JP3507174B2 - トンネル掘削壁面の覆工方法及び装置 - Google Patents
トンネル掘削壁面の覆工方法及び装置Info
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- JP3507174B2 JP3507174B2 JP04348495A JP4348495A JP3507174B2 JP 3507174 B2 JP3507174 B2 JP 3507174B2 JP 04348495 A JP04348495 A JP 04348495A JP 4348495 A JP4348495 A JP 4348495A JP 3507174 B2 JP3507174 B2 JP 3507174B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は推進工法によって地中に
下水管等の埋設管を敷設する際に、掘削されたトンネル
壁面に該埋設管を被覆する覆工を形成する方法とその方
法を実施するための装置に関するものである。
下水管等の埋設管を敷設する際に、掘削されたトンネル
壁面に該埋設管を被覆する覆工を形成する方法とその方
法を実施するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シールド機によって地盤を掘削すると共
に該シールド機の後端にヒューム管等の埋設管を後続さ
せて発進立坑側からジャッキにより埋設管及びシールド
掘削機を推進する工法においては、埋設管とシールド掘
削機により掘削されたトンネル壁面との隙間に滑材を注
入しながら円滑に推進させることが行われており、この
工法によって推進距離の長大化や推進設備の縮小化を図
っている。
に該シールド機の後端にヒューム管等の埋設管を後続さ
せて発進立坑側からジャッキにより埋設管及びシールド
掘削機を推進する工法においては、埋設管とシールド掘
削機により掘削されたトンネル壁面との隙間に滑材を注
入しながら円滑に推進させることが行われており、この
工法によって推進距離の長大化や推進設備の縮小化を図
っている。
【0003】この滑材の注入は、図9に示すように、シ
ールド機aの径と埋設管bの径との差によって生じる隙
間cに、シールド機aに後続する一本目の埋設管bの先
端部に穿設した注入口dを用いて注入される。この時、
発進立坑eの坑口には、パッキンfが配設されており、
そのため滑材が立坑内に漏れる虞れがないが、注入した
滑材が地盤に浸透したり、或いは地下水が埋設管b、b
の接合部等から浸入することがある。
ールド機aの径と埋設管bの径との差によって生じる隙
間cに、シールド機aに後続する一本目の埋設管bの先
端部に穿設した注入口dを用いて注入される。この時、
発進立坑eの坑口には、パッキンfが配設されており、
そのため滑材が立坑内に漏れる虞れがないが、注入した
滑材が地盤に浸透したり、或いは地下水が埋設管b、b
の接合部等から浸入することがある。
【0004】そこで本願出願人等は、特公平6ー634
32号公報に記載しているように、シールド機の掘進に
従ってシールド機と埋設管との外径の差によって生じる
空隙部に硬化性材料を注入し、この硬化性材料を硬化さ
せながらシールド機を掘進させると共に注入した硬化性
材料と埋設管との間の隙間に滑材を注入して硬化性材料
の内周面に直接接する薄い滑材層を埋設管の外周面に形
成する覆工方法を提案した。
32号公報に記載しているように、シールド機の掘進に
従ってシールド機と埋設管との外径の差によって生じる
空隙部に硬化性材料を注入し、この硬化性材料を硬化さ
せながらシールド機を掘進させると共に注入した硬化性
材料と埋設管との間の隙間に滑材を注入して硬化性材料
の内周面に直接接する薄い滑材層を埋設管の外周面に形
成する覆工方法を提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、埋設管
はシールド機と一体的に推進、停止するものであるから
上記のような覆工方法によれば、停止中に埋設管と掘削
壁面との間の空隙部に注入した硬化性材料が硬化する
と、埋設管の外周面に該硬化性材料が一体に付着し、埋
設管の推進時には付着、硬化した硬化性材料が伴に前進
移動して掘削地盤が崩壊し、その上、推進抵抗力が増大
して作業能率が低下するばかりでなく、良好な硬化層の
形成が困難となる等の問題点が生じる。
はシールド機と一体的に推進、停止するものであるから
上記のような覆工方法によれば、停止中に埋設管と掘削
壁面との間の空隙部に注入した硬化性材料が硬化する
と、埋設管の外周面に該硬化性材料が一体に付着し、埋
設管の推進時には付着、硬化した硬化性材料が伴に前進
移動して掘削地盤が崩壊し、その上、推進抵抗力が増大
して作業能率が低下するばかりでなく、良好な硬化層の
形成が困難となる等の問題点が生じる。
【0006】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは埋設管等に対する硬
化性材料の付着を防止して均一な強度を有する硬化層を
形成しながら滑材を使用した埋設管の円滑な長距離施工
を可能にするトンネル掘削壁面の覆工方法及び装置を提
供するにある。
たもので、その目的とするところは埋設管等に対する硬
化性材料の付着を防止して均一な強度を有する硬化層を
形成しながら滑材を使用した埋設管の円滑な長距離施工
を可能にするトンネル掘削壁面の覆工方法及び装置を提
供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のトンネル掘削壁面の覆工方法は、シールド
機又は推進仮管の後端に内筒を一体に連結し、この内筒
の外周に外径がシールド機又は推進仮管よりも小径の円
筒形型枠を摺動自在に被嵌すると共に上記内筒に円筒形
型枠よりもやゝ小径の埋設管を後続させた状態で、円筒
形型枠とトンネル掘削壁面との間の空隙部に硬化性材料
を注入し、円筒形型枠を前後又は周方向に往復動させな
がら該硬化性材料を硬化させて円筒状硬化層を形成する
と共にこの硬化層を後続埋設管の推進により該埋設管に
被覆させる一方、埋設管と硬化層との間の隙間に滑材を
注入することを特徴とするものである。
に、本発明のトンネル掘削壁面の覆工方法は、シールド
機又は推進仮管の後端に内筒を一体に連結し、この内筒
の外周に外径がシールド機又は推進仮管よりも小径の円
筒形型枠を摺動自在に被嵌すると共に上記内筒に円筒形
型枠よりもやゝ小径の埋設管を後続させた状態で、円筒
形型枠とトンネル掘削壁面との間の空隙部に硬化性材料
を注入し、円筒形型枠を前後又は周方向に往復動させな
がら該硬化性材料を硬化させて円筒状硬化層を形成する
と共にこの硬化層を後続埋設管の推進により該埋設管に
被覆させる一方、埋設管と硬化層との間の隙間に滑材を
注入することを特徴とするものである。
【0008】上記方法において、請求項2に記載した発
明は、円筒形型枠とトンネル掘削壁面との間の空隙部に
注入した硬化性材料の硬化完了毎に埋設管を一定長、推
進させることを特徴とするものであり、請求項3に記載
した発明は、円筒形型枠とトンネル掘削壁面との間の空
隙部に注入した硬化性材料の硬化速度に同調した速度で
埋設管を推進させることを特徴とするものである。
明は、円筒形型枠とトンネル掘削壁面との間の空隙部に
注入した硬化性材料の硬化完了毎に埋設管を一定長、推
進させることを特徴とするものであり、請求項3に記載
した発明は、円筒形型枠とトンネル掘削壁面との間の空
隙部に注入した硬化性材料の硬化速度に同調した速度で
埋設管を推進させることを特徴とするものである。
【0009】また、上記方法を実施するための装置とし
ては、請求項4に記載したように、シールド機又は推進
仮管の後端に内筒の前端を一体的に連結すると共にこの
内筒にシールド機又は推進仮管よりも小径の円筒形型枠
を摺動自在に被嵌し、内筒の後端に円筒形型枠よりもや
ゝ小径の埋設管を後続させると共に該埋設管の適所に埋
設管を被覆する硬化層と埋設管との間の隙間に滑材を注
入する注入管を配設し、さらに、トンネル掘削壁面と円
筒形型枠との間の空隙部に硬化性材料を注入する配管を
配設すると共にシールド機又は推進仮管内に上記円筒形
型枠を摺動させるジャッキを配設してなるものである。
ては、請求項4に記載したように、シールド機又は推進
仮管の後端に内筒の前端を一体的に連結すると共にこの
内筒にシールド機又は推進仮管よりも小径の円筒形型枠
を摺動自在に被嵌し、内筒の後端に円筒形型枠よりもや
ゝ小径の埋設管を後続させると共に該埋設管の適所に埋
設管を被覆する硬化層と埋設管との間の隙間に滑材を注
入する注入管を配設し、さらに、トンネル掘削壁面と円
筒形型枠との間の空隙部に硬化性材料を注入する配管を
配設すると共にシールド機又は推進仮管内に上記円筒形
型枠を摺動させるジャッキを配設してなるものである。
【0010】
【作用】トンネル掘削壁面と円筒形型枠との間の空隙部
に硬化性材料を注入すると共に円筒形型枠を前後動又は
周方向に往復動させると、硬化性材料が円筒形型枠の外
周面に付着するのを防止されると共に硬化性材料が密に
充満し、この状態で硬化性材料を徐々に硬化させる。硬
化性材料の硬化が進行してトンネル掘削壁面に一体に固
着した円筒形状の硬化層が形成され、この硬化層が一定
の強度に達するとシールド機又は推進仮管と一体的に埋
設管を推進させる。この時、埋設管の推進力は内筒を介
してシールド機又は推進仮管に伝達される。
に硬化性材料を注入すると共に円筒形型枠を前後動又は
周方向に往復動させると、硬化性材料が円筒形型枠の外
周面に付着するのを防止されると共に硬化性材料が密に
充満し、この状態で硬化性材料を徐々に硬化させる。硬
化性材料の硬化が進行してトンネル掘削壁面に一体に固
着した円筒形状の硬化層が形成され、この硬化層が一定
の強度に達するとシールド機又は推進仮管と一体的に埋
設管を推進させる。この時、埋設管の推進力は内筒を介
してシールド機又は推進仮管に伝達される。
【0011】埋設管が推進すると該埋設管が上記硬化層
内に進入する。この時、埋設管の外径が円筒形型枠より
もやゝ小径に形成されており、且つ円筒形型枠上に形成
された硬化層が一定の強度にまで硬化しているので、硬
化層が埋設管に付着することなく該硬化層の内周面と埋
設管の外周面との間に隙間が形成される。この隙間に埋
設管内から滑材を注入することによって埋設管の推進抵
抗が小さくなり、しかも円筒形型枠や該埋設管に硬化層
の付着も生じないので、埋設管はシールド機又は推進仮
管と一体的に円滑に推進し、推進距離の長大化や推進設
備の縮小化が図られる。
内に進入する。この時、埋設管の外径が円筒形型枠より
もやゝ小径に形成されており、且つ円筒形型枠上に形成
された硬化層が一定の強度にまで硬化しているので、硬
化層が埋設管に付着することなく該硬化層の内周面と埋
設管の外周面との間に隙間が形成される。この隙間に埋
設管内から滑材を注入することによって埋設管の推進抵
抗が小さくなり、しかも円筒形型枠や該埋設管に硬化層
の付着も生じないので、埋設管はシールド機又は推進仮
管と一体的に円滑に推進し、推進距離の長大化や推進設
備の縮小化が図られる。
【0012】埋設管は、シールド機又は推進仮管を停止
させた状態で円筒形型枠とトンネル掘削壁面との間の空
隙部に注入した硬化性材料の硬化が完了したのち、シー
ルド機又は推進仮管と一体的に内管を介して推進させて
もよく、また、円筒形型枠とトンネル掘削壁面との間の
空隙部に注入した硬化性材料が一定の強度にまで硬化し
た状態からさらに硬化が進行する速度に応じて推進させ
てもよい。
させた状態で円筒形型枠とトンネル掘削壁面との間の空
隙部に注入した硬化性材料の硬化が完了したのち、シー
ルド機又は推進仮管と一体的に内管を介して推進させて
もよく、また、円筒形型枠とトンネル掘削壁面との間の
空隙部に注入した硬化性材料が一定の強度にまで硬化し
た状態からさらに硬化が進行する速度に応じて推進させ
てもよい。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を図面について説明すると、
図1〜図5において、トンネルを掘削するシールド機1
の後端には該シールド機1の外殻と同一外径を有する短
筒体2を一体的に連結してあり、この短筒体2の内周面
数カ所にリブ2aを固着し、該リブ2aの後端面に一定長さ
を有する内筒3の前端を一体的に固着している。内筒3
の前後端部は外径に向かって肉厚の円形摺接面3a、3bに
形成され、これらの円形摺接面3a、3bにシール4を介し
て円筒形型枠5の前後端部の内周面を摺動自在に密接さ
せている。なお、円筒形型枠5の前端部外周面は短筒体
2の後端に一体に設けているリング状妻板2cの内周面に
摺動自在に密接させている。
図1〜図5において、トンネルを掘削するシールド機1
の後端には該シールド機1の外殻と同一外径を有する短
筒体2を一体的に連結してあり、この短筒体2の内周面
数カ所にリブ2aを固着し、該リブ2aの後端面に一定長さ
を有する内筒3の前端を一体的に固着している。内筒3
の前後端部は外径に向かって肉厚の円形摺接面3a、3bに
形成され、これらの円形摺接面3a、3bにシール4を介し
て円筒形型枠5の前後端部の内周面を摺動自在に密接さ
せている。なお、円筒形型枠5の前端部外周面は短筒体
2の後端に一体に設けているリング状妻板2cの内周面に
摺動自在に密接させている。
【0014】この円筒形型枠5はシールド機1の外殻よ
りも小径で且つ内筒3と同長またはやゝ長く形成されて
いると共にその外周面にセラミックとフッ素樹脂との複
合コーティング等からなる離型層5aを層着してあり、こ
の離型層5aによって後述する硬化性材料6の硬化層6aと
円筒形型枠5との離型性を一層良好にしている。又、上
記リブ2aの後端部外面側には円筒形型枠5の前端部が一
定長、出入り可能な切込部2bが設けられていると共に短
筒体2の内周面数カ所にジャッキ7を装着し、このジャ
ッキ7のロッド後端を円筒形型枠5の前端面に一体的に
連結し、これらのジャッキ7のロッドを伸縮させること
により円筒形型枠5を内筒3上で前後摺動させるように
構成している。なお、これらのジャッキ7を円周方向に
向けてそのロッド端を円筒形型枠5の前端面に一体的に
連結し、円筒形型枠5を内筒3上で周方向に往復摺動さ
せるように構成しておいてもよい。
りも小径で且つ内筒3と同長またはやゝ長く形成されて
いると共にその外周面にセラミックとフッ素樹脂との複
合コーティング等からなる離型層5aを層着してあり、こ
の離型層5aによって後述する硬化性材料6の硬化層6aと
円筒形型枠5との離型性を一層良好にしている。又、上
記リブ2aの後端部外面側には円筒形型枠5の前端部が一
定長、出入り可能な切込部2bが設けられていると共に短
筒体2の内周面数カ所にジャッキ7を装着し、このジャ
ッキ7のロッド後端を円筒形型枠5の前端面に一体的に
連結し、これらのジャッキ7のロッドを伸縮させること
により円筒形型枠5を内筒3上で前後摺動させるように
構成している。なお、これらのジャッキ7を円周方向に
向けてそのロッド端を円筒形型枠5の前端面に一体的に
連結し、円筒形型枠5を内筒3上で周方向に往復摺動さ
せるように構成しておいてもよい。
【0015】さらに、上記短筒体2の適所には該短筒体
2の一部に内周面からトンネル掘削壁面8と円筒形型枠
5との間の空隙部9に連通する硬化性材料注入孔10を穿
設してなる注入部材10a を一体に設けていると共に、こ
の注入孔10に短筒体2内側から注入管11とバルブ21を有
する洗浄水供給管12とを連結、連通させている。注入管
11の先端部にはバルブ22を有する戻り管13と急結材供給
管14とが注入管11に設けたバルブ23を介して順次、分岐
状態で接続している。なお、上記注入孔10を円筒形型枠
5の前端部適所に設け、この注入孔10に可撓性注入短管
の外端開口部を接続し、該可撓性注入短管の内端開口部
を内筒3の内周面に臨ませてその開口部に上記注入管11
等を連結、連通させた構造としておいてもよい。
2の一部に内周面からトンネル掘削壁面8と円筒形型枠
5との間の空隙部9に連通する硬化性材料注入孔10を穿
設してなる注入部材10a を一体に設けていると共に、こ
の注入孔10に短筒体2内側から注入管11とバルブ21を有
する洗浄水供給管12とを連結、連通させている。注入管
11の先端部にはバルブ22を有する戻り管13と急結材供給
管14とが注入管11に設けたバルブ23を介して順次、分岐
状態で接続している。なお、上記注入孔10を円筒形型枠
5の前端部適所に設け、この注入孔10に可撓性注入短管
の外端開口部を接続し、該可撓性注入短管の内端開口部
を内筒3の内周面に臨ませてその開口部に上記注入管11
等を連結、連通させた構造としておいてもよい。
【0016】15はシールド機1に連結した上記内筒3に
後続してトンネル掘削壁面8内に順次継ぎ足しながら推
進、埋設されるヒューム管等の埋設管で、その外径は円
筒形型枠5の外径よりも僅かに小径に形成されていると
共に最前部の埋設管15の前端部には筒状アダプター16を
一体的に固着してあり、このアダプター16の前端面を上
記内筒3の後端面にボルト・ナット等によって一体的に
連結している。アダプター16の適所には埋設管15とこの
埋設管15を被覆する硬化層6aとの間の隙間17に滑材18を
注入する滑材注入孔19が穿設されてあり、この滑材注入
孔19に埋設管15内側から逆止弁24、バルブ25を有する滑
材注入管20を連結、連通させている。なお、上記シール
ド機1は公知のようにモータ1aによりカッター板1bを回
転させてトンネルを掘削すると共に掘削した土砂は後方
の埋設管15内を通じて排出するように構成している。
後続してトンネル掘削壁面8内に順次継ぎ足しながら推
進、埋設されるヒューム管等の埋設管で、その外径は円
筒形型枠5の外径よりも僅かに小径に形成されていると
共に最前部の埋設管15の前端部には筒状アダプター16を
一体的に固着してあり、このアダプター16の前端面を上
記内筒3の後端面にボルト・ナット等によって一体的に
連結している。アダプター16の適所には埋設管15とこの
埋設管15を被覆する硬化層6aとの間の隙間17に滑材18を
注入する滑材注入孔19が穿設されてあり、この滑材注入
孔19に埋設管15内側から逆止弁24、バルブ25を有する滑
材注入管20を連結、連通させている。なお、上記シール
ド機1は公知のようにモータ1aによりカッター板1bを回
転させてトンネルを掘削すると共に掘削した土砂は後方
の埋設管15内を通じて排出するように構成している。
【0017】次に、上記のように構成した装置によって
トンネル掘削壁面8に埋設管15を被覆する硬化層6aより
なる覆工を施す方法について説明する。まず、シールド
機1に内筒3を介して後続させる埋設管15は、発進立坑
26内において推進ジャッキ27によってトンネル掘削壁面
8内に挿入、推進され、1本の埋設管15が推進されると
次の埋設管15を接続して推進される。この推進力は埋設
管15からアダプター16及び内筒3を介してシールド機1
に伝達され、シールド機1はそのカッター板1bによって
トンネルを掘削しながら到達立坑(図示せず)に向かっ
て前進する。
トンネル掘削壁面8に埋設管15を被覆する硬化層6aより
なる覆工を施す方法について説明する。まず、シールド
機1に内筒3を介して後続させる埋設管15は、発進立坑
26内において推進ジャッキ27によってトンネル掘削壁面
8内に挿入、推進され、1本の埋設管15が推進されると
次の埋設管15を接続して推進される。この推進力は埋設
管15からアダプター16及び内筒3を介してシールド機1
に伝達され、シールド機1はそのカッター板1bによって
トンネルを掘削しながら到達立坑(図示せず)に向かっ
て前進する。
【0018】埋設管15の推進に従ってシールド機1が一
定長、掘進すると、該シールド機1によって掘削された
トンネル掘削壁面8と円筒形型枠5との間に、シールド
機1の外殻径と円筒形型枠5の外径との差に相当する断
面円環状の空隙部9が形成される。この空隙部9にシー
ルド機1を停止させた状態でトンネル内から注入管11、
注入孔10を通じて硬化性材料6を注入し、該空隙部9内
に充満させる。なお、空隙部9への硬化性材料6の注入
は、シールド機1が前進して空隙部9が生じると同時に
注入してもよい。
定長、掘進すると、該シールド機1によって掘削された
トンネル掘削壁面8と円筒形型枠5との間に、シールド
機1の外殻径と円筒形型枠5の外径との差に相当する断
面円環状の空隙部9が形成される。この空隙部9にシー
ルド機1を停止させた状態でトンネル内から注入管11、
注入孔10を通じて硬化性材料6を注入し、該空隙部9内
に充満させる。なお、空隙部9への硬化性材料6の注入
は、シールド機1が前進して空隙部9が生じると同時に
注入してもよい。
【0019】硬化性材料6としてはセメントと砂とを混
練したモルタル、あるいはこのモルタルにベントナイト
を添加した材料や水ガラスと砂との混合物等のように、
注入時には液状体で注入後、一定時間経過すれば硬化し
て所定の強度を有する硬化層6aを形成するものであれば
よい。この硬化性材料6が空隙部9に注入する直前に供
給管14を通じて硬化性材料6の硬化を促進させる急結材
を注入管11に供給し、硬化性材料6に混入させた状態で
空隙部9内に注入する。
練したモルタル、あるいはこのモルタルにベントナイト
を添加した材料や水ガラスと砂との混合物等のように、
注入時には液状体で注入後、一定時間経過すれば硬化し
て所定の強度を有する硬化層6aを形成するものであれば
よい。この硬化性材料6が空隙部9に注入する直前に供
給管14を通じて硬化性材料6の硬化を促進させる急結材
を注入管11に供給し、硬化性材料6に混入させた状態で
空隙部9内に注入する。
【0020】空隙部9内に硬化性材料6を注入したの
ち、シールド機1の後端短筒体2内に装着しているジャ
ッキ7のロッドを伸縮させて円筒形型枠5を前後方向に
往復動させると、硬化性材料6がその振動によって全体
的に均一な密度で空隙部9内に充満すると共に硬化性材
料6と円筒形型枠5との接触面が縁切りされて硬化性材
料6が円筒形型枠5の外周面に付着するのを防止され
る。この硬化性材料6の付着防止は、円筒形型枠5の外
周面に層着している離型層5aによって一層確実に行われ
ると共に硬化性材料6の硬化が進行するに従って離型層
5aと摺接する該硬化性材料6の内周面が平滑化されて完
全な剥離状態となる。
ち、シールド機1の後端短筒体2内に装着しているジャ
ッキ7のロッドを伸縮させて円筒形型枠5を前後方向に
往復動させると、硬化性材料6がその振動によって全体
的に均一な密度で空隙部9内に充満すると共に硬化性材
料6と円筒形型枠5との接触面が縁切りされて硬化性材
料6が円筒形型枠5の外周面に付着するのを防止され
る。この硬化性材料6の付着防止は、円筒形型枠5の外
周面に層着している離型層5aによって一層確実に行われ
ると共に硬化性材料6の硬化が進行するに従って離型層
5aと摺接する該硬化性材料6の内周面が平滑化されて完
全な剥離状態となる。
【0021】一方、トンネル掘削壁面8に対しては硬化
性材料6が完全に付着し、この状態で硬化性材料6の硬
化が進行してトンネル掘削壁面8に一体的に固着した円
筒形状の硬化層6aが徐々に形成される。この硬化層6aの
形状が内径方向に変形しない程度の一定の強度まで該硬
化層6aが硬化したのち、発進立坑26側から推進ジャッキ
27により埋設管15の後端面を押圧推進し、内筒3を介し
てその推進力をシールド機1に伝達してシールド機1を
一定長(円筒形型枠5の長さ以下の距離だけ)掘進さ
せ、その掘進長に応じた新たなトンネル掘削壁面8を形
成して再び上記同様に該トンネル掘削壁面8と円筒形型
枠5との間の空隙部9に硬化性材料6を注入する。
性材料6が完全に付着し、この状態で硬化性材料6の硬
化が進行してトンネル掘削壁面8に一体的に固着した円
筒形状の硬化層6aが徐々に形成される。この硬化層6aの
形状が内径方向に変形しない程度の一定の強度まで該硬
化層6aが硬化したのち、発進立坑26側から推進ジャッキ
27により埋設管15の後端面を押圧推進し、内筒3を介し
てその推進力をシールド機1に伝達してシールド機1を
一定長(円筒形型枠5の長さ以下の距離だけ)掘進さ
せ、その掘進長に応じた新たなトンネル掘削壁面8を形
成して再び上記同様に該トンネル掘削壁面8と円筒形型
枠5との間の空隙部9に硬化性材料6を注入する。
【0022】このように、一定長のトンネル掘削壁面8
が掘削形成される1サイクル毎に、該トンネル掘削壁面
8と円筒形型枠5との間の空隙部9に硬化性材料6の注
入と円筒形型枠5の前後動下における硬化の進行を行わ
せ、一定強度まで硬化した硬化層6aを形成していくもの
であるが、硬化層6aが完全に硬化したのち、シールト機
1を埋設管15の推進によって一定長、掘進させてもよ
く、硬化層6aが一定強度まで達したのち完全に硬化する
までの間、その硬化速度に同調してシールド機1を埋設
管15の推進によって一定長、徐々に掘進させてもよい。
が掘削形成される1サイクル毎に、該トンネル掘削壁面
8と円筒形型枠5との間の空隙部9に硬化性材料6の注
入と円筒形型枠5の前後動下における硬化の進行を行わ
せ、一定強度まで硬化した硬化層6aを形成していくもの
であるが、硬化層6aが完全に硬化したのち、シールト機
1を埋設管15の推進によって一定長、掘進させてもよ
く、硬化層6aが一定強度まで達したのち完全に硬化する
までの間、その硬化速度に同調してシールド機1を埋設
管15の推進によって一定長、徐々に掘進させてもよい。
【0023】なお、硬化性材料6がトンネル掘削壁面8
と円筒形型枠5との空隙部9に注入、充満させる毎に、
直ちに硬化性材料注入管11のバルブ23を閉止する一方、
戻り管13のバルブ22を開放した状態にして洗浄水供給管
12から洗浄水を注入孔10を通じて注入管11の先端部を流
動させ、該注入孔10と注入管11に充填されている硬化性
材料6を戻り管13を通じて排除し、次の注入に支障を生
じないようにする。また、空隙部9に臨んでいる注入孔
10の開口端には硬化性材料6が注入孔10内に逆流するの
を阻止するようにしている。
と円筒形型枠5との空隙部9に注入、充満させる毎に、
直ちに硬化性材料注入管11のバルブ23を閉止する一方、
戻り管13のバルブ22を開放した状態にして洗浄水供給管
12から洗浄水を注入孔10を通じて注入管11の先端部を流
動させ、該注入孔10と注入管11に充填されている硬化性
材料6を戻り管13を通じて排除し、次の注入に支障を生
じないようにする。また、空隙部9に臨んでいる注入孔
10の開口端には硬化性材料6が注入孔10内に逆流するの
を阻止するようにしている。
【0024】一方、上記のように空隙部9内に注入、充
満した硬化性材料6が一定の強度まで硬化して硬化層6a
をしたのち、埋設管15と共にシールド機1を推進させる
と、この硬化層6a内に埋設管15が進入するが、この埋設
管15の外径が円筒形型枠5よりもやゝ小径に形成してい
るので、硬化層6aの内周面と埋設管15の外周面との間に
薄い隙間17が形成される。この隙間17に最前部の埋設管
15内から滑材注入管19を通じて滑材18を注入、充満させ
ると、埋設管15の外周面が該滑材層を介して掘削壁面8
と一体化した硬化層6aの内周面に摺接し、円筒形型枠5
の外周面に対する硬化性材料6の付着防止と相まって推
進抵抗が著しく減少して長距離施工であってもシールド
機1と一体的に埋設管15を順次継ぎ足しながら円滑に推
進させることができる。
満した硬化性材料6が一定の強度まで硬化して硬化層6a
をしたのち、埋設管15と共にシールド機1を推進させる
と、この硬化層6a内に埋設管15が進入するが、この埋設
管15の外径が円筒形型枠5よりもやゝ小径に形成してい
るので、硬化層6aの内周面と埋設管15の外周面との間に
薄い隙間17が形成される。この隙間17に最前部の埋設管
15内から滑材注入管19を通じて滑材18を注入、充満させ
ると、埋設管15の外周面が該滑材層を介して掘削壁面8
と一体化した硬化層6aの内周面に摺接し、円筒形型枠5
の外周面に対する硬化性材料6の付着防止と相まって推
進抵抗が著しく減少して長距離施工であってもシールド
機1と一体的に埋設管15を順次継ぎ足しながら円滑に推
進させることができる。
【0025】なお、以上の実施例においては、シールド
機1によってトンネルを掘進しながらそのトンネル掘削
壁面8と円筒形型枠5との間の空隙部9内に硬化性材料
6を注入しているが、このシールド機1に替えて、図6
に示すように既に埋設されている仮管41に円筒形型枠5
を摺動自在に外嵌させている上記内筒3を介して埋設管
15を後続させ、仮管41と埋設管15とを一体に推進させな
がら上記と同様にトンネル掘削壁面8と埋設管15との間
に硬化性材料6の硬化による硬化層6aを施工してもよ
い。
機1によってトンネルを掘進しながらそのトンネル掘削
壁面8と円筒形型枠5との間の空隙部9内に硬化性材料
6を注入しているが、このシールド機1に替えて、図6
に示すように既に埋設されている仮管41に円筒形型枠5
を摺動自在に外嵌させている上記内筒3を介して埋設管
15を後続させ、仮管41と埋設管15とを一体に推進させな
がら上記と同様にトンネル掘削壁面8と埋設管15との間
に硬化性材料6の硬化による硬化層6aを施工してもよ
い。
【0026】仮管41の埋設は、図7に示すように発進立
坑26から到達立坑28に向かってシールド機1Aによりトン
ネルを掘削しながらその掘進に従って該シールド機1Aに
仮管41を順次後続させて推進し、到達立坑28に達したシ
ールド機1Aを撤去して両縦坑26、28間に多数本の直列状
に埋設したのち、発進立坑26側において最後部の仮管41
の後端に上記実施例同様に該仮管41と同一外径を有する
短筒体2を連結すると共に図6に示すように、この短筒
体2に仮管41よりもその外径が小さい円筒形型枠5を摺
動自在に被嵌させている内筒3を介してこの円筒形型枠
5よりもやゝ小径の埋設管15を後続させ、図8に示すよ
うに推進ジャッキ27によって埋設管15を推進させながら
その推進に従って仮管41の後方側に生じるトンネル掘削
壁面8と埋設管15との間に硬化性材料6を注入し、円筒
形型枠5を短筒体2内に装着しているジャッキ7によっ
て前後摺動又は周方向に往復動させて硬化性材料6が円
筒形型枠5の外周面に付着するのを防止しながら硬化層
6aを形成するものである。
坑26から到達立坑28に向かってシールド機1Aによりトン
ネルを掘削しながらその掘進に従って該シールド機1Aに
仮管41を順次後続させて推進し、到達立坑28に達したシ
ールド機1Aを撤去して両縦坑26、28間に多数本の直列状
に埋設したのち、発進立坑26側において最後部の仮管41
の後端に上記実施例同様に該仮管41と同一外径を有する
短筒体2を連結すると共に図6に示すように、この短筒
体2に仮管41よりもその外径が小さい円筒形型枠5を摺
動自在に被嵌させている内筒3を介してこの円筒形型枠
5よりもやゝ小径の埋設管15を後続させ、図8に示すよ
うに推進ジャッキ27によって埋設管15を推進させながら
その推進に従って仮管41の後方側に生じるトンネル掘削
壁面8と埋設管15との間に硬化性材料6を注入し、円筒
形型枠5を短筒体2内に装着しているジャッキ7によっ
て前後摺動又は周方向に往復動させて硬化性材料6が円
筒形型枠5の外周面に付着するのを防止しながら硬化層
6aを形成するものである。
【0027】この硬化層6aを埋設管15の推進に従って該
埋設管15に被覆させ、該硬化層6aと埋設管15との間の隙
間に滑材18を注入させて円滑の推進を可能にする。その
他の構造並びに作用は上記実施例と同様であるので省略
するが、この仮管41に埋設管15を後続させてトンネル掘
削壁面8に埋設管15の外周を被覆する硬化層6aを形成し
ていく方法によれば、埋設管15の推進と共に仮管41を到
達立坑28側から牽引することができるので、小さな推進
力で埋設管15の敷設作業が行なえる。また、到達立坑28
側から仮管41内を通じて硬化性材料6や滑材18の供給が
可能となる利点を有する。なお、図6に示す構造は、上
記図2に示した構造において、シールド機1に替えて仮
管41を用いている点のみが相違するので、具体的な構成
は同一符号を付してその説明を省略する。
埋設管15に被覆させ、該硬化層6aと埋設管15との間の隙
間に滑材18を注入させて円滑の推進を可能にする。その
他の構造並びに作用は上記実施例と同様であるので省略
するが、この仮管41に埋設管15を後続させてトンネル掘
削壁面8に埋設管15の外周を被覆する硬化層6aを形成し
ていく方法によれば、埋設管15の推進と共に仮管41を到
達立坑28側から牽引することができるので、小さな推進
力で埋設管15の敷設作業が行なえる。また、到達立坑28
側から仮管41内を通じて硬化性材料6や滑材18の供給が
可能となる利点を有する。なお、図6に示す構造は、上
記図2に示した構造において、シールド機1に替えて仮
管41を用いている点のみが相違するので、具体的な構成
は同一符号を付してその説明を省略する。
【0028】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、シールド
機又は推進仮管の後端に内筒を一体に連結し、この内筒
の外周に外径がシールド機又は推進仮管よりも小径の円
筒形型枠を摺動自在に被嵌すると共に上記内筒に円筒形
型枠よりもやゝ小径の埋設管を後続させた状態で、円筒
形型枠とトンネル掘削壁面との間の空隙部に硬化性材料
を注入し、円筒形型枠を前後又は周方向に往復動させな
がら該硬化性材料を硬化させて円筒状硬化層を形成する
ものであるから、円筒形型枠の往復動によって硬化性材
料が該円筒形型枠の外周面に付着、硬化するのを防止す
ることができると共に硬化性材料を空隙部内に密に充満
させることができ、この状態で硬化させてトンネル掘削
壁面に一体的に固着した均一で優れた強度を有する一定
厚みの硬化層を形成することができる。
機又は推進仮管の後端に内筒を一体に連結し、この内筒
の外周に外径がシールド機又は推進仮管よりも小径の円
筒形型枠を摺動自在に被嵌すると共に上記内筒に円筒形
型枠よりもやゝ小径の埋設管を後続させた状態で、円筒
形型枠とトンネル掘削壁面との間の空隙部に硬化性材料
を注入し、円筒形型枠を前後又は周方向に往復動させな
がら該硬化性材料を硬化させて円筒状硬化層を形成する
ものであるから、円筒形型枠の往復動によって硬化性材
料が該円筒形型枠の外周面に付着、硬化するのを防止す
ることができると共に硬化性材料を空隙部内に密に充満
させることができ、この状態で硬化させてトンネル掘削
壁面に一体的に固着した均一で優れた強度を有する一定
厚みの硬化層を形成することができる。
【0029】さらに、硬化性材料の硬化が進行して内周
面が変形しない程度まで硬化した硬化層が形成される
と、該硬化層が円筒形型枠に付着することなく縁切り状
態となっているので、埋設管の推進抵抗が極めて小さく
なって円滑な推進が可能となるものである。また、シー
ルド機又は仮管の後端に円筒形型枠を外嵌させている内
筒を介して埋設管を後続させているので、埋設管に対す
る推進力を内管を介してシールド機又は仮管に確実に伝
達することができるものである。
面が変形しない程度まで硬化した硬化層が形成される
と、該硬化層が円筒形型枠に付着することなく縁切り状
態となっているので、埋設管の推進抵抗が極めて小さく
なって円滑な推進が可能となるものである。また、シー
ルド機又は仮管の後端に円筒形型枠を外嵌させている内
筒を介して埋設管を後続させているので、埋設管に対す
る推進力を内管を介してシールド機又は仮管に確実に伝
達することができるものである。
【0030】さらに、埋設管の外径を円筒形型枠よりも
やゝ小径に形成して、円筒形型枠により成形された上記
硬化層を後続埋設管の推進により該埋設管に被覆させた
際に、埋設管と硬化層との間に滑材を注入する隙間を設
けるものであるが、上記のように円筒形型枠の往復動に
よって硬化層が均一な内径を有する平滑な内周面に成形
されるので、該硬化層の内径を埋設管の外径にできるだ
け近づけても、埋設管の外周面に硬化層の内周面の一部
が接触することなく、全周、全長に亘って滑材が注入さ
れた極めて薄い数mm程度の隙間を設けることができ、従
って、滑材の注入量を少なくし得ると共にその注入作業
が能率よく行え、その上、滑材中での埋設管の浮上量を
極めて少なくして精度のよい埋設管の敷設が可能とな
り、しかも滑材によって埋設管の推進抵抗が減少し、上
記円筒形型枠上での硬化性材料の付着防止と相まって埋
設管を円滑に推進させることができ、推進距離の長大化
と推進設備の縮小化を図ることができるものである。
やゝ小径に形成して、円筒形型枠により成形された上記
硬化層を後続埋設管の推進により該埋設管に被覆させた
際に、埋設管と硬化層との間に滑材を注入する隙間を設
けるものであるが、上記のように円筒形型枠の往復動に
よって硬化層が均一な内径を有する平滑な内周面に成形
されるので、該硬化層の内径を埋設管の外径にできるだ
け近づけても、埋設管の外周面に硬化層の内周面の一部
が接触することなく、全周、全長に亘って滑材が注入さ
れた極めて薄い数mm程度の隙間を設けることができ、従
って、滑材の注入量を少なくし得ると共にその注入作業
が能率よく行え、その上、滑材中での埋設管の浮上量を
極めて少なくして精度のよい埋設管の敷設が可能とな
り、しかも滑材によって埋設管の推進抵抗が減少し、上
記円筒形型枠上での硬化性材料の付着防止と相まって埋
設管を円滑に推進させることができ、推進距離の長大化
と推進設備の縮小化を図ることができるものである。
【図1】施工状態を示す簡略縦断側面図、
【図2】シールド機に連結した円筒形型枠と埋設管部分
の縦断側面図、
の縦断側面図、
【図3】図2におけるAーA線断面図、
【図4】図2におけるBーB線断面図、
【図5】図2におけるCーC線断面図、
【図6】仮管に埋設管を後続させながら覆工を施工して
いる状態の簡略縦断側面図、
いる状態の簡略縦断側面図、
【図7】仮管を埋設している状態の縦断側面図、
【図8】仮管に連結した円筒形型枠と埋設管部分の縦断
側面図、
側面図、
【図9】従来例を示す縦断側面図。
1 シールド機
3 内筒
5 円筒形型枠
6 硬化性材料
6a 硬化層
7 ジャッキ
8 トンネル掘削壁面
9 空隙部
15 埋設管
18 滑材
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 竹内 幹雄
大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2号
株式会社奥村組内
(72)発明者 三島 亨介
大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2号
株式会社奥村組内
(72)発明者 和田 洋
大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2号
株式会社奥村組内
(72)発明者 林 威
大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2号
株式会社奥村組内
(56)参考文献 特公 平6−63432(JP,B2)
特公 昭54−32537(JP,B1)
特公 昭63−32960(JP,B1)
特公 平6−76759(JP,B2)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
E21D 11/00
Claims (4)
- 【請求項1】 シールド機又は推進仮管の後端に内筒を
一体に連結し、この内筒の外周に外径がシールド機又は
推進仮管よりも小径の円筒形型枠を摺動自在に被嵌する
と共に上記内筒に円筒形型枠よりもやゝ小径の埋設管を
後続させた状態で、円筒形型枠とトンネル掘削壁面との
間の空隙部に硬化性材料を注入し、円筒形型枠を前後又
は周方向に往復動させながら該硬化性材料を硬化させて
円筒状硬化層を形成すると共にこの硬化層を後続埋設管
の推進により該埋設管に被覆させる一方、埋設管と硬化
層との間の隙間に滑材を注入することを特徴とするトン
ネル掘削壁面の覆工方法。 - 【請求項2】 円筒形型枠とトンネル掘削壁面との間の
空隙部に注入した硬化性材料の硬化完了毎に埋設管を一
定長、推進させることを特徴とする請求項1記載のトン
ネル掘削壁面の覆工方法。 - 【請求項3】 円筒形型枠とトンネル掘削壁面との間の
空隙部に注入した硬化性材料の硬化速度に同調した速度
で埋設管を推進させることを特徴とする請求項1記載の
トンネル掘削壁面の覆工方法。 - 【請求項4】 シールド機又は推進仮管の後端に内筒の
前端を一体的に連結すると共にこの内筒にシールド機又
は推進仮管よりも小径の円筒形型枠を摺動自在に被嵌
し、内筒の後端に円筒形型枠よりもやゝ小径の埋設管を
後続させると共に該埋設管の適所に埋設管を被覆する硬
化層と埋設管との間の隙間に滑材を注入する注入管を配
設し、さらに、トンネル掘削壁面と円筒形型枠との間の
空隙部に硬化性材料を注入する配管を配設すると共にシ
ールド機又は推進仮管内に上記円筒形型枠を摺動させる
ジャッキを配設してなることを特徴とするトンネル掘削
壁面の覆工装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04348495A JP3507174B2 (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | トンネル掘削壁面の覆工方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04348495A JP3507174B2 (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | トンネル掘削壁面の覆工方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08210091A JPH08210091A (ja) | 1996-08-13 |
JP3507174B2 true JP3507174B2 (ja) | 2004-03-15 |
Family
ID=12665004
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04348495A Expired - Fee Related JP3507174B2 (ja) | 1995-02-07 | 1995-02-07 | トンネル掘削壁面の覆工方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3507174B2 (ja) |
-
1995
- 1995-02-07 JP JP04348495A patent/JP3507174B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08210091A (ja) | 1996-08-13 |
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