JP3503023B2 - ヒートシンクに於ける銅フインと銅ベースの接合方法 - Google Patents

ヒートシンクに於ける銅フインと銅ベースの接合方法

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JP3503023B2 JP2000206735A JP2000206735A JP3503023B2 JP 3503023 B2 JP3503023 B2 JP 3503023B2 JP 2000206735 A JP2000206735 A JP 2000206735A JP 2000206735 A JP2000206735 A JP 2000206735A JP 3503023 B2 JP3503023 B2 JP 3503023B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はチップ部品の廃熱手
段として使用されるヒートシンクに於ける銅フインと銅
ベースの接合方法及びヒートシンク製品に関する。
【0002】
【従来の技術】上記排熱手段として使用されるヒートシ
ンクは、その基台(ベース)とフインを夫々れアルミ製
で一体鋳造したり、或いは銅製として鋳造したり、ハン
ダ付けして作成することが行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は後者の製品に
係るものであって、フインが細巾となると鋳造は勿論の
ことハンダ付けする作業も大変であり、とりわけその数
が増えたりすると作業性の低下と共にコスト高になった
りするが、本発明によれば何らの手間を要しないで、品
質的にも優れた製品を安価且つ迅速に生産可能となるも
のである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は銅製のベースに
対し櫛歯状となした銅製のフインを植設するにさいし、
フインの巾寸法より少し大で且つ該基部高さ寸法より少
し大なる深度となした多数の溝をベース上へ一定間隔の
並設状態に穿設し、各溝内へフインを嵌入させると共
に、各フインの隣接する櫛歯間を溝方向と直交するベー
ス上で押圧板を介して加圧し、フイン基部と櫛歯間上部
にベースの銅部材が部分的に填圧入されて、フインを固
定するようになさしめる。
【0005】上記は櫛歯状となしたフインの使用である
が、板状となしたフインについては、同じくフインの巾
寸法より少し大となした巾寸法の溝をベース上へ一定間
隔の並設状態に穿設し、且つこの時各フインの下方箇所
に複数の透孔を穿設するものとなし、而して各溝内へフ
インを嵌入させたさい各フインの隣接間を押圧板を介し
て加圧し、上記フインの透孔内へベースの銅部材が部分
的に填圧入されてフインを固定するようになすのであ
り、またこれらによるヒートシンク製品である。
【0006】
【発明の実施の形態】図1A,Bは部品図であって、1
は櫛歯状となした銅製のフイン、2はこれを植設する為
の銅製のベースであり、該ベースに穿設する多数の溝3
の巾寸法Sはフイン1の基部1aの巾寸法eより少し大
なる寸法となしてあり、且つその溝深さ寸法hはフイン
1の基部1aの高さ寸法h’より少し大(0.3〜1m
m程度)となる寸法となしてある。
【0007】図2は上記のフイン1をベース2に穿設し
た溝3内へ嵌入すると共に、一体的に接合止着させる状
態を示すものであって、Aはフイン1をベース2の溝3
内へ嵌入させた状態を示す。このさい、フイン1の基部
1a上部はベース2の溝3内へ入り込んで隣り合う櫛歯
間と溝縁上面との間に少し空間kが形成されるものとな
される。Bは接合止着に使用する押圧板4を示し、Cは
該押圧板4を使用して接合止着させる状態を示し、Dは
接合止着させた状態の断面説明図である。
【0008】これら図面から明らかな通り、押圧板4は
その下面垂直方向に多数の板体4aを等間隔に並設させ
たものとなし、このさい各板体4aの長さ寸法Lはフイ
ン1の櫛歯高さL’より少し大となした寸法で且つその
隣り合う板体4a間の距離fはフイン1の櫛歯間距離と
実質的に同一寸法となしてあり、これにより図Cに見ら
れる通りフイン上へ被せたさい各板体4aが各フイン1
の櫛歯間に位置し、且つ櫛歯上端には一定の間隙gが形
成されるものとなされる。
【0009】而して、上記押圧板4を各フイン1の隣接
する櫛歯間でベース2の溝方向と直交する状態に嵌入さ
せると共に、固定台5上に載置して上方から加圧手段6
で加圧するのであり(図C参照)、該加圧により各フイ
ン1の隣り合う櫛歯間の上方とベース2上面との間隙k
に対し、加圧されるベース2の上部銅材が部分的に填圧
入されるものとなり(D図参照)、全体的に各フイン1
のベース2との接合止着が行われるものとなる。図3は
製品図である。
【0010】上記実施例ではフイン1が櫛板状となした
ものの例であるが、単に平板状をなしたものにあって
は、次の通り実施する。即ち、図4は平板状のフイン
1’を示すものであり、該フイン1’を嵌入させるベー
ス2の溝巾寸法を基部1’aの寸法巾eより少し大なる
寸法となしてあることは前例と変わりないが、本例のフ
イン1’はベース2の溝3内へ嵌入させたさい、その基
部1’aの上方部分に適当間隔で複数の透孔7が穿設さ
れたものとなしてあり、即ち該透孔7はその透孔上端n
がベース2の溝3深さhと凡そ同等となる関係位置に、
或いは好ましくはその上端nがベース2の上縁部より少
し突出する状態に穿設されるものとなしてあり、且つ該
透孔7の寸法径は通常2〜3mm程度の大きさとなされ
る。
【0011】図5は、上記フイン1’をベース2に対し
て接合止着させる状態を示すものであって、Aはフイン
1’を単にベース2の溝3内へ嵌入させた状態を、Bは
その状態で上方から押圧板4を被蔽させ、且つ固定台5
上に載置して上方から加圧手段6で加圧する状態を示
す。
【0012】上記から明らかな通り、本例では加圧板4
の板体4aがベース2の溝3と平行で、且つ板本体4a
の夫々れは隣り合う溝と溝の間に介在するように当接さ
せるのであり、而して加圧手段6の加圧により板体4a
で押圧されるベース2の銅材が上記フイン1に穿設され
た透孔7内へ部分的に填圧入されるものとなるのであ
る。図Cはフイン1とベース2との接合状態を示す断面
説明図である。
【0013】
【発明の効果】本発明は以上の通り構成するものであっ
て、多数のフインをベース上へ取付けるにさいし、ハン
ダ付などの面倒な手作業を一切不要となし、単に押圧板
などの使用で上方から加圧するだけの作業で迅速且つ適
確に行い得るのであり、品質的にも優れ、且つコストの
低減化に寄与すること大ならしめるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】A,Bはフインとベース材の部品斜視図であ
る。
【図2】A,B,C,Dは製品の製作説明図である。
【図3】製品図である。
【図4】他の例のフインを示すものである。
【図5】A,B,Cは上記例の製作説明図である。
【符号の説明】
1,1’ フィン 2 ベース 3 溝 4 押圧板 5 固定台 6 加圧手段

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅製のベースに対し櫛歯状となした銅製
    のフインを植設するにさいし、フインの巾寸法より少し
    大で且つ該基部高さ寸法より少し大なる深度となした多
    数の溝をベース上へ一定間隔の並設状態に穿設し、各溝
    内へフインを嵌入させると共に、各フインの隣接する櫛
    歯間を溝方向と直交するベース上で押圧板を介して加圧
    し、フイン基部と櫛歯間上部にベースの銅部材が部分的
    に填圧入されて、フインを固定することを特徴としたヒ
    ートシンクに於ける銅フインと銅ベースの接合方法。
  2. 【請求項2】 櫛歯状をなした銅製フインの基部側を植
    設する銅製ベースの溝巾より少し小なる寸法巾となし、
    且つ銅製ベースの溝深さは銅製フインの基部高さより少
    し大ならしめると共に、上記フインを同溝内へ嵌入させ
    た状態で隣り合う櫛歯間とベース溝上縁との間に形成さ
    れる空間へ、ベース側からの銅材を填圧入して固定させ
    たことを特徴とするヒートシンク。
  3. 【請求項3】 銅製のベースに対し板状となした銅製の
    フインを植設するにさいし、フインの巾寸法より少し大
    となした巾寸法の溝をベース上へ一定間隔の並設状態に
    穿設し、且つ各フインの下方箇所に複数の透孔を穿設す
    ると共に、各溝内へフインを嵌入させたさい各フインの
    隣接間を押圧板を介して加圧し、上記フインの透孔内へ
    ベースの銅部材が部分的に填圧入されてフインを固定す
    ることを特徴としたヒートシンクに於ける銅フインと銅
    ベースの接合方法。
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