JP3507362B2 - 光熱変換分光分析方法とその装置 - Google Patents
光熱変換分光分析方法とその装置Info
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Description
分光分析方法とそのための装置に関するものである。さ
らに詳しくは、この出願の発明は、装置構成を簡略化
し、作製コストの低減や測定操作の簡便化等を可能とし
た、新しい光熱変換分光分析方法とその装置に関するも
のである。
各種の機能材料や液体等を対象とし、微小領域での高感
度分析を行うための方法として、光熱変換現象を応用し
た光熱変換分光分析法が知られている。この光熱変換分
光分析法は、分析の対象が気・液・固相の三態のいずれ
であってもよく、試料形態を問わないため、非常に多く
の種類の対象に対して適用され、また、試料の形態に応
じて具体的な態様を選択できるため、分光分析法として
の自由度が大きいという特徴を有している。
とつである光熱偏光分光法では、励起光を集光して照射
し、試料中の分析対象(分子)に吸光させ、無放射緩和
過程により溶媒中へ熱が伝導して熱レンズが形成される
ことを利用し、この熱レンズに検出光を通過させる。こ
の方法においては、熱レンズを通過した検出光は偏向す
るため、被測定分子が存在しない場合と比較して、その
強度分布が変動する。そこで、この変動を光電変換器に
より電気信号に変換し、その変動の大きさより分析対象
の分子の濃度を測定する。本来、この光熱分光分析法で
は形成される熱レンズの影響により、励起光そのものが
偏向する。だが、その量は僅かである。通常では、検出
光を別に照射し、その集光点の位置を励起光の集光点よ
り光軸方向へずらすことにより、偏向度を大きくして感
度を高くしている。
方法ではあるが、励起光と検出光にはレーザ光を用い、
しかも励起光と検出光を分離することから、従来では、
それぞれのレーザ光の波長が異なる2つのレーザ光源を
用いなければならないという制約があった。そして、こ
のように、2つのレーザ光源を用いることから、装置構
成が複雑であって、その製作コストが高くなるととも
に、光軸の調整が複雑なものとなっており、操作が必ず
しも簡便ではないという問題があった。
みてなされたものであり、従来の2つのレーザー光源を
用いた光熱分光法の問題点を解消し、装置構成が簡略化
され、製作が低コストで可能で、かつ、分析操作が簡便
でもある、新しい光熱変換分光分析法と光熱変換分光分
析装置を提供することを目的としている。
の課題を解決するものとして、第1には、試料に励起光
を集光照射して熱レンズを形成するとともに、試料に検
出光を照射し、透過した検出光の偏向にともなう強度の
変化を光電変換器により測定する光熱変換分光分析方法
において、単一のレーザ光源より出力されるレーザ光か
ら、お互いに垂直な偏光面を持つ励起光と検出光とを形
成し、試料透過後に励起光と検出光の分離を行うことを
特徴とする光熱変換分光分析方法を提供する。
して熱レンズを形成するとともに、試料に検出光を照射
し、透過した検出光の偏向にともなう強度の変化を光電
変換器により測定する光熱変換分光分析方法において、
単一のレーザ光源より出力されたレーザ光の径を拡大
し、径が拡大されたレーザ光を励起光と検出光としてそ
れぞれの偏波面がお互いに垂直なレーザ光に分波し、分
波された励起光を変調およびシフトし、励起光と検出光
を合波した後に合波されたレーザ光を試料に集光し、試
料を透過するレーザ光から検出光のみを取り出し、光電
変換器により検出光の光量を測定することを特徴とする
光熱変換分光分析方法を、第3には、試料に励起光を集
光照射して熱レンズを形成するとともに、試料に検出光
を照射し、透過した検出光の偏向にともなう強度の変化
を光電変換器により測定する光熱変換分光分析方法にお
いて、単一のレーザ光源より出力されたレーザ光の径を
拡大し、径が拡大されたレーザ光の中心軸付近の領域に
含まれるレーザ光を励起光とし、また、それ以外の領域
のレーザ光を検出光とし、励起光を変調し、さらに、励
起光と検出光のそれぞれの偏波面をお互いに垂直な状態
にした後に試料に集光し、試料を透過するレーザ光から
検出光のみを取り出し、光電変換器により検出光の光量
を測定することを特徴とする光熱変換分光分析方法を提
供する。
は、前記第1の発明の方法のための装置であって、単一
のレーザ光源と、レーザ光からお互いに垂直な偏光面を
持つ状態の励起光と検出光とを形成するための偏光装置
と、試料への集光装置と、試料透過後に励起光と検出光
とを分離するための偏光装置と光電変換器を備えている
ことを特徴とする光熱変換分光分析装置を、第5には、
前記第2の発明の方法のための装置であって、単一のレ
ーザ光源と、レーザ光の径を拡大するビーム径変換器
と、偏波面がお互いに垂直なレーザ光に分波する偏光装
置と、分波され励起光の変調器と、変調後の励起光のシ
フトのためのビーム径変換器と、励起光と検出光との合
波のための偏光装置と、試料への集光装置と、試料透過
後のレーザ光から検出光を取り出す偏光装置とともに光
電変換器を備えていることを特徴とする光熱変換分光分
析装置を、第6には、前記第3の発明の方法のための装
置であって、単一のレーザ光源と、レーザ光の径を拡大
するビーム径変換器と、励起光の変調器と、励起光と検
出光の各々の偏波面をお互いに垂直な状態とする偏光装
置と、試料への集光装置と、試料透過後のレーザ光から
検出光を取り出す偏光装置とともに光電変換器を備えて
いることを特徴とする光熱変換分光分析装置を提供し、
さらに第7には、第4ないし第6のいずれかの発明の装
置において、集光装置としてのレンズが、球面収差を持
っており、また、励起光と検出光の境界に設置されるリ
ング状のマスクが備えられており、このリング状マスク
により励起光と検出光の分離が行われることを特徴とす
る光熱変換分光分析装置を提供する。
特徴をもつものであるが、以下にその実施の形態につい
て説明する。まずなによりも、この出願の発明の分析方
法、そしてそのための装置において本質的に重要な要件
は、単一のレーザ光源より出力されるレーザ光から、お
互いに垂直な偏光面を持つ励起光および検出光を形成
し、これらを試料に集光照射し、試料中を透過した励起
光と検出光を分離して、分析することである。この特徴
によって、励起光の試料への集光照射により形成される
熱レンズによる検出光の偏向にともなう強度の変化から
分析が行われることになる。
レーザ光源と、レーザ光からお互いに垂直な偏光面を持
つ状態の励起光と検出光とを形成するための偏光装置
と、試料への集光装置と、試料透過後に励起光と検出光
とを分離するための偏光装置、そして光電変換器を基本
的に備えている。この場合の偏光装置としては、たとえ
ば偏光ビームスプリッタあるいは偏光プリズム、さらに
は1/2波長板等の各種の手段、もしくはそれらの組合
わせとして考慮される。
態様としては、単一のレーザ光源より出力されたレーザ
光の径を拡大し、径が拡大されたレーザ光を励起光と検
出光としてそれぞれの偏波面がお互いに垂直なレーザ光
に分波し、分波された励起光を変調およびシフトし、励
起光と検出光を合波した後に、合波されたレーザ光を試
料を透過するレーザ光から検出光のみを取り出し、光電
変換器により検出光の光量を測定する方法が例示され
る。
ーザ光源と、レーザ光の径を拡大するビーム径変換器
と、偏波面がお互いに垂直なレーザ光に分波する偏光装
置と、分波された励起光の変調器と、変調後の励起光の
シフトのためのビーム径変換器と、励起光と検出光との
合波のための偏光装置と、試料への集光装置と、試料透
過後のレーザ光から検出光を取り出す偏光装置、そして
光電変換器を備えたものとすることが考慮される。
されたレーザ光を互いに垂直な偏光面を持つ状態の励起
光と検出光として分波する手段としては、偏光ビームス
プリッタ等の偏光装置が用いられる。形成された励起光
は、チョッパなどにより変調され、さらにビーム径変換
器により平行ビーム状態がシフトされる。原理的には、
励起光の代わりに、検出光に対してビーム径変換器によ
り平行ビーム状態をシフトしてもよいが、ビーム径変換
器を構成する光学素子により機械的な振動を受けること
から、より精度の高い分析のために検出光は安定した状
態であることが求められるため、励起光に対して平行ビ
ーム状態のシフトを行うことが好ましい。
励起光と検出光は、偏光ビームスプリッタ、偏光プリズ
ム等の偏光装置により合成される。励起光と検出光の2
つの成分からなる合成光は、集光レンズ等の集光装置に
より集光され試料に照射される。このとき、励起光成分
と検出光成分は平行ビーム状態がシフトしているため、
それぞれの集光点は重複せず、感度の高い分析が可能と
なる。
熱レンズが形成され、試料中を透過する検出光成分が偏
向することになる。原理的には励起光成分も熱レンズの
影響により偏向するが、検出光成分の偏向に比べてわず
かである。合成光に含まれる励起光成分と検出光成分の
分離を行い、検出光成分のみを取り出すことになるが、
励起光成分と検出光成分はお互いに垂直な偏光面を持つ
ため、試料中を透過した検出光および励起光の合成光
が、偏光プリズム等の偏光手段を通過することにより、
合成光から検出光成分のみを取り出すことが可能とな
る。
ーザ光源より出力されたレーザ光の径を拡大し、径が拡
大されたレーザの中心軸付近の領域に含まれるレーザ光
を励起光とし、またそれ以外の領域のレーザ光を検出光
とし、励起光を変調し、さらに、励起光と検出光のそれ
ぞれの偏波面をお互いに垂直な状態にした後に試料に集
光し、試料を透過するレーザ光から検出光のみを取り出
し、光電変換器により検出光の光量を測定する方法が例
示される。
レーザ光源と、レーザ光の径を拡大するビーム径変換器
と、励起光の変調器と、励起光と検出光の各々の偏波面
をお互いに垂直な状態とする偏光装置と、試料への集光
装置と、試料透過後のレーザ光から検出光を取り出す偏
光装置と光電変換器を備えたものとすることが考慮され
る。
よび検出光を形成する場合、単一のレーザ光源より出力
されたレーザ光の径を、ビーム径変換器により拡大し、
中心軸付近の領域に含まれるレーザ光をたとえばチョッ
パにより変調し、これを励起光成分とし、また、それ以
外の領域のレーザ光を検出光成分とする。さらに、励起
光成分の偏波面をたとえば1/2波長板により90度回
転することにより、励起光成分と検出光成分のそれぞれ
の偏波面をお互いに垂直な状態とする。
合成光は、集光レンズにより試料内に集光される。この
場合、好ましくは集光レンズは、球面収差を持ってお
り、また、励起光と検出光の境界にリング状のマスクが
設置され、励起光成分と検出光成分の集光点は重複しな
いようにすることが考慮される。励起光成分と検出光成
分はお互いに垂直な偏光面を持つため、試料中を透過し
た検出光および励起光の合成光が、偏光プリズム等の偏
光装置を通過することにより、合成光から検出光成分の
みを取り出すことが可能である。
発明の光熱変換分光分析法によって、検出感度と空間分
解能に優れた分析が、従来のように2つのレーザ光源を
用いることによる制約や問題点もなしに、簡略化された
装置構成と簡便な操作によって可能とされる。そして装
置の作製コストも低減されることになる。たとえば、ガ
ラス基板上に形成した微細なマイクロチャンネル(幅2
00μm以下、深さ150μm以下等の)における液相
微小空間や微小界面での反応や分離にともなう分子輸送
や分子挙動を、この発明の方法と装置によって、簡便な
装置構成で、従来のように励起光と検出光の光軸調整が
複雑で容易でない等の問題も解消して、簡便な操作で、
しかも高い検出感度と高い空間分解能によって検出、分
析可能とすることができる。
原抗体反応を、前記のマイクロチャンネルプレートを用
い、この発明の方法および装置によって、たとえば、わ
ずかに10分間で完了することができる。また、環境監
視項目として重要視されている重金属の分析も、錯体形
成反応と溶媒抽出とで、同様に、10分程度で完了する
ことができる。さらには遺伝子の分析、診断も、同様に
可能とされる。
であるが、以下に実施例を示し、さらに具体的に説明す
る。
装置における第1の実施形態を例示する構成図である。
まず、単一のレーザ光源(1)より出力されるレーザ光
(2)の径をビーム径変換器(3)により拡大する。レ
ーザ光(2)の径の拡大率は、集光レンズの焦点距離、
測定の解像度、レーザのパワー密度によって決定され
る。
リッタ(4)により、励起光成分(5)と検出光成分
(6)の2つに分波される。励起光成分(5)は、ミラ
ー(7)により経路が変更され、チョッパ(8)により
一定周期に変調され、さらにビーム径変換器(9)によ
り平行ビーム状態がシフトされる。さらにその後、励起
光成分(5)は、ミラー(7)により経路の変更がなさ
れ、偏光ビームスプリッタ(10)により検出光成分
(6)と合波され一本の合成光(11)をなす。
より、試料(13)内に集光される。前述のとおり、合
成光(11)を構成する励起光成分(5)と検出光成分
(6)のそれぞれの集光点は、重複しない位置関係を持
つ。試料(13)内を透過した合成光(11)は、偏光
ビームスプリッタ(14)により、励起光成分(5)と
検出光成分(6)の2つに分波される。集光点以外の部
分で散乱した成分、分波しきれなかった励起光成分およ
び外来光が、ピンホール(15)により遮断された後、
検出光成分(6)が光電変換器(16)に入力され、電
気信号に変換される。なお、検出光受光量変化が最大と
なるように、アパーチャ(17)の径は適宜調整される
ものである。
析装置における第2の実施形態を例示する構成図であ
る。まず、単一のレーザ光源(21)より出力されるレ
ーザ光(22)の径をビーム径変換器(23)により拡
大する。レーザ光(22)の径の拡大率は、集光レンズ
の焦点距離、測定の解像度、レーザのパワー密度によっ
て決定される。次いで、レーザ光(22)の一部はたと
えばチョッパ(24)により一定周期に変調される。
従来利用されている構造とは異なり、ディスク面(4
1)に平行に回転軸(42)が設置されているものであ
り、ディスク面(41)の法線方向がレーザ光(43)
の光軸方向と平行であるときにはレーザ光(43)の透
過量は最小となり、ディスク面(41)の法線方向がレ
ーザ光(43)の光軸方向と平垂直であるときには最大
となるようにしている。
の径より小さく、レーザ光(22)の光軸からチョッパ
(24)の径までの領域を透過するレーザ光(22)
は、後に励起光成分となる。一方、チョッパ(24)径
より外側の領域を透過するレーザ光(22)は、後に検
出光成分として扱われる。次いで、レーザ光(22)の
光軸からチョッパ(24)の径までの領域を透過するレ
ーザ光(22)は、1/2波長板(25)を透過するこ
とにより、偏波面が90度回転され、チョッパ(24)
径より外側の領域を透過するレーザ光(22)の偏波面
と垂直な関係を持つ。
内に集光されるレーザ光(22)の光軸からチョッパ
(24)の径までの領域を透過するレーザ光(22)
は、励起光成分(28)として熱レンズを構成する。一
方、チョッパ(24)径より外側の領域を透過するレー
ザ光(22)は、検出光成分(29)として偏向する。
集光レンズ(26)は、球面収差を持つものであるた
め、励起光成分(28)と検出光成分(29)のそれぞ
れの集光点は、重複しない位置関係を持つ。集光レンズ
(26)の種類は、平凸レンズ、凸凸レンズ、凹凸レン
ズなどから、集光点の位置を考慮した上で、適宜選択さ
れる。
ンズ(26)は、励起光成分(28)と検出光成分(2
9)の分離が容易に行われるよう、励起光成分(28)
と検出光成分(29)の経路の境界にリング状のマスク
(44)が設置されているものとする。励起光成分(2
8)と検出光成分(29)からなるレーザ光は、試料
(27)内を透過した後、前記の第1の実施例と同様
に、再び偏光ビームスプリッタ(30)により、励起光
成分(28)と検出光成分(29)の2つに分波され
る。集光点以外の部分で散乱した成分や分波しきれなか
った励起光成分および外来光が、ピンホール(31)に
より遮断された後、検出光成分(29)が光電変換器
(32)に入力され、電気信号に変換される。なお、検
出光受光量変化が最大となるように、アパーチャ(3
3)の径は適宜調整されるものである。
光源のみを用いることにより装置構成が簡略化され、そ
の製作が低コストで実施可能で、かつ測定操作が簡便で
ある光熱変換分光分析が可能となる。
る第1の実施形態を例示する構成図である。
る第2の実施形態を例示する構成図である。
る第2の実施形態を構成するチョッパを示す概略図であ
る。
る第2の実施形態を構成する集光レンズを示す概略図で
ある。
Claims (7)
- 【請求項1】 試料に励起光を集光照射して熱レンズを
形成するとともに、試料に検出光を照射し、透過した検
出光の偏向にともなう強度の変化を光電変換器により測
定する光熱変換分光分析方法において、単一のレーザ光
源より出力されるレーザ光から、お互いに垂直な偏光面
を持つ励起光と検出光とを形成し、試料透過後に励起光
と検出光の分離を行うことを特徴とする光熱変換分光分
析方法。 - 【請求項2】 試料に励起光を集光照射して熱レンズを
形成するとともに、試料に検出光を照射し、透過した検
出光の偏向にともなう強度の変化を光電変換器により測
定する光熱変換分光分析方法において、単一のレーザ光
源より出力されたレーザ光の径を拡大し、径が拡大され
たレーザ光を励起光と検出光としてそれぞれの偏波面が
お互いに垂直なレーザ光に分波し、分波された励起光を
変調およびシフトし、励起光と検出光を合波した後に合
波されたレーザ光を試料に集光し、試料を透過するレー
ザ光から検出光のみを取り出し、光電変換器により検出
光の光量を測定することを特徴とする光熱変換分光分析
方法。 - 【請求項3】 試料に励起光を集光照射して熱レンズを
形成するとともに、試料に検出光を照射し、透過した検
出光の偏向にともなう強度の変化を光電変換器により測
定する光熱変換分光分析方法において、単一のレーザ光
源より出力されたレーザ光の径を拡大し、径が拡大され
たレーザ光の中心軸付近の領域に含まれるレーザ光を励
起光とし、また、それ以外の領域のレーザ光を検出光と
し、励起光を変調し、さらに、励起光と検出光のそれぞ
れの偏波面をお互いに垂直な状態にした後に試料に集光
し、試料を透過するレーザ光から検出光のみを取り出
し、光電変換器により検出光の光量を測定することを特
徴とする光熱変換分光分析方法。 - 【請求項4】 請求項1の方法のための装置であって、
単一のレーザ光源と、レーザ光からお互いに垂直な偏光
面を持つ状態の励起光と検出光とを形成するための偏光
装置と、試料への集光装置と、試料透過後に励起光と検
出光とを分離するための偏光装置と光電変換器を備えて
いることを特徴とする光熱変換分光分析装置。 - 【請求項5】 請求項2の方法のための装置であって、
単一のレーザ光源と、レーザ光の径を拡大するビーム径
変換器と、偏波面がお互いに垂直なレーザ光に分波する
偏光装置と、分波された励起光の変調器と、変調後の励
起光のシフトのためのビーム径変換器と、励起光と検出
光との合波のための偏光装置と、試料への集光装置と、
試料透過後のレーザ光から検出光を取り出す偏光装置と
光電変換器を備えていることを特徴とする光熱変換分光
分析装置。 - 【請求項6】 請求項3の方法のための装置であって、
単一のレーザ光源と、レーザ光の径を拡大するビーム径
変換器と、励起光の変調器と、励起光と検出光の各々の
偏波面をお互いに垂直な状態とする偏光装置と、試料へ
の集光装置と、試料透過後のレーザ光から検出光を取り
出す偏光装置と光電変換器を備えていることを特徴とす
る光熱変換分光分析装置。 - 【請求項7】 請求項4ないし6のいずれかの装置にお
いて、集光装置としての集光レンズが、球面収差を持っ
ており、また、励起光と検出光の境界に設置されるリン
グ状のマスクが備えられており、このリング状マスクに
より励起光と検出光の分離が行われることを特徴とする
光熱変換分光分析装置。
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JP18445099A JP3507362B2 (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 光熱変換分光分析方法とその装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2001013096A JP2001013096A (ja) | 2001-01-19 |
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Cited By (1)
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JP2007255993A (ja) * | 2006-03-22 | 2007-10-04 | Kobe Steel Ltd | 分離精製分析装置 |
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1999
- 1999-06-29 JP JP18445099A patent/JP3507362B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Title |
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北森武彦,"熱レンズ顕微鏡",ぶんせき,日本,社団法人日本分析化学会,1998年11月 5日,第11号,p.847−853 |
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