JP3494444B2 - 空気調和機 - Google Patents
空気調和機Info
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Description
に、居住環境における設置条件に適し、室内ユニットの
通風路面積を拡大した吹出口、曲げ熱交換器の配置、通
風抵抗の少ない吸込グリルの採用などにより、通風路の
圧力損失を低減し、ファン騒音を低減するとともに、意
匠性を向上した空気調和機に関するものである。
とともに、居住環境の快適性を高める性能の向上と相俟
って、設置条件からみた意匠性、取扱性、および効率的
な空調効果の各面にわたって総合的に評価されるように
なった。特に、アパート、マンションなどの狭い居住空
間に据付ける分離形空気調和機の室内ユニットについて
は、室内調度品との兼ね合いが良く、見栄えがよく、し
かも空調効果のよいことが望まれている。
おける吸込み,吹き出しの通風性能の向上、通風路面積
の拡大、吹出方向の可変性等に付いての配慮が必要とな
る。併せて、吸込口,吹出口の外観上の見栄えも大切で
ある。例えば、特開昭63−54549号公報には、吹
出風の方向を調節する風向グリルを吹出口に備え、運転
停止時には、上記風向グリルが吹出口の周辺部と同一面
となるように駆動手段が働き、外観を意匠的にすっきり
させた室内ユニットが開示されている。
トにおいて、空気吸込口をユニット本体の前面と上面と
に設けて吸込面積を大きく確保することが行われてい
る。このような室内ユニットに収納された熱交換器は、
吸込口の位置に対応するため、プレートフィン形熱交換
器をほぼくの字状に折り曲げたものが採用されている。
図12は、従来の空気調和機の室内ユニットの縦断面
図、図13は、図12の室内ユニットの通風路の流線を
示す要部断面図である。
吸込口22を、前面下部から底部にかけて吹出口23を
有している。室内ユニット21の本体内には、通風路2
4が形成され、この通風路24は、上記吸込口22と吹
出口23とに通じている。この通風路24には、貫流フ
ァン25が配置され、この貫流ファン25の上流側に略
くの字状に折り曲げた熱交換器26、およびスタビライ
ザー27が配置されている。そして、吹出口23にはル
ーバー30を軸などを介して回動可能に装着している。
ニット21について、その動作を説明する。貫流ファン
25によって吸込口22から吸い込まれた空気は熱交換
器26を通って冷媒管28を流れる冷媒と熱交換され、
貫流ファン25により吹出口23から室内へ吹き出され
る。このとき図12に示すように、スタビライザー27
の部分で渦を生じ、この部分では循環流れとなってい
る。この渦の循環に誘引されて、主流は吸込口22から
吹出口23の方へ流れていた。この種のものとして特開
平3−233233号公報があるが、これは貫流ファン
と熱交換器との間の通風路に、整流器を設けており、室
内ユニットの省スペース、小形コンパクト化については
考慮されていなかった。
たプレートフィン形熱交換器の構造例を示したものとし
て実開昭60−118430号公報,特開昭3−554
94号公報記載のものが知られている。図18は、従来
のプレートフィン形熱交換器の一例を示す室内ユニット
の略示断面図である。図18に示す熱交換器6Aは伝熱
フィン61Aに切り込み69を入れて、この切り込み6
9の先端をほぼ支点としてプレートフィン形熱交換器を
略くの字状に折り曲げるものである。そして、この折り
曲げられた熱交換器6Aを室内ユニット1内に収納し、
前面吸込口2Aおよび上面吸込口2Bから吸い込まれた
空気が熱交換器6Aへ流れるように構成されている。
ば、特開昭63−54549号公報記載の技術によれ
ば、運転停止時に、風向グリル(風向可変ルーバー)が
吹出口の周辺部と同一面となつて閉ざされるので、内部
が見えるという不具合はない。しかし、風向可変ルーバ
ーおよび吹出口が、室内ユニット本体幅に近い広い幅で
はなく、ユニット正面から見て左右方向に偏りのない配
置とすることについては配慮されていなかった。
るためになされたもので、その第一の目的は、吹出口お
よび風向可変ルーバーの幅を上記熱交換器および上記貫
流ファンにおける通風路の幅より軸方向外側に拡大して
上記駆動モータ側下方まで伸びる吹出口にすることによ
って、従来における熱交換器と貫流ファンと駆動モータ
との一般的な配置構成を維持しつつ通風路面積を拡大し
て通風路圧力損失を低減し、ファン騒音を低減すること
ができる室内ユニットを有すると共に、運転停止時に風
向可変ルーバーで吹出口を閉塞することによって、室内
ユニットの意匠性を向上するとともに、ワイドな吹き出
しを可能とする空気調和機を提供することにある。
技術においては、下記の問題があった。室内ユニット2
1の小形,コンパクト化を図るため、熱交換器26と貫
流ファン25との距離を小さくすると、図13に示すよ
うに、熱交換器26の伝熱フィン29に設けた切り起こ
し31と、貫流ファン25との間隙が狭くなり、これが
流れに対して障害物となり、ここで生じた流れの乱れが
貫流ファン25に流入するため、ブーンという比較的低
い周波数帯の不快な騒音が発生するという問題があっ
た。
るためになされたもので、その第二の目的は、上記第一
の目的に加えて、低騒音で、かつ、音質的にもブーンと
いう不快感のある音を発生せず、熱交換器と貫流ファン
との間隙を小さくできる、小形でコンパクトな室内ユニ
ットを有する空気調和機を提供することにある。
いては、下記の問題があった。図18に示すプレートフ
ィン形熱交換器6Aは、略くの字状に曲げられているた
め、図18の切り込み69のように、その折り曲げ部に
は略V字状の空間が形成されている。このように略V字
状の空間が熱交換器の一部に形成されていると、この空
間には他の部分よりも空気が流れ込みやすくなり、熱交
換率が低下することになる。また、冷房運転において、
熱交換しなかった湿度の高い空気が後方の貫流ファン5
に流入することにより、他の部分で熱交換して低温にな
った空気で後方の貫流ファン5の温度が下がっているた
め、上記の空気が流入したときに飽和状態の空気とな
り、水滴が貫流ファン5に付着するという問題があっ
た。
るためになされたもので、その第三の目的は、上記第一
の目的に加えて、略くの字状に折り曲げる熱交換器に関
して、略V字状の空間が形成されないようにして、空気
があまり熱交換しないで通過することを無くし、貫流フ
ァンへの水滴の付着を防止した室内ユニットを有する空
気調和機を提供することにある。
込口の吸込グリルにおける通風抵抗による騒音が運転時
の騒音の一つの要因となっていた。図19は、従来の吸
込グリルにおける通風状態を示す説明図である。通風路
に吸込空気を案内する複数の案内羽根33Aが、長手方
向に平行に配列され、各案内羽根33Aは、吸込側の先
端34Aが後端35よりそれぞれ上になるように幅方向
に傾きαを持って配列している。図19から明らかなよ
うに、各案内羽根33A間に流れ込む空気流は、案内羽
根の上部先端34Aから後背面において流れの剥離を生
じていることが実験的に確かめられた。
るためになされたもので、その第四の目的は、上記第一
の目的に加えて、吸込グリルの各案内羽根間に流れ込む
空気流の剥離を防止し、騒音を低減した室内ユニットを
有する空気調和機を提供することにある。
流ファンの高周波音が当該貫流ファン後方のシャーシ壁
面に衝突し、その反射音が運転時の騒音の一つの要因と
なっていた。本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、その第五の目的は、上記第一
の目的に加えて、貫流ファンの高周波音が当該貫流ファ
ン後方のシャーシ壁面に衝突して生じる反射音を吸収
し、騒音を低減した室内ユニットを有する空気調和機を
提供することにある。
達成するために、本発明の空気調和機に係る第一の特徴
は、横長の箱体の下方に設けた横長の吹出口と、上記箱
体の上記吹出口より上方に設けた吸込口と、これら吸込
口,吹出口を結ぶ通風路に位置する貫流ファンと、上記
貫流ファンの側方でかつ上記通風路の外側に位置してこ
の貫流ファンを駆動する駆動モータと、上記貫流ファン
の上流に位置する熱交換器と、上記吹出口に設けた風向
可変ルーバーとを備えた室内ユニットを有する空気調和
機において、上記貫流ファンの吹出側通風路の幅を上記
熱交換器および上記貫流ファンにおける通風路の幅より
軸方向の両側に拡大して上記駆動モータ側下方まで伸び
るワイドな吹出口にし、上記吹出口に設けた風向可変ル
ーバーの長さを上記駆動モータ側の下方まで伸ばすとと
もに、上記風向可変ルーバーの後部側に支点を有して、
運転停止時に上記風向可変ルーバーで上記吹出口を閉鎖
しかつ運転時に上記風向可変ルーバーを上記貫流ファン
の半径方向に可変せしめる駆動手段を設けたものであ
る。そして好ましくは、箱体前面の一隅にリモートコン
トローラの受光表示部を備え、受光表示部側の箱体外装
が反受光表示部側の箱体外装より僅かに長くなるよう
に、上記吹出口を箱体幅のほぼ中央に開口せしめ、受光
表示部側の箱体内に、貫流ファンの軸受および電気部品
が配置され、反受光表示部側の箱体内に、上記貫流ファ
ンの駆動モータが配置され、上記貫流ファンの羽根部が
上記吹出口に対応する位置にあるようにしたものであ
る。そして好ましくは、貫流ファンの、少なくとも駆動
モータ側のボス部を、当該貫流ファンの軸方向端部の側
板の内側に形成したものである。
に、本発明の空気調和機に係る第二の特徴は、上記第一
の特徴に加えて、上記熱交換器を冷媒管と該冷媒管に直
交し表面に切り起こしを有する伝熱フィンとから構成す
るとともに、上記貫流ファンの近傍に位置する伝熱フィ
ンには切り起こしを設けないようにした熱交換器を備え
たものである。そして好ましくは、伝熱フィン全体に切
り起こしを設け、貫流ファンの近傍に位置する伝熱フィ
ンの切り起こしをつぶして平滑にしたものである。
に、本発明の空気調和機に係る第三の特徴は、上記第一
の特徴に加えて、熱交換器を伝熱フィンに冷媒管が挿入
されかつ略くの字状に折り曲げて成形するとともに、上
記伝熱フィンに上記熱交換器の曲げ角度に近い角度のV
字形の切欠きを、その前面に2〜10mmの接続部を残
して設けるとともに、これら伝熱フィンの両側の側板
に、上記切欠きと同形状のV字形の切欠きを、その前面
に接続部を残して設け、上記伝熱フィンと冷媒管との密
着後に上記伝熱フィンの接続部を切り欠き、略くの字状
に折り曲げて曲げ熱交換器を形成したものである。そし
て好ましくは、その側板の接続部は、V字形の切欠きの
前面で、幅2〜10mm、高さ2〜10mmの接続部を
設けたものである。
に、本発明の空気調和機に係る第四の特徴は、上記第一
の特徴に加えて、通風路に吸込空気を案内する複数の案
内羽根を長手方向に平行に配列した吸込グリルを上記吸
込口に有し、各案内羽根は、吸込側の先端が後端よりそ
れぞれ上になるように幅方向に傾きを持って配列したも
のであり、吸込側先端の上端を当該案内羽根の板厚のほ
ぼ1/2の半径をもって丸みを設けたものである。
に、本発明の空気調和機に係る第五の特徴は、上記第一
の特徴に加えて、この貫流ファンの上流に位置する熱交
換器とを備えた空気調和機において、少なくとも、貫流
ファン後部のシャーシのノーズより上部の内壁面に吸音
材を貼付したものである。
りである。第一の特徴によれば、貫流ファンの吹出側通
風路の幅を熱交換器および貫流ファンにおける通風路の
幅より軸方向外側に拡大して駆動モータ側下方まで伸び
る吹出口にするとともに、上記吹出口に設けた風向可変
ルーバーの長さを駆動モータ側の下方まで伸ばしている
ため、通風路の圧力損失が低減され、低騒音化が達成さ
れるとともに、ワイドな吹き出しが可能になり、風向可
変ルーバーの後部側に支点を有して、運転停止時に上記
風向可変ルーバーで上記吹出口を閉鎖しかつ運転時に上
記風向可変ルーバーを上記貫流ファンの半径方向に可変
せしめる駆動手段を設けているため、室内ユニットの意
匠性が向上できる。
近接する熱交換器の伝熱フィンに設けた切り起こしによ
って生じる乱流を少なくでき、乱流が原因で発生する不
快な騒音を低減させることができるとともに、上記貫流
ファンと上記熱交換器との間隙も小さくでき、小形でコ
ンパクトな室内ユニットが得られる。
折り曲げる方向に伝熱フィンの一部をカットすることに
より、熱交換器を曲げたときに略V字状のカット部分が
塞がる。したがって、熱交換器を折り曲げた状態で、曲
げた部分から空気が流れ込みやすくなるのを無くすこと
ができ、熱交換率の低下と後方の貫流ファンへの水滴の
付着を防止することができる。
込空気を案内するために、吸込グリルに複数の案内羽根
を長手方向に平行に配列し、その各案内羽根の吸込側先
端の上端に丸みを設けたので、吸込グリルの各案内羽根
間に流れ込む空気流の剥離を防止でき、室内ユニットの
騒音を低減することができる。
の後部のシャーシ内壁面に吸音材を貼付したので、貫流
ファンの高周波音が当該貫流ファン後方のシャーシ壁面
に衝突して生じる反射音を吸収し、室内ユニットの騒音
を低減することができる。
て説明する。まず、図5は、本発明の空気調和機の室内
ユニットの前面パネルの一例を示す斜視図である。以下
に説明する本発明の空気調和機における室内ユニット
は、図5に示す如く、細長で、かつコンパクトな製品と
なっている。この室内ユニットは、居住環境の快適性を
高める工夫がなされているもので、特に、アパート、マ
ンションなどの狭い居住空間への据付けに適し、見栄え
がよく、大きなテラス窓の上や下がり天井などの狭いス
ペースにもすっきり設置できる。しかも、吸込み,吹き
出しの通風性能の向上、通風路面積の拡大、吹出方向の
可変性等に付いて配慮されている。
は、吸込口2を構成する化粧パネル13が着脱容易に設
けられている。吸込口2のスリットは、見た目に快いス
モールピッチの平行線となっている。また、室内ユニッ
トの前面下方の風向可変ルーバー10は、幅広いワイド
な吹出口を構成している。これらによって、取付け壁面
に溶け込むようなシンプルで軽快なデザインとなってい
る。
する。図1は、本発明の第一の実施例に係る空気調和機
の室内ユニットの縦断面図、図2は、図1の室内ユニッ
トの風向可変ルーバーの駆動手段を示す斜視図、図3
は、図1の室内ユニットを正面から見た全体断面図、図
4は、図1の室内ユニットを上面から見た全体断面図で
ある。
(キャビネット)を構成する室内ユニット本体、2は、
室内ユニット本体1前面の吸込口、3は、室内ユニット
本体1前面下方の吹出口、4は、これら吸込口2,吹出
口3を結ぶ通風路、5は、通風路4に位置する貫流ファ
ン、6は、この貫流ファン5の上流に位置するプレート
フィンタイプの熱交換器、7は、ドレンパンを構成する
スタビライザー、8は、貫流ファン5の駆動用モータ、
10は、吹出口3に設けた風向可変ルーバー、11はル
ーバー駆動用モータ、12はシャーシである。
4に示すように、貫流ファン5の吹出側通風路の幅を室
内ユニット本体1の本体幅に近い寸法にし、吹出口3に
設けた風向可変ルーバー10の長さを、上記本体幅とほ
ぼ同寸法に設定したものである。しかして、上記風向可
変ルーバー10は、支点10aを介して図1に示す破線
矢印の方向、すなわち、上記貫流ファン5の半径方向に
回動し、吐出する空調空気の方向を変化させる。図1に
破線で示す風向可変ルーバー10の位置は、運転停止時
の状態を示したものである。
を、当該風向可変ルーバー10の長さの範囲内に設けた
ものである。風向可変ルーバー10の駆動手段として
は、図2に示すように、ルーバー背面にラック10bを
固定し、このラック10bに噛みあう駆動用モータのピ
ニオン11aを風向可変ルーバー10の後背部に位置さ
せている。
説明する。貫流ファン5によって吸込口2から吸い込ま
れた空気は熱交換器6を通って、冷媒管60を流れる冷
媒と熱交換され、貫流ファン5により吹出口3から室内
へ吹き出される。吹出口3では、ルーバー駆動用モータ
11の回転を、ビニオン11aから風向可変ルーバー1
0に固定されているラック10bに伝えて、風向可変ル
ーバー10を回動させることができる。
に、風向可変ルーバー10が室内ユニット本体1のほぼ
全幅にわたり左右方向に偏り少なく配置される。また、
図4に示すように、貫流ファン5の吹出側の通風路を図
中左右方向に拡大することにより、通風路の圧力損失を
低減し、室内ユニットの低騒音化を達成するとともに、
ワイドな吹き出しを可能にする。
て説明する。図6は、本発明の第二の実施例に係る室内
ユニットの吹出口位置を説明する機器配置図、図7は、
従来の室内ユニットの吹出口位置を説明する機器配置図
である。図中、図1と同一符号のものは、先の実施例と
同等部を示す。図6に示す室内ユニットは、室内ユニッ
ト正面から見て、吹出口3が左右方向に偏りの少ない構
成のものである。すなわち、室内ユニット本体1のキャ
ビネット前面の一隅(図6では右側)にリモートコント
ローラの受光表示部19があるが、その受光表示部側の
キャビネットの外装部(非吹出部)寸法が115mm、
反受光表示部側のキャビネットの外装部(非吹出部)寸
法が90mmとなっており、吹出口3(790mm)を
本体幅のほぼ中央に開口させている。
少ない、本体幅のほぼ中央に開口させるために、室内ユ
ニット本体1内の機器配置に工夫がなされているが、そ
の機器配置を図6および図7を比較して説明する。図7
に示す従来の室内ユニット本体1´では、受光表示部1
9側(右側)のキャビネットの外装部寸法が155m
m、反受光表示部側(左側)のキャビネットの外装部寸
法が50mmとなっており、左右の偏りが大きかった。
ァン5´の軸心x−x上、右側にあり、これが大きなス
ペースをとり、その右側にスペース的にやむを得ず略L
形になった電気品18´が配置されていた。ここで、貫
流ファン5の駆動モータ側のボス部5a´は、当該貫流
ファン5の軸方向端部の側板5bの外側に形成されてい
た。一方、貫流ファン5´の左側に軸受9が配置されて
いた。そして、貫流ファン5´の吸込口側(図示せず)
に熱交換器6が配置されていた。
内ユニット本体1では、ファン駆動用モータ8は貫流フ
ァン5の左側にある。そして、貫流ファン5とファン駆
動用モータ8との間のデッドスペースを無くすために、
貫流ファン5の駆動モータ側のボス部5aを、当該貫流
ファン5の軸方向端部の側板5bの内側に形成してい
る。一方、貫流ファン5の右側に軸受9および電気品1
8が配置される。軸受9は所要スペースが小さいため、
電気品18は単純な直方形状で配置できる。貫流ファン
5の羽根部は吹出口3に対応する位置にあり、貫流ファ
ン5の吸込口側(図示せず)に熱交換器6が配置されて
いる。
正面から見て、吹出口3が左右方向に偏ることなく、シ
ンメトリカルなデザインが達成され、室内ユニットの意
匠性を向上することができる。また、被空調空間(居
室)に対しワイドに空調空気を吹き出して快適性を高め
ることができる。さらに、第一の実施例で説明したとお
り通風路圧力損失を低減し、室内ユニットの騒音を低減
することができる。
して説明する。図8は、本発明の第三の実施例に係る空
気調和機の室内ユニットの縦断面図、図9は、図8の室
内ユニットの熱交換器部を示す要部拡大断面図、図10
は、図9のF−F断面図、図11は、図8の室内ユニッ
トにおける流線を示す要部断面図である。図中、図1と
同一符号のものは、先の第一の実施例と同等部を示す。
ト本体1は、前面に吸込口2、前面下部から底面にかけ
て吹出口3が形成されている。これら吸込口2,吹出口
3に連通する通風路4の内部には貫流ファン5が配置さ
れ、この貫流ファン5の上流には熱交換器6が配置され
ている。熱交換器6は、冷媒管60と該冷媒管60に直
交し表面に切り起こし61aを設けた伝熱フィン61と
からなるものである。この熱交換器6の下部にスタビラ
イザー7が設けられている。吹出口3には風向可変ルー
バ10が回動可能に装着されている。
い込まれた空気は、熱交換器6を通って冷媒管60を流
通する冷媒と熱交換され、上記貫流ファン5の下流側に
設けられた風向可変ルーバ10の間をぬって吹出口3か
ら吹き出される。このときの空気の流れを図8に示す。
図のように、スタビライザー7の部分で渦を生じ、この
渦の循環に誘引されて、主流は吸込口2から熱交換器6
を通って貫流ファン5に流入し、吹出口3の方へ流れ
る。
気の流れを図9および図11を参照して説明する。図9
は、貫流ファン5近傍における熱交換器6の断面を示
し、図11は熱交換器6まわりの流れ場を示したもので
ある。ここで、図9に示すように、貫流ファン5に最も
近い冷媒管60のほぼ中心を通り、上記貫流ファン5と
スタビライザー7との最小間隙(L1)に対し、上記貫
流ファン5と熱交換器6との間隙(L2)が同じかもし
くは大きくなるような円弧A(半径=R2)の内側に
は、熱交換器6の伝熱フィン61に切り起こし61aを
設けない平板部61bを形成している。これにより、図
11に流線の矢印で示すように貫流ファン5に流れ込む
空気の乱れが少なくなり、流入空気の乱れが原因で発生
するブーンという不快な騒音を低下させることができ
る。
伝熱フィン61には切り起こし61aを設けない構成と
し、平板部61bを形成したが、ここで、一旦、伝熱フ
ィン61全体に切り起こし61aを設け、上記円弧Aの
内側の伝熱フィンの切り起こし61aをつぶすようにし
ても同様の効果を得ることができる。
の近傍に位置する伝熱フィン61は切り起こし61aを
有しない平板部61bとした熱交換器6を備えたことに
より、貫流ファン5に近接する伝熱フィンの切り起こし
61aによって生じる乱流を少なくでき、乱流が原因で
発生する不快な騒音を低下させることができる。その結
果、低騒音でかつ音質的にも不快感のある騒音を発生し
ないという効果が得られるとともに、上記貫流ファン5
と熱交換器6との間隙も小さくできることから、小形で
コンパクトな室内ユニットを得ることができる。
照して説明する。図14は、本発明の第四の実施例に係
る空気調和機の室内ユニットの縦断面図、図15は、図
14の熱交換器の曲げる前の伝熱フィンを示す正面図、
図16は、図14の熱交換器の曲げる前の側板を示す正
面図、図17は、図16の側板の上面図である。図中、
図1または図8と同一符号のものは先の各実施例と同等
部であるから、その説明を省略する。なお、図14にお
いて、13は、吸込口2を構成した化粧パネルを示す。
折り曲げられたプレートフィン形の熱交換器で、60a
は、熱交換器への冷媒入口パイプ、60b,60cは冷
媒出口パイプとなっている。図15に、上述した熱交換
器の伝熱フィン61の曲げる前の状態を示す。図15に
おいて、62は、冷媒の流れるパイプ(冷媒管)を挿入
する穴を示す。63は、フィン61の一部をV字形にカ
ットしたフィンカット部であり、64は、カットされな
いで残っているフィン接続部であり、フィン61が上下
に分かれないように奥行Wのうち約5mm位が残されて
いる。カットするV字形の角度θは、図14において熱
交換器6をくの字状に曲げたときの角度θにほぼ等しく
なっており、約10〜40度になっている。
れる側板の曲げる前の状態を示す。図16において、6
5は側板であり、66は、側板65の一部をV字形にカ
ットした側板カット部であり、カットするV字形の角度
は、上記フィンカット部63と略同じ角度θとなってい
る。また、V字形の深さDは、上記伝熱フィン61の奥
行Wから後述する側板接続部67の寸法Hを差し引いた
値になっている。67は、側板65に直角に曲げられた
側板接続部であり、約2〜10mmの長さLで同じく約
2〜10mmの高さHに加工されている(図17参
照)。くの字状に曲げるときは、上と下の部分の側板接
続部67が曲げ部分となる。
上記穴62に冷媒管(図示せず)を挿入,拡管して、伝
熱フィン61と側板65とに密着させたのち、伝熱フィ
ン61でカツトされないで残っているフィン接続部64
をカッターでカットし、図4に示す熱交換器6のように
くの字状に曲げることにより曲げ熱交換器を形成するこ
とができる。
形のフィンカット部63を設けてくの字に曲げることに
より、熱交換器を曲げたときにV字形のカット部分は無
くなり、曲げたときに伝熱フィン間に空気があまり熱交
換しないで通過することを無くすことができるととも
に、貫流ファンへ5への水滴の付着を防止することがで
きる。
る。図20は、本発明の第五の実施例に係る室内ユニッ
トの吸込グリルにおける通風状態を示す説明図である。
本実施例の室内ユニットの吸込グリル(図5に示した化
粧パネル13の吸込口2に相当する)は、通風路に吸込
空気を案内する複数の案内羽根33が、長手方向に平行
に配列され、各案内羽根33は、吸込側の先端34が後
端35よりそれぞれ上になるように幅方向に傾き(α=
20〜25°)を持って配列している。各案内羽根33
は、吸込側の先端34の上端を当該案内羽根33の板厚
tの1/2の半径をもって丸みを設けている。
む空気流は、図20から明らかなように、羽根の上部先
端から後背面において流れの剥離を生じることなく、比
較的スムーズに流れることが確かめられた。本実施例に
よれば、吸込グリルの各案内羽根間に流れ込む空気流の
剥離を防止し、室内ユニットの騒音を低減することがで
きる。
る。図21は、本発明の第六の実施例に係る空気調和機
の室内ユニットの縦断面図である。図中、図1と同一符
号のものは第一の実施例と同等部であるから、その説明
を省略する。図21に示す室内ユニット本体1において
は、貫流ファン5の後部のシャーシ12のノーズ12a
より上部の内壁面12bに吸音材15を貼付したもので
ある。なお、図21では、ノーズ12aより上部の内壁
面12bに吸音材15を貼付したものを示したが、シャ
ーシ12の内壁面全面に吸音材15を貼付しても良いこ
とはいうまでもない。
シャーシ12の内壁面に吸音材を貼付したので、貫流フ
ァン5の高周波音が当該貫流ファン後方のシャーシ12
壁面に衝突して生じる反射音を吸収し、室内ユニットの
騒音を低減することができる。
れば、次の効果がある。 (1)吹出口および風向可変ルーバーの幅を熱交換器お
よび上記貫流ファンにおける通風路の幅より軸方向外側
に拡大して駆動モータ側下方まで伸びるワイドな吹出口
にすることによって、従来における熱交換器と貫流ファ
ンと駆動モータとの一般的な配置構成を維持しつつ通風
路面積を拡大して通風路圧力損失を低減し、ファン騒音
を低減することができる室内ユニットを有する空気調和
機を提供することができる。 (2)運転停止時に上記風向可変ルーバーで吹出口を閉
鎖しかつ運転時に風向可変ルーバーを貫流ファンの半径
方向に可変せしめて、室内ユニットの意匠性が向上した
空気調和機を提供することができる。
という不快感のある音を発生せず、熱交換器と貫流ファ
ンとの間隙を小さくできる、小形でコンパクトな室内ユ
ニットを有する空気調和機を提供することができる。 (4)略くの字状に折り曲げる熱交換器に関して、略V
字状の空間が形成されないようにして、空気があまり熱
交換しないで通過することを無くし、貫流ファンへの水
滴の付着を防止した室内ユニットを有する空気調和機を
提供することができる。
む空気流の剥離を防止し、騒音を低減した室内ユニット
を有する空気調和機を提供することができる。 (6)貫流ファンの高周波音が当該貫流ファン後方のシ
ャーシ壁面に衝突して生じる反射音を吸収し、騒音を低
減した室内ユニットを有する空気調和機を提供すること
ができる。
ユニットの縦断面図である。
手段を示す斜視図である。
である。
である。
ルの一例を示す斜視図である。
出口位置を説明する機器配置図である。
器配置図である。
ユニットの縦断面図である。
大断面図である。
断面図である。
である。
要部断面図である。
内ユニットの縦断面図である。
示す正面図である。
面図である。
す室内ユニットの略示断面図である。
明図である。
吸込グリルにおける通風状態を示す説明図である。
内ユニットの縦断面図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 横長の箱体の下方に設けた横長の吹出口
と、上記箱体の上記吹出口より上方に設けた吸込口と、
これら吸込口,吹出口を結ぶ通風路に位置する貫流ファ
ンと、上記貫流ファンの側方でかつ上記通風路の外側に
位置してこの貫流ファンを駆動する駆動モータと、上記
貫流ファンの上流に位置する熱交換器と、上記吹出口に
設けた風向可変ルーバーとを備えた室内ユニットを有す
る空気調和機において、 上記貫流ファンの吹出側通風路の幅を上記熱交換器およ
び上記貫流ファンにおける通風路の幅より軸方向の両側
に拡大して上記駆動モータ側下方まで伸びるワイドな吹
出口にし、上記吹出口に設けた風向可変ルーバーの長さ
を上記駆動モータ側の下方まで伸ばすとともに、上記風
向可変ルーバーの後部側に支点を有して、運転停止時に
上記風向可変ルーバーで上記吹出口を閉鎖しかつ運転時
に上記風向可変ルーバーを上記貫流ファンの半径方向に
可変せしめる駆動手段を設けたことを特徴とする空気調
和機。 - 【請求項2】 上記駆動手段を上記風向可変ルーバーの
長さの範囲内に設け、風向可変ルーバーの駆動手段とし
て、ルーバー背面にラックを設け、駆動用モータにピニ
オンを設けた構成としたことを特徴とする請求項1記載
の空気調和機。 - 【請求項3】 箱体前面の一隅にリモートコントローラ
の受光表示部を備え、受光表示部側の箱体外装が反受光
表示部側の箱体外装より僅かに長くなるように、上記吹
出口を箱体幅のほぼ中央に開口せしめ、受光表示部側の
箱体内に、貫流ファンの軸受および電気部品が配置さ
れ、反受光表示部側の箱体内に、上記貫流ファンの駆動
モータが配置され、上記貫流ファンの羽根部が上記吹出
口に対応する位置にあることを特徴とする請求項1記載
の空気調和機。 - 【請求項4】 貫流ファンの、少なくとも駆動モータ側
のボス部を、当該貫流ファンの軸方向端部の側板の内側
に形成したことを特徴とする請求項1記載の記載の空気
調和機。 - 【請求項5】 上記熱交換器を冷媒管と該冷媒管に直交
し表面に切り起こしを有する伝熱フィンとから構成する
とともに、上記貫流ファンの近傍に位置する伝熱フィン
には切り起こしを設けないようにしたことを特徴とする
請求項1記載の空気調和機。 - 【請求項6】 伝熱フィン全体に切り起こしを設け、貫
流ファンの近傍に位置する伝熱フィンの切り起こしをつ
ぶして平滑にしたことを特徴とする請求項5記載の空気
調和機。 - 【請求項7】 熱交換器を伝熱フィンに冷媒管が挿入さ
れかつ略くの字状に折り曲げて成形するとともに、上記
伝熱フィンに上記熱交換器の曲げ角度に近い角度のV字
形の切欠きを、その前面に2〜10mmの接続部を残し
て設けるとともに、これら伝熱フィンの両側の側板に、
上記切欠きと同形状のV字形の切欠きを、その前面に接
続部を残して設け、上記伝熱フィンと冷媒管との密着後
に上記伝熱フィンの接続部を切り欠き、略くの字状に折
り曲げて曲げ熱交換器を形成したことを特徴とする請求
項1記載の空気調和機。 - 【請求項8】 側板の接続部は、V字形の切欠きの前面
で、奥行2〜10mm、高さ2〜10mmの接続部を設
けたことを特徴とする請求項7記載の空気調和機。 - 【請求項9】 通風路に吸込空気を案内する複数の案内
羽根を長手方向に平行に配列した吸込グリルを上記吸込
口に有し、各案内羽根は、吸込側の先端が後端よりそれ
ぞれ上になるように幅方向に傾きを持って配列したもの
であり、吸込側先端の上端を当該案内羽根の板厚のほぼ
1/2の半径をもって丸みを設けたことを特徴とする請
求項1記載の空気調和機。 - 【請求項10】 上記貫流ファン後部のシャーシのノー
ズより上部の内壁面に吸音材を貼付したことを特徴とす
る請求項1記載の空気調和機。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05300092A JP3494444B2 (ja) | 1992-03-12 | 1992-03-12 | 空気調和機 |
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JPH05256506A JPH05256506A (ja) | 1993-10-05 |
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JP4645755B2 (ja) | 2009-07-13 | 2011-03-09 | ダイキン工業株式会社 | 空気調和機の室内機 |
-
1992
- 1992-03-12 JP JP05300092A patent/JP3494444B2/ja not_active Expired - Fee Related
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