JP3512495B2 - ヤニ含有木材用処理剤、その処理剤を用いるヤニ含有木材の処理方法およびその方法で処理された木材の用途 - Google Patents

ヤニ含有木材用処理剤、その処理剤を用いるヤニ含有木材の処理方法およびその方法で処理された木材の用途

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ヤニ含有木材の処理剤、
その処理剤を用いるヤニ含有木材の処理方法およびその
方法で処理された木材の用途に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】木材は建材、家具などの用途に広
く用いられ、塗装されることが多い。しかしながら、松
材のようにヤニを含有する木材は、ヤニが木材表面に滲
出してくるため、ヤニ部分における塗膜の付着性が悪く
塗膜が剥離し易いという塗装上の問題がある。
【0003】従来、このような問題を解決するために、
木材中からヤニを除去するための方法が種々検討されて
いる。たとえば(1) 木材を水中に入れて煮沸することに
よってヤニを除去する煮沸法、(2) 水酸化ナトリウム、
炭酸ナトリウムのようなアルカリ物質溶解したアルカリ
水溶液中に木材を入れて煮沸することによってヤニを除
去するアルカリ煮沸法、(3) 過酸化水素または次亜塩素
酸ソーダのような脱色剤を溶解した脱色液中に木材を入
れて煮沸することによってヤニを除去する脱色法などが
ある。しかしながら、上記(1) の煮沸法では、ヤニの除
去に長時間を要するという欠点がある。また、上記(2)
のアルカリ煮沸法および(3) の脱色法では、木材がアル
カリ劣化するという欠点がある。
【0004】特開昭56−105904号公報には、こ
のような欠点を生じないヤニ抜き用組成物として過酸化
水素、硫酸マグネシウム、アルカリ金属ケイ酸塩、アル
カリ金属リン酸塩およびアルカリ金属水酸化物を含む組
成物が開示されている。しかしながら、ヤニが除去され
た木材表面に塗装する場合、ヤニが除去されて生じた木
材中の空間部にパテなどを埋めて木材表面を平滑にする
補修作業がヤニの除去作業とは別にさらに必要となる。
【0005】したがって、ヤニ含有木材のヤニの除去と
ヤニの除去により生じた空間部の補修を同時に行なうこ
とができ、しかもその補修部分の塗膜の付着性を向上さ
せるようなヤニ含有木材用処理剤およびその処理剤を用
いるヤニ含有木材の処理方法の出現、さらにはその処理
方法で処理された木材の用途の出現が望まれている。
【0006】
【発明の目的】本発明は、ヤニ含有木材のヤニの除去と
ヤニの除去により生じた空間部の補修を同時に行なうこ
とができ、しかもその補修部分の塗膜の付着性を向上さ
せるようなヤニ含有木材用処理剤およびその処理剤を用
いるヤニ含有木材の処理方法を提供することを目的とし
ている。
【0007】また、本発明は、上記のようなヤニ含有木
材の処理方法で処理されたヤニ含有木材の用途を提供す
ることを目的としている。
【0008】
【発明の概要】本発明に係るヤニ含有木材用処理剤は、
下記の式 mB23・nM2O・SiO2 [式中、MはLi、Na、Kのアルカリ金属元素であ
り、mはモル数であって0.01〜0.3であり、nは
モル数であって0.2〜1.2である]で表わされる変
性ケイ酸アルカリのケイ酸分をSiO2 換算で1〜25
重量%含有する水溶液からなることを特徴としている。
【0009】上記変性ケイ酸アルカリとしては、mB2
3・nK2O・SiO2[式中、mはモル数であって
0.02〜0.25であり、nはモル数であって0.3
〜1.0である]で表わされる変性ケイ酸アルカリが好
ましい。
【0010】また、本発明に係るヤニ含有木材の処理方
法は、下記の式で表わされる変性ケイ酸アルカリのケイ
酸分をSiO2 換算で1〜25重量%含有する水溶液が
100℃以下の温度に保持された処理剤にヤニ含有木材
を浸漬し、木材からヤニを溶出するとともに木材のヤニ
溶出空間部に水和ケイ酸塩を沈着させる工程からなるこ
とを特徴としている。
【0011】変性ケイ酸アルカリ: mB23・nM
2O・SiO2 [式中、MはLi、Na、Kのアルカリ金属元素であ
り、mはモル数であって0.01〜0.3であり、nは
モル数であって0.2〜1.2である。] 本発明においては、上記のようなヤニ含有木材用処理剤
でヤニ含有木材を処理する工程後に、酸による中和処理
および/または水洗を行なうことが好ましい。また、上
記のようなヤニ含有木材用処理剤でヤニ含有木材を処理
する工程前に、必要に応じてアルカリ溶液にヤニ含有木
材を浸漬することができる。
【0012】本発明に係る床材用木材、ドア材用木材お
よび窓枠材用木材は、上記のような本発明に係るヤニ含
有木材の処理方法により処理されたヤニ含有木材である
ことを特徴としている。
【0013】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係るヤニ含有木材
用処理剤、その処理剤を用いるヤニ含有木材の処理方法
およびその処理方法で処理された木材の用途について具
体的に説明する。
【0014】まず、本発明に係るヤニ含有木材用処理剤
について説明する。本発明に係るヤニ含有木材用処理剤
は、下記の式で表わされる変性ケイ酸アルカリを含有す
る水溶液からなる。
【0015】mB23・nM2O・SiO2 上記式において、Mは、Li、Na、Kのアルカリ金属
元素であり、中でも、Kが好ましい。
【0016】また、mはモル数であって0.01〜0.
3、好ましくは0.02〜0.25であり、nはモル数
であって0.2〜1.2、好ましくは0.3〜1.0で
ある。
【0017】上記のような変性ケイ酸アルカリは、本発
明に係るヤニ含有木材用処理剤中に、1〜25重量%、
好ましくは3〜20重量%含まれている。上記のホウ酸
による変性ケイ酸アルカリは、安定した液体状態を維持
する。ホウ酸以外の他の一般的な酸でケイ酸アルカリを
変性すると、変性ケイ酸アルカリは容易にゲル化する。
また、ホウ酸による変性ケイ酸アルカリは、未変性のケ
イ酸アルカリに比べて、松ヤニであるロジン等と容易に
反応し、ロジン成分を溶出せしめるとともに、そのロジ
ン成分溶出部分に代替するようにSiO2 分が沈着する
工程が、ロジン成分存在部分へ移動しながら反応してい
くメリットがある。
【0018】また、上記のホウ酸による変性ケイ酸アル
カリ含有水溶液に、1〜10重量%の下記式 M2CO4 [式中、Mはカリウム(K)またはナトリウム(Na)
を表わす]で表わされるペルオクソ炭酸アルカリを溶解
させてヤニ含有木材用処理剤とすることが特に好まし
い。変性ケイ酸アルカリにペルオクソ炭酸アルカリを混
合することによって、松ヤニの抽出を促進することがで
きる。
【0019】上記のようなヤニ含有木材用処理剤は、ケ
イ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、またはケイ酸カリウ
ムと、低濃度のホウ酸水溶液とを所定の割合で混合する
ことにより得ることができる。たとえばケイ酸分(Si
2 )を19.0重量%含有するケイ酸カリウム60重
量部と水20重量部との混合液に、5%ホウ酸水溶液2
0重量部を混合すれば、0.02B23・0.3K2
・SiO2で表わされる変性ケイ酸アルカリのケイ酸分
をSiO2 換算で17.7重量%含有する水溶液からな
るヤニ含有木材用処理剤が得られる。
【0020】次に、上記のような処理剤を用いる本発明
に係るヤニ含有木材の処理方法について説明する。本発
明に係るヤニ含有木材の処理方法では、松材などのヤニ
含有木材を上述した本発明に係るヤニ含有木材用処理剤
に浸漬すると、木材からヤニが溶出し、この溶出に伴っ
て生じた空間部に水和ケイ酸塩が沈着する。この処理剤
の使用温度は、100℃以下、好ましくは10〜95
℃、さらに好ましくは15〜90℃である。
【0021】ヤニ含有木材を処理剤に浸漬する時間は、
ヤニ含有木材の種類、サイズ、および処理剤の種類、使
用温度などにより異なる。本発明においては、上記のよ
うなヤニ含有木材用処理剤でヤニ含有木材を処理た後、
その処理した木材は通常は水洗される。
【0022】また、本発明においては、上記のようなヤ
ニ含有木材用処理剤でヤニ含有木材を処理する工程の後
に、酸による中和処理および/または水洗を行なうこと
が好ましい。特にヤニ含有木材用処理剤でヤニ含有木材
を処理した後に、水洗、酸による中和処理、水洗を順に
行なうことが好ましい。
【0023】上記中和処理で用いられる酸としては、具
体的には酢酸、シュウ酸等の有機酸、もしくは塩酸、硫
酸、硝酸、炭酸等の無機酸などが挙げられる。これらの
酸は水溶液および/または水可溶性有機溶媒、たとえば
アルコール等の混合溶液にして用いられる。
【0024】上記のような酸による中和処理および/ま
たは水洗を行なうことにより、ヤニ含有木材用処理剤の
アルカリによる劣化を抑制することができる。上記のよ
うな酸による中和処理または水洗が行なわれた木材は、
通常熱風等の汎用されている乾燥工程に賦することによ
って乾燥される。
【0025】また、本発明においては、上記のようなヤ
ニ含有木材用処理剤でヤニ含有木材を処理する工程前
に、必要に応じてヤニ含有木材をアルカリ溶液に浸漬す
ることができる。
【0026】上記アルカリ溶液としては、具体的には水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムおよ
び/またはこれらのアルカリ金属の炭酸塩、リン酸塩、
ホウ酸塩等の無機酸塩、酢酸、シュウ酸等の有機酸塩な
どのアルカリの水溶液が挙げられる。このようなアルカ
リ水溶液のアルカリ濃度は、木材のアルカリ劣化ができ
るだけ生じないように考慮して決定される。
【0027】ヤニ含有木材を上記のアルカリ溶液に浸漬
する工程と、本発明に係るヤニ含有木材用処理剤でヤニ
含有木材を処理する工程との間で、上述したような酸に
よる中和処理、水洗を行なうことができる。
【0028】上述したヤニ含有木材のヤニ含有木材用処
理剤による処理工程前に、上記のようなアルカリ溶液に
ヤニ含有木材を浸漬することによって、木材からヤニの
溶出と木材のヤニ溶出空間部への水和ケイ酸塩の沈着を
より効果的に行なうことができる。
【0029】本発明に係る床材用木材、ドア材用木材お
よび窓枠材用木材は、上述した本発明に係るヤニ含有木
材の処理方法で処理されたヤニ含有木材である。したが
って、本発明に係るヤニ含有木材の処理方法で処理され
たヤニ含有木材は、ヤニの溶出により生じた木材の空間
部が水和ケイ酸塩の沈着で補修されている。
【0030】
【発明の効果】本発明に係るヤニ含有木材用処理剤は、
mB23・nM2O・SiO2[式中、MはLi、Na、
Kのアルカリ金属元素であり、mはモル数であって0.
01〜0.3であり、nはモル数であって0.2〜1.
2である]の式で表わされる変性ケイ酸アルカリのケイ
酸分をSiO2 換算で1〜25重量%含有する水溶液か
らなるので、ヤニ含有木材のヤニの除去とヤニ除去によ
り生じた空間部を水和ケイ酸塩で埋めて木材表面の平坦
化(補修)を図ることができる。しかも、本発明により
処理されたヤニ含有木材は、その表面にヤニが滲出して
くることがなく、木材の補修部分とその補修部分に形成
された塗膜との付着性を向上させることができる。
【0031】また、本発明に係るヤニ含有木材の処理方
法によれば、100℃以下の温度に保持された本発明に
係るヤニ含有木材用処理剤にヤニ含有木材を浸漬するの
で、ヤニ含有木材のヤニの除去とヤニの除去により生じ
た空間部を水和ケイ酸塩で埋める補修を同時に行なうこ
とができ、しかもその補修部分の塗膜の付着性を向上さ
せることができる。したがって、ヤニ含有木材を今まで
以上に有効に利用することができる。
【0032】本発明に係るヤニ含有木材の処理方法で処
理されたヤニ含有木材は、上述したような効果を有する
ので、床材、住宅部材(ドア材、窓枠材、階段、はば木
等)などの用途に広く用いることができる。
【0033】以下、本発明を実施例により説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0034】
【実施例1〜4】 (1)処理剤の調製 下記第1表に示す原料(ケイ酸アルカリ、水、ホウ酸
水、ペルオクソ炭酸アルカリ粉末)成分を第1表に示す
量割合で容器に採り、常温下に攪拌混合して、均質に溶
解せしめ、次いで、約60分間そのまま攪拌を継続して
生成変性ケイ酸アルカリ溶液(処理剤)の熟成安定化を
行なって、各変性アルコール溶液からなる処理剤を調製
した。
【0035】
【表1】
【0036】(2)ヤニ止め処理 ニュージーランド産松材より2cm×5cm×0.5c
m厚の松材片を切り出し、サンプル基材片とした。この
基材片を前記調製した各処理剤を用いて、下記処理方法
で処理した。
【0037】60℃に保たれた各処理剤溶液100ml
中に基材片3片を60分間浸漬し、ヤニ成分の抽出とケ
イ酸(SiO2 )分の沈着を行なった。次いで、処理さ
れた基材片を水洗した後常温の3%酢酸液に60分間浸
漬して中和処理を行なった。
【0038】次いで、中和処理した基材片を常温下に乾
燥し、ヤニ止め処理の施された各サンプル片を得た。 (3)塗装 上記のようにして得られたヤニ止め処理の施された各サ
ンプル片に、下記仕様の塗装を行なった。
【0039】塗装仕様 サンプル片表面に、下塗りとしてアクリルエマルジョン
系水性シーラー[中国塗料(株)製、商品名ポリウラッ
ク No.650SS JK−150]を、32.6〜
43.6g/m2 の塗布量でロールコーター塗装し、乾
燥機中(40℃、10分)で乾燥を行なった。
【0040】次いで、このサンプル片表面に、上塗りと
してウレタンアクリレート系紫外線硬化塗料[中国塗料
(株)製、商品名オーレックス 650V 7分艶]
を、32.6〜43.6g/m2 の塗布量で真空塗装
し、紫外線照射機である日本電池(株)社製GS機を1
5m/分×2回通過せしめ、紫外線硬化による乾燥を行
なった。 (4)ヤニ止め効果試験方法 上記のようにして各ヤニ止め処理、塗布されたサンプル
片を、下記方法の試験に賦してヤニ止め効果を評価し
た。 (4−1)アイロン試験法 家庭用アイロンを120℃にセットし加温した。
【0041】次いで、各サンプル片の塗布面上にナイロ
ン製シートを載せた上より、120℃にセットされたア
イロンを60秒間当てた後、塗布面へのヤニのふき出し
状態を目視観察した。また、ゴバン目試験法(JIS
K 5400)に準拠して塗膜の付着性を評価した。 (4−2)加熱乾燥法 各サンプル片を80℃にセットされた乾燥機に60分間
バクロした後、サンプル片表面へのヤニのふき出し状態
を目視観察した。また、ゴバン目試験法(JISK 5
400)に準拠して塗膜の付着性を評価した。
【0042】上記の各試験法によるヤニ止め効果の結果
を第2表に示す。
【0043】
【比較例1】ヤニ止め処理を全く行わなかった以外は、
実施例1〜4と同様にして塗装を行なって、無処理サン
プル片を調製し、上記各試験を行なった。
【0044】結果を第2表に示す。
【0045】
【比較例2】処理剤として、無変性のケイ酸ソーダ(原
料番号S−2)を選んで用いた以外は、実施例1〜4と
同様にして塗装を行なって、サンプル片を調製し、上記
各試験を行なった。
【0046】結果を第2表に示す。
【0047】
【表2】
【0048】以上の結果から、本実施例による処理剤を
用い、松材を処理してから塗装するときは、ヤニふき出
しが起こる条件下に曝しても、ヤニのふき出しが防止さ
れており、塗装塗膜を損なうことなく、松材を窓枠やド
ア用の材料として充分使用できる材料にできることが理
解される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−105904(JP,A) 特開 昭56−121716(JP,A) 特開 昭57−11008(JP,A) 特開 昭59−79718(JP,A) 特開 平6−256073(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B27K 3/00 - 5/06

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の式 mB23・nM2O・SiO2 [式中、MはLi、Na、Kのアルカリ金属元素であ
    り、mはモル数であって0.01〜0.3であり、nは
    モル数であって0.2〜1.2である]で表わされる変
    性ケイ酸アルカリのケイ酸分をSiO2 換算で1〜25
    重量%含有する水溶液からなることを特徴とするヤニ含
    有木材用処理剤。
  2. 【請求項2】前記変性ケイ酸アルカリが、mB23・n
    2O・SiO2[式中、mはモル数であって0.02〜
    0.25であり、nはモル数であって0.3〜1.0で
    ある]で表わされる変性ケイ酸アルカリであることを特
    徴とする請求項1に記載のヤニ含有木材用処理剤。
  3. 【請求項3】前記変性ケイ酸アルカリ含有水溶液に、1
    〜10重量%の下記式 M2CO4 [式中、Mはカリウム(K)またはナトリウム(Na)
    を表わす]で表わされるペルオクソ炭酸アルカリが溶解
    していることを特徴とする請求項1に記載のヤニ含有木
    材用処理剤。
  4. 【請求項4】下記の式で表わされる変性ケイ酸アルカリ
    のケイ酸分をSiO2 換算で1〜25重量%含有する水
    溶液が100℃以下の温度に保持された処理剤にヤニ含
    有木材を浸漬し、木材からヤニを溶出するとともに木材
    のヤニ溶出空間部に水和ケイ酸塩を沈着させる工程から
    なることを特徴とするヤニ含有木材の処理方法; 変性ケイ酸アルカリ: mB23・nM2O・SiO2 [式中、MはLi、Na、Kのアルカリ金属元素であ
    り、mはモル数であって0.01〜0.3であり、nは
    モル数であって0.2〜1.2である]。
  5. 【請求項5】前記変性ケイ酸アルカリが、mB23・n
    2O・SiO2[式中、mはモル数であって0.02〜
    0.25であり、nはモル数であって0.3〜1.0で
    ある]で表わされる変性ケイ酸アルカリであることを特
    徴とする請求項4に記載のヤニ含有木材の処理方法。
  6. 【請求項6】前記変性ケイ酸アルカリ含有水溶液に、1
    〜10重量%の下記式 M2CO4 [式中、Mはカリウム(K)またはナトリウム(Na)
    を表わす]で表わされるペルオクソ炭酸アルカリが溶解
    していることを特徴とする請求項4に記載のヤニ含有木
    材の処理方法。
  7. 【請求項7】前記請求項4に記載の工程後に、酸による
    中和処理および/または水洗を行なうことを特徴とする
    請求項4〜6のいずれかに記載のヤニ含有木材の処理方
    法。
  8. 【請求項8】請求項4に記載の工程前に、アルカリ溶液
    にヤニ含有木材を浸漬することを特徴とする請求項4〜
    7のいずれかに記載のヤニ含有木材の処理方法。
  9. 【請求項9】請求項4〜8のいずれかに記載の処理方法
    により処理されたヤニ含有木材であることを特徴とする
    床材用木材。
  10. 【請求項10】請求項4〜8のいずれかに記載の処理方
    法により処理されたヤニ含有木材であることを特徴とす
    るドア材用木材。
  11. 【請求項11】請求項4〜8のいずれかに記載の処理方
    法により処理されたヤニ含有木材であることを特徴とす
    る窓枠材用木材。
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