JP3508011B2 - 投写レンズとそれを用いたビデオプロジェクターおよびマルチビジョンシステム - Google Patents

投写レンズとそれを用いたビデオプロジェクターおよびマルチビジョンシステム

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JP3508011B2
JP3508011B2 JP19031498A JP19031498A JP3508011B2 JP 3508011 B2 JP3508011 B2 JP 3508011B2 JP 19031498 A JP19031498 A JP 19031498A JP 19031498 A JP19031498 A JP 19031498A JP 3508011 B2 JP3508011 B2 JP 3508011B2
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俊介 木村
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Panasonic Holdings Corp
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  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は投写レンズ、特に空
間光変調素子の映像をスクリーン上に拡大投写するプロ
ジェクター用投写レンズ、およびその投写レンズを用い
たビデオプロジェクターならびにマルチビジョンシステ
ムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】大画面映像を得る方法として、空間光変
調素子(Spatial Light Modulater:SLM)に映像
信号に応じた光学像を形成し、その光学像に光を照射し
投写レンズによりスクリーン上に拡大投写する方法が従
来よりよく知られている。最近では空間光変調素子とし
て液晶パネルを用いるプロジェクターが注目されてい
る。空間光変調素子として反射型のパネルを用いるもの
は光源からの照明光をより有効に投写レンズに導くこと
ができる。
【0003】カラー画像を得る方法としてR,G,B各
色の映像信号に応じた3枚の液晶パネルを使用し、ダイ
クロイックプリズムを使用して3枚の液晶パネルの映像
を合成する方法や、光源からの光を時間的にR,G,B
に分割する方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】プリズムを使用したプ
ロジェクターでは、レンズと空間光変調素子の間にプリ
ズム配置のための大きな空間を必要とするのでバックフ
ォーカス(最終レンズ後端から空間光変調素子の像面ま
での距離)の長い投写レンズを必要とする。
【0005】プリズムを使用したプロジェクターでは、
プリズムに対する入射角の依存性が大きく、設計された
入射角以外の角度で入射した光線は、透過率が変化し、
画面上で色むらや輝度むらとなる。そこで投写レンズに
はテレセントリック性(空間光変調素子からの光がどの
像高でもほぼ空間光変調素子の像面に対して垂直となる
こと)が必要である。
【0006】表示画面周辺での性能が厳しく要求される
データ表示やグラフィック表示用のプロジェクターにお
いては図形歪みや色のにじみが無いことが重要であり、
投写レンズの歪曲収差と倍率の色収差が良好に補正され
ていることが必要である。
【0007】周辺での明るさも要求され、周辺光量比で
70%以上を要求される。
【0008】これらの課題は一般に、プロジェクターの
セットサイズのコンパクト化を図るのに必要な投写レン
ズの小型化の実現に対して大きな障害となるものであ
る。
【0009】特開平2−228620号公報では、バッ
クフォーカスとテレセントリック性と歪曲収差を補正し
た投写レンズを実現している。しかしながら、以下の問
題がある。
【0010】上記の公報で提案されている構成では、小
型のセットとするには投写レンズの全長が長すぎる。
【0011】また、一方で、プリズムを持ったプロジェ
クターは空間光変調素子の像側にテレセントリック性を
持たせるため、像側のレンズは像高以上の大きなレンズ
径となり、不要光を投写レンズに取り込み、迷光を発生
させシステムのコントラストを低下させる。
【0012】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、レンズ構成を適切に設定することによ
り、全長が短くコンパクトでありながら、バックフォー
カスが長く、周辺まで明るく、歪曲収差、倍率の色収差
が十分に補正され、画面全体にわたって高画質な画像を
実現できる投写レンズを提供することを目的としてい
る。また、投写レンズとプリズムの間に迷光を遮光する
手段を配置することにより高コントラストな画像を実現
できるビデオプロジェクター、あるいは大画面表示が行
えるマルチビジョンシステムを提供することを目的とし
ている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明にかかわる投写レ
ンズは、スクリーン側より順に負のパワーの第1群レン
ズ、正のパワーの第2群レンズ、負のパワーの第3群レ
ンズ、正のパワーの第4群レンズよりなる4群構成であ
り、投写レンズ全系の焦点距離をf0、第1群レンズの
焦点距離をf1g、第2群レンズの焦点距離をf2g、
第3群レンズの焦点距離をf3g、第4群レンズの焦点
距離をf4g、最終レンズ後端から像面までをすべて空
気としたときの空気間隔をbfとして、 −0.8≦f1g/f0≦−0.5 ……………………………(1) 0.5≦f2g/f0≦0.6 ……………………………(2) −0.7≦f3g/f0≦−0.5 ……………………………(3) 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) の4つの式で与えられる条件のうち、少なくとも式
(4)で与えられる条件と、式(1),(2)のうち少
なくともいずれか一つで与えられる条件とを満たすよう
に構成したものである。
【0014】式(1)は第1群レンズの負のパワーに関
する式で、下限を下回るとペッツバール和を補正できな
くなり、ペッツバール和を補正しようとするとレンズ全
長が大きくなる。上限を超えると歪曲収差が補正できな
くなる。
【0015】式(2)は第2群レンズの正のパワーに関
する式で、下限を下回ると球面収差が補正できなくな
る。上限を超えると主光線の上側光線が跳ね上がり、テ
レセントリック性が悪くなる。さらにレンズ全長が大き
くなる。
【0016】式(3)は第3群レンズの負のパワーに関
する式で、下限を下回ると倍率の色収差を補正できなく
なり、バックフォーカスが短くなってダイクロイックプ
リズムの配置空間がとれなくなってしまう。上限を超え
ると主光線の上側光線が跳ね上がり、テレセントリック
性が悪くなる。
【0017】式(4)は第4群レンズの正のパワーとバ
ックフォーカス(最終レンズ後端から空間光変調素子の
像面までの距離)の比に関する式で、下限を下回ると歪
曲収差と倍率の色収差が補正できなくなる。上限を超え
るとレンズ全長が大きくなる。
【0018】
【0019】式(4),(2)の組み合わせの場合は、
レンズ全長を所定範囲で充分に短くでき、球面収差を良
好に補正でき、高いテレセントリック性を持たせること
ができる。
【0020】式(4),(1)の組み合わせの場合は、
レンズ全長を所定範囲で充分に短くでき、歪曲収差およ
びペッツバール和をを良好に補正でき、バックフォーカ
スを長くとれる。
【0021】その他の組み合わせの場合の作用について
は自ずと理解されるはずである。すべての条件を満たす
ときは、バックフォーカスが長くしかもレンズ全長が短
くてコンパクトでテレセントリック性を持ち、倍率の色
収差と歪曲収差とペッツバール和が補正される。
【0022】本発明にかかわるビデオプロジェクター
は、光源と、光源から放射される光により照明されると
ともに光学像を形成する空間光変調素子と、空間光変調
素子上の光学像を投写する投写手段とを備え、投写手段
として上記のような投写レンズを用いるものである。投
写レンズの全長が短いので、コンパクトなビデオプロジ
ェクターを実現できる。また、場合によっては、光源か
らの光を赤、緑、青の3色に時間的に制限する手段と、
前記光源から放射される光により照明されるとともに時
間的に変化する赤、緑、青の3色に対応する光学像を形
成する空間光変調素子を用いる。倍率の色収差が良好に
補正され、赤、緑、青の3色の映像をスクリーン上でず
れることなく投写でき、明るくて高精細な映像を得る。
【0023】上記のビデオプロジェクターをリアプロジ
ェクターに用いたときは、そのリアプロジェクターをコ
ンパクトなセットにまとめることができる。また、上記
のビデオプロジェクターをマルチビジョンシステムに用
いたときは、奥行きの小さいセットを得ることができ
る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下の説明において、投写レンズ
全系の焦点距離をf0、第1群レンズの焦点距離をf1
g、第2群レンズの焦点距離をf2g、第3群レンズの
焦点距離をf3g、第4群レンズの焦点距離をf4g、
最終レンズ後端から像面までをすべて空気としたときの
空気間隔をbfとする。
【0025】
【0026】 本発明にかかわる請求項の投写レンズ
は、スクリーン側より順に負のパワーの第1群レンズ、
正のパワーの第2群レンズ、負のパワーの第3群レン
ズ、正のパワーの第4群レンズよりなる4群構成であ
り、 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) 0.5≦f2g/f0≦0.6 ……………………………(2) の条件を満たすように構成したものであり、レンズ全長
を所定範囲で充分に短くでき、球面収差を良好に補正で
き、高いテレセントリック性を持たせることができる。
【0027】 本発明にかかわる請求項の投写レンズ
は、上記同様の4群構成であり、 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) −0.8≦f1g/f0≦−0.5 ……………………………(1) の条件を満たすように構成したものであり、レンズ全長
を所定範囲で充分に短くでき、歪曲収差およびペッツバ
ール和良好に補正でき、バックフォーカスを長くとれ
る。
【0028】 本発明にかかわる請求項の投写レンズ
は、上記同様の4群構成であり、 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) −0.7≦f3g/f0≦−0.5 ……………………………(3) −0.8≦f1g/f0≦−0.5 ……………………………(1) の条件を満たすように構成したものであり、レンズ全長
を所定範囲で充分に短くでき、歪曲収差および倍率の色
収差ならびにペッツバール和を良好に補正でき、高いテ
レセントリック性を持たせ、バックフォーカスを長くと
れる。
【0029】 本発明にかかわる請求項の投写レンズ
は、上記同様の4群構成であり、 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) −0.7≦f3g/f0≦−0.5 ……………………………(3) 0.5≦f2g/f0≦0.6 ……………………………(2) の条件を満たすように構成したものであり、レンズ全長
を所定範囲で充分に短くでき、倍率の色収差と球面収差
とペッツバール和を良好に補正でき、高いテレセントリ
ック性を持たせ、バックフォーカスを長くとれる。
【0030】 本発明にかかわる請求項の投写レンズ
は、上記同様の4群構成であり、 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) −0.8≦f1g/f0≦−0.5 ……………………………(1) 0.5≦f2g/f0≦0.6 ……………………………(2) の条件を満たすように構成したものであり、レンズ全長
を所定範囲で充分に短くでき、歪曲収差と倍率の色収差
およびペッツバール和良好に補正でき、高いテレセン
トリック性を持たせ、バックフォーカスを長くとれる。
【0031】 本発明にかかわる請求項の投写レンズ
は、上記同様の4群構成であり、 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) −0.8≦f1g/f0≦−0.5 ……………………………(1) 0.5≦f2g/f0≦0.6 ……………………………(2) −0.7≦f3g/f0≦−0.5 ……………………………(3) の条件を満たすように構成したものであり、バックフォ
ーカスが長くしかもレンズ全長が短くてコンパクトでテ
レセントリック性を持ち、倍率の色収差と歪曲収差とが
補正される。
【0032】 本発明にかかわる請求項の投写レンズ
は、上記請求項1〜において、第2群レンズ、第3群
レンズおよび第4群レンズはそれぞれ少なくとも2枚以
上のレンズで構成されており、倍率の色収差の補正のほ
かに非点収差の補正の作用が充分となる。
【0033】 本発明にかかわる請求項の投写レンズ
は、上記請求項1〜において、第1群レンズが1枚の
両凹レンズで、第2群レンズが凸の非球面レンズと凸の
球面レンズとで、第3群レンズが2枚の貼り合わせレン
ズで、第4群レンズが凸の非球面レンズと凸の球面レン
ズとで構成されており、各収差を充分に補正しながら、
バックフォーカスが長くしかもレンズ全長が短く、高い
テレセントリック性を持たせることができる。
【0034】 本発明にかかわる請求項の投写レンズ
は、上記請求項1〜において、第2群レンズがスクリ
ーン側から順に1枚の両凸非球面レンズと1枚の球面レ
ンズで、第4群レンズがスクリーン側から順に弱いパワ
ーの非球面レンズと1枚の球面レンズで構成され、投写
レンズ全系の焦点距離をf0、第4群レンズの球面レン
ズの焦点距離をf7として、 1.1≦f7/f0≦1.3 ………………………………(5) の条件を満たすように構成したものであり、歪曲収差お
よびコマ収差を補正できるとともに、プラスチックによ
り非球面レンズを作製したときに温度ドリフトが補正さ
れる。
【0035】 本発明にかかわる請求項10の投写レン
ズは、上記請求項1〜において、半画角として25度
以上を有し、Fナンバーが3.0以下とするものであ
り、コントラストの低下のない範囲で最大限明るいシス
テムを実現し、スクリーンへの距離も短くする。
【0036】 本発明にかかわる請求項11のビデオプ
ロジェクターは、光源と、前記光源から放射される光に
より照明されるとともに光学像を形成する空間光変調素
子と、前記空間光変調素子上の光学像を投写する投写手
段とを備え、前記投写手段として請求項1〜10のいず
れかに記載の投写レンズを用いるものであり、投写レン
ズの全長が短いので、コンパクトなビデオプロジェクタ
ーを実現できる。
【0037】 本発明にかかわる請求項12のビデオプ
ロジェクターは、光源と、光源からの光を赤、緑、青の
3色に時間的に制限する手段と、前記光源から放射され
る光により照明されるとともに時間的に変化する赤、
緑、青の3色に対応する光学像を形成する空間光変調素
子と、前記空間光変調素子上の光学像を投写する投写手
段とを備え、前記投写手段として請求項1〜10までの
いずれかに記載の投写レンズを用いるものであり、倍率
の色収差が良好に補正され、赤、緑、青の3色の映像を
スクリーン上でずれることなく投写でき、明るくて高精
細な映像を得る。
【0038】 本発明にかかわる請求項13のビデオプ
ロジェクターは、光源と、前記光源から放射される光に
より照明されるとともに光学像を形成する空間光変調素
子と、前記空間光変調素子上の光学像を投写する投写手
段と、前記投写手段として請求項1から請求項10まで
のいずれかに記載の投写レンズを用い、前記空間光変調
素子と前記投写手段の間に位置し投写レンズの光軸に平
行な光線を遮光するのを最小にするように光軸と平行に
置かれたルーバー状の複数の平板を遮光手段として備え
て構成されており、投写レンズに入射する不要光を遮光
手段によって遮光し、投写レンズ内での迷光を減少させ
てコントラストの高い映像を得る。
【0039】 本発明にかかわる請求項14のビデオプ
ロジェクターは、光源と、前記光源から放射される光に
より照明されるとともに光学像を形成する反射型の空間
光変調素子と、前記空間光変調素子上の光学像を投写す
る投写手段と、前記投写手段として請求項1から請求項
10までのいずれかに記載の投写レンズを用い、反射型
の空間光変調素子に前記光源から放射される光を照明す
るため前記投写手段と前記反射型の空間光変調素子の間
に位置するプリズムと、前記空間光変調素子と前記投写
手段の間に位置し投写レンズの光軸に平行な光線を遮光
するのを最小にするように光軸と平行に置かれ前記プリ
ズムに入射する光の光軸と法線が同一平面上になるよう
に配置されたルーバー状の複数の平板を遮光手段として
備えて構成されおり、空間光変調素子上の光学像を明
るく投写しながら、投写レンズに入射する反射型の空間
光変調素子やプリズムからの不要光を前記遮光手段によ
って遮光し、投写レンズ内での迷光を減少させコントラ
ストの高い映像を得ることができる。
【0040】 本発明にかかわる請求項15のビデオプ
ロジェクターは、光源と、光源からの光を赤、緑、青の
3色に時間的に制限する手段と、前記光源から放射され
る光により照明されるとともに光学像を形成する反射型
の空間光変調素子と、前記空間光変調素子上の光学像を
投写する投写手段と、前記投写手段として請求項1から
請求項10までのいずれかに記載の投写レンズを用い、
反射型の空間光変調素子に前記光源から放射される光を
照明するため前記投写手段と前記反射型の空間光変調素
子の間に位置するプリズムと、前記空間光変調素子と前
記投写手段の間に位置し光軸に平行な光線を遮光するの
を最小にするように光軸と平行に置かれ前記プリズムに
入射する光の光軸と法線が同一平面上になるように配置
されたルーバー状の複数の平板を遮光手段として備えて
構成されており、コントラストの高い映像を得ることが
できる。
【0041】 本発明にかかわる請求項16のリアプロ
ジェクターは、上記請求項1115のいずれかのビデ
オプロジェクターと、投写レンズから投写された光を折
り曲げるミラーと、さらに投写された光を映像に映し出
す透過型スクリーンとから構成されており、コンパクト
に構成しながら、コントラストの高い映像を得ることが
できる。
【0042】 本発明にかかわる請求項17のマルチビ
ジョンシステムは、上記請求項11〜15のいずれかの
ビデオプロジェクターと投写された光を映像に映し出す
透過型スクリーンと筐体から構成されたシステムを複数
台と、映像を分割する映像分割回路で構成されており、
コントラストの高い大画面映像を得ることができる。
【0043】以下、本発明にかかわる投写レンズの具体
的な実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。説明
に先立って、以下のことを簡単にまとめておく。
【0044】本発明は絞り位置を比較的スクリーン側に
配置することでテレセントリック性と倍率の色収差補正
を満足しながら短い全長を実現している。テレセントリ
ック性を得るためには主光線をレンズの仕様からくる半
画角から水平まで曲げる必要がある。このことはテレセ
ントリック性を持たないレンズに比べて主光線を大きく
曲げることとなる。このことは歪曲や倍率の色収差補正
にとって非常に大きな負担となる。歪曲や倍率の色収差
の補正は、絞りに対して対称構成をとることが有利であ
ると知られているが、テレセントリック性である限り主
光線の対称性を得ることはできない。さらに絞りの前方
に正のレンズを付加することは主光線の傾角を増大させ
ることになり、レンズ後部での主光線の曲げる量を増大
させ、歪曲や倍率の色収差補正に逆効果となる。本発明
では絞り前方の歪曲や倍率色補正のための正レンズを配
置せず、主光線の曲げる量を最小となるよう、レンズ後
部の正パワーを少なくし、絞りを比較的レンズ前方に配
置し前絞りに近い構成をとることで、歪曲や倍率色収差
の発生を少なく抑えながらレンズ全長を短くしている。
第1群と第3群を負のレンズとして軸上光線の低いとこ
ろに配置し、ペッツバール和を補正するとともに、軸上
光線の高さを変更し必要なバックフォーカスを得てい
る。さらに投写レンズ全長を短くするためには、第1群
から第3群の各群の間隔を短くすることで達成される
が、ペッツバール和を維持するために各群のパワーは大
きくなり収差補正を困難にする。そのため第2群は非球
面を含む2枚の正レンズで構成される。第3群と第4群
の間の軸上光線は傾きが少なく、主光線は大きな傾きを
持っているために第3群と第4群の空気間隔を調整する
ことでテレセントリック性を調整できる。第4群は大き
な正パワーを持っているため、歪曲の発生源となる。そ
のため第4群は非球面の補正レンズと正パワーを受け持
つ正の球面レンズの2枚のレンズで構成される。
【0045】(実施の形態1)本発明の実施の形態1に
かかわる投写レンズについて、図面を参照しつつ説明す
る。図1は実施の形態1の投写レンズの構成図である。
【0046】投写レンズ10は、第1群レンズ1と第2
群レンズ2と第3群レンズ3と第4群レンズ4とからな
る。20は投写レンズ10の背後に配置されたダイクロ
イックプリズム、31,32,33はダイクロイックプ
リズム20に接近させて配置されたR,G,Bの空間光
変調素子としての液晶パネルである。
【0047】第1群レンズ1は、両凹の1枚のレンズ1
aで構成されて強い負のパワーを持ち、軸上光線を大き
く跳ね上げて、バックフォーカスを確保する。バックフ
ォーカスは、投写レンズ10における最終レンズすなわ
ち第4群レンズ4の2番目のレンズ4bの後端から液晶
パネル31,32,33の像面までの距離である。第1
群レンズ1は、さらに入射瞳を前進させて大きな開口効
率を実現する。さらにペッツバール和を補正している。
第1群レンズ1としては一般に逆望遠型の先頭の凹レン
ズは歪曲収差の発生を抑えるためにスクリーン側(図の
左側)を凸にしたメニスカス形状となることが多いが、
本実施の形態1では非点収差が補正不足になるのを防ぐ
ために両凹の形状となる。歪曲収差に対しては主光線の
高さが低いため発生量が少なく、第2群レンズ2以降で
補正できる。
【0048】第2群レンズ2は、強い正のパワーを持つ
ようにするため両凸の非球面レンズ2aと凸の球面レン
ズ2bとで構成されて、強い正のパワーを持ち、第3群
レンズ3に入る軸上光線を収束光とする。第3群レンズ
3の倍率の色収差補正のための強い負パワーは主光線の
上側光線を補正過剰とする。このため第3群レンズ3に
入射する軸上光線は収束光とする必要がある。第1群レ
ンズ1は低屈折率で構成され、第2群レンズ2の球面レ
ンズ2bは高屈折率で構成され、ペッツバール和を補正
する。
【0049】第3群レンズ3は、高屈折率高分散の負レ
ンズ3aと低屈折率低分散の正レンズ3bの2枚の貼り
合わせレンズから構成されて、強い負のパワーを持ち、
倍率の色収差を補正する。
【0050】第4群レンズ4は、スクリーン側(図の左
側)から順に弱いパワーの歪曲収差補正用の非球面レン
ズ4aと、正のパワーを受け持つ球面レンズ4bの2枚
構成となっている。第4群レンズ4は正のパワーを持
ち、テレセントリック性を実現する。主光線が高い位置
に第4群レンズ4は位置するため歪曲収差が大きく発生
する。このため歪曲補正のための非球面レンズ4aが付
加される。第1群レンズ1の前端から液晶パネル31の
像面までの距離で表すレンズ全長を短くするためには主
光線を大きく曲げる位置が像面側にある方がよく、それ
を球面レンズ4bに受け持たせている。
【0051】本実施の形態1の投写レンズ10は、投写
レンズ全系の焦点距離をf0、第1群レンズ1の焦点距
離をf1g、第2群レンズ2の焦点距離をf2g、第3
群レンズ3の焦点距離をf3g、第4群レンズ4の焦点
距離をf4g、最終レンズである球面レンズ4bの後端
から液晶パネル31の像面までをすべて空気としたとき
の空気間隔をbfとして、以下の式(1)〜(4)の関
係を満足するように構成してある。
【0052】 −0.8≦f1g/f0≦−0.5 ……………………………(1) 0.5≦f2g/f0≦0.6 ……………………………(2) −0.7≦f3g/f0≦−0.5 ……………………………(3) 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) レンズ全長については、f0=31.6mmのときに、
第1群レンズ1の前端から液晶パネル31の像面までの
レンズ全長L1 =100mmとする。
【0053】式(1)は第1群レンズ1の負のパワーに
関する式で、下限を下回るとペッツバール和を補正でき
なくなり、ペッツバール和を補正しようとするとレンズ
全長が大きくなる。上限を超えると歪曲収差が補正でき
なくなる。
【0054】式(2)は第2群レンズ2の正のパワーに
関する式で、下限を下回ると球面収差が補正できなくな
る。上限を超えると主光線の上側光線が跳ね上がり、テ
レセントリック性が悪くなる。さらにレンズ全長が大き
くなる。
【0055】式(3)は第3群レンズ3の負のパワーに
関する式で、下限を下回ると倍率の色収差を補正できな
くなり、バックフォーカスが短くなってダイクロイック
プリズム20の配置空間がとれなくなってしまう。上限
を超えると主光線の上側光線が跳ね上がり、テレセント
リック性が悪くなる。
【0056】式(4)は第4群レンズ4の正のパワーと
バックフォーカスの比に関する式で、下限を下回ると歪
曲収差と倍率の色収差が補正できなくなる。上限を超え
るとレンズ全長が大きくなる。
【0057】本実施の形態1は、前記式(1)〜(4)
の関係式を満足しているので、バックフォーカスを満足
し、しかもレンズ全長L1 が100mmと比較的に短く
てコンパクトであり、歪曲収差や倍率の色収差を良好に
補正することができ、さらにテレセントリック性を満足
し、ペッツバール和を補正できる。
【0058】さらに第4群レンズ4の球面レンズ4bの
焦点距離をf7とすると、以下の式(5)を満足するこ
とが好ましい。
【0059】 1.1≦f7/f0≦1.3 ………………………………(5) 式(5)は第4群レンズ4の球面レンズ4bの正のパワ
ーに関する式で、下限を下回ると球面レンズ4bの正の
パワーが強すぎて製造コストが高くなる。上限を超える
と非球面レンズ4aのパワーが強くなり、プラスチック
で非球面レンズを構成した場合には温度変化による温度
ドリフトが大きくなる。
【0060】以下、本発明の実施の形態1にかかわる投
写レンズ10についての具体的な数値の例を示す。
【0061】(具体的数値例)Fナンバー=3.00、
投写レンズ全系の焦点距離f0=31.6mm、倍率=
70、半画角ω=26.31°、口径比=1:3.0の
投写レンズ10において、式(1)〜(4)の条件を満
足することにより、バックフォーカスが長くしかもレン
ズ全長が短くてコンパクトでテレセントリック性を持
ち、倍率の色収差と歪曲収差とが補正され、また、式
(5)の条件を満足することによりプラスチック使用に
よる温度ドリフトが補正されることを目的とした設計例
である。すなわち、 f0=31.6mm f1g=21.08mm f2g=17.35mm f3g=19.05mm f4g=26.24mm bf=26.01mm f7=37.60mm として、 f1g/f0=−0.667 f2g/f0=0.549 f3g/f0=−0.603 f4g/bf=1.019 f7/f0=1.19 投写レンズ10の構成を示す図1においてri(i=
1,2,3…)はi番目のレンズ各面の曲率半径(m
m)、diはi番目のレンズのレンズ厚またはレンズ間
間隔(mm)である。各レンズのd線での屈折率をni
(i=1,2,3…)、各レンズのd線でのアッベ数を
νiとして、 r1=−33.5 d1=2.00 n1=1.56873 ν1=63.1 r2=19.183 d2=4.16 r3=69.346 d3=4.00 n2=1.60602 ν2=57.4 r4=-41.257 d4=5.34 r5=21.695 d5=5.50 n3=1.69680 ν3=55.4 r6=-70.500 d6=11.31 r7=-15.128 d7=2.00 n4=1.78472 ν4=25.7 r8=39.223 d8=7.10 n5=1.62299 ν5=58.12 r9=-188.770 d9=5.47 r10=-116.125 d10=4.20 n6=1.51645 ν6=56.9 r11=-28.825 d11=0.50 r12=91.270 d12=13.30 n7=1.62299 ν7=58.1 r13=-29.970 d13=5.15 r14=0.0 d14=31.50 n8=1.51633 ν8=64.1 r15=0.0 レンズの非球面形状は、Xをレンズの光軸からの開口の
半径距離hの位置におけるレンズ頂点からの変位量とす
るとき、以下の式(6)で表される回転対称非球面であ
る。
【0062】
【数1】
【0063】第2群レンズ2における非球面レンズ2a
の半径r3の3面の非球面係数は、 A4=1.85280×10-5 である。すなわち、式(6)における総和Σは、 Σ=A4・h4 となる。また、第4群レンズ4における非球面レンズ4
aの半径r10の10面の非球面係数は、 A4=2.11610×10-5 A6=5.09590×10-6 A8=5.00840×10-11 A10=−6.14760×10-14 である。すなわち、式(6)における総和Σは、 Σ=A4・h4 +A6・h6 +A8・h8 +A10・h
10 となる。
【0064】図2(a),(b),(c)は上記の具体
例の場合の球面収差、非点収差、歪曲収差であり、良好
に補正されている。
【0065】以上のようにして、本実施の形態1によれ
ば、バックフォーカスが長くしかもレンズ全長が短くて
コンパクトでテレセントリック性を持ち、倍率の色収差
と歪曲収差とが補正されており、しかもプラスチック使
用による温度ドリフトが補正されている。
【0066】次に、変形の実施の形態について考察す
る。
【0067】式(1)の下限値および上限値にそれぞれ
±20%の誤差を持たせ、同様に式(2)〜(5)の下
限値および上限値にそれぞれ±20%の誤差を持たせる
ことを前提にして、次のような変形の形態で実施するこ
とも可能である。
【0068】 (1) 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) −0.7≦f3g/f0≦−0.5 ……………………………(3) この場合に、式(1),(2)は上記のように下限値お
よび上限値にそれぞれ±20%の誤差を持っていてよ
い。
【0069】 (2) 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) 0.5≦f2g/f0≦0.6 ……………………………(2) この場合に、式(1),(3)は下限値および上限値に
それぞれ±20%の誤差を持っていてよい。
【0070】 (3) 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) −0.8≦f1g/f0≦−0.5 ……………………………(1) この場合に、式(2),(3)は下限値および上限値に
それぞれ±20%の誤差を持っていてよい。
【0071】 (4) 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) −0.7≦f3g/f0≦−0.5 ……………………………(3) −0.8≦f1g/f0≦−0.5 ……………………………(1) この場合に、式(2)は上記のように下限値および上限
値にそれぞれ±20%の誤差を持っていてよい。
【0072】 (5) 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) −0.7≦f3g/f0≦−0.5 ……………………………(3) 0.5≦f2g/f0≦0.6 ……………………………(2) この場合に、式(1)は上記のように下限値および上限
値にそれぞれ±20%の誤差を持っていてよい。
【0073】 (6) 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) −0.8≦f1g/f0≦−0.5 ……………………………(1) 0.5≦f2g/f0≦0.6 ……………………………(2) この場合に、式(3)は上記のように下限値および上限
値にそれぞれ±20%の誤差を持っていてよい。
【0074】 (7) −0.7≦f3g/f0≦−0.5 ……………………………(3) −0.8≦f1g/f0≦−0.5 ……………………………(1) この場合に、式(2),(4)は上記のように下限値お
よび上限値にそれぞれ±20%の誤差を持っていてよ
い。
【0075】 (8) −0.7≦f3g/f0≦−0.5 ……………………………(3) 0.5≦f2g/f0≦0.6 ……………………………(2) この場合に、式(1),(4)は上記のように下限値お
よび上限値にそれぞれ±20%の誤差を持っていてよ
い。
【0076】 (9) 0.5≦f2g/f0≦0.6 ……………………………(2) −0.8≦f1g/f0≦−0.5 ……………………………(1) この場合に、式(3),(4)は上記のように下限値お
よび上限値にそれぞれ±20%の誤差を持っていてよ
い。
【0077】 (10) −0.7≦f3g/f0≦−0.5 ……………………………(3) 0.5≦f2g/f0≦0.6 ……………………………(2) −0.8≦f1g/f0≦−0.5 ……………………………(1) この場合に、式(4)は上記のように下限値および上限
値にそれぞれ±20%の誤差を持っていてよい。
【0078】(実施の形態2)図3は本発明の実施の形
態2にかかわるビデオプロジェクター40aの構成図で
ある。図3において、Aは実施の形態1で示した投写レ
ンズ、Bは光学像を形成する液晶パネルなどの空間光変
調素子であり、この空間光変調素子BはR,G,B
(赤、緑、青)のフィルタ付きのカラータイプに構成さ
れている。Cは光源、Pはこのビデオプロジェクター4
0aで投写された映像のフォーカス面としてのスクリー
ンである。空間光変調素子Bはモノクロタイプでもよ
い。ビデオプロジェクターのタイプとしては、フロント
型でもリア型でもよい。このような実施の形態2によれ
ば、光源Cにより照明される空間光変調素子Bに形成さ
れた光学像を投写レンズAによってスクリーンPに拡大
投写する。投写レンズAに実施の形態1で示した投写レ
ンズAを用いることによって、投写レンズの全長が短
く、コンパクトなビデオプロジェクターが得られる。
【0079】(実施の形態3)図4は本発明の実施の形
態3にかかわるビデオプロジェクター40bの構成図で
ある。図4において、Aは実施の形態1で示した投写レ
ンズ、Bは光学像を形成する空間光変調素子であり、こ
の空間光変調素子BはR,G,Bの3種の光学像が時間
的に分割されて形成される。DはR,G,Bのフィルタ
を回転させることで赤、緑、青の3色に時間的に制限す
るカラーフィルタ手段である。ビデオプロジェクターの
タイプとしては、フロント型でもリア型でもよい。この
ような実施の形態2によれば、光源Cからの光は、回転
に伴ってR,G,Bの3色に時間的に制限するカラーフ
ィルタ手段Dによって赤、緑、青の3色に時間的に分解
され、空間光変調素子Bを照明する。空間光変調素子B
は赤、緑、青の3種の光学像が時間的に分割されて形成
され、投写レンズAによって拡大投写される。投写レン
ズAに実施の形態1で示した投写レンズを用いることに
よって、明るくて、色のにじみや歪みが少ない映像が得
られ、投写レンズの全長が短いので小さくて携帯できる
ビデオプロジェクターが実現できる。
【0080】(実施の形態4)図5は本発明の実施の形
態4にかかわるリアプロジェクター50の構成図であ
る。図5において、Gは実施の形態2で示したビデオプ
ロジェクター40aや実施の形態3で示したビデオプロ
ジェクター40b、Hは光を折り曲げるミラー、Iは透
過型スクリーン、Jは筐体である。このように構成され
たリアプロジェクター50においては、ビデオプロジェ
クターGから投写される映像はミラーHによって反射さ
れ、透過型スクリーンIに結像される。このような実施
の形態4によれば、ビデオプロジェクターGに実施の形
態2や3で示したビデオプロジェクターを用いることに
よって、セットの高さが低く抑えることができ、コンパ
クトなセットが実現できる。
【0081】(実施の形態5)図6は本発明の実施の形
態5にかかわるマルチビジョンシステム60の構成図で
ある。マルチビジョンシステムは、単位表示画面の複数
個を縦横に並べた大きな表示画面に1つの映像を表示す
るときに、その1つの映像を単位表示画面ごとに分割
し、各分割映像を単位表示画面に表示するものである。
図6において、Gは実施の形態2や3で示したビデオプ
ロジェクター、Iは透過型スクリーン、Kは筐体、Lは
映像を分割する映像分割回路である。このように構成さ
れたマルチビジョンシステム60においては、映像信号
は映像分割回路Lによって加工分割されて複数台のビデ
オプロジェクターGに送られる。各ビデオプロジェクタ
ーGから投写される映像はそれぞれの透過型スクリーン
Iに結像され、複数の透過型スクリーンIに映出された
分割映像が合成されて1つの映像として見える。このよ
うな実施の形態5によれば、ビデオプロジェクターGに
実施の形態2や3で示したビデオプロジェクターを用い
ることによって、奥行きの短いセットが実現できる。
【0082】(実施の形態6)図7は本発明の実施の形
態6にかかわるビデオプロジェクター40cの構成図で
ある。図7において、Mは投写レンズAの光軸と平行に
置かれたルーバー状の複数の平板の遮光手段、Aは実施
の形態1で示したような投写レンズである。ただし、こ
の投写レンズAとしては実施の形態1の投写レンズに限
定されることはなく、テレセントリック性を持つ投写レ
ンズであればよい。Bは光学像を形成する液晶パネルな
どのカラータイプの空間光変調素子、Cは光源である。
図8は本発明の実施の形態6にかかわるビデオプロジェ
クター40cの投写像を構成する有効な光束を示す説明
図である。光源Cからの光は、空間光変調素子Bを照明
する。空間光変調素子Bは光学像が形成され、この光学
像は投写レンズAの光軸と平行に置かれたルーバー状の
複数の平板の遮光手段Mによって一部分は遮光される。
遮光されない光は投射レンズAによって拡大投写され
る。しかし、空間光変調素子Bから投写レンズAへ入射
する光は投射レンズAがテレセントリック性を持ってい
るので投写レンズの光軸に平行である。このため遮光手
段Mによって遮光される光としては、平板の遮光手段M
の厚みと主光線以外の上光線や下光線のような広がり角
を持った光線が投写レンズの光軸に平行に置かれた遮光
手段Mによって投写レンズの瞳を影にするわずかな一部
分にすぎない。図8において斜線部分は空間光変調素子
Bの光学像を投写レンズAが拡大投射する有効な光束を
示している。遮光手段Mによって一部分は遮光される
が、遮光手段Mが投写レンズAの光軸に対して平行に配
置されるため、有効光を遮光する量は少ないことを示し
ている。
【0083】これに対して投写レンズの光軸に対してF
ナンバー光線以上の角度を持った光線はすべて不要光と
考えられ、もしその迷光が投写レンズに入射すると投写
映像のコントラストを低下させる原因となる。図9は本
発明の実施の形態6にかかわるビデオプロジェクター4
0cのコントラストを低下させる不要な光束が投写レン
ズAに入射しようとするが、それが遮光手段Mによって
遮光されている状態を示す説明図である。図9において
斜線部は空間光変調素子Bから照らし出されて投写レン
ズAに入射しようとする不要光を示している。これらの
不要光は投写レンズAの光軸に対して角度を持っている
ために平板の遮光手段Mによって遮光され、したがっ
て、投写レンズの中に入って迷光となって投写映像のコ
ントラストを低下させることを未然に防ぐことができ
る。この遮光手段Mによる投写映像のコントラスト改善
の効果は遮光手段Mのルーバー状の平板の数が多いほ
ど、また遮光手段Mの光軸方向に測った距離が長いほど
効果が高い。本来の光学像の投写映像の明るさはルーバ
ー状の平板の数が多いほど、また遮光手段Mの光軸方向
に測った距離が長いほど暗くなる。このような実施の形
態6によれば、遮光手段Mを用いることによってコント
ラストの高い映像を投写できるビデオプロジェクターが
得られる。
【0084】(実施の形態7)図10は本発明の実施の
形態7にかかわるビデオプロジェクター40dの構成図
である。図10において、Aは実施の形態1で示したよ
うな投写レンズ、Mはルーバー状の複数の平板からなる
遮光手段であって、投写レンズAの光軸と平行に置かれ
ている。Oは光学像を形成する反射型のカラータイプの
空間光変調素子、Cは光源、Nは光源Cからの光を空間
光変調素子Oに照明するためのプリズムである。空間光
変調素子Oは投写レンズAの光軸に垂直で、その光軸が
空間光変調素子Oの中心を通る状態に配置されている。
光源Cは、その光軸が投写レンズAの光軸と直角で、プ
リズムNに対してそれに入射した光が空間光変調素子O
の中心軸に入射するように配置されている。投写レンズ
Aは実施の形態1の投写レンズに限定されることはな
く、テレセントリック性を持つ投写レンズであればよ
い。光源Cからの光は、プリズムNを通して反射型の空
間光変調素子Oを照明する。反射型の空間光変調素子O
は光学像が形成され、この光学像はプリズムNを通して
投写レンズAの光軸と平行に置かれたルーバー状の複数
の平板の遮光手段Mによって一部分は遮光される。遮光
されない光は投射レンズAによって拡大投写される。し
かし、空間光変調素子Oから投写レンズAへ入射する光
は投射レンズAがテレセントリック性を持っているので
投写レンズAの光軸に平行である。このため遮光手段M
によって遮光される光としては、平板の遮光手段Mの厚
みと主光線以外の上光線や下光線のような広がり角を持
った光線が投写レンズの光軸に平行に置かれた遮光手段
Mによって投写レンズの瞳を影にするわずかな一部分に
すぎない。
【0085】これに対して投写レンズの光軸に対してF
ナンバー光線以上の角度を持った光線はすべて不要光と
考えられ、特にプリズムNの内面での反射や、角度を持
った反射型の空間光変調素子Oのオフ光が、投写レンズ
内に入射すると投写映像のコントラストを低下させる原
因となる。これらの不要光は投写レンズAの光軸に対し
て角度を持っているために平板の遮光手段Mによって遮
光され、したがって、投写レンズの中に入って迷光とな
って投写映像のコントラストを低下させることを未然に
防ぐことができる。不要光の角度はプリズムNに入射す
る照明光の光軸と投写レンズAの光軸を含む平面上で大
きくなるので、平板の遮光手段Mは、この平板の法線が
プリズムに入射する光の光軸と同一平面上になるように
この遮光手段Mを配置する。遮光手段Mによる投写映像
のコントラスト改善の効果は遮光手段Mの平板の数が多
いほど、また遮光手段Mの光軸方向に測った距離が長い
ほど効果が高い。本来の光学像の投写映像の明るさは遮
光手段Mの数が多いほど、また遮光手段Mの光軸方向に
測った距離が長いほど暗くなる。このような実施の形態
7によれば、遮光手段Mを用いることによって反射型の
空間光変調素子Oを使って明るくてコントラストの高い
映像を投写できるビデオプロジェクターが得られる。
【0086】(実施の形態8)図11は本発明の実施の
形態8にかかわるビデオプロジェクター40eの構成図
である。図11において、Aは実施の形態1で示したよ
うな投写レンズ、Mはルーバー状の複数の平板からなる
遮光手段であって、投写レンズAの光軸と平行に置かれ
ている。Oは光学像を形成する反射型のカラータイプの
空間光変調素子、Cは光源、Nは光源Cからの光を空間
光変調素子Oに照明するためのプリズム、DはR,G,
Bのフィルタを回転させることで赤、緑、青の3色に時
間的に制限するカラーフィルタ手段である。カラーフィ
ルタ手段Dは光源Cの光軸に対して垂直に配置され、光
源Cの光軸と平行な軸心まわりに回転されるようになっ
ている。投写レンズAは実施の形態1の投写レンズに限
定されることはなく、テレセントリック性を持つ投写レ
ンズであればよい。光源Cからの光は、赤、緑、青の3
色に時間的に制限するカラーフィルタ手段Dによって
赤、緑、青の3色に時間的に分解され、プリズムNを通
して反射型の空間光変調素子Oを照明する。反射型の空
間光変調素子Oは赤、緑、青の3種の光学像が時間的に
分割されて形成され、この光学像はプリズムNを通して
投写レンズAの光軸と平行に置かれたルーバー状の複数
の平板の遮光手段Mによって一部分は遮光される。遮光
されない光は投射レンズAによって拡大投写される。し
かし、空間光変調素子Oから投写レンズAへ入射する光
は投射レンズAがテレセントリック性を持っているので
投写レンズAの光軸に平行である。このため遮光手段M
によって遮光される光としては、平板の遮光手段Mの厚
みと主光線以外の上光線や下光線のような広がり角を持
った光線が投写レンズの光軸に平行に置かれた遮光手段
Mによって投写レンズの瞳を影にするわずかな一部分に
すぎない。
【0087】これに対して投写レンズの光軸に対してF
ナンバー光線以上の角度を持った光線はすべて不要光と
考えられ、特にプリズムNの内面での反射や、角度を持
った反射型の空間光変調素子Oのオフ光が、投写レンズ
内に入射すると投写映像のコントラストを低下させる原
因となる。これらの不要光は投写レンズAの光軸に対し
て角度を持っているために平板の遮光手段Mによって遮
光され、したがって、投写レンズAの中に入って迷光と
なって投写映像のコントラストを低下させることを未然
に防ぐことができる。不要光の角度はプリズムNに入射
する照明光の光軸と投写レンズの光軸を含む平面上で大
きくなるので、平板の遮光手段Mは、この平板の法線が
プリズムに入射する光の光軸と同一平面上になるように
この遮光手段Mを配置する。遮光手段Mによる投写映像
のコントラスト改善の効果は遮光手段Mの平板の数が多
いほど、また遮光手段Mの光軸方向に測った距離が長い
ほど効果が高い。本来の光学像の投写映像の明るさは遮
光手段Mの数が多いほど、また遮光手段Mの光軸方向に
測った距離が長いほど暗くなる。このような実施の形態
8によれば、遮光手段Mを用いることによって反射型の
空間光変調素子Oを使って明るくてコントラストの高
い、色ずれの少ない映像を投写できるビデオプロジェク
ターが得られる。
【0088】なお、図7、図10、図11に示すビデオ
プロジェクターを図5のリアプロジェクター50に適用
してもよいし、図6のマルチビジョンシステム60に適
用してもよい。また、空間光変調素子としては、液晶パ
ネルのほか、反射型ミラーデバイスを用いることもでき
る。
【0089】
【発明の効果】以上記載したように本発明によれば、レ
ンズ構成を適切に設定することにより、レンズ全長が短
くて、バックフォーカスが長く、テレセントリック性を
持った、色のにじみの少ない、歪みの少ない画像を実現
できる投写レンズを提供することができる。また本発明
は、そのような投写レンズを用いることにより、明るく
高画質な大画面映像をコンパクトに実現できるビデオプ
ロジェクター、リアプロジェクター、マルチビジョンシ
ステムを提供することができる。また本発明は投写レン
ズの光軸に平行に配置された平板の遮光手段を投写レン
ズと空間光変調素子の間に配置することにより、明るく
コントラストの高い高画質な大画面映像を実現できるビ
デオプロジェクター、マルチビジョンシステムを提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1にかかわる投写レンズ
の構成図
【図2】 実施の形態1の場合の収差図
【図3】 実施の形態2にかかわるビデオプロジェクタ
ーの構成図
【図4】 実施の形態3にかかわるビデオプロジェクタ
ーの構成図
【図5】 実施の形態4にかかわるリアプロジェクター
の構成図
【図6】 実施の形態5にかかわるマルチビジョンシス
テムの構成図
【図7】 実施の形態6にかかわるビデオプロジェクタ
ーの構成図
【図8】 実施の形態6にかかわるビデオプロジェクタ
ーの有効な光束を示す説明図
【図9】 実施の形態6にかかわるビデオプロジェクタ
ーの不要な光束を示す説明図
【図10】 実施の形態7にかかわるビデオプロジェク
ターの構成図
【図11】 実施の形態8にかかわるビデオプロジェク
ターの構成図
【符号の説明】
1……第1群レンズ、 1a……両凹レンズ、 2……
第2群レンズ、 2a……非球面レンズ、 2b……凸
の球面レンズ、 3……第3群レンズ、 3a……高屈
折率高分散の負レンズ、 3b……低屈折率低分散の正
レンズ、 4……第4群レンズ、 4a……非球面レン
ズ、 4b……球面レンズ、 10……投写レンズ、
20……ダイクロイックプリズム、 31,32,33
……液晶パネル(空間光変調素子)、 40a,40
b,40c,40d,40e……ビデオプロジェクタ
ー、 50……リアプロジェクター、 60……マルチ
ビジョンシステム、 A……投写レンズ、 B……空間
光変調素子、 C……光源、D……カラーフィルタ手
段、 G……ビデオプロジェクター、 H……ミラー、
I……透過型スクリーン、 J……筐体、 K……筐
体、 L……映像分割回路、 M……遮光手段、 N…
…プリズム、 O……反射型の空間光変調素子、P……
スクリーン
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−20192(JP,A) 特開 平3−145613(JP,A) 特開 平4−174809(JP,A) 特開 平5−203871(JP,A) 特開 平8−201688(JP,A) 特開 平8−211286(JP,A) 特開 平10−170824(JP,A) 特開 平5−297276(JP,A) 特開 平6−130293(JP,A) 特開 平7−209581(JP,A) 特開 平8−166538(JP,A) 特開 平8−320433(JP,A) 特開 平9−26542(JP,A) 特開 平9−243917(JP,A) 特開 平9−329740(JP,A) 特開 平10−133106(JP,A) 特開 平10−133110(JP,A) 特開 平10−161597(JP,A) 特開 平3−163985(JP,A) 特開 昭57−101812(JP,A) 特開 昭64−10206(JP,A) 特開 昭62−280814(JP,A) 特開 昭62−139517(JP,A) 特開 昭62−139516(JP,A) 特開 昭62−139515(JP,A) 実開 昭62−25932(JP,U) 国際公開96/018124(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 13/24 G02B 9/62

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スクリーン側より順に負のパワーの第1
    群レンズ、正のパワーの第2群レンズ、負のパワーの第
    3群レンズ、正のパワーの第4群レンズよりなる4群構
    成であり、投写レンズ全系の焦点距離をf0、第2群レ
    ンズの焦点距離をf2g、第4群レンズの焦点距離をf
    4g、最終レンズ後端から像面までをすべて空気とした
    ときの空気間隔をbfとして、 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) 0.5≦f2g/f0≦0.6 ……………………………(2) の条件を満たす投写レンズ。
  2. 【請求項2】 スクリーン側より順に負のパワーの第1
    群レンズ、正のパワーの第2群レンズ、負のパワーの第
    3群レンズ、正のパワーの第4群レンズよりなる4群構
    成であり、投写レンズ全系の焦点距離をf0、第1群レ
    ンズの焦点距離をf1g、第4群レンズの焦点距離をf
    4g、最終レンズ後端から像面までをすべて空気とした
    ときの空気間隔をbfとして、 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) −0.8≦f1g/f0≦−0.5 ……………………………(1) の条件を満たす投写レンズ。
  3. 【請求項3】 スクリーン側より順に負のパワーの第1
    群レンズ、正のパワーの第2群レンズ、負のパワーの第
    3群レンズ、正のパワーの第4群レンズよりなる4群構
    成であり、投写レンズ全系の焦点距離をf0、第1群レ
    ンズの焦点距離をf1g、第3群レンズの焦点距離をf
    3g、第4群レンズの焦点距離をf4g、最終レンズ後
    端から像面までをすべて空気としたときの空気間隔をb
    fとして、 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) −0.7≦f3g/f0≦−0.5 ……………………………(3) −0.8≦f1g/f0≦−0.5 ……………………………(1) の条件を満たす投写レンズ。
  4. 【請求項4】 スクリーン側より順に負のパワーの第1
    群レンズ、正のパワーの第2群レンズ、負のパワーの第
    3群レンズ、正のパワーの第4群レンズよりなる4群構
    成であり、投写レンズ全系の焦点距離をf0、第2群レ
    ンズの焦点距離をf2g、第3群レンズの焦点距離をf
    3g、第4群レンズの焦点距離をf4g、最終レンズ後
    端から像面までをすべて空気としたときの空気間隔をb
    fとして、 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) −0.7≦f3g/f0≦−0.5 ……………………………(3) 0.5≦f2g/f0≦0.6 ……………………………(2) の条件を満たす投写レンズ。
  5. 【請求項5】 スクリーン側より順に負のパワーの第1
    群レンズ、正のパワーの第2群レンズ、負のパワーの第
    3群レンズ、正のパワーの第4群レンズよりなる4群構
    成であり、投写レンズ全系の焦点距離をf0、第1群レ
    ンズの焦点距離をf1g、第2群レンズの焦点距離をf
    2g、第4群レンズの焦点距離をf4g、最終レンズ後
    端から像面までをすべて空気としたときの空気間隔をb
    fとして、 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) −0.8≦f1g/f0≦−0.5 ……………………………(1) 0.5≦f2g/f0≦0.6 ……………………………(2) の条件を満たす投写レンズ。
  6. 【請求項6】 スクリーン側より順に負のパワーの第1
    群レンズ、正のパワーの第2群レンズ、負のパワーの第
    3群レンズ、正のパワーの第4群レンズよりなる4群構
    成であり、投写レンズ全系の焦点距離をf0、第1群レ
    ンズの焦点距離をf1g、第2群レンズの焦点距離をf
    2g、第3群レンズの焦点距離をf3g、第4群レンズ
    の焦点距離をf4g、最終レンズ後端から像面までをす
    べて空気としたときの空気間隔をbfとして、 0.9≦f4g/bf≦1.1 ……………………………(4) −0.8≦f1g/f0≦−0.5 ……………………………(1) 0.5≦f2g/f0≦0.6 ……………………………(2) −0.7≦f3g/f0≦−0.5 ……………………………(3) の条件を満たす投写レンズ。
  7. 【請求項7】 第2群レンズ、第3群レンズおよび第4
    群レンズはそれぞれ少なくとも2枚以上のレンズで構成
    されている請求項1からまでのいずれかに記載の投写
    レンズ。
  8. 【請求項8】 第1群レンズが1枚の両凹レンズで、第
    2群レンズが凸の非球面レンズと凸の球面レンズとで、
    第3群レンズが2枚の貼り合わせレンズで、第4群レン
    ズが凸の非球面レンズと凸の球面レンズとで構成されて
    いる請求項1から請求項までのいずれかに記載の投写
    レンズ。
  9. 【請求項9】 第2群レンズがスクリーン側から順に1
    枚の両凸非球面レンズと1枚の球面レンズで、第4群レ
    ンズがスクリーン側から順に弱いパワーの非球面レンズ
    と1枚の球面レンズで構成され、投写レンズ全系の焦点
    距離をf0、第4群レンズの球面レンズの焦点距離をf
    7として、 1.1≦f7/f0≦1.3 ………………………………(5) の条件を満たす請求項1からまでのいずれかに記載の
    投写レンズ。
  10. 【請求項10】 半画角として25度以上を有し、Fナ
    ンバーが3.0以下である請求項1から請求項までの
    いずれかに記載の投写レンズ。
  11. 【請求項11】 光源と、前記光源から放射される光に
    より照明されるとともに光学像を形成する空間光変調素
    子と、前記空間光変調素子上の光学像を投写する投写手
    段とを備え、前記投写手段として請求項1から請求項
    までのいずれかに記載の投写レンズを用いるビデオプ
    ロジェクター。
  12. 【請求項12】 光源と、光源からの光を赤、緑、青の
    3色に時間的に制限する手段と、前記光源から放射され
    る光により照明されるとともに時間的に変化する赤、
    緑、青の3色に対応する光学像を形成する空間光変調素
    子と、前記空間光変調素子上の光学像を投写する投写手
    段とを備え、前記投写手段として請求項1から請求項
    までのいずれかに記載の投写レンズを用いるビデオプ
    ロジェクター。
  13. 【請求項13】 光源と、前記光源から放射される光に
    より照明されるとともに光学像を形成する空間光変調素
    子と、前記空間光変調素子上の光学像を投写する投写手
    段と、前記投写手段として請求項1から請求項10まで
    のいずれかに記載の投写レンズを用い、前記空間光変調
    素子と前記投写手段の間に位置し投写レンズの光軸に平
    行な光線を遮光するのを最小にするように光軸と平行に
    置かれたルーバー状の複数の平板を遮光手段として備え
    て構成されているビデオプロジェクター。
  14. 【請求項14】 光源と、前記光源から放射される光に
    より照明されるとともに光学像を形成する反射型の空間
    光変調素子と、前記空間光変調素子上の光学像を投写す
    る投写手段と、前記投写手段として請求項1から請求項
    10までのいずれかに記載の投写レンズを用い、反射型
    の空間光変調素子に前記光源から放射される光を照明す
    るため前記投写手段と前記反射型の空間光変調素子の間
    に位置するプリズムと、前記空間光変調素子と前記投写
    手段の間に位置し投写レンズの光軸に平行な光線を遮光
    するのを最小にするように光軸と平行に置かれ前記プリ
    ズムに入射する光の光軸と法線が同一平面上になるよう
    に配置されたルーバー状の複数の平板を遮光手段として
    備えて構成されているビデオプロジェクター。
  15. 【請求項15】 光源と、光源からの光を赤、緑、青の
    3色に時間的に制限する手段と、前記光源から放射され
    る光により照明されるとともに光学像を形成する反射型
    の空間光変調素子と、前記空間光変調素子上の光学像を
    投写する投写手段と、前記投写手段として請求項1から
    請求項10までのいずれかに記載の投写レンズを用い、
    反射型の空間光変調素子に前記光源から放射される光を
    照明するため前記投写手段と前記反射型の空間光変調素
    子の間に位置するプリズムと、前記空間光変調素子と前
    記投写手段の間に位置し光軸に平行な光線を遮光するの
    を最小にするように光軸と平行に置かれ前記プリズムに
    入射する光の光軸と法線が同一平面上になるように配置
    されたルーバー状の複数の平板を遮光手段として備えて
    構成されているビデオプロジェクター。
  16. 【請求項16】 請求項11から請求項15までのいず
    れかに記載のビデオプロジェクターと、投写レンズから
    投写された光を折り曲げるミラーと、さらに投写された
    光を映像に映し出す透過型スクリーンとから構成されて
    いるリアプロジェクター。
  17. 【請求項17】 請求項11から請求項15までのいず
    れかに記載のビデオプロジェクターと投写された光を映
    像に映し出す透過型スクリーンと筐体から構成されたシ
    ステムを複数台と、映像を分割する映像分割回路で構成
    されているマルチビジョンシステム。
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CN107678126A (zh) * 2017-09-29 2018-02-09 福建福光股份有限公司 3.6mm日夜两用大通光定焦镜头

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