JP3506833B2 - タンディッシュ羽口の補修方法 - Google Patents
タンディッシュ羽口の補修方法Info
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Description
に用いる熱間回転タンディッシュにおける羽口の補修方
法に関するものである。
は、タンディッシュからモールドへ溶鋼を供給するため
のものであり、タンディッシュの底部に開口させた羽口
に装着される。
には、溶鋼が侵入して湯漏れ等の事故を起こさないよう
目地材が充填されている。この目地材は、通常、水練り
したモルタルによって構成されており、このモルタルを
コテで浸漬ノズルのうち羽口との接合面に塗り付け、次
いで、この浸漬ノズルを羽口に装着してからタンディッ
シュ及び浸漬ノズルを所定温度まで予熱することによ
り、乾燥した目地を形成している。この目地によって、
タンディッシュと浸漬ノズルとが接合されると共に、両
者間の隙間がシールされる。
浸漬ノズル〜モールド間は、溶鋼が固化して鋼材となる
最終工程であるため、溶鋼の汚染防止が重要である。こ
のため、タンディッシュと浸漬ノズルとは一体として使
用され、通常、同一鋼種が続く5〜10チャージの鋳造
を行った後、鋼種の変更と共に廃棄されていた。
ッシュ及び浸漬ノズルを廃棄・交換することはコスト面
で好ましくない。そこで、タンディッシュのライニング
材を改良したり、タンディッシュ内の残湯やスラグ除去
方法を改善するなど、タンディッシュの寿命を向上する
ことが図られている。
上させ得るのに対して、浸漬ノズルの寿命には限界があ
り、5〜10チャージしか使用できない。従って、浸漬
ノズルのみを交換できるようにする必要がある。この交
換は、省エネルギ、操業ロス抑制等の点から熱間で行う
ことが必要である。
能にするため、本願発明者らは特開平5−155666
号や特願平4−210284号において、次のような目
地用成形体を提案した。
シュにおける羽口の内周面と浸漬ノズルの外周面との間
にきっちり嵌まり込む薄肉状に形成されており、その組
成を、耐火材料と、熱可塑性合成樹脂やピッチのような
熱可塑性の結合材とで構成したもので、この目地用成形
体を浸漬ノズルに装着した状態で羽口に嵌め込んで、目
地用成形体を浸漬ノズルの保有熱によって軟化したのち
焼き付けることにより、羽口と浸漬ノズルとの間の隙間
を塞ぐと共に両者を接合することを特徴とするものであ
る。
用して浸漬ノズルを交換することにより、熱間回転タン
ディッシュの500チャージ以上の連続操業が可能とな
った。
ては、寿命のきた浸漬ノズルを引き抜いたあと、タンデ
ィッシュの底面に残存していた少量の地金やスラグが羽
口内に流れ落ちたり、目地用成形体が完全に剥離せずに
その一部が羽口の内周面に付着したまま残存したりする
場合があり、このため、羽口内周面清掃機等を使用して
羽口内周面の地金や目地用成形体を剥がし取るようにし
ているが、その際に、羽口耐火物も損傷を受ける。すな
わち、羽口の内周面が損傷を受ける。
ごとに徐々に拡大して行くため、これを放置すると、目
地用成形体を使用しても羽口と浸漬ノズルとの間の隙間
を塞ぎ切れず、羽口と浸漬ノズルとの間の隙間から湯漏
れ事故を起こす恐れが高くなる。
200を越えたくらいから羽口耐火物の修復を行う必要
が生じるが、熱間回転タンディッシュではタンディッシ
ュを冷却して常温で補修することはできないため、高温
の羽口に直接に補修材を塗り付けねばならない。
下方からモルタルやパッチング材等をコテ塗り等の方法
で塗り付けたり、吹き付けによって補修したりすること
が考えられるが、羽口の温度は通常1000〜1400
℃の高温であるため、常温の補修材は羽口に付着しにく
いばかりか、安全上も問題がある。
ろ、均一な厚さに塗り付けて羽口を元の寸法に戻すこと
が困難である点も問題であった。特に、コテ塗り法では
この困難が倍加する。補修面の精度が悪いと、目地用成
形体を装着した浸漬ノズルを羽口に挿入するときに途中
でつかえて挿入できなくなる等のトラブルを生じる。
成されたもので、熱間回転タンディッシュの羽口の補修
を容易・正確且つ安全に行える方法を提供することを目
的とするものである。
挿入するためにタンディッシュの底部に形成した羽口を
熱間で補修する方法として、外周面が使用前の羽口の内
周面にほぼ合致するように形成された治具の外周面に練
り土状の補修材を付着させたのち、この治具を羽口内に
挿入してから引き抜くことにより、羽口の損傷箇所に補
修材を焼き付けにて付着させ、次いで、前記羽口に嵌合
する形状の熱可塑性目地成形体を予熱された浸漬ノズル
に装着してこれを羽口に挿入することにより、前記目地
成形体を軟化させたのち焼き付ける点に特徴を有する。
に、外周面は使用前の羽口の内周面にほぼ合致するよう
に形成され内周面は浸漬ノズルが嵌合する形状に形成さ
れた熱可塑性目地成形体の外周面に補修材を付着し、こ
の目地成形体を予熱された浸漬ノズルに装着して前記羽
口に挿入することにより、前記目地成形体を軟化させた
のち焼き付けると共に補修材を焼き付ける方法も含む。
の羽口の内周面にほぼ合致する形状に形成された治具を
使用し、この治具の外周面に練り土状の補修材を付着さ
せて、羽口に挿入してから引き抜くことによって補修す
る。補修材の付着量は羽口の内周面の損傷程度によって
異なるが、概ね、損傷範囲と同様の幅及び長さにすると
共に、損傷範囲の深さの1.5倍程度の厚みにするのが
適当である。
タブル耐火物、プラスチック耐火物、吹付耐火物、パッ
チング材、コーティング材等のいわゆる不定形耐火物で
あればよく、特に材質を限定するものではない。従っ
て、耐火材料の骨材としては、アルミナ、マグネシア、
シリカ、ジルコニア、ジルコン、チタニア、ボーキサイ
ト、ばん頁岩、ロウ石等の種々のものを使用できる。リ
ン状黒鉛、土状黒鉛、コークス等の炭素系材料を併用し
ても良い。2種以上の耐火材料を混合して使用すること
もできる。
耐火物及び羽口耐火物の組成と同等のものが好ましい。
骨材の粒度としては、充填時に狭い目地間に入り込むた
めには細かい方が好ましく、1mm以下程度の微粒子を
主体とするのが適当である。また、結合材としては水ガ
ラス(珪酸ソーダ)、燐酸ソーダ、燐酸アルミナ等の無
機バインダーや、フェノールレジン等の有機バインダー
等が骨材と組み合わせて使われる。
り合わせることによって練り土状の補修材を作り、これ
を治具の外周面に所要量を付着させたのち、治具を羽口
に挿入する。すると、羽口の損傷面に補修材が充填され
ると共に、羽口は通常1000〜1400℃であるた
め、補修材は羽口に焼き付けられる。
所は補修材で埋められると共に、羽口は使用前と同等の
内周面形状に修復されている。そして、予熱した浸漬ノ
ズルに目地用成形体を装着して、これを羽口に挿入する
と、目地用成形体が軟化してから焼き付けられるため、
羽口と浸漬ノズルとの間の隙間は確実に塞がれる。
で、湯漏れ事故を生じることなく繰り返し浸漬ノズルを
交換して操業を続行することができる。浸漬ノズルは羽
口に装着してから予熱してもよい。
に補修材を付着した目地用成形体を浸漬ノズルに被せ
て、これを羽口に挿入するだけのシンプルなものであ
る。浸漬ノズルは目地用成形体を軟化させ得る程度に予
熱しておく。
10284号でもって提案した目地用成形体を使用した
場合は、浸漬ノズルの保有熱で軟化し可塑性を示す特性
があるため、羽口と浸漬ノズルとの間の正規の目地の隙
間に充填される。それと同時に、羽口の損傷部分は補修
材で埋められて、補修材が羽口に焼き付けられて補修も
同時に完了する。
形態で説明したのと同様である。
しつつ説明する。
ディッシュを、符号2はタンディッシュ1における羽口
耐火物の一例としての羽口煉瓦を、符号3は羽口を示
す。羽口3は下広がりのテーパ状に形成されている。
4の外周面は、製造して使用する前の羽口煉瓦2の羽口
3にほぼぴったり嵌まる形状に形成されている。符号5
は補修材を示す。
続使用して浸漬ノズルを取り外してから地金等を除去し
たところ、図1のように、羽口3の内周面に幅100m
m、最大深さ10mm程度の損傷6が帯状に形成されて
いた。
下のアルミナ粉を使用し、骨材100%にバイダーとし
て珪酸ソーダ8%及び水20%を添加し、これらを万能
ミキサーで攪拌することによって製造した。この補修材
5を、図1のように治具4の外周面に、幅100mm、
厚さ15mmで全周にわたって付着させたのち、図1に
矢印で示すように、治具4を、1000℃程度の羽口3
にきっちり挿入してから引き抜いた。
されると共に焼き付けられて、羽口4の内周面は損傷前
と同様の内周面形状になった。
ズル7に、目地用成形体8を装着し、これを羽口3に挿
入した。すると、図3に示すように、目地用成形体7が
浸漬ノズル7の熱と羽口煉瓦2の熱とによって軟化した
のち焼き付けられることにより、羽口3と浸漬ノズル7
との間の隙間がきっちり塞がれと共に、羽口煉瓦2に対
して浸漬ノズル7が接合される。
6が羽口内周面清掃時に剥落するごとに繰り返して浸漬
ノズル7を交換することにより、湯漏れ等の事故もなく
500回のタンディッシュ1の耐用を得た。 〔実施例2〕 熱間回転のタンディッシュ1を235回連続使用してか
ら浸漬ノズルを抜いて羽口3から地金等を除去したとこ
ろ、図4に示すように、羽口3の内周面に100mm幅
で最大深さ10mm程度の損傷6が全周にわたって形成
されていた。
0.5mm以下のマグネシア粉50%とアルミナ粉50
%を使用し、これにバインダーとして液状フェノールレ
ジンを25%添加して、これらを万能ミキサーで攪拌す
ることによって精製した。
用成形体8の外周に100mm幅×15mm厚みに付着
させたのち、これを1000℃に予熱した浸漬ノズル7
に被せ、その状態で1000℃の羽口3に挿入して嵌め
込んだ。すると、補修材5が損傷6に充填されると共に
羽口3に対して焼き付けられることによって、損傷6が
修復される。これと同時に、目地用成形体8が軟化した
のち焼き付けられることによって、羽口4と浸漬ノズル
7との間の隙間がシールされると共に、浸漬ノズル7が
羽口煉瓦2に対して接合されて、図3と同様の状態にな
った。
が羽口内周面清掃時に剥落するごとに繰り返して浸漬ノ
ズル7を交換することにより、湯漏れ等の事故もなく5
00チャージのタンディッシュ1の耐用を得た。
浸漬ノズル7の交換時間内に含まれるため、実質的には
時間増とはならない。
求項2の何れにおいても、作業員がコテで直接に塗る従
来法に比べて、使用前の羽口と同様の状態に精密な形状
・寸法に補修することを、短時間で容易且つ確実にでき
る。また、作業員は高温の羽口に接近して作業する必要
がないから、作業の安全性も格段に向上できる。
嵌め換えるのと同時に羽口の損傷箇所が補修されるか
ら、作業能率をより向上できる利点がある。
る。
る。
Claims (2)
- 【請求項1】浸漬ノズルを挿入するためにタンディッシ
ュの底部に開口させた羽口を熱間で補修する方法であっ
て、 外周面が使用前の羽口の内周面にほぼ合致するように形
成された治具の外周面に練り土状の補修材を付着させた
のち、この治具を羽口内に挿入してから引き抜くことに
より、羽口の損傷箇所に補修材を焼き付けにて付着さ
せ、次いで、前記羽口に嵌合する形状の熱可塑性目地成
形体を予熱された浸漬ノズルに装着してこれを羽口に挿
入することにより、前記目地成形体を軟化させたのち焼
き付けることを特徴とするタンディッシュ羽口の補修方
法。 - 【請求項2】浸漬ノズルを挿入するためにタンディッシ
ュの底部に開口した羽口を熱間で補修する方法であっ
て、外周面は使用前の羽口の内周面にほぼ合致するように形
成され 内周面は浸漬ノズルが嵌合する形状に形成された
熱可塑性目地成形体の外周面に補修材を付着し、この目
地成形体を予熱された浸漬ノズルに装着して前記羽口に
挿入することにより、前記目地成形体を軟化させたのち
焼き付けると共に補修材を焼き付けることを特徴とする
タンディッシュ羽口の補修方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05279896A JP3506833B2 (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | タンディッシュ羽口の補修方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP05279896A JP3506833B2 (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | タンディッシュ羽口の補修方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH09239502A JPH09239502A (ja) | 1997-09-16 |
JP3506833B2 true JP3506833B2 (ja) | 2004-03-15 |
Family
ID=12924867
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05279896A Expired - Fee Related JP3506833B2 (ja) | 1996-03-11 | 1996-03-11 | タンディッシュ羽口の補修方法 |
Country Status (1)
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-
1996
- 1996-03-11 JP JP05279896A patent/JP3506833B2/ja not_active Expired - Fee Related
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