JP3511187B2 - 使い捨ておむつ - Google Patents
使い捨ておむつInfo
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- JP3511187B2 JP3511187B2 JP08567095A JP8567095A JP3511187B2 JP 3511187 B2 JP3511187 B2 JP 3511187B2 JP 08567095 A JP08567095 A JP 08567095A JP 8567095 A JP8567095 A JP 8567095A JP 3511187 B2 JP3511187 B2 JP 3511187B2
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Description
使い捨ておむつに関し、詳細には、接着剤の構成成分と
して用いられるか、又は、上記透湿シートが含有する化
合物、即ち上記透湿シートに用いられる結晶性ポリオレ
フィンの融点以上の温度では該結晶性ポリオレフィンに
対し混和性があり溶解するが、該結晶性ポリオレフィン
の融点以下の温度では、該結晶性ポリオレフィンに対し
相分離を起こす化合物(以下、「軟化剤」という)がし
みだし、上記透湿シートと上記接着剤との接する部分が
透明化する現象が少ない使い捨ておむつに関する。
吸収性物品は、液透過性シート(表面材)、液不透過性
シート(裏面材)及び両シート間に介在された吸収体の
所定部位を接着剤等により接着固定して構成されてい
る。
つにおいては、上記液不透過性シートとして、透湿性を
付与した透湿シートを使用し、むれ、かぶれの防止を行
っている。一方、上記液不透過性シートを接着するの
に、通常初期接着性の向上及び塗工適性向上のために、
軟化剤の割合を増やした配合の接着剤が主として用いら
れている。
用すると、接着剤の軟化剤成分がシート中に移行して透
明化現象が生じ、透湿シートの表面にべたつき感が生じ
たり、おむつ等の吸収性物品の諸特性に悪影響が生じた
り、保存時におむつ等の吸収性物品同志のブロッキング
が生じたり、接着剤組成の変化により接着特性が経時的
に変化したりする等、種々の弊害が生じるという問題が
ある。
現、やわらかさ発現のために、軟化剤成分を含有する透
湿シートが用いられているが、このような軟化剤成分を
含有する透湿シートに上記接着剤を使用すると、上記透
明化現象が更に促進されるという問題がある。
記透湿シートを接着する接着剤が、特開平4−7759
1号公報や特開平4−84960号公報にて提案されて
いる。
オレフィン系樹脂、スチレン−エチレン−プロピレン−
スチレンブロック共重合体を主成分として、粘着付与
剤、及び可塑化オイルを含有するホットメルト接着剤を
提案しており、該接着剤を用いることにより、透湿シー
トと不織布とを接着した場合、低分子量物のしみだしが
なく、冷却固化後にはタック力が消失し、べたつきが無
くなる旨報告している。
シートの透湿量については規定されておらず、また、接
着剤が塗布されている部位のしみだし性(透明化)につ
いての具体的規定も無い。更に、この接着剤において
は、上記透湿シートとして、結晶性ポリオレフィン及び
軟化剤からなる透湿シートを用いた場合には、上記透湿
シートからの軟化剤の移行により、上記透湿シートが透
明化しやすくなるという問題もある。
は、スチレン系ブロックポリマー、粘着付与剤樹脂及び
軟化剤からなり、且つスチレン相及びゴム相の活性化エ
ネルギーを規定した接着剤を提案しており、更には該接
着剤を用いて透湿量が規定された透湿シートの接着を行
うことにより得られる、透明化の程度の小さい吸収性物
品について報告している。
体的な配合組成の規定が無く、更に、この接着剤におい
ても、透湿シートとして、結晶性ポリオレフィン及び軟
化剤からなる透湿シートを用いた場合、上記透湿シート
からの軟化剤の移行により、上記透湿シートが透明化し
やすくなるという問題もある。
また初期接着性及び接着剤の塗工適性に優れ、且つ接着
剤中又は透湿シート中の軟化剤成分が、透湿シート表面
にしみだして透明化する現象が少なく、透湿シートの表
面にべたつき感が生じたり、おむつの外観を損なった
り、その諸特性に悪影響が生じたり、保存時におむつ同
士のブロッキングが生じたり、接着剤組成の変化により
接着特性が経時的に変化したりする等、種々の弊害が少
ない使い捨ておむつを提供することにある。
題点を解消すべく種々検討した結果、特定の成分を主成
分としてなり、特定の透湿量及び接着剤が塗布された部
位の反射率の低下率を有する透湿シートを備えた使い捨
ておむつが上記目的を達成しうることを知見した。
のであり、接着剤が塗布された透湿シートを備えた使い
捨ておむつにおいて、上記透湿シートは、その主成分
が、30〜80重量部の結晶性ポリオレフィンと、該結
晶性ポリオレフィンの融点以上の温度では、該結晶性ポ
リオレフィンに対し混和性があり溶解するが、該結晶性
ポリオレフィンの融点以下の温度では、該結晶性ポリオ
レフィンに対し相分離を起こす70〜20重量部の化合
物とからなり、これらを溶解混合することにより、該結
晶性ポリオレフィンと該化合物とからなる溶液を得、該
溶液からシートを成形し、次いで該シートを少なくとも
一つの方向に延伸することにより微細孔を形成させてな
る多孔性シートであって、その透湿量が、0.5g/1
00cm2・h〜4g/100cm2・hであり、シートの幅
方向における3%伸張時の荷重が100g/cm〜300
g/cmであり、バルクソフトネスが55g以下であり、
破断強度が250g/cm以上であり、且つ50℃で1日
間保存した時の上記接着剤を塗布した部位の反射率の低
下率が、20%以下であり、上記接着剤は、スチレン系
ゴムのベースポリマー及び常温で液体である軟化剤成分
を含み、該接着剤における該軟化剤成分の配合量が5.
2〜14重量%であり、上記使い捨ておむつは、液透過
性シートからなる表面シート、上記透湿シートからなる
液不透過性の裏面シート、及び両シート間に介在された
吸収体からなり、これらの所定部位を上記接着剤により
接着固定して構成されており、上記使い捨ておむつが、
止着テープを備えていると共にターゲットテープを備え
ておらず、該止着テープが上記裏面シートのどこの部位
にでも直接付け剥し可能に構成されている、ことを特徴
とする使い捨ておむつを提供するものである。
細に説明する。本発明の使い捨ておむつが備える透湿シ
ートは、特定の成分を主成分としてなり、特定の透湿
量、特定のシートの幅方向における3%伸張時の荷重、
特定のバルクソフトネス、特定の破断強度、及び特定の
反射率の低下率を有する透湿シートである。
成分は、結晶性ポリオレフィン、及び該結晶性ポリオレ
フィンの融点以上の温度では、該結晶性ポリオレフィン
に対し混和性があり溶解するが、該結晶性ポリオレフィ
ンの融点以下の温度では、該結晶性ポリオレフィンに対
し相分離を起こす化合物(以下、「軟化剤A」という)
である。
主成分とし、後述する特定の透湿量の範囲内の透湿量を
有する透湿シートを用いることにより、透湿性を持ちな
がら、シート自体の強度が大きく、例えばおむつの裏面
材として上記透湿シートを用いた場合には、おむつのフ
ァスニングテープを直接該透湿シートに付け剥しするこ
とも可能となる。また、上記透湿シートは、上記主成分
のみにより形成されていてもよいが、他の通常透湿シー
トに用いられる他の添加剤を添加してもよく、該他の添
加剤を用いる場合の上記透湿シートにおける上記主成分
の含有量は、80〜100重量%とするのが好ましい。
プロピレンが挙げられ、具体的には、ポリプロピレン単
体、ポリプロピレン−オレフィンコポリマー単体、ポリ
プロピレンとポリプロピレン−オレフィンコポリマーと
の混合物、ポリプロピレンとポリエチレンとの混合物、
又はポリプロピレン−オレフィンコポリマーとポリエチ
レンとの混合物等が挙げられる。また、特に上記ポリプ
ロピレンとしては、結晶性ポリプロピレンであって、該
結晶性ポリプロピレンにおけるアイソタクチックペンダ
ント分率(P)とメルトフローレート(MFR)との関
係が、1.00≧P≧0.015LogMFR+0.9
55の範囲内にある結晶性ポリプロピレン等が好ましく
挙げられる。ここで、上記アイソタクチックペンダント
分率(P)とは、ポリプロピレンの結晶性を表わす指標
をいい、また上記MFRは、0.03 〜2.0g/1
0分の範囲であるのが好ましい。
ポリオレフィンの融点以上の温度では上記結晶性ポリオ
レフィンに対して混和性があって溶解するが、該融点以
下の温度では上記結晶性ポリオレフィンに対して相分離
を起こす化合物であれば、特に制限されるものではない
が、具体的には例えば、鉱油、合成潤滑油、ジオクチル
フタレート、ジエチルフタレート、トリエチレングリコ
ール、並びにジブチルフタレート、フタール酸、トリメ
リット酸、ピロメリット酸及び/又は脂肪酸多塩基カル
ボン酸とアルキルアルコールとのエステル等が挙げられ
る。
100cm2・h〜4g/100cm2・h、好ましくは1.
0g/100cm2・h〜2.5g/100cm2・hであ
り、これにより、防漏性を保持しつつ、おむつの使用時
におけるむれを防止することができる。
る3%伸張時の荷重は、100g/cm〜300g/cmで
あり、好ましくは、100g/cm〜200g/cmであ
る。上記荷重が100g/cm未満であると、おむつ装着
中に上記ファスニングテープに荷重がかかった際に裏面
シートが伸び過ぎ易く、ファスニングテープが裏面シー
トの伸びに追従できないため、ファスニングテープが外
れたり、伸びた部分が破れたりする。300g/cmを超
えると、裏面シートが伸びにくいため、装着者の体の動
きに追従することができず、装着感が悪い。
55g以下、更に好ましくは45g以下、最も好ましく
は30〜40gである。上記バルクソフトネスが55g
を超えると、裏面シートの柔軟性が悪く、おむつ全体が
ゴワゴワした感じになり、感触が悪い。
/cm以上、好ましくは300〜1000g/cmである。
上記破断強度が250g/cm未満であると、おむつ装着
後にファスニングテープを剥がす際に、裏面シートが破
れてしまう。
められるものである。 1.裏面シートの3%伸張時の荷重 測定装置 テンシロン万能試験装置・引張試験モー
ド(オリエンテック社製) 試料 図1(a)に示すように、おむつより5
か所サンプリングする(このとき、粘着剤、台紙等が裏
面シートに付着した場合は、裏面シートに影響を与えな
い程度に、トルエン等の有機溶剤で拭き取る)。この
際、サンプリングされた各サンプルの寸法は、10mm
×(25mm+50mm+25mm)〔図1参照〕であ
る。 測定条件 (1)測定環境:温度20℃、湿度65
%RH (2)引張条件:チャック間距離 50mm 引張速度 300mm/min 測定結果 3%伸張時(チャック間距離50mmが
51.5mmになった時)の引張強度を5つの各サンプ
ルについて測定して、その平均を求める。
ド(オリエンテック社製) 試料 (1)サンプリングする場所については
上記の1.裏面シートの3%伸張時の荷重におけるサン
プリングする場所と同じであるが、サンプルの寸法は、
30mm×150mmとする。 (2)測定サンプル:図2(a)に示すように、サンプ
リングした各サンプルを用いて直径45mmの表(おむ
つの外表面側)を外側とする円筒aを作り、重なり合っ
た部分の上端と下端とをホッチキスで止める。次いで、
図2(b)に示す塩ビ製の輪bを上記円筒aの下部にあ
て:図2(c)に示す測定サンプルcとする。 測定条件 (1)測定環境:温度20℃、湿度65
%RH (2)圧縮条件:圧縮速度10mm/min 測定結果 サンプルを20mm圧縮した時の最高強度を5つの各サ
ンプルについて測定して、その平均を求め、これをバル
クソフトネスとする。
様に試験を行い、破断した時点での荷重を求め、該荷重
を破断強度とした。
着剤を上記透湿シートに塗布し、50℃で1日間保存し
た時の接着剤を塗布した部位の反射率の低下率が20%
以下、好ましくは0〜15%である。ここで、上記反射
率の測定方法については、後述の透明化の測定方法にお
いて述べるが、上記「反射率の低下率」は、下記式によ
り求められるものである。100−(50℃で1日間保
存した後の反射率÷初期の反射率)×100
剤の塗布された部分が明らかに透明化して、見た目の悪
さ、及びべたつき感が生じ、更には接着力が低下する問
題も生じる。
記主成分を用いて、下記の如くして得られる多孔性シー
トである。上記結晶性ポリオレフィンと上記軟化剤Aと
を溶融混練して、上記結晶性ポリオレフィンと上記軟化
剤Aとからなる溶液となし、次いで、該溶液からなるシ
ートを形成した後、該シートを少なくとも一つの方向に
延伸することにより微細孔を形成させてなる透湿シー
ト。ここで、上記結晶性ポリオレフィンと上記軟化剤A
との配合割合は、上記結晶性ポリオレフィンを30〜8
0重量部、上記軟化剤Aを70〜20重量部とする。
布される接着剤は、ベースポリマー及び常温で液体であ
る成分(以下、「軟化剤成分」という)を構成成分とし
て構成された接着剤である。この接着剤は好ましくは常
温で固体である粘着付与剤樹脂を含む。
記軟化剤成分としては、軟化点が10℃以下で平均分子
量が200〜700のプロセスオイル、鉱油、各種可塑
剤、ポリブテン、液状粘着液状樹脂等が挙げられ、具体
的には「シェルフレックス」(商品名、シェル化学
製)、「PW−90」(商品名、出光興産製)等のパラ
フィン系オイル、テトラオクチルピロメリテート、ジー
ドデシルフタレート、トリオクチルトリメリテート等の
エステル系オイル等が挙げられる。
着剤全体に対して、5.2〜14重量%である。上記軟
化剤成分の配合量が14重量%を超えると、上記の透明
化現象が顕著になる。
れる上記ベースポリマーは、スチレンブタジエンゴム、
スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体(S
BS)、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重
合体(SIS)、スチレン・エチレン・ブチレン・スチ
レンブロック共重合体(SEBS)、スチレン・エチレ
ン・プロピレン・スチレンブロック共重合体(SEP
S)等のスチレン系ゴムである。これに加えて天然ゴ
ム、イソプレンゴム、アモルファスポリαオレフィン
(APAO)、EVA等のオレフィン系ポリマー等を併
用してもよい。
れる上記の常温で固体の粘着付与剤樹脂としては、C5
系石油樹脂、C9系石油樹脂、ジシクロペンタジエン系
石油樹脂、ロジン系石油樹脂、ポリテルペン樹脂、テル
ペンフェノール樹脂等が挙げられ、、具体的には、「ク
リアロン」(商品名、安原化学製)等の水添テルペン樹
脂、「アルコン」(商品名、荒川化学製)等の水添芳香
族石油樹脂等が挙げられる。
記軟化剤成分の配合量に応じて適宜選択することができ
る。即ち、上記粘着付与剤の配合量は、特に制限されな
いが、通常、接着剤全体に対して、30〜70重量%の
範囲から適宜選択される。
上記の配合比及び配合種の範囲内でブレンドしたものを
好ましく用いることができるが、更には、該接着剤の1
80℃での溶融粘度が、好ましくは10000CPS以
下、更に好ましくは1000〜8000CPSである接
着剤が好ましい。上記溶融粘度が、10000CPSを
超えると、塗工性が低下し、塗工面にむらが生じたり、
接着剤のボタ落ちが生じたりする場合があるので、好ま
しくない。
剤全体に対して5重量%以下、好ましくは0.5〜3重
量%含有することが好ましく、該無機フィラーを含有す
ることにより、反射率の低下率を5%程小さくすること
が可能である。即ち、反射率の低下率が25%の接着剤
であっても、無機フィラーを含有することで20%以下
にすることが可能である。上記無機フィラーの含有量が
5%を超えると、透湿シートよりも接着剤が白くなって
塗布パターンが明らかとなり、見た目が悪くなったり、
また、接着力が低下する原因となる場合があるので、上
記範囲とするのが好ましい。上記無機フィラーとして
は、酸化チタン、亜鉛華、シリカ、炭酸カルシウム、水
酸化アルミニウム、硫酸バリウム、デンプン、タルク等
が挙げられる。
記接着剤は、主成分がポリプロピレン及び上記軟化剤A
からなる透湿性シートについても適応でき、シートから
の接着剤への軟化剤の移行による接着力の経時低下が防
止でき、且つ透明化も防止できるので、本発明において
特に好ましく用いることができる。
「イルガノックス1010」〔商品名、チバガイギー
(株)製〕、「イルガノックス1076」〔商品名、チ
バガイギー(株)製〕、または「スミライザーGM」
〔商品名、住友化学(株)製〕等を添加して用いること
もできる。該酸化防止剤の使用量は、上記ベースポリマ
ー100重量部に対して1〜3重量部とするのが好まし
い。
下記する方法等により測定することができる。ここで、
接着剤塗布部の透湿シートの透明化現象は、接着剤を塗
布し、50℃で保存した時、軟化剤等のしみ出し成分
が、透湿シートの表面を濡らして裏抜け(透明化)した
ようになる現象であり、曇りガラスを水で濡らすと、光
が透過し、曇りガラスを介して外側がみえるようになる
現象と同じである。
湿シートに接着剤を塗布したサンプル3の背面に、黒色
プレート4を配置し、上記サンプル3の表面に、透明ガ
ラス板5を配置し、上記サンプル3の表面側から波長4
59nmの青色入射光を照射する一方、上記サンプル3
からの反射光の反射率を測定することにより、透明化を
定量することができる。
と(しみだしの程度が大きいと)、青色入射光がサンプ
ル3を透過して黒色プレート4に吸収されて、上記サン
プル3からの反射光の反射率が低下し、また、裏抜けの
程度が小さいと(しみだしの程度が小さいと)、青色入
射光がサンプル3を透過して黒色プレート4に至ること
が少なく、該黒色プレート4に吸収されずにサンプル3
で反射し、上記サンプル3からの反射光の反射率が高く
なる。即ち、初期の反射率に比して50℃で1日間保存
した場合の反射率が著しく減少した(反射率の低下率が
大きくなる)場合には、保存時に上記「裏抜け」が多く
生じていることになる。
け保持率で30%以上であるのが好ましく、50〜10
0%であるのが更に好ましい。上記ゴム抜け保持率が3
0%未満であると、おむつの使用中にゴムが抜けてしま
い、ギャザーとしての機能がなくなり、漏れが生じたり
するので好ましくない。即ち、本発明においては、上述
の好ましい配合種及び配合割合の接着剤の中でも、更に
上記の接着力を有する接着剤が好ましく用いられる。
の測定方法に従って求められるものである。 (ゴム抜け保持率の測定方法)先ず、図4(a)に示す
ように透湿シートと液透過性シートとの間に、ポリウレ
タンからなり、太さ1120dで、100%歪みでの応
力が40gである糸ゴム(例えば、東レデュポン社製、
商品名「オペロン」等)を、1.8倍に伸長させて接着
させる。該接着は、中央部を10cm開けて左右両側2
0cmづつ(図中の斜線部分)に接着剤を間欠塗工(塗
工坪量25g/m2 )し、且つ接着剤を塗工してから透
湿シートと液透過性シートとを貼り合わせるまでの時間
(オープンタイム)を2秒として行なう。接着した後、
張力を開放して自然長とし、該自然長で50℃7日間保
存する。保存終了後、室温に戻してから、図4(b)に
示すように、接着剤を塗工していない部分が中央部にな
り且つ接着剤を塗工した部分を含むように30cmのサ
ンプルを切りとり、中央部の10cmの長さの部分にお
いて液透過性シート側に印xを付ける。
を伸長させ、この伸張状態で1時間放置する。この際の
上記の各印x(左右両側)間の間隔を測定し、これをL
0 とする。放置終了後には、図4(d)に示すように、
上記の伸長状態を維持していても、ゴムの回復力によっ
て、印xを付けた部分が内側に移動する。この時の各印
x間の間隔を測定し、これをL1 とする。そして、図4
(c)に示す状態でのゴムの伸張倍率を下記式により求
め、また、ゴム抜け保持率(%)を下記式により求め
る。 伸張倍率=L0 /10 ゴム抜け保持率=(L1 −10)/(L0 −10)×1
00 (%)
m2 以下であるのが好ましく、15〜35g/m2 であ
るのが更に好ましい。上記塗工坪量が、40g/m2 を
超えると、塗工部が固くなりゴムの伸縮性が低下した
り、風合いが悪くなったりするので好ましくない。
表面材、体液等を吸収保持する吸収体、及び防漏性の裏
面材からなり、上記裏面材が上記透湿シートからなり且
つ上記裏面材(透湿シート)を他の各部材と接着する際
に上記接着剤を用いている。また、上記表面材及び吸収
体の材料等、並びに各部及び全体の構造としては、従来
公知のものと同様のものを特に制限なく適用することが
できる。本発明の使い捨ておむつについて、図5及び図
6を参照して説明する。
つ1は、液透過性シートからなる表面シート2、上記透
湿シートからなる液不透過性の裏面シート3、及び両シ
ート2,3間に介在された吸収体4からなり、これらの
所定部位、具体的には、表面シート2と吸収体4との略
全面及び裏面シート3と吸収体4との略全面等を上記接
着剤により接着固定して構成されており、通常の使い捨
ておむつに用いられている補強テープ(ターゲットテー
プ)がない。
ておむつ1は、図5及び図6に示すように、吸収体4が
股下領域が縊れた砂時計状に湾曲形成され、表面シート
2及び裏面シート3も吸収体4の形状に即して股下領域
が上述の如く湾曲形成されており、該吸収体4は、表面
シート2及び裏面シート3により挟持・固定されてい
る。また、上記吸収体4の周縁部における前後のウエス
ト部5,5’とレッグ部6とには、おむつを着用した際
に、着用者にウエスト部5,5’とレッグ部6とをフィ
ットさせるための弾性伸縮部材7が表面シート2と裏面
シート3とにより固定されて設けられている。上記使い
捨ておむつ1において、上記表面シート1及び上記吸収
体4、並びに全体の構造等は、従来の使い捨ておむつと
同様である。
ープ10を備えており、該止着テープ10は、上記裏面
シート3(上記透湿シート)に対する180°剥離力
(上記裏面シートに粘着させて、40℃80%RHで2
4時間経過した後の剥離力)が400g/cm以下であ
り、且つ500g荷重下での保持時間が10分以上であ
るので、上記裏面シート3のどこの部位にでも(表面全
面に対して)付け剥し可能に構成されている。
が、本発明は、これらに限定されるものではない。
剤成分、無機フィラー及び酸化防止剤を、〔表1〕に示
す配合割合で配合し、次いで、約180℃で40分間、
溶融混練することにより接着剤をそれぞれ得た。得られ
た接着剤について、下記測定方法により、溶融粘度を測
定した。その結果を〔表1〕に示す。
0℃に設定し、B型粘度計(東京計器社製)を用いて測
定した。
メルト法により、剥離紙上に厚さ30±5μになるよう
にベタ塗工した後、透湿量1.4g/100cm2 ・hの
ポリプロピレン/プロピレン−エチレンブロック共重合
体/軟化剤系の透湿シートに転写塗工し、上述した反射
率の測定方法により、初期の反射率及び50℃で1日間
保存した後の反射率を測定し、反射率の低下率を求め
た。また、下記方法により接着性及びゴム抜け保持率に
ついても試験を行った。その結果を〔表2〕に示す。
い、下記の如く成形して得られた透湿シートである。即
ち、上記透湿シートは、二軸混練押出機によりポリプロ
ピレン及び軟化剤(更に必要に応じ各種添加剤)からな
る組成物の混練ペレットを用い空冷式インフレーション
成形機にてフィルムを得、更にロール延伸機によりフィ
ルムの成形方向へ1.5倍に一軸延伸することにより得
た。ポリプロピレンには、ポリプロピレン(チッソ石油
化学製、商品名、「WT6048」)70重量部とプロ
ピレン−エチレンブロック共重合体(チッソ石油化学
製、商品名、「WT6052」)30重量部をドライブ
レンドしたものを、また軟化剤には流動パラフィン(出
光石油化学製、商品名、「PW90」)を用いた。ポリ
プロピレンと軟化剤との組成比は重量比で7:3であ
る。得られた透湿性シートの厚みは約40μであった。
0℃で上記接着剤をスパイラルスプレーで塗工し(塗工
坪量:15g/m2 、塗工巾:13mm)、これに、おむ
つ等の吸収性物品の表面材として用いられる不織布をオ
ープンタイム(塗工されてから貼り合わせるまでの時
間)2秒で接着した。これを20℃及び50℃でそれぞ
れ1日間保存した後、上記透湿シートと上記不織布とを
引き剥がし、不織布が材料破壊した場合は○、界面剥離
した場合を×とした。
メルト法(180℃)により、上記透湿シートにスプレ
ー塗工し(塗工坪量:25g/m2 、塗工巾:25m
m)、これに、1.8倍に伸張した1120デニールの
糸ゴム(東レデュポン社製、商品名「オペロン」)と、
おむつ等の吸収性物品の表面材として用いられる不織布
とをオープンタイム(塗工されてから貼り合わせるまで
の時間)2秒で接着した。これを、自然長に戻した状態
(シャーリング状態)で、50℃で7日間保存し、その
後、上述した〔ゴム抜け保持率の測定方法〕に準じて、
ゴム抜け保持率を求めた。
0」)66重量部、結晶造核剤マスターバッチ(イーシ
ー化学製、商品名、「EC−1」、2wt%)4重量部
及び流動パラフィン(出光石油化学製、商品名、「PW
90」)30重量部からなる透湿性シートを、実施例1
と同様の方法により得た。得られた透湿性シートの厚み
は約40μであった。このシートに実施例1と同様な方
法で接着剤を塗工し、反射率の低下率、接着性の測定及
びゴム抜け保持率の測定を行った。その結果を〔表3〕
に示し。尚接着剤としては、実施例1及び3で用いた接
着剤をそれぞれ用いた。
れ、また初期接着性及び接着剤の塗工適性に優れ、且つ
接着剤中又は透湿シート中の軟化剤成分が、透湿シート
表面にしみだして透明化する現象が少なく、透湿シート
の表面にべたつき感が生じたり、おむつの外観を損なっ
たり、その諸特性に悪影響が生じたり、保存時におむつ
同士のブロッキングが生じたり、接着剤組成の変化によ
り接着特性が経時的に変化したりする等、種々の弊害が
少ないものである。
プリング場所及びサンプル寸法を示す概略図である。
サンプルを形成する態様を示す概略図である。
す測定原理説明図である。
を示す概略図である。
捨ておむつの1例におけるおむつの表側(腹側)を示す
斜視図である。
ある。
Claims (10)
- 【請求項1】 接着剤が塗布された透湿シートを備えた
使い捨ておむつにおいて、 上記透湿シートは、 その主成分が、30〜80重量部の結晶性ポリオレフィ
ンと、該結晶性ポリオレフィンの融点以上の温度では、
該結晶性ポリオレフィンに対し混和性があり溶解する
が、該結晶性ポリオレフィンの融点以下の温度では、該
結晶性ポリオレフィンに対し相分離を起こす70〜20
重量部の化合物とからなり、これらを溶解混合すること
により、該結晶性ポリオレフィンと該化合物とからなる
溶液を得、該溶液からシートを成形し、次いで該シート
を少なくとも一つの方向に延伸することにより微細孔を
形成させてなる多孔性シートであって、 その透湿量が、0.5g/100cm2・h〜4g/10
0cm2・hであり、シートの幅方向における3%伸張時
の荷重が100g/cm〜300g/cmであり、バルクソ
フトネスが55g以下であり、破断強度が250g/cm
以上であり、且つ50℃で1日間保存した時の上記接着
剤を塗布した部位の反射率の低下率が、20%以下であ
り、上記接着剤は、スチレン系ゴムのベースポリマー及び常
温で液体である軟化剤成分を含み、該接着剤における該
軟化剤成分の配合量が5.2〜14重量%であり、 上記使い捨ておむつは、液透過性シートからなる表面シ
ート、上記透湿シートからなる液不透過性の裏面シー
ト、及び両シート間に介在された吸収体からなり、これ
らの所定部位を上記接着剤により接着固定して構成され
ており、 上記使い捨ておむつが、止着テープを備えていると共に
ターゲットテープを備えておらず、該止着テープが上記
裏面シートのどこの部位にでも直接付け剥し可能に構成
されている、 ことを特徴とする使い捨ておむつ。 - 【請求項2】 上記接着剤は、その接着力がゴム抜け保
持率で30%以上であることを特徴とする請求項1記載
の使い捨ておむつ。 - 【請求項3】 上記接着剤の塗工坪量は、40g/m2
以下であることを特徴とする請求項1記載の使い捨てお
むつ。 - 【請求項4】 上記化合物が、鉱油、合成潤滑油、ジオ
クチルフタレート、ジエチルフタレート、トリエチレン
グリコール、並びにジブチルフタレート、フタール酸、
トリメリット酸、ピロメリット酸及び/又は脂肪酸多塩
基カルボン酸とアルキルアルコールとのエステルからな
ることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の使い
捨ておむつ。 - 【請求項5】 上記結晶性ポリオレフィンが、ポリプロ
ピレンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか
に記載の使い捨ておむつ。 - 【請求項6】 上記ポリプロピレンが、ポリプロピレン
単体、ポリプロピレン−オレフィンコポリマー単体、ポ
リプロピレンとポリプロピレン−オレフィンコポリマー
との混合物、ポリプロピレンとポリエチレンとの混合
物、又はポリプロピレン−オレフィンコポリマーとポリ
エチレンとの混合物であることを特徴とする請求項5記
載の使い捨ておむつ。 - 【請求項7】 上記ベースポリマーが、スチレンブタジ
エンゴム、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共
重合体(SBS)、スチレン・イソプレン・スチレンブ
ロック共重合体(SIS)、スチレン・エチレン・ブチ
レン・スチレンブロック共重合体(SEBS)、スチレ
ン・エチレン・プロピレン・スチレンブロック共重合体
(SEPS)からなることを特徴とする請求項1〜6の
何れかに記載の使い捨ておむつ。 - 【請求項8】 上記接着剤は、その構成成分として、常
温で固体の粘着付与剤樹脂を配合量30〜70重量%で
含有することを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載
の使い捨ておむつ。 - 【請求項9】 上記接着剤は、その180℃での溶融粘
度が10000cps以下であることを特徴とする請求
項1〜8の何れかに記載の使い捨ておむつ。 - 【請求項10】 上記接着剤は、その構成成分として、
無機フィラーを配合量5重量%以下で含有することを特
徴とする請求項1〜9の何れかに記載の使い捨ておむ
つ。
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JP6-73236 | 1994-04-12 | ||
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JP6-102866 | 1994-05-17 | ||
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JP4999377B2 (ja) * | 2006-07-07 | 2012-08-15 | 花王株式会社 | 展開型の使い捨ておむつ |
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-
1995
- 1995-04-11 JP JP08567095A patent/JP3511187B2/ja not_active Expired - Fee Related
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