JP3512333B2 - コリオリ流量計 - Google Patents

コリオリ流量計

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JP3512333B2 JP10781898A JP10781898A JP3512333B2 JP 3512333 B2 JP3512333 B2 JP 3512333B2 JP 10781898 A JP10781898 A JP 10781898A JP 10781898 A JP10781898 A JP 10781898A JP 3512333 B2 JP3512333 B2 JP 3512333B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コリオリ流量計に
関し、より詳細には、センサの荷重が測定管に影響する
のを回避したコリオリ流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、コリオリ流量計は質量流
量計で、被測定流体が流れる測定管を離間した2点で支
持し、各々の支持位置を支点とし軸直角方向に正弦振動
を加えたとき、振動周波数および振幅が一定であれば、
被測定流体の質量流量に比例したコリオリの力が測定管
に作用するという原理に基くものである。コリオリの力
は、測定管の支持点近傍の対象位置において、加振され
た正弦波振動に重畳して各々反対位相で発生するが、正
弦振動の加振力に比べて微小な力である。従って、コリ
オリの力だけを直接検出することは不可能であり、通
常、各々の検出位置において各々の正弦波振動に重畳し
て発生する正弦波位相差信号として検出される。
【0003】上述のように、コリオリの力は極めて微小
な量であるから高精度な質量流量の検出が求められるコ
リオリ流量計においては、コリオリの力を優れたSN比
で検出する必要がある。この要求を充たすための最適な
測定管の形状および検出器(以後、センサと記す。)が
選ばれる。従来、測定管の形状としてコリオリの力によ
る曲げ剛性の小さい湾曲管や、センサとしては高感度な
電磁方式のものが採用されている。
【0004】一般的に、曲管形状の測定管に対し直管形
状の測定管は精度の点で劣るが装着スペースの面および
内部にスラリー等が付着したときのメンテナンスの面で
優れている。このため、直管の優位性を生かして欠点を
補う方式のものが開発され、本出願人は、電磁方式のセ
ンサを用いて、同軸二重直管方式のコリオり流量計に関
し多くの提案をした。同軸二重直管方式のコリオリ流量
計は、被測定流体が流れるインナチューブと流体の流れ
ないアウタチューブとからなり、各々を共振駆動するこ
とにより、小さい駆動エネルギーにより大きい振幅が得
られ、しかも、メンテナンスが容易である等の特長をも
っている。
【0005】図10は、従来の同軸二重直管方式のコリ
オリ流量計の構成を説明するための図で、図10(A)
は流れ方向の断面図、図10(B)は図10(A)のB
部拡大図であり、図中、21はケース、22はインナチ
ューブ、23はアウタチューブ、24a,24bは支持
板、25は駆動部、26は電磁センサ、27はフレキシ
ブルプリント板である。
【0006】図10に示した同軸二重直管方式のコリオ
リ流量計は、測定管である被測定流体が流れるインナチ
ューブ22の外側で支持板24a,24bにより同軸に
両端支持されたアウタチューブ23を一体構成して要部
となし、該一体構成体を両端に流管(図示せず)との接
続フランジ21a,21bを有する筒状のケース21の
内部にインナチューブ22の両端で同軸に支持されて本
体部を形成している。インナチューブ22とアウタチュ
ーブ23とは支持板24a,24bで支持され、インナ
チューブ22を流れる被測定流体にコリオリの力を発生
させるための振動系を形成している。
【0007】インナチューブ22とアウタチューブ23
は、ほぼ中央位置に取り付けられた駆動部25により支
持板24a,24bを節部とし紙面と平行方向に正弦駆
動される。駆動部25は、マグネット25aとコイル2
5bとからなり、マグネット25aは、インナチューブ
22に軸と直角に、コイル25bはマグネット25aを
挿入してアウタチューブ23の外壁面に各々取り付けら
れた電磁駆動手段である。
【0008】対をなす電磁センサ26,26は、それぞ
れ、図10(B)に示すように、棒状マグネット26a
とコイル26bとからなり、マグネット26aはインナ
チューブ22に軸直角で、コイル26bはボビン26c
に巻回されボビン26cを介してアウタチューブ23の
外壁にマグネット26aを軸として各々取り付けられて
いる。また、電磁センサ26,26は駆動部25に関し
ケース長手方向の対称位置に取り付けられており、コイ
ル26bはフレキシブルプリント板27と接続され端子
ボックス(図示せず)に導出される。フレキシブルプリ
ント板27はアウタチューブ23の外壁に貼着され支持
板24a,24bで離間し、端子ボックスに導びかれ対
をなす各々の電磁センサ26からの反対位相をもったコ
リオリの力信号を入力し質量流量を演算する演算部(図
示せず)に入力する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】同軸二重直管式のコリ
オリ流量計は、測定管であるインナチューブ22を流管
と同軸に接続するので、構造が簡単で取り付けスペース
が小さく、しかもメンテナンスが容易である。また同軸
二重直管を、例えば、共振駆動することにより小さい駆
動エネルギーで大振幅駆動が可能となる。さらに、高感
度の電磁センサ26を併用すれば、低精度の直管測定管
でも高SN比で質量流量を計測することができるという
利点を有している。
【0010】しかし、電磁センサ26のマグネット26
aはインナチユーブ22に、コイル26bはアウタチュ
ーブ23に各々取り付けられる構造であり、コイル26
bからの信号は、フレキシブルプリント板27(又は被
覆導線)を振動体であるアウタチューブ23の壁面に貼
着して導出する必要がある。このため電磁センサ26
は、各々取り付け位置においてインナチューブ22とア
ウタチューブ23に集中荷重を与えるという問題点があ
った。また、フレキシブルプリント板27は振動の抵抗
要素となるため、特に小口径のコリオリ流量計では、集
中荷重によって振動モードが複雑化し、導線によって振
動の安定性が阻害されるなどの問題点があった。上記の
問題点は、同軸二重直管式のコリオリ流量計についての
問題点であるが、上述のような電磁センサを使用すれ
ば、集中荷重によって振動モードが複雑化し、また導線
によって振動の安定性が阻害されることになり、これ
は、同軸二重直管式のコリオリ流量計に限らず、前記セ
ンサを使用する各種タイプのコリオリ流量計についての
問題点でもある。
【0011】本発明は、上述のような実情に鑑みてなさ
れたもので、電磁センサのような集中荷重を負担するこ
となく、振動モードが単純で、且つ導線のような質量を
有しない振動センサを具備することにより、高精度で安
定した質量流量を計測可能にしたコリオリ流量計を提供
するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、流管
に接続される筒状ケース内に設置され前記流管からの被
測定流体が流れるインナチューブと、該インナチューブ
の外側に両端を支持部として前記インナチューブと同軸
に支持されたアウタチューブと、該アウタチューブのほ
ぼ中央位置に設置され前記支持部を節部として前記イン
ナチューブと前記アウタチューブを逆位相で正弦振動す
る駆動手段と、該駆動手段に関し前記筒状ケース長手方
向の対称位置に対をなして設置され前記インナチューブ
に作用するコリオリの力を検出するセンサとを有するコ
リオリ流量計において、各センサは、それぞれ、光発信
器と光受信器と、前記インナチューブの外側表面に形成
された第1の光反射器と、前記アウタチューブの内側表
面に前記第1の光反射器と対向して形成された第2の光
反射器とを有し、前記コリオリの力を、前記各センサの
前記光発信器から発信される発信光を前記第1及び前記
第2の光反射器で少なくとも1回反射させ前記光受信器
に受信光として至るまでの光路長の変化の差として検出
することを特徴とし、もって、センサ荷重が測定管に影
響するのを回避するものである。
【0013】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、前記光路長の変化の差を、前記受信光の位相差とし
て検知することを特徴とし、もって、高SN比で、容易
にコリオリの力を検出するようにしたものである。
【0014】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、前記光路長の変化の差を、前記受信光の受光位置の
差として検知することを特徴とし、もって、高SN比
で、容易にコリオリの力を検出するようにしたものであ
る。
【0015】請求項4の発明は、請求項1の発明におい
て前記光路長の変化の差を、前記受信光の周波数の差と
して検知することを特徴とし、もって、高SN比で容易
にコリオリの力を検出するようにしたものである。
【0016】請求項5の発明は、請求項1の発明におい
て、前記光路長の変化の差を、前記各センサの発信光を
同一の基準光とし、該基準光と前記受信光から得られる
干渉縞の数の差として検知することを特徴とし、もっ
て、高SN比で容易にコリオリの力を検出するようにし
たものである。
【0017】請求項6の発明は、請求項1乃至5の発明
において、前記光発信器の光軸と前記光送信器の光軸を
略平行とし前記第1光反射器の反射面を前記光発信器と
前記光受信器の各光軸を含む面上での断面がV字形であ
ることを特徴ともって、光発信器及び光受信器の取り付
け位置の設定、調整作業を正確かつ容易にしたものであ
る。
【0018】請求項7の発明は、請求項1乃至6の何れ
かの発明において、前記光に代えて超音波を用いたこと
を特徴とし、もって、光と同等の作用効果を得ることを
可能にしたものである。
【0019】請求項8の発明は、請求項1乃至6の何れ
かの発明において、前記光に代えてマイクロウェーブを
用いたことを特徴とし、もって、光と同等の作用効果を
得ることを可能にしたものである。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明が適用される同軸
二重直管式のコリオリ流量計の流れ方向における断面構
成図であり、図中、1は筒状ケース、2はインナチュー
ブ、3はアウタチューブ、4a,4bは支持板、5は振
動部、6はセンサ部である。
【0021】図1に示したコリオリ流量計は、センサ部
6を除いて図10に示した従来のコリオリ流量計と同様
であり、構成、作用の説明は省略する。
【0022】図2は、本発明の一実施例を説明するため
のコリオリ流量計のセンサ部の断面構成図であり、セン
サ部6は、筒状ケース1に設置された光発信器7と光受
信器8、および光発信器7から発信した光がインナチュ
ーブ2の外側表面に形成された平板状の反射板10に到
達するようアウタチューブ3に設けられた透光部9a、
前記反射板10からの反射光が反射するアウタチューブ
3の内側表面に形成された第2の平板状の反射板11、
また前記反射板11からの反射光が前記反射板10で再
反射して光受信器8に透過するようアウタチューブ3に
開口した透光部9bを有する。
【0023】ここで、光発信器7と光受信器8は、各々
の検出位置において筒状ケース1内壁に軸方向に離間し
角度θで取り付けられ、角度θは、光発信器7から投光
された光L1が第1の平板状の光反射板10と第2の平
板状の光反射板11との間で反射を繰り返し(光L2
3)、再び第1の平板状の光反射板10で反射し(光
4)、光受信器8の光軸に従って入射する角度であ
る。なお、第1の平板状の光反射板10及び第2の平板
状の光反射板11は金属メッキによる鏡面か又は金属箔
等殆ど質量を無視できる光反射体で構成される。図2の
例は、第1の平板状の光反射板10と第2の平板状の光
反射板11との間での反射回数を1回で示してあるが、
コリオリの力による光路長変化率を大きくするため複数
回反射させてもよい。
【0024】光発信器7から光受信器8に到る光(L1
+L2+L3+L4)の光路長L0は駆動部分が作動する以
前の静止状態では一定距離であるが、測定状態において
は駆動部5による正弦振動で発生するコリオリの力に基
づく光路長変化(以後、パス長変化と記す)△L0が生
ずる。以下、これを説明する。
【0025】駆動部5によりインナチューブ2とアウタ
チューブ3とを、+F及び−Fの力を加えることによ
り、周波数ωで駆動し、 A…振動中心でのパス長(ベース部分) B…振動により変化するパス長の振幅 で表わすと、パス長f(y)は f(y)=A+Bsin(ωt) (1) で表わされ、図3のように変化する。これは、インナチ
ューブ2に質量流量が流れていないときであるが、流れ
状態においてはインナチューブ2にコリオリの力が生じ
パス長f(y)に重畳される。
【0026】インナチューブ2の振動xを x=asin(ωt) (2) で表わすと、コリオリの力は速度νにより生じコリオリ
変位xcは,最大振幅をacとすると xc=accos(ωt) (3) で表わされる。左センサ6Lと右センサ6Rでのコリオリ
の力の向きは、ニュートンの法則に従って、流量方向
と、振動方向とにより定まり、インナチューブ2が−F
の力によって中心線を通過するときのコリオリの力によ
る変位xcは、図4に示すように反対方向となる。
【0027】コリオリ変位xcを前述のパス長f(y)
に関連づけて表わすと、コリオりの力によるパス長f
(y)cは最大振幅をBcとしたとき f(y)c=Bccos(ωt) (4) となる。全体のパス長f(y)は f(y)=A+Bsin(ωt)+Bccos(ωt) (5) である。左センサ6Lと右センサ6Rとでは反対位相なの
で、 f(y)L=A+Bsin(ωt)+Bccos(ωt) (6) f(y)R=A+Bsin(ωt)−Bccos(ωt) (7) と表わされ、左センサ6Lを右センサ6Rとのパス長の変
化は2△L0となり、(6),(7)式から、 2△L0=2Bccos(ωt) (8) となる。
【0028】図5は、(6),(7)および(8)式に
よる波形を示すもので、左センサ6Lと右センサ6Rとの
位相差であるパス長の変化を示し、パス長の変化2ΔL
0を振動中心のパス長Aを通過する右センサ6Lによるパ
ス長f(y)Lと、右センサ6Rによるパスf(y)R
との位相差として検出できる。
【0029】図6は、本発明に係るパス長の変化を説明
するための図で、光発信器7から発信された光が発光ダ
イオード、又はレーザ等で指向性の強い光を用いた場合
のパス長の変化を表わす。第1の平板状の光反射板10
と第2の平板状の光反射板11は、各々図3に示すパス
長Aを中心点としてパス長Bの振幅と図6に示すコリオ
リの力による変位が重畳された上死点および下死点間を
往復する。この結果、光L1は振動する第1の平板状の
光反射板10と第2の平板状の光反射板11との間を振
幅の変化に応じて反射を繰り返し、パス長は(L1→L2
→L3→L4)を中心とし(L1→L2u→L3u→L4u)と
(L1→L2L→L3L→L4L)と変化する。
【0030】光軸の角度は一定値θであるから光受信器
8への反射光L4u,L4,L4Lは各々平行で各々の間隔
は、左センサ6Lと右センサ6Rとで異なり、各々
(6),(7)式で表わされる量に比例する。従って光
受信器8により反射光L4u〜L4Lまでの間隔を、左セン
サ6Lと右センサ6Rの各々の計測値の差を求めることに
より、(8)式に従ったパス長の変化2△L0を受光位
置の差として求めることができる。
【0031】以上、光発信器7から発信される光L1が
指向性の強い場合の光路長の変化について述べたが、光
1が適切に選ばれた拡散波(拡散角度δ)である場合
は、図7に示すように、第1の平板状の光反射板10と
第2の平板状の光反射板11とで反射され、再び第1の
平板状の光反射板10で反射され、光受信器8で光L4
として受光される。受光される光L4はパス長に応じて
拡散するが、主軸で最も強く、主軸からの変化角度によ
り弱くなる。すなわち、光L4の左センサ6Lと右センサ
Rにおける受光感度の変化に応じてコリオりの力を検
出することができる。
【0032】また、光発信器7から発信される光L1
周波数および位相が一定なコヒーレントな光である場合
は、コリオリの力によって左センサ6Lと右センサ6R
変位する幅は、図8(A)のように模式的に示される。
インナチューブ2に作用するコリオリの力は左センサ6
Lと右センサ6R位置で反射位相であり、インナチューブ
2の振動中心に対し対称となり、その分、左センサ6L
と右センサ6Rのインナチューブの振動の速度が変化す
る。この速度の変化は光の周波数の変化をもたらすの
で、光の周波数の変化に比例してコリオリの力を検出す
ることができる。
【0033】また、左右の光センサ6に同一の一定の周
波数、位相であるコヒーレント光L1を分岐、発信し、
光L1を基準光として左センサ6Lの光受信器8aの受光
4とで干渉させて干渉縞を計測する。計測した干渉縞
の数と、右センサ6R側の干渉縞の数とを比較すると、
各々の干渉縞の差は、図8(B)に示すようにコリオリ
の力に比例した出力となる。
【0034】図9は、本発明の他の実施例を説明するた
めのコリオリ流量計のセンサ部の断面構成図であり、図
中、6′はセンサ部、7aは光発信器、8aは光受信
器、12はV字状の光反射面であり、図2の場合と同様
の作用をする部分には図2と同じ参照番号を付してあ
る。
【0035】センサ部6′は、互いに平行でインナチュ
ーブ2とアウタチューブ3の長手方向の軸に垂直な光軸
を有する光発信器7aと光受信器8aを具備している。
図2に示したセンサ6は光発信器7と光受信器8とが角
度θで取り付けられており、光発信器7と光受信器8の
光軸を正しい角度θに合せなければならないが、センサ
部6′は光発信器7aと光受信器8aの光軸を平行にす
るだけであるので調整作業が容易になる。
【0036】また、発信光と反射光の光軸を平行にする
ため、第1の平板状の光反射板10(図2)は平面でな
くV字型の反射面をもったV字状の光反射板12とす
る。V字状の光反射板12は、光発信器7aと光受信器
8aの光軸を含む平面上におけるインナチューブ2の軸
方向断面がV字型で軸と直角方向を底線12cとした斜
面12a,12b(反射面)を有している。光発信器7
aからの光L1は斜面12a、光反射板11および斜面
12bで反射し、光受信器8aへの入射光L4となる。
【0037】この場合のコリオリの力を検出方法は、図
2の場合と同じあり説明を省略する。また、光発信器7
aと光受信器8aとを一体に構成し、V字状の光反射板
の斜面12aと12bとの角度を投光L1と反射光L4
一定範囲となるようにすることによりセンサ部6′の取
り付け作業を更に簡易化することができる。
【0038】センサ部6,6′は、光センサとしコリオ
リの力の計測媒体を光としたが、光に限らずセンサ荷重
がインナチューブ2とアウタチューブ3に集中すること
がなく計測可能な超音波又はマイクロウェーブを用いて
もよい。すなわち光発信器7を超音波発信器又はマイク
ロウェーブ受信器とし、光受信器8を超音波受信器又は
マイクロウェーブ受信器に換え、更に第1,2光反射面
10,11とV字状の光反射部12に超音波又はマイク
ロウェーブの反射面とした同軸二重直管方式のコリオリ
流量計検出方式とすることができる。
【0039】以上、本発明に係るコリオリ流量計を同軸
二重直管構造のもので説明した。すなわち、インナチュ
ーブ2にコリオリの力が作用して得られる微小変位を光
センサや超音波センサ又はマイクロウェーブセンサを用
いて検出したもので、検出センサの荷重が測定管に集中
負荷して振動モードを複雑化することを防ぎ、更に導線
の存在をなくしたので振動の安定性が阻害されることが
ない。この結果、ノイズを含まない正弦波で測定管を安
定駆動できるので、正確なコリオリの力を計測すること
が可能となり、特に小口径で曲げ剛性の小さい測定管に
効果的である。
【0040】なお、本発明に係るセンサの基本的思想
は、同軸二重直管構造のものだけでなく曲管構造のコリ
オリ流量計においても適用できる。
【0041】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、流管に接続さ
れる筒状ケース内に設置され前記流管からの被測定流体
が流れるインナチューブと、該インナチューブの外側に
両端を支持部として前記インナチューブと同軸に支持さ
れたアウタチューブと、該アウタチューブのほぼ中央位
置に設置され前記支持部を節部として前記インナチュー
ブと前記アウタチューブを逆位相で正弦振動する駆動手
段と、該駆動手段に関し前記筒状ケース長手方向の対称
位置に対をなして設置され前記インナチューブに作用す
るコリオリの力を検出するセンサとを有するコリオリ流
量計において、各センサは、それぞれ、光発信器と光受
信器と、前記インナチューブの外側表面に形成された第
1の光反射器と、前記アウタチューブの内側表面に前記
第1の光反射器と対向して形成された第2の光反射器と
を有し、前記コリオリの力を、前記各センサの前記光発
信器から発信される発信光を前記第1及び前記第2の光
反射器で少なくとも1回反射させ前記光受信器に受信光
として至るまでの光路長の変化の差として検出するの
で、振動管を構成する二重直管にセンサ荷重が作用する
ことはなく、二重直管の正弦振動は安定し、振動モード
は単純化するので、正確な質量流量を求めることができ
る。
【0042】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加えて、前記光路長の変化の差を、前記受信光
の位相差として検知するので、発信光が指向性の強い光
の場合に、高SN比で容易にコリオリの力を検出するこ
とができる。
【0043】請求項3の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加えて、前記光路長の変化の差を、前記受信光
の受光位置の差として検知するので、発信光が指向性の
強い光の場合に、高SN比で容易にコリオリの力を検出
することができる。
【0044】請求項4の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加えて、前記光路長の変化の差を、前記受信光
の周波数の差として検知するので、発信光がコヒーレン
ト光である場合に、高SN比で容易にコリオリの力を検
出することができる。
【0045】請求項5の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加えて、前記光路長の変化の差を、前記各セン
サの発信光を同一の基準光とし、該基準光と前記受信光
から得られる干渉縞の数の差として検知するので、発信
光がコヒーレント光である場合に、高SN比で容易にコ
リオリの力を検出することができる。また、デジタル量
として検出することができる。
【0046】請求項6の発明によれば、請求項1乃至5
の発明の効果に加えて、前記光発信器の光軸と前記光送
信器の光軸を略平行とし前記第1光反射器の反射面を前
記光発信器と前記光受信器の各光軸を含む面上での断面
がV字形であるので、光発信器及び光受信器の取り付け
位置の設定や取付調整作業が正確かつ容易にできる。
【0047】請求項7の発明によれば、請求項1乃至6
のいずれかの発明の効果を超音波を用いることによって
得ることができる。
【0048】請求項8の発明によれば、請求項1乃至6
のいずれかの発明の効果をマイクロウェーブを用いるこ
とにより得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される同軸二重直管式コリオリ
流量計の流れ方向における断面構成図である。
【図2】 本発明の一実施例を説明するためのセンサ部
の断面構成図である。
【図3】 本発明が適用されるコリオリ流量計のインナ
チューブとアウタチューブの振動を説明するための図で
ある。
【図4】 本発明が適用されるコリオリ流量計のコリオ
リの力の発生原理を説明するための図である。
【図5】 本発明が適用されるコリオリ流量計のコリオ
リの力に比例したセンサ信号の位相差を説明するための
図である。
【図6】 本発明によるコリオリ流量計の光路長差を説
明するための図である。
【図7】 本発明によるコリオリ流量計の受光強度差を
説明するための図である。
【図8】 本発明に係るアウタチューブを振動の中心と
したときの左センサと右センサのコリオリの力による曲
げ変位を説明するための図である。
【図9】 本発明の他の実施例を説明するためのセンサ
部の断面構成図である。
【図10】 従来のコリオリ流量計の構成を説明するた
めの図である。
【符号の説明】
1…筒状ケース、2…インナチューブ、3…アウタチュ
ーブ、4a,4b…支持板、5…駆動部、6,6′…セ
ンサ、7,7a…光発信器、8,8a…光受信器、9
a,9b…透光部、10…第1の光反射板、11…第2
の光反射板、12…V字状の光反射板、21…ケース、
22…インナチューブ、23…アウタチューブ、24
a、24b…支持板、25…駆動部、26…電磁セン
サ、27…フレキシブルプリント板。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流管に接続される筒状ケース内に設置さ
    れ前記流管からの被測定流体が流れるインナチューブ
    と、該インナチューブの外側に両端を支持部として前記
    インナチューブと同軸に支持されたアウタチューブと、
    該アウタチューブのほぼ中央位置に設置され前記支持部
    を節部として前記インナチューブと前記アウタチューブ
    を逆位相で正弦振動する駆動手段と、該駆動手段に関し
    前記筒状ケース長手方向の対称位置に対をなして設置さ
    れ前記インナチューブに作用するコリオリの力を検出す
    るセンサとを有するコリオリ流量計において、各センサ
    は、それぞれ、光発信器と光受信器と、前記インナチュ
    ーブの外側表面に形成された第1の光反射器と、前記ア
    ウタチューブの内側表面に前記第1の光反射器と対向し
    て形成された第2の光反射器とを有し、前記コリオリの
    力を、前記各センサの前記光発信器から発信される発信
    光を前記第1及び前記第2の光反射器で少なくとも1回
    反射させ前記光受信器に受信光として至るまでの光路長
    の変化の差として検出することを特徴とするコリオリ流
    量計。
  2. 【請求項2】 前記光路長の変化の差を、前記受信光の
    位相差として検知することを特徴とする請求項1に記載
    のコリオリ流量計。
  3. 【請求項3】 前記光路長の変化の差を、前記受信光の
    受光位置の差として検知することを特徴とする請求項1
    に記載のコリオリ流量計。
  4. 【請求項4】 前記光路長の変化の差を、前記受信光の
    周波数の差として検知することを特徴とする請求項1に
    記載のコリオリ流量計。
  5. 【請求項5】 前記光路長の変化の差を、前記各センサ
    の発信光を同一の基準光とし、該基準光と前記受信光か
    ら得られる干渉縞の数の差として検知することを特徴と
    する請求項1に記載のコリオリ流量計。
  6. 【請求項6】 前記光発信器の光軸と前記光送信器の光
    軸を略平行とし前記第1光反射器の反射面を前記光発信
    器と前記光受信器の各光軸を含む面上での断面がV字形
    であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記
    載のコリオリ流量計。
  7. 【請求項7】 前記光に代えて超音波を用いたことを特
    徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のコリオリ流
    量計。
  8. 【請求項8】 前記光に代えてマイクロウェーブを用い
    たことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の
    コリオリ流量計。
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