JP3499659B2 - 自励式スイッチング電源回路 - Google Patents

自励式スイッチング電源回路

Info

Publication number
JP3499659B2
JP3499659B2 JP24056395A JP24056395A JP3499659B2 JP 3499659 B2 JP3499659 B2 JP 3499659B2 JP 24056395 A JP24056395 A JP 24056395A JP 24056395 A JP24056395 A JP 24056395A JP 3499659 B2 JP3499659 B2 JP 3499659B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
switching transistor
resistor
switching
self
power supply
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP24056395A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0965663A (ja
Inventor
徹志 大竹
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toko Inc
Original Assignee
Toko Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toko Inc filed Critical Toko Inc
Priority to JP24056395A priority Critical patent/JP3499659B2/ja
Publication of JPH0965663A publication Critical patent/JPH0965663A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3499659B2 publication Critical patent/JP3499659B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inverter Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自励式スイッチング
電源回路の高効率化について、特に、自励発振に伴う不
要な損失を低減させる回路方式に関する。
【0002】
【従来の技術】スイッチング電源の駆動手段としては、
大別すると自励発振方式と他励発振方式が有り、前者の
自励発振方式は比較的小容量の電源装置に適用される。
自励発振によるスイッチング電源回路には様々な回路方
式が存在するが、本発明者は実願平3−23183号に
おいて、図4に示すような自励式スイッチング電源回路
を提案した。図4に示す自励式スイッチング電源回路
は、以下の回路構成となっている。
【0003】入力端子1とアース間に、トランスTの1
次巻線N1とNPN型トランジスタによる第1のスイッ
チングトランジスタQ1との直列回路、抵抗R1とNP
N型トランジスタによる第2のスイッチングトランジス
タQ2との直列回路及び、フィルタコンデンサC1をそ
れぞれ接続する。1次巻線N1と第1スイッチングトラ
ンジスタQ1の接続点(第1スイッチングトランジスタ
Q1のコレクタ)と、抵抗R1と第2スイッチングトラ
ンジスタQ2の接続点(第2スイッチングトランジスタ
Q2のコレクタ)との間に、第1スイッチングトランジ
スタQ1側から順に、コンデンサC2、抵抗R3、抵抗
R2の直列回路を接続し、抵抗R2の第1スイッチング
トランジスタQ1側の一端を第2スイッチングトランジ
スタQ2のベースに、抵抗R2の第2スイッチングトラ
ンジスタQ2側の一端を第1スイッチングトランジスタ
Q1のベースにそれぞれ接続する。第2スイッチングト
ランジスタQ2のベースとアースとの間には、ダイオー
ドD2と定電圧ダイオードD3の直列回路を、アース側
を定電圧ダイオードD3とし、互いのアノードを接続す
る形で接続する。
【0004】トランスTの交流用2次巻線N2の両端を
交流出力端子2a、2bにそれぞれ接続する。トランス
Tの直流用2次巻線N3の一端を整流用ダイオードD1
を介して直流出力端子3へ接続し、他端をアースに接続
する。ダイオードD1と直流出力端子3の接続点(ダイ
オードD1のカソード)とアースとの間に、平滑コンデ
ンサC3、分圧用の抵抗R6と抵抗R7の直列回路、前
記接続点にカソードを接続するようにした定電圧ダイオ
ードD4と抵抗R5の直列回路をそれぞれ接続する。ベ
ースを抵抗R6と抵抗R7の接続点へ、エミッタを定電
圧ダイオードD4のアノードへ、コレクタを抵抗R4を
介して抵抗R3の一端へ、それぞれ接続したトランジス
タQ3を設け、このトランジスタQ3、定電圧ダイオー
ドD4、抵抗R5、R6、R7により制御回路4を形成
する。
【0005】以上のような構成とした回路の自励発振動
作の概略は以下のようであった。先ず、抵抗R1により
第1スイッチングトランジスタQ1のベースにベース電
流が供給され、第1スイッチングトランジスタQ1がオ
ン状態となる。この時、第2スイッチングトランジスタ
Q2のベース、エミッタ間は、動作開始に必要な順方向
バイアスを受けるに至らず、オフ状態となる。この第1
スイッチングトランジスタQ1がオン状態となることで
1次巻線N1には直線的に増加する電流が流れ、同時
に、コンデンサC2には抵抗R3側を高電位とする充電
が行われる。
【0006】コンデンサC2の充電の進行により第2ス
イッチングトランジスタQ2のベース電位が上昇し、や
がて第2スイッチングトランジスタQ2は導通状態とな
る。すると第1スイッチングトランジスタQ1のベース
電流が減少し、これにより第1スイッチングトランジス
タQ1のコレクタ電流が制限され、1次巻線N1にフラ
イバック電圧が発生することになる。この1次巻線N1
に発生したフライバック電圧はコンデンサC2と抵抗R
3を介して第2スイッチングトランジスタQ2のベース
へ印加され、第2スイッチングトランジスタQ2をオン
状態へと導く。そして第2スイッチングトランジスタQ
2のオン状態への移行により第1スイッチングトランジ
スタQ1のベース電位が低下し、第1スイッチングトラ
ンジスタQ1はオフ状態へと移行する。
【0007】第2スイッチングトランジスタQ2がオン
状態にある間、第2スイッチングトランジスタQ2には
1次巻線N1、コンデンサC2、抵抗R3を介してベー
ス電流が供給され、同時に、このベース電流によりコン
デンサC2は1次巻線N1側を高電位とする充電が行わ
れる。このコンデンサC2の充電が進行すると、やがて
第2スイッチングトランジスタQ2はベース電流の減少
に伴ってオン状態を維持できなくなり、オフ状態へ移行
する。第2スイッチングトランジスタQ2のオフ状態へ
の移行により、再び抵抗R1を介して第1スイッチング
トランジスタQ1にベース電流が供給されるようにな
り、第1スイッチングトランジスタQ1はオン状態へ移
行する。以上のような動作を繰り返して自励発振動作が
行われる。
【0008】なおここで、制御回路4は、直流用2次巻
線N3に自励発振動作に伴って誘起された電圧をダイオ
ードD1及び平滑コンデンサC3で整流平滑して得られ
る直流電圧に応じて、トランジスタQ3から抵抗R4を
介して抵抗R3の一端へ電流信号を供給する。この制御
回路4からの電流信号は第2スイッチングトランジスタ
Q2のベース電流として供給されることになり、コンデ
ンサC2の充放電速度を変化させるように作用する。そ
の結果、第2スイッチングトランジスタQ2のオン期間
が変化し、第1スイッチングトランジスタQ1のオンデ
ューティが制御され、出力電圧は一定の値に保持され
る。
【0009】このように図4に示す自励式スイッチング
電源回路は、コンデンサC2を介してなされる発振のた
めの交流帰還と、制御回路4を介してなされる直流出力
の定値制御のための直流帰還が第2スイッチングトラン
ジスタQ2のベースに対して与えられ、この第2スイッ
チングトランジスタQ2の動作で第1スイッチングトラ
ンジスタQ1の動作を制御するよう構成されている。こ
れにより図4に示す自励式スイッチング電源回路には、
それまでのスイッチング電源回路に比べて、大電力用の
電源装置に使用し得る、ジッタ・ノイズの発生が無くな
る等の利点が存在した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】図4に示す回路におい
て、第1スイッチングトランジスタQ1をオン状態とす
るのに必要なベース電流は抵抗R1によって供給されて
いる。そのため抵抗R1の抵抗値は、第1スイッチング
トランジスタQ1に必要とされるベース電流IB1によっ
て決定されることになる。ところで、第1スイッチング
トランジスタQ1がオフ状態、第2スイッチングトラン
ジスタQ2がオン状態である場合、第2スイッチングト
ランジスタQ2のコレクタには、入力電圧VINと抵抗R
1の抵抗値で決定される大きさの電流IC2が流れ、損失
発生の原因となっている。
【0011】図4に示す回路では、上記ベース電流IB1
とコレクタ電流IC2の関係は、IB1≒IC2となっている
が、第2スイッチングトランジスタQ2のオン動作は第
1スイッチングトランジスタQ1をオフ状態へ導くため
のものであり、本来、第2スイッチングトランジスタQ
2のコレクタ電流IC2は微小な値で良い。すなわち図4
の回路では、第2スイッチングトランジスタQ2のコレ
クタに必要以上の電流が流入することになり、このこと
が損失の増加を招き、スイッチング電源回路の効率を低
下させる原因となっていた。従って本発明は、この第2
スイッチングトランジスタに流入するコレクタ電流を減
少させることで自励発振に伴う不必要な損失を低減し、
もって、比較的大電力を扱える自励式スイッチング電源
回路の高効率化を果たすことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、マルチバイブ
レータを構成して交互にオン、オフ動作を行う第1と第
2のスイッチングトランジスタを有し、第1のスイッチ
ングトランジスタによってインダクタンス部品に流れる
電流を断続して所望の出力電圧を得る自励式スイッチン
グ電源回路において、該第2のスイッチングトランジス
タに同期して相補的にオン、オフ動作を行う第3のスイ
ッチングトランジスタを含むインピーダンス回路を、第
1のスイッチングトランジスタの制御端子を流れる電流
及び第2のスイッチングトランジスタの主電流路を流れ
る電流の電流路を形成する抵抗に対して並列に接続した
ことを特徴とする自励式スイッチング電源回路である。
【0013】
【発明の実施の形態】入力端子とアースとの間に接続し
た抵抗R1と第2のスイッチングトランジスタQ2との
直列回路の、その抵抗R1に対し、第2のスイッチング
トランジスタQ2とはPN極性が異なる第3のスイッチ
ングトランジスタQ4と抵抗R9との直列回路を並列に
接続する。第3スイッチングトランジスタQ4のベース
は、第2スイッチングトランジスタQ2に同期して相補
的にオン、オフ動作を行うよう、コンデンサC4を介し
て抵抗R3の一端に接続する。
【0014】ここで抵抗R9の抵抗値は、第1スイッチ
ングトランジスタQ1をオン状態とするのに必要な大き
さのベース電流IB1が流れるような値に設定し、抵抗R
1の抵抗値は、第1スイッチングトランジスタQ1を導
通状態に移行させるのに最低限必要な電流を流し、か
つ、抵抗R9の抵抗値より充分に大きな値に設定する。
すると第1スイッチングトランジスタQ1がオン状態の
時には、そのベース電流IB1は抵抗R9で決定され、第
2スイッチングトランジスタQ2がオン状態の時には、
そのコレクタ電流IC2は抵抗R1で決定されるようにな
り、ベース電流IB1とコレクタ電流IC2の関係はIB1
C2となる。従って、第2スイッチングトランジスタQ
2に流入する電流に起因する、自励発振動作に伴う損失
が低減される。
【0015】
【実施例】本発明による自励式スイッチング電源回路の
第1の実施例の回路図を図1に示した。図1に示す回路
の構成は以下の通りである。なお、図1中の図4に示す
回路の構成要素と同じ構成要素には同一の符号を付与し
てある。入力端子1とアース間に、トランスTの1次巻
線N1とNPN型トランジスタによる第1のスイッチン
グトランジスタQ1との直列回路、抵抗R1とNPN型
トランジスタによる第2のスイッチングトランジスタQ
2との直列回路及び、フィルタコンデンサC1をそれぞ
れ接続する。
【0016】1次巻線N1と第1スイッチングトランジ
スタQ1の接続点(第1スイッチングトランジスタQ1
のコレクタ)と、抵抗R1と第2スイッチングトランジ
スタQ2の接続点(第2スイッチングトランジスタQ2
のコレクタ)との間に、第1スイッチングトランジスタ
Q1側から順に、コンデンサC2、抵抗R3、抵抗R2
の直列回路を接続し、抵抗R2の第1スイッチングトラ
ンジスタQ1側の一端を第2スイッチングトランジスタ
Q2のベースに、抵抗R2の第2スイッチングトランジ
スタQ2側の一端を第1スイッチングトランジスタQ1
のベースにそれぞれ接続する。第2スイッチングトラン
ジスタQ2のベースとアースとの間には、ダイオードD
2と定電圧ダイオードD3の直列回路を、アース側を定
電圧ダイオードD3とし、互いのアノードを接続する形
で接続する。
【0017】トランスTの交流用2次巻線N2の両端を
交流出力端子2a、2bにそれぞれ接続する。トランス
Tの直流用2次巻線N3の一端を整流用ダイオードD1
を介して直流出力端子3へ接続し、他端をアースに接続
する。ダイオードD1と直流出力端子3の接続点(ダイ
オードD1のカソード)とアースとの間に、平滑コンデ
ンサC3、分圧用の抵抗R6と抵抗R7の直列回路、前
記接続点にカソードを接続するようにした定電圧ダイオ
ードD4と抵抗R5の直列回路をそれぞれ接続する。ベ
ースを抵抗R6と抵抗R7の接続点へ、エミッタを定電
圧ダイオードD4のアノードへ、コレクタを抵抗R4を
介して抵抗R3の一端へ、それぞれ接続したトランジス
タQ3を設け、このトランジスタQ3、定電圧ダイオー
ドD4、抵抗R5、R6、R7により制御回路4を形成
する。
【0018】さらに抵抗R1に対して並列に、PNP型
トランジスタによる第3のスイッチングトランジスタQ
4と抵抗R9との直列回路を接続する。第3スイッチン
グトランジスタQ4のベースはコンデンサC4を介して
抵抗R3の一端に接続する。第3スイッチングトランジ
スタQ4のベース、エミッタ間に、コンデンサC4の放
電路形成用のダイオードD6を接続する。コンデンサC
2の抵抗R3側の一端と第2のスイッチングトランジス
タQ2のベースとの間に抵抗R8とダイオードD5の直
列回路を接続する。
【0019】以上のような構成とした図1に示すスイッ
チング電源回路の自励発振動作の概略は以下のようにな
る。なお、以下の説明で導通状態とは、そのベースに流
れる電流によりトランジスタのコレクタ、エミッタ端子
に電流は流れるが、コレクタ、エミッタ間にある程度の
抵抗を有する状態であり、換言すれば、小さいベース電
流でトランジスタが非飽和領域で動作している状態のこ
とを言うものとする。またオン状態とは、トランジスタ
のコレクタ、エミッタ間に抵抗がほとんど無い状態であ
り、換言すれば、大きなベース電流によりトランジスタ
が飽和領域で動作している状態のことを言うものとす
る。
【0020】先ず、抵抗R1により第1スイッチングト
ランジスタQ1にベース電流が供給され、第1スイッチ
ングトランジスタQ1は導通状態に移行する。するとコ
ンデンサC4、コンデンサC2を介する経路で第3スイ
ッチングトランジスタQ4のベース電流が流れ始め、第
3スイッチングトランジスタQ4がオン状態となる。こ
れにより抵抗R9に電流が流れ、この電流が第1スイッ
チングトランジスタQ1のベース電流に加わり、第1ス
イッチングトランジスタQ1はオン状態へと移行する。
第1スイッチングトランジスタQ1がオン状態となるこ
とで1次巻線N1には直線的に増加する電流が流れ、同
時に、コンデンサC2には抵抗R3側を高電位とする充
電が行われる。ここで第2スイッチングトランジスタQ
2はオフ状態となる。
【0021】コンデンサC2の充電の進行により第2ス
イッチングトランジスタQ2のベース電位が上昇し、や
がて第2スイッチングトランジスタQ2は導通状態とな
る。すると第1スイッチングトランジスタQ1のベース
電流が減少し、これにより第1スイッチングトランジス
タQ1のコレクタ電流が制限され、1次巻線N1にフラ
イバック電圧が発生することになる。この1次巻線N1
に発生したフライバック電圧はコンデンサC2と抵抗R
3を介して第2スイッチングトランジスタQ2のベース
に印加され、第2スイッチングトランジスタQ2をオン
状態へと導き、また、コンデンサC2とコンデンサC4
を介して第3スイッチングトランジスタQ4のベースに
印加され、第3スイッチングトランジスタQ4をオフ状
態へと導く。そして第2スイッチングトランジスタQ2
のオン状態への移行により第1スイッチングトランジス
タQ1のベース電位が低下し、第1スイッチングトラン
ジスタQ1はオフ状態へ移行する。
【0022】第2スイッチングトランジスタQ2がオン
状態にある間、第2スイッチングトランジスタQ2には
1次巻線N1、コンデンサC2、抵抗R3を介してベー
ス電流が供給され、同時に、このベース電流によりコン
デンサC2は1次巻線N1側を高電位とする充電が行わ
れる。このコンデンサC2の充電が進行すると、やがて
第2スイッチングトランジスタQ2はベース電流の減少
に伴ってオン状態を維持できなくなり、オフ状態へ移行
する。第2スイッチングトランジスタQ2のオフ状態へ
の移行により、再び抵抗R1を介して第1スイッチング
トランジスタQ1にベース電流が供給されるようにな
り、第1スイッチングトランジスタQ1は導通状態とな
る。そしてコンデンサC4、C2の経路でベース電流が
流れて第3スイッチングトランジスタQ4がオン状態と
なり、抵抗R9に電流が流れて第1スイッチングトラン
ジスタQ1がオン状態へ移行する。以上の動作を繰り返
して自励発振動作が行われることになる。
【0023】以上の動作から分かるように、第2スイッ
チングトランジスタQ2がオン状態の時に流入するコレ
クタ電流は抵抗R1によって決定され、第1スイッチン
グトランジスタQ1をオン状態にするためのベース電流
は主として抵抗R9によって決定される。ここで抵抗R
9の抵抗値は、第1スイッチングトランジスタQ1をオ
ン状態とするのに必要な大きさのベース電流IB1が流れ
るような値に設定し、抵抗R1の抵抗値は、第1スイッ
チングトランジスタQ1を導通状態に移行させるのに最
低限必要な電流を流し、かつ、抵抗R9の抵抗値より充
分に大きな値に設定する。すると(抵抗R1の抵抗値)
>(抵抗R9の抵抗値)という関係から、第1スイッチ
ングトランジスタQ1のベース電流IB1と第2スイッチ
ングトランジスタQ2のコレクタ電流IC2はIB1>IC2
の関係となる。
【0024】従って図1に示す回路は、IB1≒IC2の関
係にある図4に示す回路に比べて第2スイッチングトラ
ンジスタQ2において発生する損失が小さくなり、その
結果、自励発振に伴う損失が低減され、高効率化が望め
るようになる。ちなみに、諸定数を同一とした図1と図
4に示す自励式スイッチング電源回路の試験回路を作製
し、比較実験を行ったところ、入力電圧VIN=12V、
出力電圧VO =50V、出力電力WO =6Wの条件にお
いて、本発明による図1の回路の方が5%もの効率向上
が認められている。なお図1において、ダイオードD5
と抵抗R8の直列回路は第2スイッチングトランジスタ
Q2の動作速度の向上を図るための構成要素であり、回
路中から除かれても構わない。またダイオードD6及び
ダイオードD2と定電圧ダイオードD3の直列回路は、
仕様によっては回路から除かれる。
【0025】また図1において、第3のスイッチングト
ランジスタQ4のベースは、コンデンサC4を介して抵
抗R3のコンデンサC2側の一端に接続しているが、抵
抗R3の抵抗R2側の一端、あるいは1次巻線N1と第
1スイッチングトランジスタQ1の接続点に接続しても
動作は同じものとなり、場合によっては、第3スイッチ
ングトランジスタQ4のベース電流を制限するために、
コンデンサC4に直列に抵抗素子を接続することもあ
る。さらに、制御回路4からの電流信号は、抵抗R4を
介して抵抗R3のコンデンサC2側の一端に供給されて
いるが、抵抗R3の抵抗R2側の一端に供給しても良
い。そして図1の回路ではトランスTに交流用2次巻線
N2が設けられているが、交流出力が不要であればこれ
を省略し、1次巻線N1の他には直流用2次巻線N3の
みを有する構成としても構わない。
【0026】図2は本発明による自励式スイッチング電
源回路の第2の実施例であり、前出の図1がトランスを
使用した回路方式であるのに対し、図2はトランスを使
用しない昇圧コンバータの回路方式の構成としたもので
ある。すなわち図2では、トランスTを省略し、入力端
子1と第1スイッチングトランジスタQ1のコレクタと
の間にチョークコイルL1を接続し、整流用ダイオード
D1のアノードを直接、第1スイッチングトランジスタ
Q1のコレクタへ接続し、さらに交流用2次巻線N2を
設けずに直流出力専用とした回路構成としている。図2
の回路の上記以外の構成は図1の回路と同一であり、基
本的な自励発振動作も同じものとなる。
【0027】図3は本発明による自励式スイッチング電
源回路の第3の実施例であり、トランスを使用しない極
性反転コンバータの回路方式の構成としたものである。
図3に示す回路は以下の構成となっている。なお、図3
中の図1に示す回路の構成要素と同一の機能を果たす構
成要素には、便宜的に同一の符号を付与してある。入力
端子1とアース間に、PNP型トランジスタによる第1
のスイッチングトランジスタQ1とチョークコイルL1
との直列回路、PNP型トランジスタによる第2のスイ
ッチングトランジスタQ2と抵抗R1との直列回路及
び、フィルタコンデンサC1をそれぞれ接続する。
【0028】第1スイッチングトランジスタQ1とチョ
ークコイルL1の接続点(第1スイッチングトランジス
タQ1のコレクタ)と、第2スイッチングトランジスタ
Q2と抵抗R1の接続点(第2スイッチングトランジス
タQ2のコレクタ)との間に、第1スイッチングトラン
ジスタQ1側から順に、コンデンサC2、抵抗R3、抵
抗R2の直列回路を接続し、抵抗R2の第1スイッチン
グトランジスタQ1側の一端を第2スイッチングトラン
ジスタQ2のベースに、抵抗R2の第2スイッチングト
ランジスタQ2側の一端を第1スイッチングトランジス
タQ1のベースにそれぞれ接続する。第2スイッチング
トランジスタQ2のベースと入力端子1との間には、ダ
イオードD2と定電圧ダイオードD3の直列回路を、入
力端子1側を定電圧ダイオードD3とし、互いのカソー
ドを接続する形で接続する。
【0029】第1スイッチングトランジスタQ1のコレ
クタに整流用ダイオードD1のカソードを接続し、ダイ
オードD1のアノードを直流出力端子3に接続する。ダ
イオードD1のアノードとアース間に、平滑コンデンサ
C3、分圧用の抵抗R6と抵抗R7の直列回路、ダイオ
ードD1のアノードにアノードを接続するようにした定
電圧ダイオードD4と抵抗R5の直列回路をそれぞれ接
続する。ベースを抵抗R6と抵抗R7の接続点へ、エミ
ッタを定電圧ダイオードD4のカソードへ、コレクタを
抵抗R4を介して抵抗R3の一端へ、それぞれ接続した
NPN型トランジスタによるトランジスタQ3を設け、
このトランジスタQ3、定電圧ダイオードD4、抵抗R
5、R6、R7により制御回路4を形成する。
【0030】さらに抵抗R1に対して並列に、NPN型
トランジスタによる第3のスイッチングトランジスタQ
4と抵抗R9との直列回路を接続する。第3スイッチン
グトランジスタQ4のベースはコンデンサC4を介して
抵抗R3の一端に接続し、第3スイッチングトランジス
タQ4のベースとアース間にダイオードD6を接続す
る。以上のような構成とした回路は、第1スイッチング
トランジスタQ1と第2スイッチングトランジスタQ2
がマルチバイブレータを構成して交互にオン、オフ動作
を繰り返し、このオン、オフ動作によってチョークコイ
ルL1の両端に現れる電圧を整流平滑することで、直流
出力端子3に負(逆極性)の電圧が得られることにな
る。図3に示す回路の自励発振動作は、トランジスタ、
ダイオード等のPN極性が逆となっているため、電流の
流れる方向が逆となる箇所があるものの、基本的には図
1の回路において説明した動作と同じになる。
【0031】
【発明の効果】以上に説明したように本発明は、マルチ
バイブレータを構成する第1と第2のスイッチングトラ
ンジスタを有する電源回路の、第1のスイッチングトラ
ンジスタのベース電流及び第2のスイッチングトランジ
スタのコレクタ電流の電流路となる抵抗に対し、第2の
スイッチングトランジスタに同期して相補的にオン、オ
フ動作を行う第3のスイッチングトランジスタを含むイ
ンピーダンス回路を並列に接続するものである。この構
成により第1のスイッチングトランジスタをオン状態に
するのに必要なベース電流の供給を可能としながら、第
1のスイッチングトランジスタをオフ状態とする第2の
スイッチングトランジスタのコレクタ電流の抑制を可能
としている。従って、第2のスイッチングトランジスタ
のコレクタ電流に起因する、自励発振動作に伴う損失を
低減することができ、自励式スイッチング電源回路の高
効率化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による自励式スイッチング電源回路の
第1の実施例を示す回路図(トランス使用回路方式)。
【図2】 本発明による自励式スイッチング電源回路の
第2の実施例を示す回路図(トランス不使用、昇圧回路
方式)。
【図3】 本発明による自励式スイッチング電源回路の
第3の実施例を示す回路図(トランス不使用、極性反転
回路方式)。
【図4】 実願平3−23183号において提案した自
励式スイッチング電源回路の回路図。
【符号の説明】
1 入力端子(直流) 2a、2b 交流出力端子 3 直流出力端子 4 制御回路 Q1 第1スイッチングトランジスタ Q2 第2スイッチングトランジスタ Q4 第3スイッチングトランジスタ T トランス N1 1次巻線 N2 交流用2次巻線 N3 直流用2次巻線 L1 チョークコイル R1 電流路を形成する抵抗 R9 インピーダンス回路を形成する抵抗 C2 交流帰還用のコンデンサ

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マルチバイブレータを構成して交互にオ
    ン、オフ動作を行う第1と第2のスイッチングトランジ
    スタを有し、第1のスイッチングトランジスタによって
    インダクタンス部品に流れる電流を断続して所望の出力
    電圧を得る自励式スイッチング電源回路において、 該第2のスイッチングトランジスタに同期して相補的に
    オン、オフ動作を行う第3のスイッチングトランジスタ
    を含むインピーダンス回路を、第1のスイッチングトラ
    ンジスタの制御端子を流れる電流及び第2のスイッチン
    グトランジスタの主電流路を流れる電流の電流路を形成
    する抵抗に対して並列に接続したことを特徴とする自励
    式スイッチング電源回路。
  2. 【請求項2】 マルチバイブレータを構成して交互にオ
    ン、オフ動作を行う第1と第2のスイッチングトランジ
    スタを有し、第1のスイッチングトランジスタによって
    インダクタンス部品に流れる電流を断続して所望の出力
    電圧を得る自励式スイッチング電源回路において、 該インダクタンス部品と該第1のスイッチングトランジ
    スタとの接続点から直流出力電圧を得るための電力を導
    き、該第2のスイッチングトランジスタに同期して相補
    的にオン、オフ動作を行う第3のスイッチングトランジ
    スタを含むインピーダンス回路を、第1のスイッチング
    トランジスタの制御端子を流れる電流及び第2のスイッ
    チングトランジスタの主電流路を流れる電流の電流路を
    形成する抵抗に対して並列に接続したことを特徴とする
    自励式スイッチング電源回路。」
  3. 【請求項3】 前記インピーダンス回路の両端に現れる
    第3のスイッチングトランジスタがオン状態の時におけ
    る抵抗値を、前記第1のスイッチングトランジスタをオ
    ン状態とするのに必要なベース電流を流すことが可能な
    値に設定し、前記電流路を形成する抵抗の抵抗値を、該
    インピーダンス回路の両端に現れる第3のスイッチング
    トランジスタがオン状態の時における抵抗値より充分に
    大きな値であり、かつ、該第1のスイッチングトランジ
    スタを導通させるのに必要な最低限のベース電流を流す
    ことが可能な値に設定したことを特徴とする、請求項
    1、請求項2に記載の自励式スイッチング電源回路。
  4. 【請求項4】 前記インピーダンス回路が抵抗と第3の
    スイッチングトランジスタの直列回路であることを特徴
    とする、請求項1、請求項2あるいは請求項3に記載の
    自励式スイッチング電源回路。
  5. 【請求項5】 前記第3のスイッチングトランジスタ
    は、前記第2のスイッチングトランジスタとはPN極性
    が逆の素子であり、該第2のスイッチングトランジスタ
    と実質同一の信号で駆動されることを特徴とする、請求
    項1、請求項2、請求項3、請求項4のいずれかに記載
    の自励式スイッチング電源回路。
JP24056395A 1995-08-25 1995-08-25 自励式スイッチング電源回路 Expired - Fee Related JP3499659B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24056395A JP3499659B2 (ja) 1995-08-25 1995-08-25 自励式スイッチング電源回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP24056395A JP3499659B2 (ja) 1995-08-25 1995-08-25 自励式スイッチング電源回路

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0965663A JPH0965663A (ja) 1997-03-07
JP3499659B2 true JP3499659B2 (ja) 2004-02-23

Family

ID=17061395

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP24056395A Expired - Fee Related JP3499659B2 (ja) 1995-08-25 1995-08-25 自励式スイッチング電源回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3499659B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3653078B2 (ja) 2002-12-12 2005-05-25 東光株式会社 スイッチング定電流電源装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0965663A (ja) 1997-03-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100268201B1 (ko) 스위칭전원장치
JP2000184698A (ja) スイッチング電源
JPH06276731A (ja) 自励式dc−dcコンバータ
JP3527636B2 (ja) 自励型dc−dcコンバータ
JP3499659B2 (ja) 自励式スイッチング電源回路
JPH0720091U (ja) スイッチング電源回路
JP2003339157A (ja) 自励式スイッチング電源装置
JP3118424B2 (ja) 自励式スイッチング電源
JP4484006B2 (ja) スイッチング電源装置
JP3469455B2 (ja) スイッチング電源装置
JP2003339165A (ja) 同期整流式スイッチング電源装置
JP3458363B2 (ja) スイッチング電源
JP2860219B2 (ja) Dc−dcコンバータ
JPS5952633B2 (ja) インバ−タ回路
JP2767783B2 (ja) スイッチング電源装置
JP2000287460A (ja) 自励式スイッチング電源回路
JP3457442B2 (ja) スイッチング電源装置
JPH1014236A (ja) 自励式スイッチング電源装置
KR920000361B1 (ko) 링깅쵸크 콘버터용 고효율 베이스 드라이버회로
JPH07143739A (ja) スイッチング電源装置
JP3406585B2 (ja) 自励式スイッチング電源装置
JPS631592Y2 (ja)
JPH0231911Y2 (ja)
JPH0311189B2 (ja)
JPS6228116Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees