JP3503213B2 - 力センサー - Google Patents

力センサー

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JP3503213B2
JP3503213B2 JP25343694A JP25343694A JP3503213B2 JP 3503213 B2 JP3503213 B2 JP 3503213B2 JP 25343694 A JP25343694 A JP 25343694A JP 25343694 A JP25343694 A JP 25343694A JP 3503213 B2 JP3503213 B2 JP 3503213B2
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利幸 岩澤
潮 寒川
新一郎 青木
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、物体に印加される加速
度、加重、圧力等の力学量を検出するセンサーに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車事故での安全を守るエアバ
ックシステムや、道路案内を行うナビゲーションシステ
ムなどの開発が盛んであり、それに伴い加速度センサー
や振動ジャイロのようなセンサーが開発されている。
【0003】従来力検出素子としては、例えば特公昭5
3−1330号公報に示されているように、図9あるい
は図10の構造が知られている。図9において、それぞ
れ電極1が取り付けられている2枚の圧電振動板2、3
を一定の空隙を介在させて配置し、これら圧電振動板
2、3の各一端を基板4に固定すると共に同他端を間隔
板5により剛性的に結合してなるもので、圧電振動板
2、3の自由端に力Fが加えられた時に、このとき圧電
振動板2、3が受ける変位に基づくこれら圧電振動板
2、3の各固有振動数の変化を測定し、この結果に基づ
いて前記力Fを測定するようにしたものである。また図
10はカンチレバー6の上下面に段部7、溝8を形成
し、溝8を架橋して電極9の取り付けられている2枚の
圧電振動板10、11を固定してなるもので、カンチレ
バー6の自由端に力Fが印加されたとき圧電振動板1
0、11の各固有振動数の変化の差を検出して力Fを測
定するようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成の圧電振動板2、3、10、11では、種々の
モードの固有振動が生じる。すなわち、縦方向、横方向
の振動モードおよびその高次共振、梁全体の固有振動モ
ード、捻れ振動などが存在し、それらを明確に区別分離
して、使用したい固有振動モードのみを他と区別して取
り出し安定して共振状態を保つことが困難であった。
【0005】本発明は上記従来技術の課題を解決するも
ので、力の印加により、固有振動数の変化する振動体の
固有振動モードが、他の不要な共振モードと完全に分離
でき常に一定の共振状態を安定に保てる、力学量センサ
ーを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、第1に力学量の作用により移動可能な慣性
体と、慣性体を支持する支持梁と、前記支持梁上に設け
られて両端を前記支持梁に固定された振動体と、前記振
動体の一端部付近に接合されて前記振動体を励振する励
振用圧電素子と、前記振動体の他端部付近に接合されて
前記振動体の振動を受信する受信用圧電素子とを具備
し、前記振動体の全長lと、前記励振用圧電素子の長さ
a及び前記受信用圧電素子の長さbとの間には、 0.2 ≦ a/l < 0.5 又は 0.2 ≦ b/l < 0.5 の関係があることを特徴とするものである。また第2
に、力学量の作用により移動可能な慣性体と、慣性体を
支持する支持梁と、前記支持梁上に設けられて両端を前
記支持梁に固定された振動体とを具備し、前記振動体の
1次共振周波数が、前記慣性体と前記支持梁の1次共振
周波数の10倍以上であることを特徴とするものであ
る。さらに第3に、力学量の作用により移動可能な慣性
体と、慣性体を支持する支持梁と、前記支持梁上に設け
られて両端を前記支持梁に固定された振動体と、前記振
動体上に接合された圧電素子と、前記圧電素子の表面上
に前記振動体の長手方向と交差する方向に分割された一
対の電極とを具備し、前記一対の電極の一方は振動体を
励振する励振用電極、他方は振動体の振動を受信する受
信用電極であることを特徴とするものである。
【0007】
【作用】本発明は上記構成によって、第1に、高次モー
ドの共振のピークを低下あるいは消滅させ、振動体の低
次モードの共振周波数が明確にピークを示し、安定した
共振モードでの駆動が可能となる。また第2に、振動体
の1次共振周波数が、慣性体と支持梁の1次共振周波数
の10倍以上としたものであり、梁全体の共振周波数の
影響を受けることなく、振動体を安定して共振させるこ
とができる。さらに第3に、振動体の1次共振周波数の
みを生じさせることができるので、常に同一モードの1
次共振における安定した駆動が可能であり、誤動作の少
ないセンサーが実現できる。
【0008】
【実施例】
(実施例1)以下、本発明の第1の実施例について、図
面を参照しながら説明する。
【0009】図1(a)、図1(b)は本発明の一実施
例における力学量センサーの断面図および平面図であ
る。図1(a)において、100は慣性体、101は支
持梁、102は振動体であり、前記振動体102は励振
部103、伝搬部104、受信部105より構成されて
いる。
【0010】図1において、加速度が印加されると慣性
体100が上下し、支持梁101がたわむと共に振動体
102は伸び縮みする。そのため、力が作用した際に
は、振動体の共振周波数が変化することになり、この周
波数変化を検出することにより加速度を測定することが
できる。例えば、振動体の振動が糸の振動と仮定できる
とすると、共振周波数fは(数1)で表される。
【0011】
【数1】
【0012】但しlは糸の長さ、Sは糸の張力、ρは糸
の単位長さ当りの質量、nは振動の次数を示す。(数
1)によれば、共振周波数fは糸の張力の平方根に比例
して変化し、力が作用した際に、振動体の張力が変化す
る構造であれば加速度、圧力、力等の力学量が測定でき
ることが分かる。
【0013】図2は図1の構成に於ける特性例である。
縦軸は振動体の共振周波数fであり、横軸は印加された
加速度を示す。これによると、加速度0のときの共振周
波数は22kHzであるが、120Gの加速度が印加さ
れた場合には27kHzに上昇する。1Gあたり約40
Hzの変化があり、変化率で言うと0.2%/Gで且つ
図にみられるように非常に大きな加速度まで測定でき、
ダイナミックレンジの広い加速度センサーが実現でき
た。なお、図1の構造では、慣性体の質量と支持梁部の
質量の比により感度が異なるが、図2のデータの場合慣
性体が支持梁部の7倍の構造のものであり、比較的微小
な支持梁のたわみが、振動体への大きな張力となって作
用し、大きな感度を出力することができたと考えられ
る。
【0014】本実施例の構造的な特徴の1つは、振動体
の構造であり、励振部、伝搬部、受信部により構成され
ている点である。一般に、圧電セラミックを共振させた
場合、圧電セラミック自体の厚み振動等の場合には、圧
電セラミック自体のインピーダンス変化を検出して共振
点を知る方法がある。しかしながら、本発明のように、
振動体が圧電セラミックと他の構造部材との接合体の場
合には、接合体の共振周波数において、必ずしも大きな
インピーダンス変化があるとは限らず、感度良く共振点
を検出できない場合が多い。それに比較して、本発明で
は前記接合体である振動体の振動を直接受信部で検出し
ているため、振動体の持つあらゆる振動を正確に検出す
ることが可能となり、適切な振動体構造の設計におい
て、寸法的な自由度が非常に大きなものとなる。
【0015】図3は、図1の振動体102の振動状態を
説明するためのものである。図3(a)、(b)は振動
体102の部分を拡大図示した平面図および断面図であ
る。振動体102は両端に圧電素子が設けられており、
左端に励振部103、右端に受信部105が構成されて
いる。このような振動体は一般に、図3(c)〜(h)
に示されているように種々の振動モードで共振し、各々
1次〜6次共振モードと呼ばれている。これらの共振モ
ードが生じる、振動周波数は、振動体の厚みと長さそし
て振動体を構成する材質のヤング率などによって一義的
に決定され振動体の幅hには依存しない。
【0016】上記のような、共振モードの起き易さは、
励振部103の長さaと密接な関係がある、振動体は励
振部103の圧電素子の伸縮振動によって振動を起こ
し、励振の周波数が共振モードの生じる周波数と一致し
たとき、共振モードでの振動が生じることになる。ここ
で、励振部の長さaと生じ易い振動モードの関係を考え
るため、例として図3(f)の4次共振モードでの節と
節間の長さをxとする。励振部は圧電素子の伸縮により
変形するので励振部の自然な変形状態は励振部103の
両端を節とする弓状と考えられる。従ってaとxがほぼ
等しい状態となるような共振モードは生じ易いと考えら
れ、例えばxがaの半分程度になると、励振部の圧電素
子は伸びる部分と縮む部分の両方が生じることになり、
このような振動モードを強制振動により生じさせるのは
非常に困難なものとなる。
【0017】同様に、受信部105の長さbと図3
(f)における長さyについても、同様なことが言え、
b≒yのときには受信部104の圧電素子が全面で同一
方向の歪を受けるため充分な出力信号が得られるが、y
がbに比較して小さくなると受信部104の圧電素子に
は逆の歪が生じる部分ができるようになり、ある部分で
は正の電荷がまた他の部分では負の電荷が生じる状態と
なり、出力信号が低下することになる。
【0018】図4は、励振部103、受信部105の寸
法を変化させたときの、受信部105から出力される出
力信号の周波数特性を示す実験結果である。横軸は励振
部103の圧電素子に印加される正弦波形の入力信号の
周波数を示しており、縦軸はそのときの受信部の圧電素
子からの出力電圧を示している。例えば、励振部103
に数Vの信号電圧を印加すると、受信部からは数mVか
ら数百mVの出力電圧が得られるが、その値は、共振周
波数で急激に大きくなるため、図4のように横軸に周波
数をとると共振周波数でピークを有する曲線が得られ
る。ここで、振動体102は4−2アロイに圧電素子
(住友金属性H5D)を接着させて作製し、4−2アロ
イ及び圧電素子の厚みは80μmとした。図3におい
て、h=2mm、l=10mmとし、励振部103およ
び受信部105の寸法a、bは等しい値として、a、b
を変化させた。
【0019】図4、(a)はa、bが比較的大きく、a
/l=0.45のときの周波数特性を示すが、1次、2
次、3次の共振モードでのピークがみられ、それ以上の
4次、5次共振のピークはみられない。これらの高次の
共振モードは、a、bが小さくなるにしたがって現れ、
例えば図4(b)のようにa/l=0.2では、6次共
振モードまで生じてくる。さらに、図4(c)はa/l
=0.15とa、bをさらに小さくした場合であるが、
あまりa、bが小さすぎると、1次、2次、3次の低次
の共振モードが消え、高次の共振モードのみ現れること
が分かった。
【0020】一般に、高次の共振モードより低次の共振
モードの方が安定であると言われている。これは、図3
のような形状の振動体の場合に、図3(c)〜(h)で
示された振動モードの他に、幅方向(h)の共振や捻れ
振動の共振モードがあり、これらは、高次共振モードの
周波数近辺に現れ易く、周波数特性でいうと、高次共振
モードのピークの近傍に、他のモードのピークが生じ、
回路上、高次共振モードのピーク点の周波数で常時駆動
させる方法が難しくなるというようなことが理由であ
る。従って、本発明の構成に於いても、低次の共振モー
ドを使用するのが良く、1次、2次、3次共振モードの
うちのいづれかを選択するのが安全である。このうち3
次共振モードは、振動体102の伝搬部104のみに注
目した場合、この3次共振モードが伝搬部104の1次
共振モードに相当するので、安定な基本モードの1つと
考えることができる。1次、2次、3次のいづれかの共
振モードを使用する場合には、図4の結果から、0.2
≦a/l<0.5あるいは0.2≦b/l<0.5を満
たす構造が良いことが分かる。
【0021】次に本実施例と比較するために他の構造の
力センサーについて説明する。図5(a)は、振動体の
他の構造を示す。図3との相違点は、圧電素子が振動体
全面に接合されており、圧電素子51上の電極が、励振
電極52と受信電極53に分割されており、励振電極5
2を励振用に、受信電極53を受信用に使用するもので
ある。すなわち、振動体の伝搬部54が圧電素子51と
平板の接合体で構成されており、励振部55や受信部5
6と厚みの差がない構造である。この構造において、出
力信号の周波数特性を測定したところ、図5(b)のよ
うになり、図3と比較してピーク値が低く、小さなピー
クがたくさん現れ、明快な基本モードと思える共振モー
ドを生じさせにくいことが分かった。これは、図3で示
される本実施例は励振部103及び受信部105と伝搬
部104の厚みが異なることによって、励振部103と
伝搬部104あるいは受信部105と伝搬部104の境
界付近に振動の節が生じ易くなり、例えば3次共振等の
ピークが大きく現れるためと想定される。
【0022】なお、励振電極と受信電極を入れ替え、1
03を受信部、105を励振部としても当然同様な効果
が得られる。
【0023】(実施例2)以下、本発明の第2の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0024】図1(a)、図1(b)は本発明の一実施
例における力学量センサーの断面図および平面図であ
る。図1の説明は実施例1と同様なので省略する。
【0025】図1において、振動体102は、慣性体1
00の移動にともなってたわむ支持梁101に設置され
ているが、慣性体100と支持梁101よりなる梁全体
についても、共振モードが存在する。この共振モードは
概略片持梁の振動と同様と考えて良いが、小さな力で慣
性体がよく動き、支持梁101のたわみが大きい方が、
センサーとしての感度は高くなるが、それだけ、梁全体
の共振周波数は低下する。この梁全体の共振周波数は、
測定したい印加される力の周波数範囲と関連する。すな
わち、例えば、自動車用の加速度センサーの場合には、
0〜500Hzの範囲の加速度を正確に測定する必要が
あるが、この範囲に梁全体の共振周波数が存在すると、
この共振周波数近傍の加速度を正確に測定することが困
難になる。したがって、梁全体の共振周波数は、低いほ
ど検出感度が高くなるけれども、測定したい周波数範囲
以上、例えば、500Hz以上、理想的には1kHzと
なるよう、設計されることが望ましい。
【0026】また、梁全体の共振周波数と、振動体10
2の共振周波数は互いに独立しており、互いに影響して
はならない。このことを説明するために、図6の実験結
果を示す。横軸は振動体102の励振部103の圧電素
子に印加される信号の周波数を、縦軸は受信部105か
らの出力信号電圧を示している。図6のデータは、図1
において、t1=0.4mm、t2=0.8mm、L1
=L2=H=5mm、図3においてl=5mm、a=b
=1.5mm、h=1mmの時のものである。図6の曲
線に於いて、fc0,fc1,fc2は梁全体の共振周
波数のピークであり、各々1次、2次、3次共振周波数
に相当する。また、fs0、fs1、fs2は、振動体
102の共振周波数であり、図3の(c)、(d)、
(e)に示された、1次、2次、3次共振モードに相当
する。図6において、fc0、fc1、fc2はfs0
と充分離れた位置にある。すなわち、梁全体の共振周波
数は振動体102の共振周波数と離れた位置にあり、互
いに影響し合うことないので非常に良好な結果が得られ
る構造であると言える。しかし、fc0、と fs0が
比較的近い周波数であった場合には、梁全体に高次の共
振周波数(例えばfc4等)がfs0と重なる場合が生
じ、振動体102の共振周波数を正確に検出することが
できなくなる。梁全体の共振には、高次の共振モードが
含まれることを考えると、使用する振動体102の共振
周波数と、梁全体の1次共振周波数は一桁以上離れてい
るのが安全で良好なセンサーを実現できる。
【0027】なお、励振電極と受信電極を入れ替え、1
03を受信部、105を励振部としても当然同様な効果
が得られる。
【0028】(実施例3)以下、本発明の第3の実施例
について、図面を参照しながら説明する。
【0029】図7、図8は、第3の実施例の振動体の構
造を示す。図3に示された振動体の構造は3次共振など
の高次共振が比較的生じ易い構造であったが、でき得れ
ば、単純な1次共振周波数のみが生じるような構造が望
まれる。図7、図8はそのような要求を満たす振動体構
造を示している。図7において、慣性体100および支
持梁101は図1と同様に構成され、支持梁101の上
面に両端固定の状態で短冊上の平板106が設置され、
その上部に圧電素子107が接合されている。平板10
6が絶縁体の場合は圧電素子107と平板106の間に
電極を設け、平板106が導電体の場合は平板106を
電極として、圧電素子の下面に一定電位が印加できるよ
うになっている。一方、圧電素子の上面は平板106の
両端を結ぶ線に対して左右に分割された、励振電極10
8と受信電極109が設けられている。
【0030】図8は、図7の振動体部分を拡大図示した
ものである。このような構造では、振動体の固定端から
固定端まで、励振電極108が連続しており、励振電極
に励振電圧を印加した際、振動体全体の伸び縮みによる
図8(C)に示した1次共振モードが一番生じ易く、2
次、3次共振のような振動体のある部分では伸び、ある
部分では縮む形態の共振モードは、強制振動によって生
じなくなる。すなわち、図7のセンサーについて、図6
と同様なデータをとると、共振周波数fs0のみが明確
にピークを示し、fs1,fs2のピークが消滅する。
【0031】図8(c)は両端固定梁の1次共振モード
を示している。これによると、両端が固定されているた
め、中央部のたわむ方向と端部に近い部分のたわむ方向
が逆方向になっていることがわかる。したがって、1次
共振モードの振動を使用した場合、受信電極109が梁
のどの部分でも同様な面積を有していた場合には、中央
部で発生する電荷と端部で発生する電荷が異符号である
ため、それらが相殺しあって、結果として出力電圧が低
下するという欠点が生じる。そこで本発明では、図8
(a)に示すように励振電極108を中央部で広く、端
部で狭くし、受信電極109はその逆で端部で広く、中
央部で狭く構成している。このように構成することによ
って受信電極に発生する電荷の異符号成分が減少し、受
信感度が上昇し、1次共振周波数でのピークを鋭く、高
いものとすることができる。
【0032】なお、励振電極と受信電極を入れ替え、1
08を受信電極、109を励振電極としても当然同様な
効果が得られる。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明は、第1に、振動体
の全長lと、前記励振用圧電素子の長さa及び前記受信
用圧電素子の長さbとの間に、 0.2 ≦ a/l < 0.5 又は 0.2 ≦ b/l < 0.5 の関係を有する構成にすることにより、高次モードの共
振のピークを低下あるいは消滅させ、振動体の低次モー
ドの共振周波数が明確にピークを示し、安定した共振モ
ードでの駆動が可能となる優れた力センサーを実現でき
るものである。
【0034】また第2に、振動体の1次共振周波数が、
慣性体と支持梁の1次共振周波数の10倍以上とした構
成により、梁全体の共振周波数の影響を受けることな
く、振動体を安定して共振させることができる優れた力
センサーを実現できるものである。
【0035】さらに第3に、圧電素子の表面上に振動体
の長手方向と交差する方向で分割された一対の電極を設
けた構成により、振動体の1次共振周波数のみを生じさ
せることができるので、常に同一モードの1次共振にお
ける安定した駆動が可能であり、誤動作の少ない優れた
力センサーを実現できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における力センサーの断
面図及び平面図
【図2】本発明の第1の実施例における加速度の測定例
を示す、加速度−周波数特性図
【図3】本発明の第1の実施例における振動体部の拡大
図と種々の振動モードを示す概略図
【図4】本発明の第1の実施例における周波数特性を示
すグラフ
【図5】本発明の第1の実施例に対する比較のための他
の構成の力センサーの構成図
【図6】本発明の第2の実施例における、周波数特性図
【図7】本発明の第3の実施例における、力センサーの
断面図及び平面図
【図8】本発明の第3の実施例における、振動体部拡大
図、及び振動モードの概略図
【図9】従来の力センサーの斜視図
【図10】従来の力センサーの斜視図
【符号の説明】
100 慣性体 101 支持梁 102 振動体 103 励振部 104 伝搬部 105 受信部 107 圧電素子 108、109 電極
フロントページの続き (72)発明者 青木 新一郎 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番 1号 松下技研株式会社内 (72)発明者 佐藤 健夫 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番 1号 松下技研株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−103735(JP,A) 特開 昭61−178667(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01L 1/10 G01L 1/16 G01P 15/09 - 15/10 G01C 19/56 G01P 9/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 力学量の作用により移動可能な慣性体
    と、慣性体を支持する支持梁と、前記支持梁上に設けら
    れて両端を前記支持梁に固定された振動体と、前記振動
    体上に接合された圧電素子と、前記圧電素子の表面上に
    前記振動体の長手方向と交差する方向に分割された一対
    の電極とを具備し、前記一対の電極の一方は振動体を励
    振する励振用電極、他方は振動体の振動を受信する受信
    用電極であることを特徴とする力センサー。
  2. 【請求項2】 圧電素子上に分割して設けられた一対の
    電極が、一方は振動体の中央部で広く固定端近傍で狭い
    形状であり、他方は振動体の中央部で狭く固定端近傍で
    広い形状であることを特徴とする請求項記載の力セン
    サー。
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