JP3496891B2 - 核磁気共鳴撮影装置 - Google Patents

核磁気共鳴撮影装置

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JP3496891B2
JP3496891B2 JP25282093A JP25282093A JP3496891B2 JP 3496891 B2 JP3496891 B2 JP 3496891B2 JP 25282093 A JP25282093 A JP 25282093A JP 25282093 A JP25282093 A JP 25282093A JP 3496891 B2 JP3496891 B2 JP 3496891B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、検査対象中の水素や燐
等からの核磁気共鳴信号を測定し、核の密度分布や緩和
時間分布等を映像化する核磁気共鳴撮影装置(以下、M
RI装置と略記する)に用いられる傾斜磁場コイル、お
よびRFプローブに関する。
【0002】
【従来の技術】MRIは、静磁場内に置かれた検査対象
中の水素原子などの原子核が、静磁場強度に比例した特
定の周波数の高周波磁場に共鳴する現象を利用した画像
診断法である。人体の任意断層像が得られるほか、血流
や代謝機能などの生体機能に関する情報をも提供するイ
メージング法である。さらに、最近では、脳の活性化に
よる血流量増大や血中ヘモグロビンの磁気的性質の相違
を利用した脳機能イメージングも開始されており、脳機
能研究の新しい展開が始まろうとしている。この技術に
おいて、断層を数10ミリ秒〜数秒程度で高速撮影する
場合、立ち上りおよび立ち下がりが高速で、かつ強い傾
斜磁場を撮影対象に印加する必要がある。そのため、傾
斜磁場コイルに立ち上りおよび立ち下がりが高速な大電
流を流す必要があり、電源が大規模になる。一般に、傾
斜磁場コイルは複数個のコイルにより、マグネットの発
生する均一な静磁場に、静磁場方向およびそれと直交す
る2方向の傾斜を付与する。静磁場方向の傾斜を付与す
るコイルとしては、コイルの中心においてコイルが発生
する磁場の向きが、静磁場方向を向くように配置された
コイルが用いられる。(日本磁気共鳴医学会編:”NM
R医学”、4章、73頁〜82頁、丸善(199
1))。静磁場方向と直交する方向の傾斜をつけるコイ
ルの、コイルの中心においてコイルが発生する磁場の向
きは、マグネットのタイプにより異なる。永久磁石マグ
ネットに代表される、人体を挿入する筒状内側空間の筒
の軸方向と直交する方向に均一な静磁場を発生するマグ
ネットを用いたMRI装置においては、静磁場方向と直
交する方向の傾斜を付与するコイルとしては、コイルの
中心においてコイルが発生する磁場の向きが、静磁場方
向の傾斜を付与するコイルと同様に静磁場方向を向くよ
うに配置されたコイルが用いられる(特開昭64−64
638号公報)。一方、超電導マグネットに代表され
る、人体を挿入する円筒内側空間の円筒軸方向に均一な
静磁場を発生するマグネットを用いたMRI装置におい
ては、静磁場方向と直交する方向の傾斜を付与するコイ
ルとしては、くら型コイルに代表される、コイルの中心
においてコイルが発生する磁場の向きが、静磁場の方向
に対して直角な方向を向くように配置されたコイルが用
いられる(日本磁気共鳴医学会編:”NMR医学”、4
章、73頁〜82頁、丸善(1991))。傾斜磁場コ
イルの発生する傾斜磁場は、MR画像に3次元的位置情
報を付与するものであるため、その磁場強度の空間的傾
斜は、撮影領域において線形である必要がある。一般
に、コイルの大きさを小さくすれば、それを駆動する電
力は小さくてすむが、同時に、傾斜磁場の線形な領域は
小さくなる。そのため、コイルの大きさを小さくするこ
とにより、コイルを駆動する電力を小さくすることには
限界がある。それに対して、主傾斜磁場コイルに加え、
それよりも小型の局所傾斜磁場コイルを撮影対象の近く
に備えることにより、大規模な電源を必要としないで、
高速撮影を可能とする方法が知られている(特開平2−
80031号公報)。この理由は、電流が作る磁場のあ
る点における強度はビオ・サバールの法則により、電流
とある点の距離の2乗に反比例するため、同じ強さの磁
場を発生させるには、コイルを撮影対象の近くに配置し
た方が電力が小さくてすむからである。
【0003】超電導マグネットに代表される、人体を挿
入する円筒内側空間の円筒軸方向に均一な静磁場を発生
するマグネットを用いたMRI装置において、従来の局
所傾斜磁場コイルを用いて脳機能イメージングを行う場
合、人体と局所傾斜磁場コイルの位置関係は、図1のよ
うになっていた。静磁場の方向をz方向とし、人体の長
手方向を静磁場方向と一致させて局所傾斜磁場コイル支
持用ボビン16の内部に挿入している。図1(a)は局
所傾斜磁場コイルを人体前面から見た平面図、(b)は
局所傾斜磁場コイルを人体頭頂から見た正面図である。
人体に対して高周波磁場を送受信するRFプローブ14
としては、送受信を1つのRFプローブで兼用して行う
タイプでも、送信と受信を別々のRFプローブで行うタ
イプでも、どちらでもかまわない。また、図2は、局所
傾斜磁場コイルの斜視図である。静磁場方向と直交する
方向であるx方向とy方向の傾斜を付与するコイル11
とコイル12は、コイルの中心においてコイルが発生す
る磁場の向きが、静磁場の方向に対して直角な方向を向
くように配置されている。図1において、静磁場にy方
向の傾斜を付与するコイル12を構成する導線のうち、
撮影領域であるRFプローブ14の内部において、z軸
方向の静磁場にy方向の傾斜を付与するのに有効な磁場
を発生するのは撮影領域の近くに位置する導線12−1
である。図3は、局所傾斜磁場コイルを構成する複数の
コイルのうち、静磁場にy方向の傾斜を付与する4つの
コイル12を抜き出した斜視図である。撮影領域の近く
に位置する導線12−1に電流31が矢印方向に流れる
と、導線12−1の周りに電流の向きに右ねじをまわす
方向に磁場33が発生する。4つのコイルに流れる電流
31の作る磁場33を、撮影領域で合成すると磁場34
のようになり、z軸方向の静磁場にy方向の傾斜を付与
する。撮影領域の遠くに位置する導線12−2には、導
線12−1とは逆の方向に電流が流れるため、導線12
−1が発生する磁場を相殺するように磁場35を発生す
る。静磁場にx方向の傾斜を付与するコイル11につい
ても同様であり、撮影領域において、z軸方向の静磁場
にx方向の傾斜を付与するのに有効な磁場を発生するの
は撮影領域の近くに位置する導線11−1である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図1に示す従来の局所
傾斜磁場コイルでは、人体肩15を局所傾斜磁場コイル
を支持する支持用ボビン16の中に入れる必要がある。
そのため、撮影対象は頭部17のみであるにもかかわら
ず、人体肩の空間的なサイズによる制約のため、x方向
の傾斜を付与するコイル11と撮影対象との距離を、肩
幅の半分の長さより小さくすることは困難である。x方
向の傾斜を付与するコイル11とy方向の傾斜を付与す
るコイル12の大きさを小さくすれば、それらを肩より
上に配置することが可能となるが、コイルの作る傾斜磁
場の線形な領域が狭くなるという欠点がある。また、フ
ァラデーの電磁誘導の法則により、導体面を鎖交する磁
場が時間的に変化すると、その変化を妨げるような磁場
を発生するように導体面上に渦電流が生じることが知ら
れている。MRI装置では、静磁場発生用マグネットは
導体によって構成されている。また、通常、マグネット
の内側に円筒導体シールドが存在する。そのため、傾斜
磁場の立ち上り時と立ち下がり時に、マグネットの導体
部のうち人体を挿入する円筒内側空間に最も近い導体面
上、あるいは円筒導体シールド上に渦電流が発生する。
図4(a)は円筒導体シールド41とy方向の傾斜を付
与するコイル12と傾斜磁場の立ち上り時に作られる変
動磁場42を示す斜視図、(b)は円筒導体シールド4
1と変動磁場42と円筒導体シールド41上に生じる渦
電流43を示す斜視図である。y方向の傾斜を付与する
コイル12が傾斜磁場の立ち上り時に作る変動磁場42
の方向は、円筒導体シールド41板面と直交する方向で
ある。x方向の傾斜を付与するコイルの作る磁場の方向
も同様である。そのため、高速撮影で傾斜磁場を高速で
スイッチングする時、傾斜磁場の立ち上り時と立ち下が
り時に作られる変動磁場により、円筒導体シールド41
上に渦電流43が生じる。その渦電流により発生した磁
場が、また導体上に渦電流を作るという具合に、2次放
射、3次放射を繰返すため、その時定数は数10ミリ秒
〜数秒に及ぶ。この渦電流により発生する磁場はMRI
装置の静磁場を乱すため、種々のアーチファクト(偽
像)の原因となり好ましくなく、渦電流の低減が問題と
なっている。本発明はこれらの問題を解消し、静磁場に
傾斜を付与するのに有効な磁場を発生するコイルの導線
部分を、人体肩による制約を受けずに、検査対象に近接
させることにより、強い傾斜磁場を撮影対象に印加する
ことが可能で、かつ、渦電流を低減する局所傾斜磁場コ
イルを具備する核磁気共鳴撮影装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、静磁場を発生するマグネットと、前記マ
グネットの内側に形成された空間内に配置され該空間に
傾斜磁場を発生する複数のコイルからなる傾斜磁場コイ
ルと、前記空間内に配置された検査対象に対して高周波
磁場を送信するRFプローブと、前記被検体から放出さ
れる核磁気共鳴信号を受信するRFプローブとを有する
核磁気共鳴撮影装置において、前記傾斜磁場コイルを、
被検体の頭部を収容し得る径を有した円筒状部材とこの
円筒状部材の両端に設けられ前記円筒状部材の径より大
きな径を有する一対の中空の円盤状部材とからなる傾斜
磁場コイル支持用ボビンと、前記一対の円盤状部材の面
内に互いに発生する傾斜磁場が直するように配置され
た2組の傾斜磁場コイルと、前記円筒状部材と一対の円
盤状部材とが接する近傍の位置に配置され前記2組の傾
斜磁場コイルの発生する傾斜磁場と直する方向に傾斜
磁場を発生する1組の傾斜磁場コイルとで構成するとと
もに、前記受信用RFプローブを前記傾斜磁場コイル支
持用ボビンの円筒状部材に配置したことを特徴としてい
る。
【0006】さらに本発明は、上記課題を解決するため
に、前記ボビンに設けられた傾斜磁場コイルとは別個に
前記静磁場を発生するマグネットに接近して主傾斜磁場
コイルを設けるとともに、前記ボビンに設けられた傾斜
磁場コイルと前記主傾斜磁場コイルとを切り替えて傾斜
磁場電源へ接続するスイッチを備えたことを特徴として
いる。
【0007】
【作用】人体肩を避けて傾斜を付与するコイルを配置で
きるため、静磁場に傾斜を付与するのに有効な磁場を発
生するコイルの導線部分を、従来より撮影対象に近接さ
せることができ、かつコイルの作る磁場の方向が円筒導
体シールド板面と直交しないため、導体面を鎖交する磁
場が従来より少なくなり、傾斜磁場の立ち上り時と立ち
下がり時に、円筒導体シールド板上に生じる渦電流が低
減される。
【0008】
【実施例】図5は本発明の第一の実施例である。ここ
で、(a)は局所傾斜磁場コイルを人体前面から見た平
面図、(b)は局所傾斜磁場コイル人体頭頂から見た正
面図である。また、図6は、本発明の局所傾斜磁場コイ
ル61の斜視図である。z方向の傾斜を付与するコイル
13の直径は33cmとしている。x方向の傾斜を付与す
るコイル11およびy方向の傾斜を付与するコイル12
として、図5のようにコイルの中心においてコイルが発
生する磁場の向きが、z方向を向いたコイルを用いてい
る。人体肩を避けて、x方向の傾斜を付与するコイル1
1およびy方向の傾斜を付与するコイル12を配置でき
るため、図1に示した従来例よりも、静磁場に傾斜を付
与するのに有効な磁場を発生するコイルの導線部分11
−1、12−1を撮影対象に近接させることができる。
また、図5に示したx方向の傾斜を付与するコイル11
およびy方向の傾斜を付与するコイル12の大きさにつ
いては、図1に示した従来例のy方向の傾斜を付与する
コイルと比較して大差が無いため、撮影領域においてコ
イルの作る傾斜磁場の線形の度合いは劣化しない。ま
た、従来例の傾斜磁場コイルより、コイルと人体心臓の
距離が離れるため、安全面でも優れている。また、図7
に示すように、本発明のy方向の傾斜を付与するコイル
12が傾斜磁場の立上り時に作る変動磁場42の方向
は、導体板面と平行であるため、導体を鎖交する磁場が
従来のものに比べて少ない。つまり、傾斜磁場の立ち上
り時と立ち下がり時に円筒導体シールド41上に生じる
渦電流が低減される。x方向の傾斜を付与するコイル1
1についても同様である。
【0009】また、図8のようにRFプローブ14を局
所傾斜磁場コイル支持用ボビン16に支柱81により固
定することにより、RFプローブと局所傾斜磁場コイル
一体型の局所傾斜磁場コイルを作ることができる。ここ
で、(a)はy方向に向かって見た平面図、(b)はz
方向から見た正面図である。脳機能イメージングを目的
とした局所傾斜磁場コイルの場合、RFプローブ14の
長さを20cm以下とするとよい。なぜならば、成人男子
の脳の大きさは最大で20cm程度であり、RFプローブ
の長さをそれ以上長くすると、撮影の目的対象領域以外
からの信号や雑音が混入し、偽像の発生やS/N低下を
引き起こすからである。また、金属で構成されたRFシ
ールドを、RFプローブ14とボビン16の間に設置す
ることにより、RFプローブ14を外部から電磁気的に
遮断することができる。この際、RFシールドとRFプ
ローブが接近するにしたがって感度が低下するため、R
FシールドとRFプローブの距離をできるだけ離すこと
が望ましい。一例を挙げると、ボビン16の内壁にRF
シールドとして銅箔を張ることにより、RFプローブ1
4を外部から電磁気的に遮断することができる。
【0010】次に、本発明の局所傾斜磁場コイルの設置
方法について説明する。図9のように、支持用ボビン1
6にストッパー91付きの回転ローラー92を設け、M
RI装置の人体を挿入する円筒内側空間の内壁93に回
転ローラー92に対する溝94を設けることにより、設
置が簡単となる。(a)はy方向に向かって見た平面
図、(b)はz方向から見た正面図である。すなわち、
局所傾斜磁場コイル使用時に回転ローラー92を溝94
に合わせてスライドさせ、適当な位置においてストッパ
ー91で固定し撮影する。そして、通常撮影(主傾斜磁
場コイルを用いる撮影)を行う場合は、ストッパー91
を解除し回転ローラー92を溝94に合わせてスライド
させ、局所傾斜磁場コイルを取り外すことができる。ま
た、回転ローラー92と内壁の溝94は、図10のよう
な位置に設けることもできる。また、局所傾斜磁場コイ
ル支持用ボビン16とベッド111を一体化すると、高
速撮影時は図11のような位置で撮影し、通常撮影時は
図12のように局所傾斜磁場コイルを円筒内側空間の奥
の方に押し込んでおいて撮影すればよい。
【0011】また、この時、図13(a)に示すように
局所傾斜磁場コイル駆動用電源132のスイッチ135
は、通常撮影時にOFFにし、高速撮影時に図13
(b)のようにONにする。電源132と局所傾斜磁場
コイルを結ぶケーブル136は図13のように円筒内側
空間の内壁93と円筒導体シールド41の間に配置し、
高速撮影時に図13(b)のように局所傾斜磁場コイル
と接続する方法をとることにより、設置が簡便になる。
位置検出装置134を用いて局所傾斜磁場コイル61が
高速撮影時の位置にあるか否かを検出し、スイッチ13
5を自動的に切り換えることにより、人為的な切り換え
ミスを防ぐことができる。また、通常撮影時には図14
(a)のようにスイッチ135を主傾斜磁場コイル14
1に接続し、高速撮影時には図14(b)のようにスイ
ッチ135を局所傾斜磁場コイル61に接続することに
より、主傾斜磁場コイルと局所傾斜磁場コイルとで、駆
動用電源を共用することができる。また、高速撮影時に
も主傾斜磁場コイル141を、静磁場のシミング用に使
用する場合がある。一般に、静磁場のシミング用に使用
する場合には、立ち上りおよび立ち下がりを高速にする
必要がなく、コイルに流す電流も、傾斜磁場発生用に使
用する場合にコイルに流す電流より小さいため、大電力
を必要としない。したがって、静磁場シミング用電源1
51と傾斜磁場コイル駆動用電源132を用意し、スイ
ッチ135により、通常撮影時には図15(a)のよう
に電源132を主傾斜磁場コイル141に接続し、高速
撮影時には図15(b)のように電源132を局所傾斜
磁場コイル61に、電源151を主傾斜磁場コイル14
1に接続することにより、高価な傾斜磁場コイル駆動用
電源132を2つ用意する必要がなくなる。さらに、ボ
ビンの内側に、硬質発砲プラスチック材料、あるいはポ
リノルボルネンやスチレン−ブタジエンブロックコポリ
マーなどの機能性高分子を用いた吸音材を埋め込むこと
により、局所傾斜磁場コイルが発生する振動音を軽減す
ることができる。また、図16のようにボビンを部品1
61、部品162と分割可能な構造にすることにより、
持ち運びが簡単となる。部品161と部品162は穴1
64の位置で結合金具163を使用して一体に結合する
ことができる。
【0012】図17は本発明の第二の実施例である。
(a)はy方向に向かって局所傾斜磁場コイルを見た平
面図、(b)はz方向から局所傾斜磁場コイルを見た正
面図である。人体肩に近い1組のx方向の傾斜を付与す
るコイル171を、人体肩と接触しないように角度を持
たせて配置することにより、静磁場に傾斜を付与するの
に有効な磁場を発生するコイルの導線部分を、図1に示
した従来例より撮影対象に近接させることができる。な
お、図17にはz方向に非対称な形状を示しているが、
対称であってもかまわない。本発明は、以上で説明した
実施例に限らず、MRI装置において、x方向あるいは
y方向の傾斜を付与するコイルのうち少なくとも一組の
コイルとして、コイルの中心においてコイルが発生する
磁場の向きが、静磁場の方向に対して90°以外の角度
をもつように配置された局所傾斜磁場コイルに対して適
用可能であり、同様に静磁場に傾斜を付与するのに有効
な磁場を発生するコイルの導線部分を撮影対象に近接さ
せることができる。
【0013】
【発明の効果】従来装置より静磁場に傾斜を付与するの
に有効な磁場を発生するコイルの導線部分を撮影対象に
近接させることができるため、傾斜磁場コイル駆動にと
もなう消費電力が少なくてすむ。逆に言えば、同じ傾斜
磁場コイル駆動用電源を用いるならば、より強い傾斜磁
場を撮影対象に印加することができる。また、傾斜磁場
の立ち上り時と立ち下がり時に、静磁場発生用マグネッ
ト本体の導体部あるいは円筒導体シールド板上に生じる
渦電流が低減されるため、渦電流が原因で生じるアーチ
ファクト(偽像)を少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】局所傾斜磁場コイルの従来例を示す(a)平面
図、(b)正面図。
【図2】局所傾斜磁場コイルの従来例の斜視図。
【図3】従来の局所傾斜磁場コイルの静磁場にy方向の
傾斜を付与するコイル上を流れる電流と、それが作る磁
場を示す斜視図。
【図4】(a)は円筒導体シールドとy方向の傾斜を付
与するコイルと傾斜磁場の立ち上り時に作られる変動磁
場を示す斜視図、(b)は円筒導体シールドと変動磁場
と円筒導体シールド上に生じる渦電流を示す斜視図。
【図5】本発明の第一の実施例であり、(a)は局所傾
斜磁場コイルを人体前面から見た平面図、(b)は局所
傾斜磁場コイル人体頭頂から見た正面図。
【図6】本発明の第一の実施例の局所傾斜磁場コイルの
斜視図。
【図7】本発明の局所傾斜磁場コイルの静磁場にy方向
の傾斜を付与するコイルと円筒導体シールド板を示す斜
視図。
【図8】RFプローブと一体型の局所傾斜磁場コイルを
示す(a)平面図、(b)正面図。
【図9】局所傾斜磁場コイル支持用ボビンに回転ローラ
ーを付けた第一例を示す(a)平面図、(b)正面図。
【図10】局所傾斜磁場コイル支持用ボビンに回転ロー
ラーを付けた第二例を示す正面図。
【図11】ベツドを一体化した局所傾斜磁場コイルの高
速撮影時の位置を示す断面図。
【図12】ベツドを一体化した局所傾斜磁場コイルの通
常撮影時の位置を示す断面図。
【図13】主傾斜磁場コイルとその駆動用電源と局所傾
斜磁場コイルとその駆動用電源の配線の第一例を示し、
(a)通常撮影時、(b)高速撮影時の接続を示す一部
断面図。
【図14】主傾斜磁場コイルとその駆動用電源と局所傾
斜磁場コイルとその駆動用電源の配線の第二例を示し、
(a)通常撮影時、(b)高速撮影時の接続を示す一部
断面図。
【図15】主傾斜磁場コイルとその駆動用電源と局所傾
斜磁場コイルとその駆動用電源の配線の第三例を示し、
(a)通常撮影時、(b)高速撮影時の接続を示す一部
断面図。
【図16】分割して構成される局所傾斜磁場コイルを示
す斜視図。
【図17】本発明の第二の実施例の局所傾斜磁場コイル
であり、(a)平面図、(b)正面図。
【符号の説明】
11…静磁場にx方向の傾斜を付与するコイル、11−
1…撮影領域の近くに位置する導線、12…静磁場にy
方向の傾斜を付与するコイル、12−1…撮影領域の近
くに位置する導線、12−2…撮影領域の遠くに位置す
る導線、13…z方向の傾斜を付与するコイル、14…
RFプローブ、15…人体肩、16…局所傾斜磁場コイ
ル支持用ボビン、17…頭部、31…電流、33…磁
場、34…合成磁場、35…磁場、41…円筒導体シー
ルド、42…変動磁場、43…渦電流、61…局所傾斜
磁場コイル、81…支柱、91…ストッパー、92…回
転ローラー、93…円筒内側空間の内壁、94…回転ロ
ーラーに対する溝、111…ベッド、132…局所傾斜
磁場コイル駆動用電源、134…位置検出装置、135
…スイッチ、136…電源と局所傾斜磁場コイルを結ぶ
ケーブル、141…主傾斜磁場コイル、151…静磁場
シミング用電源、161、162…ボビン部品、163
…結合金具、164…穴。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−272335(JP,A) 特開 昭63−292607(JP,A) 特開 昭64−86955(JP,A) 特開 平3−133428(JP,A) 特開 平4−2329(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/055

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静磁場を発生するマグネットと、前記マグ
    ネットの内側に形成された空間内に配置され該空間に傾
    斜磁場を発生する複数のコイルからなる傾斜磁場コイル
    と、前記空間内に配置された検査対象に対して高周波磁
    場を送信するRFプローブと、前記被検体から放出され
    る核磁気共鳴信号を受信するRFプローブとを有する核
    磁気共鳴撮影装置において、 前記傾斜磁場コイルが、被検体の頭部を収容し得る径を
    有した円筒状部材とこの円筒状部材の両端に設けられ前
    記円筒状部材の径より大きな径を有する一対の中空の円
    盤状部材とから成る傾斜磁場コイル支持用ボビンと、前
    記一対の円盤状部材の面内に互いに発生する傾斜磁場が
    するように配置された2組の傾斜磁場コイルと、前
    記円筒状部材と一対の円盤状部材とが接する近傍の位置
    に配置され前記2組の傾斜磁場コイルの発生する傾斜磁
    場と直する方向に傾斜磁場を発生する1組の傾斜磁場
    コイルとから成り、前記受信用RFプローブが前記傾斜
    磁場コイル支持用ボビンの円筒状部材に配置されている
    ことを特徴とする核磁気共鳴撮影装置。
  2. 【請求項2】前記ボビンに設けられた傾斜磁場コイルと
    は別個に前記静磁場を発生するマグネットに接近して主
    傾斜磁場コイルが設けられるとともに、前記ボビンに設
    けられた傾斜磁場コイルと前記主傾斜磁場コイルとを切
    り替えて傾斜磁場電源へ接続するスイッチを備えたこと
    を特徴とする請求項1に記載の核磁気共鳴撮影装置。
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