JP3504536B2 - セパレータ、これを備えた電池用組立体及び電池 - Google Patents

セパレータ、これを備えた電池用組立体及び電池

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JP3504536B2 JP13887099A JP13887099A JP3504536B2 JP 3504536 B2 JP3504536 B2 JP 3504536B2 JP 13887099 A JP13887099 A JP 13887099A JP 13887099 A JP13887099 A JP 13887099A JP 3504536 B2 JP3504536 B2 JP 3504536B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【発明の属する技術分野】
【0001】この発明は、電池の正極と負極とを分離す
るためのセパレータ、これを備えた電池用組立体及び電
池に関する。
【0002】
【従来の技術】電池は、原理的には、電解液に正極と負
極とを浸すことで実現される。しかし、実用上はこの他
に、正極と負極とが直接接触してしまうことを防止する
ためのセパレータが必須である。セパレータは、これま
で様々な観点から改良が施され、単なる分離という機能
のみならず、安全性確保のための機能等を備えたものが
開発されている。このようなセパレータの一つに多孔性
シートを備えて構成されたセパレータがある。この多孔
性シートには、その表裏を貫通した微細な孔が多数形成
されており、電解液中のイオンはこの孔を通じて正極と
負極との間を行き来するようになっている。電池が異常
発熱した場合には、この多孔性シート自体が溶融して孔
を塞ぐことで(つまり、イオンの移動経路を遮断するこ
とで)、電池反応を停止させて安全を確保する。
【0003】このような技術については、例えば特開平
9−298054号公報にはポリエチレンの多孔性シー
トで構成されたセパレータが開示されている。また、ヘ
キスト社製からは、ポリプロピレンとポリエチレンの3
層構成のセパレータ(商品名「セルガード#230
0」)が実用化されている。この他、特開平5−744
36号公報や特開平9−306513号公報には、コス
ト低減と安全性の確保を目的に、多孔性のシートと不織
布とを組み合わせたセパレータが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】携帯機器の発達に伴っ
て電池の大容量化が強く求められている。これに応える
には、少しでも多くの活物質を電池容器内に充填するこ
とが必要である。そして、このためには、正極、セパレ
ータ及び負極を、互いにより密に接触させた状態で収容
しなければならない。例えば、長尺に構成された、正
極、セパレータ及び負極を重ね合わせこれを巻き回した
状態で電池容器に収容している場合には、この巻き回し
をこれまでよりもきつく行うようになっている。
【0005】しかし、正極、セパレータ及び負極を互い
に密に接触させたことが、電解液の注入を困難にしてい
た。つまり、これまで電解液は、正極、セパレータ及び
負極間に残っている隙間を通じて電池内に注入されてい
た。ところが、上述したようにこれらを互いに密に接触
させた場合には、この隙間が非常に小さくなり、電解液
の注入に要する時間が長くなっていた。特に、多孔性シ
ートを用いたセパレータはその表面が平坦であるため、
この隙間が特に小さくなりがちで、電解液の注入に非常
に時間がかかっていた。
【0006】この発明は、上述の事情に鑑みて成された
もので、電解液の注入が容易で、注入時間も短くて済
む、セパレータ、これを備えた電池用組立体及び電池を
提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、電池の正極部材と負極部材
との間に配置され、前記正極部材と前記負極部材とが直
接接触するのを防ぐ一方で、電解液中のイオンが前記正
極部材と前記負極部材との間での行き来を許容するセパ
レータに係り、イオンが行き来可能な孔がその表裏を貫
通して設けられた1又は2以上のシート材と、前記電池
を組立てる際であって、前記正極部材及び前記負極部材
と共に前記シート材を電池容器に収容した後で、該電池
容器に電解液を注入する際、該電解液の注入を容易にす
る導入路を、前記シート材に沿って配置する導入路形成
部材とを有して成ると共に、前記導入路は、前記シート
材を前記電池容器に挿入収容する方向で相対向する一端
部から多端部に向けて延びている一方、前記一端部から
前記他端部へ向かう方向と交差する方向にも延びている
ことを特徴としている。
【0008】
【0009】 また、請求項2記載の発明は、請求項1
記載のセパレータに係り、前記導入路形成手段は、前記
シート材に沿って配置された、繊維の集合体であること
を特徴としている。
【0010】 また、請求項3記載の発明は、電池の正
極部材と負極部材との間に配置され、前記正極部材と前
記負極部材とが直接接触するのを防ぐ一方で、電解液中
のイオンが前記正極部材と前記負極部材との間での行き
来を許容するセパレータに係り、イオンが行き来可能な
孔がその表裏を貫通して設けられた2以上のシート材
と、前記電池を組立てる際であって、前記正極部材及び
前記負極部材と共に前記シート材を電池容器に収容した
後で、該電池容器に電解液を注入する際、該電解液の注
入を容易にする導入路を、前記シート材に沿って配置す
る導入路形成部材とを有して成ると共に、前記導入路
は、少なくとも、前記シート材を前記電池容器に挿入収
容する方向で相対向する一端部から多端部に向けて延び
ていて、かつ、前記導入路形成部材は、繊維の集合体か
らなると共に、該繊維の集合体は、前記シート材に挟ま
れて配置されていることを特徴としている。
【0011】 請求項4記載の発明は、電解液中に正極
活物質を備えて構成された正極部材と負極活物質を備え
て構成された負極部材とを浸して構成される電池の一部
を構成する電池用組立体に係り、前記正極部材と前記負
極部材との間に配置された、請求項1,2又は3記載の
セパレータを有して成ることを特徴としている。する。
【0012】 請求項5記載の発明は、請求項4記載の
電池用組立体に係り、挿入口部が形成され、この挿入口
部を通じて、前記正極部材、前記負極部材及び前記セパ
レータが収容される電池容器を備え、前記正極部材、前
記負極部材及び前記セパレータは、前記セパレータの備
える導入路が始まっている端部を前記挿入口部に向けた
状態で前記電池容器に収容されていることを特徴として
いる。
【0013】 また、請求項6記載の発明は、請求項5
記載の電池用組立体に係り、前記正極部材、前記負極部
材及び前記セパレータは、互いに重ね合わされた状態で
巻き回されていることを特徴としている。
【0014】 また、請求項7記載の発明は、電池に係
り、請求項6記載の電池用組立体と、前記電池容器に充
填された電解液とを有して成ることを特徴としている。
としている。
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】次にこの発明の作用について説明する。電
池組立の際には、正極部材、負極部材及びセパレータを
容器に収容する。この場合、これらは、セパレータの備
える導入路が始まっている端部を挿入口部に向けた状態
で収容されている。正極部材、前記負極部材及びセパレ
ータは、例えば、互いに重ね合わされた状態で巻き回さ
れていてもよい。
【0019】電解液は、挿入口部から容器へ注入する。
セパレータの備える導入路形成手段は、電解液が浸透可
能な導入路を、シート材に沿って形成している。そし
て、この導入路は、シート材の一端部(挿入口部に向け
られた端部)からこの一端部と対向する他端部に向けて
延びている。したがって、このセパレータが電池の正極
部材と負極部材との間に強い圧力で挟み込まれていて
も、電解液は速やかにシート材各部に浸透する。すなわ
ち、電解液は、この導入路を通じてシート材の表面各部
に速やかに移動し、そのうえでこのシート材の孔に進入
する。なお、導入路をこの一端部から他端部へ向かう方
向と交差する方向にも延びて設ければ、電解液の浸透は
より速やか且つ均一なものとなる。
【0020】この導入路形成手段は、例えば、シート材
に沿って配置された、繊維の集合体として実現可能であ
る。この場合、繊維の集合体がシート材の間に挟まれて
配置されていれば、電極活物質等が導入路に進入して目
詰まりすることがない。逆に、繊維の集合体が、シート
材に挟まれて配置されていれば、導入路がより多く確保
されるため電解液の注入がさらに速やかなものとなる。
導入路形成手段は、必ずしも独立した部材として構成さ
れている必要はなく、例えば、シート材の表面に設けら
れた溝部として形成することもできる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。図1は、この発明の一
実施の形態である電池の構成を示す分解斜視図、図2
は、巻回体の層構成を示す模式的な斜視図、また、図3
は、セパレータ及び電極の積層構造を示す断面図であ
る。この実施の形態の電池は、電解液を電池内に注入す
る際の導入路を不織布によって形成したことを主な特徴
としている。以下詳細に説明する。この電池は、図1に
示すように、後述する正極電極101等をコア106に
巻き付けて構成された巻回体100を、電解液とともに
電池容器107(ケース108,ヘッダ109)に収容
して構成されている。そして、この巻回体100は、図
2に示すように、セパレータ102を間に挟んで重ねら
れた正極電極101と負極電極103とを、コア106
に巻きつけることで構成されている。
【0022】正極電極101は、アルミ箔によって構成
された電極板に正極活物質、ここでは、リチウムマンガ
ン複合酸化物(LiMn)を塗布した構成となっ
ている。この正極電極101には、図2に示すように、
その一端に正極用電極端子105が取り付けられてい
る。負極電極103は、銅箔によって構成された電極板
に、負極活物質(ここでは、大阪ガスケミカル社製の
「メソカーボンマイクロビーズ」(商品名))を塗布し
た構成となっている。この負極電極103には図2に示
すようにその一端に負極用電極端子104が取り付けら
れている。
【0023】セパレータ102は、正極電極101と負
極電極103とを分離し両者が直接接触するのを防ぐた
めのものである。当然ながら、このセパレータ102
は、電解液中のイオンがその内部を行き来できるように
構成されている。この実施の形態におけるセパレータ1
02は、図3に示すように、多孔性シート201と、不
織布203とを積層して構成されている。
【0024】多孔性シート201にはその表裏を貫通す
る微細な孔202が形成されており、この孔202内に
も電解液が充填されるようになっている。したがって、
電解液中のイオンは、この孔202を通じて正極電極1
01と負極電極103との間を行き来できる。また、多
孔性シート201は、電池の異常発熱時に溶融軟化して
この孔202を塞ぐことで、電池反応を停止させる機能
も備えている。この多孔性シート201は、絶縁性、電
解液に対する安定性、さらには、所定の温度で溶融軟化
しこの孔202が塞がる性質を備えた樹脂(この実施の
形態ではポリプロピレン)のシート材を用いて構成され
ている。
【0025】不織布203は、方向性を揃えることなく
集合させた繊維を膜状に形成したものであり、その構成
上、その表面及び内部に、電解液の導入路を構成するこ
とになる凹部及び内部空間を備えている。このような表
面の凹凸及び内部空間は、このセパレータ102に略平
行なあらゆる方向に延びて広がっている。このため、そ
の端部からこの内部空間等に導入された電解液は、この
内部空間等を通じて各部に速やかに且つまんべんなく導
かれるようになっている。また、不織布203を構成す
る個々の繊維には、十分な強度を備えたものが採用され
ており、外部からの圧力を受けてもこの繊維自体がつぶ
れることはない。つまり、内部空間等が容易にふさがっ
てしまうようなことはない。不織布203は、絶縁性の
みならず電解液に対する安定性を備えた繊維によって構
成されている。実際に使用される不織布203の材質、
開口率、繊維の太さなどは、実際の電池の仕様等に応じ
て適宜選択すればよく、特に限定されるものではない。
この実施の形態では、この不織布203は、多孔性シー
ト201によって挟み込まれた状態とされている。ま
た、この不織布203と多孔性シート201とは、互い
に部分的に接着されて一体化されている。
【0026】コア106は、図2に示すように、正極電
極101、セパレータ102及び負極電極103を重ね
て巻き回す際の芯である。この実施の形態では、ポリカ
ーボネート製のものを使用している。また、電池容器1
07は、ケース108及びヘッダ109を備えて構成さ
れている。この実施の形態では電池容器107として、
直径26mm、長さ150mmの円筒型のものを採用し
ている。上述した正極用電極端子105及び負極用電極
端子104は、このケース108及びヘッダ109の所
定の位置に接続されている。
【0027】電解液としては、この実施の形態では、エ
チレンカーボネートとジエチレンカーボネートとを3:
7の割合で混合した混合溶液に、支持塩として六フッ化
リン酸リチウム(LiPF)を添加したものを採用し
ている。この電解液は、主にセパレータ102によって
保持される。
【0028】次にこの電池の製造方法について説明す
る。 工程1. 正極電極101の形成 正極活物質であるリチウムマンガン複合酸化物を、ポリ
フッ化ビニリデン(結着剤)、アセチレンブラック(導
電性付与材)とともに混合する。そして、この混合物
を、アルミ箔からなる電極板の片面又は両面に塗布す
る。ここでは、厚さ20μmのアルミ箔を用いている。
そして、塗布厚みがこのアルミ箔を含めて185μm、
電極の幅が135mmになるようにしている。以上のよ
うにして正極電極101ができあがる。
【0029】工程2. 負極電極103の形成 負極活物質であるメソカーボンマイクロビーズを、ポリ
フッ化ビニリデン(結着剤)、アセチレンブラック(導
電性付与材)とともに混合する。そして、この混合物
を、銅箔からなる電極板の片面又は両面に塗布する。こ
こでは、厚さ15μmの銅箔を用いている。そして、塗
布厚みがこの銅箔を含めて175μm、電極の幅が14
0mmになるようにしている。以上のようにして負極電
極103ができあがる。
【0030】工程3. 巻回体100の形成 セパレータ102を間に挟んで正極電極101と負極電
極103とを重ね合わせる。そして、これを、コア10
6の周りに巻きつけることで巻回体100を形成する
(図2参照)。この場合の巻き回しは、所定の力をかけ
ながらある程度きつく行う。このようにすることで、各
部間の不要な隙間を少なくし、少しでも多くの活物質を
充填できる。この実施の形態では不織布203の備える
表面凹部及び内部空間として、電解液の導入路が確保さ
れている。すなわち、不織布203は十分な強度を持っ
たものが選定されているため、この巻き付け時に加わる
力によって、その表面凹部及び内部空間がつぶれてしま
うことはない。また、この不織布203は多孔性シート
201によって挟み込まれた状態となっており、直接、
活物質に触れることはない。したがって、この巻き付け
作業の際(特に、活物質が生乾きの状態で巻き付け作業
を行っている場合)に、電極の活物質がセパレータ10
2内に進入し、電解液の導入路となる内部空間等を塞い
でしまうことはない。
【0031】工程4. ケース108への収容 この巻回体100を、開口部110を通じて、ケース1
08に挿入する。この状態では、セパレータ102は、
その一端部(図における上端部)をこの開口部110の
側に向けた状態で収容されている。そして、正極用電極
端子105及び負極用電極端子104を、ケース108
及びヘッダ109の所定の位置に、溶接によって接続す
る。但し、ここではヘッダ109によって開口部110
を閉じない。
【0032】工程5. 電解液の注入 電解液を注入する。この注入は、ケース108に収容さ
れた巻回体100の上方から電解液を徐々に注入(滴
下)することで行う。この注入(滴下)された電解液
は、まず、巻回体100の上部すなわちセパレータ10
2等の上側端部に溜まる。上述したとおり正極電極10
1、セパレータ102、負極電極103はきつく巻かれ
ているため、これらの間にはほとんど隙間が残っていな
い。しかし、この実施の形態においては、不織布203
内に電解液の導入路(表面の凹部及び内部空間)が確保
されている。したがって、この溜まった電解液は、時間
の経過とともに、不織布203表面の凹部及び内部空間
を通じて不織布203全体に広がってゆく。そして、こ
の不織布203から、多孔性シート201の孔202内
へと徐々に進入(浸透)していく。さらには、正極電極
101、負極電極103にも浸透していく。この電解液
の注入は、あらかじめ真空脱気したうえで行えばさらに
容易なものとなる。
【0033】工程6. 封口 最後に、ヘッダ109によってケース108の開口部1
10を封止する。以上のようにしてこの実施の形態の電
池が完成する。
【0034】以上述べた製造過程における電解液の注入
時間を測定した。この結果、従来24時間以上を要して
いた電解液の注入が、この実施の形態では2〜3時間で
完了することが確認された。
【0035】このようにこの実施の形態によれば、電解
液の注入に要する時間を短縮し、電池の生産効率を高め
ることができる。これは最終的には電池の低価格化につ
ながるものである。このような効果は、電解液を注入す
る際の導入路が長い形状の電池、すなわち、その軸方向
に長い円筒状の電池(例えば、長さが100mm以上の
電池)において特に有効である。
【0036】以上この発明の実施の形態を図面により詳
述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られ
るものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設
計変更などがあってもこの発明に含まれる。例えば、上
記実施の形態では、不織布によって電解液の導入路を形
成するようにしたが、不織布である必要はなく、通常の
織布であっても構わない。上記実施の形態では、多孔性
シートと不織布とのいずれもが絶縁性を備えた構成にし
ていた。しかし、正極と負極との分離は、いずれか一方
だけによっても実現可能である。したがって、多孔性シ
ートと不織布とのうちの一方は絶縁性を備えていなくて
もよい。
【0037】また、上述した実施の形態では、多孔性シ
ート201と不織布203とを接合していたが、両者は
必ずしも接合されている必要はない。ただ単に重ねて配
置されているだけであっても構わない。
【0038】上述した実施の形態ではセパレータ102
を2枚の多孔性シート201と不織布203とによって
構成していたが、その積層枚数はこれに限定されるもの
ではない。1枚の多孔性シート201と1枚の不織布2
03とによって構成してもよい。逆に、さらに多層に渡
ってこれらを積層しても構わない。
【0039】上記実施の形態では、活物質、電解液、ケ
ースの形状、サイズ等を具体的に挙げて説明した。しか
し、これらは単なる一例として挙げたものであって、本
発明はこれに限定されるものではない。本発明は、電解
液、活物質、ケースの形状、サイズ等に関わらず、あら
ゆるタイプの電池に適用可能である。
【0040】上記実施の形態においては、セパレータと
して不織布203を多孔性シート201で挟み込んだも
のを用いていた。しかし、逆に、図4に示したセパレー
タ102aごとく、不織布203aで多孔性シート20
1aを挟み込んだ構成としても構わない。このような構
成では、不織布の割合が高いため、つまり電解液の導入
路がより多く確保されることになるため、電解液の注液
時間をさらに短縮できる。一方、上記実施の形態のごと
く、不織布203を2枚の多孔性シート201で挟んだ
構成では、異常発熱時に電池反応を停止させる機能を備
えた多孔性シート201が二重になっているため、安全
性が高い。
【0041】上述した実施の形態では、不織布を用いて
いた関係上、電解液の導入路はセパレータに略平行なあ
らゆる方向に延びて設けられていた。しかし、導入路は
少なくとも電解液の注液方向(図2における上端(一端
部)から下端(他端部))に延びて設けられているだけ
でもよい。但し、電解液の注入をより迅速且つまんべん
なく行うためには、実際上はセパレータと略平行且つ注
液方向と交差する方向にも延びて広がっていることが好
ましい。
【0042】上述した実施の形態では、電解液の導入路
を不織布(繊維の集合体)によって実現していた。しか
し、導入路を実現するための具体的構成はこれに限定さ
れるものではない。例えば、図5のように多孔性シート
201bの表面に縦溝204及び横溝205を設けるこ
とでも実現可能である。この場合には、この縦溝204
及び横溝205が、導入路として機能することになる。
この場合の溝は、同図に示すように、縦方向に延びた縦
溝204のみならず、この縦溝204と交差する方向に
延びた溝(ここでは、横溝205)も設けておくことが
好ましい。なお、ここでいう上下(縦)方向とは、注液
方向(図1、図2における上下方向)である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のセパレ
ータ及びこれを備えた電池用組立体によれば、電池の製
造に要する時間、特に電解液の注入に要する時間を短縮
し効率よく生産することができる。また、これによっ
て、電池をより安価に製造可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態である電池の構成を示す
分解斜視図である。
【図2】同実施の形態における巻回体の層構成を示す模
式的な斜視図である。
【図3】同実施の形態におけるセパレータ及び電極の積
層構造を示す断面図である。
【図4】同実施の形態におけるセパレータの変形例を示
す模式的な図である。
【図5】多孔性シートに溝を設けた例を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】 100 巻回体 101 正極電極(正極部材) 102 セパレータ(セパレータ) 103 負極電極(負極部材) 104 負極用電極端子 105 正極用電極端子 106 コア 107 電池容器(容器) 108 ケース(容器) 109 ヘッダ 110 開口部(挿入口部) 201 多孔性シート(シート材) 202 孔(孔) 203 不織布(導入路形成手段、繊維の集合体) 204 縦溝(導入路形成手段) 205 横溝(導入路形成手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 2/18

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電池の正極部材と負極部材との間に配置
    され、前記正極部材と前記負極部材とが直接接触するの
    を防ぐ一方で、電解液中のイオンが前記正極部材と前記
    負極部材との間での行き来を許容するセパレータであっ
    て、 イオンが行き来可能な孔がその表裏を貫通して設けられ
    た1又は2以上のシート材と、 前記電池を組立てる際であって、前記正極部材及び前記
    負極部材と共に前記シート材を電池容器に収容した後
    で、該電池容器に電解液を注入する際、該電解液の注入
    を容易にする導入路を、前記シート材に沿って配置する
    導入路形成部材とを有して成ると共に、前記導入路は、
    前記シート材を前記電池容器に挿入収容する方向で相対
    向する一端部から多端部に向けて延びている一方、前記
    一端部から前記他端部へ向かう方向と交差する方向にも
    延びていることを特徴とするセパレータ。
  2. 【請求項2】 前記導入路形成手段は、前記シート材に
    沿って配置された、繊維の集合体であることを特徴とす
    る請求項1記載のセパレータ。
  3. 【請求項3】 電池の正極部材と負極部材との間に配置
    され、前記正極部材と前記負極部材とが直接接触するの
    を防ぐ一方で、電解液中のイオンが前記正極部材と前記
    負極部材との間での行き来を許容するセパレータであっ
    て、 イオンが行き来可能な孔がその表裏を貫通して設けられ
    2以上のシート材と、前記電池を組立てる際であっ
    て、前記正極部材及び前記負極部材と共に前記シート材
    を電池容器に収容した後で、該電池容器に電解液を注入
    する際、該電解液の注入を容易にする導入路を、前記シ
    ート材に沿って配置する導入路形成部材とを有して成る
    と共に、前記導入路は、少なくとも、前記シート材を前
    記電池容器に挿入収容する方向で相対向する一端部から
    多端部に向けて延びていて、かつ、前記導入路形成部材は、繊維の集合体からなると
    共に、該繊維の集合体は、前記シート材に挟まれて配置
    されている ことを特徴とするセパレータ。
  4. 【請求項4】 電解液中に正極活物質を備えて構成され
    た正極部材と負極活物質を備えて構成された負極部材と
    を浸して構成される電池の一部を構成する電池用組立体
    において、 前記正極部材と前記負極部材との間に配置された、請求
    項1,2又は3記載のセパレータを有して成ることを特
    徴とする電池用組立体。
  5. 【請求項5】 挿入口部が形成され、この挿入口部を通
    じて、前記正極部材、前記負極部材及び前記セパレータ
    が収容される電池容器を備え、 前記正極部材、前記負極部材及び前記セパレータは、前
    記セパレータの備える導入路が始まっている端部を前記
    挿入口部に向けた状態で前記電池容器に収容されている
    ことを特徴とする請求項記載の電池用組立体。
  6. 【請求項6】 前記正極部材、前記負極部材及び前記セ
    パレータは、互いに重ね合わされた状態で巻き回されて
    いることを特徴とする請求項記載の電池用組立体。
  7. 【請求項7】 請求項記載の電池用組立体と、 前記電池容器に充填された電解液とを有して成ることを
    特徴とする電池。
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