JP3493318B2 - スリット砂防ダム方式渓流取水工 - Google Patents

スリット砂防ダム方式渓流取水工

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は砂防ダムに関し、特
に、、日常的に取水することのできる取水手段を有する
と共に、土砂を含んだ水を一定割合で流すことにより下
流に適度の量の土砂を供給するスリットを水通し部に有
し、これによって下流の自然を破壊することがない上、
永久的に使用することができるようにした砂防ダム方式
渓流取水工に関する。
【0002】
【従来技術】従来、河床が急であって砂礫の流出が激し
い場合、河川の土砂の流出を防ぐ目的で、渓流を横切っ
て砂防ダムを造って河床の勾配をゆるくすると共に、渓
流河岸の崩壊を防ぐことが行われている。この砂防ダム
は、通常、設計時には長期間その機能を維持することが
想定される。しかしながら、近年の如く山林の荒廃の進
行が顕著となるに従い、増水時や洪水時にたちまち土砂
が推積し、砂防ダムとして機能しなくなる上、取水を確
保することも困難となることが多くなった。
【0003】そこで、推積した土砂を取り除いて砂防ダ
ムとしての機能を回復させようとしても、新しく砂防ダ
ムを建設するのと同等の費用がかかる。また、新しく建
設しようとしても、適当な場所が少なくなって来た。更
に、従来の砂防ダムのように、下流に土砂礫を全く流さ
ないと、下流の侵蝕が進んだり扇状地が消失する他、水
中の栄養分も少なくなり水棲動植物の種類や数も減少す
るという環境破壊も引き起こすことが問題視されるに至
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、環境破壊を引き起こすことなく半永久的に使用する
ことができると共に、定常的に取水することのできる砂
防ダム方式渓流取水工を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
水位がダムの水通し部頭頂に達する前に一定割合の量の
水と土砂を流下させるための、底部が河床近傍約2m〜
1mに達するスリットを有する砂防ダムであって、前記
スリットが、少なくとも流れ方向中央付近に、表流水を
流下させる一定高さの段差を有する斜面及び水クッショ
ン部を有し、該斜面下部にバースクリーンが配されてい
ると共に、該バースクリーンから取水する取水部が設け
られてなることを特徴とするスリット砂防ダム方式渓流
取水工によって達成された
【0006】
【発明の実施の形態】従来の砂防ダムは、水量が増大し
水位が水通し部頭頂を越えた場合に、その越えた分が流
出するように、土砂の流出を完全に遮断する仕組みにな
っていた。このような砂防ダムも、渓流の上流に樹木が
茂り土砂の流出が少ない時には、十分に長期間その機能
を維持することができると共に取水源ともなり得るもの
であった。しかしながら、樹木の伐採が進み山が荒廃す
るにつれ、土砂の流出が増加したため、砂防ダムへの土
砂の推積速度が速くなり、特に洪水が起ると、一度に砂
防ダムに土砂が推積し、砂防ダムとして役立たなくなる
ことがある。
【0007】これに対し、本発明の砂防ダムの場合に
は、図1に例示されるように、水通し部壁面に、水位が
水通し部頭頂に達する前に一定割合で水及び土砂が流出
するように、スリットが設けられている。これによっ
て、砂防ダムに土砂が過剰に推積することが防止される
だけでなく、下流に適度に土砂を供給することができる
ので、下流の自然が維持される。また、河川中の栄養成
分も豊富となり、動植物にとって好ましいばかりでな
く、河口においては、扇状地の消失を防止することもで
きる。
【0008】スリットの巾は、上流から流出してくる礫
の大きさを考慮して適宜設計すれば良いが、土砂があま
り推積しないように、スリット底部が河床近傍約2m〜
1mに達するように設ける。また、水通し壁面に対する
スリット部の面積及びその形状は、水通し壁面における
水位とその時に下流に流出させる水量とを変量として設
計する。従って、スリットの形状や数は、渓流の上流及
び下流の諸事情を考慮して決定される。通常、水通し部
壁面に対するスリット部の面積を20%〜40%とする
ことが好ましい。
【0009】本発明の砂防ダムにおける上流側の推積砂
礫層は渓流河床貯留層を形成する。従って、この河床貯
留層から取水し、集水路に導水するための取水管を設け
ることが好ましい。しかしながら、本発明においては、
スリット底部を越えて下流に流出する表流水がある場合
には、該表流水からその一部を取水することができるよ
うに、スリット部に取水手段を設ける。
【0010】図2は、本発明のスリット砂防ダムにおけ
るスリット部の断面図である。スリット部は、図に示さ
れる如く水流方向の略中央部に段差部を有する。この段
差部は、下部に鋼管、鋼棒等のバースクリーンを配して
なる斜面であり、このバースクリーンから、表流水の一
部を取水する。従って段差W(斜面部の鉛直高さ)は、
バースクリーンの設置幅(スリット幅)及びバーの長
さ、水量、取水量、渓流の状況等に従って、適宜設計す
る。
【0011】このバースクリーンによって、後述する取
水路に石や岩が落下して取水路を破壊したり、取水路中
に推積することが防止される。バースクリーンの取付け
角度は、取水工の形式によって45°〜60°とされる
が、例えば、バースクリーン単位幅当たりの取水量を
0.1〜0.2m/S/mとする場合には、前記段差
Wを約1〜1.3mとする。
【0012】バースクリーンを取り付ける斜面底部の流
れ方向には、土砂の推積を防止し、取水の安定を図るた
めに水クッション部を設ける。該水クッション底床部の
水平長は、段差Wの1.5〜2.0倍であることが好ま
しい。水クッション部端部にはデフレクター(エンドシ
ル)を設けることが好ましく、その高さは、計画取水
量、段差W、及びデフレクター斜面傾斜角度を勘案して
決定される。
【0013】バースクリーンから取水する集水路の寸法
は計画取水量によって決定される。しかしながら、集水
路の幅については、維持管理のために作業員が出入りす
る場合には少なくとも80cmの幅が必要である。この
集水路には、前記河床貯留層から取水する場合にはその
水も導入される。バースクリーンのバーの間隔は適宜設
計することができる。特に板状のバーを使用し、その開
度を調節可能とすることもできる。
【0014】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に説明する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。 実施例.図3は本発明のスリット砂防ダムの正面設計図
の例であり、例示されている寸法の単位はmである。図
中の符号1は袖部、袖部と袖部の間は水通し部である。
2はスリット、3はスリット底部、4はバースクリー
ン、5は河床である。
【0015】図4は、図3のスリット砂防ダムのスリッ
ト部の断面設計図、図5はその一部拡大図である。何れ
の場合も寸法の単位はmである。符号6は斜面部、7は
集水路、8は取水管(導水管)、9は水クッション部、
10はデフレクター部である。渓流の水量が少なく水面
がスリット底部に達しない場合には、水は完全にせき止
められて表流水は生じない。
【0016】この場合でも、本発明においては、ダム上
流側の河床貯留層から貯留水を集水路に導入する如く取
水管(導水管)8を設けた場合には、これによって取水
することができる。また、渓流が増水して表流水が生じ
る場合には、スリット底面を越えた表流水が、斜面部
6、水クッション部9を通り、デフレクター10を越え
て下流側に放出される一方、バースクリーンを落下する
流入水と、水クッション部に溜まった水が斜面部6の下
部に設けられたバースクリーンから集水路7に逆流する
ことによって集水される。尚、水クッション部を設け
ず、直接バースクリーンから取水するように設計するこ
ともできる。
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、一定水量以上で一定割
合の表流出と共に土砂も流出するので、下流の環境維持
が図られる上取水も安定的に可能となる。更に、洪水が
発生しても、砂防ダムとしての機能が失われる程土砂が
推積するということがないので、永久的に使用すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスリット砂防ダム方式渓流取水工の正
面概念図である。
【図2】本発明のスリット砂防ダム方式渓流取水工のス
リット部の断面概念図である。
【図3】本発明のスリット砂防ダム方式渓流取水工の正
面設計図の例である。
【図4】本発明のスリット砂防ダム方式渓流取水工のス
リット部を示す断面設計図の例である。
【図5】本発明のスリット砂防ダム方式渓流取水工のス
リット底部近傍の拡大図である。
【符号の説明】
1 袖部 2 スリット部 3 スリット底部 4 バースクリーン 5 河床 6 斜面部 7 集水路 8 取水管(導水管) 9 水クッション部 10 デフレクター部

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水位がダムの水通し部頭頂に達する前に
    一定割合の量の水と土砂を流下させるための、底部が河
    床近傍約2m〜1mに達するスリットを有する砂防ダム
    であって、前記スリットが、少なくとも流れ方向中央付
    近に、表流水を流下させる一定高さの段差を有する斜面
    及び水クッション部を有し、該斜面下部にバースクリー
    ンが配されていると共に、該バースクリーンから取水す
    る取水部が設けられてなることを特徴とするスリット砂
    防ダム方式渓流取水工。
  2. 【請求項2】 前記水通し部の壁面に対するスリット部
    の面積が20〜40%となるように、少なくとも1つの
    スリットが設けられてなる、請求項1に記載されたスリ
    ット砂防ダム方式渓流取水工。
  3. 【請求項3】 スリット部が有する前記斜面を流下した
    表流水が適宜滞留し、バースクリーンを介して取水され
    易くなるように、前記水クッション部の後部表流水流出
    部にデフレクター部が設けられてなる、請求項1又は2
    に記載されたスリット砂防ダム方式渓流取水工。
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