JP3511243B2 - 圧電振動ジャイロ - Google Patents

圧電振動ジャイロ

Info

Publication number
JP3511243B2
JP3511243B2 JP13526791A JP13526791A JP3511243B2 JP 3511243 B2 JP3511243 B2 JP 3511243B2 JP 13526791 A JP13526791 A JP 13526791A JP 13526791 A JP13526791 A JP 13526791A JP 3511243 B2 JP3511243 B2 JP 3511243B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
piezoelectric
piezoelectric ceramic
strip
triangular prism
prism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP13526791A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04337414A (ja
Inventor
留治 大野
哲男 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokin Corp
Original Assignee
NEC Tokin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Tokin Corp filed Critical NEC Tokin Corp
Priority to JP13526791A priority Critical patent/JP3511243B2/ja
Publication of JPH04337414A publication Critical patent/JPH04337414A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3511243B2 publication Critical patent/JP3511243B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gyroscopes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、主として船舶や自動車
等の移動体に対する姿勢制御やナビゲーションシステム
等に用いられると共に、圧電セラミックス単体振動子の
超音波振動を用いて方向角変化を検出可能な圧電振動ジ
ャイロに関する。 【0002】 【従来の技術】通常、ジャイロスコープとして知られる
圧電振動ジャイロは、振動している物体に回転加速度が
与えられることにより、その振動方向と直角な方向にコ
リオリ力を生ずるという力学現象に基づいて方向角変化
の検出を行っている。 【0003】具体的に云えば、直交する二つの方向の振
動を励振可能に構成した複合振動系において、一方の振
動を励振した状態の振動子を回転させると、上述したコ
リオリ力の作用によりこの振動と直角な方向に力が働い
て他方の振動が励振される。この振動の大きさは、入力
側の振動の大きさ及び回転角速度に比例するため、入力
電圧を一定にした状態で、この振動の大きさに比例した
出力電圧の大きさから回転角速度の大きさを求めること
ができる。 【0004】図8は、従来の圧電振動ジャイロの一例に
係る基本構成を一部透視して示した斜視図である。この
圧電振動ジャイロは、断面形状が正三角形である金属三
角柱110の3つの側面におけるほぼ中央部分にそれぞ
れ両面に電極が形成されていると共に、厚さ方向に分極
された圧電セラミックス薄板111,112,113が
接合されている。金属三角柱110はそれぞれの側面と
それらが向かい合う頂点(稜部の稜線)とを結ぶ方向に
ほぼ同じ共振周波数で屈曲振動が可能である。そして、
例えば図9に示すように、接地接続された金属三角柱1
10の1つの側面に設けられた圧電セラミックス薄板1
11と接続された入力端子INから共振周波数とほぼ等
しい周波数の電圧を圧電セラミックス薄板111に対し
て印加すると、圧電セラミックス薄板111を接合した
面が凹凸となる方向(図9中の矢印方向)へ屈曲振動す
る。 【0005】又、図10に示すように、接地接続された
金属三角柱110の隣合う2つの側面に設けられた圧電
セラミックス薄板111,112と纏めて接続された入
力端子INから同一な振幅で同一の位相であって、金属
三角柱110の共振周波数に等しい周波数の電圧を圧電
セラミックス薄板111,112に対して印加すると、
金属三角柱110は、圧電セラミックス薄板111を接
合した面が凹凸となる方向の屈曲振動と圧電セラミック
ス薄板112を接合した面が凹凸となる方向の屈曲振動
とが合成された結果、残りの圧電セラミックス薄板11
3を接合した面が凹凸となる方向(図10中の矢印方
向)へ屈曲振動する。 【0006】更に、図11に示すように、接地接続され
た金属三角柱110の隣合う2つの側面に設けられた圧
電セラミックス薄板111,112と別々に接続された
入力端子INからそれぞれ同一な振幅で逆位相であっ
て、金属三角柱10の共振周波数に等しい周波数の電圧
を印加すると、金属三角柱110は、圧電セラミックス
薄板111を接合した面が凹凸となる方向の屈曲振動と
圧電セラミックス薄板112を接合した面が凹凸となる
方向の屈曲振動とが合成された結果、残りの圧電セラミ
ックス薄板113を接合した面と平行な方向(図11中
の矢印方向)に屈曲振動する。 【0007】ところで、図10に示す状態で金属三角柱
110を長さ方向の中心軸の回りに回転させると、図1
2に示される点線曲り矢印方向に働くコリオリ力の作用
により、金属三角柱110には、圧電セラミックス薄板
113を接合した面が凹凸となる方向(図12中の矢印
方向)とこれに直角な方向(図12中の点線矢印方向)
とに屈曲振動する。このとき、金属三角柱110の圧電
セラミックス薄板113と平行な方向の屈曲振動は、図
11で説明した場合のように圧電セラミックス薄板11
1,112に同一な振幅で逆位相の電圧を印加すること
で得られる。 【0008】又、逆効果として、金属三角柱110を圧
電セラミックス薄板113と平行な方向に屈曲振動した
場合には、圧電セラミックス薄板111,112に同一
な振幅で逆位相の電圧が発生し、その駆動のために圧電
セラミックス薄板111,112に印加されている電圧
の一方が発生電圧分減少し、他方がその分増加する。従
って、圧電セラミックス薄板111,112の端子電圧
の電圧差は金属三角柱110の回転角速度に比例した電
圧となるので、圧電振動ジャイロ自体の方向角変化を検
出することができる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】上述した圧電振動ジャ
イロの場合、圧電振動子の作製時に金属三角柱の側面に
対して接着剤を用いて圧電セラミックス薄板を接合して
いる構成であるため、圧電セラミックス薄板の接着位置
やその接着層にばらつきを生じ易く、その結果として方
向角変化の検出感度特性が変動し易いという欠点があっ
た。 【0010】本発明は、このような問題点を解決すべく
なされたもので、その技術的課題は、圧電セラミックス
薄板の接着が不要で方向角変化の検出を高精度に行い得
る簡素な構造の圧電振動ジャイロを提供することにあ
る。 【0011】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、セラミ
ックス素材から形成された断面形状が正多角形の圧電振
動子多角柱表面の稜部及び側面に稜線延在方向に対して
平行に複数の帯状電極が設けられるとともに、該複数の
帯状電極を用いて該圧電振動子多角柱に分極処理を施し
た後に該複数の帯状電極を選択的に駆動用、検出用、及
びアース用としてなり、更に、前記複数の帯状電極は、
前記稜部に対して前記稜線の延在方向と平行であって、
且つ該稜線を基準線として隣り合う2つの側面に跨がっ
て線対称形に一体的に設けられた第1の帯状電極と、前
記側面に対して前記稜線から隔てられて該稜線の延在方
向と平行に設けられた第2の帯状電極とを含んで成る圧
電振動ジャイロにおいて、前記圧電振動子多角柱は、断
面形状が正三角形の圧電振動子三角柱であり、前記第1
の帯状電極は、前記圧電振動子三角柱表面の3つの稜部
にそれぞれ設けられ、前記第2の帯状電極は、前記圧電
振動子三角柱表面の3つの側面のうちの2つの隣り合う
ものに対して該2つの隣り合うもの同士の間に挟まれる
1つの稜部の稜線からの距離が等しく、且つ残りの2つ
の稜部に近接する位置にそれぞれ設けられたことを特徴
とする圧電振動ジャイロが得られる。 【0012】 【0013】 【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明の圧電振動ジャ
イロについて、図面を参照して詳細に説明する。 【0014】図2は、後述する一実施例に係る圧電振動
ジャイロに用いられる圧電セラミックス三角柱10を示
した斜視図である。この圧電セラミックス三角柱10
は、例えば断面形状が正三角形となるように整形された
ダイスを用いてセラミックス素材を押出成形法で押出成
形した後、所定の長さに切断することによって断面形状
が正三角形の圧電振動子三角柱として得られたものに対
し、更にその表面の稜部及び側面に稜線延在方向に対し
て平行に複数個(ここでは総計5個)の帯状電極11〜
15を3つの稜部の稜線の延在方向と平行に且つ同じ長
さで設けて構成さている。これらの各帯状電極11〜1
5は、圧電セラミックス三角柱10における3つの稜部
にそれぞれ設けられた第1の帯状電極11,12,13
と、3つの側面のうちの2つの隣り合うものに対して2
つの隣り合うもの同士の間に挟まれる1つの稜部の稜線
からの距離が等しく、且つ残りの2つの稜部に近接する
位置にそれぞれ設けられた第2の帯状電極14,15と
を含んでいる。これらの各帯状電極11〜15を用いて
圧電セラミックス三角柱10に分極処理を施した後、各
帯状電極11〜15を選択的に駆動用,検出用,及びア
ース用とすれば、圧電振動ジャイロ用圧電振動子を得る
ことができる。 【0015】このうち、各帯状電極11〜15は、それ
ぞれ圧電セラミックス三角柱10表面の3つの稜部及び
2つの側面に対し、各稜線の長さ以下の所定の寸法で所
定位置に印刷法やマスクを用いたフォトエッチング法を
適用することによって形成されている。因みに、ここで
各稜部に形成された第1の帯状電極11〜13のうちの
帯状電極11,13は、後述する分極処理後に駆動用,
帯状電極12はアース用として用いられ、2つの側面に
形成された第2の帯状電極14,15は、同様に後述す
る分極処理後に方向角変化の検出用として用いられる。 【0016】図3は、この圧電セラミックス三角柱10
の分極処理を説明するために示した平面図である。ここ
では、各帯状電極11〜15が形成された後の圧電セラ
ミックス三角柱10において、帯状電極11,13を電
気的に接続し、直流高電圧を印加して接地された帯状電
極12との間で分極処理を施したときの圧電セラミック
ス三角柱10の断面方向における分極の向き(図3中の
点線矢印で示される)を示している。尚、ここで帯状電
極14,15は浮遊電極となっているが、これらの浮遊
電極は帯状電極12からの距離が帯状電極11,13と
の間で形成される距離に比べて大きいため、印加電圧の
半分以上が印加されることになる。 【0017】図4〜6は、このような分極処理された圧
電セラミックス三角柱10を圧電振動ジャイロとしてそ
れぞれ異なる形態で動作させるための様子を説明するた
めに示した平面図である。但し、各図共、帯状電極1
1,14の間、帯状電極14,12の間、帯状電極1
2,15の間,帯状電極15,13の間、帯状電極1
3,11の間に形成される各間隙部をそれぞれG1,G
2,G3,G4,G5としている。先ず、図4を参照す
れば、この形態では帯状電極11を入力端子INと接続
し、帯状電極12を接地接続しており、帯状電極11,
12の間の側面、即ち間隙部G1,G2の間に交流電圧
を印加すると、発生する電界の向きが分極の向きと等し
い場合には間隙部G1,G2に伸び歪が発生するが、電
界の向きが分極の向きと逆向きの場合には間隙部G1,
G2に縮み歪が発生する。 【0018】そこで、間隙部G1,G2に圧電セラミッ
クス三角柱10の屈曲振動モードの共振周波数にほぼ等
しい周波数の励振用の交流電圧を印加すると、圧電セラ
ミックス三角柱10は、圧電横効果により間隙部G1の
中心線と角柱の中心軸とを含む面の方向と、間隙部G2
の中心線と角柱の中心軸とを含む面の方向との屈曲振動
が合成され、ほぼ図4中の矢印で示される方向に屈曲振
動する。又、ここで別の駆動源により圧電セラミックス
三角柱10が図4中の矢印方向に振動している場合、圧
電効果により間隙部G1,G2に電圧が発生する。 【0019】次に、図5を参照すれば、この形態では接
地接続された帯状電極12を挟む帯状電極11,13を
入力端子INと接続し、帯状電極11,13と帯状電極
12との間に交流電圧を印加した場合に圧電セラミック
ス三角柱10の断面方向に発生する歪の状態及び振動方
向を示している。即ち、ここでは間隙部G1,G2と、
間隙部G3,G4とのそれぞれの分極の向きに対して発
生する電界の極性が同じになるため、圧電セラミックス
三角柱10の屈曲振動モードの共振周波数にほぼ等しい
周波数の励振用の交流電圧を印加すると、圧電セラミッ
クス三角柱10には図5中に矢印で示されるような方向
の同じ向きの振動駆動力が発生し、これらが図5中に示
すように合成される。これにより、圧電セラミックス三
角柱10は、ほぼ帯状電極12が形成された稜部の稜線
と角柱の中心軸とを含む矢印の面の方向に屈曲振動す
る。又、別の駆動源により圧電セラミックス三角柱10
が矢印の方向に振動している場合、圧電効果により間隙
部G1,G2と間隙部G4,G3とに帯状電極12を基
準としてそれぞれ同相の電圧が発生する。 【0020】更に、図6を参照すれば、この形態では帯
状電極11,13を分離してそれぞれ異なる極性の入力
端子INと接続し、帯状電極11及び接地接続された帯
状電極12の間と帯状電極12,13との間に印加する
交流電圧の極性を逆にした場合に圧電セラミックス三角
柱10の断面方向に発生する歪の状態及び振動方向を示
している。即ち、ここでは間隙部G1,G2と間隙部G
3,G4とにそれぞれの分極の向きに対して逆向きの電
界が生じるため、圧電セラミックス三角柱10には図4
で説明した場合の矢印で示した向きと逆向きの振動駆動
力が発生し、これらが図6中に示されるように合成され
る、これにより、圧電セラミックス三角柱10は、ほぼ
帯状電極12の中心線と角柱の中心軸とを含む面の方向
と直角な矢印で示す方向に屈曲振動する。又、ここでも
別の駆動源により圧電セラミックス三角柱10が矢印の
方向に振動している場合、圧電効果により間隙部G1,
G2と間隙部G4,G3とに帯状電極12を基準として
それぞれ逆相の電圧が発生する。 【0021】図1は、以上に説明した圧電セラミックス
三角柱10を用いて構成した本発明の一実施例に係る圧
電振動ジャイロの基本構成を示した電気回路である。図
1中において、帯状電極12は共通アース用のアース端
子であり、帯状電極11,13は互いに入力端子INと
接続されて駆動用とされ、帯状電極11,13と帯状電
極12との間に配備された帯状電極14,15はそれぞ
れ差動増幅器20の正極と負極とに接続されて検出用と
され、こうした構成で圧電セラミックス三角柱10に励
振用の交流電圧が印加されるようになっている。但し、
ここで印加する交流電圧の周波数は、圧電セラミックス
三角柱10の屈曲モードの共振周波数にほぼ一致される
ものとするが、この場合の圧電セラミックス三角柱10
の振動方向は、図5で説明したように、ほぼ帯状電極1
2の形成された稜線と圧電セラミックス三角柱10の中
心軸とを含む面の方向となる。 【0022】このような構成による圧電振動ジャイロ
は、圧電セラミックス三角柱10を角柱の軸を回転軸と
して回転させると、振動方向と直角な方向にコリオリ力
が発生し、圧電セラミックス三角柱10は、帯状電極1
2の稜線と圧電セラミックス三角柱10の中心軸とを含
む面の方向と直角な方向に振動する。従って、図6で説
明したように、帯状電極14,15には、帯状電極12
の稜線と圧電セラミックス三角柱10の中心軸とを含む
面の方向の振動による同一な振幅で同一の位相の電圧
と、これと直角な方向の振動による同一な振幅で逆位相
の電圧が合成された電圧とが発生する。加えて、帯状電
極14,15がそれぞれ差動増幅器20の入力端子に接
続されているので、差動増幅器20の出力はコリオリ力
により発生した振動成分に伴って加えられた回転角速度
に比例した電圧となる。結果として、帯状電極14,1
5の出力電圧から方向角変化の検出を行うことができ
る。 【0023】尚、上述した一実施例に係る圧電振動ジャ
イロの圧電振動子には、断面形状が正三角形の圧電セラ
ミックス三角柱10を用いたが、これに代えて断面形状
がそれ以上の正多角形(但し、正方形を除くものとす
る)の圧電セラミックス多角柱を用いることもできる。 【0024】具体的に言えば、例えば図7に示されるよ
うに断面形状が正六角形の圧電セラミックス六角柱10
0を代用させることもできる。この圧電セラミックス六
角柱100は、例えば断面形状が正六角形となるように
整形されたダイスを用いてセラミックス素材を押出成形
法で押出成形した後、所定の長さに切断することによっ
て断面形状が正三角形の圧電振動子六角柱として得られ
たものの表面に対し、各帯状電極として6つの稜部に対
してそれぞれ稜線の延在方向と平行であって、且つ稜線
を基準線として6つの側面のうちの2つの隣り合うもの
に跨がって線対称形に一体的に設けられた第1の帯状電
極1〜6(5,6は図示されていない)と、その表面の
6つの側面に対して稜線から隔てられて稜線の延在方向
と平行に選択的に設けられた図示されない第2の帯状電
極とを有している。これらの各帯状電極を用いて圧電セ
ラミックス六角柱100に分極処理を施した後、各帯状
電極を選択的に駆動用及び検出用とすれば、他の形態に
係る圧電振動ジャイロ用圧電振動子を得ることができ
る。即ち、ここでの圧電セラミックス六角柱100の場
合のように、断面形状が正多角形なものに関しては、各
稜部に設けた各帯状電極を分極処理に用いた後、各帯状
電極のうちの所定なものを選定して電気処理用へ割り付
けることができる。何れにしても、これらの圧電振動子
多角柱に配設される各帯状電極の場合も、印刷法やマス
クを用いたフォトエッチング法を適用することによって
形成されるものである。 【0025】要するに、本発明の圧電振動ジャイロは、
断面形状が正多角形(但し、正方形を除く)のセラミッ
クス素材から成る圧電振動子多角柱表面の稜部及び側面
に稜線延在方向に対して平行に複数個の帯状電極が設け
られ、これらの各帯状電極が稜部に対して稜線の延在方
向と平行であって、且つ稜線を基準線として隣り合う2
つの側面に跨がって線対称形に一体的に設けられた第1
の帯状電極と、側面に対して稜線から隔てられて稜線の
延在方向と平行に(選択的に)設けられた第2の帯状電
極とを含む構成とした上、各帯状電極を用いて圧電振動
子多角柱に分極処理を施した後に各帯状電極を選択的に
駆動用及び検出用とすれば良いものである。但し、角数
の多い圧電セラミックス多角柱は、外形寸法や電極間隙
部の寸法を精度良くすることが難しくなる上、電界が圧
電セラミックス多角柱の表面層にしか作用しなくなる傾
向が現れ、結果として方向角変化の検出感度が低下する
という問題を生ずる。従って、圧電振動ジャイロに用い
る好適な圧電セラミックス多角柱は、正六角柱程度まで
に止めるのが望ましい。 【0026】尚、上述した一実施例の圧電振動ジャイロ
に用いた圧電セラミックス三角柱10、並びに図7で説
明したそれに代用可能な圧電セラミックス六角柱100
において形成した各帯状電極の数やその形成位置は変更
可能である上、基本的に図4や図5で説明した動作理を
充足するものであれば良いので、本発明は必ずしも上述
した形態のものに限定されない。 【0027】 【発明の効果】以上に説明したように、本発明の圧電振
動ジャイロによれば、圧電振動子を断面形状が正三角形
の圧電振動子三角柱としてセラミックス素材を用いてそ
の形成を長尺であっても押出成形法による押出成形で容
易に行い得るようにしていると共に、圧電振動子三角柱
表面の稜部および側面に形成される各帯状電極として、
各稜部に対してそれぞれ稜線の延在方向に平行であっ
て、且つ稜線を基準として複数の側面のうちの2つの隣
り合うものに跨って線対称形に一体的に設けられた第1
の帯状電極と、側面に対して稜線から隔てられて稜線の
延在方向と平行に(選択的に)設けられた第2の帯状電
極とを用いて圧電振動子三角柱に分極処理を施した後、
各帯状電極を選択的に駆動用、検出用、及びアース用と
してなる構成としているので、圧電セラミックス薄板の
接着が不要で方向角変化の検出を高精度に行いうる簡素
な構造の圧電振動ジャイロを作製できるようになる。こ
れにより特に圧電振動子三角柱表面に対する帯状電極の
形成を無電解メッキ等により全外周面に導電薄膜層を形
成した後にフォトエッチングやスクリーン印刷等により
容易にして精度良く行うことができるようになり、しか
も圧電振動子三角柱の素材にセラミックスを用いている
ために押出成形法により容易にその寸法精度を高めて材
質特性的に均質なものにできるため、結果として直交す
る二つの振動モードの特性を精度良く合わせた上で従来
になく方向角変化の検出特性に優れた圧電振動ジャイロ
を簡単に作製できるようになる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の一実施例に係る圧電振動ジャイロの基
本構成を電気回路を含めて示した概略図である。 【図2】図1に示す圧電振動ジャイロに用いられる圧電
セラミックス三角柱を示した斜視図である。 【図3】図2に示す圧電セラミックス三角柱の分極処理
を説明するために示した平面図である。 【図4】図3で説明した圧電セラミックス三角柱を圧電
振動ジャイロとして一形態で動作させる場合を説明する
ために示した平面図である。 【図5】図3で説明した圧電セラミックス三角柱を圧電
振動ジャイロとして他形態で動作させる場合を説明する
ために示した平面図である。 【図6】図3で説明した圧電セラミックス三角柱を圧電
振動ジャイロとして別形態で動作させる場合を説明する
ために示した平面図である。 【図7】図1〜図6に示した圧電振動ジャイロに備えら
れる圧電セラミックス三角柱に代用可能な圧電セラミッ
クス六角柱を示した斜視図である。 【図8】従来の圧電振動ジャイロの一例に係る基本構成
を一部透視して示した外観図である。 【図9】図8に示す圧電振動ジャイロを一形態で動作さ
せた場合を説明するために示した平面図である。 【図10】図8に示す圧電振動ジャイロを他形態で動作
させた場合を説明するために示した平面図である。 【図11】図8に示す圧電振動ジャイロを別形態で動作
させた場合を説明するために示した平面図である。 【図12】図10に示す圧電振動ジャイロにコリオリ力
が作用した場合の動作を説明するために示した平面図で
ある。 【符号の説明】 1〜4,11〜15 帯状電極 10 圧電セラミックス三角柱 20 差動増幅器 100 圧電セラミックス六角柱 110 金属三角柱 111,112,113 圧電セラミックス薄板 G1〜G5 間隙部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 「交差指電極を用いた圧電磁器単体音 片ジャイロ」、尾山茂他2名、電子情報 通信学会技術研究報告、US87−27〜34 (信学技報Vol.87No.176) (1987年9月21日)、第19頁〜第26頁 「圧電形の振動ジャイロ・方向センサ ー」、近野正、昭和61年度文部省科学研 究費補助金(一般研究(B))研究成果 報告書(課題番号No.60460142)、第 41頁〜第46頁

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 セラミックス素材から形成された断面形
    状が正多角形の圧電振動子多角柱表面の稜部及び側面に
    稜線延在方向に対して平行に複数の帯状電極が設けられ
    るとともに、該複数の帯状電極を用いて該圧電振動子多
    角柱に分極処理を施した後に該複数の帯状電極を選択的
    に駆動用、検出用、及びアース用としてなり、更に、前
    記複数の帯状電極は、前記稜部に対して前記稜線の延在
    方向と平行であって、且つ該稜線を基準線として隣り合
    う2つの側面に跨がって線対称形に一体的に設けられた
    第1の帯状電極と、前記側面に対して前記稜線から隔て
    られて該稜線の延在方向と平行に設けられた第2の帯状
    電極とを含んで成る圧電振動ジャイロにおいて、前記圧
    電振動子多角柱は、断面形状が正三角形の圧電振動子三
    角柱であり、前記第 1 の帯状電極は、前記圧電振動子三
    角柱表面の3つの稜部にそれぞれ設けられ、前記第2の
    帯状電極は、前記圧電振動子三角柱表面の3つの側面の
    うちの2つの隣り合うものに対して該2つの隣り合うも
    の同士の間に挟まれる1つの稜部の稜線からの距離が等
    しく、且つ残りの2つの稜部に近接する位置にそれぞれ
    設けられたことを特徴とする圧電振動ジャイロ。
JP13526791A 1991-05-13 1991-05-13 圧電振動ジャイロ Expired - Fee Related JP3511243B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13526791A JP3511243B2 (ja) 1991-05-13 1991-05-13 圧電振動ジャイロ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13526791A JP3511243B2 (ja) 1991-05-13 1991-05-13 圧電振動ジャイロ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04337414A JPH04337414A (ja) 1992-11-25
JP3511243B2 true JP3511243B2 (ja) 2004-03-29

Family

ID=15147707

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP13526791A Expired - Fee Related JP3511243B2 (ja) 1991-05-13 1991-05-13 圧電振動ジャイロ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3511243B2 (ja)

Non-Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
「交差指電極を用いた圧電磁器単体音片ジャイロ」、尾山茂他2名、電子情報通信学会技術研究報告、US87−27〜34(信学技報Vol.87No.176)(1987年9月21日)、第19頁〜第26頁
「圧電形の振動ジャイロ・方向センサー」、近野正、昭和61年度文部省科学研究費補助金(一般研究(B))研究成果報告書(課題番号No.60460142)、第41頁〜第46頁

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04337414A (ja) 1992-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07332988A (ja) 振動ジャイロ
JP2003185441A (ja) 角速度センサ
KR19990076780A (ko) 진동 자이로스코프
US7877848B2 (en) Method for fabricating an angular velocity sensor
JP3369033B2 (ja) 振動型ジャイロスコープ
JP2996137B2 (ja) 振動ジャイロ
JPH09105634A (ja) 角速度センサ
JP3511243B2 (ja) 圧電振動ジャイロ
JP3218702B2 (ja) 振動ジャイロ
JP2001133267A (ja) 振動ジャイロ
JPH06289043A (ja) 角速度センサおよびその製造方法
JPS62188975A (ja) 圧電体角速度センサ−
JP2557286B2 (ja) 圧電振動ジャイロ
JP2660940B2 (ja) 圧電振動ジャイロ
JP2557287B2 (ja) 圧電振動ジャイロ
JP3473241B2 (ja) 振動ジャイロおよび振動ジャイロの製造方法
JP3136545B2 (ja) 圧電振動ジャイロ
JP4309814B2 (ja) 圧電振動ジャイロ用振動子の調整方法
JP3312260B2 (ja) 圧電振動ジャイロ
JP3265913B2 (ja) 振動ジャイロ
JP3690448B2 (ja) 圧電振動ジャイロ用圧電振動子
JP3139211B2 (ja) 加速度センサ
JP3122925B2 (ja) 圧電振動ジャイロ用の圧電振動子
JPH06308149A (ja) 加速度センサ
JP3783894B2 (ja) 圧電振動角速度計用振動子

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20010110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20031219

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees