JP3505505B2 - 建具用手摺り - Google Patents

建具用手摺り

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JP3505505B2 JP2000362818A JP2000362818A JP3505505B2 JP 3505505 B2 JP3505505 B2 JP 3505505B2 JP 2000362818 A JP2000362818 A JP 2000362818A JP 2000362818 A JP2000362818 A JP 2000362818A JP 3505505 B2 JP3505505 B2 JP 3505505B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0002】
【発明の属する技術分野】
【0003】本発明は、住宅の壁面等に高齢者、身障者
等の歩行の安全のために取り付けられる手摺りに関し、
特に扉や引戸のような建具に取り付けられるようにした
建具用手摺りに関するものである。
【従来の技術】
【0004】高齢化社会の時代が到来するに至って、よ
うやくバリアフリー仕様といった高齢者の安全のための
設備、構造を予め備えた一戸建住宅やマンションが増え
ている。そして、公共施設、病院、一般住宅の中には高
齢者、身障者等の歩行の際の安全確保のための手摺りが
廊下や階段等の壁面に取り付けられるようになってきて
いる。
【0005】上記廊下等の壁面に設けられた手摺りは、
金属製の丸パイプや木製の丸棒からなる手摺り本体とそ
れを壁に支えるアームとからなり、壁面に対して前記ア
ームがネジ等で固定された構造である。
【発明が解決しようとする課題】
【0006】一般に、住居の中では廊下から室内に入る
所に建具が設けられているが、この建具のところには前
述のような手摺りは設けられていない。蓋し、建具の開
閉の邪魔になるし、仮に手摺りを設けていると高齢者が
この手摺りを使用している時に他人が誤って反対側から
建具を開けてしまって却って危険に曝すことになるから
である。
【0007】結局のところ現状では建具の所には手摺り
が設置されず、手摺りを頼りにする高齢者、身障者等に
とっては廊下の手摺りを利用していても建具の所で手摺
りが途切れることになり、せっかく設けられた安全のた
めの手摺り設備も不完全と言わざるを得ない。
【0008】上記建具のある所にも本来の建具の使用を
妨げずに設置でき、且つ安全な機構を備えた手摺りが設
けられれば高齢者、身障者にとってより安全な住み良い
住宅環境が確保されるであろうし、病院や公共施設等に
おいても然りである。
【0009】本発明は上記のように高齢化社会、福祉社
会に対応すべき生活環境に鑑みてなされたものであり、
従来は取り付けられていなかった建具(片扉、両開き
扉、2本引き引戸、片引戸、吊戸等のいわゆるドアや
襖、障子)の所に建具本来の使用を妨げず、且つ安全性
を確保して取り付けられるようにした建具用手摺りを提
供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】本発明は、上記課題を解決するために、 (1)建具に対して使用時のみ略水平に手摺り本体を突
出させるとともに不使用時は建具内に収納されるように
した収納手段を備える建具用手摺りにおいて、建具の一
方側で手摺りが収納状態から使用可能状態になるととも
に自動的に前記建具の反対側に設けられた第2の手摺り
も収納状態から使用可能状態となる建具両面の手摺り連
動手段を備えることを特徴とする建具用手摺りを提供す
る。 (2)建具を開いた状態から閉じた状態にすると建具内
に収納されている手摺り本体が自動的に建具に対して略
水平に突出して使用可能状態となる手摺りの自動駆動手
段を備える建具用手摺りにおいて、建具の一方側で手摺
りが収納状態から使用可能状態になるとともに自動的に
前記建具の反対側に設けられた第2の手摺りも収納状態
から使用可能状態となる建具両面の手摺り連動手段を備
えることを特徴とする建具用手摺りを提供する。 (3)建具に対して使用時のみ略水平に手摺り本体を突
出させるとともに不使用時は建具内に収納されるように
した収納手段を備える建具用手摺りにおいて、手摺りが
使用可能状態にある時には建具の反対側に手摺り使用中
であることを表示する表示機構を備えるとともに反対側
から手摺りを使用可能状態から収納状態にできる手摺り
の解除機構を備えることを特徴とする建具用手摺りを提
供する。 (4)建具を開いた状態から閉じた状態にすると建具内
に収納されている手摺り本体が自動的に建具に対して略
水平に突出して使用可能状態となる手摺りの自動駆動手
段を備える建具用手摺りにおいて、手摺りが使用可能状
態にある時には建具の反対側に手摺り使用中であること
を表示する表示機構を備えるとともに反対側から手摺り
を使用可能状態から収納状態にできる手摺りの解除機構
を備えることを特徴とする建具用手摺りを提供する。 (5)建具に対して使用時のみ略水平に手摺り本体を突
出させるとともに不使用時は建具内に収納されるように
した収納手段を備える建具用手摺りにおいて、 手摺り使
用可能状態時には建具が開かないようにロックされると
ともに建具の反対側から前記ロックを解除できるように
したロック解除機構を備えることを特徴とする建具用手
摺りを提供する。 (6)建具を開いた状態から閉じた状態にすると建具内
に収納されている手摺り本体が自動的に建具に対して略
水平に突出して使用可能状態となる手摺りの自動駆動手
段を備える建具用手摺りにおいて、手摺り使用可能状態
時には建具が開かないようにロックされるとともに建具
の反対側から前記ロックを解除できるようにしたロック
解除機構を備えることを特徴とする建具用手摺りを提供
する。
【0011】なお、建具とは、「建物と外部または建物
の内部を仕切るために設けられた開閉できるもの」をい
い、戸(引戸、吊戸)や扉等のいわゆるドアや障子、襖
等である。本発明の手摺りも上記建具が射程内にあり、
洋式/和式の区別、材質、寸法を問わない。
【発明の実施の形態】
【0012】本発明に係る建具用手摺りを図面を基に説
明する。図1は本発明に係る建具用手摺りを備えた扉の
手摺り設置側の正面図である。図2は前記建具用手摺り
を備えた扉の反対側の正面図である。図3は前記扉の手
摺り使用状態におけるロック機構を説明するための前記
扉の建具用手摺り部分の側面図である。図4は前記扉の
手摺り収納手段と手摺り解除機構を説明するための建具
用手摺り部分の側面図である。図5は前記扉に取り付け
た本建具用手摺りを上から見た一部断面図である。図6
は本発明に係る建具用手摺りを取り付けた2本引き引戸
の平面図である。図7は本発明に係る建具用手摺りを取
り付けた片引戸の平面図である。図8は自動駆動手段を
備える建具用手摺りを取り付けた片引戸の(a)正面
図、(b)平面図である。図9は上記片引戸内部の
(a)使用可能状態の構造図、(b)収納状態の構造図
である。図10は自動駆動手段を備える片扉の(a)収
納状態の構造図、(b)使用可能状態の構造図である。
図11は本発明に係る連動手段を備える建具用手摺りを
設けた両開き引戸の(a)正面図、(b)平面図であ
る。図12は上記連動手段の機構を説明する(a)の使
用可能状態の構造図、(b)収納状態の構造図である。
図13は連動手段を備える各建具用手摺りを取り付けた
両開き扉の図である。図14の(a)は前記両開き扉に
おける連動セット状態で手摺りが使用可能状態の構造
図、(b)は連動セット状態で手摺りが収納状態の構造
図である。図15は連動手段を備えた引き違い引戸の連
動機構を説明する構造図であり、(a)は収納状態、
(b)は使用可能状態を示す。図16は板バネの動作を
模式的に表したもので、(b)は手摺り本体が収納状態
にある時、(a)は使用可能状態を示す。図17は建具
両面の手摺り連動手段を備え且つ自動駆動手段も備える
手摺りの構造図であり、(a)は使用可能状態を示し、
(b)は収納状態を示す。図18は自動駆動手段と建具
両面の手摺り連動手段を備える建具用手摺りの他の実施
の形態を示す(a)使用可能状態、(b)収納状態であ
る。
【0013】図1〜図4において、本発明の建具用手摺
り10は、建具である扉1に対して、使用時のみ略水平
に且つ壁の手摺り3とほぼ同じ高さになるように図1に
示される収納状態にある手摺り本体11を図4のように
略水平に突出させるとともに、不使用時は図1、図3、
図4で示されるように手摺り本体11が扉1内に収納さ
れる(図4の2点鎖線で示す手摺り本体11′)ように
した収納手段を備えることを特徴とする。
【0014】この収納手段の例としては、図4に示され
るような手摺り本体11を支える両端側のアーム12が
扉1内にて略90度の範囲で回動自在にシャフト13に
て水平に軸着されるとともに手摺り本体11とアーム1
2の収納時には扉1内に設けた磁石15の磁力によって
扉1内に2点鎖線で示される収納状態の前記手摺り本体
11′及び前記アーム12′のように保持される機構が
簡単で取り扱い安く優れている(少なくともアーム12
または手摺り本体11の磁石15に対応する位置には磁
石15に吸引される鉄等の磁性金属が配設される。)。
勿論、上記収納手段の他に、例えばバネと掛止構造を備
えた手摺り本体11の回動機構による収納手段も採用で
きるであろう。
【0015】而して、本建具用手摺り10を使用する際
には、図1のように扉1の内部に収まっている手摺り本
体11′を軽く手前に引いて(磁石15の保持から解放
して)扉1の垂直面から略水平にアーム12′共々突出
させることによって、手摺り本体11が使用可能状態に
なる。
【0016】ところで、建具用手摺り10を使用中もし
くは使用可能状態になっていて突出していることを反対
側(図2の室内側)の人が判るようにしないと、高齢者
が建具用手摺り10を使用中に他の人が反対側から扉1
を不意に開けてしまって却って危険なことになる。この
点、扉1がガラス張りで透けて見えるのであれば問題は
少ないが、そうでない場合は扉1の建具用手摺り10の
ある側とは反対側(図2正面図)には手摺り使用状態で
あることを告知する表示が見えるようにして反対側から
人が扉1を開けることがないようにするのが安全上好ま
しい。
【0017】この手摺り使用表示は、例えば図4におけ
る前記シャフト13の一部もしくはアーム12の端面1
2aに使用中の表示部Dを設け、図2に示されるように
反対側から前記表示部Dが見えるように窓16を開けれ
ばよい。前記アーム12またはシャフト13が90度回
転することで表示部Dが使用状態で反対側の正面に現れ
るのである。
【0018】次に、上記使用表示のみでは見落としの可
能性もあるので、より一層建具用手摺り10の安全性を
確保するために、建具用手摺り10の使用中には反対側
から扉1が直ぐに開かないようにロック機構Lを設けて
もよい。例えば図2において手摺り使用状態で反対側の
ドアノブ2が回らないように該ドアノブ2の直下に図3
に示されるようなロック機構Lのロックバー17が2点
鎖線で示されるロックバー17′のようにシャフト13
回りに回動して突出するように構成する。
【0019】次に、反対側(室内側)から手摺り使用状
態を収納状態になるように、換言すれば前記ロックを解
除できるようにしなければならない。蓋し、建具用手摺
り10を使用した後に高齢者等は収納状態に戻さずにそ
のままにする場合が多く想定されることから、反対側か
ら人が扉1を開ける場合に、突出した手摺り本体11が
開閉の妨げになる場合があるからである。そこで図2、
図4に示されるように反対側(室内側)からスライド操
作できる解除バー18を設けた構造として、ロック解除
操作で手摺り本体11とアーム12を建具内に収納する
ことで扉1を開閉できるようにすることが肝要である。
このロック解除機構Kとしては、例えば図4に示される
ようなシャフト13回りのてこの原理を利用した解除バ
ー18による手摺り本体11とアーム12の回動手段が
適用可能である。作用力を高めるためにバネによる付勢
を加えてもよいであろう。なお、解除バー18は解除後
にスプリング等で元に戻るようにする。
【0020】以上のように壁の手摺り3と同じ高さにな
るように扉1に取り付けた本建具用手摺り10は使用可
能状態においては図5に示されるような平面構造となっ
ている。
【0021】次に、上記のような構造の本発明に係る建
具用手摺り10は基本的に引戸にも適用可能である。例
えば、図6の2本引き引戸(引違い戸)の場合を示す平
面図から判るように、引戸20、20が本建具用手摺り
10の使用状態においてはロックバー17(扉1の場合
よりも短く20〜30mm程度突出させる。)で互いに
ロックされ、解除バー18でそれぞれ解除する。図7の
片引戸30の場合は、アーム12自体がロックバーとな
り、解除バー18で解除することができる。
【0022】また、図8の(a)、(b)に示されるよ
うに、建具用手摺り40は、建具である片引戸30を開
いた状態から閉じた状態にすると、片引戸30内に収納
されている手摺り本体11が自動的に片引戸30に対し
て略水平に突出して使用可能状態(壁の手摺り3とほぼ
同じ高さで連続的に使用できる突き出し寸法であること
が肝要である。)となる手摺りの自動駆動手段を備え
る。
【0023】この手摺りの自動駆動手段は、例えば建具
の片引戸30内部に図9の(a)使用可能状態の構造
図、(b)収納状態の構造図に示されるような機構を設
けることで実現される。即ち、一本のシャフト31(こ
れ自体は回転しない)が横方向に10〜50mm程度ス
ライド可能且つ外装されたスプリング32、32によっ
て開く側(図9における左側)に付勢されており、片引
戸30が開いている状態ではシャフト31の先端部31
aが側面から10〜50mm突出するように構成されて
いる。またシャフト31のアーム12、12を軸着する
箇所には突起部材34が配設され、シャフト31に軸着
されたアーム12、12の軸着部12a、12a側には
シャフト軸に対して斜めにスリット(または溝)35が
設けられて前記シャフト31側の突起部材34と嵌合し
ている。前記アーム12の軸着部12a自身はスライド
しないので、シャフト31のスライドとともに前記突起
部材34がスライドすると、これに嵌合しているスリッ
ト(または溝)35が突起部材34に押されてシャフト
31の軸回りに回動する回転力が与えられる。而して、
片引戸30を閉めた場合に、片引戸30の側面から10
〜50mm突出しているシャフト31の先端部31aが
壁の側面に当たって引っ込み、スプリング32に抗して
シャフト31がスライドし、同時に垂直状態で片引戸3
0内に収納されていたアーム12と手摺り本体11が略
90°回動して使用可能状態になるのである。なお、手
摺りの使用可能状態になると片引戸30の反対側に突出
するようにアーム12の軸着部12aに付設したロック
バー17で手摺りがロックを、解除バー18で解除が行
えるようにすることが望ましい。なお、これらは軸着部
12aのアーム12と180°反対側に付設される。
【0024】片扉の場合の自動駆動手段も上記と同様に
実現することができる。例えば図10の(a)収納状態
の構造図、(b)使用可能状態の構造図に示されるよう
に、扉1の丁番5が設けられた側面側にシャフト31の
先端部31aがスプリング32によって付勢されて扉が
開いた状態で突出し、閉じた状態ではスプリング32に
抗して引っ込んでシャフト31をスライドさせ、前記と
同様の機構によってアーム12の軸着部12aに回転力
を与え、アーム12を90°回転させて手摺り本体11
を出すのである。
【0025】ところで、扉1にはガラス扉のように手摺
りが出ている通路側を反対側(室内側)から見通せて建
具用手摺りが使用可能状態であることを容易に確認でき
る場合もある。この場合に強いて解除バー18を回して
収納する必要もないことが多いから(引戸と違って手摺
り本体11が出ていても扉は概ね開けられる。)、図1
0のように扉1のラッチロック6を解除するロック解除
バー27(スプリング33、33で付勢されている)を
別途またはドアノブと合体させて設け、手摺りが使用可
能状態で開けられるようにしてもよい。
【0026】次に、図11に示されるような両開き引戸
50は、一方の引戸30aに設けられた建具用手摺り4
0が収納状態から使用可能状態になると、同時に他方の
引戸30bの収納状態にある建具用手摺り41が自動的
に出て使用可能状態となる連動手段を備える。換言すれ
ば、両開き引戸50がその対向する側面同士が接して完
全に扉が閉じた状態において、一方の引戸30a(また
は30b)から手摺り本体11を取り出すと、他方の引
戸30b(または30a)からも手摺り本体11が出て
くる機構である。
【0027】上記連動手段の機構は例えば図12(a)
の使用可能状態の構造図、(b)収納状態の構造図に示
されるような機構で実現される。即ち、一方の引戸30
aの建具用手摺りのシャフト43の先端部43aが六角
シャフトや四角シャフト(円形シャフトでない)になっ
ており、一端側47aがこれに深く嵌合してシャフト4
3の回転力を伝達するとともに他端側47bが矩形の凹
形状に加工された連動部材47が前記引戸30aのシャ
フト43の先端部43aに取り付けられている。そし
て、他方の引戸30bのシャフト44の引戸30aに対
向する先端部44aは前記連動部材47の他端側47b
の矩形の凹形状に嵌合する凸形状に加工されている。な
お、引戸30aには連動部材47を横方向へスライドさ
せてシャフト43の先端部43aと一端側47aとの嵌
合状態を維持しつつ他端側47bの引戸30bのシャフ
ト44の先端部44aとの嵌合を脱着する連動レバー4
8を付設しておき、状況に応じてこの連動レバー48を
スライドさせて連動機構をセット/リセットできるよう
にすることが望ましい(図12における右側は連動状
態、左側は連動解除状態である。)。
【0028】図13のような両開き扉50a、50bの
場合の各建具用手摺り51、52の連動手段も上記とほ
ぼ同様に実現することができる。図14の(a)は連動
セット状態で使用可能状態の構造図、(b)は連動セッ
ト状態で手摺りが収納状態にあり、且つ扉50bを開け
る直前状態の構造図である。本図において、シャフト5
4、53及びロ型ラッチロック52のシャフト56は六
角シャフトや四角シャフトであり、連動部材57は前述
の連動部材47と同様にその両端がそれぞれシャフト5
3とロ型ラッチロック52に嵌合して回転力を伝達する
ように矩形形状になっている。連動レバー48を左へス
ライドさせれば扉50aの連動部材57が左へスライド
してロ型ラッチロック52との嵌合が外れて連動は解除
される。
【0029】また、図14の(b)のように連動状態に
あっても扉50bに設けられたロ型ラッチロック52の
解除バー59がドアハンドル等のラッチ解除動作と連動
して右にスライドするように構成すると、扉50bのシ
ャフト54とロ型ラッチロック52のシャフト56とを
連結する連結部材58がスライドしてロ型ラッチロック
52が扉50b内に引っ込むので、たとえ図14の
(b)のように連動状態であっても、また手摺りが使用
可能状態であっても扉50b、50aを 支障なく開く
ことができる。
【0030】引き違い引戸20についても連動手段を設
けることができる。図15はその連動機構を説明する構
造図であり、(a)は収納状態、(b)は使用可能状態
を示す。本図において、閉めた状態で引戸20a、20
bの重なり合っている箇所には板バネ62a、62bが
双方のシャフト61a、61bの端部にそれぞれ円周に
そって半円に湾曲されつつU形に規制されてその両端面
が近接して対向するように配設されている。図16には
上記板バネ62a、62bの動作を模式的に表してい
る。なお、板バネ62a、62bの動きを明確にするた
め、それぞれの側面を白塗りと黒塗りで半々に区分けし
ている。
【0031】先ず、図16の(b)のように手摺り本体
11が収納状態にある時は、板バネ62a、62bはそ
れぞれ引戸20a、20bの内部に収まっていて、自由
に引戸は開閉できる状態にある。次に、閉まった状態に
おいて図16の(a)のように引戸20aの手摺り本体
11を出して使用可能状態にすると、シャフト61aが
アーム12の略90°の回転とともに回転し、これに伴
い板バネ62aも一方の端面(下側)が引戸20b側に
突出して引戸20bの板バネ62bを押す。するとシャ
フト61bも同方向に回転して引戸20bのアームを回
転させて手摺り本体11を同じ側に略90°回転させる
ことになる。手摺り本体11を戻す場合は逆回転して同
じく連動する。なお、両者の立場は同等であって何れか
一方の手摺り本体11を出せば他方の手摺り本体11も
出る関係にある。
【0032】次に、図17に示される建具用手摺り70
は、建具の引戸71の一方側、例えばで手摺り70aが
収納状態から使用可能状態になるとともに自動的に前記
引戸71の反対側に設けられた第2の手摺り70bも収
納状態から使用可能状態となる建具両面の手摺り連動手
段を備える手摺りであり、且つ閉めると自動的に手摺り
が出てくる自動駆動手段も備える建具用手摺りである。
この自動駆動手段には図9と同様なものを2組配設して
いる。即ち、一本のシャフト31(これ自体は回転しな
い)が横方向に10〜50mm程度スライド可能且つ外
装されたスプリング32によって開く側(図16におけ
る右側)に付勢されており、引戸71が開いている状態
ではシャフト31の先端31bが側面から10〜50m
m突出するように構成されている。またシャフト31の
アーム72、73を回動自在に軸着する箇所には突起部
材(円柱状)34が4つ配設され、シャフト31に軸着
されたアーム72、73の軸着部72a、73a側には
シャフト軸に対して斜めにスリット(または溝)35が
設けられて前記シャフト31側の突起部材34と嵌合し
ている。前記アーム72、73の軸着部72a、73a
自身はスライドしないので、シャフト31のスライドと
ともに前記突起部材34がスライドすると、これに嵌合
しているスリット(または溝)35が突起部材34に押
されてシャフト31の軸回りに回動する回転力が与えら
れる。この際、手摺り70bの手摺り本体11bと手摺
り70aの手摺り本体11aの回転方向は逆方向になる
ように前記スリット(または溝)35の方向を定める。
なお、図17ではアーム73と手摺り本体11bが収納
状態で交差するが該交差部分を適宜凹部等に加工して収
納可能にしておくことが肝要である。もちろん、交差し
ないように軸着部72a、73aを配設することもでき
る。付言すれば、上記自動駆動手段と建具両面の手摺り
連動手段を備える建具用手摺りはそのまま扉(図1の片
扉や図13の両開き扉)にも適用可能なことは明らかで
ある。
【0033】次に、自動駆動手段と建具両面の手摺り連
動手段を備える建具用手摺りの他の実施の形態を図18
に示す。手摺り本体11aと手摺り本体11bはシャフ
ト81に180°背中合わせに固定されており、収納状
態では手摺り本体11aはシャフト81の上側に、手摺
り本体11bは下側にそれぞれ納まるようになってい
る。何れかの手摺り本体11aまたは手摺り本体11b
を取り出して90°回転して横にスライドさせると使用
可能状態になり、それぞれのアーム82、83の根元箇
所が建具88の切削縁部89に水平状態で当たって支え
られる。スライドさせるとシャフト81に設けたロック
凹部分87がロックバー86に係止してロックされる。
なお、上記実施の形態では手摺りの収納部分を塞いで建
具の気密性を保つために遮蔽板85を配設しておくこと
が望ましい。
【0034】以上、各種建具の場合について収納可能な
建具用手摺りの実施の形態を述べたが、本発明の建具用
手摺りは不使用時には建具内に完全に収納されることが
理想的であるものの、建具の垂直面から多少出ていても
支障ない場合もあるので、その大部が収納されていれば
よい。また、本発明の建具用手摺りは、その基本寸法形
状を取り付け対象の洋式建具、和式建具(概ね寸法は定
まっている。)について共に建具の開口巾、立枠巾によ
り数種類に決めておくのが好ましい。例えば扉用、1本
引戸(片引戸)用、2本引戸用、3本引戸用等に対応さ
せるのである。また、手摺りの材質は建具の材質に応じ
て、スチール扉にはスチール製手摺り、ステンレス扉に
はステンレス製手摺り、アルミ扉にはアルミ製、木製建
具には木製または合成樹脂(FRP等)製とするのが違
和感与えず好ましいであろう。また、本建具用手摺りは
建具の製造時に予め組み込むのが好ましいが、出来合い
の建具を一部切り欠いて後付けで嵌装してもよい。
【0035】念のために付言すれば、以上に述べた本発
明の建具用手摺りは、一般住居のみならず、ビル、公共
施設その他の人が立ち入る可能性のある建物の中の建具
全般に採用可能なことは言うまでもなく、人に優しい環
境の実現において高齢者、身障者等にとって誠に有益な
安全設備となり得ることは疑いない。
【発明の効果】
【0036】本発明に係る建具用手摺りは、上記のよう
な構成であるため下記のような効果を有する。 (1)従来取り付けることができなかった扉、引戸等の
建具にも手摺りを設置できるので、住宅や病院等の建物
における高齢者、身障者の歩行の際の安全性が高まると
いう優れた効果を有する。 (2)不使用時は手摺り本体が建具内に収納されて建具
の開閉には支障なく、使用時は簡単に取り出して使用で
きる。 (3)建具の反対側から手摺り使用中か否かを知ること
ができ、また使用中には建具の開閉を一旦ロックするの
で、安全性が高い。 (4)建具を閉めると自動的に手摺りが出て使用可能状
態になるので使用時に逐一取り出す必要がない。 (5)両開き扉や2本引き引戸の場合に、一方の手摺り
を使用可能状態にすると自動的に他方の手摺りも使用可
能状態になるので手間が掛からない。 (6)建具の両面にそれぞれ収納可能な手摺りが設けら
れているので、両側で手摺りを利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】 本発明に係る建具用手摺りを備えた扉の手摺
り設置側の正面図である。
【図2】 前記建具用手摺りを備えた扉の反対側の正面
図である。
【図3】 前記扉の手摺り使用状態におけるロック機構
を説明するための前記扉の建具用手摺り部分の側面図で
ある。
【図4】 前記扉の手摺り収納手段と手摺り解除機構を
説明するための建具用手摺り部分の側面図である。
【図5】 前記扉に取り付けた本建具用手摺りを上から
見た一部断面図である。
【図6】 本発明に係る建具用手摺りを取り付けた2本
引戸の平面図である。
【図7】 本発明に係る建具用手摺りを取り付けた片引
戸の平面図である。
【図8】 本発明に係る自動駆動手段を備える建具用手
摺りを取り付けた片引戸の(a)正面図、(b)平面図
である。
【図9】 上記片引戸内部の(a)使用可能状態の構造
図、(b)収納状態の構造図である。
【図10】 本発明に係る片扉の自動駆動手段を備える
建具用手摺りの(a)収納状態の構造図、(b)使用可
能状態の構造図である。
【図11】 本発明に係る連動手段を備える建具用手摺
りを設けた両開き引戸の(a)正面図、(b)平面図で
ある。
【図12】 上記連動手段の機構を説明する(a)の使
用可能状態の構造図、(b)収納状態の構造図である。
【図13】 本発明に係る連動手段を備える各建具用手
摺りを取り付けた両開き扉の図である。
【図14】 (a)は前記両開き扉における連動セット
状態で手摺りが使用可能状態の構造図、(b)は連動セ
ット状態で手摺りが収納状態の構造図である。
【図15】 連動手段を備えた引き違い引戸の連動機構
を説明する構造図であり、(a)は収納状態、(b)は
使用可能状態を示す。
【図16】 板バネの動作を模式的に表したもので、
(b)は手摺り本体が収納状態にある時、(a)は使用
可能状態を示す。
【図17】 建具両面の手摺り連動手段を備え且つ自動
駆動手段も備える手摺りの構造図であり、(a)は使用
可能状態を示し、(b)は収納状態を示す。
【図18】 自動駆動手段と建具両面の手摺り連動手段
を備える建具用手摺りの他の実施の形態を示す(a)使
用可能状態、(b)収納状態である。
【符号の説明】
【0038】 1 扉 2 ドアノブ 3 壁の手摺り 5 丁番 6 ラッチロック 10、40、41、51、52、70、70a、70b
建具用手摺り 11、11a、11b 手摺り本体 12、72、73、82、83 アーム 12a、72a、73a アームの軸着部 13、31、43、44、53、54、56、61a、
61b、81 シャフト 15 磁石 17、86 ロックバー 18、59 解除バー 20、71 (引き違い)引戸 27 ロック解除バー 30、30a、30b 片引戸 31a、43a シャフトの先端部 32、33 スプリング 34 突起部材 35 スリット(または溝) 47、57 連動部材 48 連動レバー 50 両開き引戸 50a、50b (両開き)扉 52 ロ型ラッチロック 58 連結部材 62a、62b 板バネ 85 遮蔽板 87 ロック凹部分 88 建具 89 切削縁部 D 表示部 L ロック機構 K ロック解除機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E06B 7/28 E06B 7/16 - 7/24 E04F 11/18

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】 【0001】
  1. 【請求項1】 建具に対して使用時のみ略水平に手摺り
    本体を突出させるとともに不使用時は建具内に収納され
    るようにした収納手段を備える建具用手摺りにおいて、 建具の一方側で手摺りが収納状態から使用可能状態にな
    るとともに自動的に前記建具の反対側に設けられた第2
    の手摺りも収納状態から使用可能状態となる建具両面の
    手摺り連動手段を備えることを特徴とする建具用手摺
    り。
  2. 【請求項2】 建具を開いた状態から閉じた状態にする
    と建具内に収納されている手摺り本体が自動的に建具に
    対して略水平に突出して使用可能状態となる手摺りの自
    動駆動手段を備える建具用手摺りにおいて、 建具の一方側で手摺りが収納状態から使用可能状態にな
    るとともに自動的に前記建具の反対側に設けられた第2
    の手摺りも収納状態から使用可能状態となる建具両面の
    手摺り連動手段を備えることを特徴とする建具用手摺
    り。
  3. 【請求項3】 建具に対して使用時のみ略水平に手摺り
    本体を突出させるとともに不使用時は建具内に収納され
    るようにした収納手段を備える建具用手摺りにおいて、 手摺りが使用可能状態にある時には建具の反対側に手摺
    り使用中であることを表示する表示機構を備えるととも
    に反対側から手摺りを使用可能状態から収納状態にでき
    る手摺りの解除機構を備えることを特徴とする建具用手
    摺り。
  4. 【請求項4】 建具を開いた状態から閉じた状態にする
    と建具内に収納されている手摺り本体が自動的に建具に
    対して略水平に突出して使用可能状態となる手摺りの自
    動駆動手段を備える建具用手摺りにおいて、 手摺りが使用可能状態にある時には建具の反対側に手摺
    り使用中であることを表示する表示機構を備えるととも
    に反対側から手摺りを使用可能状態から収納状態にでき
    る手摺りの解除機構を備えることを特徴とする建具用手
    摺り。
  5. 【請求項5】 建具に対して使用時のみ略水平に手摺り
    本体を突出させるとともに不使用時は建具内に収納され
    るようにした収納手段を備える建具用手摺りにおいて、 手摺り使用可能状態時には建具が開かないようにロック
    されるとともに建具の反対側から前記ロックを解除でき
    るようにしたロック解除機構を備えることを特徴とする
    建具用手摺り。
  6. 【請求項6】 建具を開いた状態から閉じた状態にする
    と建具内に収納されている手摺り本体が自動的に建具に
    対して略水平に突出して使用可能状態となる手摺りの自
    動駆動手段を備える建具用手摺りにおいて、 手摺り使用可能状態時には建具が開かないようにロック
    されるとともに建具の反対側から前記ロックを解除でき
    るようにしたロック解除機構を備えることを特徴とする
    建具用手摺り。
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