JP3498049B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

Info

Publication number
JP3498049B2
JP3498049B2 JP2000285351A JP2000285351A JP3498049B2 JP 3498049 B2 JP3498049 B2 JP 3498049B2 JP 2000285351 A JP2000285351 A JP 2000285351A JP 2000285351 A JP2000285351 A JP 2000285351A JP 3498049 B2 JP3498049 B2 JP 3498049B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
organic insulating
insulating film
semiconductor
semiconductor substrate
resist
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000285351A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002093832A5 (ja
JP2002093832A (ja
Inventor
信之 松本
輝幸 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2000285351A priority Critical patent/JP3498049B2/ja
Publication of JP2002093832A publication Critical patent/JP2002093832A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3498049B2 publication Critical patent/JP3498049B2/ja
Publication of JP2002093832A5 publication Critical patent/JP2002093832A5/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2224/00Indexing scheme for arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and methods related thereto as covered by H01L24/00
    • H01L2224/74Apparatus for manufacturing arrangements for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies and for methods related thereto
    • H01L2224/75Apparatus for connecting with bump connectors or layer connectors

Landscapes

  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
  • Drying Of Semiconductors (AREA)
  • Die Bonding (AREA)
  • Encapsulation Of And Coatings For Semiconductor Or Solid State Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体素子や半導
体集積回路などの半導体装置、特に無線通信装置などに
チップ状態で実装する際の取扱いを考慮した半導体装置
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば第2917867号特許公報に
は、図2として、シリコンウエハなどの基材上に、ベン
ゾシクロブテン(Benzocyclobutene)樹脂絶縁膜を塗布
して形成する半導体装置の概略的な構成が記載されてい
る。シリコンウエハなどの半導体基材上に、ベンゾシク
ロブテン等の有機材料を塗布形成するのは、信頼性の向
上を図るためである。さらに半導体基板として、ガリウ
ム砒素などの化合物半導体を用いるときには、有機絶縁
膜によって化合物半導体基板の脆さを補うことができ
る。有機絶縁膜1によって脆さが補われるので、化合物
半導体基板の厚さを薄くすることも可能となり、良好な
高周波特性を得ることができる。
【0003】図8は、有機絶縁膜1が半導体基板2の表
面に形成されている半導体チップ3を角錐コレット4で
吸着して取扱っている状態を示す。角錐コレット4に
は、真空吸引孔5が設けられ、真空ポンプなどに連通し
て真空吸引が行われる。角錐コレット4の先端には、半
導体チップ3を吸着するための凹部6が設けられる。凹
部6の形状は、半導体チップ3の上部の形状に適合し、
半導体チップ3の上部の外形よりも広い開口部と、半導
体チップ3の上部よりも狭い底部との間に、傾斜した接
触面7が形成される。真空吸着される半導体チップ3
は、有機絶縁膜1のトップエッジ部8が角錐コレット4
の接触面7に当接し、有機絶縁膜1の表面と角錐コレッ
ト4の凹部6の底面とは間隔があいた状態で吸着され
る。
【0004】半導体チップ3の有機絶縁膜1のトップエ
ッジ部8は、半導体チップ3をウエハの状態から分離す
るダイシング工程において、有機絶縁膜1ごと半導体チ
ップ3を切断したり、エッチングによって事前に有機絶
縁膜1を除去する際に、必然的に生じる。角錐コレット
4の接触面7が、半導体チップ3の表面に平行な平面か
ら傾斜している角度θは、たとえば120度程度であ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】図8に示すように、従
来の有機絶縁膜1を半導体基板2の表面に有する半導体
チップ3では、トップエッジ部8がダイシング工程での
機械的な切断や、エッチングによる化学的な切断の状態
のまま、表面に対して側壁面が90度に近い角度で形成
されている。このため、トップエッジ部8は、角錐コレ
ット4の接触面7に対し、非常に狭い面積で接触し、半
導体チップ3が強く真空吸着されるときには、トップエ
ッジ部8に大きな接触圧が加わる。このため、トップエ
ッジ部8から有機絶縁膜1にクラックが生じる恐れがあ
る。このようなクラックが生じると、クラックを通じて
外部の湿気が入り込み、半導体基板2上に形成される素
子や集積回路の信頼性を低下させるので、製造工程上好
ましくない。
【0006】さらに、半導体基板2の厚みが薄い場合に
は、有機絶縁膜1のトップエッジ部8と角錐コレット4
の接触面7とが線接触するため、大きな力が半導体基板
2に加わり、半導体基板2を破壊させてしまう恐れも生
じる。特に、ガリウム砒素などの化合物半導体を用いる
半導体基板2では、結晶が脆く、薄い半導体基板2のハ
ンドリングが難しいので、真空吸着の際に破壊が生じる
問題は顕著になる。
【0007】角錐コレット4を用いる半導体チップ3の
ハンドリングは、半導体ウエハ上に複数個半導体チップ
3を形成した後で、ダイシング工程で分離した後のダイ
シング装置からの取出しや、配線基板上に半導体チップ
3を実装マウントするダイボンドの際などに広く行われ
る。半導体チップ3の角錐コレット4によるハンドリン
グが難しいと、半導体チップ3にダメージを与え、後半
歩留りを低下させたり、ダメージを避けるために真空吸
着力を弱める結果、確実な真空吸着が困難になり、生産
性が低下するなどの問題を生じる。
【0008】 本発明の目的は、有機絶縁膜にクラック
を生じさせたり半導体チップを破壊させたりすることな
く、角錐コレットなどを用いた真空吸着を容易に行い、
信頼性の向上を図ることができる半導体装置の製造方法
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、表面に電子素
子または電子回路が形成されている半導体基板と、該半
導体基板の表面を有機絶縁材料で覆って形成される有機
絶縁膜とを含み、該有機絶縁膜の表面のエッジ部に、面
取りが施されている半導体装置を製造する方法であっ
て、半導体基板の表面を有機絶縁材料で覆って、有機絶
縁膜を形成する成膜工程と、成膜工程で形成された有機
絶縁膜の表面に、レジストを塗布する塗布工程と、塗布
工程で塗布されたレジストをパターニングするパターニ
ング工程と、パターニング工程でパターニングされたレ
ジストのエッジ部を、面取りする面取り工程と、面取り
工程でエッジ部が面取りされたレジストと有機絶縁膜と
を、エッチングするエッチング工程とを含むことを特徴
とする半導体装置の製造方法である。
【0010】 本発明に従えば、半導体基板の表面に有
機絶縁膜が形成され、有機絶縁膜のエッジ部に面取りが
施される半導体装置を、成膜工程と、塗布工程と、パタ
ーニング工程と、面取り工程と、エッチング工程とを含
んで製造する。成膜工程では、半導体基板の表面を有機
絶縁材料で覆って有機絶縁膜を形成する。塗布工程で
は、有機絶縁膜の表面にレジストを塗布する。パターニ
ング工程では、レジストを所定の形状パターンにパター
ニングする。面取り工程では、パターニング工程でパタ
ーニングされたレジストのエッジ部を面取りする。エッ
チング工程では、面取りされたレジストと有機絶縁膜と
をエッチングする。レジストの面取りされたエッジ部で
は、レジストのエッジ部も面取り工程で周辺部分の厚み
が薄くなっているので、エッチング工程でエッチングさ
れる有機絶縁膜の表面も、周辺部分が面取りされた形状
でエッチングが終了する。製造される半導体装置は、半
導体基板の表面を覆う有機絶縁膜の周縁のエッジ部に面
取りが施されているので、角錐コレットなどを用いて真
空吸着して取扱う際の信頼性の低下や破損を避けること
ができる。
【0011】また本発明で前記有機絶縁材料は、ベンゾ
シクロブテンであることを特徴とする。
【0012】本発明に従えば、半導体基板の表面をベン
ゾシクロブテンで覆うので、半導体装置としての電気的
特性を向上させ、信頼性を高めることができる。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施形態として
の半導体装置の概略的な断面構成を示す。図1(A)は
実施の一形態としての半導体装置の形状を示し、図1
(B)は実施の他の形態としての半導体装置の断面形状
を示す。
【0022】図1(A)に示す実施形態では、素子10
を覆うように有機絶縁膜11を半導体基板12の表面に
形成して、半導体装置である半導体チップ13が形成さ
れる。有機絶縁膜11は、有機絶縁材料であるベンゾシ
クロブテンで半導体基板12の表面を覆って形成する。
半導体基板12の表面は、素子領域14、スクライブ領
域15および素子領域14に隣接する他の素子領域16
に分かれている。有機絶縁膜11は、素子領域14およ
び素子領域16をそれぞれ覆うように形成され、素子領
域14と他の素子領域16との間のスクライブ領域15
では除去されている。各素子領域14,16を覆う有機
絶縁膜11のトップエッジ部17は、面取り処理が施さ
れてテーパ面18を有する。テーパ面18は、有機絶縁
膜11の表面に対してφの角度だけ傾斜している。トッ
プエッジ部17の断面長さLは、3〜10μmの範囲で
ある。好ましくは、5〜8μmであればよい。3μmに
満たない場合には、角錐コレットとの接触部分が小さく
なるので、ベンゾシクロブテンによる有機絶縁膜11の
トップエッジ部17が破損しやすくなってしまう。ま
た、断面長さLが10μmを超える場合には、テーパ面
18が素子領域14にかかるようになることがあり、信
頼性の点で好ましくない。また、素子10が能動素子で
あれば、能動素子上に存在する誘電体部分の厚みが変化
することにもなるので、高周波特性の劣化の恐れも生じ
て好ましくない。
【0023】図1(B)では、本発明の実施の他の形態
として、素子20を覆うように有機絶縁膜21を半導体
基板22の表面に形成される半導体チップ23で、有機
絶縁膜21を素子領域24の表面を覆うように残し、ス
クライブ領域25では除去し、隣接する素子領域26上
には形成する際に、トップエッジ部27に丸みを帯びた
凸曲面28による面取りを施す状態を示す。丸みを帯び
た凸曲面28をトップエッジ部27に形成することによ
って、角錐コレットなどで真空吸着する際の接触部分に
かかる力が分散し、トップエッジ部27のクラックや半
導体基板22の破損などを防ぐことができる。丸みを有
する凸曲面28の範囲としては、曲率半径rが2μm以
上であれば良い。好ましい状態では、曲率半径rが3μ
m〜6μmの範囲であれば良い。曲率半径rが大きすぎ
ると、凸曲面28の部分が素子領域24,26にかかる
ようになり、図1(A)と同様に、信頼性や高周波特性
の劣化の点で好ましくなくなる。
【0024】図2は、図1に示す半導体チップ13,2
3を図8の角錐コレット4と同等な角錐コレット34で
真空吸引する状態を示す。図2(A)は図1(A)の半
導体チップ13を真空吸引する状態を示し、図2(B)
は図1(B)の半導体チップ23を真空吸引する状態を
示す。半導体チップ13,23のトップエッジ部17,
27には、テーパ面18または凸曲面28が形成されて
いるので、角錐コレット34を真空吸引孔35を介して
吸引する際の凹部36の側壁の接触面37には、比較的
広い面積で接触することができる。これによって接触圧
を分散し、トップエッジ部17,27からのクラックの
発生や、半導体基板12,22の破損を防ぐことができ
る。なお、半導体チップ13では、テーパ面18の角度
φを、角錐コレット34の接触面37の傾斜角θと合わ
せることが好ましい。角錐コレット34の接触面37の
傾斜角θは、図8で説明したように、たとえば120度
となる。
【0025】図3は、図1(A)に示すような半導体チ
ップ13を製造する主要な工程を示す。図3(A)は、
半導体基板12の表面に素子領域14などを形成し、さ
らにその上に有機絶縁膜11を均一に形成している状態
を示す。均一な有機絶縁膜11は、たとえばベンゾシク
ロブテンの63%メシチレン(Mesitylene)溶液を、2
000rpmで60秒スピンコートすることによって塗
布し、その後、窒素雰囲気中で90℃で30分、150
℃で10分、280℃で5分および300℃で5分の熱
処理を加えることによって得られる。このようにして形
成されるベンゾシクロブテンによる有機絶縁膜11の厚
みは、たとえば20μmである。
【0026】図3(B)は、図3(A)で形成した有機
絶縁膜11の表面に、10μmから20μmの厚みにな
るようにノボラック(novolak)のフォトレジスト40
を塗布し、スクライブパターン41および電極引出し孔
42の部分でフォトレジスト40を除去するフォトリソ
グラフを行い、さらにハードベークによってレジストエ
ッジにテーパ43を形成している状態を示す。
【0027】ハードベークでは、露光現象を行ってパタ
ーンを形成したレジストに対して、120℃から200
℃の範囲で数分から数十分、熱処理を施す。本実施形態
に用いられているノボラック系レジストのように、熱硬
化性樹脂からなるレジストであれば、本目的に使用でき
る。原理は、もともとパターンが形成されたレジストが
内部にストレスをもっているため、熱処理が加わること
によって、安定化するため表面積を最少にする方向に樹
脂が変化することに基づく。この原理を用いたものがハ
ードベークで、樹脂(レジスト)の硬化が促進されるだ
けでなく、樹脂(レジスト)の表面が丸くなる。本実施
形態では、140℃のベークを用いているけれども、1
20℃、130℃、140℃、160℃と温度を変化さ
せることによって、レジストの形状を制御できるので、
このレジストをエッチングした際、その形状が、下地の
ベンゾシクロブテンに反映されてベンゾシクロブテンの
エッジ形状を制御できることになる。なお、レジストの
ハードベークは、窒素中でも、大気中でも可能であるけ
れども、下地が、ベンゾシクロブテンの場合、露出して
いる部分が酸素の存在下の熱処理によって劣化する可能
性が有るので、窒素中での熱処理が必要になる。
【0028】図3(C)は、図3(B)の状態からドラ
イエッチングでフォトレジスト40と有機絶縁膜11と
をスクライブパターン41および電極引出し孔42の部
分で除去した状態を示す。ドライエッチングは、六フッ
化硫黄(SF6)と酸素との混合ガスの圧力を7Paと
し、150Wの高周波電力中で、平行平板形のドライエ
ッチング装置によるリアクティブエッチング44として
30分間施す。ドライエッチングの際にフォトレジスト
40もベンゾシクロブテンの有機絶縁膜11と同等のエ
ッチングレートでエッチングを受ける。また、フォトレ
ジスト40のエッジ部分がテーパ43を有しているの
で、ベンゾシクロブテンの有機絶縁膜11のエッチング
形状に、フォトレジスト40の形状が反映され、有機絶
縁膜11のトップエッジ部17にテーパ面18を形成す
ることが可能になる。この後、残っているフォトレジス
ト40を有機溶剤によって剥離し、ベンゾシクロブテン
による有機絶縁膜11のみを残し、半導体基板12を薄
く研磨して30μm〜200μmの厚みにする。さらに
スクライブ領域15を、ダイシング層で切断するダイシ
ングを行う。ダイシングの条件は、ダイシングソーのカ
ットスピードが3〜5mm/秒となるように行う。ダイ
シングソーでカットされる部分は、スクライブ領域15
の幅全体ではなく、スクライブ領域の幅よりは狭くな
る。
【0029】図4は、ダイシング後の個別の半導体チッ
プ13の外観形状を示す。半導体チップ13の周囲に
は、スクライブ領域15のダイシングソーによる切断部
分の残りが存在し、スクライブ領域15の内側に有機絶
縁膜11が形成されている。有機絶縁膜11のトップエ
ッジ部17にはテーパ面18が形成されている。有機絶
縁膜11の表面には、図3の電極引出し孔42に対応す
る電極取出し口45が形成される。
【0030】本実施形態では、半導体基板12としてガ
リウム砒素を用い、さらに厚みを薄くしているので、高
周波特性を良好にすることができる。このような化合物
半導体の半導体基板12としては、ガリウム砒素ばかり
ではなく、インジウムリン、インジウムガリウムリン、
インジウムガリウム砒素、アルミニウムガリウム砒素等
を用いることができる。このような化合物半導体は、薄
くした場合に脆くなり、実装時に半導体チップ13を破
壊しやすくなるけれども、本発明を適用することによっ
て、薄くしても破壊しにくくなるので、本発明による改
善効果は高い。
【0031】化合物半導体の場合、一般に半導体基板1
2を薄くしてダイシングを行うことが多い。薄くなった
半導体チップ13は、素子の熱抵抗を下げたり、実装時
に付けるワイヤの長さを短くして電気信号の損失を小さ
くすることができる効果を有する。しかしながら、たと
えば100μm以下の厚みの場合、半導体基板12の強
度が不足し、従来の技術に関連して説明した図8のよう
な角錐コレット4を使ってダイボンドなどを行うと、半
導体チップ13の周囲に大きな力が加わり、半導体チッ
プ13を破壊せしめるような問題が多く生じてしまう。
本発明の半導体チップ13では、表面にベンゾシクロブ
テンなどの有機絶縁膜11が存在するので、その保護効
果によっても、表面に何も存在しない場合に比べて改善
を図ることができる。
【0032】図5は、ベンゾシクロブテンを有機絶縁膜
11の材料として用いるときに、半導体基板12のチッ
プ厚みとダイボンドによる歩留りとの関係を調査した結
果を示す。有機絶縁膜11を用いる場合には、トップエ
ッジ部17のテーパ面18の角度φを、90度、100
度、150度および160度に変えてみた結果も示す。
ダイボンドに用いる角錐コレット34は、図2に示すよ
うに、接触面37の傾斜角度θとして120度を有す
る。半導体チップ13のトップエッジ部17のテーパ面
18のテーパ角度が120度であれば、チップ厚みが3
0μmまで薄くなっても、200μmのときと歩留りが
変わらないことが判る。実装時のダイボンド圧力は、4
903kPa(500gf/mm2)であり、錫20%
を含有する金錫ダイボンド材を使用して、300℃でダ
イボンドを行っている。なお、何れのテーパ角度でも、
テーパ部分の断面長さLは5〜10μmになるようにし
ている。この断面長さLの範囲では、同じテーパ角度で
ある限り、歩留りに差は生じないことが確認された。歩
留りの判定は、ダイボンド後の半導体チップ13に破損
が生じているかいないかによって行っている。
【0033】図5の結果で、ベンゾシクロブテンによる
有機絶縁膜11が無い場合に比べて、存在する方がテー
パ面18を設けない一点鎖線で示す従来の状態でも歩留
りが改善されることが判る。ただしチップ厚みが100
μmよりも薄くなると、歩留りが低下するので充分では
ない。テーパ角度が100度〜120度に増加するにつ
れて、大きな改善効果が得られる。ただし160度まで
増加すると歩留りを少し減ずるけれども、テーパ面18
を設けない状態よりは充分な効果が認められる。このよ
うにベンゾシクロブテンによる有機絶縁膜11のトップ
エッジ部17にテーパ面18を設けることによって、ダ
イボンド時のチップ割れを防ぐことが可能になり、大幅
な歩留り改善に効果があることが判明している。
【0034】図6は、本発明を適用してマイクロ波の増
幅や発信や混合などを目的にした半導体集積回路である
MMIC(Microwave Monolithic Integrated Cirqui
t)50を形成し、無線通信システムに適用している実
施形態を示す。MMIC50には、送信用高周波回路5
1、受信用高周波回路52、スイッチ回路53などが含
まれる。MMIC50に本発明を適用すると、半導体基
板12,22を覆う有機絶縁膜11,21のトップエッ
ジ部17,27に実装時に無理な力が加わらないので、
半導体基板12,22のチップ厚みを薄くすることが可
能になる。チップ厚みが薄くなることによって、送信用
高周波回路51などの熱抵抗を、実装歩留りを低下させ
ることなく下げることが可能になる。また、配線に用い
るワイヤなどの長さも短くなるので、受信用高周波回路
52などの特性も改善することができる。
【0035】送信用高周波回路51と受信用高周波回路
52は、スイッチ回路53でフィルタ54およびアンテ
ナ55に切換えて接続される。送信用高周波回路51に
は、送信回路56から増幅してアンテナ55から送信す
べき高周波信号が入力される。受信用高周波回路52か
らは、アンテナ55に受信された高周波信号を増幅した
出力が、受信回路57に与えられる。制御回路58は、
各部を制御し、たとえば形態電話装置59として動作す
るように制御する。本発明をMMIC50に適用して携
帯電話装置59としての無線通信システムを構成するこ
とによって、高信頼性を有し、しかも高効率な高周波無
線通信システムの実現が可能になる。
【0036】図7は、図6の実施形態に用いるMMIC
50を形成し、携帯電話装置59として実装するまでの
概略的な製造工程を示す。ステップs1から製造を開始
し、ステップs2ではウエハ処理を行う。ウエハ処理の
工程では、各種半導体プロセスで、MMIC50として
必要な素子や回路を形成する。次にステップs3で、図
3(A)と同様に、ウエハの表面に有機絶縁膜11,2
1を形成する。ステップs4では、有機絶縁膜11,2
1の表面にフォトレジスト40を塗布するレジスト塗布
を行う。ステップs5では、フォトリソグラフィ工程
で、フォトレジスト40にパターニングを行う。ステッ
プs6で、パターニングされたフォトレジスト40にハ
ードベークを行い、図3(B)に示すようにフォトレジ
スト40のエッジ部にテーパ43を形成する。
【0037】ステップs7では、図3(C)と同様にド
ライエッチングを行い、有機絶縁膜11,21の一部と
フォトレジスト40とを同時に除去する。ステップs8
では、ドライエッチングでフォトレジスト40および有
機絶縁膜11,21を除去したスクライブパターン41
の部分を切断するダイシングを行う。ダイシングによっ
て切り離された個々の半導体チップ13,23は、ステ
ップs9で携帯電話装置59のプリント配線基板に、図
2に示すような角錐コレット34を用いて実装する基板
マウントが行われ、ステップs10で製造工程を終了す
る。本実施形態では、前述のように、ダイシング前に半
導体基板12,22の厚みを薄くしても、基板マウント
工程での歩留りの低下を防ぐことができる。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、レジスト
をパターニングする際にエッジ部の面取りを行ってお
き、エッチングでレジストとともに有機絶縁膜を部分的
に除去する際に、レジストのエッジ部の面取りに対応し
て有機絶縁膜にも面取りを施すことができる。以上のよ
うに本発明によれば、半導体基板の表面を覆う有機絶縁
膜の周縁のエッジ部は、予め定める範囲で面取りが施さ
れているので、角錐コレットなどに真空吸着する際に、
接触部分からのクラックの発生や半導体基板の破損など
を防ぐことができ、半導体装置の信頼性を向上させるこ
とができる。
【0039】また本発明によれば、有機絶縁材料として
ベンゾシクロブテンを用い、半導体基板の表面に形成さ
れる電子素子や集積回路などの保護を確実に行わせるこ
とができる。
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態および他の形態による半
導体チップ13,23の概略的な構成を示す断面図であ
る。
【図2】図1の各実施形態の半導体チップ13,23を
角錐コレット34で真空吸着している状態を示す簡略化
した断面図である。
【図3】図1(A)の半導体チップ13の主要な製造工
程を示す簡略化した断面図である。
【図4】図1(A)の実施形態の半導体チップ13の外
観を示す簡略化した斜視図である。
【図5】図1(A)の実施形態の半導体チップ13で、
テーパ面18を設ける効果を示すグラフである。
【図6】本発明の実施のさらに他の形態として、携帯電
話装置59の無線通信システムに用いるMMIC50に
関連する概略的な電気的構成を示すブロック図である。
【図7】図6の実施形態のMMIC50を製造して実装
するまでの概略的な製造工程を示すフローチャートであ
る。
【図8】従来の半導体チップ3を角錐コレット4で真空
吸着する状態を示す簡略化した断面図である。
【符号の説明】
10,20 素子 11,21 有機絶縁膜 12,22 半導体基板 13,23 半導体チップ 14,16,24,26 素子領域 15,25 スクライブ領域 17,27 トップエッジ部 18 テーパ面 34 角錐コレット 37 接触面 40 フォトレジスト 41 スクライブパターン 42 電極引出し孔 43 テーパ 45 電極取出し口 50 MMIC 59 携帯電話装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/56 H01L 21/3065 H01L 21/52 H01L 23/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に電子素子または電子回路が形成さ
    れている半導体基板と、 該半導体基板の表面を有機絶縁材料で覆って形成される
    有機絶縁膜とを含み、 該有機絶縁膜の表面のエッジ部に、面取りが施されてい
    る半導体装置を製造する方法であって、 半導体基板の表面を有機絶縁材料で覆って、有機絶縁膜
    を形成する成膜工程と、 成膜工程で形成された有機絶縁膜の表面に、レジストを
    塗布する塗布工程と、 塗布工程で塗布されたレジストをパターニングするパタ
    ーニング工程と、 パターニング工程でパターニングされたレジストのエッ
    ジ部を、面取りする面取り工程と、 面取り工程でエッジ部が面取りされたレジストと有機絶
    縁膜とを、エッチングするエッチング工程とを含むこと
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記有機絶縁材料は、ベンゾシクロブテ
    ンであることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の
    製造方法。
JP2000285351A 2000-09-20 2000-09-20 半導体装置の製造方法 Expired - Fee Related JP3498049B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000285351A JP3498049B2 (ja) 2000-09-20 2000-09-20 半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000285351A JP3498049B2 (ja) 2000-09-20 2000-09-20 半導体装置の製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002093832A JP2002093832A (ja) 2002-03-29
JP3498049B2 true JP3498049B2 (ja) 2004-02-16
JP2002093832A5 JP2002093832A5 (ja) 2004-08-19

Family

ID=18769437

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000285351A Expired - Fee Related JP3498049B2 (ja) 2000-09-20 2000-09-20 半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3498049B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002093832A (ja) 2002-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6492195B2 (en) Method of thinning a semiconductor substrate using a perforated support substrate
JP4856328B2 (ja) 半導体装置の製造方法
KR920003595B1 (ko) 반도체장치 및 그 제조방법
US7633159B2 (en) Semiconductor device assemblies and packages with edge contacts and sacrificial substrates and other intermediate structures used or formed in fabricating the assemblies or packages
CN112039456B (zh) 体声波谐振器的封装方法及封装结构
KR20190140967A (ko) 처리된 적층 다이들
US20030215985A1 (en) Semiconductor wafer and manufacturing method of semiconductor device
JP2003007706A (ja) 半導体装置の製造方法
US12081191B2 (en) Packaging method of a film bulk acoustic resonator
US11688639B2 (en) Semiconductor device and method
US20080233714A1 (en) Method for fabricating semiconductor device
CN112039464A (zh) Baw谐振器的封装模块及封装方法
US6462419B1 (en) Semiconductor device and method for manufacturing the same
US8112852B2 (en) Radio frequency tunable capacitors and method of manufacturing using a sacrificial carrier substrate
TW202114101A (zh) 晶片封裝體及其製造方法
JP3498049B2 (ja) 半導体装置の製造方法
US6174824B1 (en) Post-processing a completed semiconductor device
US7332414B2 (en) Chemical die singulation technique
JPH08153833A (ja) 半導体装置の製造方法
JP3178519B2 (ja) 半導体デバイス及びその製造方法
JP2001085453A (ja) 半導体装置の製造方法
JPH03101128A (ja) 半導体チップの製造方法
JP2004119573A (ja) 半導体装置の製造方法およびフィルム貼付装置
JP3663100B2 (ja) 半導体装置およびその製造方法、並びに、無線通信システム
US20230081775A1 (en) Chip package and manufacturing method thereof

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees