JP3494689B2 - 電解液流通型電池 - Google Patents
電解液流通型電池Info
- Publication number
- JP3494689B2 JP3494689B2 JP34542493A JP34542493A JP3494689B2 JP 3494689 B2 JP3494689 B2 JP 3494689B2 JP 34542493 A JP34542493 A JP 34542493A JP 34542493 A JP34542493 A JP 34542493A JP 3494689 B2 JP3494689 B2 JP 3494689B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrolyte
- supply
- stack
- sub
- electrode chamber
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
Landscapes
- Secondary Cells (AREA)
- Fuel Cell (AREA)
- Filling, Topping-Up Batteries (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、両電極室又は一方の電
極室に電解液を循環させ2次電池の電解液を外部からポ
ンプで循環させ電極室で活物質の酸化還元により充電及
び放電を行う電解液流通型電池に関するものである。 【0002】 【従来技術】電解液流通型電池の例として、レドックス
フロ−電池について説明する。図7に示すように、レド
ックスフロ−電池は、隔膜1により仕切られた正電極室
1a及び負電極室1bを1ユニットとしたセル24を双
極板4を介して複数個積層してなる電解槽30と、正極
電解液タンク5、負極電解液タンク8と、正極電解液及
び負極電解液の各電解液を電解槽30に供給するポンプ
11、12及び周辺の配管類6、7、9、10で構成さ
れている。正電極室1aには電極板2、各負極室1bに
も電極板3が設置されている。 【0003】電解液として鉄イオン及びクロムイオンの
塩酸溶液を使用する鉄−クロ−ム電池を例に取れば、放
電した状態では負極電解液タンク8に3価のクロムイオ
ン 貯えられ、ポンプ12から管9、10を通して各負極室
1bに3価のクロムイオン塩酸溶液を、ポンプ11から
管6、7を通して各正極室1aに2価の鉄イオン 【0004】上記セル24内の正極室1aでは管6から
鉄イオン塩酸溶液が電極板2の両面を均等に下から上に
流れ、管7から流出し負極室1bでは管9からクロムイ
オン塩酸溶液が電極板2の両面を均等に下から上に流
れ、管10から流出し循環している。 【0005】外部電源(図示せず)から電極端子13、
14を通して電流を流し充電を行うと、イオン交換膜で
ある隔膜1及び双極板4を介して電流が流れ、正極室1
aでは2価の鉄イオンが電子を1個失い3価の鉄イオン
となり、負極室1bでは3価のクロムイオンが電子を1
個受取り2価のクロムイオンとなる。この状態で電気エ
ネルギ−が貯蔵される。放電の場合は、この逆の反応が
起こり電極端子13、14を通して外部に電力を取り出
すことができる。 【0006】図8は従来の電解液流通型電池のシャント
電流経路を示す図である。図示するように、正の電極端
子13から流入した充電電流A0は100%全て上記電
解液の酸化還元反応に使用されるのではなく、マニホ−
ルドと呼ばれる流路孔6a、7a(9a、10a)から
漏洩するシャント電流A1〜Anが流れている。 【0007】電解液流通型電池は1セル当りの起電力が
小さいため、セルを複数個積層化した電池スタックを構
成して使用している。従って、電池スタックは電圧を大
きくすることができるが、その分スタック内のセル間に
大きな電位勾配が生じる。 【0008】一方、図8に示すように電池スタック内の
各セルは、流路孔6a、7aの電解液を介して電気的に
つながっている。従って、セル間の電位勾配によりこの
流路孔6a、7a(9a、10a)を通じて図9に示す
ように充電の際の酸化還元反応に関与しない漏れ電流、
いわゆるシャント電流が流れるため、電流効率が低下す
るという問題があった。シャント電流は電位勾配に比例
するため、電池スタックのセル積層数が増えるほど増大
し、スタック(積層)の中央部に位置したセルの流路孔
6a、7aに集積され最も多くなる。 【0009】この問題を解決するための技術として特開
昭63−69151号公報に開示されたものがある。図
10はそのサブスタックの構成例を示す図である。これ
は適切な個数のセルをサブスタック22の形でまとめ、
両端を液仕切板20で電解液を止め、サブスタック22
の中央に電解液供給排出板21を設け、そこに設けられ
た流路孔6a、7a、流入口6b、流出口7bを通して
サブスタック内を循環させるものである(負電解液は流
路孔9a、10aを通して循環)。電解液はサブスタッ
ク単位で液仕切板20で区切られるためにシャント電流
は大きくならない。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この技
術によれば、電解液の供給排出は各サブスタック22毎
に行われ、中央部に配置した1枚の電解液供給排出板2
1を通して、外部配管と接続されている。これは上記の
シャント電流を低減する為に有効であるが、電解液供給
排出口がサブスタック22中央部の1個所にしか確保さ
れていないため、電解液循環の圧力損失が高くなり、ま
た、各セルの電解液の分配が均一になりにくい。これら
は、ポンプ消費動力増大や電圧効率低下の原因となるた
め、ポンプ動力を含めたシステム全体の効率が低下する
という問題があった。 【0011】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、上記問題点を除去し、極めて簡易な手段を用いて、
シャント電流を低減しシステム全体の効率向上を図った
電解液流通型電池を提供することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に記載の発明は、図1に示すように流入孔6
a,9a及び流出孔7a,10aを有し、隔膜1で仕切
られた正電極室及び負電極室からなるセル24を複数個
積層してサブスタック22を構成し、該サブスタック2
2を複数個集積し電池を構成し、外部から流入孔6a,
9a及び流出孔7a,10aを通してセル24内の正電
極室及び/又は負電極室に電解液を循環させ、電極室で
活物質の酸化還元により充電及び放電を行う電解液流通
型電池において、サブスタック22の両端に当該サブス
タック22から隣のサブスタック22へ電解液が流れる
のを防ぐ電解液仕切り板の機能を有する電解液供給排出
板23を設け、該電解液供給排出板23のそれぞれに複
数個(図では2個)の供給口6d,9dと排出口7d,
10dを設け、該供給口6d,9d及び排出口7d,1
0dのそれぞれを流入孔6a,9a及び流出孔7a,1
0aに連通せしめたことを特徴とする。 【0013】また、請求項1に記載の発明は電解液供給
排出板は当該サブスタック22から隣のサブスタック2
2へ電解液が流れるのを防ぐ電解液仕切り板の機能を有
していることを特徴とする。 【0014】 【作用】本発明は上記構成を採用することにより、サブ
スタック22の両端の電解液供給板23の供給口6d,
9dから電解液を供給できるから、各セル24への電解
液供給系統は複数系統(図1では2系統)になる。その
ためセル24の流路孔6a、7a、9a、10a供給管
及び、排出管の流速が大幅に減少し、従来の1系統に較
べ分流路圧力損失が1/4に低減され各セル24への電
解液分配も均等になる。また、セル24の積層個数は電
解液供給排出板23で適切な個数で区切られているため
シャント電流が増加することはない。 【0015】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1及び図2は本発明の電解液流通型電
池のサブスタックの構成を示す図で、図1はサブスタッ
クの分解斜視図、図2は電解液流通型電池の正面図であ
る。図示するようにサブスタック22は適切な個数、即
ち複数個(数十個)のセル24を積層し、両端を電解液
供給排出板23で区切りを付けたものである。 【0016】各電解液供給排出板23には正極液を供給
排出する正極液供給口6d、正極液排出口7d及び、負
極液を供給排出する負極液供給口9d、負極液排出口1
0dが設けられている。正極液供給口6d、正極液排出
口7d及び、負極液供給口9d、負極液排出口10dは
電極板2、3、隔膜1、双極板4に設けられたマニホ−
ルドと呼ばれる流通孔6a、7a、9a、10aに連通
している。 【0017】サブスタック22は複数(図では3個)積
層して電解液流通型電池が構成される。正極液は管6か
ら各電解液供給排出板23の正極液供給口6dに供給さ
れ、流路孔6a、電極板2のスリット6cを通り、電極
部2a(正極)を下から上に流れ、スリット7c、流路
孔7aに排出され、正極液排出口7dから管7を通って
循環している。負極液は管9から各電解液供給排出板2
3の負極液供給口9dに供給され、流路孔9a、電極板
3のスリット9cを通り電極部3a(負極)を下から上
に流れ、スリット10c、流路孔10aに排出され、負
極液排出口10dから管10を通って循環している。 【0018】従って各スタックでは、正極液は両側の電
解液供給排出板23,23の正極液供給口6d,6dか
ら供給され各セル24の正電極室を通り2個所の正極液
排出口7dから排出され循環している。同様に負電極液
も2個所の負極液供給口9dから供給され各セル24の
負極室を通り2個所の負極液排出口10dから排出され
循環している。電解液供給排出板23は電解液仕切り板
の機能を有し、各スタックから排出された電解液は直接
隣のスタックへ循環することはない。 【0019】図3はサブスタック22に分割した場合の
シャント電流の比較図である。図から分かるように、サ
ブスタック22に分割しなかった場合、電解液は各セル
24を縦貫して流れるので外部から供給された充電電流
A0は各セル24のシャント電流の為、有効な充電電流
は曲線cに示す特性となり中央部では最大シャント電流
dが流れる。サブスタック22に分割した場合は各サブ
スタック22で電解液の流れが区切られるため曲線aに
示す特性となり最大シャント電流bはシャント電流dに
較べ減少しエネルギー損失も減少する。 【0020】図4は電解液の流量−圧力特性を示す図で
ある。前述したように電解液流通型電池の電解液はポン
プ11、12(図7参照)で循環しているが、図4はそ
の流量と圧力の関係を示すものである。本発明の電解液
流通型電池では、電解液は各サブスタック22の両端の
各電解液供給排出板23から供給排出されるので流路は
2系統になる。図から分かるように2系統の場合は従来
の1系統に較べ30〜40%ほど圧力損失が低減するこ
とが分かる。従って、ポンプ11、12の消費動力も低
減される。 【0021】図5は2系統の場合のセルの位置と電圧分
布を示す図で、図6は1系統の場合のセルの位置と電圧
分布を示す図である。両図を比較して分かるように流路
が2系統の場合は、1系統に較べて各セル24の流量が
均等に流れるので放電が進行しても各セル24間の電圧
のバラツキが小さいことがわかる。流路が1系統の場合
と2系統の場合を比較するとシャント電流対策の効果は
略同じで電流効率にして約95%であった。一方、電圧
効率は各セル24間のバラツキが小さいことから2系統
の方が約2%程度上回っている。更に、圧力損失も低減
されるためポンプ消費動力を含めたシステム効率で比較
すると2系統の方が高効率になる。 【0022】なお、上記実施例ではサブスタック22の
両端の電解液供給排出板23にそれぞれに2個の供給口
6d,9dと2個の排出口7d,10dを設け、電解液
の流路が2系統になる例を示したが、これはシャント電
流及び圧力損失を考慮して決めたもので、これらの点を
考慮することにより良い結果となる場合は、電解液供給
排出板23に設ける供給口は2個以上とし、電解液の流
路も2系統以上としてもよいことは当然である。 【0023】 【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明によ
れば、サブスタックの両端に当該サブスタックから隣の
サブスタックへ電解液が流れるのを防ぐ電解液仕切り板
の機能を有する電解液供給排出板を設け、該電解液供給
排出板のそれぞれに複数個の供給口と排出口を設け、該
供給口及び排出口のそれぞれを前記流入孔及び流出孔に
連通せしめたので下記のような優れた効果が期待でき
る。 (1)サブスタック毎に電解液の流路を仕切るのでセル
積層数が増加してもシャント電流の割合は増加せず積層
数増加による充放電時の電流効率が向上する。 (2)電解液の流路を複数系統にしたことで各セルの電
解液の流量が均一になり従来技術に較べて圧力損失が低
減されポンプの消費電力が減少し、各セル間の電圧のバ
ラツキも減少する。
極室に電解液を循環させ2次電池の電解液を外部からポ
ンプで循環させ電極室で活物質の酸化還元により充電及
び放電を行う電解液流通型電池に関するものである。 【0002】 【従来技術】電解液流通型電池の例として、レドックス
フロ−電池について説明する。図7に示すように、レド
ックスフロ−電池は、隔膜1により仕切られた正電極室
1a及び負電極室1bを1ユニットとしたセル24を双
極板4を介して複数個積層してなる電解槽30と、正極
電解液タンク5、負極電解液タンク8と、正極電解液及
び負極電解液の各電解液を電解槽30に供給するポンプ
11、12及び周辺の配管類6、7、9、10で構成さ
れている。正電極室1aには電極板2、各負極室1bに
も電極板3が設置されている。 【0003】電解液として鉄イオン及びクロムイオンの
塩酸溶液を使用する鉄−クロ−ム電池を例に取れば、放
電した状態では負極電解液タンク8に3価のクロムイオ
ン 貯えられ、ポンプ12から管9、10を通して各負極室
1bに3価のクロムイオン塩酸溶液を、ポンプ11から
管6、7を通して各正極室1aに2価の鉄イオン 【0004】上記セル24内の正極室1aでは管6から
鉄イオン塩酸溶液が電極板2の両面を均等に下から上に
流れ、管7から流出し負極室1bでは管9からクロムイ
オン塩酸溶液が電極板2の両面を均等に下から上に流
れ、管10から流出し循環している。 【0005】外部電源(図示せず)から電極端子13、
14を通して電流を流し充電を行うと、イオン交換膜で
ある隔膜1及び双極板4を介して電流が流れ、正極室1
aでは2価の鉄イオンが電子を1個失い3価の鉄イオン
となり、負極室1bでは3価のクロムイオンが電子を1
個受取り2価のクロムイオンとなる。この状態で電気エ
ネルギ−が貯蔵される。放電の場合は、この逆の反応が
起こり電極端子13、14を通して外部に電力を取り出
すことができる。 【0006】図8は従来の電解液流通型電池のシャント
電流経路を示す図である。図示するように、正の電極端
子13から流入した充電電流A0は100%全て上記電
解液の酸化還元反応に使用されるのではなく、マニホ−
ルドと呼ばれる流路孔6a、7a(9a、10a)から
漏洩するシャント電流A1〜Anが流れている。 【0007】電解液流通型電池は1セル当りの起電力が
小さいため、セルを複数個積層化した電池スタックを構
成して使用している。従って、電池スタックは電圧を大
きくすることができるが、その分スタック内のセル間に
大きな電位勾配が生じる。 【0008】一方、図8に示すように電池スタック内の
各セルは、流路孔6a、7aの電解液を介して電気的に
つながっている。従って、セル間の電位勾配によりこの
流路孔6a、7a(9a、10a)を通じて図9に示す
ように充電の際の酸化還元反応に関与しない漏れ電流、
いわゆるシャント電流が流れるため、電流効率が低下す
るという問題があった。シャント電流は電位勾配に比例
するため、電池スタックのセル積層数が増えるほど増大
し、スタック(積層)の中央部に位置したセルの流路孔
6a、7aに集積され最も多くなる。 【0009】この問題を解決するための技術として特開
昭63−69151号公報に開示されたものがある。図
10はそのサブスタックの構成例を示す図である。これ
は適切な個数のセルをサブスタック22の形でまとめ、
両端を液仕切板20で電解液を止め、サブスタック22
の中央に電解液供給排出板21を設け、そこに設けられ
た流路孔6a、7a、流入口6b、流出口7bを通して
サブスタック内を循環させるものである(負電解液は流
路孔9a、10aを通して循環)。電解液はサブスタッ
ク単位で液仕切板20で区切られるためにシャント電流
は大きくならない。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この技
術によれば、電解液の供給排出は各サブスタック22毎
に行われ、中央部に配置した1枚の電解液供給排出板2
1を通して、外部配管と接続されている。これは上記の
シャント電流を低減する為に有効であるが、電解液供給
排出口がサブスタック22中央部の1個所にしか確保さ
れていないため、電解液循環の圧力損失が高くなり、ま
た、各セルの電解液の分配が均一になりにくい。これら
は、ポンプ消費動力増大や電圧効率低下の原因となるた
め、ポンプ動力を含めたシステム全体の効率が低下する
という問題があった。 【0011】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、上記問題点を除去し、極めて簡易な手段を用いて、
シャント電流を低減しシステム全体の効率向上を図った
電解液流通型電池を提供することを目的とする。 【0012】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
請求項1に記載の発明は、図1に示すように流入孔6
a,9a及び流出孔7a,10aを有し、隔膜1で仕切
られた正電極室及び負電極室からなるセル24を複数個
積層してサブスタック22を構成し、該サブスタック2
2を複数個集積し電池を構成し、外部から流入孔6a,
9a及び流出孔7a,10aを通してセル24内の正電
極室及び/又は負電極室に電解液を循環させ、電極室で
活物質の酸化還元により充電及び放電を行う電解液流通
型電池において、サブスタック22の両端に当該サブス
タック22から隣のサブスタック22へ電解液が流れる
のを防ぐ電解液仕切り板の機能を有する電解液供給排出
板23を設け、該電解液供給排出板23のそれぞれに複
数個(図では2個)の供給口6d,9dと排出口7d,
10dを設け、該供給口6d,9d及び排出口7d,1
0dのそれぞれを流入孔6a,9a及び流出孔7a,1
0aに連通せしめたことを特徴とする。 【0013】また、請求項1に記載の発明は電解液供給
排出板は当該サブスタック22から隣のサブスタック2
2へ電解液が流れるのを防ぐ電解液仕切り板の機能を有
していることを特徴とする。 【0014】 【作用】本発明は上記構成を採用することにより、サブ
スタック22の両端の電解液供給板23の供給口6d,
9dから電解液を供給できるから、各セル24への電解
液供給系統は複数系統(図1では2系統)になる。その
ためセル24の流路孔6a、7a、9a、10a供給管
及び、排出管の流速が大幅に減少し、従来の1系統に較
べ分流路圧力損失が1/4に低減され各セル24への電
解液分配も均等になる。また、セル24の積層個数は電
解液供給排出板23で適切な個数で区切られているため
シャント電流が増加することはない。 【0015】 【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳
細に説明する。図1及び図2は本発明の電解液流通型電
池のサブスタックの構成を示す図で、図1はサブスタッ
クの分解斜視図、図2は電解液流通型電池の正面図であ
る。図示するようにサブスタック22は適切な個数、即
ち複数個(数十個)のセル24を積層し、両端を電解液
供給排出板23で区切りを付けたものである。 【0016】各電解液供給排出板23には正極液を供給
排出する正極液供給口6d、正極液排出口7d及び、負
極液を供給排出する負極液供給口9d、負極液排出口1
0dが設けられている。正極液供給口6d、正極液排出
口7d及び、負極液供給口9d、負極液排出口10dは
電極板2、3、隔膜1、双極板4に設けられたマニホ−
ルドと呼ばれる流通孔6a、7a、9a、10aに連通
している。 【0017】サブスタック22は複数(図では3個)積
層して電解液流通型電池が構成される。正極液は管6か
ら各電解液供給排出板23の正極液供給口6dに供給さ
れ、流路孔6a、電極板2のスリット6cを通り、電極
部2a(正極)を下から上に流れ、スリット7c、流路
孔7aに排出され、正極液排出口7dから管7を通って
循環している。負極液は管9から各電解液供給排出板2
3の負極液供給口9dに供給され、流路孔9a、電極板
3のスリット9cを通り電極部3a(負極)を下から上
に流れ、スリット10c、流路孔10aに排出され、負
極液排出口10dから管10を通って循環している。 【0018】従って各スタックでは、正極液は両側の電
解液供給排出板23,23の正極液供給口6d,6dか
ら供給され各セル24の正電極室を通り2個所の正極液
排出口7dから排出され循環している。同様に負電極液
も2個所の負極液供給口9dから供給され各セル24の
負極室を通り2個所の負極液排出口10dから排出され
循環している。電解液供給排出板23は電解液仕切り板
の機能を有し、各スタックから排出された電解液は直接
隣のスタックへ循環することはない。 【0019】図3はサブスタック22に分割した場合の
シャント電流の比較図である。図から分かるように、サ
ブスタック22に分割しなかった場合、電解液は各セル
24を縦貫して流れるので外部から供給された充電電流
A0は各セル24のシャント電流の為、有効な充電電流
は曲線cに示す特性となり中央部では最大シャント電流
dが流れる。サブスタック22に分割した場合は各サブ
スタック22で電解液の流れが区切られるため曲線aに
示す特性となり最大シャント電流bはシャント電流dに
較べ減少しエネルギー損失も減少する。 【0020】図4は電解液の流量−圧力特性を示す図で
ある。前述したように電解液流通型電池の電解液はポン
プ11、12(図7参照)で循環しているが、図4はそ
の流量と圧力の関係を示すものである。本発明の電解液
流通型電池では、電解液は各サブスタック22の両端の
各電解液供給排出板23から供給排出されるので流路は
2系統になる。図から分かるように2系統の場合は従来
の1系統に較べ30〜40%ほど圧力損失が低減するこ
とが分かる。従って、ポンプ11、12の消費動力も低
減される。 【0021】図5は2系統の場合のセルの位置と電圧分
布を示す図で、図6は1系統の場合のセルの位置と電圧
分布を示す図である。両図を比較して分かるように流路
が2系統の場合は、1系統に較べて各セル24の流量が
均等に流れるので放電が進行しても各セル24間の電圧
のバラツキが小さいことがわかる。流路が1系統の場合
と2系統の場合を比較するとシャント電流対策の効果は
略同じで電流効率にして約95%であった。一方、電圧
効率は各セル24間のバラツキが小さいことから2系統
の方が約2%程度上回っている。更に、圧力損失も低減
されるためポンプ消費動力を含めたシステム効率で比較
すると2系統の方が高効率になる。 【0022】なお、上記実施例ではサブスタック22の
両端の電解液供給排出板23にそれぞれに2個の供給口
6d,9dと2個の排出口7d,10dを設け、電解液
の流路が2系統になる例を示したが、これはシャント電
流及び圧力損失を考慮して決めたもので、これらの点を
考慮することにより良い結果となる場合は、電解液供給
排出板23に設ける供給口は2個以上とし、電解液の流
路も2系統以上としてもよいことは当然である。 【0023】 【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明によ
れば、サブスタックの両端に当該サブスタックから隣の
サブスタックへ電解液が流れるのを防ぐ電解液仕切り板
の機能を有する電解液供給排出板を設け、該電解液供給
排出板のそれぞれに複数個の供給口と排出口を設け、該
供給口及び排出口のそれぞれを前記流入孔及び流出孔に
連通せしめたので下記のような優れた効果が期待でき
る。 (1)サブスタック毎に電解液の流路を仕切るのでセル
積層数が増加してもシャント電流の割合は増加せず積層
数増加による充放電時の電流効率が向上する。 (2)電解液の流路を複数系統にしたことで各セルの電
解液の流量が均一になり従来技術に較べて圧力損失が低
減されポンプの消費電力が減少し、各セル間の電圧のバ
ラツキも減少する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電解液流通型電池のサブスタックの構
成を示す図である。 【図2】本発明の電解液流通型電池のサブスタックの構
成を示す図である。 【図3】サブスタックに分割した場合のシャント電流の
比較図である。 【図4】電解液の流量−圧力特性を示す図である。 【図5】2系統の場合のセルの位置と電圧分布を示す図
である。 【図6】1系統の場合のセルの位置と電圧分布を示す図
である。 【図7】電解液流通型電池の構成例を示す図である。 【図8】従来の電解液流通型電池のシャント電流経路を
示す図である。 【図9】従来の電解液流通型電池のセルの位置とシャン
ト電流を示す図である。 【図10】従来の電解液流通型電池のサブスタックの構
成例を示す図である。 【符号の説明】 1 隔膜 2 電極板 2a 電極部 3 電極板 3a 電極部 4 双極板 5 正極電解液タンク 6 管 6a 流路孔 6c スリット 6d 正極液供給口 7 管 7a 流路孔 7c スリット 7d 正極液排出口 8 負極電解液タンク 9 管 9a 流路孔 9c スリット 9d 負極液供給口 10 管 10a 流路孔 10c スリット 10d 負極液排出口 11 ポンプ 12 ポンプ 13 電極端子(正極) 14 電極端子(負極) 22 サブスタック 23 電解液供給排出板 24 セル 30 電解槽
成を示す図である。 【図2】本発明の電解液流通型電池のサブスタックの構
成を示す図である。 【図3】サブスタックに分割した場合のシャント電流の
比較図である。 【図4】電解液の流量−圧力特性を示す図である。 【図5】2系統の場合のセルの位置と電圧分布を示す図
である。 【図6】1系統の場合のセルの位置と電圧分布を示す図
である。 【図7】電解液流通型電池の構成例を示す図である。 【図8】従来の電解液流通型電池のシャント電流経路を
示す図である。 【図9】従来の電解液流通型電池のセルの位置とシャン
ト電流を示す図である。 【図10】従来の電解液流通型電池のサブスタックの構
成例を示す図である。 【符号の説明】 1 隔膜 2 電極板 2a 電極部 3 電極板 3a 電極部 4 双極板 5 正極電解液タンク 6 管 6a 流路孔 6c スリット 6d 正極液供給口 7 管 7a 流路孔 7c スリット 7d 正極液排出口 8 負極電解液タンク 9 管 9a 流路孔 9c スリット 9d 負極液供給口 10 管 10a 流路孔 10c スリット 10d 負極液排出口 11 ポンプ 12 ポンプ 13 電極端子(正極) 14 電極端子(負極) 22 サブスタック 23 電解液供給排出板 24 セル 30 電解槽
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01M 8/18
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 流入孔及び流出孔を有し、隔膜で仕切ら
れた正電極室及び負電極室からなるセルを複数個積層し
てサブスタックを構成し、該サブスタックを複数個集積
し電池を構成し、外部から前記流入孔及び流出孔を通し
て前記セル内の正電極室及び/又は負電極室に電解液を
循環させ、電極室で活物質の酸化還元により充電及び放
電を行う電解液流通型電池において、 前記サブスタックの両端に当該サブスタックから隣のサ
ブスタックへ電解液が流れるのを防ぐ電解液仕切り板の
機能を有する電解液供給排出板を設け、該電解液供給排
出板のそれぞれに複数個の供給口と排出口を設け、該供
給口及び排出口のそれぞれを前記流入孔及び流出孔に連
通せしめたことを特徴とする電解液流通型電池。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34542493A JP3494689B2 (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 電解液流通型電池 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34542493A JP3494689B2 (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 電解液流通型電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07176326A JPH07176326A (ja) | 1995-07-14 |
JP3494689B2 true JP3494689B2 (ja) | 2004-02-09 |
Family
ID=18376509
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34542493A Expired - Fee Related JP3494689B2 (ja) | 1993-12-20 | 1993-12-20 | 電解液流通型電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3494689B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20130029196A1 (en) * | 2011-07-29 | 2013-01-31 | Pratt & Whitney Rocketdyne, Inc. | Flow battery cells arranged between an inlet manifold and an outlet manifold |
US9774044B2 (en) | 2011-09-21 | 2017-09-26 | United Technologies Corporation | Flow battery stack with an integrated heat exchanger |
US9640813B2 (en) | 2011-10-04 | 2017-05-02 | Sumitomo Electric Industries, Ltd. | Cell frame, cell stack, and redox flow battery |
WO2019054332A1 (ja) * | 2017-09-14 | 2019-03-21 | 東洋エンジニアリング株式会社 | レドックスフロー電池 |
-
1993
- 1993-12-20 JP JP34542493A patent/JP3494689B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07176326A (ja) | 1995-07-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7687193B2 (en) | Electrochemical battery incorporating internal manifolds | |
JP2934632B2 (ja) | 平板状多重接合電気化学式セル | |
JP2002329522A (ja) | 二次電池およびその運転方法 | |
JP5831112B2 (ja) | セルフレーム、セルスタック、およびレドックスフロー電池 | |
JP2007305339A (ja) | 電解液循環型電池用セル | |
JPS60185375A (ja) | ガルヴア−ニ電池 | |
CN110620250A (zh) | 液流电池储能装置和液流电池储能系统 | |
JP3494689B2 (ja) | 電解液流通型電池 | |
JP2006040591A (ja) | レドックスフロー電池 | |
JP2842600B2 (ja) | 電解液循環型二次電池用セルスタックおよびセルスタック取付用部材 | |
JP2003100337A (ja) | 間歇循環型レドックスフロー電池 | |
JP3574514B2 (ja) | レドックスフロー型二次電池システム | |
JPH084010B2 (ja) | 電解液循環型二次電池 | |
JPH0765871A (ja) | 電解液循環型積層二次電池 | |
JP2004335158A (ja) | レドックスフロー電池用セルフレーム | |
TWI686989B (zh) | 一種使燃料電池流量分佈均勻的方法及流道結構 | |
JP2000188116A (ja) | セルフレーム、セルスタックおよびそれを用いた電池 | |
JPH05166550A (ja) | 電解液循環型積層二次電池 | |
JP2003123808A (ja) | レドックスフロー電池 | |
JP2001325983A (ja) | レドックスフロー電池 | |
KR102586856B1 (ko) | 레독스 흐름 전지용 바이폴라 플레이트, 스택 및 이를 이용하는 레독스 흐름 전지 | |
CN221508236U (zh) | 一种流道截面面积随进出液口距离长度梯度变化的电极框 | |
JP2931650B2 (ja) | 電解液循環型2次電池 | |
JP2002252020A (ja) | レドックスフロー電池 | |
JPS62271373A (ja) | 電解液循環式金属−ハロゲン電池 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091121 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101121 Year of fee payment: 7 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |