JP3499317B2 - 液体供給装置 - Google Patents
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- A61M5/14—Infusion devices, e.g. infusing by gravity; Blood infusion; Accessories therefor
- A61M5/142—Pressure infusion, e.g. using pumps
- A61M5/145—Pressure infusion, e.g. using pumps using pressurised reservoirs, e.g. pressurised by means of pistons
- A61M5/148—Pressure infusion, e.g. using pumps using pressurised reservoirs, e.g. pressurised by means of pistons flexible, e.g. independent bags
- A61M5/152—Pressure infusion, e.g. using pumps using pressurised reservoirs, e.g. pressurised by means of pistons flexible, e.g. independent bags pressurised by contraction of elastic reservoirs
Description
膜内に収納された液体を,そのゴム様弾性膜の収縮力に
より持続的に供給する液体供給装置に関する。たとえ
ば、人体や動物などの生体に薬液や輸液剤などを持続的
に供給するため、あるいは、植物に水、栄養剤(液)、
薬液(防虫液)などを持続的に供給するため、さらに
は、魚用水槽に抗生物質などの薬液、餌(液体)や水草
用栄養剤(液)などを持続的に供給するためなどに用い
られる液体供給装置に関する。
する薬液注入装置として、薬液流入部と薬液流出部とを
ケースの反対側に設けたもの(たとえば、特開昭56−
102252号公報など)、あるいは、薬液流入部と薬
液流出部とをケースの同一側に設けたもの(本出願人が
先に提案した特開平6−121835号公報)が知られ
ている。
の保護ケース内に密封され内部に薬液を収納する弾性材
料からなるバルーンと、前記保護ケースの一端面側に設
けられバルーン内に薬液を流入させる流入部と、この流
入部に設けられ密封可能な軟質ゴムからなる隔壁などの
流出防止手段と、前記保護ケースの他端面側に設けられ
前記バルーン内の薬液を流出させる流出部と、この流出
部に接続された導管と、この導管の先端に接続された注
射針とを備えた構造である。使用にあたっては、薬液を
収容したシリンジ(注射器)の先端を流入部に差し込ん
だのち、シリンジ内の薬液を押し出す。すると、薬液
は、バルーンを膨らませながらバルーン内に収納され
る。バルーン内に収納された薬液は、流出防止手段によ
って流入部からの流出が阻止され、かつ、バルーンの収
縮力により導管を通じて人体に持続的に微量ずつ注入さ
れる。
の保護ケース内に密封され内部に薬液を収納する弾性材
料からなるバルーンと、前記保護ケースの一端面を貫通
して前記バルーン内に挿入されかつ外端部側に逆止弁を
有する流入・流出管と、この流入・流出管に接続され断
面開孔形状が異形で所定長さを有する熱可塑性樹脂によ
り形成されたチューブ(流量制御手段)と、このチュー
ブの先端に設けられた注射針とを備えた構造である。使
用にあたっては、薬液を収容したシリンジ(注射器)の
先端を流入・流出管に差し込んだのち、シリンジ内の薬
液を押し出す。すると、薬液は、逆止弁を通ってバルー
ンを膨らませながらバルーン内に収納される。薬液の収
納後、シリンジの先端を流入・流出管から引き抜き、今
度は、熱可塑性樹脂により形成されたチューブの先端を
流入・流出管に差し込んで逆止弁を開いたのち、チュー
ブの途中に設けられたコックを開く。すると、バルーン
内に収納された薬液は、バルーンの収縮力によりチュー
ブを通じて人体に持続的に微量ずつ注入される。
入部と薬液流出部とが保護ケースの両端面側(反対側)
に設けられているから、たとえば、薬液の注入を受けて
いる患者が、行動しやすいように、保護ケースを自らの
ポケット内に収納する場合にも、保護ケースの両端面か
ら薬液流入部および薬液流出部が突出しているから、収
納しずらく、携帯に不便であるという欠点がある。しか
も、薬液流入部と薬液流出部とが保護ケースの両端面側
にあるため、操作上の安全確認などもしずらく、取扱性
が悪いという欠点がある。
ースの同一側で行うことができるから、前者のもつ欠点
はないものの、1つの流入・流出管を通じて薬液の流
入、流出を切り換えて行っているから、患者に薬液を持
続的に注入しながら、薬液を追加注入することができな
いという欠点がある。
形状が円形であるため、薬液の収納によってバルーンが
膨張していくと、保護ケースの内周壁全域でバルーンが
接触することになる。これは、保護ケースとの接触面積
が大きいため、バルーンの膨張時の抵抗となるうえ、収
縮力にも変動を与えるから薬液の注入量が不安定になる
という欠点がある。また、保護ケースには、バルーンの
膨張、収縮に伴う空気のケース内外への流れを許容する
ために通気孔を設けてある。しかし、保護ケースの内周
壁全域でバルーンが接触してしまうと、バルーンの膨張
方向のケース内の空間が塞がれ、バルーンのそれ以上の
膨張が規制されることになるため、通気孔の取付位置を
バルーンの膨張方向側のケースに設けなければならな
い。つまり、通気孔の取付位置が制限されるという欠点
がある。
解消し、収納、携帯に便利で、かつ、液体の供給を持続
しながら追加注入ができる液体供給装置を提供すること
にある。また、本発明の他の目的は、取扱性がよく、液
体を持続的に正確に供給できるとともに、通気孔の取付
位置も制限されることがない液体供給装置を提供するこ
とにある。
は、上記目的を達成するため、保護ケースと、この保護
ケース内に収納され内部に液体を収納するチューブ状ゴ
ム様弾性膜と、液体供給チューブとを備え、前記ゴム様
弾性膜内に収納された液体をそのゴム様弾性膜の収縮力
により前記液体供給チューブを通じて供給する液体供給
装置において、前記保護ケースは、有底筒状の筒体と、
この筒体の開口端に嵌合された蓋体とから構成され、前
記蓋体には、前記ゴム様弾性膜内に液体を注入する液体
流入孔と、前記ゴム様弾性膜内に収納された液体を前記
液体供給チューブに流出する液体流出孔と、前記ゴム様
弾性膜内に挿入されるとともに、内部が前記液体流入孔
および液体流出孔に連通しかつその内外を連通するスリ
ットを周面に有する液体導入管とが一体に、しかも、こ
れらがY字状に、かつ、前記液体流入孔および液体流出
孔が、前記液体導入管の軸線を挟むV字状に設けられ、
前記筒体の外周には、ゴム様弾性膜内に収納された液体
の量を表す目盛が設けられていることを特徴とする。
ム様弾性膜の収縮時の内径および長さに略等しい外径お
よび長さを有する構成としてもよい。この際、液体流入
孔には、前記液体の流入を許容しかつ流出を阻止する逆
止弁が設けられていれば好ましい。また、前記筒体は断
面形状が楕円形状に形成されていることが好ましい。さ
らに、前記蓋体には、前記ゴム様弾性膜の外周に配置さ
れそのゴム様弾性膜の膨張に伴って伸長する螺旋状のス
プリングが係止されていることが好ましい。
体導入管、および、スリットを通じてゴム様弾性膜内に
注入すると、そのゴム様弾性膜内に注入された液体はゴ
ム様弾性膜の収縮力により液体流出孔および液体供給チ
ューブを通じて供給される。ここで、液体流入孔と液体
流出孔と液体導入管とがY字状に、かつ、液体流入孔お
よび液体流出孔は、液体導入管の軸線を挟むV字状に設
けられているから、つまり、保護ケースの両端面に液体
流入孔および液体流出孔を設けなくてもよいから、収納
しやすく、携帯に便利である。しかも、液体流入孔およ
び液体流出孔を備えているから、液体の供給を持続しな
がら追加注入ができる。また、保護ケースの外周に目盛
を設けたから、ゴム様弾性膜内に収納された液体の量を
正確に把握できる。
と、この筒体の開口端に嵌合された蓋体とから構成して
いるから、組立、分解を容易にできる。しかも、蓋体
に、前記液体流入孔と液体流出孔と液体導入管とを一体
に、しかも、これらをY字状に設けた構成としているか
ら、これら液体流入孔および液体流出孔を接近配置して
も、液体の注入、供給を支障なく行え、全体として小型
化できる。さらに、これら液体流入孔および液体流出孔
の首部を掴んで液体の注入操作を行えるから、取扱が容
易である。
時の内径および長さに略等しい外径および長さを有する
構成とすれば、ゴム様弾性膜は液体導入管の外表面に密
着した状態まで収縮するから、供給完了時の液体残量を
少なくできる。この際、前記液体流入孔には、前記液体
の流入を許容しかつ流出を阻止する逆止弁が設けられて
いれば、液体を逆止弁を介してゴム様弾性膜内に収納で
きるから、液体の注入時の取扱が容易にできる。
けば、ゴム様弾性膜が注入される液体によって膨張さ
れ、筒体の内壁に接する接触面積を、保護ケースの断面
形状が円形のものと比べ少なくでき、かつ、保護ケース
内での空気の流れを確保できる。従って、液体を持続的
に正確に供給できるとともに、通気孔の取付位置も制限
されることがない。しかも、保護ケースを傾いた場所に
おいても転がることがないので、取扱が容易である。
置されそのゴム様弾性膜の膨張に伴って伸長する螺旋状
のスプリングが係止されている構成とすれば、スプリン
グの伸長位置と目盛との関係からゴム様弾性膜内に収納
された液体収納量を正確に把握できる。しかも、スプリ
ングの機能によって、ゴム様弾性膜の膨張時における保
護ケースとの接触面積も少なくでき、かつ、ゴム様弾性
膜の収縮も確実に行われるから供給完了時の液体残量を
少なくできる。
する。本実施例は人体に薬液を注入する薬液注入装置に
適用した例である。図1は斜視図、図2は断面図であ
る。これらの図において、1は保護ケースで、プラスチ
ックやガラスなどの透明な材料によって有底筒状に形成
された筒体2と、ポリプロピレンなどの材料によって形
成され前記筒体2の開口端に嵌合された蓋体5とから構
成されている。
面を有する形状、ここでは、断面形状が楕円形状(図3
参照)の有底筒状に形成されているとともに、開口端側
内周壁に突起3が、外周壁に目盛4がそれぞれ設けられ
ている。目盛4としては、筒体2の上下方向中間位置か
ら底部に向かって薬液収納量(後述するゴム様弾性膜1
1内の薬液収納量)をcc単位で表す「0」「20」
「40」「60」の偶数目盛4Aと、これらの間の「1
0」「30」「50」を表す奇数目盛4Bとが設けられ
ている。
2の突起3に係合する係合凹部6が形成されているとと
もに、上壁略中央位置に前記筒体2内に向かって延びる
細長円筒状の液体導入管としての薬液導入管7および通
気孔9がそれぞれ設けられている。薬液導入管7は、両
端が開口され、かつ、周面に内外を連通させる複数条の
スリット8を有する。通気孔9には、図4に示すよう
に、保護ケース1の内外の気体(空気)を流通させるこ
とができ、かつ、薬液の流通を阻止する撥水通気フィル
タ9Aが取り付けられている。撥水通気フィルタ9Aと
しては、たとえば、合成繊維束を撥水処理した耐薬品性
のものが好ましい。
ム様弾性膜11が密着する状態で被嵌され、かつ、その
開口端縁がピンチ12により保持されている。ここに、
薬液導入管7の外径および長さは、ゴム様弾性膜11の
収縮時の内径および長さに略等しい寸法に形成されてい
る。ゴム様弾性膜11内には、最大60ccの薬液が収
納できるようになっている。ちなみに、癌疼痛用の薬液
の場合、通常1日に20cc程度の注入であるから、略
3日分の薬液が収納できるようになっている。薬液の注
入、収納に伴って、ゴム様弾性膜11は膨張されるが、
その外周にはゴム様弾性膜11の膨張に伴って伸長する
スプリング10が配置されている。スプリング10は、
たとえば、線径0.6〜0.8mm程度の線材によって構
成され、かつ、上端が前記蓋体5に係止されているとと
もに、直径が下方へ向かうに従って次第につぼまった螺
旋状に巻かれ、さらに最下端がゴム様弾性膜11を介し
て薬液導入管7の先端に当接されている。
に富み、薬液などの作用によっても容易に損傷しない耐
薬品性の材料から作られることが好ましく、特に、透明
あるいは半透明の材料が好ましい。たとえば、市販のシ
リコンゴムやラテックスゴムなどが好適である。また、
厚みは0.4mm程度である。ゴム様弾性膜11に薬液を
収納したときの収縮力は、1000〜7000mm水柱の
圧力が好ましい。通常、人体静脈は60mm水柱先後であ
るから、これ以上の圧力があれば患者に注入できる。ゴ
ム様弾性膜11の収縮力が1000mm水柱以下では、コ
ントロールが困難となり、7000mm水柱以上では、ゴ
ム様弾性膜11内にシリンジから薬液を注入するのが人
の力では困難になるからである。しかし、これに限定さ
れるものではない。
5)には、前記ゴム様弾性膜11内に薬液を注入する液
体流入孔としての流入孔19と、前記ゴム様弾性膜11
内に収納された薬液を流出する液体流出孔としての流出
孔18とが近接してV字状に設けられている。つまり、
蓋体5には、流入孔19と、流出孔18と、薬液導入管
7とが略Y字状にかつ互いに連通して設けられている。
前記流入孔19内には、外部から薬液導入管7への流入
を許容しかつ薬液導入管7から外部への流出を阻止する
逆止弁13が設けられている。逆止弁13は、流入孔1
9内に埋設されかつ途中に弁座14を有する弁筒15
と、この弁筒15内に進退自在に収納され弁座14を開
閉するシリコンゴムなどからなる耐薬品性の弁棒16と
を備える。なお、弁筒15の外端部には、キャップ17
が着脱自在に装着できるようになっている。また、前記
流出孔18の周囲には、三方弁20を着脱自在に係合さ
せる螺旋溝18Aが形成されている。三方弁20は、3
つの切換口21A,21B,21Cを有する弁体22
と、流路を切り換えるコック23とを含んで構成されて
いる。
制御手段を兼ねる熱可塑性樹脂チューブ24の一端に設
けられたコネクタ25が着脱可能に接続されている。コ
ネクタ25の内部には、薬液内の塵埃などを除去するフ
ィルタ26が収納されている。チューブ24の他端には
コネクタ25と同様なコネクタ28が固着され、このコ
ネクタ28の先端には人体装着器具としての注射針31
が着脱可能に取り付けられている。従って、流量制御手
段としての熱可塑性樹脂チューブ24を介してゴム様弾
性膜11内と、人体装着器具としての注射針31とが連
結されている。
ューブは、単層チューブでもよく、補強、取扱いを考え
て被覆したチューブでもよい。チューブ24の材料とし
ては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(P
E)、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート
(PC)、ABS、ポリアミド樹脂、ポリスチレン(P
S)などが使用できるが、透明のものが好ましい。ま
た、被覆するときの被覆材は、柔軟性のあるものが好ま
しく、熱可塑性樹脂エラストマーを用いることができ、
ポリオレフィン(LDPE,LLDPE)系エラストマ
ー、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、軟質塩化ビニ
ル樹脂、EVAなどが使用できる。
来の流量制御手段のように円形の開孔ではなく、異形開
孔とされ、そのいくつかの例が図5に示されている。図
5において、(A)に示されるチューブ24の開孔24
Aは、円形の基礎孔の内壁からその中心に向かって異な
る2種の樹枝状の突起が交互に3つづつ突出した形状と
されている。(B)に示されるチューブ24の開孔24
Bは、チューブ24の中心から半径方向に120度等配
位置で略矩形の溝が延長され、全体として略Y字状とさ
れ、かつ、その内壁に凹凸が形成された形状とされてい
る。(C)に示されるチューブ24の開孔24Cは、
(B)の内壁から凹凸を除き、かつ、各矩形の半径方向
の長さが短くなった形状とされている。(D)に示され
るチューブ24の開孔24Dは、円形の基礎孔の内壁か
らその中心に向かって細長い三角形状及び円形の突起が
交互に3つづつ突出された形状とされている。(E)に
示されるチューブ24の開孔24Eの形状は、(A)の
形状における樹枝状突起の形状を少し変形させるととも
に、基礎孔の内壁に内歯歯車状の凹凸を設けた形状であ
る。このようなチューブ24の異形開孔は、その開孔内
周縁寸法/断面開孔面積の平方根で示される異形度の値
が7以上で異形効果も顕著になり、上記各開孔24A〜
24Eはいずれも異形度が7以上と大きくされている。
状のチューブ24の製造方法は、例えば特開昭51-21927
号に記載のようなダイスを用いて成形できる。すなわ
ち、チューブ24の外径に略等しい範囲内に多数の樹脂
導入孔を有するとともに、開孔24A〜24Eに相当す
る部分には孔を形成しないモノフィラメント用ダイスを
用い、この導入孔から溶融樹脂モノフィラメントを押し
出し、この多数の接近したモノフィラメントを融着さ
せ、微細な異形開孔形状のチューブ24を得るものであ
るが、チューブ24の製法は、これに特定するものでは
ない。
ゴム様弾性膜11内に薬液を収納するにあたり、図6に
示されるように、キャップ17を逆止弁13の弁筒15
から外し、薬液を収容したシリンジ41の先端を逆止弁
13の弁筒15内に挿入する。この状態でシリンジ41
内の薬液を押し出すと、薬液は逆止弁13を通ってゴム
様弾性膜11を膨らませながらゴム様弾性膜11内に収
納される。このとき、ゴム様弾性膜11の膨張に伴って
スプリング10も伸長するから、そのスプリング10の
先端位置と対応する目盛4の値からゴム様弾性膜11内
に収納された薬液の量を把握できる。
の筒体2の内周壁に接する。このとき、図7に示すよう
に、保護ケース1の断面形状は楕円形状に形成されてい
るから、ゴム様弾性膜11の保護ケース1との接触面積
を円形のものと比べ少なくできる。また、保護ケース1
内での空気の流れを確保できるから、筒体2内の空気は
ゴム様弾性膜11の膨張に伴い、撥水通気フィルタ9A
を通って外部へ放出される。従って、薬液を持続的に微
量ずつ正確に供給できるとともに、通気孔9の取付位置
も制限されることがない。薬液の収納後、シリンジ41
の先端を逆止弁13から引き抜くと、逆止弁13の弁座
14は閉じられる。従って、ゴム様弾性膜11内の薬液
が外部に漏出することがない。
に注射針31を取付け、この注射針31を人体に装着し
た後、三方弁20のコック23を開放すれば、チューブ
24内を通って微少流量づつ順次薬液が人体内に注入さ
れる。ちなみに、本発明の微少流量とは、0.8ml/hr
程度の使用が多いが、異形開孔形状、長さおよび薬液粘
度により任意に特定でき、この流量に限定するものでは
ない。このようにしてゴム様弾性膜11内の薬液が全て
人体内に注入されたら、前述と同様にしてゴム様弾性膜
11内に薬液を収納し、前述の動作を繰り返す。なお、
注射針31を人体に装着する前にゴム様弾性膜11内の
エア抜きを行うには、保護ケース1を蓋体5側を上にし
て垂直に立て、コック23を開放し、針先から薬液が流
出するまで放置すればよい。
にゴム様弾性膜11を収納するとともに、保護ケース1
の蓋体5にゴム様弾性膜11内に薬液を注入する流入孔
19と、ゴム様弾性膜11内の薬液を流出する流出孔1
8とを設けたので、保護ケース1の筒体2側にはこれら
の流入孔19および流出孔18を設けなくてもよいか
ら、この筒体2側を下にすればポケットなどに収納しや
すく、携帯に便利である。しかも、流入孔19および流
出孔18を備えているから、薬液の注入を持続しながら
薬液をゴム様弾性膜11内に追加注入できる。なお、保
護ケース1は、筒体2と、蓋体5とから構成されている
から、組立、分解も容易である。
孔18をV字状に設けたので、これら流入孔19および
流出孔18を接近配置しても、薬液の注入、供給を支障
なく行えるから、全体として小型化できる。つまり、図
6に示すように、逆止弁13の弁筒15にシリンジ41
を差し込んでも、シリンジ41が三方弁20に干渉しな
いので、薬液の注入、供給を支障なく行える。しかも、
これら流入孔19および流出孔18の首部を掴んで薬液
の注入操作を行えるから、取扱が容易である。
出孔18と、薬液導入管7とをY字状に設けたので、ゴ
ム様弾性膜11は薬液導入管7の外表面に密着した状態
まで収縮するから、供給完了時の薬液残量を少なくでき
る。この際、流入孔19には、薬液の流入を許容しかつ
流出を阻止する逆止弁13を設けてあるから、薬液を逆
止弁13を介してゴム様弾性膜11内に収納でき、か
つ、ゴム様弾性膜11内に収納された薬液は流入孔19
からの流出が阻止されるから、薬液注入時の取扱が容易
にできる。さらに、ゴム様弾性膜11内の薬液を流出孔
18に接続された三方弁20を介してチューブ24から
供給できるから、薬液供給時の取扱を容易にできる。。
ので、ゴム様弾性膜11が注入される薬液によって膨張
され、筒体2の内壁に接する接触面積を、保護ケース1
の断面形状が円形のものと比べ少なくでき、かつ、保護
ケース1内での空気の流れを確保できる。従って、液体
を持続的に正確に供給できるとともに、通気孔9の取付
位置も制限されることがない。しかも、保護ケース1を
傾いた場所においても転がることがないので、取扱が容
易である。もとより、ゴム様弾性膜11が破壊されて
も、ゴム様弾性膜11は保護ケース1内に密封されてい
るから、薬液の外部流出を防止できる。ちなみに、従来
の薬液注入装置では、保護ケースの断面形状が円形であ
るため、傾いた場所におくと転がりやすく、取扱に注意
が必要であった。
に伴って伸長する螺旋状のスプリング10を係止すると
ともに、筒体2の外周には目盛4を設けてあるから、ス
プリング10の伸長位置と目盛4との関係からゴム様弾
性膜11内に収納された薬液収納量を正確に把握でき
る。しかも、スプリング10の機能によって、ゴム様弾
性膜11の膨張時における保護ケース1との接触面積も
少なくでき、かつ、ゴム様弾性膜11の収縮も確実に行
われるから供給完了時の薬液残量を少なくできる。
孔を有する短寸のチューブと異なり、異形開孔24A〜
24Eを有する長尺の熱可塑性樹脂チューブ24とした
から、開孔形状、チューブ長さを任意に設定することで
精密な流量制御ができる。導管として従来の円形開孔チ
ューブを用いるときは、その内径寸法よりも大きなゴミ
が浮遊した薬液または凝固しやすい薬液では、それらが
入口を塞ぎ薬液は全く流れなくなるのに対し、本実施例
では、特定された異形開孔形状のチューブ24を用いて
いるので、チューブ24の異形開孔24A〜24Eの長
辺を全てゴミで塞ぐことがない。従って、薬液にゴミな
どの異物、凝固物があっても、従来の円形開孔チューブ
よりも開孔24A〜24Eの閉塞を有効に防止できる。
は横になった患者の体重によりチューブが折れ曲がり、
塞がったりしたが、本実施例の異形開孔チューブ24を
用いると曲げにも強く、体重がかかっても閉塞すること
がなく、安全である。安全を重視する医療分野では、こ
のような塞がらない薬液注入装置が重要である。しか
も、本実施例ではチューブ24により導管機能と流量調
整機能と兼ねた構造であるから、従来の導管チューブと
流量制御手段を組み合わせたものと較べ構造が簡単であ
る。
を導管機能と流量調整機能とを兼ねて使用すると、割れ
たり、折れたり、細すぎて取扱いにくいなど問題が多か
ったが、本実施例では熱可塑性樹脂からなるチューブ2
4に限定したので、特定形状の異形の開孔24A〜24
Eに生産するのも容易で、取扱いやすく、微量流量調節
機能と導管機能とを兼ねることもできた。さらに、本実
施例では、ゴム様弾性膜11と、流量制御手段であるチ
ューブ24とが個々に独立しているので、異なる異形開
孔形状および長さのチューブ24を選び交換すること
で、流量変更が容易であり、広範な微少流量に対応でき
る。
のではなく、本発明の目的を達成できる範囲での改良、
変形等は、本発明に含まれる。上記実施例では、保護ケ
ース1の筒体2の断面形状を楕円形状としたが、これに
限られない。たとえば、三角形以上の多角形、円形孔の
内周面に突起を所定角度間隔で形成したものなど、保護
ケース1の内周部の形状が円形を除く異形断面であれば
いずれでもよい。なお、保護ケース1の外周部の形状も
楕円形状に限られない。また、上記実施例では、流出孔
18に三方弁20を介してチューブ24を接続したが、
三方弁20に限らず、一方向の開閉弁でもよい。
科用など広く医療用薬液注入装置として利用できるほ
か、動物、魚などの生体への薬液、栄養剤の注入などに
も利用できる。このほか、植物に水、栄養剤(液)、薬
液(防虫液)などを微量ずつ供給するためにも利用でき
る。たとえば、野菜や花木の栽培にあたって、水や栄養
剤(液)などを微量ずつ供給するには、それらの周囲の
地中にチューブ24の先端、あるいは、チューブ24の
先端に取り付けた針を埋設しておくだけでよい。この場
合、チューブ24が踏まれて曲がってもチューブ24の
開孔が塞がれることがないから、液の供給が停止される
ことがない。また、樹木に対して薬液を注入する場合に
は、保護ケース1を適宜な手段により樹木に吊り下げる
とともに、チューブ24の先端の針を樹木に差し込めば
よい。この場合、吊り下げた保護ケース1から下向きに
液を流出させる場合に限らず、保護ケース1よりも上方
位置に薬液を注入することもできる。さらに、魚用水槽
に抗生物質などの薬液、餌(液体)や水草用栄養剤
(液)などを微量ずつ供給するためなどにも利用でき
る。この場合には、チューブ24の先端に針などを付け
ず、その先端を水槽内に位置させるだけでよい。
かつ、液体の供給を持続しながら追加注入ができ、ま
た、取扱性がよく、液体を持続的に正確に供給できると
ともに、通気孔の取付位置も制限されることがない液体
供給装置を提供できる。
図である。
る。
る断面形状を示す断面図である。
を示す図である。
ケースとゴム様弾性膜との関係を示す断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 保護ケースと、この保護ケース内に収納
され内部に液体を収納するチューブ状ゴム様弾性膜と、
液体供給チューブとを備え、前記ゴム様弾性膜内に収納
された液体をそのゴム様弾性膜の収縮力により前記液体
供給チューブを通じて供給する液体供給装置において、
前記保護ケースは、有底筒状の筒体と、この筒体の開口
端に嵌合された蓋体とから構成され、前記蓋体には、前
記ゴム様弾性膜内に液体を注入する液体流入孔と、前記
ゴム様弾性膜内に収納された液体を前記液体供給チュー
ブに流出する液体流出孔と、前記ゴム様弾性膜内に挿入
されるとともに、内部が前記液体流入孔および液体流出
孔に連通しかつその内外を連通するスリットを周面に有
する液体導入管とが一体に、しかも、これらがY字状
に、かつ、前記液体流入孔および液体流出孔が、前記液
体導入管の軸線を挟むV字状に設けられ、前記筒体の外
周には、ゴム様弾性膜内に収納された液体の量を表す目
盛が設けられていることを特徴とする液体供給装置。 - 【請求項2】 請求項1に記載の液体供給装置におい
て、前記液体導入管は、前記ゴム様弾性膜の収縮時の内
径および長さに略等しい外形および長さを有することを
特徴とする液体供給装置。 - 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の液体供
給装置において、前記液体流入孔には、前記液体の流入
を許容しかつ流出を阻止する逆止弁が設けられているこ
とを特徴とする液体供給装置。 - 【請求項4】 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の
液体供給装置において、前記筒体は断面形状が楕円形状
に形成されていることを特徴とする液体供給装置。 - 【請求項5】 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の
液体供給装置において、前記蓋体には、前記ゴム様弾性
膜の外周に配置されそのゴム様弾性膜の膨張に伴って伸
長する螺旋状のスプリングが係止されていることを特徴
とする液体供給装置。
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