JP3499952B2 - Co2 ガス用センサ - Google Patents
Co2 ガス用センサInfo
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Description
スを簡便な方法で迅速に検知できるCO2 ガス用セン
サ、その製造方法及びその使用方法に関する。
含まれているが、近年、化石燃料の使用等により、その
含有量が増加の一途をたどっており、それが地球温暖化
という深刻な問題を引き起こしている。したがって、C
O2 ガスの排出量を抑制しようとする試みがなされてお
り、その過程において、CO2 ガス濃度を迅速かつ簡便
に測定できるセンサが求められている。
2 ガス濃度の増加により、作業員の健康、生命にかかわ
る場合も考えられ(人体への許容濃度は0.5vol
%)、快適な作業環境の維持を確保するためにも、上記
したセンサの開発が望まれている。
性の点、更に、広範囲の濃度測定に精度よく対応できる
CO2 ガス用センサは実用化されていない。そこで本発
明は、かかる課題を達成できるCO2 ガス用センサ、そ
の製造方法及びその使用方法を提供することを目的とす
る。
達成するべく研究の結果、Sbイオンを添加した斜方晶
系ラムスデライト型構造を有する三チタン酸リチウム焼
結体が、それに通電した場合、外部雰囲気のCO2 ガス
濃度の変化に応じて電気抵抗値を変化させるというセン
サとしての特性を有することを見出し、本発明を完成し
た。
系ラムスデライト型構造を有する三チタン酸リチウム焼
結体を含む基板と、前記基板の同一面上又は対向する面
上に隔離して配置された二つの電極とを有することを特
徴とするCO2 ガス用センサを提供する。
〜31.9mol %、二酸化チタン61.2〜77.8mo
l %及び酸化アンチモン0.2〜10.0mol %を乾式
混合し又は湿式混合したのち乾燥し、1300℃以上で
加熱溶融する工程、次に、大気中又は水中で急冷してS
bイオンを含有する斜方晶系ラムスデライト型構造を有
する三チタン酸リチウムを得たのち、粉砕し、所望形状
に加圧下で成形する工程、その後、940℃以上で3時
間以上焼成することにより、Sbイオンを含有する斜方
晶系ラムスデライト型構造を有する三チタン酸リチウム
焼結体からなる基板を得る工程、次に、前工程で得られ
た基板の同一又は対向する面上に、二つの電極を隔離し
て形成する工程、を具備することを特徴とするCO2 ガ
ス用センサの製造方法を提供する。
を構成する基板を、予め50〜500℃に加熱したの
ち、被測定環境に置くことを特徴とするCO2 ガス用セ
ンサの使用方法を提供する。
いて、図1に基づいて説明する。CO2 ガス用センサ1
を構成する基板2は、Sbイオンを含有する斜方晶系ラ
ムスデライト型構造を有する三チタン酸リチウム焼結体
(以下、単に「Sbイオン含有三チタン酸リチウム焼結
体」という)から形成されるものである。このような有
Sbイオン含有三チタン酸リチウム焼結体からなる基板
2の形状、大きさなどは特に制限されるものではなく、
平板状、立方体状、直方体状、円柱状など、CO2 ガス
用センサの設置場所などに応じ、所望形状にすることが
できる。
リチウム焼結体は、その製造原料として、炭酸リチウム
を好ましくは19.8〜31.9mol %、特に好ましく
は25.7〜30.7mol %含有し、二酸化チタンを好
ましくは61.2〜77.8mol %、特に好ましくは6
5.6〜72.3mol %含有し、Sbイオン源としての
酸化アンチモンを好ましくは0.2〜10.0mol %、
特に好ましくは1.0〜5.0mol %含有するものであ
る。
する二つの電極3a及び3bは、基板の同一面上に隔離
して形成されているものであるが、そのほか、二つの電
極を対向する面上に隔離して形成することもできる。こ
の電極材料としてはイオンブロック効果の高いものであ
れば特に制限されるものではなく、通常は白金を用いる
ことができる。
せてCO2 ガス用センサの詳細な構成についても説明す
る。
酸化チタン(TiO2 )及びSbイオン源としての酸化
アンチモン、即ち、三酸化二アンチモン(Sb
2 O3 )、四酸化二アンチモン(Sb2 O4 )又は五酸
化二アンチモン(Sb2 O5 )を、乾式又は湿式混合し
たのち(湿式混合の場合は、乾燥処理を要する)、白金
容器中に入れ(好ましくは押し固めた状態で入れる)、
1300℃以上で加熱溶融する。
タンの混合割合は、三チタン酸リチウムの生成率を高め
てCO2 ガスセンサとしての特性を十分に発現させるた
め、炭酸リチウムの配合量が19.8〜31.9mol %
であることが好ましく、特に25.7〜30.7mol %
であることが好ましい。また、同様の理由から、ニ酸化
チタンの配合量が61.2〜77.8mol %であること
が好ましく、特に65.6〜72.3mol %であること
が好ましい。さらに、Sbイオン源である酸化アンチモ
ンの混合割合は、三チタン酸リチウムの熱安定性を高
め、CO2 ガスセンサとしての特性をより安定かつ十分
に発現させるため、酸化アンチモンの配合量が0.2〜
10.0mol %であることが好ましく、特に1.0〜
5.0mol %であることが好ましい。
ことにより、Sbイオンを含有する斜方晶系ラムスデラ
イト型構造を有する三チタン酸リチウム(Li2 Ti3
O7 )を得たのち、粉砕し、所望形状に加圧下で成形す
る。
ウムを、940℃以上で3時間以上、好ましくは110
0℃で5時間焼成したのち、大気中又は水中において急
冷することにより、Sbイオン含有三チタン酸リチウム
焼結体を得ることができる。
焼結体を基板とし、その同一又は対向する面上に、常法
により二つの電極を隔離して形成する。
ン酸リチウム焼結体により形成することにより、次の利
点を有する。三チタン酸リチウム焼結体は、室温では準
安定相として存在するため、温度に対しては不安定とな
る。したがって、380℃以上の温度雰囲気に長時間置
かれると六方晶系に相転移し、絶縁体化するとともにセ
ンサ機能が消失してしまう。しかし、Sbイオンを含有
させることにより、900℃以上の高温においても安定
に存在させることができる。更に、センサ特性としての
電気抵抗値も、Sbイオンを含有していない三チタン酸
リチウム焼結体に比べると大幅に低下するため、測定が
容易になる。
方法を、図2に基づいて説明する。図2は、CO2 ガス
用センサを組み込んだ測定回路の概略平面図である。電
極3a,3bは、導体5を介して交流電源に接続されて
いる。この測定回路には、CO2 ガス用センサの電気抵
抗の変化を計測するためのLCRメーターが組み込まれ
ている。
環境に置く。次に、電源より通電すると、基板2を構成
するSbイオン含有三チタン酸リチウム焼結体は、CO
2 ガス濃度の変化に応じてその電気抵抗が変化するとい
うセンサ特性を有しているため、測定時及びその後のC
O2 ガス濃度変化に応じた電気抵抗値を示す。したがっ
て、それらをLCRメーターにより読み取り、予め作成
した検量線に基づいて、CO2 ガス濃度を求めることが
できる。なお、このとき、CO2 ガスの検知能力及び電
気抵抗値復元能力をより高めるため、基板2を予め50
〜500℃、特に100〜300℃に加熱したのち、C
O2 ガス用センサ1を所望の測定環境に置くことが好ま
しい。
そのまま大気中に放置することにより、電気抵抗値は短
時間で通電前の初期値に復元し、再度の測定に提供する
ことができる。
するが、本発明はこれらにより限定されるものではな
い。
センサを製造した。まず、炭酸リチウム(キシダ化学社
製;特級試薬)、二酸化チタン(キシダ化学社製;特級
試薬;ルチル100%,)及びSbイオン源としての五
酸化二アンチモン(Sb2 O5 )を、モル分率(mol
%)28.1/68.9/3.0となるように計量した
のち乾式混合し、所定の白金容器中に入れて押し固め、
1350℃、1時間の条件で電気炉を用いて加熱溶融し
た。
置して室温まで急冷することにより、Sbイオンを含有
する斜方晶系ラムスデライト型構造を有する三チタン酸
リチウム(Li2 Ti3 O7 )の塊を得た。その後、そ
の塊をアルミナ乳鉢により粉砕し、その粉砕物を加圧下
(20MPa )で平板状に成形した。
ウムを、1100℃で5時間焼成したのち、大気中で放
置して室温まで急冷することにより、Sbイオン含有三
チタン酸リチウム焼結体からなる基板を得た。
に、白金からなる二つの電極を隔離して形成し、CO2
ガス用センサを得た。
測定回路に組み込み、CO2 ガスを10〜105vol ppm
まで変化させ、その場合の電気抵抗値(Ω)の変化をL
CRメーターで読み取ることにより、検量線を作成し
た。測定は、CO 2 ガス用センサのみを密閉系内に放置
し、外部雰囲気との電源(交流100v)等と導体によ
り接続して行った。なお、基板は、予め300℃に加熱
しておいた。結果を図3に示す。
ppmまでのCO2 ガス濃度の変化に対し、700〜78
3Ωまでの直線的な電気抵抗値の変化を示した。この結
果から、10〜103vol ppmまでのCO2 ガス濃度範囲
において、本発明のCO2 ガス用センサの測定信頼性が
確認された。
大気中でそのまま約10分間放置することにより、電気
抵抗値が初期値に戻ったことを確認した。
般的な作業所内のCO 2 ガス濃度を測定したところ、電
気抵抗値が772Ωを示し、これからCO2 ガス濃度が
0.1ppm であることがわかった。また、この同作業所
内のCO2 ガス濃度を、汎用されている赤外線型CO2
メータにより測定した結果、同一の測定値が得られた。
してSbイオン含有三チタン酸リチウム焼結体を用いて
いる。このSbイオン含有三チタン酸リチウム焼結体
は、CO 2 ガスの濃度変化に応じて電気抵抗を変化させ
るというガスセンサとしての特性を有しているため、測
定環境のCO2 ガス濃度を、簡便な測定方法により、迅
速にかつ高い信頼性で測定することができる。
る。
概略平面図である。
定結果を説明するための図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 Sbイオンを含有する斜方晶系ラムスデ
ライト型構造を有する三チタン酸リチウム焼結体を含む
基板と、前記基板の同一面上又は対向する面上に隔離し
て形成された二つの電極とを有することを特徴とするC
O2 ガス用センサ。 - 【請求項2】 前記Sbイオンを含有する斜方晶系ラム
スデライト型構造を有する三チタン酸リチウム焼結体
が、製造原料として、炭酸リチウム19.831.9mo
l %、二酸化チタン61.2〜77.8mol %及びSb
イオン源としての酸化アンチモン0.2〜10.0mol
%を含有するものである請求項1記載のCO2 ガス用セ
ンサ。 - 【請求項3】 炭酸リチウム19.8〜31.9mol
%、二酸化チタン61.2〜77.8mol %及び酸化ア
ンチモン0.2〜10.0mol %を乾式混合し又は湿式
混合したのち乾燥し、1300℃以上で加熱溶融する工
程、 次に、大気中又は水中で急冷してSbイオンを含有する
斜方晶系ラムスデライト型構造を有する三チタン酸リチ
ウムを得たのち、粉砕し、所望形状に加圧下で成形する
工程、 その後、940℃以上で3時間以上焼成することによ
り、Sbイオンを含有する斜方晶系ラムスデライト型構
造を有する三チタン酸リチウム焼結体からなる基板を得
る工程、 次に、前工程で得られた基板の同一又は対向する面上
に、二つの電極を隔離して形成する工程、 を具備することを特徴とするCO2 ガス用センサの製造
方法。 - 【請求項4】 請求項1記載のCO2 ガス用センサを構
成する基板を、予め50〜500℃に加熱したのち、被
測定環境に置くことを特徴とするCO2 ガス用センサの
使用方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP05709095A JP3499952B2 (ja) | 1995-03-16 | 1995-03-16 | Co2 ガス用センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH08254517A JPH08254517A (ja) | 1996-10-01 |
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Country | Link |
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---|---|---|---|---|
JP6362838B2 (ja) * | 2013-08-28 | 2018-07-25 | テイカ株式会社 | ラムスデライト型チタン酸リチウムおよびこのラムスデライト型チタン酸リチウムを用いたリチウムイオン二次電池並びにリチウムイオンキャパシタ |
-
1995
- 1995-03-16 JP JP05709095A patent/JP3499952B2/ja not_active Expired - Fee Related
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