JP3500696B2 - 成形品の着色方法 - Google Patents

成形品の着色方法

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、特定の構造を有する熱
可塑性樹脂からなる成形品の着色方法に関し、より詳細
には、特に優れた着色眼鏡レンズの製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術】近年眼鏡レンズは、成形加工性、割れ難
いこと、ハードコート技術の進歩で傷付性も改善された
ことなどにより、今やプラスチックが眼鏡レンズ材料の
80%を占めるようになっている。プラスチック素材で
は、ポリジエチレングリコールビスアリルカーボネート
が、アッベ数が大きく、透明性に優れ、各種処理に耐え
うる耐熱性を有しているため、眼鏡材料として主流とな
っている。ところが、この素材は、熱硬化性樹脂である
ため、ガラスモールド型で注型重合する必要があるが、
重合時間に15〜20時間を要するという問題がある。
また、注型重合のために転写精度が悪く、必ずしも度が
正確にでないという問題や、モノマーからポリマーに変
化するため収縮が大きく生じ、想定通りの度が生じない
問題などがあり、研磨をして度を調整する必要があるの
が一般的である。 一方、生産性を改善するために、熱
可塑性樹脂で射出成形もしくは射出圧縮成形により眼鏡
レンズを作ることも試みられ、ポリカーボネート(P
C)製やポリメチルメタクリレート(PMMA)製の眼
鏡レンズが市場にでている。ところが、PC製の眼鏡レ
ンズは、PCの光弾性係数が大きいため、歪が基本的に
生じやすく、射出成形では歪が大きなレンズしか得られ
難いという問題を有している。歪を小さくするために圧
縮時間を長くする方法も試みられているが、それでもか
なりの歪が残り、しかも、成形時間が長時間になるため
成形性に劣るものとなってしまう。さらに、PCは、ア
ッベ数が小さく光分散性が大きいという欠点を有してい
る。また、PMMAは、歪が小さく透明性に優れた材料
であるが、耐熱性が小さいため、80℃以上を要する処
理、例えば湿式ハードコートの乾燥、スパッターなどに
よる反射防止膜の付着などが難しいという問題がある。
また、吸水性が大きいため変形したり、熱によってレン
ズが変形する問題などを有している。 【0003】一方、プラスチックレンズの特徴として、
ガラスレンズに比べて着色が容易なことがあげられる。
プラスチックレンズの着色法としては、熱硬化性樹脂の
場合、原料モノマーへ染顔料を添加しておこなう方法が
挙げられ、熱可塑性樹脂の場合は、染顔料を溶融状態の
樹脂に練り込む方法が挙げられる。これらの方法は、多
種類の着色要求への対処が難いことと、肉厚部分は色が
濃く肉薄部分は色が薄くなることから、一般の視力矯正
用の眼鏡レンズなどには適用することができない。その
ため、眼鏡用プラスチックレンズの着色は、分散染料を
溶かした水性染色溶液に、一定時間浸漬することにより
行っている。しかしながら、水性染色溶液を用いる着色
法では、レンズの表面部分のみ着色されるために色が薄
いという欠点があり、これを改善するために、水性染色
溶液中に染色促進剤として各種有機溶剤のキャリヤを添
加することが行われている。さらに、プラスチックの種
類によって、キャリヤとして利用できる有機溶剤の種類
は異なり、目的のプラスチックレンズに有用なキャリヤ
を選定する必要があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の多くの課題を背景になされたものであり、成形時間
の短い熱可塑性樹脂で、吸水率および光学歪が小さく、
各種表面処理に耐えうる耐熱性を有する成形品の着色方
法、特に優れた着色眼鏡レンズの製造方法を提供するこ
とを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、ノルボルナン
骨格を有する熱可塑性樹脂の成形品を、分散染料および
下記一般式( II )で表される有機溶剤を含有する水性染
色溶液に、浸漬することを特徴とする成形品の着色方法
を提供するものである。一般式(II) R 3 −OH [式中、R 3 はC 6 5 CH 2 −、CH 3 CH(R 4 )−また
はCH 3 CH(R 4 )CH 2 −(R 4 は水素原子またはメチ
ル基を表す)を表す。] 本発明に用いられる熱可塑性樹
脂は、その繰り返し単位中にノルボルナン骨格を有する
ものである。例えば、この熱可塑性樹脂としては、一般
式(III)〜(VI) で表されるノルボルナン骨格を
含むものである。 【0006】 【化1】 【0007】 【化2】 【0008】 【化3】 【0009】 【化4】 【0010】(式中、A、B、CおよびDは、水素原子
または1価の有機基を示す。)本発明で使用されるノル
ボルナン骨格を有する熱可塑性樹脂は、充分な強度を得
るために、その重量平均分子量は5,000〜100
万、好ましくは8,000〜20万である。 【0011】本発明において使用することのできるノル
ボルナン骨格を有する熱可塑性樹脂としては、例えば特
開昭60−168708号公報、特開昭62−2524
06号公報、特開昭62−252407号公報、特開平
2−133413号公報、特開昭63−145324号
公報、特開昭63−264626号公報、特開平1−2
40517号公報、特公昭57−8815号公報などに
記載されている樹脂などを挙げることができる。この熱
可塑性樹脂の具体例としては、下記一般式(VII)で
表される少なくとも1種のテトラシクロドデセン誘導体
または該テトラシクロドデセンと共重合可能な不飽和環
状化合物とをメタセシス重合して得られる重合体を水素
添加して得られる水添重合体を挙げることができる。 【0012】 【化5】 【0013】(式中、A〜Dは、前記に同じ。)前記一
般式(VII)で表されるテトラシクロドデセン誘導体
において、A、B、CおよびDのうちに極性基を含むこ
とが、ハードコート剤との密着性、眼鏡レンズの耐熱性
の点から好ましい。さらに、この極性基が−(CH2
n COOR1 (ここで、R1 は炭素数1〜20の炭化水
素基、nは0〜10の整数を示す)で表される基である
ことが、得られる水添重合体が高いガラス転移温度を有
するものとなるので好ましい。特に、この−(CH2
n COOR1 で表される極性置換基は、一般式(VI
I)のテトラシクロドデセン誘導体の1分子あたりに1
個含有されることが、吸水性を低下させる点から好まし
い。前記一般式において、R1 は炭素数1〜20の炭化
水素基であるが、炭素数が多くなるほど得られる水添重
合体の吸湿性が小さくなる点では好ましいが、得られる
水添重合体のガラス転移温度とのバランスの点から、炭
素数1〜4の鎖状アルキル基または炭素数5以上の
(多)環状アルキル基であることが好ましく、特にメチ
ル基、エチル基、シクロヘキシル基であることが好まし
い。 【0014】さらに、−(CH2 n COOR1 で表さ
れる基が結合した炭素原子に、同時に炭素数1〜10の
炭化水素基が置換基として結合されている一般式(VI
I)のテトラシクロドデセン誘導体は、吸湿性を低下さ
せるので好ましい。特に、この置換基がメチル基または
エチル基である一般式(VII)のテトラシクロドデセ
ン誘導体は、その合成が容易な点で好ましい。具体的に
は、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ
〔4.4.0.12,5 7,10〕ドデカ−3−エンが好ま
しい。これらのテトラシクロドデセン誘導体、あるいは
これと共重合可能な不飽和環状化合物の混合物は、例え
ば特開平4−77520号公報第4頁右上欄第12行〜
第6頁右下欄第6行に記載された方法によって、メタセ
シス重合、水素添加され、本発明に使用される熱可塑性
樹脂とすることができる。 【0015】本発明において、熱可塑性樹脂として使用
される前記水添重合体は、クロロホルム中、30℃で測
定される固有粘度(ηinh )が、0.2〜1.5dl/
g、好ましくは0.3〜1.0dl/gである。固有粘
度(ηinh )が0.2dl/g未満では、機械的特性に
劣り、耐衝撃性が低下し、一方1.5dl/gを超える
と、加工性が劣り、また射出成形性が劣る。また、水添
重合体の水素添加率は、60MHz、 1H−NMRで測
定した値が50%以上、好ましくは90%以上、さらに
好ましくは98%以上である。水素添加率が高いほど、
熱や光に対する安定性が優れた平板が得られる。なお、
本発明の熱可塑性樹脂として使用される水添重合体は、
平板成形におけるシルバーストリークなどの不良発生防
止の面から該水添重合体中に含まれるゲル含有量が5重
量%以下であることが好ましく、さらに1重量%以下で
あることが特に好ましい。 【0016】本発明に使用されるノルボルナン骨格を有
する熱可塑性樹脂には、必要に応じてその耐候性および
耐光性を向上させるために、例えばベンゾトリアゾール
系、ベンゾフェノン系、サリチル酸系、シアノアクリレ
ート系などの紫外線吸収剤をはじめ、ヒンダードアミン
系、ニッケル錯塩系、ベンゾエート系などの紫外線安定
剤を配合することができる。また、酸化防止剤、黄変防
止剤、内部離型剤、帯電防止剤、レベリング剤などのい
わゆる添加剤を加えることも可能である。本発明の平板
は、ノルボルナン骨格を有する熱可塑性樹脂を射出成形
もしくは射出圧縮成形することにより成形することがで
きる。本発明で使用される分散染料は、従来より当該分
野に供されているものであれば、特に制限されない。そ
の具体例としては、例えば、C.I.ディスパースイエ
ロー5、64、76、82、192、C.I.ディスパ
ースオレンジ13、30、73、148、C.I.ディ
スパースレッド54、60、65、73、92、13
5、146、283、348、360、C.I.ディス
パースバイオレット23、26、28、77、C.I.
ディスパースブルー56、60、73、79、81、9
1、139、257、301、345等を挙げることが
できる。 【0017】本発明に用いられる分散染料の量は特に制
限されず、目的の着色度合いにより異なるが、通常、水
性染色溶液1Kgあたり0.1〜50g、好ましくは
0.5〜20gである。分散染料が水性染色溶液1Kg
あたり0.1g未満の場合、着色するのに長時間を要
し、着色されても薄いものしか得られない。また、分散
染料が水性染色溶液1Kgあたり50gをこえる場合
は、水性染色溶液中に染料が均一に分散せず、良好に着
色した成形品を得にくい。本発明において水性染色液に
添加する有機溶剤は、下記一般式(II)で表される化
合物である。 一般式(II)3−OH [式中、R3はC65CH2−、CH3CH(R4)−また
はCH3CH(R4)CH2−(R4は水素原子はたはメチ
ル基を表す)を表す。] 【0018】一般式(II)で表される化合物の例とし
ては、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノー
ル、2−メチル−1−プロパノールを挙げることができ
る。本発明で用いられる有機溶剤の量は、水性染色溶液
中0.1〜90重量%、好ましくは2〜70重量%、特
に好ましくは5〜50重量%である。ただし、ここで有
機溶剤と水は均一に溶解した一相状態でなくてはなら
ず、各有機溶剤種の水への溶解性によって使用量の上限
値はそれぞれ異なる。有機溶剤の使用量が水性染色溶液
中0.1重量%未満の場合、分散染料が十分成形品中に
浸透しないため、良好に着色した成形品が得られない。
有機溶剤の使用量が90重量%を超える場合は、分散染
料が水性染色溶液に均一に分散しにくくなり、良好に着
色した成形品を得にくく、また、得られた着色成形品で
は表面に細かいひび割れが生じるいわゆるソルベントク
ラックが発生しやすい。有機溶剤の使用量が5〜50重
量%では、このソルベントクラックは特に発生しにく
い。 【0019】本発明で使用される水性染色溶液には、必
要に応じてpH調整剤、湿潤剤、界面活性剤、分散促進
剤、消泡剤等の添加物が適量含まれていてもよい。本発
明における染色時の温度は、通常40〜100℃、好ま
しくは50〜95℃であるが、特に制限を受けない。染
色時の温度が40℃未満の場合、染色時間が長くなり染
色効率が下がる。また、染色時の温度が高いほど染色時
間が短くなり染色効率が上がるが、水分の蒸発速度との
かねあいから95℃以下が好ましい。さらにまた、それ
ぞれの水性染色溶液に使用するキャリヤの沸点が、10
0℃未満の場合は、その値を染色温度の上限値とする必
要がある。本発明における染色時間、すなわち、成形品
を水性染色溶液に浸漬する時間は、通常1〜60分、好
ましくは3〜30分であるが、好みの着色度合いにもよ
るため特に制限されない。浸漬時間が、1分に満たない
場合は着色度合いが低くなり、また、60分を超える場
合は着色度合いは増すが、ソルベントクラックが発生し
やすくなるという欠点を持つ。この両者のかねあいと染
色効率より、一般に浸漬時間は3〜30分が好ましい。 【0020】染色後の工程は、従来より当該分野で行わ
れているものであれば特に制限されず、例えば、洗浄、
乾燥工程等を挙げることができる。このうち、乾燥工程
では、得られる着色成形品のソルベントクラック防止の
観点より、十分乾燥させる必要があり、例えば、温度7
0〜130℃で30分〜24時間送風乾燥機を用いて乾
燥する等挙げられる。本発明は、成形時間の短い熱可塑
性樹脂で、吸水率および光学歪が小さく、各種表面処理
に耐えうる耐熱性を有する成形品の着色方法、特に優れ
た着色眼鏡レンズの製造方法を提供することができる。 【0021】 【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもの
ではない。なお、実施例中、部および%は、特に断らな
いかぎり重量基準である。なお、実施例中の各種の測定
は、次のとおりである。固有粘度(η inh 溶媒にクロロホルムを使用し、0.5g/dlの重合体
濃度で30℃の条件下、ウベローデ粘度計にて測定し
た。水添率 水添単独重合体の場合には、60MHz、1H−NMR
を測定した。ガラス転移温度 走査熱量計(DSC)により、チッ素雰囲気下におい
て、10℃/分の昇温速度で測定 した。染色度 染色後の可視光線透過率(%)をASTM D−100
3−61に準じて測定し、下記の方法により判定した。 ○;良く染まる(可視光線透過率が70%未満) △;やや染まる(可視光線透過率が70%以上80%未
満) ×;ほとんど染まらない(可視光線透過率が80%以
上)飽和吸水率(%) 厚み5mmの円盤状平板を用い、70℃で100%の飽
和蒸気槽中に3日間放置して重量増加を測定した。光学歪 白色光源の上に直光ニコルで置かれた偏光板の間に成形
品を置き、これらの上から目視で観察して判断した。全
体に黒〜灰色で、色が付かないものが光学歪は十分小さ
く、一方、色のついた縞模様があるものは光学歪が大き
いとした。 【0022】参考例1 8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ
〔4.4.0.12,5 .17,10〕ドデカ−3−エン10
0g、1,2−ジメトキシエタン60g、シクロヘキサ
ン240g、1−ヘキセン9g、およびジエチルアルミ
ニウムクロライド0.96モル/lのトルエン溶液3.
4mlを、内容積1リットルのオートクレーブに加え
た。一方、別のフラスコに、六塩化タングステンの0.
05モル/lの1,2−ジメトキシエタン溶液20ml
とパラアルデヒドの0.1モル/lの1,2−ジメトキ
シエタン溶液10mlを混合した。この混合溶液4.9
mlを、前記オートクレーブ中の混合物に添加した。密
栓後、混合物を80℃に加熱して2.5時間攪拌を行っ
た。得られた重合体溶液に、1,2−ジメトキシエタン
とシクロヘキサンの2/8(重量比)の混合溶媒を加え
て重合体/溶媒が1/10(重量比)にしたのち、トリ
エタノールアミン20gを加えて10分間攪拌した。こ
の重合溶液に、メタノール500gを加えて30分間攪
拌して静置した。2層に分離した上層を除き、再びメタ
ノールを加えて攪拌、静置後、上層を除いた。同様の操
作をさらに2回行い、得られた下層をシクロヘキサン、
1,2−ジメトキシエタンで適宜希釈し、重合体濃度が
10%のシクロヘキサン−1,2−ジメトキシエタン溶
液を得た。この溶液に20gのパラジウム/シリカマグ
ネシア〔日揮化学(株)製、パラジウム量=5%〕を加
えて、オートクレーブ中で水素圧40kg/cm2 とし
て165℃で4時間反応させたのち、水添触媒をろ過に
よって取り除き、水添重合体溶液を得た。また、この水
添重合体溶液に、酸化防止剤であるペンタエリスリチル
−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕を、水添重合体に
対して0.1%加えてから、380℃で減圧下に脱溶媒
を行った。次いで、溶融した樹脂を、チッ素雰囲気下で
押し出し機によりペレット化し、固有粘度0.48dl
/g(30℃、クロロホルム中)、水添率99.5%、
ガラス転移温度168℃の熱可塑性樹脂Aを得た。 【0023】参考例2 6−エチリデン−2−テトラシクロドデセンを、参考例
1と同様にメタセシス開環重合したのち、水添し、ペレ
ット化して、固有粘度0.45dl/g(30℃、クロ
ロホルム中)、水添率99%、ガラス転移温度140℃
の熱可塑性樹脂Bを得た。 参考例3 エチレン55モル%と2−メチル−1,4,5,8−ジ
メタノ−1,2,3,1,4a,5,8,8a−オクタ
ヒドロナフタレン45モル%とを付加重合し、ペレット
化して、固有粘度0.64dl/g(35℃、デカリン
中)、ガラス転移温度140℃の熱塑性樹脂Cを得た。 【0024】実施例1 参考例1で得られた熱可塑性樹脂Aのペレットを270
〜300℃に加熱して溶融し、140℃に加熱された金
型に射出した。ここで、金型は、主型および従型から構
成されており、注入口にノズルを押し込み、該ノズルか
ら最大700Kg/cm2の圧力で上記溶融樹脂を射出
した。射出完了後、約2分冷却させた後、型を開き成形
されたレンズを取り出した。得られたレンズは、直径7
4mm、縁の厚み7mm、中心厚1.65mm、度数−
3.5の光学歪の十分小さな凹レンズであった。有機溶
剤として2−プロパノールを50%含有する水溶液1K
gに、分散染料であるスミカロンイエローSE−RPD
(住友化学工業(株)製)を3.5g溶解した水性染色
溶液に、温度80℃で60分間、上記によって得られた
レンズを浸漬し攪拌した。その後、取り出し、80℃の
温水で約5分間洗浄したのち、100℃の温風乾燥機に
て5時間乾燥した。このようにして、黄色に均一に着色
したレンズが得られた。 【0025】実施例4,6 実施例1と同様の手法により、表1に示すように熱可塑
性樹脂A,Cを用い、それぞれ光学歪の十分小さな凹レ
ンズを成形した。これを表1に示したような水性染色溶
液と各条件で染色した。いずれも均一に着色しており、
結果を表1に示す。実施例9 実施例1と同様の手法により、表1に示すように熱可塑
性樹脂Cを用いたレンズを成形し、これを表1に示した
ような水性染色溶液と各条件で染色した。ここで、水性
染色溶液には、界面活性剤であるアルキルスルホン酸ナ
トリウムを2g添加した。こうして得られたレンズは均
一に着色していた。結果を表1に示す。 【0026】実施例11 実施例1と同様の手法により、表1に示すように熱可塑
性樹脂Aを用いたレンズを成形し、これを表1に示した
ような水性染色溶液と各条件で染色した。ここで、水性
染色溶液には、界面活性剤であるアルキルベンゼンスル
ホン酸ナトリウムを2g添加した。こうして得られた
ンズは均一に着色していた。結果を表1に示す。 比較例1〜3 実施例1と同様の手法により、表1に示すように熱可塑
性樹脂A〜Cをそれぞれ用いたレンズを成形し、これを
表1に示したような水性染色溶液と各条件で染色した。
結果を表1に示す。 【0027】 【表1】【0028】表1中の染料の量は、水性染色溶液1Kg
あたりの重量である。また、染料の種類は以下の通りで
ある。 (1)スミカロンブルー E−R (住友化学工業(株)
製) (2)スミカロンオレンジ S−R (住友化学工業
(株)製) (3)スミカロンレッド E−FBL (住友化学工業
(株)製)(4)スミカロンバイオレット E2RL (住友化学工
業(株)製) 【0029】 【発明の効果】以上述べたように、本発明によって、成
形時間の短い熱可塑性樹脂で、吸水率および光学歪が小
さく、各種表面処理に耐えうる耐熱性を有する成形品の
着色方法、特に優れた着色眼鏡レンズの製造方法を提供
することができる。具体的には、その他、サングラス、
ゴーグル、カラースクリーン、カラーシート、光学用フ
ィルター、自動車や二輪車等のライトカバー、各種装飾
品や建材用成形物等の用途に好適に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06P 3/00 D06P 5/00 G02C 7/10

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ノルボルナン骨格を有する熱可塑性樹脂
    の成形品を、分散染料および下記一般式( II )で表され
    有機溶剤を含有する水性染色溶液に、浸漬することを
    特徴とする成形品の着色方法。一般式(II) R 3 −OH [式中、R 3 はC 6 5 CH 2 −、CH 3 CH(R 4 )−また
    はCH 3 CH(R 4 )CH 2 −(R 4 は水素原子またはメチ
    ル基を表す)を表す。]
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024103259A1 (en) * 2022-11-15 2024-05-23 Carl Zeiss Vision Technical Services (Guangzhou) Ltd. A mold appartus for manufacturing a spectacle lens and relevant methods

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WO2024104367A1 (en) * 2022-11-15 2024-05-23 Carl Zeiss Vision Technical Services (Guangzhou) Ltd. A mold appartus for manufacturing a spectacle lens and relevant methods

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