JP3502142B2 - トルクコンバータ付自動変速機のロックアップ機構の故障診断装置 - Google Patents
トルクコンバータ付自動変速機のロックアップ機構の故障診断装置Info
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- JP3502142B2 JP3502142B2 JP01971994A JP1971994A JP3502142B2 JP 3502142 B2 JP3502142 B2 JP 3502142B2 JP 01971994 A JP01971994 A JP 01971994A JP 1971994 A JP1971994 A JP 1971994A JP 3502142 B2 JP3502142 B2 JP 3502142B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用自動変速機に備
えられたトルクコンバータのロックアップ機構の故障を
診断する装置に関する。詳しくは、市街地走行等におけ
る瞬間的なロックアップ機構の締結が正常に行なわれて
いるか否かを診断できるようにした故障診断装置に関す
る。
えられたトルクコンバータのロックアップ機構の故障を
診断する装置に関する。詳しくは、市街地走行等におけ
る瞬間的なロックアップ機構の締結が正常に行なわれて
いるか否かを診断できるようにした故障診断装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、内燃機関にトルクコンバータを
介して連結された電子制御式自動変速機においては、所
定の条件の下で、ロックアップクラッチを締結して内燃
機関の出力軸(即ちトルクコンバータの入力軸)と、自
動変速機の入力軸(即ちトルクコンバータの出力軸)
と、を略一体的に連結し、内燃機関と自動変速機との間
の回転速度差を無くして、内燃機関の出力を有効に自動
変速機に伝達させ、以って燃費・排気組成の改善を図る
ようにしている。
介して連結された電子制御式自動変速機においては、所
定の条件の下で、ロックアップクラッチを締結して内燃
機関の出力軸(即ちトルクコンバータの入力軸)と、自
動変速機の入力軸(即ちトルクコンバータの出力軸)
と、を略一体的に連結し、内燃機関と自動変速機との間
の回転速度差を無くして、内燃機関の出力を有効に自動
変速機に伝達させ、以って燃費・排気組成の改善を図る
ようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ロック
アップクラッチを締結すべき所定の条件下であるにも拘
わらず、ロックアップクラッチ、油圧機構から供給され
る油圧を供給・停止してロックアップクラッチを締結・
切離させるロックアップソレノイドバルブ、或いは制御
系等(以下、ロックアップ機構と言う。)に不具合が生
じて、ロックアップクラッチを要求通りに締結すること
ができない場合には、内燃機関と自動変速機との間に回
転速度差が生じ、内燃機関の出力を自動変速機側に有効
に伝達することができなくなるため、以って必要以上の
出力が要求され、燃費・排気組成が悪化すると共に、加
速性が悪化することになる。
アップクラッチを締結すべき所定の条件下であるにも拘
わらず、ロックアップクラッチ、油圧機構から供給され
る油圧を供給・停止してロックアップクラッチを締結・
切離させるロックアップソレノイドバルブ、或いは制御
系等(以下、ロックアップ機構と言う。)に不具合が生
じて、ロックアップクラッチを要求通りに締結すること
ができない場合には、内燃機関と自動変速機との間に回
転速度差が生じ、内燃機関の出力を自動変速機側に有効
に伝達することができなくなるため、以って必要以上の
出力が要求され、燃費・排気組成が悪化すると共に、加
速性が悪化することになる。
【0004】このような不具合の検出は、ロックアップ
クラッチの締結時におけるトルクコンバータの入力軸の
回転速度(即ち、機関回転速度)がN1であるときに、
トルクコンバータの出力軸の回転速度がN2になってい
るか否か、或いはこれと同様に、トルクコンバータの入
力軸回転速度がN1であるときに車速がVSP1になっ
ているか否か等、に基づいて行なうことができる。つま
り、締結指示にも拘わらず、N1とN2(或いはVSP
1)との関係が予め定まる相関直線上に乗っていない場
合には、ロックアップ機構が締結できていないと診断す
ることができる。
クラッチの締結時におけるトルクコンバータの入力軸の
回転速度(即ち、機関回転速度)がN1であるときに、
トルクコンバータの出力軸の回転速度がN2になってい
るか否か、或いはこれと同様に、トルクコンバータの入
力軸回転速度がN1であるときに車速がVSP1になっ
ているか否か等、に基づいて行なうことができる。つま
り、締結指示にも拘わらず、N1とN2(或いはVSP
1)との関係が予め定まる相関直線上に乗っていない場
合には、ロックアップ機構が締結できていないと診断す
ることができる。
【0005】しかしながら、従来は、加減速運転を含む
市街地走行等において瞬間的にロックアップクラッチが
締結できているか否かについては診断の対象となってい
なかったため、単純に所定のある一点における関係のみ
で判断していた。したがって、加減速運転時に要求され
る瞬間的なロックアップクラッチ19の締結状態を診断す
べく診断時期を早めた場合に、図6に示すように、ロッ
クアップクラッチが締結できない場合でも、N1’とN
2’(或いはVSP1’)との関係が前記相関関係に一
致する場合、即ち締結が遅れトルクコンバータの入力軸
と出力軸とがスリップしている状態における曲線と、前
記相関直線との交点が存在するため、ロックアップクラ
ッチは要求通りに締結できていると誤診断されてしまう
こととなり、精度よくロックアップクラッチが要求の応
答速度で締結できているか否かを診断することができな
かった。
市街地走行等において瞬間的にロックアップクラッチが
締結できているか否かについては診断の対象となってい
なかったため、単純に所定のある一点における関係のみ
で判断していた。したがって、加減速運転時に要求され
る瞬間的なロックアップクラッチ19の締結状態を診断す
べく診断時期を早めた場合に、図6に示すように、ロッ
クアップクラッチが締結できない場合でも、N1’とN
2’(或いはVSP1’)との関係が前記相関関係に一
致する場合、即ち締結が遅れトルクコンバータの入力軸
と出力軸とがスリップしている状態における曲線と、前
記相関直線との交点が存在するため、ロックアップクラ
ッチは要求通りに締結できていると誤診断されてしまう
こととなり、精度よくロックアップクラッチが要求の応
答速度で締結できているか否かを診断することができな
かった。
【0006】つまり、例えばロックアップソレノイドバ
ルブ等の油圧供給系の目詰まり等によるロックアップク
ラッチへの供給油圧の上昇速度の低下(締結時)、ロッ
クアップソレノイドバルブ自体の開閉速度の低下等によ
るロックアップ機構の過渡的な作動応答速度の低下によ
り、市街地走行等の加・減速運転を含む運転条件下にお
けるロックアップクラッチの締結が要求通りの応答速度
をもって行なわれていないことを精度よく検出すること
ができなかった。したがって、このような加・減速運転
条件下におけるロックアップ機構の故障に伴う燃費・排
気組成・車両運転性等の悪化については何ら考慮できな
いのが実情であった。
ルブ等の油圧供給系の目詰まり等によるロックアップク
ラッチへの供給油圧の上昇速度の低下(締結時)、ロッ
クアップソレノイドバルブ自体の開閉速度の低下等によ
るロックアップ機構の過渡的な作動応答速度の低下によ
り、市街地走行等の加・減速運転を含む運転条件下にお
けるロックアップクラッチの締結が要求通りの応答速度
をもって行なわれていないことを精度よく検出すること
ができなかった。したがって、このような加・減速運転
条件下におけるロックアップ機構の故障に伴う燃費・排
気組成・車両運転性等の悪化については何ら考慮できな
いのが実情であった。
【0007】本発明は、かかる従来の実情に鑑みなされ
たものであり、市街地走行時等における燃費・排気組成
・車両の運転性の悪化等を最小に留めるべく、加・減速
を含む運転条件下におけるロックアップ機構の締結が要
求通りの応答性をもって正常に行なわれているか否かを
高精度に診断できるようにしたロックアップ機構の故障
診断装置を提供することを目的とする。
たものであり、市街地走行時等における燃費・排気組成
・車両の運転性の悪化等を最小に留めるべく、加・減速
を含む運転条件下におけるロックアップ機構の締結が要
求通りの応答性をもって正常に行なわれているか否かを
高精度に診断できるようにしたロックアップ機構の故障
診断装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に記
載の発明にかかるトルクコンバータ付自動変速機のロッ
クアップ機構の故障診断装置は、図1に示すように、ト
ルクコンバータの入力軸の回転速度を検出する入力側回
転速度検出手段Aと、トルクコンバータの出力側回転部
材の回転速度を検出する出力側回転速度検出手段Bと、
ロックアップ機構への締結指示後におけるトルクコンバ
ータの入力側回転速度の変化に対するトルクコンバータ
の出力側回転速度の変化状態に基づいてロックアップ機
構の故障を診断する故障診断手段Cと、を備えて構成し
た。
載の発明にかかるトルクコンバータ付自動変速機のロッ
クアップ機構の故障診断装置は、図1に示すように、ト
ルクコンバータの入力軸の回転速度を検出する入力側回
転速度検出手段Aと、トルクコンバータの出力側回転部
材の回転速度を検出する出力側回転速度検出手段Bと、
ロックアップ機構への締結指示後におけるトルクコンバ
ータの入力側回転速度の変化に対するトルクコンバータ
の出力側回転速度の変化状態に基づいてロックアップ機
構の故障を診断する故障診断手段Cと、を備えて構成し
た。
【0009】請求項2に記載の発明では、図2に示すよ
うに、前記出力側回転速度検出手段Bを、車速を検出す
る車速検出手段Dとし、前記故障診断手段Cをロックア
ップ機構への締結指示後におけるトルクコンバータの入
力側回転速度の変化に対する車速の変化状態に基づいて
ロックアップ機構の故障を診断するように構成した。
うに、前記出力側回転速度検出手段Bを、車速を検出す
る車速検出手段Dとし、前記故障診断手段Cをロックア
ップ機構への締結指示後におけるトルクコンバータの入
力側回転速度の変化に対する車速の変化状態に基づいて
ロックアップ機構の故障を診断するように構成した。
【0010】
【作用】かかる構成を備える請求項1に記載の発明によ
れば、ロックアップ機構への締結指示後から直ちにトル
クコンバータの入力側回転速度の変化に対する出力側回
転速度の変化状態を検出し、この検出結果に基づいて、
ロックアップ機構が要求通りに締結できているか否かを
診断するようにした。これにより、締結指示後短時間で
ロックアップ機構が締結できているか否かの故障診断を
容易かつ高精度に行なうことができるので、市街地走行
等の瞬間的なロックアップ機構の締結要求に追従した応
答速度でロックアップ機構の締結が正常に行なわれてい
るか否かを容易かつ高精度に診断することができるよう
になる。したがって、加減速運転を含む市街地走行等に
おける瞬間的なロックアップ機構の応答性不良を検出
し、該不具合を運転者に認知させ処置を促すことがで
き、以って市街地走行等の運転条件下における燃費・排
気組成・運転性等の悪化を大幅に抑制することができる
ようになる。
れば、ロックアップ機構への締結指示後から直ちにトル
クコンバータの入力側回転速度の変化に対する出力側回
転速度の変化状態を検出し、この検出結果に基づいて、
ロックアップ機構が要求通りに締結できているか否かを
診断するようにした。これにより、締結指示後短時間で
ロックアップ機構が締結できているか否かの故障診断を
容易かつ高精度に行なうことができるので、市街地走行
等の瞬間的なロックアップ機構の締結要求に追従した応
答速度でロックアップ機構の締結が正常に行なわれてい
るか否かを容易かつ高精度に診断することができるよう
になる。したがって、加減速運転を含む市街地走行等に
おける瞬間的なロックアップ機構の応答性不良を検出
し、該不具合を運転者に認知させ処置を促すことがで
き、以って市街地走行等の運転条件下における燃費・排
気組成・運転性等の悪化を大幅に抑制することができる
ようになる。
【0011】請求項2に記載の発明では、トルクコンバ
ータの入力側回転速度(換言すれば機関回転速度)の変
化に対する通常車両に備えられている車速検出手段によ
り検出される車速の変化状態に基づいて、ロックアップ
機構が要求通りに締結できているか否かを診断するよう
にしたので、別個新たな装置を設けることなく極めて簡
単かつ安価な構成により上記効果を奏することができ
る。
ータの入力側回転速度(換言すれば機関回転速度)の変
化に対する通常車両に備えられている車速検出手段によ
り検出される車速の変化状態に基づいて、ロックアップ
機構が要求通りに締結できているか否かを診断するよう
にしたので、別個新たな装置を設けることなく極めて簡
単かつ安価な構成により上記効果を奏することができ
る。
【0012】
【実施例】以下に本発明にかかる一実施例を、添付の図
面に基づいて説明する。図4に示すように、機関1には
エアクリーナ2から吸気ダクト3、吸入空気流量Qを検
出するエアフローメータ4、図示しないアクセルペダル
と連動するスロットルバルブ5、及び吸気マニホールド
6を介して空気が吸入される。前記スロットルバルブ5
には、その開度TVO を検出するスロットルセンサ7が設
けられ、該スロットルセンサ7からスロットル開度TVO
に応じた出力信号が、コントロールユニット50へ入力さ
れている。また、前記スロットルバルブ5には、全閉状
態でON信号を発するアイドルスイッチ8が設けられ、
該信号もコントロールユニット50へ入力されている。
面に基づいて説明する。図4に示すように、機関1には
エアクリーナ2から吸気ダクト3、吸入空気流量Qを検
出するエアフローメータ4、図示しないアクセルペダル
と連動するスロットルバルブ5、及び吸気マニホールド
6を介して空気が吸入される。前記スロットルバルブ5
には、その開度TVO を検出するスロットルセンサ7が設
けられ、該スロットルセンサ7からスロットル開度TVO
に応じた出力信号が、コントロールユニット50へ入力さ
れている。また、前記スロットルバルブ5には、全閉状
態でON信号を発するアイドルスイッチ8が設けられ、
該信号もコントロールユニット50へ入力されている。
【0013】そして、前記吸気マニホールド6の各ブラ
ンチ部には、各気筒別に燃料噴射弁9が設けられてい
る。この燃料噴射弁9は、ソレノイドに通電されて開弁
し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であっ
て、後述するコントロールユニット50からの駆動パルス
信号により通電されて開弁し、燃料ポンプから圧送され
てプレッシャレギュレータにより所定圧力に制御された
燃料を、機関1に噴射供給する。また、機関1の各燃焼
室には図示しない点火栓が設けられており、コントロー
ルユニット50からの点火信号に基づいて混合気に火花点
火して燃焼させるようになっている。
ンチ部には、各気筒別に燃料噴射弁9が設けられてい
る。この燃料噴射弁9は、ソレノイドに通電されて開弁
し、通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であっ
て、後述するコントロールユニット50からの駆動パルス
信号により通電されて開弁し、燃料ポンプから圧送され
てプレッシャレギュレータにより所定圧力に制御された
燃料を、機関1に噴射供給する。また、機関1の各燃焼
室には図示しない点火栓が設けられており、コントロー
ルユニット50からの点火信号に基づいて混合気に火花点
火して燃焼させるようになっている。
【0014】ところで、機関1の出力軸は、トルクコン
バータ10の入力軸11に略一体的に連結され、該入力軸11
に略一体的に取り付けられるポンプインペラー12を回転
駆動する。そして、トルクコンバータ10内に充填される
作動流体13を介して、トルクコンバータ10の出力軸15に
略一体的に取り付けられるタービンランナー14を回転駆
動させることで、機関1の動力を前記トルクコンバータ
10の出力軸15に伝達するようになっている。該出力軸15
に伝達された動力は、これに連結されるインプットシャ
フト16を介して自動変速機17に入力される。
バータ10の入力軸11に略一体的に連結され、該入力軸11
に略一体的に取り付けられるポンプインペラー12を回転
駆動する。そして、トルクコンバータ10内に充填される
作動流体13を介して、トルクコンバータ10の出力軸15に
略一体的に取り付けられるタービンランナー14を回転駆
動させることで、機関1の動力を前記トルクコンバータ
10の出力軸15に伝達するようになっている。該出力軸15
に伝達された動力は、これに連結されるインプットシャ
フト16を介して自動変速機17に入力される。
【0015】該自動変速機17では、このようにして入力
された動力を、コントロールユニット50からの信号に基
づいて、内装する自動変速機構により所定速度に変速し
た後、アウトプットシャフト18から出力する。なお、該
アウトプットシャフト18から出力された動力は、図示し
ないプロペラシャフト、デファレンシャルギヤ24,アク
スルシャフト25等を介して駆動輪26に伝達されるように
なっている。
された動力を、コントロールユニット50からの信号に基
づいて、内装する自動変速機構により所定速度に変速し
た後、アウトプットシャフト18から出力する。なお、該
アウトプットシャフト18から出力された動力は、図示し
ないプロペラシャフト、デファレンシャルギヤ24,アク
スルシャフト25等を介して駆動輪26に伝達されるように
なっている。
【0016】ところで、前記トルクコンバータ10には、
その入力軸11と出力軸15とを機械的に連結するロックア
ップクラッチ19が設けられている。該ロックアップクラ
ッチ19は、図示しない油圧機構に介装されるロックアッ
プソレノイド20の開閉動作により油圧を供給・停止切換
して、ロックアップアップピストン21を図中左方へ移動
させ入力軸11と略一体に設けられている摩擦板22に押圧
して締結、ロックアップピストン21を図中右方へ移動さ
せて摩擦板22から切離するようになっている。
その入力軸11と出力軸15とを機械的に連結するロックア
ップクラッチ19が設けられている。該ロックアップクラ
ッチ19は、図示しない油圧機構に介装されるロックアッ
プソレノイド20の開閉動作により油圧を供給・停止切換
して、ロックアップアップピストン21を図中左方へ移動
させ入力軸11と略一体に設けられている摩擦板22に押圧
して締結、ロックアップピストン21を図中右方へ移動さ
せて摩擦板22から切離するようになっている。
【0017】なお、ロックアップソレノイド20を開弁す
ることでロックアップクラッチ19を締結させ、閉弁する
ことでロックアップクラッチ19を切離する構成でも、こ
の逆にロックアップソレノイド20を開弁することでロッ
クアップクラッチ19を切離させ、閉弁することでロック
アップクラッチ19を締結する構成でも構わない。前記の
ロックアップソレノイド20は、所定条件の下でコントロ
ールユニット50から発せられる駆動信号に基づいて開閉
作動するようになっている。ロックアップクラッチ19、
ロックアップソレノイド20、油圧機構、コントロールユ
ニット50等がロックアップ機構を構成する。なお、本実
施例では、摩擦式のロックアップ機構で説明するが、電
磁式のロックアップ機構を用いるものであっても勿論構
わない。
ることでロックアップクラッチ19を締結させ、閉弁する
ことでロックアップクラッチ19を切離する構成でも、こ
の逆にロックアップソレノイド20を開弁することでロッ
クアップクラッチ19を切離させ、閉弁することでロック
アップクラッチ19を締結する構成でも構わない。前記の
ロックアップソレノイド20は、所定条件の下でコントロ
ールユニット50から発せられる駆動信号に基づいて開閉
作動するようになっている。ロックアップクラッチ19、
ロックアップソレノイド20、油圧機構、コントロールユ
ニット50等がロックアップ機構を構成する。なお、本実
施例では、摩擦式のロックアップ機構で説明するが、電
磁式のロックアップ機構を用いるものであっても勿論構
わない。
【0018】また、図示しないディストリビュータに
は、クランク角センサ23が内蔵されており、コントロー
ルユニット50では、該クランク角センサ23から機関回転
と同期して出力されるクランク単位角信号を一定時間カ
ウントして、または、クランク基準角信号の周期を計測
して機関回転速度Neを検出する。なお、機関1の回転
速度Neは、トルクコンバータ10の入力軸11の回転速度
を直接検出するようにしても構わない。該クランク角セ
ンサ23或いは入力軸11の回転速度を検出するセンサが、
本発明にかかる入力側回転速度検出手段を構成する。
は、クランク角センサ23が内蔵されており、コントロー
ルユニット50では、該クランク角センサ23から機関回転
と同期して出力されるクランク単位角信号を一定時間カ
ウントして、または、クランク基準角信号の周期を計測
して機関回転速度Neを検出する。なお、機関1の回転
速度Neは、トルクコンバータ10の入力軸11の回転速度
を直接検出するようにしても構わない。該クランク角セ
ンサ23或いは入力軸11の回転速度を検出するセンサが、
本発明にかかる入力側回転速度検出手段を構成する。
【0019】更に、アクスルシャフト25には、車速セン
サ27が設けられており、コントロールユニット50では、
該車速センサ27からアクスルシャフト25の回転に同期し
て出力される回転角単位信号に基づいて、前記クランク
角センサ23と同様にしてアクスルシャフト25の回転速度
を検出し、タイヤ径等に基づいて車速VSPを検出する
ようになっている。なお、アクスルシャフト25の回転速
度は、歯車機構によって機械的に取り出した後で回転セ
ンサ等により検出するようにしても構わない。ところ
で、本発明では、結局、トルクコンバータ10の入力側回
転速度の変化とトルクコンバータ10の出力側回転速度の
変化とが求められればよいのであるから、トルクコンバ
ータ10の出力軸15の回転速度を直接検出する回転センサ
を設けるようにしてもよい。しかし、本実施例のように
通常の車両に備えられ運転者に車速を認知させるための
車速センサ27を利用すれば、別個新たに故障診断用とし
てのセンサを設ける必要がないので、コスト低減に繋げ
ることができる。これら、車速センサ27或いはトルクコ
ンバータ10の出力軸15の回転速度を直接検出する回転セ
ンサやトルクコンバータ10の出力側回転速度部材(アウ
トプットシャフト18や、プロペラシャフト等も含む。)
の回転速度を検出するものが、本発明にかかる出力側回
転速度検出手段を構成する。また、前記車速センサ27
が、車速検出手段を構成する。
サ27が設けられており、コントロールユニット50では、
該車速センサ27からアクスルシャフト25の回転に同期し
て出力される回転角単位信号に基づいて、前記クランク
角センサ23と同様にしてアクスルシャフト25の回転速度
を検出し、タイヤ径等に基づいて車速VSPを検出する
ようになっている。なお、アクスルシャフト25の回転速
度は、歯車機構によって機械的に取り出した後で回転セ
ンサ等により検出するようにしても構わない。ところ
で、本発明では、結局、トルクコンバータ10の入力側回
転速度の変化とトルクコンバータ10の出力側回転速度の
変化とが求められればよいのであるから、トルクコンバ
ータ10の出力軸15の回転速度を直接検出する回転センサ
を設けるようにしてもよい。しかし、本実施例のように
通常の車両に備えられ運転者に車速を認知させるための
車速センサ27を利用すれば、別個新たに故障診断用とし
てのセンサを設ける必要がないので、コスト低減に繋げ
ることができる。これら、車速センサ27或いはトルクコ
ンバータ10の出力軸15の回転速度を直接検出する回転セ
ンサやトルクコンバータ10の出力側回転速度部材(アウ
トプットシャフト18や、プロペラシャフト等も含む。)
の回転速度を検出するものが、本発明にかかる出力側回
転速度検出手段を構成する。また、前記車速センサ27
が、車速検出手段を構成する。
【0020】なお、前述した図示しない自動変速機構に
は、現在の変速段を検出する変速段検出センサ28が設け
られており、かかるセンサからの信号がコントロールユ
ニット50に入力されている。変速段の検出は、車速VS
P(或いはアクスルシャフト24の回転速度等)とトルク
コンバータ10の出力軸15の回転速度とから、現在の変速
段を検出するように構成することもできる。
は、現在の変速段を検出する変速段検出センサ28が設け
られており、かかるセンサからの信号がコントロールユ
ニット50に入力されている。変速段の検出は、車速VS
P(或いはアクスルシャフト24の回転速度等)とトルク
コンバータ10の出力軸15の回転速度とから、現在の変速
段を検出するように構成することもできる。
【0021】ところで、コントロールユニット50は、C
PU,ROM,RAM,A/D変換器及び入出力インタ
フェイス等を含んで構成されるマイクロコンピュータを
備え、各種センサからの入力信号を受け、燃料噴射弁9
の噴射量制御を概略以下のようにして行なう。すなわ
ち、コントロールユニット50は、前記エアフローメータ
4により検出される吸入空気流量Qと、前記クランク角
センサ23からのパルス信号を一定時間カウントして求め
た機関回転速度Neと、から基本燃料噴射量(機関負
荷)Tp(Tp=c×Q/Ne,cは定数)を演算し、
該基本燃料噴射量Tpを各種補正係数(例えば、空燃比
フィードバック補正係数、水温補正係数、学習補正係
数、負荷補正係数等)により補正して得られる最終的な
燃料噴射量Teを駆動パルス信号として、燃料噴射弁9
へ送るようになっている。
PU,ROM,RAM,A/D変換器及び入出力インタ
フェイス等を含んで構成されるマイクロコンピュータを
備え、各種センサからの入力信号を受け、燃料噴射弁9
の噴射量制御を概略以下のようにして行なう。すなわ
ち、コントロールユニット50は、前記エアフローメータ
4により検出される吸入空気流量Qと、前記クランク角
センサ23からのパルス信号を一定時間カウントして求め
た機関回転速度Neと、から基本燃料噴射量(機関負
荷)Tp(Tp=c×Q/Ne,cは定数)を演算し、
該基本燃料噴射量Tpを各種補正係数(例えば、空燃比
フィードバック補正係数、水温補正係数、学習補正係
数、負荷補正係数等)により補正して得られる最終的な
燃料噴射量Teを駆動パルス信号として、燃料噴射弁9
へ送るようになっている。
【0022】また、前記コントロールユニット50は、ス
ロットルセンサ7等と車速センサ27からの信号を受け、
予め設定記憶してあるスロットル開度TVO (或いは機関
負荷Tp)等と車速VSPとに基づく変速制御マップを
参照して、自動変速制御を行う。ここで、本実施例にか
かる故障診断手段としてのコントロールユニット50が行
なうロックアップ機構の故障診断制御について、図4に
示すフローチャートに従って説明する。なお、本フロー
は、スロットルセンサ7により検出されるアクセル開度
TVO ( 或いは前記機関負荷Tp)の変化率等に基づい
て、車両の走行状態が加・減速状態であることが検出さ
れた際に実行される。
ロットルセンサ7等と車速センサ27からの信号を受け、
予め設定記憶してあるスロットル開度TVO (或いは機関
負荷Tp)等と車速VSPとに基づく変速制御マップを
参照して、自動変速制御を行う。ここで、本実施例にか
かる故障診断手段としてのコントロールユニット50が行
なうロックアップ機構の故障診断制御について、図4に
示すフローチャートに従って説明する。なお、本フロー
は、スロットルセンサ7により検出されるアクセル開度
TVO ( 或いは前記機関負荷Tp)の変化率等に基づい
て、車両の走行状態が加・減速状態であることが検出さ
れた際に実行される。
【0023】ステップ1(図では、S1と記してある。
以下、同様)では、車速VSPが例えば45km/h 以上
で、且つ、コントロールユニット50からロックアップソ
レノイド20へロックアップクラッチ19の締結信号(即
ち、ロックアップ機構への締結指示)が送信されている
か否かを判断する。YESであれば、ステップ2へ進
む。NOであれば、本フローを終了する。ここで、車速
VSPが45km/h 以上であることを診断開始条件とし
たのは、当該条件で前述の油圧機構に十分な油圧が供給
され、以ってロックアップクラッチ19の締結が可能とな
るからであって、当該条件が本実施例におけるロックア
ップクラッチ19への締結信号の送信を許可する条件の一
つになっているからである。したがって、他の装置・機
種・車種に適用する場合には、車速VSPは45km/h
以上に限定される必要はなく、その装置・機種・車種に
適した車速に設定するのは勿論である。
以下、同様)では、車速VSPが例えば45km/h 以上
で、且つ、コントロールユニット50からロックアップソ
レノイド20へロックアップクラッチ19の締結信号(即
ち、ロックアップ機構への締結指示)が送信されている
か否かを判断する。YESであれば、ステップ2へ進
む。NOであれば、本フローを終了する。ここで、車速
VSPが45km/h 以上であることを診断開始条件とし
たのは、当該条件で前述の油圧機構に十分な油圧が供給
され、以ってロックアップクラッチ19の締結が可能とな
るからであって、当該条件が本実施例におけるロックア
ップクラッチ19への締結信号の送信を許可する条件の一
つになっているからである。したがって、他の装置・機
種・車種に適用する場合には、車速VSPは45km/h
以上に限定される必要はなく、その装置・機種・車種に
適した車速に設定するのは勿論である。
【0024】ステップ2では、機関回転速度(トルクコ
ンバータ10の入力側回転速度)Neの所定時間内の変化
量ΔNeと、車速VSPの所定時間内の変化量ΔVSP
(ΔN2)との比、即ち変化率a(=ΔNe/ΔVS
P)を演算して、ステップ3へ進む。ステップ3では、
予め実験等により確認され設定記憶されている車速VS
Pと機関回転速度Neとのロックアップクラッチ19の締
結状態における相関マップ(図5参照)を参照して、現
在の変速段に対応する比較値aL を検索する。
ンバータ10の入力側回転速度)Neの所定時間内の変化
量ΔNeと、車速VSPの所定時間内の変化量ΔVSP
(ΔN2)との比、即ち変化率a(=ΔNe/ΔVS
P)を演算して、ステップ3へ進む。ステップ3では、
予め実験等により確認され設定記憶されている車速VS
Pと機関回転速度Neとのロックアップクラッチ19の締
結状態における相関マップ(図5参照)を参照して、現
在の変速段に対応する比較値aL を検索する。
【0025】ステップ4では、ステップ2で求めた変化
率aと、前記比較値aL とを比較する。これらが略等し
い場合にはステップ5へ進み、等しくない場合にはステ
ップ6へ進む。ステップ5では、ロックアップクラッチ
19は正常に締結要求に追従した速度で締結されていると
して、ロックアップ機構に故障は発生していないと診断
する。
率aと、前記比較値aL とを比較する。これらが略等し
い場合にはステップ5へ進み、等しくない場合にはステ
ップ6へ進む。ステップ5では、ロックアップクラッチ
19は正常に締結要求に追従した速度で締結されていると
して、ロックアップ機構に故障は発生していないと診断
する。
【0026】一方、ステップ6では、ロックアップクラ
ッチ19は正常な応答速度で締結することができないとし
て、ロックアップ機構に故障が発生していると診断す
る。この場合には、例えば運転室内に設けられた警告灯
等を点灯させて、運転者に認知させ、処置を促すように
するのが好ましい。なお、本実施例では、機関回転速度
Neと車速VSPとの相関関係に基づいて故障診断を行
なう場合について説明したが、勿論これに限られず、例
えばトルクコンバータ10の入力軸11の回転速度或いは機
関負荷(スロットル開度TVO,Tp等)に代表される機関
運転状態と、車速と比例関係にある駆動系回転速度、例
えばトルクコンバータ10の出力軸15の回転速度、或いは
アウトプットシャフト18、プロペラシャフト、アクスル
シャフト25等(つまりトルクコンバータ10の出力側回転
部材)の回転速度等と、の相関関係に基づいて同様に故
障診断を行なうこともできる。つまり、トルクコンバー
タ10の入力軸11の回転速度と、出力軸15の回転速度と、
の相関関係を一義的に定めることができる状態量であれ
ば、如何なる状態量であっても利用することができる。
ッチ19は正常な応答速度で締結することができないとし
て、ロックアップ機構に故障が発生していると診断す
る。この場合には、例えば運転室内に設けられた警告灯
等を点灯させて、運転者に認知させ、処置を促すように
するのが好ましい。なお、本実施例では、機関回転速度
Neと車速VSPとの相関関係に基づいて故障診断を行
なう場合について説明したが、勿論これに限られず、例
えばトルクコンバータ10の入力軸11の回転速度或いは機
関負荷(スロットル開度TVO,Tp等)に代表される機関
運転状態と、車速と比例関係にある駆動系回転速度、例
えばトルクコンバータ10の出力軸15の回転速度、或いは
アウトプットシャフト18、プロペラシャフト、アクスル
シャフト25等(つまりトルクコンバータ10の出力側回転
部材)の回転速度等と、の相関関係に基づいて同様に故
障診断を行なうこともできる。つまり、トルクコンバー
タ10の入力軸11の回転速度と、出力軸15の回転速度と、
の相関関係を一義的に定めることができる状態量であれ
ば、如何なる状態量であっても利用することができる。
【0027】このように、本実施例によれば、前記変化
率aをロックアップクラッチ19の締結信号送信後直ちに
検出を開始し、該検出結果と、予め定めた機関回転速度
Neと車速VSPの相関関係と、を比較するようにした
ので、誤診断することなく、市街地走行等の加・減速運
転時における瞬間的な締結要求に追従してロックアップ
クラッチ19が締結できているか否かを容易かつ簡単な構
成により高精度に診断することができる。
率aをロックアップクラッチ19の締結信号送信後直ちに
検出を開始し、該検出結果と、予め定めた機関回転速度
Neと車速VSPの相関関係と、を比較するようにした
ので、誤診断することなく、市街地走行等の加・減速運
転時における瞬間的な締結要求に追従してロックアップ
クラッチ19が締結できているか否かを容易かつ簡単な構
成により高精度に診断することができる。
【0028】したがって、例えばロックアップソレノイ
ドバルブ等の油圧供給系の目詰まり等によるロックアッ
プクラッチへの供給油圧の上昇速度の低下、ロックアッ
プソレノイドバルブ自体の開閉速度の低下等によるロッ
クアップ機構の過渡的な作動応答速度の低下により、市
街地走行等の加・減速運転を含む運転条件下におけるロ
ックアップクラッチの締結が要求通りの応答速度をもっ
て行なわれていないことを高精度に検出でき、このよう
な故障を運転者に認知させ処置させることができるの
で、市街地走行等の運転条件下における燃費・排気組成
・運転性等の悪化を大幅に抑制することができる。
ドバルブ等の油圧供給系の目詰まり等によるロックアッ
プクラッチへの供給油圧の上昇速度の低下、ロックアッ
プソレノイドバルブ自体の開閉速度の低下等によるロッ
クアップ機構の過渡的な作動応答速度の低下により、市
街地走行等の加・減速運転を含む運転条件下におけるロ
ックアップクラッチの締結が要求通りの応答速度をもっ
て行なわれていないことを高精度に検出でき、このよう
な故障を運転者に認知させ処置させることができるの
で、市街地走行等の運転条件下における燃費・排気組成
・運転性等の悪化を大幅に抑制することができる。
【0029】また、本実施例のように、機関制御に通常
用いるクランク角センサ23と、通常車両に装備される車
速センサ27と、を用いることで瞬間的なロックアップ機
構の故障診断を行なうようにすれば、故障診断用として
新たに装置・設備を設ける必要がないため、コストの増
大を最小に留めることができる。なお、本実施例では、
多段の変速機構を備えたものについて説明したが、勿論
1段のみで変速は行なわないがロックアップ機構を締結
・解除するものであっても同様の効果を得ることができ
るのは自明であるし、全ての変速段についてロックアッ
プ機構を締結・解除せず所定の変速段のみでロックアッ
プ機構を締結・解除するものにも適用できる。
用いるクランク角センサ23と、通常車両に装備される車
速センサ27と、を用いることで瞬間的なロックアップ機
構の故障診断を行なうようにすれば、故障診断用として
新たに装置・設備を設ける必要がないため、コストの増
大を最小に留めることができる。なお、本実施例では、
多段の変速機構を備えたものについて説明したが、勿論
1段のみで変速は行なわないがロックアップ機構を締結
・解除するものであっても同様の効果を得ることができ
るのは自明であるし、全ての変速段についてロックアッ
プ機構を締結・解除せず所定の変速段のみでロックアッ
プ機構を締結・解除するものにも適用できる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
発明によれば、ロックアップ機構への締結指示後から直
ちにトルクコンバータの入力側回転速度の変化に対する
トルクコンバータの出力側回転速度の変化状態を検出
し、この検出結果に基づいて、ロックアップ機構が要求
通りに締結できているか否かを診断するようにしたの
で、締結指示後短時間でロックアップ機構が締結できて
いるか否かの故障診断を容易かつ高精度に行なうことが
でき、市街地走行等の瞬間的なロックアップ機構の締結
要求に追従した応答速度でロックアップ機構の締結が正
常に行なわれているか否か容易かつ高精度に診断するこ
とができる。したがって、加・減速を含む市街地走行等
における瞬間的なロックアップ機構の応答性不良を容易
かつ高精度に検出することができるので、該不具合を運
転者に認知させ処置を促すことができ、以って市街地走
行等の運転条件下における燃費・排気組成・運転性等の
悪化を大幅に抑制することができる。
発明によれば、ロックアップ機構への締結指示後から直
ちにトルクコンバータの入力側回転速度の変化に対する
トルクコンバータの出力側回転速度の変化状態を検出
し、この検出結果に基づいて、ロックアップ機構が要求
通りに締結できているか否かを診断するようにしたの
で、締結指示後短時間でロックアップ機構が締結できて
いるか否かの故障診断を容易かつ高精度に行なうことが
でき、市街地走行等の瞬間的なロックアップ機構の締結
要求に追従した応答速度でロックアップ機構の締結が正
常に行なわれているか否か容易かつ高精度に診断するこ
とができる。したがって、加・減速を含む市街地走行等
における瞬間的なロックアップ機構の応答性不良を容易
かつ高精度に検出することができるので、該不具合を運
転者に認知させ処置を促すことができ、以って市街地走
行等の運転条件下における燃費・排気組成・運転性等の
悪化を大幅に抑制することができる。
【0031】請求項2に記載の発明では、通常の車両に
備えられている車速検出手段により検出される車速の変
化状態に基づいて、ロックアップ機構の故障を診断する
ようにしたので、別個新たな装置を必要とせず極めて簡
単かつ安価な構成により上記効果を奏することができ
る。
備えられている車速検出手段により検出される車速の変
化状態に基づいて、ロックアップ機構の故障を診断する
ようにしたので、別個新たな装置を必要とせず極めて簡
単かつ安価な構成により上記効果を奏することができ
る。
【図1】 請求項1に記載の発明にかかるブロック図
【図2】 請求項2に記載の発明にかかるブロック図
【図3】 本発明のロックアップ機構の故障診断装置に
おける一実施例を示す全体構成図
おける一実施例を示す全体構成図
【図4】 同上実施例の故障診断制御を説明するフロー
チャート
チャート
【図5】 同上実施例の故障判定のための機関回転速度
Neと車速VSPとの相関マップ及び判定値aL を説明
する図
Neと車速VSPとの相関マップ及び判定値aL を説明
する図
【図6】 従来の診断方法における問題点を説明する図
1 機関
4 エアフローメータ
7 スロットルセンサ
10 トルクコンバータ
11 入力軸
15 出力軸
17 自動変速機
18 アウトプットシャフト
19 ロックアップクラッチ
20 ロックアップソレノイド
23 クランク角センサ
25 アクスルシャフト
27 車速センサ
50 コントロールユニット
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
F16H 59/00 - 61/24
F16H 63/40 - 63/48
Claims (2)
- 【請求項1】機関の出力軸に連結される車両用トルクコ
ンバータ付自動変速機に備えられるトルクコンバータの
入力軸とトルクコンバータの出力軸とを機械的に連結す
るロックアップ機構についての故障診断装置であって、 トルクコンバータの入力軸の回転速度を検出する入力側
回転速度検出手段と、 トルクコンバータの出力側の回転部材の回転速度を検出
する出力側回転速度検出手段と、 ロックアップ機構への締結指示後におけるトルクコンバ
ータの入力側回転速度の変化に対するトルクコンバータ
の出力側回転速度の変化状態に基づいてロックアップ機
構の故障を診断する故障診断手段と、 を備えたことを特徴とするトルクコンバータ付自動変速
機のロックアップ機構の故障診断装置。 - 【請求項2】前記出力側回転速度検出手段が、車速を検
出する車速検出手段であり、 前記故障診断手段が、ロックアップ機構への締結指示後
におけるトルクコンバータの入力側回転速度の変化に対
する車速の変化状態に基づいてロックアップ機構の故障
を診断することを特徴とする請求項1に記載のトルクコ
ンバータ付自動変速機のロックアップ機構の故障診断装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01971994A JP3502142B2 (ja) | 1994-02-17 | 1994-02-17 | トルクコンバータ付自動変速機のロックアップ機構の故障診断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01971994A JP3502142B2 (ja) | 1994-02-17 | 1994-02-17 | トルクコンバータ付自動変速機のロックアップ機構の故障診断装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07229557A JPH07229557A (ja) | 1995-08-29 |
JP3502142B2 true JP3502142B2 (ja) | 2004-03-02 |
Family
ID=12007116
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01971994A Expired - Fee Related JP3502142B2 (ja) | 1994-02-17 | 1994-02-17 | トルクコンバータ付自動変速機のロックアップ機構の故障診断装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3502142B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101813968B1 (ko) | 2015-09-23 | 2018-01-03 | 콘티넨탈 오토모티브 시스템 주식회사 | 인풋 샤프트 속도 검증 방법 및 그 장치 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6991676B2 (ja) * | 2018-03-06 | 2022-01-12 | ジヤトコ株式会社 | 自動変速機の制御装置 |
-
1994
- 1994-02-17 JP JP01971994A patent/JP3502142B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101813968B1 (ko) | 2015-09-23 | 2018-01-03 | 콘티넨탈 오토모티브 시스템 주식회사 | 인풋 샤프트 속도 검증 방법 및 그 장치 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07229557A (ja) | 1995-08-29 |
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