JP2006040591A - レドックスフロー電池 - Google Patents

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直浩 乾
Koichi Kinoshita
浩一 木下
Yasumitsu Tsutsui
康充 筒井
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Abstract

【課題】充放電量の変化に対応させながら複数の電気系統の運転を可能として、高エネルギー効率で稼動できるレドックスフロー電池を提供する。
【解決手段】複数の開口部11を有するフレーム枠12及びこれら開口部毎に嵌め込まれる双極板13を具えるセルフレーム1と、双極板の片面に配置される正極電極2と、双極板の他面に配置される負極電極3と、隔膜4と、セルフレーム、正極電極、隔膜、負極電極、セルフレームの順に積層して、開口部毎に形成される分割セル5と、任意に選択した分割セルを切り換えて電気的に並列に接続し、選択された分割セルからの充放電を可能にする切換手段71とを有する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、セルフレームと電極と隔膜とを重ねたセルを複数積層して構成されるレドックスフロー電池であって、出力変動に対応した効率の良い運転が行えるレドックスフロー電池に関するものである。
レドックスフロー電池は、従来、負荷平準化や瞬低対策などとして利用されている。図5はレドックスフロー電池の動作原理を示す説明図である。この電池は、イオン交換膜からなる隔膜103で正極セル100Aと負極セル100Bとに分離されたセル100を具える。正極セル100Aと負極セル100Bの各々には正極電極104と負極電極105とを内蔵している。
正極セル100Aには正極電解液を供給・排出するための正極用タンク101が導管106、107を介して接続されている。負極セル100Bにも負極電解液を供給・排出する負極用タンク102が同様に導管109、110を介して接続されている。各電解液にはバナジウムイオンなど原子価が変化するイオンの水溶液を用いられる。電解液は、ポンプ108、111で循環させ、正負極電極104、105におけるイオンの価数変化反応に伴って充放電を行う。
例えば、バナジウムイオンを含む電解液を用いた場合、セル内で充放電時に生じる反応は次のとおりである。
正極:V4+→V5++e-(充電) V4+←V5++e-(放電)
負極:V3++e-→V2+(充電) V3++e-←V2+(放電)
図6は、上記電池に用いるセルスタックの概略構成図である。通常、上記電池には、複数のセルを積層してサブセルスタック201と呼ばれる積層体を形成し、このサブセルスタック201を複数積層させたセルスタック200と呼ばれる構成が利用される。各セルは、隔膜103の両側にカーボンフェルト製の正極電極104及び負極電極105を具える。そして、正極電極104及び負極電極105の各々の外側には、セルフレーム120が配置される。セルフレーム120は、プラスチックカーボン製の双極板121と、その外周に形成されるフレーム枠122とを具える。
フレーム枠122には、電極104、105に電解液を供給する給液用マニホールド123と、電極104、105からの電解液を外部に排出する排液用マニホールド124とが複数形成されている。給液用マニホールド123は電極104、105の下方に、排液用マニホールド124は電極104、105の上方に通常設けられている。
図6に示すセルフレーム120では、電極104、105の下方に4つ、電極104、105の上方に4つの合計8つのマニホールドが設けられている。これらマニホールドは、同下方の2つが正極電解液の給液用マニホールド123A、残り2つが負極電解液の給液用マニホールド123B、同上方の2つが正極電解液の排液用マニホールド124A、残り2つが負極電解液の排液用マニホールド124Bとなっている。
また、フレーム枠122には、給液用マニホードル123から双極板121に対向させて配置された電極104、105までの間、及び同電極104、105から排液用マニホールドまでの間に電解液を流通する給液用スリット125A、125B及び排液用スリット126A、126Bがそれぞれ設けられている。
上記マニホールド123、124は、多数のセルを積層することで電解液の流路を構成する。また、サブセルスタック201の両側に配置される給排板202は、電解液を供給する給液口203及び電解液を排出する排液口204を具える。
複数のマニホールド123、124で形成される電解液流路は、給排板202の給液口203及び排液口204を介して図5における導管106、107、109、110へと接続される。また、図5では、図示していないが、セルスタック200の両側には、中央部に双極板が配置されると共に、端子を突出させた銅製のプレートが配置され、これら端子を介して負荷側に電力を供給したり、または貯蔵する。
このようなレドックスフロー電池として、例えば、特許文献1に記載のものがある。この従来のレドックスフロー電池は、通常、図6に示すように一つのセルフレームに一つのセルが形成される。電池電圧は、セルスタック内のセル数と、セル一つ当りの電圧とで決められるため、一対のセルフレームの間に一つのセルが形成される従来のレドックスフロー電池では、より多くの電気系統を得ようとしたり、より大きな電力を得ようとすると、複数個のセルスタックを設置する必要がある。
しかし、通常のレドックスフロー電池は、立方体状であり、重量も極めて大きいことから、複数個設置する場合、積み重ねず、水平方向に並べることが一般的である。その結果、電池を複数個設置する場合、大きな設置面積が必要となる。
そこで、セルスタックの定格電圧に多様性を持たせるために、一つのセルフレームに二つのセルを具えるレドックスフロー電池が提案されている(特許文献2参照)。
この特許文献2に記載されるレドックスフロー電池は、一つのセルフレームに二つのセルを形成する構造とし、これらセルを並列に接続したり、直列に接続したりするようになっている。そして、セルを並列に接続することにより、セルスタック内に2以上の電気系統の電池を形成することができ、その結果、特許文献2の電池では、電池一つ分の設置面積で、二つの電気系統を得ることができる。
特開平10-12260号公報(特許請求の範囲、図1参照) 特開2000-188116号公報(特許請求の範囲、図1参照)
しかし、特許文献2では、複数のセルを並列に接続するか、または、直列に接続するかを選択しているだけであり、充放電量が変化する場合には運転に用いるセルの数を変化させることはできなかった。その結果、エネルギー効率の悪い運転となる場合がある。
そこで、本発明の目的は、充放電量の変化に対応させながら複数の電気系統の運転を可能として、エネルギー効率をより向上させることができるレドックスフロー電池を提供することにある。
本発明のレドックスフロー電池は、一つのセルフレームに複数の開口部を形成することにより、複数のセル(分割セル)を形成し、これら分割セルを任意に選択して並列に接続することで、充放電量の変化に対応した運転を行って、高エネルギー効率での運転を実現するものである。
即ち、本発明のレドックスフロー電池は、複数の開口部を有するフレーム枠及びこれら開口部毎に嵌め込まれる双極板を具えるセルフレームを具える。さらに、双極板の片面に配置される正極電極と、双極板の他面に配置される負極電極と、隔膜とを具える。そして、セルフレーム、正極電極、隔膜、負極電極、セルフレームの順に積層して、開口部毎に分割セルを形成する。任意に選択した分割セルを切り換えて並列に接続し、選択された分割セルからの充放電を可能にする切換手段を設ける。
セルフレームの構成は、複数の開口部を有するフレーム枠と、これら開口部のそれぞれに嵌め込まれる双極板とを具える構造である。開口部の数は2つ以上であればよい。開口部は、長方形状とし、長辺部が隣り合うように各開口部を設けることが好ましい。開口部を長方形状とする場合には、その長手方向は、電池設置面に対し水平方向にしてもよいし、設置面に垂直な方向にしてもよい。なお、セルフレームは、塩化ビニルなどの絶縁性の樹脂で形成するとよい。
双極板は、一枚のフレーム枠に対して、フレーム枠に形成した開口部のそれぞれに嵌め込まれる。双極板は、プラスチックカーボンなどからなるものが挙げられる。また、各双極板は、開口部の大きさに適した大きさのものを用いるとよい。
そして、フレーム枠に嵌め込まれた各双極板の一方の面には開口部の大きさにほぼ等しい正極電極を配置し、各双極板の他面には同じく開口部の大きさにほぼ等しい負極電極を配置させる。即ち、正極電極と負極電極の大きさは、各開口部の大きさにより決定される。本発明電池に用いる電極は、例えば、カーボンフェルトなどからなるものが挙げられる。
そして、セルフレーム、正極電極、隔膜、負極電極、セルフレームの順に積層できるように、正極電極と負極電極との間には隔膜を配置させる。本発明レドックスフロー電池に用いる隔膜は、例えば、イオン交換膜からなるものが挙げられる。
ここで、本発明レドックスフロー電池は、セルフレーム、隔膜、正極電極及び負極電極を積層することにより、一対のセルフレームの間に開口部毎にセル(分割セル)を形成する。
このように、一対のセルフレームの間に複数の分割セルを形成するので、隔膜の配置は、これら同一のセルフレームに存在する分割セル毎に一枚ずつ配置させるようにしてもよいし、複数の分割セルに対して一枚の隔膜を共通に配置させてもよい。
一枚の隔膜を複数の分割セルに共通に配置させる場合には、部品点数を減らすことができるだけでなく、複数のセルに対し一度に隔膜を配置できるため、組み立て作業性もよく好ましい。
さらに、一枚の隔膜を複数の分割セルに共通に配置させる場合には、隔膜の大きさ及び形状は、フレーム枠の外形とほぼ同じ大きさで同じ形状とすることが好ましい。このとき、複数の正極電極は、1つのフレーム枠と1枚の隔膜との間に配置され、複数の負極電極は、1つのフレーム枠と1枚の隔膜との間に配置されることになる。
また、フレーム枠の両面で各開口部の周りには、シール部材を設けることが好ましい。2つのフレーム枠で隔膜を挟んだとき、シール部材により、フレーム枠と隔膜との間がシールされるとともに、各開口部毎に分割セルがシールされて、各分割セル間での電解液の漏れが生じないようにすることができる。
ところで、フレーム枠には、各双極板の両面に配置される正極電極と負極電極のそれぞれに電解液を供給する給液用マニホールド、及びそれぞれの電極から電解液を外部に排出する排液用マニホールドを具えることが好ましい。これら給液用マニホールド及び排液用マニホールドは、いずれも単数でもよいし、複数でもよい。
また、セルフレームでは、1つのフレーム枠に複数の開口部を形成しているため、1つのセルフレームに対して複数の正極電極と負極電極が配置される。このフレーム枠の一方の面に配置される複数の電極(正極電極または負極電極)に対して、各電極にそれぞれ電解液を供給・排出できるように、給液用マニホールド及び排液用マニホールドを設けることが好ましい。即ち、一つのフレーム枠に給液用マニホールド及び排液用マニホールドを複数設け、各電極に対して、各マニホールドを一つずつ割り当てる構成である。なお、複数の電極に共通する給液用マニホールド及び排液用マニホールドを設ける場合、マニホールドから電極までの電解液流路となるスリット部分の圧損が非常に大きく、現実的でない。
レドックスフロー電池において電解液は、電極への供給が十分に行われるように、電極の下面側から上面側に向かって供給されることが好ましい。この場合、各開口部に対して、給液用マニホールドを電極の下面が接する各開口部の下辺近く、排液用マニホールドを電極の上面が接する各開口部の上辺近くに設けることが好ましい。より具体的には、各開口部の下辺より下方に給液用マニホールド、各開口部の上辺より上方に排液用マニホールドを設けることが好ましい。
しかし、本発明セルフレームを用いたレドックスフロー電池を瞬低用途や非常用途とする場合、ポンプを停止する待機中にマニホールドを介したシャント電流によるロスを低減するべく、待機中、両マニホールドに電解液が残存しにくいように、両マニホールドは、各開口部の上辺よりも上方に配置してもよい。
本発明セルフレームのフレーム枠には、さらに、上記給液用マニホールドから各双極板に配置された各電極に至るまでの間、各電極から排液用マニホールドに至るまでの間には、電解液の流路となるスリットを設けることが好ましい。
具体的には、例えば、各電極が配置される開口部と給液用マニホールドとを連通する給液用スリットと、開口部と排液用マニホールドとを連通する排液用スリットとをフレーム枠に形成する。給液用マニホールド及び排液用マニホールドに対して設けるスリット数は、それぞれ単数でもよいし複数でもよい。
そして、セルフレームと電極と隔膜とを重ねて得られる複数の分割セルは、さらに複数積層させることにより、本発明のレドックスフロー電池が構成される。
本発明レドックスフロー電池は、複数の分割セルを積層してセルスタックを構成することにより得られる。
このとき、セルスタックにおけるセルフレームの積層方向両側には、電解液を電極に供給し、又は電極から電解液を排出する給排板と、負極側端子または正極側端子を具えるプレートを配置することが好ましい。
プレートは絶縁板などからなり、その中央部にセルフレームの各双極板に対応させて複数の導電板を配置すると共に、これら導電板毎、即ち、分割セル毎に負極側端子または正極側端子を設ける。
負極側端子は、一方のプレートに設けられ、正極側端子は、他方のプレートに設けられる。これら端子は、セルフレームの分割セルの数だけ具えられる。さらに、各負極側端子同士を接続し、各正極側端子同士を接続することにより、分割セルを電気的に並列に接続させるようにする。
複数の分割セルの並列接続は、切換手段により、任意に選択した分割セルを切り換えて並列に接続するようにしている。そして、切換手段により選択された分割セルにより、充放電を行うようにする。
切換手段は、各分割セルの高電位側と低電位側とに配設されるスイッチにより構成することが好ましい。充放電を行いたい分割セルに対しては、その分割セルに設ける両スイッチをオンにし、充放電を行わない分割セルに対しては、その分割セルの両スイッチをオフにする。
このように分割セルを並列に接続すると、本発明レドックスフロー電池は、1つのセルフレームに1つのセルのみを具える従来のレドックスフロー電池と比較して、同一の印加電圧においてより大きな電力を得ることができる。しかも、各分割セルをそれぞれ独立した電源として用いることができるので、充放電量の変化に対応させ、必要な電源を用いて充放電を行うことができる。
さらに、切換手段の切換動作は、制御装置を用いて、充放電量の変化に応じて分割セルの運転数を選択するように制御することが好ましい。この制御装置は、マイクロコンピュータを搭載したものを用いることができる。制御装置による分割セルの並列接続制御は、各分割セルの使用頻度が長期的にみて均等となるように、分割セルを選択するように制御することが好ましい。即ち、ある一つの分割セルばかりを稼動させると、この稼動させている分割セルの寿命が他の分割セルに比べて短くなり、他の分割セルが十分稼動できるにもかかわらず電池全体として使用ができなくなる。
そこで、各分割セルをほぼ同じ使用頻度となるように稼動制御すると、各分割セルの寿命をほぼ均等にすることが可能となり、電池全体としての寿命を長くすることができる。
また、従来のように、1つのセルフレームに1つの開口部を設けて1つのセルを形成する場合、電池の充放電量に関係なく、常に、セル全体に電解液が流れるように電解液の流量を確保しなくてはならない。その結果、充放電量によっては、必要以上のポンプ消費電力量を必要とし、充放電量に応じたポンプ消費電力量が得られない。特に、開口部の面積を大きくすると、この開口部に嵌め込まれる双極板に対して配置された電極の面積も大きくなり、多大なポンプ消費電力量が必要となる。
そこで、本発明電池では、分割セル毎に、電解液を供給する供給側電解液循環路と電解液を排出する排出側電解液循環路を接続し、電解液循環路における分割セルへの供給口及び排出口近くに電磁バルブを設置することが好ましい。本発明では、各分割セル毎に設置した電磁バルブの開閉動作により、任意に選択された分割セルのみに電解液を通液させるようにする。
これら電磁バルブの開閉動作制御は制御装置により行うことが好ましい。制御装置により、切換手段により電気的に接続された分割セルへのみ電解液を通液させるように電磁バルブの開閉動作を制御する。なお、電磁バルブの駆動制御は、切換手段の制御装置を用いて行うようにすることが好ましい。
さらに、分割セル毎に電解液循環路を接続する場合は、各電極毎にマニホールドを設け、分割セル毎に個別に電解液を供給または排出させるようにする。その結果、レドックスフロー電池を組み立てて運転する際、複数の分割セルのうち、任意の数の分割セルのみに電解液を通液させて、必要な数の分割セルのみ稼動させることが可能となる。
なお、本発明レドックスフロー電池は、瞬低用途、非常用途はもちろんのこと、負荷平準用途に適する。瞬低用途、非常用途と負荷平準用途とを併用してもよい。
本発明のレドックスフロー電池は、1つのセルスタックに複数の分割セルを形成し、これら分割セルを任意に選択して並列に接続することで、充放電量に応じた運転を行い、高エネルギー効率での運転が可能となる。また、本発明は、1つのセルフレームで複数の電気系統を得ることができるため、レドックスフロー電池の仕様の多様化をも実現可能となる。
特に、稼動する分割セルにのみ、電解液を通液させるようにすれば、それだけポンプ消費電力量を軽減させることができる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明のレドックスフロー電池に用いるセルフレーム、電極、隔膜の組み立て分解斜視図である。
セルフレーム1は、3つの開口部11を有するフレーム枠12と、各開口部11に嵌め込まれる双極板13とを具える。フレーム枠12は絶縁材料から形成され、双極板13はプラスチックカーボンで形成されている。
本実施形態では、各開口部11は同じ大きさの長方形状をしており、上下方向に並列に配置された状態でフレーム枠12に形成されている。双極板13は、各開口部11の大きさより少し大きい面積を有する長方形状をしており、各開口部11に嵌め込まれる。
開口部11に嵌め込まれた各双極板13の一方の面には、正極電極2が配置され、各双極板13の他方の面には、負極電極3が配置される。これら正極電極2と負極電極3は、開口部11とほぼ同じ大きさの長方形状をしており、カーボンフェルトにより形成されている。
各正極電極2と負極電極3の間には、フレーム枠12とほぼ同じ大きさの1枚の隔膜4が配置される。隔膜4はイオン交換膜からなるものを用い、1つのセルフレームに具える三つの双極板13に対し1枚の隔膜4を配置して、後記する3つの分割セル5に共通に配置している。
また、フレーム枠12には、図示していないが、電極に電解液を供給する給液用マニホールド、及び電極から電解液を外部に排出する排液用マニホールドが形成されている。本実施形態においては、正極電極と負極電極とに個別に電解液を供給するため、各開口部11に対し給液用マニホールドを2つ、排液用マニホールドを2つ設けている。
更に、フレーム枠12には、図示していないが、各給液用マニホールドから各電極に電解液を供給するための供給路として、各給液用マニホールドと各開口部11とを連通する給液用スリットを形成している。また、フレーム枠12には、同じく図示していないが、各電極から電解液を外部に排出するための排出路として、各開口部11と排液用マニホールドとを連通する排液用スリットを形成している。
本実施形態では、図1に示す形状のセルフレーム1、正極電極2、隔膜4、負極電極3、そして、セルフレーム1をこの順番で順次複数積層することにより、図2に示すように、セルフレーム1間に形成される分割セル5が積層方向に複数層形成されたセルスタック100が形成される。
本実施形態では、図1に示すように、一つのセルフレーム1に3つの開口部11が形成されているので、各開口部11毎に分割セル5が形成される。本実施形態では、セルスタック100に3つの分割セル5が形成される。
さらに、本実施形態では、図2に示すように、セルスタック100の積層方向両側に塩化ビニル製のプレート14が配置されている。一方のプレート14には正極側端子61aを具える正極側導電板61が、他方のプレート14には負極側端子62aを具える負極側導電板62が設けられている。なお、導電板は銅製である。正極側導電板61と負極側導電板62とは、それぞれ分割セル5に対応させて3つずつ設けられている。
そして、図2に示すように、各正極側端子61a同士を接続し、各負極側端子62a同士を接続することにより、各分割セル5は、交流/直流変換器7に電気的に並列に接続される。
本実施形態では、図3に示すように、各分割セル5の高電位側と低電位側とにそれぞれ切換手段となるスイッチ71を設けて、任意に選択した分割セル5を並列に接続するようにしている。具体的には、充放電を行いたい分割セル5に対しては、その分割セルに設ける両スイッチ71をオンにし、充放電を行わない分割セル5に対しては、その分割セル5の両スイッチ71をオフにする。このように、スイッチ71の切換動作によって選択された分割セル5で充放電を行う。
さらに、スイッチ71の切換動作は、マイクロコンピュータが搭載された制御装置8を用いて制御する。制御装置8でスイッチ71の切換制御を行うことにより、充放電量に応じて分割セルの運転数を選択する。
さらに、本実施形態では、図4に示すように、分割セル毎に、電解液を供給する供給側電解液循環路91と電解液を排出する排出側電解液循環路92を接続している。排出側電解液循環路92の他端には電解液タンク93が接続され、この電解液タンク93に、さらに中間電解液循環路94が接続されている。そして、この中間電解液循環路94の他端にポンプ95を接続し、このポンプ95に供給側電解液循環路91が接続されている。
供給側電解液循環路91と排出側電解液循環路92とは、それぞれ分割セル5の近くで3つに分岐されており、これら分岐部をそれぞれ各分割セル5の供給口または排出口に接続している。
本実施形態では、分割セル5、排出側電解液循環路92、電解液タンク93、中間電解液循環路94、ポンプ95、供給側電解液循環路91を順次接続することにより、電解液を循環させている。図4においては1つの電解液タンク93のみを示したが、本実施形態では、分割セル5が隔膜を介して正極側セルと負極側セルに分けられるので、正極側セルと負極側セルのそれぞれに対して循環路、電解液タンク、ポンプを設けている。
そして、各電解液循環路の分岐部に電磁バルブ96を設置している。これら電磁バルブ96の開閉動作は、前記した制御装置8により行うようになっている。制御装置8は、スイッチ71がオン動作されて電気的に接続された分割セル5にのみ電解液を通液させるように電磁バルブ96の開閉動作を制御する。
さらに本実施形態では、各分割セル毎に設けたマニホールドのそれぞれに、電解液循環路を接続して、分割セル毎に個別に電解液を供給または排出させるようにしている。その結果、レドックスフロー電池を運転する際、複数の分割セルのうち、充放電に必要な数の分割セルを電気的に接続して、接続されている分割セル5にのみ電解液を通液させることにより、必要な数の分割セルのみ稼動させることでき、それだけポンプ消費電力量を軽減させることができる。
そして本発明レドックスフロー電池は、一つのセルフレームに複数の開口部を具えて一対のセルフレームの間に複数の分割セルを形成し、これら分割セルを任意に選択して電気的に並列に接続することで、充放電量に応じた高エネルギー効率での運転が可能となり、電池全体として稼動効率の向上が図れる。
本発明レドックスフロー電池に用いるセルフレーム、電極、隔膜の分解組み立て斜視図である。 本発明レドックスフロー電池に用いられるセルスタックと交流/直流変換器との接続状態を示す概略図である。 本発明レドックスフロー電池に用いられる切換手段の切換制御を示すブロック図である。 本発明レドックスフロー電池に用いられる電磁バルブの動作制御を示すブロック図である。 レドックスフロー電池の動作原理の説明図である。 従来のレドックスフロー電池に用いるセルスタックの概略構成図である。
符号の説明
100 セルスタック
1 セルフレーム
11 開口部 12 フレーム枠 13 双極板 14 プレート
2 正極電極 3 負極電極 4 隔膜 5 分割セル
61 正極側導電板 61a 正極側端子
62 負極側導電板 62a 負極側端子
7 交流/直流変換器 71 スイッチ
8 制御装置
91 供給側電解液循環路 92 排出側電解液循環路
93 電解液タンク 94 中間電解液循環路
95 ポンプ 96 電磁バルブ
100 セル 100A 正極セル 100B 負極セル
101 正極用タンク 102 負極用タンク 103 隔膜
104 正極電極 105 負極電極
106、107 導管 108、111 ポンプ 109、110 導管
120 セルフレーム 121 双極板 122 フレーム枠
123、123A、123B 給液用マニホールド
124、124A、124B 排液用マニホールド
125A、125B 給液用スリット
126A、126B 排液用スリット
200 セルスタック 201 サブセルスタック 202 給排板
203 給液口 204 排液口

Claims (5)

  1. 複数の開口部を有するフレーム枠及びこれら開口部毎に嵌め込まれる双極板を具えるセルフレームと、
    双極板の片面に配置される正極電極と、
    双極板の他面に配置される負極電極と、
    隔膜と、
    セルフレーム、正極電極、隔膜、負極電極、セルフレームの順に積層して、開口部毎に形成される分割セルと、
    任意に選択した分割セルを切り換えて電気的に並列に接続し、選択された分割セルからの充放電を可能にする切換手段とを有することを特徴とするレドックスフロー電池。
  2. 切換手段が各分割セルの高電位側と低電位側とに配設されるスイッチにより構成されていることを特徴とする請求項1に記載のレドックスフロー電池。
  3. 電池出力に応じて分割セルの運転数を選択するように切換手段の切換動作を制御する制御装置を具えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のレドックスフロー電池。
  4. 各分割セルに電解液を供給する供給側電解液循環路と電解液を排出する排出側電解液循環路を接続し、電解液循環路における分割セルへの供給口及び排出口近くに電磁バルブを設置して、
    電磁バルブの開閉動作により、任意に選択された分割セルに電解液を通液することを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のレドックスフロー電池。
  5. 切換手段により電気的に接続された分割セルへ電解液を通液させるように電磁バルブの開閉動作を制御する制御装置を具えることを特徴とする請求項4に記載のレドックスフロー電池。
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