JP3498186B2 - 誘電体同軸共振器の導電性被膜形成方法 - Google Patents

誘電体同軸共振器の導電性被膜形成方法

Info

Publication number
JP3498186B2
JP3498186B2 JP50794A JP50794A JP3498186B2 JP 3498186 B2 JP3498186 B2 JP 3498186B2 JP 50794 A JP50794 A JP 50794A JP 50794 A JP50794 A JP 50794A JP 3498186 B2 JP3498186 B2 JP 3498186B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dielectric
conductive material
electrode
coaxial resonator
peripheral surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP50794A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07202527A (ja
Inventor
浩幸 藤野
良樹 山田
公衛 加賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
Priority to JP50794A priority Critical patent/JP3498186B2/ja
Publication of JPH07202527A publication Critical patent/JPH07202527A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3498186B2 publication Critical patent/JP3498186B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、軸方向に延びる孔を有
する柱状誘電体の内周面及び外周面に導電性被膜を形成
してなる誘電体同軸共振器の導電性被膜形成方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】図15は、従来の誘電体同軸共振器を示
す斜視図、図16は、従来の誘電体同軸共振器の製造工
程を示す図である。
【0003】同図に示す誘電体同軸共振器100は、終
端ショートの1/4波長誘電体同軸共振器で、略λg/
4(λg:共振周波数foの管内波長λg)の軸方向寸法
Lを有し、かつ、中心軸上に円形の貫通孔102が穿設
された断面正方形の角柱状のセラミックス等からなる誘
電体101の、上記貫通孔102の内周面101A、軸
に平行な外周面101B及び一方端面101Cに、銅、
銀等の金属膜Kを形成して構成されている。
【0004】上記内周面101Aを被覆してなる金属膜
Kは、同軸共振器の内導体を構成し、上記外周面101
Bを被覆してなる金属膜Kは、同軸共振器の外導体を構
成し、該内導体と外導体とが上記一方端101Cに形成
された金属膜Kにより短絡されて終端ショートの1/4
波長同軸共振器が構成されている。
【0005】上記誘電体同軸共振器100は、λg/4
以上の軸方向寸法L′を有する角柱状の誘電体101を
銅、銀等の導電性塗布材103で満たされた塗布材槽1
04に完全に浸漬して(図16(a))、上記貫通孔1
02の内周面101A、外周面101B及び両端面10
1C,101Dに導電性塗布材103が塗布された後、
所定の焼成温度で加熱して誘電体101全体に金属膜K
が形成され(図16(b))、この後、誘電体101の
一方端を、軸方向寸法Lが略λg/4になるまで研磨し
て製造されている(図16(c))。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の誘電体同軸共振
器は、軸方向寸法Lが略λg/4に設定されているの
で、共振周波数foに応じて軸方向寸法Lが異なる。こ
のため、図17に示すように、異なる共振周波数foを
有する複数の誘電体同軸共振器100を開放端面101
Dを揃えて並設し、該開放端面101Dの前方に配置さ
れた結合基板105を介して縦続接続してなる誘電体フ
ィルタを構成した場合、誘電体同軸共振器100の終端
面101Cの面が不揃いになり、誘電体フィルタの収容
スペースを有効に利用することが困難である。
【0007】また、従来の誘電体同軸共振器の製造方法
は、誘電体101全体を導電性部材で被覆した後、一方
端面を研磨して開放端面を形成するとともに、軸方向寸
法Lを所定の寸法に調整しているので、研磨工程に時間
を要し、製造に長時間を要することになっている。特に
誘電体同軸共振器の共振周波数foの種類が多くなる
と、上記研磨工程の作業内容が多種類になり、製造工程
が複雑になり、標準化が困難となる。
【0008】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
、誘電体同軸共振器の製造を容易にする誘電体同軸共
振器の導電性被膜形成方法を提供することを目的とす
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、1又は2以上
の軸方向に延びる孔を有する柱状の誘電体の軸に平行な
外周面、孔の内周面及び孔が設けられた少なくとも一方
の端面を導電性の被膜で覆ってなる誘電体同軸共振器
導電性被膜形成方法であって、液状の導電材が入った導
電材槽の上方位置に、孔の上端を閉塞した誘電体を垂直
に配置し、第1の気圧中で上記誘電体を所定寸法だけ上
記槽内に浸漬して誘電体の下端面及び外周面に導電材を
塗布する第1の工程と、上記誘電体を上記導電材槽に浸
漬した状態で、気圧を上記第1の気圧よりも高い所定の
第2の気圧に昇圧して誘電体の内周面に上記所定寸法だ
け導電材を塗布する第2の工程と、導電材が塗布された
誘電体を所定の高温度で焼成して導電性の被膜を形成す
る第3の工程とを含むものである(請求項1)。
【0010】また、本発明は、請求項1における第2の
工程と第3の工程との間に、上記誘電体を液状の導電材
から引き上げ、上記導電材槽内の気圧を上記第1の気圧
よりも低い所定の第3の気圧に降圧して誘電体の孔に溜
まった導電材を排出させる工程をさらに含むようにして
もよい(請求項2)。
【0011】
【作用】請求項1記載の発明によれば、孔の上端が閉塞
された誘電体を、第1の気圧中で所定寸法だけ液状の導
電材で満たされた導電材槽に浸漬すると、誘電体の下端
面及び軸と平行な外周面に下端から所定寸法だけ導電材
が塗布され、孔の内周面には下端部のみ導電材が塗布さ
る。
【0012】この状態で、気圧を第1の気圧から第2の
気圧に昇圧すると、気圧の上昇に応じて導電材槽の液面
が押し下げられて孔内の導電材の液面が上昇し、孔の内
周面に下端から所定寸法だけ導電材が塗布される。この
後、導電材が塗布された誘電体を所定の焼成温度で加熱
することにより、導電材が焼結されて誘電体表面に導電
性の被膜が形成される。
【0013】また、請求項2の発明によれば、導電材槽
内の気圧を第1の気圧よりも低い第3の気圧に降圧する
と、誘電体の孔に溜まった導電材が排出される。この
後、導電材が塗布された誘電体を所定の焼成温度で加熱
することにより、導電材が焼結されて誘電体の外周面と
内周面とに導電性の被膜が形成される。
【0014】
【実施例】図1は、本発明に係る電極形成方法により製
造された誘電体同軸共振器の第1実施例を示す斜視図、
図2は、同誘電体同軸共振器の縦断面図である。
【0015】誘電体同軸共振器1は、正方形の断面形状
を有し、中心軸上に円形の貫通孔3が穿設されたセラミ
ックス等からなる柱状の誘電体2の、上記貫通孔3の内
周面2A、軸に平行な外周面2B及び一方端面2Cを、
銅、銀、白金等の電極(導電材)4で被覆して構成され
ている。なお、断面形状は、円形、楕円等の任意の断面
形状にすることができる。
【0016】上記誘電体2の内周面2Aを被覆してなる
電極4は、同軸共振器の内導体を構成し、上記外周面2
Bを被覆してなる電極4は、同軸共振器の外導体を構成
し、上記一方端面2Cに被覆された電極4により上記内
導体及び導体を短絡して終端ショートの同軸共振器が
構成されている。
【0017】上記誘電体2はλg/4よりも長い軸方向
寸法L1を有し、上記内周面2A及び外周面2Bは、一
方端2Cから所望の共振周波数foで共振する所定の寸
法L2だけ電極4が被覆されている。なお、この寸法L
2は、開放端の電界分布の影響により設計値と異なるこ
とから予め実験等により算出されるもので、λg/4よ
りも短い寸法である。
【0018】そして、上記のように内導体及び外導体の
軸方向の寸法を設定することにより誘電体同軸共振器1
は、終端ショートの1/4波長同軸共振器となってい
る。
【0019】図3は、本発明に係る誘電体共振器の電極
形成方法を示す概略図で、(a)は誘電体を液状の導電
性塗布材が入った塗布材槽に浸漬する前の状態を示す
図、(b)は誘電体を塗布材槽に浸漬した状態を示す
図、(c)は誘電体を塗布材槽に浸漬した状態で気圧を
上昇させた状態を示す図、(d)は塗布材槽から誘電体
を引き上げた状態で気圧を降下させた状態を示す図、
(e)は誘電体に塗布された導電性塗布材の焼成工程を
示す図である。
【0020】同図において、密閉容器5は、外部にポン
プ6が接続され、容器内の気圧が変更可能になってい
る。また、密閉容器5の内部には、銅、銀、白金等の液
状の導電性塗布材(以下、電極ペーストという)7が入
ったペースト槽(導電性塗布材槽)8が配置されてい
る。
【0021】また、炉9は、複数個の温度槽が連結され
たトンネル状の電気炉で、炉内の通路に被加熱物を搬送
するベルトコンベア91が設けられている。各温度層
は、予め設定された焼成プロセスに基づく所定の温度に
保持されており、電極ペーストが塗布された誘電体2を
上記ベルトコンベア91により上流側から下流側に所定
速度で搬送して該誘電体2を所定の焼成温度で加熱する
ようになっている。
【0022】誘電体同軸共振器1の製造工程は、電極ペ
ースト7を柱状の誘電体2に塗布する塗布工程と、誘電
体に塗布された電極ペースト7を焼成して金属膜を形成
する焼成工程とから構成されている。図3(a)〜
(d)は塗布工程に相当し、同図(e)は焼成工程に相
当している。
【0023】誘電体同軸共振器1は、以下の手順で製造
される。まず、ポンプ6により密閉容器5内を低気圧P
に保持する。次に、この密閉容器5内のペースト槽8の
上方位置に、貫通孔3の上端を密閉した誘電体2を垂直
に配置する(図3(a))。そして、低気圧Pの状態
で、誘電体2を垂直下方に下降し、その下端から共振周
波数foの波長に基づく所定寸法L2だけペースト槽8
に浸漬する(同図(b))。この後、ポンプ6により密
閉容器内5内の気圧を気圧Pよりも高い所定の気圧P′
に昇圧する(同図(c))。
【0024】上記気圧P′は、図4(a)(b)に示す
ように、貫通孔3内の電極ペースト7の液面M1が誘電
体2の外周面2Bに接している電極ペースト7の液面M
2に上昇する圧力である。すなわち、貫通孔3内の容積
をV(図4(a)参照)とし、上記電極ペースト7の液
面M1が液面M2に上昇したときの貫通孔3内の容積を
V′(図4(b)参照)とすると、ボイルの法則よりP
・V=P′・V′が成り立つから、気圧P′は、P′=
(P・V)/V′で算出される。
【0025】続いて、ペースト槽6から誘電体2を引上
げ、気圧Pよりも低い所定の気圧P″に降圧して貫通孔
3内に溜ったペーストを排出させる(図3(d))。そ
して、誘電体2に塗布された電極ペースト7を乾燥させ
た後、電気炉9により所定の焼成温度で加熱して該電極
ペースト7を焼結し、誘電体2の周面に電極被膜を形成
する(図3(e))。
【0026】上記のように、誘電体同軸共振器1の誘電
体2の軸方向寸法L1を内導体及び外導体を構成する電
極4の軸方向寸法L2よりも長くし、誘電体2に形成さ
れる電極4の軸方向寸法L2を調節するようにしている
ので、誘電体同軸共振器1の製造が簡単になる。
【0027】また、共振周波数foに拘らず、誘電体同
軸共振器1の外形寸法を一定にすることができるので、
該誘電体同軸共振器1を応用した機器の設計が容易にな
る。例えば複数の誘電体同軸共振器を縦続接続してなる
誘電体フィルタにおいては、図5に示すように、並設さ
れた全誘電体同軸共振器1の開放端面2D及び終端面2
Cが面一になるので、誘電体同軸共振器1の配設位置に
デッドスペースが生じなく、誘電体フィルタの構造をコ
ンパクトかつ堅牢にすることができる。
【0028】なお、上記実施例は、誘電体同軸共振器単
体について説明したが、本発明は、複数の軸方向の貫通
孔を有する誘電体の、内周面及び外周面に電極を形成し
て構成される一体成形型誘電体フィルタの構造にも適用
することができる。
【0029】また、上記誘電体同軸共振器1の製造方法
として、誘電体をペースト槽に所定寸法だけ浸漬させる
とともに、浸漬の前後で気圧を変化させて貫通孔の内周
面に形成される電極の軸方向寸法L2を制御するように
したので、簡単な方法で比較的高精度に電極を形成する
ことができ、切削による該電極の寸法の微調整を低減す
ることができる。
【0030】上記実施例では、貫通孔が穿設された誘電
体を用いているので、ペースト槽に浸漬する際に上記貫
通孔の開放端面側を栓等により密閉していたが、誘電体
2に代えて非貫通孔が穿設された誘電体を用いるように
してもよい。この誘電体では、上記のように貫通孔の開
放端面側を密閉する必要がないので、電極形成作業がよ
り簡単になる利点がある。
【0031】図6は、非貫通孔を有する誘電体を用いた
誘電体同軸共振器の構造の一例を示す斜視図、図7は、
同誘電体同軸共振器の縦断面図である。
【0032】誘電体同軸共振器10の誘電体11は、正
方形の断面形状を有し、一方端面11Aの中心に軸に平
行な円形の非貫通孔12が穿設されている。誘電体11
の孔12の内周面は、軸に平行な面にのみ内導体電極1
3が形成されている。また、誘電体11の外周面は、上
記孔12の先端部に対向する位置に短冊状の入出力用の
端子電極15,16が形成され、この端子電極15,1
6を囲み、かつ、上記非貫通孔12に対向する部分に外
導体電極14が形成されている。上記内導体電極13及
び外導体電極14は、端面11A全体に形成された短絡
電極17により終端されている。
【0033】この誘電体同軸共振器10は、上記端子電
極15,16と内導体電極13間に形成される結合容量
C1,C2を介して信号の入出力が行なわれ、等価回路
は、図8に示すようになっている。構造的には、図1に
示す誘電体同軸共振器1の開放端面に誘電体層が形成さ
れたものであり、図1の誘電体同軸共振器1の外周面2
Bの適所に上記端子電極15,16に相当する電極を形
成すれば、実質的に誘電体同軸共振器10と同一とな
る。
【0034】誘電体同軸共振器10は、上述した方法に
より誘電体11の一方端面11A、外周面及び内周面に
電極4を形成した後、外周面11Bの端子電極15,1
6の形成位置の周囲の電極4を剥離して該端子電極1
5,16を形成する手順で製造される。
【0035】なお、上記端子電極15,16に代えて開
放端面11Dに入出力用の端子電極を1個だけ形成する
ようにしてもよい。
【0036】また、2個以上の非貫通孔を有する誘電体
を用いた場合は、一体成形型誘電体フィルタを容易に構
成することができる。
【0037】図9は、本発明に係る電極形成方法により
製造される一体成形型誘電体フィルタの第1実施例を示
す斜視図、図10は、同一体成形型誘電体フィルタの縦
断面図、図11は、同一体成形型誘電体フィルタの等価
回路図である。
【0038】誘電体フィルタ20は、長方形の断面形状
を有し、軸に平行な一対の非貫通孔22,23が穿設さ
れた角柱状のセラミックス等からなる誘電体21を用い
て構成された表面実装可能な一体成形型誘電体フィルタ
である。
【0039】誘電体フィルタ20は、図11の等価回路
に示すように、2個の誘電体同軸共振器θ1,θ2が一
体成形されたもので、誘電体21の軸に平行な幅広の一
方側面21Aが実装面となっている。誘電体21の非貫
通孔22,23の内周面21E,21Fは、端面21G
から所定寸法L2だけ電極4が形成され、上記側面21
Aの、上記非貫通孔22,23の先端閉塞部に形成され
た電極4に対向する位置に一対の短冊状の端子電極2
4,25が形成されている。
【0040】端子電極24は、側面21Aに接する側面
21Bに回り込ませて形成され、端子電極25は、側面
21Aに接する側面2Cに回り込ませて形成されてい
る。また、誘電体21の側面21A〜21D全体及び両
端面21G,21Hに、上記端子電極24,25を囲む
ようにして電極4が形成されている。
【0041】上記側面21A〜21Dに形成された電極
4は、上記誘電体同軸共振器θ1,θ2の共通の外導体
を構成し、上記内周面21E,21Fに形成された電極
4は、それぞれ上記誘電体同軸共振器θ1,θ2の内導
体を構成し、端面21Gに形成された電極4は、上記内
導体と外導体との短絡電極を構成している。
【0042】上記誘電体同軸共振器θ1,θ2は、誘電
体21内に形成される磁界により磁気的に結合され、端
子電極24と内周面21Eの電極4間に外部結合容量C
e1が構成され、端子電極25と内周面21Fの電極4
間に外部結合容量Ce2が構成されている。
【0043】更に、非貫通孔22,23の先端閉塞部に
形成された電極4と端面21H間で接地容量Cs1,Cs
2が構成されている。なお、この接地容量Cs1,Cs2
は、誘電体フィルタ20の軸方向寸法L1に寄与し、適
当に設定することにより軸方向寸法L1の短縮が可能に
なっている。
【0044】誘電体フィルタ20は、誘電体21の端面
21H側をペースト槽8に浸漬して該端面21H及び側
面21A〜21Dの一部に電極ペースト7を塗布すると
ともに、上述のボイルの法則を用いた方法により誘電体
21の端面21G、側面21A〜21Dの残りの部分及
び内周面21E,21Fに電極ペースト7を塗布した
後、電気炉9により所定の温度で焼成して誘電体21に
電極4を形成し、この後、側面21A,21B,21C
の端子電極の形成位置の周囲の電極4を剥離して該端子
電極24,25を形成して製造される。
【0045】図12は、本発明に係る電極形成方法によ
り製造される一体成形型誘電体フィルタの第2実施例を
示す斜視図、図13は、同一体成形型誘電体フィルタの
縦断面図である。
【0046】図12に示す一体成形型誘電体フィルタ2
0′は、図9において、端面21Hの非貫通孔22,2
3と同軸位置に非貫通孔26,27を穿設したものであ
る。従って、孔22と孔26間及び孔23と孔27間
は、それぞれ仕切壁28と29とにより分離されてい
る。孔26,27の軸に平行な内周面21I,21J
は、端面21Hから所定寸法L3だけ電極4が形成され
ている。
【0047】上記内周面21Iに形成された電極4と内
周面21Eに形成された電極4間で上記接地容量Cs1
が構成され、内周面21Jに形成された電極4と内周面
21Fに形成された電極4間で上記接地容量Cs2が構
成されている。従って、内周面21I,21Jに形成さ
れる電極4の長さ寸法L3を調整することにより上記接
地容量Cs1,Cs2を所要の容量値に調整することがで
きるようになっている。
【0048】一体成形型誘電体フィルタ20′も上記一
体成形型誘電体フィルタ20と同様の手順で製造される
が、誘電体21の端面21H側に電極ペースト7を塗布
する際、上述のボイルの法則を用いた方法により内周面
21I,21Jに塗布される電極ペースト7の寸法L3
を調整することにより接地容量Cs1,Cs2の調整を比
較的高精度に行なうことが可能である。
【0049】上記第2実施例では、結合孔を有しない一
体成形型誘電体フィルタについて説明したが、結合孔を
有する一体成形型誘電体フィルタに対しても本発明に係
る電極形成方法を適用することができる。
【0050】すなわち、図14に示すように、電極ペー
スト7の粘度を高くすると、誘電体30をペースト槽8
に浸漬した場合、径の大きい孔31,32には電極ペー
スト7が浸入するが、径の小さい結合孔33には表面張
力により電極ペースト7が浸入しないから、結合孔33
の径の寸法に応じて電極ペースト7の粘度を適度に調整
することにより孔31,32の内周面にのみ電極を形成
することができる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
液状の導電材が入った導電材槽の上方位置に孔の上端を
閉塞した誘電体を垂直に配置し、この誘電体を第1の気
圧中で所定寸法だけ槽内に浸漬して当該誘電体の下端面
及び外周面に導電材を塗布する第1の工程と、誘電体を
導電材槽に浸漬した状態で、気圧を第1の気圧よりも高
い所定の第2の気圧に昇圧して誘電体の内周面に所定寸
法だけ導電材を塗布する第2の工程と、導電材が塗布さ
れた誘電体を所定の高温度で焼成して導電性の被膜を形
成する第3の工程とを含むようにしたので、誘電体の軸
方向寸法を調整するための導電性被膜の切削作業が低減
される結果、工程が簡素化されて製造が容易となり、製
造の自動化が可能になる
【0052】また、本発明によれば、第2の工程と第3
の工程との間に、誘電体を液状の導電材から引き上げ、
導電材槽内の気圧を第1の気圧よりも低い所定の第3の
気圧に降圧して誘電体の孔に溜まった導電材を排出させ
る工程をさらに含むようにしたので、誘電体の孔に溜ま
った導電材を確実に排出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電極形成方法により製造された誘
電体同軸共振器の第1実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る電極形成方法により製造された誘
電体同軸共振器の第1実施例の縦断面図である。
【図3】本発明に係る電極形成方法を示す概略図で、
(a)は誘電体を塗布材槽に浸漬する前の状態を示す
図、(b)は誘電体を塗布材槽に浸漬した状態を示す
図、(c)は誘電体を塗布材槽の浸漬した状態で気圧を
上昇させた状態を示す図、(d)は塗布材槽から誘電体
を引き上げた状態で気圧を降下させた状態を示す図、
(e)は誘電体に塗布された導電性塗布材の焼成工程を
示す図である。
【図4】導電性塗布材の液面の状態を示す図で、(a)
は誘電体を浸漬したときの導電性塗布材の液面の状態を
示す図、(b)は気圧を上昇したときの導電性塗布材の
液面の状態を示す図である。
【図5】第1実施例に係る誘電体同軸共振器を用いた誘
電体フィルタの内部構造を示す平面図である。
【図6】非貫通孔を有する誘電体を用いた誘電体同軸共
振器の構造の一例を示す斜視図である。
【図7】非貫通孔を有する誘電体を用いた誘電体同軸共
振器の縦断面図である。
【図8】非貫通孔を有する誘電体を用いた誘電体同軸共
振器の等価回路図である。
【図9】本発明に係る電極形成方法により製造される一
体成形型誘電体フィルタの第1実施例を示す斜視図であ
る。
【図10】本発明に係る電極形成方法により製造される
一体成形型誘電体フィルタの第1実施例の縦断面図であ
る。
【図11】本発明に係る電極形成方法により製造される
一体成形型誘電体フィルタの第1実施例の等価回路図で
ある。
【図12】本発明に係る電極形成方法により製造される
一体成形型誘電体フィルタの第2実施例を示す斜視図で
ある。
【図13】本発明に係る電極形成方法により製造される
一体成形型誘電体フィルタの第2実施例の縦断面図であ
る。
【図14】径の小さい結合孔を有する誘電体をペースト
槽に浸漬した状態を示す図である。
【図15】従来の誘電体同軸共振器を示す斜視図であ
る。
【図16】従来の誘電体同軸共振器の製造工程を示す図
で、(a)は誘電体を塗布材槽に浸漬する工程図、
(b)は誘電体に塗布され導電性塗布材を焼成する工程
図、(c)は金属膜が形成された誘電体を研磨する工程
図である。
【図17】従来の誘電体同軸共振器を用いた誘電体フィ
ルタの概略構造を示す平面図である。
【符号の説明】
1,10 誘電体同軸共振器 2,11,21,30 誘電体 3,12,22,23 孔 4 電極 5 密閉容器 6 ポンプ 7 電極ペースト 8 ペースト槽 9 炉 13 内導体電極 14 外導体電極 15,16,24,25 端子電極 20,20′ 誘電体フィルタ 31,32 孔 33 結合孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−801(JP,A) 特開 平5−199013(JP,A) 特開 平2−26105(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01P 7/04 H01P 11/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1又は2以上の軸方向に延びる孔を有す
    る柱状の誘電体の軸に平行な外周面、孔の内周面及び孔
    が設けられた少なくとも一方の端面を導電性の被膜で覆
    ってなる誘電体同軸共振器の導電性被膜形成方法であっ
    て、液状の導電材が入った導電材槽の上方位置に、孔の
    上端を閉塞し誘電体を垂直に配置し、第1の気圧中で
    上記誘電体を所定寸法だけ上記槽内に浸漬して誘電体の
    下端面及び外周面に導電材を塗布する第1の工程と、上
    記誘電体を上記導電材槽に浸漬した状態で、気圧を上記
    第1の気圧よりも高い所定の第2の気圧に昇圧して誘電
    体の内周面に上記所定寸法だけ導電材を塗布する第2の
    工程と、導電材が塗布された誘電体を所定の高温度で焼
    成して導電性の被膜を形成する第3の工程とを含むこと
    を特徴とする誘電体同軸共振器の導電性被膜形成方法。
  2. 【請求項2】 前記第2の工程と前記第3の工程との間
    に、上記誘電体を上記液状の導電材から引き上げ、上記
    導電材槽内の気圧を上記第1の気圧よりも低い所定の第
    3の気圧に降圧して誘電体の孔に溜まった導電材を排出
    させる工程をさらに含むことを特徴とする請求項1記載
    の誘電体同軸共振器の導電性被膜形成方法。
JP50794A 1994-01-07 1994-01-07 誘電体同軸共振器の導電性被膜形成方法 Expired - Fee Related JP3498186B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP50794A JP3498186B2 (ja) 1994-01-07 1994-01-07 誘電体同軸共振器の導電性被膜形成方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP50794A JP3498186B2 (ja) 1994-01-07 1994-01-07 誘電体同軸共振器の導電性被膜形成方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07202527A JPH07202527A (ja) 1995-08-04
JP3498186B2 true JP3498186B2 (ja) 2004-02-16

Family

ID=11475689

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP50794A Expired - Fee Related JP3498186B2 (ja) 1994-01-07 1994-01-07 誘電体同軸共振器の導電性被膜形成方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3498186B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111384493B (zh) * 2018-12-29 2022-02-11 深圳市大富科技股份有限公司 一种介质滤波器及其调试方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07202527A (ja) 1995-08-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100628677B1 (ko) Rf 세라믹 필터의 제조 방법
CN111540989A (zh) 一种具有负耦合结构的滤波器及其制作方法
JP3498186B2 (ja) 誘電体同軸共振器の導電性被膜形成方法
JPS638642B2 (ja)
JPS5952842B2 (ja) 高周波「ろ」波器
JPS58114602A (ja) 分布定数形フイルタ
JPH0336083Y2 (ja)
JPH0323002B2 (ja)
US5841331A (en) Dielectric filter
JPS6110324Y2 (ja)
JP3212805B2 (ja) 誘電セラミックフィルター
JPH07312505A (ja) 誘電体フィルタ
JP2561473Y2 (ja) 誘電体共振器
JPH0323001B2 (ja)
JPH0419843Y2 (ja)
JPH02124601A (ja) 誘導体フィルタの製造方法
JPS6320163Y2 (ja)
JP2892297B2 (ja) 誘電体フィルタの帯域幅調整方法
JP2803541B2 (ja) 同軸型誘電体共振器
CN115938803A (zh) 一种射频薄膜电容器的制备方法
JPH0635522Y2 (ja) 誘電体フィルタ
JPS62108601A (ja) 同軸共振器フイルタ
JPH0535601Y2 (ja)
JPH05102703A (ja) トリプレート形ストリツプラインによるバンドパスフイルタ
EP0957530A1 (en) Dielectric resonator, dielectric filter, dielectric duplexer, and method for manufacturing dielectric resonator

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071205

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081205

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081205

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091205

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees