JP3504529B2 - 構造物、地盤等変位監視用ジャイロ装置 - Google Patents

構造物、地盤等変位監視用ジャイロ装置

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JP3504529B2 JP09401899A JP9401899A JP3504529B2 JP 3504529 B2 JP3504529 B2 JP 3504529B2 JP 09401899 A JP09401899 A JP 09401899A JP 9401899 A JP9401899 A JP 9401899A JP 3504529 B2 JP3504529 B2 JP 3504529B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、土木や建築関係な
どで使用される構造物、地盤等変位監視用ジャイロ装置
において、特に被測定面の傾斜角に加えて移動量を測定
可能な構造物、地盤等変位監視用ジャイロ装置に関す
る。 【0002】 【従来の技術】土木関係などの地盤監視装置において、
地盤の動揺による傾斜測定面の傾斜角を測定する傾斜計
として、ジャイロが用いられている。このジャイロは地
中を掘削した穴にパイプを埋込み、このパイプの傾きを
測定するだけのものである。 【0003】一方、建築関係などの建造物監視装置にお
いて、例えば電車や自動車が通行する橋梁の動揺による
傾斜測定面の傾斜角や加速度を測定する傾斜計として、
ジャイロや加速度計が用いられている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の地盤監
視装置で用いられている傾斜計では、パイプ全体が地盤
と共に横滑りをした場合には傾斜角としては検出されな
いので、地盤に横滑りなどの異常が発生しても異常とし
て検出することができなかった。特にシールド工法など
で、地盤のシールドを行っている矢板の監視に前述した
ような傾斜計が使用されることがあるが、矢板がずれた
ときなどの移動量が検出されないため、矢板が許容滑り
量を超え、シールドの継ぎ目が破れると、その間から土
砂や水などが内部へ侵入して災害が発生する可能性があ
る。 【0005】また、後者の建造物監視装置に用いられて
いる傾斜計では、橋及び橋桁の移動量や橋と橋桁の間の
移動量の計測ができないため、橋桁の上に固定された橋
が地震などで数センチ程度の移動してもその変位を吸収
できる構造になっているが、許容値を超えた場合には橋
桁より橋が落下してしまう。過去の大地震では幾多の橋
が落下し、大きな災害となっている。 【0006】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たもので、傾斜角と移動による変位とを同一のセンサー
システムで各々分離して測定できる構造物、地盤等変位
監視用ジャイロ装置を提供することを目的とする。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、次のような手段により構造物、地盤等変位
監視用ジャイロ装置を構成する。 【0008】 請求項1に対応する発明は、被測定面の
傾斜方向と平行した入力軸を持つ加速度計と、被測定面
と平行し、かつ前記加速度計の入力軸と直交した入力軸
を持つジャイロと、前記加速度計の出力と前記ジャイロ
の出力に基き演算を実行して傾斜角を測定する傾斜角測
定手段と、前記加速度計より出力される加速度値を前記
傾斜角測定手段で測定された傾斜角の重力加速度成分に
より補正して水平方向加速度値を得る手段と、この手段
より得られる水平方向加速度値を2回積分して水平方向
の移動距離を測定する移動量測定手段と、この移動量測
定手段に設けられ前記加速度値に含まれる誤差分による
前記水平方向の移動距離の発散を防止する手段とを備
え、前記傾斜角測定手段は、加速度計の出力から測定面
の傾斜角を演算する演算手段と、傾斜角と測定傾斜角と
の差を演算する減算手段と、その差に利得を掛算する掛
算手段と、前記差を積分して掛算手段の出力に加算し、
その加算された値とジャイロの出力との差を積分して測
定傾斜角として出力する積分手段とから構成され、前記
発散防止手段は、ハイパスフィルタまたは加速度値また
は速度値の所定の範囲を不感帯としたものである。 【0009】 【0010】 【0011】 【0012】 【0013】 【0014】 従って、上記請求項1に対応する発明に
あっては、加速度計の出力を測定傾斜角を演算して得ら
れる重力加速度成分により補正して水平方向の移動によ
る加速度を求め、この加速度を2回積分するようにした
ので、被測定体の軸方向に対する移動量を測定すること
ができ、また加速度計の出力から測定面の傾斜角を演算
し、この傾斜角と測定傾斜角との差に利得を掛算してジ
ャイロの出力との差を求め、この差を積分して測定傾斜
角として出力するようにしたので、傾斜測定面が動揺し
ている場合においても、その傾斜測定面傾斜角を正確に
測定することができる。 【0015】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。 【0016】図1は本発明による構造物、地盤等変位監
視用ジャイロ装置の第1の実施の形態を示すブロック図
である。 【0017】図1において、1は測定すべき傾斜測定面
の傾斜方向と平行した入力軸を持つ加速度計、2は傾斜
測定面と平行し、かつ加速度計1の入力軸と直交した入
力軸を持つジャイロ(ここでは光ファイバジャイロ,F
OG)である。 【0018】また、3は加速度計1の出力aとジャイロ
2の出力dθ/dtが入力される演算部で、この演算部
3はこれら加速度計1及びジャイロ2の出力に基いて移
動量を求める移動量演算手段と、角速度を求める角速度
演算手段と、傾斜角を求める傾斜角演算手段とを有して
いる。 【0019】なお、加速度計1、ジャイロ装置2及び角
速度を求める角速度演算手段と、傾斜角を求める傾斜角
演算手段は特許(特許第2733597号)として成立
している。 【0020】図2は図1の演算部3の詳細な構成例を示
すブロック図である。 【0021】この演算部3は、図2に示すように傾斜角
θ及び角速度を求める手段として、演算手段21、第1
の積分手段22、掛算手段23、第2の積分手段24及
び減算手段25,26を備え、移動量を求める手段とし
て、演算手段27、減算手段28、ハイパスフィルタ2
9、第3の積分手段30、ハイパスフィルタ31及び第
4の積分手段32を備えている。 【0022】図2において、加速度計1の出力aが演算
手段21に入力されると、この演算手段21は加速度計
1の出力aと重力加速度gとから、(1)式により傾斜
測定面の傾斜角(仮の傾斜角)θ'を演算し、この傾斜
角θを出力する。 【0023】 θ'=sin-1(a/g) ・・・(1) この傾斜角θ'と第1の積分手段22から出力される測
定傾斜角θとが減算手段25に入力され、これらの差Δ
θが出力される。この差Δθが掛算手段23に入力され
ると、この掛算手段23ではΔθに利得K1を掛算す
る。 【0024】また、減算手段25から出力される傾斜角
θ'と測定傾斜角θとの差Δθが第2の積分手段24に
入力され、この第2の積分手段24の出力と掛算手段2
3の出力が加算されて減算手段26に入力される。な
お、第2の積分手段24はΔθを積分して利得K2を掛
算する場合を例示している。 【0025】減算手段23では第2の積分手段24の出
力及び掛算手段23の出力の加算値とジャイロ2の出力
dθ/dtとの差を求め、この差は前述の第1の積分手
段22に入力される。この第1の積分手段22はその差
を積分(1/S)して測定傾斜角θを出力する。 【0026】一方、第1の積分手段22より出力される
測定傾斜角θが演算手段27に入力される。この演算手
段27は測定傾斜角θと重力加速度gとから重力加速度
成分を求めるものである。 【0027】この演算手段27で求められた重力加速度
成分と加速度計1の出力aとを減算手段28に入力して
加速度計1の出力aから重力加速度成分を補償し、その
出力をハイパスフィルタ29を通して第3の積分手段3
0に入力する。さらに、第3の積分手段30の出力をハ
イパスフィルタ31を通して第4の積分手段32に入力
し、この第4の積分手段32より移動量Lを出力する。 【0028】次に上記のように構成されたジャイロ装置
の作用を述べる。 【0029】まず、角速度を求める角速度演算手段と、
傾斜角を求める傾斜角演算手段について述べる。 【0030】(a)被測定体に動揺加速度及び傾斜角に
変化がない場合 加速度計1の出力aが演算手段21により(1)式に基
いて求められた傾斜角θ'は被測定面の既存の傾斜角を
表す。また、傾斜角の変化がないため、ジャイロ2の出
力dθ/dtは零であり、測定傾斜角θの初期値は零と
なっている。 【0031】このとき減算手段25より出力される傾斜
角θ'と測定傾斜角θとの差Δθは利得K1にて第1の
積分手段22に負帰還されることで測定傾斜角θは傾斜
角θ'に徐々に近付き、θ=θ'となったときにΔθ=0
となり、第1の積分手段22への入力は零となる。つま
り、θはθ'の値を維持する。 【0032】(b)動揺加速度がない状態で、傾斜角が
変化した場合 被測定面の傾斜角がθ1からθ2へ変化したとき、ジャ
イロ2の出力dθ/dtはθ1からθ2への角速度を示
すので、測定傾斜角θはθ1からθ2へ正しく変化す
る。一方、演算手段21より出力される傾斜角θ'は動
揺加速度がないので、正しくθ1からθ2へ変化する。 【0033】上記のことから、常にθ=θ'であり、Δ
θ=0となる。つまり、掛算手段23の出力は零とな
り、第1の積分手段22には何等帰還されない。従っ
て、測定傾斜角θは傾斜角が変化しても常に正しい傾斜
角を示す。 【0034】(c)被測定面の傾斜角がθ1で変化のな
い状態で、その動揺傾斜方向に動揺加速度が印加された
場合 傾斜角に変化がないため、ジャイロ2の出力dθ/dt
は零である。 【0035】加速度計1の出力aは重力加速度gの傾斜
方向成分a1と動揺加速度a1Hとの合成であるから、
a=a1+a1H=a1+Asinωtとなる。 【0036】従って、傾斜角θ'は θ'=sin-1{(a1+Asinωt)/g} ・・・(2) となる。動揺速度aHの最大値Aは、一般に重力加速度
gの1/10以下であり、即ちA<<gの関係にある。 【0037】従って、上記(2)式は(3)式のように
近似することができる。 【0038】 θ'≒sin-1(a1/g)+tan-1{Asinωt/(g2−a121/2} =θ1+tan-1{Asinωt/(g2−a121/2} (3) 傾斜角θ'と測定傾斜角θとの関係は、dθ/dt=0
より図3のように表され、1次フィルタの形となる。時
定数は1/K1であり、このフィルタのカットオフ周波
数f0は、f0=K1/2πとなる。 【0039】従って、カットオフ周波数f0が動揺加速
度a1Hの角振動数ωより十分小さくなるように利得K
1を設定すれば、傾斜角θ'の動揺分はこのローパスフ
ィルタ効果により減少して測定傾斜角θに出力されない
ことになる。つまり、上記(3)式の右辺2項が減少す
ることにより、θ'≒θ1となり、測定傾斜角θはこの
θ'の値を維持し、正しい傾斜角θ1を示すことにな
る。 【0040】(d)傾斜測定面が実際に動揺して、傾斜
角変化及び動揺加速度の両方が存在する場合 この場合は前述した(b),(c)での作用の複合であ
り、それらと同様に測定傾斜角θは正しい傾斜角を示
す。 【0041】一方、減算手段25から出力される傾斜角
θ'と測定傾斜角θとの差Δθが第2の積分手段24に
入力し、この第2の積分手段24の出力と掛算手段23
の出力とを加算して減算手段26に加えることで、ドリ
フト誤差の大きさを自動的に推定し、補正する機能を有
している。 【0042】ここで、その作用について述べる。ジャイ
ロ2のドリフト誤差δdθ/dtとそれによる測定傾斜
角誤差δθとの関係は図4のようにに示すことができ
る。 【0043】図4において、δθが第2の積分手段24
で積分されて第1の積分手段22に負帰還されることに
より、δθは減少して行く。第2の積分手段24の出力
がδθ/dtと等しくなったとき、第1の積分手段22
への入力は零となって、第2の積分手段24の出力はδ
θ/dtを維持する。即ち、第2の積分手段24はドリ
フト誤差δθ/dtを推定したことになり、それが第1
の積分手段22へ負帰還されることにより、ドリフト誤
差δθ/dtが補正される。 【0044】従って、測定傾斜角誤差δθが零となるた
め、測定傾斜角θはジャイロ2のドリフト誤差δdθ/
dtの影響を受けず、正しい傾斜角を示すことになる。 【0045】次に移動量を求める移動量演算機能につい
て述べる。 【0046】加速度計1の出力aと、第1の積分手段2
2より得られる傾斜角θを演算手段27で演算して得ら
れる重力加速度成分とを減算手段28に入力し、加速度
計1の出力aから重力加速度成分を補正することによ
り、水平方向の移動による加速度atが出力される。即
ち、加速度計1の出力aは図5に示すベクトル図からも
明らかなように、 a=at・cosθ+g・sinθ ・・・(3) で表すことができる。但し、gは重力加速度である。 【0047】上記(3)式より at=(a−g・sinθ)/cosθ ・・・(4) となる。 【0048】上記減算手段28より得られる水平方向の
加速度atをハイパスフィルタ29を通して第3の積分
手段30に入力し、さらにこの第3の積分手段の出力を
ハイパスフィルタ31を通して第4の積分手段32に入
力することで、水平方向の加速度atはそれぞれ2回積
分される。 【0049】このように水平方向の加速度atを2回積
分すると、(5)式からも明なように水平方向の移動変
位Lが分かる。 【0050】 L=∫∫(at)dtdt (5) ここで、上記第3の積分手段30及び第4の積分手段3
2で常時積分演算が継続されていると、加速度計1の出
力aの中に含まれている加速度計1のバイアス信号など
の誤差分も一緒に積分されるため、時間と共に誤差が増
大し、発散となることがある。 【0051】本実施の形態では、第3の積分手段30及
び第4の積分手段32の前段にそれぞれハイパスフィル
タ29,31を設けているので、加速度計1のバイアス
信号などの直流的な成分がカットされ、積分出力が発散
することはなくなる。 【0052】図6はハイパスフィルタを設けたときの加
速度と第3の積分手段30より出力される速度、第4の
積分手段32より得られる移動変位をそれぞれ示すタイ
ムチャートである。 【0053】この図から分かるように加速度計1の出力
にバイアス信号などの直流的な成分が含まれていても、
ハイパスフィルタ29,31を通すことによりカットさ
れるので、移動量の測定値が発散することなく、変化す
る移動量を測定することが可能となる。 【0054】このように上記第1の実施の形態では、被
測定体の測定面の傾斜方向と平行した入力軸を持つ加速
度計1と、傾斜測定面と平行し、かつ加速度計1の入力
軸と直交した入力軸を持つジャイロ2と、加速度計1の
出力aから測定面の傾斜角θ'を演算する演算手段21
と、傾斜角θ'と測定傾斜角θとの差を演算する減算手
段25と、その差に利得を掛算する掛算手段23と、上
記差を積分して掛算手段の出力に加算し、その加算され
た値とジャイロ2の出力との差を積分して測定傾斜角θ
として出力するようにしたので、傾斜測定面が動揺して
いる場合においても、その傾斜測定面傾斜角を正確に測
定することができる。 【0055】また、ジャイロ2のドリフト誤差が推定さ
れて補正されるので、ドリフト誤差に起因する傾斜角の
誤差がなくなり、高精度の傾斜角を得ることができる。 【0056】一方、加速度計1の出力aを上記測定傾斜
角θを演算して得られる重力加速度成分により補正して
水平方向の移動による加速度atを求め、この加速度a
tを第3の積分手段30で積分し、さらにその積分出力
を第4の積分手段32によりするようにしたので、被測
定体の軸方向に対する移動量(移動変位)Lを測定する
ことができる。 【0057】さらに、水平方向の移動による加速度at
を第3の積分手段30、第4の積分手段32にする前
に、ハイパスフィルタ29,31により加速度計1のバ
イアスなどの直流的な成分を除去するようにしているの
で、積分出力が発散することがなく、高精度に移動変位
を測定することができる。 【0058】上記第1の実施の形態では、移動量演算手
段として、第3の積分手段30及び第4の積分手段32
及びその入力段にハイパスフィルタ29、31をそれぞ
れ設けるようにしたが、ハイパスフィルタ29、31に
代えて不感帯を設けるようにしてもよい。 【0059】図7は不感帯を設けたときの加速度と第3
の積分手段30より出力される速度、第4の積分手段3
2より得られる移動変位をそれぞれ示すタイムチャート
である。 【0060】この図から分かるように加速度計1の出力
にバイアス信号などの直流的な成分が含まれていても、
不感帯を設けることにより常時の加速度atは不感帯以
内のため、積分結果が発散することがなく、また不感帯
を超えた時のみ加速度値が積分されるので、その期間に
おける移動量を得ることができる。 【0061】このような構成の本発明によるジャイロ装
置を土木関係などの地盤監視装置や建築関係などの建造
物監視装置に適用することにより次のような効果を得る
ことができる。 【0062】即ち、地盤監視装置において、シールド工
法などで地盤のシールドを行っている矢板を監視する場
合、傾斜角と移動量が同一のセンサーシステムから得る
ことができるので、傾斜角に異常がなくても移動量に異
常があれば、シールド工法の矢板が外圧または内圧の作
用によって滑っていると判断することが可能になり、矢
板が大きく傾斜する前に異常値として報知することがで
きる。従って、シールド内で作業をしている作業者の避
難などが早期に実施できるので、人身事故を低減するこ
とができると共に、防災上大きな効果を得ることができ
る。 【0063】また、建造物監視装置において、鉄道車両
や自動車などが通行する橋梁において、橋桁の上に固定
された橋の移動量を監視する場合、傾斜角の他に最初の
地点からの移動量を同一のセンサーシステムにて計測で
きるので、センサーを適宜個所に設置して置くことによ
り、橋及び橋桁が許容値を超えて変位したか否かを判定
することができる。従って、橋の移動量が許容値を超え
たときには、交通などを直ちにストップさせることも可
能となり、防災上大きな効果を得ることができる。 【0064】 【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、傾斜
角と移動による変位とを同一のセンサーシステムで各々
分離して測定できる構造物、地盤等変位監視用ジャイロ
装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明による構造物、地盤等変位監視用ジャイ
ロ装置の第1の実施の形態を示すブロック図。 【図2】図1の演算部3の詳細な構成例を示すブロック
図。 【図3】同実施の形態において、ジャイロ出力が零の時
の傾斜角θ'と測定傾斜角θとの関係を示す図。 【図4】同実施の形態において、ドリフト誤差δdθ/
dtと測定傾斜角誤差δθとの関係を示す図。 【図5】同実施の形態において、加速度計の出力、重力
加速度成分、水平方向野移動による加速度の関係を示す
ベクトル図。 【図6】同実施の形態において、2重積分による移動演
算機能にハイパスフィルタを設けた場合の加速度、速
度、移動変位をそれぞれ示すタイムチャート。 【図7】同実施の形態において、2重積分による移動演
算機能に不感帯を設けた場合の加速度、速度、移動変位
をそれぞれ示すタイムチャート。 【符号の説明】 1:加速度計 2:ジャイロ 3:演算部 21,27:演算手段 22:第1の積分手段 23:掛算手段 24:第2の積分手段 25,26,28:減算手段 29,31:ハイパスフィルタ 30:第3の積分手段 32:第4の積分手段
フロントページの続き (72)発明者 田口 喜一郎 神奈川県藤沢市藤沢2−3−18 関東航 空計器株式会社内 (72)発明者 大河原 孝 神奈川県川崎市幸区堀川町66番2 東芝 エンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−133526(JP,A) 特開 平8−21751(JP,A) 特開 平10−253359(JP,A) 特開 昭62−102114(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 9/00 G01C 19/00 G01D 21/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 被測定面の傾斜方向と平行した入力軸を
    持つ加速度計と、被測定面と平行し、かつ前記加速度計
    の入力軸と直交した入力軸を持つジャイロと、前記加速
    度計の出力と前記ジャイロの出力に基き演算を実行して
    傾斜角を測定する傾斜角測定手段と、前記加速度計より
    出力される加速度値を前記傾斜角測定手段で測定された
    傾斜角の重力加速度成分により補正して水平方向加速度
    値を得る手段と、この手段より得られる水平方向加速度
    値を2回積分して水平方向の移動距離を測定する移動量
    測定手段と、この移動量測定手段に設けられ前記加速度
    値に含まれる誤差分による前記水平方向の移動距離の発
    散を防止する手段とを備え、前記傾斜角測定手段は、加速度計の出力から測定面の傾
    斜角を演算する演算手段と、傾斜角と測定傾斜角との差
    を演算する減算手段と、その差に利得を掛算する掛算手
    段と、前記差を積分して掛算手段の出力に加算し、その
    加算された値とジャイロの出力との差を積分して測定傾
    斜角として出力する積分手段とから構成され、 前記発散防止手段は、ハイパスフィルタまたは加速度値
    または速度値の所定の範囲を不感帯としたものである、 ことを特徴とする構造物、地盤等変位監視用ジャイロ装
    置。
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