JP3494902B2 - Vcm磁気回路 - Google Patents

Vcm磁気回路

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータの記
憶装置であるハードディスクドライブのヘッドアクセス
に用いられるVCM(ボイスコイルモータ)磁気回路に
関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの記憶装置であるハードデ
ィスクドライブは、図4に示すようにピボット32を中
心にして回転するアーム33の先端に取り付けられた磁
気ヘッド34を介して、各種データの書き込みや読み出
しを行う。その際、回転するメディアディスク35の所
定の位置への磁気ヘッド34の移動は、VCM磁気回路
30内のコイル31に流す電流を制御することにより調
節されている。なお、記録媒体を塗布して作られるメデ
ィアディスク35のサイズは、2.5インチと3.5イ
ンチが主流である。磁気ヘッドの移動を調節するVCM
磁気回路には、図5に示すように、平板状のアップヨー
ク41に接着し、端面を二極に磁化した平板状の永久磁
石40の1対を、空隙を介して異なる磁極が対向するよ
うに配置した磁石両側配置構造(a)と、平板状のアッ
プヨーク41に接着し、端面を二極に磁化した平板状の
永久磁石40とアップヨーク41とを、空隙を介して対
向するように配置した磁石片側配置構造(b)のものが
ある。そして、上記空隙にはコイル43が配置され、コ
イル43に電流を流すと、空隙には二極の磁界が発生す
る。また、2枚のアップヨーク41は、通常、サイドプ
レート42で連結される。
【0003】近年、ハードディスクドライブは、更なる
大容量化、高速化を実現するため、上記空隙の磁束密度
をより高くすることが求められている。空隙の磁束密度
を高くするには、空隙を狭める、永久磁石の厚みを
増加させる、永久磁石の磁気特性を向上させることが
考えられる。このうち、空隙を狭めることは、コイルを
配置するための空間を最低限、確保する必要があるの
で、一定の限界がある。そのため、一般には、永久磁石
の厚みを増加させるか、永久磁石の磁気特性を向上させ
ることにより、空隙の高磁束密度化を図っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】機器の小型化、特にノ
ート型パーソナルコンピュータの薄型化のためには、永
久磁石の厚みを増加させても、磁気回路の全高を高くす
ることはできない。そのため、永久磁石を厚くした分
は、アップヨークを薄くする必要がある。しかしなが
ら、アップヨークは永久磁石の磁束を効率的に空隙に流
す働きがあるため、アップヨークが薄くなると空隙以外
に流れる磁束が増えてしまう。磁気回路から漏れた磁束
を漏れ磁束(漏れ磁場)と言うが、VCM磁気回路にお
いてこの漏れ磁束が多いと、データの書き込みや読み出
し時のエラーの原因となったり、VCM磁気回路の上下
に置かれる基板、フロッピーディスク等のメディアディ
スク、磁気ヘッド等に悪影響を与えることになる。一般
に、漏れ磁束の許容値として、図4の磁気ヘッド34部
分で2G以下、メディアディスク35のVCM磁気回路
30よりで100G以下、VCM磁気回路30の上下1
0mmの位置で100G以下とされている。
【0005】このように、多くのVCM磁気回路では、
空隙の磁束密度を高くするために、永久磁石の厚みを増
加させた結果、アップヨークの厚みが十分にとれなくな
り、そのため、VCM磁気回路の上下での漏れ磁場が大
きな問題となっている。なお磁気ヘッド部分やメディア
ディスク部分は、VCM磁気回路の上下とは異なり、漏
れ磁場が問題になることは少ない。
【0006】ここで、VCM磁気回路の上下に発生する
漏れ磁場について、図4のAB線に沿う断面図である図
3により説明する。図3は、永久磁石の磁化20をM0
1、M02、M03、M04、アップヨークの磁化21
をM11、M12とモデル化したものである。なお、下
部アップヨークの磁化の影響は距離が遠いので無視でき
るものとし、サイドプレートも磁性体であるので磁化は
発生するが、アップヨークに比べて薄く、その影響度は
小さいので省略した。磁場はクーロンの法則によって計
算した各部の磁性体の磁化の重ね合わせで求めることが
できる。クーロンの法則によれば、アップヨーク上の漏
れ磁場22は、磁性体の磁化の大きさ、磁化ベクトルと
方向ベクトルの余弦及び磁性体の体積に比例し、磁性体
からの距離r01、r11に反比例する。アップヨーク
上の漏れ磁場22は、図3に示すように、VCM磁気回
路内の永久磁石の磁極が反転する部分の直上で最大とな
り、磁気回路が対称であるため、磁化方向はアップヨー
クの磁化方向と平行となる。また、この図3から、永久
磁石の磁化20により漏れ磁場は大きくなり、上部アッ
プヨークにより弱められることがわかる。なお、通常ア
ップヨークは十分な厚さをもっていないので、永久磁石
の磁化の効果の方が強くなる。すなわち、VCM磁気回
路の空隙の磁束密度を上昇させるために、永久磁石の磁
化を強めたり、その体積を増やしたり、あるいは、アッ
プヨークの体積を減らすと、アップヨーク上の漏れ磁場
が増えるという問題があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
VCM磁気回路の空隙の磁束密度を上昇させても、漏れ
磁場が増加しないVCM磁気回路について鋭意検討した
結果、アップヨークを改良することにより課題を解決で
きることを見いだし、本発明を完成するに至った。すな
わち、本発明は、平板状のアップヨークに接着し、端面
を二極に磁化した平板状の永久磁石の1対を、空隙を介
して異なる磁極が対向するように配置し、該アップヨー
永久磁石の磁化方向と直角方向に、方向性ケイ素鋼
板を積層し、方向性ケイ素鋼板の圧延方向が永久磁石の
磁束の通る方向に一致させたことを特徴とするVCM磁
気回路である。また、もう一つの本発明は、平板状の
アップヨークに接着し、端面を二極に磁化した平板状
の永久磁石と第2アップヨークとを、空隙を介して対向
するように配置し、第1及び第2のアップヨーク永久
磁石の磁化方向と直角方向に、方向性ケイ素鋼板を積層
、方向性ケイ素鋼板の圧延方向が永久磁石の磁束の通
る方向に一致させたことを特徴とするVCM磁気回路で
ある。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、本発明について図面を参照
して、詳細に説明する。本発明の特徴は、VCM磁気回
路において、アップヨークが、永久磁石の磁化方向と直
角方向に、方向性ケイ素鋼板を積層し、方向性ケイ素鋼
板の圧延方向が永久磁石の磁束の通る方向に一致させた
ものであるという点にある。すなわち、図1に示したよ
うに、本発明のVCM磁気回路では、アップヨーク上の
漏れ磁場を減らすため、方向性ケイ素鋼板の圧延方向を
永久磁石1の磁束が流れる方向に揃え、方向性ケイ素鋼
板をその方向と直角方向に積層した構造を有するアップ
ヨーク2とする。また、空隙にはコイル4が設けられ、
2枚のアップヨーク2はサイドプレート3で連結され
る。ここで、方向性ケイ素鋼板とは、鉄の磁化しやすい
結晶方位が圧延方向のみに揃うように製造されたケイ素
鋼板で、圧延方向に高透磁率となる特性を有する。方向
性ケイ素鋼板の厚みは、0.35mmや0.5mmが定
尺である。これを複数枚積層し、かしめや溶接により、
数mm厚のアップヨークを作製する。
【0009】図2により、本発明のVCM磁気回路にお
ける方向性ケイ素鋼板の作用を説明する。図2に示した
ように、アップヨーク10、13上には漏れ磁場11、
14が発生する。この漏れ磁場11、14は、永久磁石
の磁化とアップヨーク10、13の磁化によって作られ
るものであるが、従来例の低炭素鋼で作られたアップヨ
ークからなるVCM磁気回路(a)では、永久磁石の極
性の切り替わる位置の磁化M4以外は、M2やM3に代
表されるように、アップヨークに対して水平ではない。
水平でない磁化は、M3の位置では、M4と同様、永久
磁石の磁場とは逆方向の磁場を発生し、漏れ磁場11を
打ち消そうとする。しかし、M2の磁化は、アップヨー
クM2磁化による磁力線12からわかるように、永久磁
石による磁場と同じ方向であるため、漏れ磁場11を増
やしてしまう。
【0010】これに対して、本発明のVCM磁気回路
(b)では、アップヨーク13は方向性ケイ素鋼板で作
られているので、アップヨーク13の磁化はほとんどが
水平方向となり、アップヨーク磁化による磁力線15か
らわかるように、従来例のM2位置に対応する磁化M1
2による磁界は、永久磁石の磁場とは逆方向になって漏
れ磁場14をキャンセルする。しかも、方向性ケイ素鋼
は従来例の低炭素鋼に比べて透磁率が高いので、漏れ磁
場を少なくするのに最も有効な、永久磁石の極性の切り
替わる位置であるM14位置の磁化を大きくすることが
でき、漏れ磁場の低減がより図れる。
【0011】
【実施例】次に、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細
に説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定され
るものではない。
【0012】(実施例)図2に示したような磁石両側配
置のVCM磁気回路において、従来通りの組立を行った
もの(a)と、方向性ケイ素鋼板を積層してアップヨー
クの磁化処理を行った本発明(b)についてVCM磁気
回路上10mmの位置での漏れ磁場を比較した。結果を
表1に示す。なお、従来例のアップヨークの材質とし
て、低炭素鋼板(磁界5Oeでの比透磁率1000)、
本発明には方向性ケイ素鋼板(圧延方向の磁気特性は磁
界5Oeでの比透磁率3700)を使用した。また、V
CM磁気回路の永久磁石は、Nd−Fe−B焼結磁石で
あり、最大エネルギー積が45MGOe、磁気回路の寸
法は空隙3.5mm、磁石厚み4.5mm、アップヨー
ク厚み4mmの2.5インチハードディスクドライブ用
のものであった。その結果、本発明の漏れ磁場は従来例
に比べて、十分に低かった。
【0013】
【表1】
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、漏れ磁場を効果的に減
らすことができるため、今後のハードディスクドライブ
の高容量化、高速化、小型化に伴うVCM磁気回路の高
磁束密度化、小型化の実現に多大な貢献をするものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断面図であり、(a)は磁石両側配置
型、(b)は磁石片側型を示す。
【図2】アップヨークの磁化分布と漏れ磁場を示したV
CM磁気回路の断面図であり、(a)は従来例、(b)
は本発明を示す。
【図3】VCMの磁化分布と漏れ磁場を示した説明図で
ある。
【図4】ハードディスクドライブの概略図である。
【図5】従来のVCM磁気回路の断面図であり、(a)
は磁石両側配置型、(b)は磁石片側型を示す。
【符号の説明】
1、40 永久磁石 2、41 アップヨーク 3、42 サイドプレート 4、31、43 コイル 10 アップヨーク(低炭素鋼) 11、14、22 漏れ磁場 12、15 アップヨークM2磁化による磁力線 13 アップヨーク(方向性ケイ素鋼板) 20 永久磁石の磁化 21 アップヨークの磁化 30 VCM磁気回路 32 ピボット 33 アーム 34 磁気ヘッド 35 メディアディスク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−235153(JP,A) 特開 平5−41044(JP,A) 特開 平4−337573(JP,A) 特開 昭55−88559(JP,A) 特開 平5−38130(JP,A) 特開 平6−98519(JP,A) 特開 平6−70529(JP,A) 特開 平8−297930(JP,A) 特開 平2−146952(JP,A) 実開 昭61−114980(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G11B 21/00 - 21/06 H02K 33/00 - 33/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状のアップヨークに接着し、端面を
    二極に磁化した平板状の永久磁石の1対を、空隙を介し
    て異なる磁極が対向するように配置し、該アップヨーク
    永久磁石の磁化方向と直角方向に、方向性ケイ素鋼板
    を積層し、方向性ケイ素鋼板の圧延方向が永久磁石の磁
    束の通る方向に一致させたことを特徴とするVCM磁気
    回路。
  2. 【請求項2】 平板状の第1アップヨークに接着し、端
    面を二極に磁化した平板状の永久磁石と第2アップヨー
    クとを、空隙を介して対向するように配置し、第1及び
    第2のアップヨーク永久磁石の磁化方向と直角方向
    に、方向性ケイ素鋼板を積層し、方向性ケイ素鋼板の圧
    延方向が永久磁石の磁束の通る方向に一致させたことを
    特徴とするVCM磁気回路。
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WO2005112053A1 (ja) * 2004-05-13 2005-11-24 Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. 耐食性に優れた磁気回路およびボイスコイルモータもしくはアクチュエーター
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