JP3511208B2 - 連続袋帯用形状変化検出装置、連続袋帯用計数装置及び連続袋帯用長さ測定装置 - Google Patents

連続袋帯用形状変化検出装置、連続袋帯用計数装置及び連続袋帯用長さ測定装置

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JP3511208B2
JP3511208B2 JP2001193012A JP2001193012A JP3511208B2 JP 3511208 B2 JP3511208 B2 JP 3511208B2 JP 2001193012 A JP2001193012 A JP 2001193012A JP 2001193012 A JP2001193012 A JP 2001193012A JP 3511208 B2 JP3511208 B2 JP 3511208B2
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continuous bag
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浩靖 小川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、多数の収容物入り
袋部を長さ方向へ連続させたものである連続袋帯の収容
物入り袋部の存在による形状変化を検出したり、連続袋
帯の収容物入り袋部の数を計算したり、或いは連続袋帯
の収容物入り袋部やこの袋部間の長さを測定する際に使
用される連続袋帯用形状変化検出装置、連続袋帯用計数
装置及び連続袋帯用長さ測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】多数の収容物入り袋部を長さ方向へ連続
させたものである連続袋帯の表面部及び裏面部を対向し
た一対のローラで挟み付け、これらローラの相対変位を
検出することにより、収容物入り袋部の厚さを検出する
ようになされた連続袋帯用形状検出装置は存在している
(例えば、実公昭58−26322号公報、実公平4−
16168号公報など)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の連続袋
帯用検出装置による検出結果を利用して連続袋帯の収容
物入り袋部の存在による形状変化を検出したり、収容物
入り袋部の数量を計算したり、袋部や袋部間の長さを測
定するなどの処理を行うことは可能であるが、一対のロ
ーラの相対変位時の慣性力が大きいために、高速での上
記処理が正確に行えないという問題があり、また各ロー
ラはその周面で袋部の局部を押圧するために、収容物が
損傷したり、検出結果が不正確となるほか、収容物が固
形物であればその収容物の鋭利な角部が袋部を突き破る
などの問題がある。
【0004】本発明は、これらの問題を生じさせること
なく、連続袋帯の収容物入り袋部の存在による形状変化
を検出したり、収容物入り袋部の数量を計算したり、或
いは連続袋帯の収容物入り袋部の長さや袋部間の長さを
測定することのできる連続袋帯用形状変化検出装置、連
続袋帯用計数装置及び連続袋帯用長さ測定装置を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第一発明に係る連続袋帯用形状変化検出装置では、
請求項1に記載したように、収容物入り連続袋帯の表面
部及び裏面部を、対向した一対の搬送ベルトとこれらベ
ルトの各々を案内する案内部材とにより前記連続袋帯が
平面状となるように挟み付け特定方向へ連続的に搬送す
るものとしたベルト搬送手段と、このベルト搬送手段に
より搬送される連続袋帯の表面部又は裏面部の少なくと
も一方に対向状に近接された空気吸引開口を有する空気
吸引経路と、この空気吸引経路を通じて前記空気吸引開
口から空気を吸引するように作動する空気吸引手段と、
前記空気吸引経路内の圧力の変化を検出するものとした
圧力変化検出手段とを備えた構成となす。
【0006】この発明によれば、連続袋帯の袋部間部分
と空気吸引開口とが正対したときには空気吸引口と連続
袋帯との距離が大となり、空気吸引開口からの空気吸引
に伴う空気流動抵抗が減少して、空気吸引経路内の絶対
圧力は上昇する。一方、連続袋帯の袋部箇所と空気吸引
口とが正対したときには空気吸引開口と連続袋帯との距
離がゼロに近くなり、空気吸引開口からの空気吸引に伴
う空気流動抵抗が大幅に増大して、空気吸引経路内の絶
対圧力は低下する。圧力変化検出手段はこのような空気
吸引経路内の圧力変化を検出するのであり、この検出は
連続袋帯の収容物入り袋部の存在による形状変化の検出
と等価なものとなる。
【0007】第二発明に係る連続袋帯用計数装置では、
請求項2に記載したように、収容物入り連続袋帯の表面
部及び裏面部を、対向した一対の搬送ベルトとこれらベ
ルトの各々を案内する案内部材とにより前記連続袋帯が
平面状となるように挟み付け特定方向へ連続的に搬送す
るものとしたベルト搬送手段と、このベルト搬送手段に
より搬送される連続袋帯の表面部又は裏面部の少なくと
も一方に対向状に近接された空気吸引開口を有する空気
吸引経路と、この空気吸引経路を通じて前記空気吸引開
口から空気を吸引するように作動する空気吸引手段と、
前記空気吸引経路内の圧力の変化を検出するものとした
圧力変化検出手段と、この圧力変化検出手段の検出した
圧力変化の回数を演算するための回数演算手段とを備え
た構成となす。
【0008】この発明によれば、請求項1記載の発明の
場合と同様にして、圧力変化検出手段が空気吸引経路内
の圧力変化を検出するのであり、回数演算手段はこの圧
力変化検出手段の検出作動情報を入力されて特定の検出
作動からその後の各検出作動までの回数を順次に演算す
るのであり、この演算結果が連続袋帯の収容物入り袋部
の数を表すものとなる。
【0009】上記した連続袋帯用計数装置は請求項3に
記載したようになすのがよいのであって、即ち、一対の
無端状の搬送ベルトを対向配置し、一方の搬送ベルトは
巾方向を分割して複数の搬送ベルト要素を有するものと
なすと共に基礎台に装設された複数のベルト案内車に並
列状に掛け回し、他方の搬送ベルトは前記基礎台に特定
方向の移動可能に案内された可動支持台に装設された複
数のベルト案内車に掛け回しており、各搬送ベルトの外
面同士を対向させると共に、各搬送ベルトの対向箇所の
内面を平面状に案内するための案内部材を設け、前記一
方の搬送ベルトの案内部材は基礎台に固定し、前記他方
の案内部材は可動支持台に固定すると共に、一対の搬送
ベルトで搬送される収容物入り連続袋帯を搬送ベルトの
巾方向特定位置に保持するものとした袋帯案内手段を設
け、また一対の搬送ベルトで搬送される連続袋帯の表面
部に前記搬送ベルト要素間を通じ対向状に近接された空
気吸引開口を有する空気吸引経路を設け、また前記空気
吸引経路を通じて前記空気吸引開口から空気を吸引する
ように作動する空気吸引手段と、前記空気吸引経路内の
圧力変化を検出するものとした圧力変化検出手段とを設
けるほか、この圧力変化検出手段の検出した圧力変化の
回数を演算するための回数演算手段を設けた構成とな
す。
【0010】第三発明に係る連続袋帯用長さ測定装置で
は、請求項4に記載したように、収容物入り連続袋帯の
表面部及び裏面部を対向した一対の搬送ベルトとこれら
ベルトの各々を案内する案内部材とで平面状に挟み付け
特定方向へ連続的に搬送するものとしたベルト搬送手段
と、このベルト搬送手段により搬送される連続袋帯の表
面部又は裏面部の少なくとも一方に近接して対向された
空気吸引開口を有する空気吸引経路と、この空気吸引経
路を通じて前記空気吸引開口から空気を吸引するように
作動する空気吸引手段と、前記空気吸引経路内の圧力の
変化を検出するものとした圧力変化検出手段と、この圧
力変化検出手段の検出作動に関連して連続袋帯の移動距
離を測定するものとした移動距離測定手段とを備えた構
成となす。
【0011】この発明によれば、請求項1記載の発明の
場合と同様にして、圧力変化検出手段が空気吸引経路内
の圧力変化を検出するのであり、搬送距離測定手段はこ
の圧力変化検出手段の検出作動情報を入力されて特定の
検出作動の時点からその後の各検出作動の時点までの搬
送ベルトの搬送移動距離を測定するのであり、この測定
値が連続袋帯の袋部や袋部間の長さを表すものとなる。
【0012】上記した連続袋帯用長さ測定装置は請求項
5に記載したようになすのがよいのであって、即ち、一
対の無端状の搬送ベルトを対向配置し、一方の搬送ベル
トは巾方向を分割して複数の搬送ベルト要素を有するも
のとなすと共に基礎台に装設された複数のベルト案内車
に並列状に掛け回し、他方の搬送ベルトは前記基礎台に
特定方向の移動可能に案内された可動支持台に装設され
た複数のベルト案内車に掛け回しており、各搬送ベルト
の外面同士を対向させると共に、各搬送ベルトの対向箇
所の内面を平面状に案内するための案内部材を設け、前
記一方の搬送ベルトの案内部材は基礎台に固定し、前記
他方の搬送ベルトの案内部材は可動支持台に固定すると
共に、一対の搬送ベルトで搬送される収容物入り連続袋
帯を搬送ベルトの巾方向特定位置に保持するものとした
袋帯案内手段を設け、また一対の搬送ベルトで搬送され
る連続袋帯の表面部に前記搬送ベルト要素間を通じ対向
状に近接された空気吸引開口を有する空気吸引経路を設
け、また前記空気吸引経路を通じて前記空気吸引開口か
ら空気を吸引するように作動する空気吸引手段と、前記
空気吸引経路内の圧力の変化を検出するものとした圧力
変化検出手段とを設けるほか、一対の搬送ベルトの搬送
移動距離を測定するための移動距離測定手段を設けた構
成となす。
【0013】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る連続袋帯用形
状変化検出装置などの正面図、図2は前記検出装置など
の背面図、図3は前記検出装置などの側面図、図4は図
1のx−x部を示す断面図、図5は図1の一部を示す拡
大図、図6は図5のx1−x1部を示す断面図、図7は
前記検出装置の作動を説明するためのものでAは連続袋
帯の側面図でBは空気吸引経路内の圧力変化を示す図、
図8は連続袋帯を示す平面図である。
【0014】先ず第一発明である連続袋帯用形状変化検
出装置について説明する。この検出装置は図1に示すよ
うにベルト搬送手段1のほか、空気吸引経路2、空気吸
引手段3、圧力変化検出手段4を備えている。上記ベル
ト搬送手段1は図7A及び図8に示す収容物入りの連続
袋帯5の表面部5a及び裏面部5bを対向した左右一対
の無端状の搬送ベルト6、7とこれらベルト6、7の各
々を案内する案内部材8、9とで平面状に挟み付けて連
続袋帯5を下方へ連続的に搬送するものとなすのであ
り、具体的には次のようになされている。
【0015】即ち、図1〜図4に示すように、任意箇所
に固定される縦向き基礎台10を形成し、この基礎台1
0の裏面に側面視コ形の支持部材11を固定し、この支
持部材11と基礎台10とに、基礎台10の前面10a
側に張出状に位置された上下一対からなるベルト案内車
12、13の回転軸12a、13aを軸受部材21を介
して回転自在に装着している。そして、これらベルト案
内車12、13の案内面に一方の搬送ベルト6を掛け回
している。
【0016】この搬送ベルト6は巾方向を2つに分割さ
れてそれぞれ独立した一対の搬送ベルト要素6a、6b
を有するものとなされており、これら2つの搬送ベルト
要素6a、6bは適当に離して配置し、上下一対のベル
ト案内車12、13に並列状に掛け回してある。各搬送
ベルト要素6a、6bは内面に長さ方向の図示しない突
条を有し、この突条を各ベルト案内車12、13の案内
面に形成された環状溝aに嵌合されてこれらベルト案内
車12、13の案内面上を横滑りしないようになされて
いる。
【0017】基礎台10の裏面10bで前記支持部材1
1の正面視右側には方形枠状の可動支持部材14が配置
してあり、この可動支持部材14は基礎台10の裏面1
0bの上下箇所のそれぞれに装着された2つの案内ロー
ラ15、15により基礎台10の裏面10bに沿った水
平方向へ移動可能に案内されている。そして可動支持台
14と支持台11との間には可動支持台14を支持台1
1側へ引張するための引張スプリング16、16が架け
渡してある。
【0018】上記可動支持台14には基礎台10の前面
10a側に位置され前記ベルト案内車12、13と同径
となされた上下一対のベルト案内車17、18の回転軸
17a、18aと、比較的小径のベルト案内車19、2
0の回転軸19a、20aとを軸受部材21を介して回
転自在に装着しており、この際、各回転軸17a、18
a、19a、20aは基礎台10に形成された横長状の
透孔b、cに挿通される。これらベルト案内車17、1
8、19、20の案内面には他方の搬送ベルト7が掛け
回してあり、この搬送ベルト7は内面の巾方向上の2箇
所に長さ方向の図示しない2つの突条を有し、これらの
突条を各ベルト案内車17、18、19、20の案内面
に形成された2つの環状溝d、dに嵌合されて、これら
ベルト案内車17、18、19、20の案内面上を横滑
りしないようになされている。
【0019】前記一方の搬送ベルト6をなす一対の搬送
ベルト要素6a、6bと、前記他方の搬送ベルト7とは
それぞれのベルト外面を正対されており、各ベルト6、
7の正対部分6c、7aの内面側に平板状となされた前
記案内部材8、9が正対部分6c、7aに殆ど接するよ
うに配置されており、一方の搬送ベルト6に対応した案
内部材8は各搬送ベルト要素6a、6b毎に対応した2
つの案内板8a、8bからなり、これらの案内板8a、
8bを支持棒部材21を介して基礎台10に固定したも
のとなしており、他方の搬送ベルト7に対応した案内部
材9は基礎台10に形成された横長状の透孔eに挿通さ
れて可動支持台14に固定された支持棒部材22を介し
て可動支持台14に固定したものとなしてある。
【0020】一対の搬送ベルト6、7の上側と下側には
これら搬送ベルト6、7で搬送される収容物入りの連続
袋帯5を搬送ベルト6、7に対しその巾方向特定位置に
保持するものとした袋帯案内手段23、23が設けてあ
る。各袋帯案内手段23は基礎台10に固定されたロー
ラ支持部材24に一対の帯案内ローラ25、25を前後
方向の位置調整可能に軸着し、各帯案内ローラ25の周
面に形成された環状案内溝25aで連続袋帯5の両側縁
を案内するものとなされている。
【0021】上記一対の搬送ベルト6、7は基礎台10
の裏面10bに固定されたモータ26の出力軸の回転を
伝動機構27を介して伝達されるようになされている。
伝動機構27は次のようになされているのであって、即
ち、モータ26の出力軸に歯付プーリ28と歯車29を
同体状に固定し、また基礎台10のモータ26側方箇所
に支持軸30を突設し、この支持軸30の先端に歯付プ
ーリ31の形成された歯車32を回転自在に装着し、こ
の歯車32と前記歯車29とを噛み合わせ、一方では搬
送ベルト6の掛け回されたベルト案内車13の回転軸1
3aの端部と、他方の搬送ベルト7の掛け回されたベル
ト案内車18の回転軸18aの端部とに歯付プーリ3
3、34を固定し、歯付プーリ28と歯付プーリ33と
の間及び、歯付プーリ31と歯付プーリ34との間のそ
れぞれに無端状のタイミングベルト35、36を掛け回
した構成となされている。
【0022】この搬送ベルト手段1においてモータ26
の出力軸が回転すると、この回転が伝動機構27を介し
て一対の搬送ベルト6、7に伝達され、これにより、一
対の搬送ベルト6、7の対向箇所6c、7aは何れも下
方へ同一速度で連続的に移動されるものとなり、この
際、可動支持部材14が左右方向へ変位しても歯付プー
リ31、34間の距離は殆ど変化しないためこれら歯付
プーリ31、34間の回転伝達は損なわれない。
【0023】上記空気吸引経路2は図5及び図6に示す
空気吸引開口35を備え、この開口35から大気を吸引
するものとなされている。この空気吸引経路2には空気
吸引手段3が接続させてあり、この空気吸引手段3はこ
の経路2内の空気を外方へ排出するためのものである。
この際、空気吸引経路2の通路断面積は空気吸引手段3
の空気吸引能力に対して十分な大きさとなし、また空気
吸引開口35は前記2つの案内板8a、8bの相互間箇
所に形成された空所fを通じることにより、一対の搬送
ベルト6、7により平面状に挟み付けられた連続袋帯5
の表面部5aに対向状に近接されると共に前記空気吸引
手段3の空気吸引時の空気流動に対し適当な流動抵抗を
付与するものとなされている。なお、上記空気吸引開口
35を連続袋帯5の表面部5aに対向させることに代え
て、連続袋帯5の裏面部5bに対向させるようになして
もよい。但し、この場合はベルト搬送手段1をこれに対
応させて変形することが必要となる。
【0024】上記圧力変化検出手段4は、空気吸引経路
2内の圧力変化が一定程度を越えるときにこの圧力変化
の生じたことを検出するものとなすのであって、図示例
では空気吸引経路2に接続されてこの経路2内の圧力を
連続的に測定するものとした圧力測定部36と、この圧
力測定部36から発出された測定信号に基づいて経路2
内の圧力が比較的大きい上側設定値を超えたとき、或い
は比較的小さい下側設定値より小さくなったときにこれ
を検出するものとした判別回路手段37とを備えたもの
となされている。図1中、38は基礎台10の上方に位
置され連続袋帯5の反転移動を円滑となすための案内ロ
ーラである。
【0025】次に上記のように構成した連続袋帯用形状
変化検出装置の使用例及び作用について説明する。この
検出装置の処理対象である収容物入りの連続袋帯5は例
えば次のようなものとなされるのであって、即ち、図8
に示すように、一定巾となされた帯状のフィルムgを始
端から先方へ順にその巾方向をその中央点hで二つ折り
状態となしていって各側縁h1、h1を重合させ、次に
長さ方向の一定間隔i毎に横シール部5cを形成すると
共に各側縁h1、h1の重合箇所に縦シール部5dを形
成することで、隣接した一対の横シール部5c、5cと
これら横シール部5c、5c間の縦シール部5dとで囲
まれた三方シール状の袋部5eを長さ方向へ一線状に連
続形成していき、一方ではこの袋部5eの形成途中に液
体、細砕体又は粉体などの収容物を袋部5e内となされ
るべき箇所に供給して各袋部5eに収容物の収容された
状態となす。
【0026】また使用に先立って、上記のような長尺の
連続袋帯5の先端部を案内ローラ38に掛け回した後、
この連続袋帯5の両側縁を上側の袋帯案内手段23の一
対の帯案内ローラ25、25に案内させつつ降下させ、
次に可動支持台14をスプリング16、16の弾力に抗
して正面視右側へ変位させることにより一対の搬送ベル
ト6、7の正対部分6c、7aを離反させた状態の下
で、一対の搬送ベルト6、7間を下方へ通過させ、さら
に下側の袋帯案内手段23の一対の帯案内ローラ25、
25にこの連続袋帯5の両側縁を案内させた状態とす
る。
【0027】この後、可動支持台14を解放するのであ
り、これにより連続袋帯5はスプリング16、16の弾
力により一対の搬送ベルト6、7及び案内部材8、9で
平面状に挟み付けられる。次に各部を作動状態となすの
であり、これにより空気吸引手段3は空気吸引経路2内
の空気を吸引して外方へ排出すると共にモータ26が作
動して一対の搬送ベルト6、7の正対部分6c、7aを
下方へ駆動する。
【0028】この作動中、空気吸引経路2内の絶対圧力
は、空気吸引開口35とこれに対向した連続袋帯5の表
面部5aとの相対配置に関連して定まるのであり、また
一対の搬送ベルト6、7は連続袋帯5にその搬送力を付
与して連続袋帯5を連続的に下方へ送り移動させるもの
となる。
【0029】いま、空気吸引開口35が図5に示すよう
に連続袋帯5の薄厚部である横シール部5cに正対した
とすると、空気吸引開口35と連続袋帯5の表面部5a
とが離れた状態となって、空気吸引開口35からの空気
吸引に伴う空気流動抵抗が小さくなり、空気吸引開口3
5から空気が吸引され易くなるため、空気吸引経路2内
の絶対圧力は大きくなる。一方、空気吸引開口35が連
続袋帯5の一定厚以上となっている袋部5e部分に正対
したとすると、空気吸引開口35と連続袋帯5の表面部
5aとが密状に近接した状態となって、空気吸引開口3
5からの空気吸引に伴う空気流動抵抗が増大し、空気吸
引開口35から空気が吸引され難くなるため、空気吸引
経路2内の絶対圧力は小さくなる。従って、連続袋帯5
が一対の搬送ベルト6、7により一定速度で搬送移動さ
れると、空気吸引経路2内の圧力は図7Bに示すように
絶対圧力の大きい部分j1と小さい部分j2とが時間の
経過に伴って交互に繰り返すものとなる。この際、j0
は大気圧を示す線である。
【0030】このような空気吸引経路2内の絶対圧力の
変化は常に圧力変化検出手段4に伝達されており、圧力
変化検出手段4は、空気吸引経路2内の絶対圧力が上側
設定値k1よりも大きくなった状態(前者状態)と、そ
の絶対圧力が下側設定値k2よりも小さくなった状態
(後者状態)との2つの状態を区別して検出する。
【0031】この検出作動において、前者状態の検出か
ら後者状態の検出へ移行する圧力変化時点m1は空気吸
引開口35が連続袋帯5の横シール部5cから袋部5e
に至る形状変化箇所5fに対向した時であることを意味
しており、また後者状態の検出から前者状態の検出へ移
行する圧力変化時点m2は空気吸引開口35が連続袋帯
5の袋部5eから横シール部5cに至る形状変化箇所5
gに対向したことを意味しているのであり、従って連続
袋帯5の横シール部5cと袋部5eとの間における形状
変化箇所5f、5gの存在は圧力変化検出手段4により
的確に検出されるものとなる。
【0032】次に第二発明である連続袋帯用計数装置に
ついて説明する。この装置は上記連続袋帯用形状変化検
出装置を基礎としており、さらに圧力変化検出手段4の
検出した圧力変化の回数を演算するものとした図1など
に示す回数演算手段39を備えた構成としている。
【0033】前述したように、圧力変化検出手段4は、
空気吸引経路2内の絶対圧力が上側設定値k1よりも大
きくなった状態(前者状態)と、その絶対圧力が下側設
定値k2よりも小さくなった状態(後者状態)との2つ
の状態を区別して検出するのであり、このような検出状
態の下で、演算手段39は前者状態から後者状態へ移行
する圧力変化が何回繰り返されたかを演算するように作
動する。これにより、演算開始時の特定の袋部5eか
ら、数量確認時に空気吸引口35が正対している袋部5
eまでの収容物入り袋部5eの個数が算出されるものと
なる。
【0034】この際、前者状態から後者状態へ移行する
圧力変化時点m1から一定時間範囲内に亘って後者状態
が継続されるような圧力変化状態が何回繰り返されたか
を演算するようになしてもよい。このようにすれば、収
容物入り袋部5eの長さが過小或いは過大となる袋部5
eを除いた正常な長さの収容物入り袋部5eの個数が算
出されるものとなる。
【0035】この連続袋帯用計数装置は例えば連続袋帯
5を特定数量の袋部5eを有するような長さに切断する
ときなどに使用されるのであり、この場合には例えば演
算手段39が特定数量(単一でもよいし複数でもよい)
の袋部5eのうちの最終番目の1つの袋部5eを検出し
たことに関連してモータ26を停止させ、この停止状態
で、前記最終番目の袋部5eの後側に接して存在した横
シール部5cが切断処理装置に到達した状態となるよう
になし、ここでその横シール部箇所を自動的に或いは手
作業により切断するように実施するのである。
【0036】次に第三発明である連続袋帯用長さ測定装
置について説明する。この装置は上記連続袋帯用形状変
化検出装置を基礎としており、さらに圧力変化検出手段
39の検出作動に関連して連続袋帯5の移動距離を測定
するものとした図3に示す移動距離測定手段40を備え
た構成としている。この移動距離測定手段40は回転軸
13a又は18aの回転量を検出するものとしたエンコ
ーダ41と、このエンコーダ41の検出情報と圧力変化
検出手段39の検出情報とを入力される距離演算手段4
2と、この演算手段42により算出された測定情報を記
憶するための記憶部43とを備えている。
【0037】前述したように、圧力変化検出手段39
は、空気吸引経路2内の絶対圧力が上側設定値k1より
も大きくなった状態(前者状態)と、その絶対圧力が下
側設定値k2よりも小さくなった状態(後者状態)との
2つの状態を区別して検出するのであり、このような検
出作動の下で、移動距離測定手段40は前者状態から後
者状態へ移行する圧力変化時点m1、及び、後者状態か
ら前者状態へ移行する圧力変化時点m2の各時点m1、
m2間における連続袋帯5の移動距離を測定するように
作動する。この際の連続袋帯5の移動距離は各袋部5e
の長さや、各横シール部5cの長さを表すものとなる。
【0038】この連続袋帯用長さ測定装置は例えば連続
袋帯5の長さ途中の特定位置を切断したり或いは長さの
不良な袋部5eを取り除くときなどに使用されるのであ
り、この場合には例えば、移動距離測定手段40の測定
情報に基づいて特定の切断位置(例えば各横シール部5
cの長さ中央位置)を算出し、この算出情報に基づいて
モータ26を停止させ、この停止状態で、連続袋帯5の
特定の切断位置が切断処理位置に到達するようになし、
ここで連続袋帯5の特定の切断位置を自動的に或いは手
作業により切断するように実施するのであり、また移動
距離測定手段40の測定情報から、長さが予め定められ
ている一定範囲内の大きさとなっていない不良な袋部5
eを判別し、この不良な袋部5eの存在情報と移動距離
測定手段40の測定情報とに基づいてモータ26を停止
させ、この停止状態で、不良な袋部5eを除去するため
に必要となる切断の箇所が切断処理位置に到達するよう
になし、ここで連続袋帯5を自動的に或いは手作業で切
断し、その不良な袋部5eを連続袋帯5から除去するよ
うに実施するのである。
【0039】
【発明の効果】上記した本発明によれば次のような効果
が得られるのである。即ち、請求項1に記載した連続袋
帯用形状変化検出装置によれば、ベルト搬送手段により
連続袋帯を高速で搬送しても、空気吸引経路内の圧力は
空気の慣性が小さいことから連続袋帯の形状変化に的確
に追従できるようになり、従って連続袋帯の収容物入り
袋部の存在による形状変化を迅速且つ正確に検出するこ
とができるのであり、また連続袋帯が一対の搬送ベルト
により平面状に挟み付けられたときの収容物入り袋部の
形状が検出されるようになるため、収容物入り袋部の存
在による連続袋帯の形状変化が安定的に現出されるよう
になり、従ってその形状変化を一層正確に検出すること
ができるのであり、また連続袋帯が一対の搬送ベルトで
平面状に挟み付けられた状態で搬送されるため、袋部に
作用する押圧力は均等化されて小さいものとなり、従っ
て袋部の損傷や袋部内の収容物の損傷を生じさせること
なく連続袋帯の形状変化を検出することができるのであ
る。
【0040】請求項2に記載した連続袋帯用計数装置に
よれば、請求項1に記載した連続袋帯用形状変化検出装
置の効用を得ながら、連続袋帯の収容物入り袋部の数量
を迅速且つ正確に検出することができるものである。
【0041】請求項3に記載した連続袋帯用計数装置に
よれば、簡易且つ安価な構造により連続袋帯の収容物入
り袋部の数量を正確に検出することができるものであ
る。
【0042】請求項4に記載した連続袋帯用長さ測定装
置によれば、請求項1に記載した連続袋帯用形状変化検
出装置の効用を得ながら、連続袋帯の収容物入り袋部や
この袋部間の長さを迅速且つ正確に検出することができ
るものである。
【0043】請求項5に記載した連続袋帯用長さ測定装
置によれば、簡易且つ安価な構造により連続袋帯の収容
物入り袋部やこの袋部間の長さを検出することができる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る連続袋帯用形状変化検出装置など
の正面図である。
【図2】前記検出装置などの背面図である。
【図3】前記検出装置などの側面図である。
【図4】図1のx−x部を示す断面図である。
【図5】図1の一部を示す拡大図である。
【図6】図5のx1−x1部を示す断面図である。
【図7】前記検出装置の作動を説明するためのものでA
は連続袋帯の側面図でBは空気吸引経路内の圧力変化を
示す図である。
【図8】連続袋帯を示す平面図である。
【符号の説明】
1 ベルト搬送手段 2 空気吸引経路 3 空気吸引手段 4 圧力変化検出手段 5 連続袋帯 5a 表面部 5b 裏面部 6 搬送ベルト 6a 搬送ベルト要素 6b 搬送ベルト要素 6c 対向部分 7 搬送ベルト 7a 対向部分 8 案内部材 9 案内部材 10 基礎台 12 ベルト案内車 13 ベルト案内車 14 可動支持台 17 ベルト案内車 18 ベルト案内車 19 ベルト案内車 20 ベルト案内車 23 袋帯案内手段 35 空気吸引開口 39 回数演算手段 40 移動距離測定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 13/00 - 13/24 G01B 21/00 - 21/32 G06M 7/00 - 7/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 収容物入り連続袋帯の表面部及び裏面部
    を、対向した一対の搬送ベルトとこれらベルトの各々を
    案内する案内部材とにより前記連続袋帯が平面状となる
    ように挟み付け特定方向へ連続的に搬送するものとした
    ベルト搬送手段と、このベルト搬送手段により搬送され
    る連続袋帯の表面部又は裏面部の少なくとも一方に対向
    状に近接された空気吸引開口を有する空気吸引経路と、
    この空気吸引経路を通じて前記空気吸引開口から空気を
    吸引するように作動する空気吸引手段と、前記空気吸引
    経路内の圧力変化を検出するものとした圧力変化検出手
    段とを備えていることを特徴とする連続袋帯用形状変化
    検出装置。
  2. 【請求項2】 収容物入り連続袋帯の表面部及び裏面部
    を、対向した一対の搬送ベルトとこれらベルトの各々を
    案内する案内部材とにより前記連続袋帯が平面状となる
    ように挟み付け特定方向へ連続的に搬送するものとした
    ベルト搬送手段と、このベルト搬送手段により搬送され
    る連続袋帯の表面部又は裏面部の少なくとも一方に対向
    状に近接された空気吸引開口を有する空気吸引経路と、
    この空気吸引経路を通じて前記空気吸引開口から空気を
    吸引するように作動する空気吸引手段と、前記空気吸引
    経路内の圧力の変化を検出するものとした圧力変化検出
    手段と、この圧力変化検出手段の検出した圧力変化の回
    数を演算するための回数演算手段とを備えていることを
    特徴とする連続袋帯用計数装置。
  3. 【請求項3】 一対の無端状の搬送ベルトを対向配置
    し、一方の搬送ベルトは巾方向を分割して複数の搬送ベ
    ルト要素を有するものとなすと共に基礎台に装設された
    複数のベルト案内車に並列状に掛け回し、他方の搬送ベ
    ルトは前記基礎台に特定方向の移動可能に案内された可
    動支持台に装設された複数のベルト案内車に掛け回して
    おり、各搬送ベルトの外面同士を対向させると共に、各
    搬送ベルトの対向箇所の内面を平面状に案内するための
    案内部材を配置し、前記一方の搬送ベルトの案内部材は
    基礎台に固定し、前記他方の案内部材は可動支持台に固
    定すると共に、一対の搬送ベルトで搬送される収容物入
    り連続袋帯を搬送ベルトの巾方向特定位置に保持するも
    のとした袋帯案内手段を設け、また一対の搬送ベルトで
    搬送される連続袋帯の表面部に前記搬送ベルト要素間を
    通じ対向状に近接された空気吸引開口を有する空気吸引
    経路を設け、また前記空気吸引経路を通じて前記空気吸
    引開口から空気を吸引するように作動する空気吸引手段
    と、前記空気吸引経路内の圧力変化を検出するものとし
    た圧力変化検出手段とを設け、さらに圧力変化検出手段
    の検出した圧力変化の回数を演算するための回数演算手
    段を設けたことを特徴とする連続袋帯用計数装置。
  4. 【請求項4】 収容物入り連続袋帯の表面部及び裏面部
    を対向した一対の搬送ベルトとこれらベルトの各々を案
    内する案内部材とで平面状に挟み付け特定方向へ連続的
    に搬送するものとしたベルト搬送手段と、このベルト搬
    送手段により搬送される連続袋帯の表面部又は裏面部の
    少なくとも一方に近接して対向された空気吸引開口を有
    する空気吸引経路と、この空気吸引経路を通じて前記空
    気吸引開口から空気を吸引するように作動する空気吸引
    手段と、前記空気吸引経路内の圧力変化を検出するもの
    とした圧力変化検出手段と、この圧力変化検出手段の検
    出作動に関連して連続袋帯の移動距離を測定するものと
    した移動距離測定手段とを備えたことを特徴とする連続
    袋帯用長さ測定装置。
  5. 【請求項5】 一対の無端状の搬送ベルトを対向配置
    し、一方の搬送ベルトは巾方向を分割して複数の搬送ベ
    ルト要素を有するものとなすと共に基礎台に装設された
    複数のベルト案内車に並列状に掛け回し、他方の搬送ベ
    ルトは前記基礎台に特定方向の移動可能に案内された可
    動支持台に装設された複数のベルト案内車に掛け回して
    おり、各搬送ベルトの外面同士を対向させると共に、各
    搬送ベルトの対向箇所の内面を平面状に案内するための
    案内部材を配置し、前記一方の搬送ベルトの案内部材は
    基礎台に固定し、前記他方の案内部材は可動支持台に固
    定すると共に、一対の搬送ベルトで搬送される収容物入
    り連続袋帯を搬送ベルトの巾方向特定位置に保持するも
    のとした袋帯案内手段を設け、また一対の搬送ベルトで
    搬送される連続袋帯の表面部に前記搬送ベルト要素間を
    通じ対向状に近接された空気吸引開口を有する空気吸引
    経路を設け、また前記空気吸引経路を通じて前記空気吸
    引開口から空気を吸引するように作動する空気吸引手段
    と、前記空気吸引経路内の圧力変化を検出するものとし
    た圧力変化検出手段とを設けるほか、一対の搬送ベルト
    の搬送移動距離を測定するための移動距離測定手段を設
    けたことを特徴とする連続袋帯用長さ測定装置。
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