatment of diabetic nephropathy |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06503343A JPH06503343A (ja) | 1994-04-14 |
JP3512793B2 true JP3512793B2 (ja) | 2004-03-31 |
JP3512793B6 JP3512793B6 (ja) | 2004-08-11 |
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ID=
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0561939B1 (en) | 1998-02-18 |
GB9027210D0 (en) | 1991-02-06 |
WO1992010182A1 (en) | 1992-06-25 |
EP0561939A1 (en) | 1993-09-29 |
JPH06503343A (ja) | 1994-04-14 |
DE69128941D1 (de) | 1998-03-26 |
AU9058591A (en) | 1992-07-08 |
DE69128941T2 (de) | 1998-07-09 |
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