JP3500924B2 - 半導体センサの製造方法 - Google Patents

半導体センサの製造方法

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JP3500924B2 JP22517597A JP22517597A JP3500924B2 JP 3500924 B2 JP3500924 B2 JP 3500924B2 JP 22517597 A JP22517597 A JP 22517597A JP 22517597 A JP22517597 A JP 22517597A JP 3500924 B2 JP3500924 B2 JP 3500924B2
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将和 彼末
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ゲージ抵抗にて
ブリッジ回路が形成された半導体センサの製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体圧力センサにおいて、基板にゲー
ジ抵抗が複数形成され、このゲージ抵抗をブリッジ接続
した場合のオフセット電圧をゼロにする技術が実開平4
−25256号公報に開示されている。この技術は、ダ
ミーパターンを追加し、一列に配置することによりゲー
ジパターンの転写精度を上げてオフセット電圧をゼロに
することを狙ったものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この技術は
1つのチップ内でのオフセット電圧をゼロにするための
ものであり、ゲージ抵抗(不純物拡散層)を形成するホ
トマスクからの影響をなくすことはできないという問題
がある。即ち、ホト工程や拡散工程から生じる抵抗値の
不均一を小さくできるものの、ゲージ抵抗をパターニン
グするゲージマスク(ゲージ抵抗をパターニングするた
めのホトマスク)の線幅バラツキによる影響を無くすこ
とはできない。
【0004】そこで、この発明の目的は、パターニング
するゲージマスクの線幅バラツキによる影響を受けるこ
となくオフセット電圧をゼロに近づけることができる半
導体センサの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、複数のチップ形成領域を有するウェハ状態で、
各チップ形成領域に、帯状の幅狭部と該幅狭部の両端に
接続されて該幅狭部より幅広であってかつ長方形状をな
す幅広部とを有するゲージ抵抗を形成し、前記各チップ
形成領域に形成されたゲージ抵抗の前記幅広部にコンタ
クトホールを形成し、ゲージ抵抗の抵抗値またはブリッ
ジ回路の出力値の少なくともいずれかを測定し、この測
定結果に基づいてウェハ状態でのコンタクトホールの位
置を長方形状をなす幅広部内で移動させることにより
チップ形成領域におけるブリッジ回路のオフセット電圧
を調整する。
【0006】このように、半導体加速度センサや半導体
圧力センサ等の半導体センサのウェハ工程内において、
オフセット電圧のウェハ面内の同一位置における再現性
がよいことに着目して、ゲージ抵抗のコンタクト位置ま
たはコンタクトホール形状を調整することによりゲージ
抵抗値を微小に調整してオフセット電圧をゼロに近づけ
ることができる。
【0007】 ここで、図9において実線にて示すよう
に、オフセット電圧のウェハ面内のバラツキが十分小さ
いが面内の平均値がゼロに対しΔVだけズレている場合
には、請求項2に記載の発明のように、オフセット電圧
を調整する工程において、各チップ形成領域におけるゲ
ージ抵抗のコンタクトホールの位置を、一律に調整する
と、実用上好ましいものとなる。
【0008】 また、図12において実線にて示すよう
に、オフセット電圧のウェハ面内のバラツキが大きい場
合には、請求項3に記載の発明のように、オフセット電
圧を調整する工程において、各チップ形成領域における
ゲージ抵抗のコンタクトホールの位置を、各チップ形成
領域ごとに調整すると、実用上好ましいものとなる。
【0009】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、この発明を具体化した実施
の形態を図面に従って説明する。
【0010】本実施形態においては、半導体加速度セン
サに具体化している。図1には半導体加速度センサの平
面図を示し、図2には図1のII−II断面図を示す。図
1,2に示すように、N型単結晶シリコン基板(チッ
プ)1には貫通孔2,3,4,5が形成され、この貫通
孔2〜5により四角枠部6と中央部の重り部7と4つの
梁部8,9,10,11が区画形成されている。四角枠
部6および重り部7は厚肉であり、梁部8〜11は薄肉
である。そして、四角枠部6の内方において重り部7が
梁部8〜11により連結支持されている。
【0011】また、基板1における歪みが生じる部位で
ある各梁部8,9,10,11にはゲージ抵抗12,1
3,14,15が形成されている。ゲージ抵抗12,1
3,14,15の設置部分の詳細を図3(a),(b)
に示す。図3(a)はゲージ抵抗12,13,14,1
5の設置部分の平面図であり、図3(b)は(a)のA
−A断面図である。
【0012】図3(a),(b)において、N型単結晶
シリコン基板1の上にはシリコン酸化膜16が形成され
ている。また、N型単結晶シリコン基板1の表層部に
は、ゲージ抵抗12,13,14,15であるP+ 型不
純物拡散層が形成されている。ゲージ抵抗(P+ 型不純
物拡散層)12,13,14,15は、幅の狭い帯状の
幅狭部18と、幅の広い長方形状をなす幅広部19,2
0からなる。つまり、帯状の幅狭部18が折り曲げられ
た形状で配置されるとともに、幅狭部18の一端には幅
広部19が、また、他端には幅広部20が形成されてい
る。
【0013】さらに、ゲージ抵抗(P+ 型不純物拡散
層)12,13,14,15の幅広部19内においてコ
ンタクト用P+ 型不純物拡散層21が形成されるととも
に、幅広部20内においてコンタクト用P+ 型不純物拡
散層22が形成されている。また、コンタクト用P+
不純物拡散層21,22の上のシリコン酸化膜16には
コンタクトホール23,24が形成されている。シリコ
ン酸化膜16の上にはアルミ電極25,26が形成さ
れ、アルミ電極25,26はコンタクトホール23,2
4を通してゲージ抵抗(P+ 型不純物拡散層)12,1
3,14,15の幅広部19,20およびコンタクト用
+ 型不純物拡散層21,22と電気的に接続されてい
る。
【0014】なお、ゲージ抵抗(P+ 型不純物拡散層)
12,13,14,15はその不純物濃度が1019/cm
3 であり、深さは1μmである。また、コンタクト用P
+ 型不純物拡散層21,22はその不純物濃度が1020
/cm3 であり、深さは3μmである。コンタクト用P+
型不純物拡散層21,22はゲージ抵抗(P+ 型不純物
拡散層)12,13,14,15よりも深く形成されて
おり、コンタクト部での熱処理時のアロイスパイクによ
りアルミ電極25,26が基板1とショートするのが防
止される。
【0015】そして、アルミ電極25とアルミ電極26
との間において、ゲージ抵抗(P+型不純物拡散層)1
2,13,14,15がピエゾ抵抗素子として作用し、
図1の各梁部8,9,10,11に加わる歪みに応じて
ゲージ抵抗(P+ 型不純物拡散層)12,13,14,
15の抵抗値が変化する。つまり、重り部7に加わる加
速度Gの大きさに応じてゲージ抵抗(P+ 型不純物拡散
層)12,13,14,15の抵抗値が変化する。ここ
で、ゲージ抵抗12の抵抗値をR1とし、ゲージ抵抗1
3の抵抗値をR2とし、ゲージ抵抗14の抵抗値をR3
とし、ゲージ抵抗15の抵抗値をR4とする。
【0016】また、図4に示すように、ゲージ抵抗1
2,13,14,15にてホイートストーンブリッジ回
路が形成されている。つまり、ゲージ抵抗12(抵抗値
R1)とゲージ抵抗14(抵抗値R3)との間の接続点
aと、ゲージ抵抗13(抵抗値R2)とゲージ抵抗15
(抵抗値R4)との間の接続点bとの間には電源(印加
電圧)Vccが接続されている。また、ゲージ抵抗12
(抵抗値R1)とゲージ抵抗13(抵抗値R2)との間
の接続点cと、ゲージ抵抗14(抵抗値R3)とゲージ
抵抗15(抵抗値R4)との間の接続点dとの間がブリ
ッジ回路の出力(中点間電位の出力)となり、加速度が
加わっていないときの出力電圧がオフセット電圧Voff
となる。
【0017】また、図2に示すように、N型単結晶シリ
コン基板(チップ)1は台座27の上に接合される。以
下、オフセット電圧Voff について言及する。
【0018】オフセット電圧Voff は、ゲージ抵抗値R
1,R2,R3,R4の均一性によって決定される。4
つのゲージ抵抗値R1,R2,R3,R4が全く同一で
あれば、オフセット電圧Voff はゼロとなる。
【0019】ここで、オフセット電圧Voff は次式で表
される。
【0020】
【数1】 ただし、R1 ,R2 ,R3 ,R4 はゲージ抵抗値、Vcc
は印加電圧を示す。この(1)式から、4つのゲージ抵
抗値R1 ,R2 ,R3 ,R4 が不均一であると、オフセ
ット電圧Voff がゼロでなくなることが分かる。
【0021】一般的に、半導体加工工程で形成される抵
抗のペア性は数%である。例えば、R1 =R3 =R4 =
8.5kΩ、R2 =8.5kΩ×101%=8.585
kΩ、Vcc=3Vとすると、上記(1)式より、Voff
=7.5mVとなる。
【0022】通常センサに要求されるオフセット電圧V
off は、0±5mV以下程度であり、一般的な半導体加
工では、この範囲内に収めることが難しく、全数検査の
上、規格外品を選別除去する工程が必要となっている。
つまり、図5のウェハ状態においてn個のチップ形成領
域が形成される場合に、全数n個のうちからオフセット
電圧Voff が0±5mVから外れたチップを選別して除
去する必要がある。
【0023】加速度センサ等の力学量センサではセンサ
特性の温度特性を補償する目的で、図6,7に示すよう
に、感度の温度係数θ1と抵抗の温度係数θ2との絶対
値が等しくなるように、ゲージ抵抗(P+ 型不純物拡散
層)12,13,14,15の不純物濃度は、図8に示
すように、感度特性L1の符号が逆の感度特性L2にお
ける自己感度補償領域C1またはC2を用いる。この場
合には、定電流(Icc)駆動することになり、上記
(1)式は、次式に書き改められる。
【0024】
【数2】 ただし、Rgageはフルブリッジの抵抗値を表し、
【0025】
【数3】 である。この(2)式を変形すると、
【0026】
【数4】 となる。ここで、(3)式を温度Tで偏微分すると、
【0027】
【数5】 となる。ただし、
【0028】
【数6】 である。この(4)式から、R1 =R2 =R3 =R4 で
あれば、 Voff =0 かつ
【0029】
【数7】 となることが分かる。すなわち、力学量(加速度)を加
えない時の出力値は、オフセット電圧Voffがゼロの時
には、温度特性をもたないが、オフセット電圧Voff が
ゼロでなければオフセット電圧Voff に比例して温度特
性をもつことが分かる。このことからも、センサの特性
を良好なものにするためには、オフセット電圧Voff を
ゼロに近づけることが必要であることが分かる。
【0030】そこで、オフセット電圧Voff のウェハ間
の再現性はよく、オフセット電圧値は、ウェハ間、処理
バッチ間を問わずウェハ面内の同一位置のチップでは、
その再現がよいことが本発明者らの調査により分かって
いる。従って、ゲージ抵抗値R1 ,R2 ,R3 ,R4 が
ゲージマスクに再現性よく形成されていると考えられ
る。
【0031】このため製造工程において、ウェハ面内の
全チップ形成領域のコンタクト位置を一様に(全チップ
に対し)調整して各ゲージ抵抗値R1 ,R2 ,R3 ,R
4 を微小に調整したコンタクトマスクを作製し、これを
用いてコンタクト位置を調整することにより、オフセッ
ト電圧Voff の平均値をゼロに近づける。
【0032】つまり、ウェハ状態で、各チップ形成領域
にゲージ抵抗12,13,14,15を形成して、ゲー
ジ抵抗12,13,14,15の抵抗値またはブリッジ
回路の出力値の少なくともいずれかを測定する。その結
果、図9に実線にて示すように、オフセット電圧Voff
のウェハ面内のバラツキは十分小さいが、面内の平均値
がゼロに対してズレΔVを生じている場合には、各チッ
プ形成領域におけるゲージ抵抗12,13,14,15
のコンタクト位置を、一律に調整して、各チップ形成領
域におけるブリッジ回路のオフセット電圧を調整する。
これにより、図9に破線にて示すようにブリッジ回路の
オフセット電圧の中心をゼロに近づけることができる。
【0033】図3(c)にコンタクト位置の調整の例
を、8.55kΩのゲージ抵抗値を8.5kΩに調整す
る場合で示す。即ち、抵抗値を0.05kΩ(=ΔR)
だけ小さくする場合で示す。
【0034】製造工程において、ウェハ状態のN型単結
晶シリコン基板1にゲージ抵抗(P + 型不純物拡散層)
12,13,14,15およびコンタクト用P+ 型不純
物拡散層20,21を形成する。さらに、N型単結晶シ
リコン基板1の上のシリコン酸化膜16に窓開けエッチ
ングを行いコンタクトホール23,24を形成する。そ
して、コンタクト部にアルミ電極25,26を形成す
る。このとき、仮に、ゲージ抵抗値R1 ,R2 ,R3 ,
R4 のうちのいずれかが8.5kΩ+ΔRとなり、他の
ゲージ抵抗値8.5kΩに比べて、ΔRΩ大きかったと
する。
【0035】そこで、コンタクトマスクを修正してコン
タクト位置を調整する。つまり、図3(b)における左
側のコンタクトホール23を図3(c)のように右側に
ΔL/2だけ移動させるとともに、図3(b)における
右側のコンタクトホール24を図3(c)のように左側
にΔL/2だけ移動させる。このように両端のコンタク
トの間隔(コンタクトホール23,24の間隔)をΔL
だけ狭くして抵抗値を8.5kΩにする。
【0036】具体的には、位置調整量ΔLは次の式によ
り算出される。
【0037】
【数8】 ここで、W1は、シリコン酸化膜16に形成されたコン
タクトホール23,24の幅であり(図3(a)参
照)、ρS は、ゲージ抵抗(P+ 型不純物拡散層)1
2,13,14,15のシート抵抗である。
【0038】
【0039】
【0040】このように本実施の形態は、下記の特徴を
有する。 (イ)複数のチップ形成領域を有するウェハ状態で、各
チップ形成領域にゲージ抵抗(P+ 型不純物拡散層)1
2,13,14,15を形成し、ゲージ抵抗の抵抗値ま
たはブリッジ回路の出力値の少なくともいずれかを測定
し、この測定結果に基づいてウェハ状態での各チップ形
成領域におけるゲージ抵抗12,13,14,15のコ
ンタクト位置またはコンタクトホール形状を調整して各
チップ形成領域におけるブリッジ回路のオフセット電圧
を調整する。
【0041】このように、半導体加速度センサのウェハ
工程内において、オフセット電圧のウェハ面内の同一位
置における再現性がよいことに着目して、ゲージ抵抗の
コンタクト位置またはコンタクトホール形状を調整する
ことによりゲージ抵抗値を微小に調整してオフセット電
圧をゼロに近づけることができる。(ロ)図9において
実線にて示すように、オフセット電圧のウェハ面内のバ
ラツキが十分小さいが面内の平均値がゼロに対しΔVだ
けズレている場合には、オフセット電圧を調整する工程
において、各チップ形成領域におけるゲージ抵抗のコン
タクト位置またはコンタクトホール形状を、一律に調整
すると、各チップ一律にΔVだけシフトさせることがで
き、実用上好ましいものとなる。 (第2の実施の形態)次に、第2の実施の形態を、第1
の実施の形態との相違点を中心に説明する。
【0042】第1の実施の形態は、図9において実線に
て示すように、オフセット電圧Voff のウェハ面内のバ
ラツキは十分小さいが、面内の平均値がゼロに対してズ
レΔVを生じており、ΔVをゼロにする場合に有効であ
るが、図12において実線にて示すように、オフセット
電圧Voff のバラツキそのものが大きい場合には下記の
ようにする。
【0043】まず、ウェハ状態で各チップ形成領域にゲ
ージ抵抗12,13,14,15を形成する。そして、
調整前のセンサにおけるウェハ面内の個々のチップのゲ
ージ抵抗値R1 ,R2 ,R3 ,R4 またはブリッジ回路
の出力値の少なくともいずれかを測定する。
【0044】 引き続き、この調整前のゲージ抵抗値R
1 ,R2 ,R3 ,R4 またはブリッジ回路の出力値の少
なくともいずれかを基に各チップでのゲージ抵抗値R1
,R2 ,R3 ,R4 の調整分を算出し、これに見合う
コンタクト位置調整またはコンタクトホール形状調整を
行うためのコンタクトマスクを作製する。このコンタク
トマスクを用いて図にて説明したようにコンタクト位
置またはコンタクトホール形状を調整する。
【0045】このようにゲージ抵抗値とオフセット電圧
の少なくとも一方の測定を全チップにわたり行い、マス
ク直しを行うことによりオフセット電圧Voff の平均値
をゼロに近づけることができる。即ち、個々のチップの
オフセット電圧Voff をゼロに近づけることができ、そ
の結果、図12に破線で示すように、オフセット電圧V
off のバラツキを小さくできる。
【0046】図13,14には、このようにして調整を
行ったことによる効果を示す。図13は、位置調整無し
のコンタクトマスクを用いた場合におけるオフセット電
圧Voff の分布を示し、図14は、図13に示す結果に
基づき、各チップごとに調整を行ったコンタクトマスク
を用いた場合におけるオフセット電圧Voff の分布を示
す。つまり、図13,14は、それぞれウェハ10枚分
のチップ(4054個)のオフセット電圧値Voff をヒ
ストグラム化したものである。
【0047】 この図13と図14を比較すると、図1
4の方がオフセット電圧Voff =0付近に多く集まって
いることが分かる。図10,図15〜図19には、代表
的なウェハ面内の特定の位置のチップのオフセット電圧
値Voff を示す。図10,図15〜図19において、破
線にてコンタクト位置の調整を行わなかった場合を示
し、実線にてコンタクト位置の調整を行った場合を示
す。
【0048】 これらの図から、ウェハ毎にバラツキは
あるものの、コンタクト位置の調整によって、その中心
値が0mV付近に移動していることが分かる。なお、
10,図15〜図19においては、図5のウェハのn値
(ウェハ内のチップ総数)は「407」としている。
【0049】このようにして、コンタクト位置を変える
ことによって、ゲージ抵抗値(厳密にはP+ 型不純物拡
散層12,13,14,15による抵抗とコンタクト用
+型不純物拡散層21,22による抵抗とで構成され
る抵抗値)を増減させて、オフセット電圧値をゼロに合
わせることができる。
【0050】ここまでの説明においてはチップごとにコ
ンタクト位置等の調整を行い抵抗値のバラツキを防止し
たが、図3(a)のゲージ線幅W2の調整により抵抗値
のバラツキを防止することができないか検討する。
【0051】 図10,図15〜図19からも分かるよ
うに、ゲージマスクは面内同一のパターンを作製してい
るつもりであるが、チップ毎に出来映えが異なる。この
ため、オフセット電圧Voff がプラス側に外れるチップ
もあれば、マイナス側に外れるチップも存在する。
【0052】以下、定量的に検討する。ゲージ線幅W2
=3μm、ゲージ長さL=1275μm、ゲージシート
抵抗ρS =200Ω/□とするときに、図4に示すフル
ブリッジ回路の抵抗値R2 のみの線幅W2が他のゲージ
抵抗と異なっており、オフセット電圧Voff が5mV発
生したとする。印加電圧(駆動電圧)Vccは3Vであ
り、R1 ,R3 ,R4 の各抵抗値は、設計通りできてい
ると仮定して、
【0053】
【数9】 よりR1 =R3 =R4 =8.5kΩとなる。
【0054】また、
【0055】
【数10】 より、R2 =8.557kΩが得られる。この値から、
R2 の線幅W2を算出すると、2.98μmとなる。
【0056】0.02μmの線幅差は、現在の検査方法
では誤差に埋もれてしまい、検出できない。このように
して、ゲージ線幅W2の調整により抵抗値のバラツキを
防止することができない。
【0057】また、上の仮定では、1本だけの線幅を変
化させて見積もったが、実際には4本ともが僅かずつ異
なっているはずであり、マスク上の全チップが同一にで
きているわけではない。したがって、マスク上の全チッ
プが同一にできるわけではない。
【0058】これに対し、本実施形態のようにオフセッ
ト電圧をチップ毎に調整を行う場合、抵抗値R2 を設計
値の8.5kΩに調整するためには、ΔR=−57Ω、
コンタクト部の拡散層のシート抵抗ρS =10Ω/□、
コンタクト幅W1=30μmとすると、位置調整量ΔL
は(5)式より、−17μmと算出される。
【0059】このように本実施の形態は、下記の特徴を
有する。 (イ)図12において実線にて示すように、オフセット
電圧のウェハ面内のバラツキが大きい場合には、オフセ
ット電圧を調整する工程において、各チップ形成領域に
おけるゲージ抵抗のコンタクト位置またはコンタクトホ
ール形状を、各チップ形成領域ごとに調整すると、図1
2の破線で示すようにバラツキを小さくすることがで
き、実用上好ましいものとなる。
【0060】 これまでの説明においては、加速度セン
サに適用した場合について述べてきたが、図11に示す
ように、圧力センサに具体化してもよい。つまり、単結
晶シリコン基板40の中央に薄肉のダイヤフラム41が
形成され、ダイヤフラム41にゲージ抵抗42,43,
44,45を配置した場合に適用してもよい。
【0061】また、これまでの説明においてはフルブリ
ッジ接続した場合について述べたが、ハーフブリッジ接
続した場合に適用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 半導体加速度センサの平面図。
【図2】 図1のII−II断面図。
【図3】 ゲージ抵抗の設置部分の詳細説明図。
【図4】 回路構成図。
【図5】 ウェハの平面図。
【図6】 温度に関する感度特性図。
【図7】 温度に関する抵抗特性図。
【図8】 濃度に関する感度および抵抗特性図。
【図9】 オフセット電圧値Voff の分布図。
【図10】 オフセット電圧値V off の測定結果を示す
図。
【図11】 半導体圧力センサを示す図。
【図12】 オフセット電圧値Voff の分布図。
【図13】 オフセット電圧値Voff のヒストグラム。
【図14】 オフセット電圧値Voff のヒストグラム。
【図15】 オフセット電圧値Voff の測定結果を示す
図。
【図16】 オフセット電圧値Voff の測定結果を示す
図。
【図17】 オフセット電圧値Voff の測定結果を示す
図。
【図18】 オフセット電圧値Voff の測定結果を示す
図。
【図19】 オフセット電圧値Voff の測定結果を示す
図。
【符号の説明】
1…N型単結晶シリコン基板、8,9,10,11…梁
部、12,13,14,15…ゲージ抵抗、23,24
…コンタクトホール。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 稔 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式 会社デンソー内 (72)発明者 石王 誠一郎 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式 会社デンソー内 (56)参考文献 特開 平3−268466(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/84 G01L 1/18 G01P 15/12

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板における歪みが生じる部位に
    ゲージ抵抗が配置されるとともに当該ゲージ抵抗にてブ
    リッジ回路が形成された半導体センサの製造方法であっ
    て、 複数のチップ形成領域を有するウェハ状態で、各チップ
    形成領域に、帯状の幅狭部と該幅狭部の両端に接続され
    て該幅狭部より幅広であってかつ長方形状をなす幅広部
    とを有する前記ゲージ抵抗を形成する工程と、前記各チップ形成領域に形成されたゲージ抵抗の前記幅
    広部にコンタクトホールを形成する工程と、 前記ゲージ抵抗の抵抗値またはブリッジ回路の出力値の
    少なくともいずれかを測定する工程と、 この測定結果に基づいてウェハ状態での前記コンタクト
    ホールの位置を前記長方形状をなす幅広部内で移動させ
    ることにより前記各チップ形成領域におけるブリッジ回
    路のオフセット電圧を調整する工程とを備えたことを特
    徴とする半導体センサの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記オフセット電圧を調整する工程は、
    前記各チップ形成領域におけるゲージ抵抗のコンタクト
    ホールの位置を、一律に調整するものである請求項1に
    記載の半導体センサの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記オフセット電圧を調整する工程は、
    前記各チップ形成領域におけるゲージ抵抗のコンタクト
    ホールの位置を、前記各チップ形成領域ごとに調整する
    ものである請求項1に記載の半導体センサの製造方法。
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