JP3493274B2 - 磁気浮上列車 - Google Patents

磁気浮上列車

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JP3493274B2
JP3493274B2 JP01818997A JP1818997A JP3493274B2 JP 3493274 B2 JP3493274 B2 JP 3493274B2 JP 01818997 A JP01818997 A JP 01818997A JP 1818997 A JP1818997 A JP 1818997A JP 3493274 B2 JP3493274 B2 JP 3493274B2
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史男 鈴木
元昭 寺井
哲 稲玉
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  • Control Of Vehicles With Linear Motors And Vehicles That Are Magnetically Levitated (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超電導線材を巻回
したコイルに通電することによって強磁場を発生させて
浮上して走行する磁気浮上列車の振動低減方法に係り、
特に超電導磁石内の発熱を増加させるモードで内槽が変
形する振動を抑止するのに好敵な台車枠構造に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気浮上列車の台車枠構造の従来技術に
ついては、例えば、特開平4−162405号公報に記
載されている。この従来技術の台車枠では、横はりを側
はりと呼ばれる外槽の長手方向(列車の進行方向)に沿
って設けられるはりに接続して超電導磁石を支持・固定
していた。
【0003】本発明で対象となる、横はりで超電導磁石
同士を直結する方式は、列車の乗り心地改善を目的とし
て採用される。すなわち、横はりの間に設置される台車
関連機器(例えば、冷凍機を運転するための圧縮機等)
を搭載する機器枠と超電導磁石の間に空気ばねを設け、
さらに機器枠と車体の間にも空気ばねを設けることによ
り、車体と超電導磁石の間には2重に空気ばねが入るこ
とになり、上記公知例(車体と超電導磁石の間には、空
気ばねは1つしか入っていない)に比較して乗り心地が
改善される。この空気ばねの2重化を実現するために、
対向する超電導磁石をはりで直結する必要が生じるので
あるが、上記公知例の台車枠に比較して、側はりを持た
ないため超電導磁石の支持剛性が減るので、超電導磁石
の振動が大きくなるのは避けられない。また、台車枠の
構成が横はりと機器枠の2重系となるが、台車枠は軽量
であることが望ましいので、はりの本数やはりの大きさ
に制限が課せられることとなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】超電導材料で作られた
コイルを極低温に冷却して超電導状態を作ることによっ
て強磁場を発生させる超電導磁石においては、外部から
の熱の侵入や超電導コイルの発熱は重要な問題である。
発熱によって液体ヘリウムの蒸発等が起きれば超電導状
態を維持できなくなり、いわゆるクエンチと呼ばれる超
電導状態が破壊される現象が生じる可能性がある。
【0005】熱の問題は、静的熱侵入と振動による発熱
の二つに分けることができる。静的熱侵入は、極低温の
内槽と常温の外槽との間に温度勾配が存在するため生じ
る内槽への熱侵入である。一方、振動発熱は、渦電流に
よるジュ−ル発熱や振動によって生じる摩擦などの機械
的発熱などが考えられ、ジュ−ル発熱としては、主とし
て内槽や輻射シールド板が超電導コイルの発生する磁場
の中で振動することによって内槽や輻射シールド板に渦
電流が生じることが考えられる。熱の問題のうち大きな
問題は後者の振動発熱である。また、発熱が増大すると
きの内槽の振動モ−ドは、ねじりや曲げ等の弾性変形モ
−ドである。
【0006】さらに、列車の車体は省エネルギー化のた
めにも軽量化されることが好ましい。
【0007】しかしながら、従来の台車枠では、超電導
磁石の振動、あるいは発熱を低減するための台車枠構造
については十分に考慮されていなかった。また、台車枠
は超電導磁石の支持剛性を高くするため強固に作られ、
重量も重くなり、車両全体の重量増加の原因の一つにな
っていた。
【0008】そこで本発明の目的は、磁気浮上列車用超
電導磁石が動的外力を受けた場合に生じる振動を可能な
限り低減し、超電導磁石の信頼性を向上させる軽量な台
車枠構造を提案することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】一般的に構造物の振動を
低減するためには、振動応答を小さくするため、構造物
を支持する部材を高剛性することが有効である。また、
振動モードの腹となる部位の剛性を大きくすると、振動
低減に効果がある。
【0010】上記の目的を達成するために、本発明で
は、超電導磁石を両側方に有する台車枠と、この台車枠
を車体に支持する支持手段とを備えた磁気浮上列車であ
って、超電導磁石が、超電導コイルと、この超電導コイ
ルを格納するとともに、低温に冷却する冷媒を充填する
内槽と、この内槽を格納する輻射シ−ルド板と、超電導
コイル、内槽及び輻射シ−ルド板を収納する外槽と、内
槽を外槽の内面に固定支持する荷重支持体とを備えた磁
気浮上列車において、台車枠は、各超電導磁石間に渡さ
れる横はりの両端を、外槽の前記荷重支持体が接続され
る部位に直接接続し、各超電導磁石を支持したものであ
る。
【0011】また、超電導磁石は、外槽内に、列車の進
行方向に沿って少なくとも3つの超電導コイルを備え、
台車枠は、列車の進行方向の最も前側及び後ろ側に備え
られた超電導コイルの位置に設けられる横はりの剛性
を、前記超電導コイルの間に設けられる横はりの剛性よ
りも高くするとよい。
【0012】また、超電導コイル及び内槽は、上下に2
つの直線部分と、これらの直線部分を繋ぐ2つの円弧状
部分とを有するレーストラック形状をしており、荷重支
持体は前記の2つの直線部分を外槽に支持する2つの荷
重支持体を備え、横はりを、この2つの荷重支持体それ
ぞれに対して設けるとよい。
【0013】また、上下に設けられた2つの荷重支持体
それぞれに対して設けられた横はり間を、板状部材で接
続するとよい。
【0014】また、荷重支持体はレーストラック形状の
内槽のコーナー部を外槽に支持する荷重支持体を備え、
レーストラック形状をした内槽の直線部分に設けられた
荷重支持体に対して設けた横はりと、コーナー部の荷重
支持体が接続された外槽の部位とを接続する三角リブを
設けるとよい。
【0015】上記構成によれば、側はりを設けていない
ため台車枠の軽量化を図ることができる。一方、側はり
が無いために生じる超電導コイルの支持剛性の低下、す
なわち超電導コイルの荷重を支持する荷重支持体が接続
された外槽の剛性の低下に対しては、超電導コイルの荷
重を支持する荷重支持体と外槽との接続部に横はりを接
続することによって必要な支持剛性を確保するようにし
た。横はりが接続される部分の荷重支持体は、少なくと
も外槽側面(列車進行方向に平行で鉛直な外槽の面)の
面外方向に作用する荷重を支持する荷重支持体である。
また、上記構成によれば、発熱を増加させる振動モード
の腹部を拘束する構造となるので、超電導磁石の発熱の
原因となる振動が抑制される。
【0016】このとき、横はりと外槽との接続面が荷重
支持体と外槽との接続面よりも広い範囲をカバーするよ
うに横はりを接続すれば、外槽側面の面外方向の剛性を
高めることができるので、外槽側面の面外方向の支持剛
性を効果的に高くすることができるであろう。
【0017】また、横はりを接続する部分に構成される
荷重支持体は、超電導コイルを少なくとも外槽側面の面
外方向、好ましくは3軸方向について支持する荷重支持
体にするとよい。3軸方向について支持する荷重支持体
は、レーストラック形状をした超電導コイルまたは内槽
の直線部分に設けられるとよい。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明の実施例を図1から図8を
用いて説明する。
【0019】まず図5及び図6を用いて、磁気浮上列車
用超電導磁石の構造を説明する。図5は、超電導磁石を
備えた磁気浮上列車の車両、及び車両の両側に設けられ
る地上コイルのうち片側のみを示している。また図6
は、車両に設けられる超電導磁石を拡大して一部断面に
て示した斜視図である。
【0020】超電導磁石は、図5に示すように、超電導
コイル1a〜1dを収納する外槽4によって、車体12
の下部に取り付けられている。このとき、外槽4はその
側面のうち内側の面が台車枠に取り付けられ、台車枠が
空気ばねを介して車体12に取り付けられている。空気ば
ねは台車枠を上下方向には柔に支持するが前後左右方向
には剛に支持すると考えてよい。外槽4のもう一方の側
面(外側の面)は地上コイル11と面する。なお、超電導
磁石は車両の両側面に設けられるが、図6は、図5に見
える超電導磁石とは反対側の車両側面に設けられている
ものを示している。
【0021】次に超電導磁石の構造について詳しく説明
する。図6において、1は超電導コイル、2は内槽、3
は輻射シ−ルド板、4は外槽である。また、9は内槽が
電磁力によって変形することを防ぐ補強のためのはりで
ある。超電導物質からなる線材を巻回した超電導コイル
1は内槽2に格納され、内槽2の内部は液体ヘリウムが
充填され極低温状態である絶対温度4.2Kに保たれてい
る。さらに、内槽2は輻射シ−ルド板3によって覆われ
ており、輻射シ−ルド板3は液体窒素で絶対温度78Kに
冷却されている。
【0022】超電導コイル1は、2個の直線部とこの2
個の直線部の両端を繋ぐ2個の円弧部(半円)を有す
る、競技場のレーストラックにたとえられる形状を持
つ。以下、この形状をレーストラック形状と呼ぶ。超電
導コイル1を覆う内槽2および輻射シールド板3も同様
にレーストラック形状を持つ。なお、輻射シールド板3
として、内槽2を覆う矩形のものもある。
【0023】超電導コイル1、内槽2、輻射シ−ルド板
3を収納するとともに内部を真空状態に保ち、断熱して
いるのが外槽4である。外槽4の側面はほぼ矩形をして
おり、また1個の外槽4には、通常4組の超電導コイル
1、内槽2、輻射シ−ルド板3が収納され、これらで一
つの超電導磁石を構成する。
【0024】超電導コイル1を格納した内槽2は、輻射
シ−ルド板3を介して荷重支持体と呼ばれる部材によっ
て外槽4に支持・固定される。本実施例では3種類の異
なる荷重支持体を用いているが、図6では2種類の荷重
支持体6、8を示しており、もう一つの荷重支持体7は
図示していない。荷重支持体6は主に荷重を支える空間
の3方向に大きな剛性を持つ荷重支持体であり、図示し
ない荷重支持体7は主に超電導コイル面内の1方向(図
6に示した座標系でz方向;以後、単に超電導コイル面
内方向という)に大きな剛性を持つ荷重支持体であり、
荷重支持体8は主に超電導コイル面外の1方向(同座標
系のy方向;以後、単に超電導コイル面外方向という)
に大きな剛性を持つ荷重支持体である。
【0025】荷重支持体6および8は、一端が外槽4
に、他端が内槽2に固定され、台車枠5が設けられる側
の外槽4の側面(内側の面)からいわゆる片持ちに内槽
2を支持・固定する。なお、外槽4の台車枠側の側面
は、図6で示したように、波状の板を平板ではさむサン
ドイッチ構造、あるいはハニカム構造等を持つことによ
って剛性を大きくして内槽2の支持構造を強化してい
る。
【0026】外槽4の上部には、図6に示すように、蒸
発したヘリウムガスあるいは窒素ガスを液化する冷凍機
10A、液体ヘリウム、液体窒素をそれぞれ保持するタン
ク10B,10Cが設けられる。冷凍機10A、液体ヘリウム
タンク10B、液体窒素タンク10Cをまとめてここでは簡
単のために液溜10と称する。
【0027】超電導磁石は、超電導コイル1、内槽2、
輻射シ−ルド板3、外槽4、台車枠5を質量、また、荷
重支持体6、7、8をばねとする振動系を構成する。超
電導磁石の発熱を増加させるのは、図7に示すような内
槽のねじり、曲げ等の弾性変形による振動である。これ
らの振動モ−ドの共振が起きると、超電導磁石の発熱は
大きく増加する。
【0028】ここで、発熱の原因について説明する。地
上コイルは、後述する図8に示すように、隣接するコイ
ルの間で極性が反転するように、N極とS極が交互に配
置されている。この配置の中を外槽が移動するとき、外
槽は磁場変動を受けることになり、外槽には渦電流が流
れる。この渦電流と超電導コイルの発生する磁場とが作
用すると、外槽にはローレンツ力が働いて振動する。こ
の振動は荷重支持体を伝わって超電導コイル、内槽、輻
射シールド板等を加振する。超電導コイル、内槽、輻射
シールド板等はこの加振力によって共振し、曲げやねじ
り等の振動モードで振動する。このとき、内槽、輻射シ
ールド板等は超電導コイルの発生する大きな磁場の中で
振動するため、内槽、輻射シールド板等に渦電流が流れ
ることによって電気的発熱を生じる。また、超電導コイ
ル、内槽、輻射シールド板等の共振は、摩擦による機械
的発熱をも発生する。
【0029】上記のような発熱に対して、車両に搭載可
能な冷凍機10Aの冷凍能力には限界があるため、超電導
磁石1個当たりの発熱をできるだけ低減する必要があ
る。冷凍機10Aの液化能力よりも、発熱による液体ヘリ
ウム15の蒸発量が大きくなると、列車の走行中に液体ヘ
リウムが減少して、磁気浮上列車はシステムを維持でき
なくなる可能性がある。
【0030】上述のように、発熱の原因としては、振動
によって生じる構造物間の摩擦等による機械的発熱、お
よび振動によって導電性構造物に誘導される渦電流によ
る電気的発熱が考えられる。したがって磁気浮上列車お
よび磁気浮上列車用超電導磁石にとっては、振動によっ
て発生する発熱を低減することが重要であり、そのため
には、超電導コイル1を格納する内槽2がねじりや曲げ
変形による振動を起こしにくい台車枠の構造が重要であ
る。一方で、浮上して走行する超電導磁気浮上列車の台
車枠構造は、軽量であることも望まれる。
【0031】振動の原因となる加振力は、主に地上コイ
ル11が発生させる電磁力である。地上コイル11は、
車両を進行方向に駆動するための推進力を発生させる推
進用コイル11Aと、車両を浮上させる浮上用コイル1
1Bとを有している。推進用コイル11Aは、図8
(a)に示すように、互いにとなり同士でN、Sの極性
を変えるほぼ矩形のコイルであり、これらが発生させる
電磁力は曲げ変形を生じさせるように外槽4に作用す
る。一方、浮上用コイル11Bは図8(b)に示すよう
な8の字型をしたコイルであり、これらが上下、および
左右でN、Sの極性を変える。このため、浮上用コイル
11Bが発生させる電磁力は、ねじり変形を生じさせる
ように外槽4に作用する。したがって、磁気浮上列車の
台車枠は、超電導磁石に、特に曲げやねじり変形の振動
を起こしにくいことが要求される。
【0032】本発明の実施例を図1から図5を用いて説
明する。図1は本実施例の台車枠5の構造を示す斜視図
であり、図2は本実施例の台車枠5をそれぞれ真上から
見た図である。さらに図3は、図2におけるA−Aおよ
びB−B断面図である。
【0033】本実施例では、まず、車両の両側に設けら
れる超電導磁石の外槽4同士を、角柱の部材で直結する
構造を持つ。この部材を横はりと称する。外槽4の両端
部を支持・固定する台車枠の横はり5Bの断面形状は、
図4に示すように、外槽4の中央部を支持・固定する横
はり5Aよりも大きくして、剛性を高くしている。つま
り、横はり5Bの幅Wbを5Aの幅Waよりも大きくし
ている。横はり5Bの高さHbと5Aの高さHa、及び
5Bの厚さTbと5Aの厚さTaはそれぞれ同じにして
あるが、5Bの方を5Aよりもそれぞれ大きくしてもよ
い。
【0034】このように5Bの剛性を5Aの剛性よりも
大きくするのは、1個の外槽に通常4個設けられる超電
導コイル1を格納する内槽2の振動は、中央のものに比
べて両端のものの方が大きいためである。
【0035】さらに本実施例の横はり5Aは、外槽4に
おいて、4個設けられる内槽2のうちの、中央2個の内
槽2の直線部中央に相当する位置に、合計4本設ける。
また、横はり5Bは、外槽4において、4個の内槽2の
うちの、両端2個の内槽2の直線部中央に相当する位置
に、4本設けている。このとき、台車枠の横はり5A
は、内槽2が曲げモードで振動したときのモードの腹と
なる、内槽2の直線部中央に設けるられることになり、
内槽2の振動を低減する構造になっている。
【0036】この位置は、内槽2を支持・固定するため
の、3方向に大きな剛性を持つ荷重支持体6が設けられ
る位置でもあり、この位置に横はりを設けることは、内
槽2の支持剛性を大きくすることにもつながるため、効
果的な振動低減が可能となる。
【0037】また、本実施例では、台車枠の横はり5A
および5Bと、外槽4の間に、図1、図2に示すように
三角リブ5Cを設けている。三角リブ5Cを横はり5
A、5Bと外槽4の間に設けることは、横はりの剛性を
大きくして振動を低減する効果を持つ。さらに、この三
角リブ5Cは、外槽4において、レーストラック形状を
有する内槽2のコーナー部(直線部と円弧部の境界付
近)に相当する位置に設けられている。これは、振動に
よる発熱を大きく増大させるねじりモードで内槽2が振
動したときに、モードの腹となる、内槽2のコーナー部
を三角リブ5Cで支持・固定することによってねじりモ
ードの振動を低減して、発熱を小さくするためである。
【0038】また、この位置は、内槽2を支持・固定す
るための、超電導コイル面外の1方向に大きな剛性を持
つ荷重支持体8が設けられる位置でもあり、この位置に
三角リブ5Cを設けることは、内槽2の支持剛性を大き
くすることにもつながるため、効果的な振動低減が可能
となる。
【0039】図1、図2においては三角リブ5Cは、4
個設けられる内槽2が有する16カ所のコーナー部のう
ちの8カ所に設けられている。これは台車枠5に実装さ
れる機器の配置を考慮したためであるが、他の実施例と
して、合計16個のコーナー部のうちの少なくとも1カ
所に三角リブ5Cを設けるバリエーションも考えられ
る。
【0040】本実施例では、さらに、横はりの上下間に
補強のための薄板5Dを設けて台車枠5が外槽4を支持
する剛性を大きくして振動を低減するとともに、横はり
強度を強化して信頼性を高めている。薄板5Dは、横は
り5A、あるいは5Bの広い範囲を覆うように設けるの
が効果が大きいが、実装される他の機器の配置を考慮し
て決定する。
【0041】本実施例の特徴をまとめると、以下の5点
となる。
【0042】1)断面剛性の異なる横はりで外槽同士を
直結する 2)横はりを内槽2の曲げ変形モードの腹に設ける 3)外槽と横はり間に制振用三角リブを設ける 4)三角リブを内槽2のねじり変形モードの腹に設ける 5)横はり上下間に補強板を設ける これらのうち、少なくとも一つの構造を取り入れた構造
も、効果は小さくなるが振動を低減する台車枠構造とな
る。上記5つの特徴のうちの少なくとも一つの構造を有
する台車枠を本発明の他の実施例とする。
【0043】本発明に係る台車枠の実施例では、横はり
と外槽側面とをボルト締めで結合或いは接合し、荷重支
持体と外槽内面とを溶接によって接合している。
【0044】
【発明の効果】本発明によれば、台車枠を軽量に保った
まま、超電導コイルを格納する内槽がねじりや曲げ変形
する振動を低減することが可能となり、超電導磁石内の
発熱が低減され、信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の台車枠構造を示す斜視図であ
る。
【図2】本発明の実施例の台車枠を真上から見た図であ
る。
【図3】本発明の実施例の台車枠の断面図である。
【図4】本発明の実施例における横はりの断面図であ
る。
【図5】超電導磁気浮上列車システムを示す斜視図であ
る。
【図6】超電導磁石構造を示す斜視図である。
【図7】内槽の振動モードの説明図である。
【図8】地上コイルの説明図である。
【符号の説明】
1…超電導コイル、2…内槽、3…輻射シ−ルド板、4
…外槽、5…台車枠、6…3方向に大きな剛性を持つ荷
重支持体、7…超電導コイル面内の1方向に大きな剛性
を持つ荷重支持体、8…超電導コイル面外の1方向に大
きな剛性を持つ荷重支持体、9…補強ビーム、10…液
溜、10A…冷凍機、10B…液体ヘリウムタンク、1
0C…液体窒素タンク、11…地上コイル、11A…推
進用コイル、11B…浮上用コイル、12…車体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 史男 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式 会社 日立製作所 日立工場内 (72)発明者 寺井 元昭 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4 号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 稲玉 哲 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4 号 東海旅客鉄道株式会社内 (72)発明者 大島 浩 愛知県名古屋市中村区名駅一丁目1番4 号 東海旅客鉄道株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−162405(JP,A) 特開 平6−255486(JP,A) 特開 平6−316263(JP,A) 特開 昭57−48205(JP,A) 特開 平4−162403(JP,A) 特開 平6−36926(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B61B 13/08 B60L 13/04 B61F 3/00 B61F 5/52

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】超電導磁石を両側方に有する台車枠と、こ
    の台車枠を車体に支持する支持手段とを備えた磁気浮上
    列車であって、前記超電導磁石が、超電導コイルと、こ
    の超電導コイルを格納するとともに、低温に冷却する冷
    媒を充填する内槽と、この内槽を格納する輻射シ−ルド
    板と、前記超電導コイル、内槽及び輻射シ−ルド板を収
    納する外槽と、前記内槽を前記外槽の内面に固定支持す
    る荷重支持体とを備えた磁気浮上列車において、 前記台車枠は、各超電導磁石間に渡される横はりの両端
    を、外槽の前記荷重支持体が接続される部位に直接接続
    し、各超電導磁石を支持したことを特徴とする磁気浮上
    列車。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の磁気浮上列車において、
    前記超電導磁石は、外槽内に、列車の進行方向に沿って
    少なくとも3つの超電導コイルを備え、前記台車枠は、
    列車の進行方向の最も前側及び後ろ側に備えられた超電
    導コイルの位置に設けられる横はりの剛性を、前記超電
    導コイルの間に設けられる横はりの剛性よりも高くした
    ことを特徴とする磁気浮上列車。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の磁気浮上列車において、
    前記超電導コイル及び内槽は、上下に2つの直線部分
    と、これらの直線部分を繋ぐ2つの円弧状部分とを有す
    るレーストラック形状をしており、前記荷重支持体は前
    記2つの直線部分を外槽に支持する2つの荷重支持体を
    備え、前記横はりは、前記2つの荷重支持体それぞれに
    対して設けられていることを特徴とする磁気浮上列車。
  4. 【請求項4】請求項3に記載の磁気浮上列車において、
    前記2つの荷重支持体それぞれに対して設けられた横は
    り間を、板状部材で接続したことを特徴とする磁気浮上
    列車。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の磁気浮上列車において、
    荷重支持体はレーストラック形状の内槽のコーナー部を
    外槽に支持する荷重支持体を備え、前記直線部分の荷重
    支持体に対して設けた横はりと、前記コーナー部の荷重
    支持体が接続された外槽の部位とを接続する三角リブを
    設けたことを特徴とする磁気浮上列車。
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