JP3491083B2 - 精米機 - Google Patents

精米機

Info

Publication number
JP3491083B2
JP3491083B2 JP16573099A JP16573099A JP3491083B2 JP 3491083 B2 JP3491083 B2 JP 3491083B2 JP 16573099 A JP16573099 A JP 16573099A JP 16573099 A JP16573099 A JP 16573099A JP 3491083 B2 JP3491083 B2 JP 3491083B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rice
bran
stirring blade
plate
basket
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP16573099A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000317320A (ja
Inventor
紀次 藤森
Original Assignee
富士山電気工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 富士山電気工業株式会社 filed Critical 富士山電気工業株式会社
Priority to JP16573099A priority Critical patent/JP3491083B2/ja
Publication of JP2000317320A publication Critical patent/JP2000317320A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3491083B2 publication Critical patent/JP3491083B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は除糠網籠内の玄米を
撹拌体によって撹拌し、玄米同士並びに玄米および除糠
網籠の摩擦により搗精する精米機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より図15〜17で示すように容器
本体1内に糠集容器2を着脱自在に設け、糠集容器2内
に間隔をおいて除糠網籠3を着脱自在に設け、除糠網籠
3内に回転軸4とこの回転軸4を介して水平回動する細
長板からなる撹拌羽根5を設けた家庭用の精米機が知ら
れている。
【0003】この従来例の撹拌羽根5は板厚L4(図1
7で示す)が約1mmの細長薄板50の外端幅方向aを
直線状に形成したものであり、この細長薄板50の内端
部51を水平状態にしつつ残存部52を捩って回転方向
(図16、17矢印で示した)前方側から後方側に向か
って漸次上方に傾斜するように形成し、水平内端部51
を回転軸4と協動する有頭ロール40の下端径大部41
に取付けたものである。
【0004】そして図示を省略した電動機により回転軸
4、有頭ロール40を介して撹拌羽根5が図16で矢印
方向に回転すると、除糠網籠3内の玄米は同方向に回転
するとともに撹拌羽根5により上方に掻き上げられ、図
15の鎖線矢印で示すように遠心力により外周側から内
心側に循環するものであり、この循環中における玄米同
士の摩擦により、また玄米と除糠網籠3の摩擦により搗
精されるものである。
【0005】しかし、この従来例によると細長薄板50
の直線状外端に接触した米粒が破砕されることがあり、
また細長薄板50の板厚L4が米粒長径L1よりも遥か
に小さいうえに細長薄板50の周面が直線状の平面であ
るため羽根回転時の外力が米粒に集中してかかり、前記
周面が破砕周面としてナイフ機能を発揮し、米粒を破砕
することがあり、前記破砕の完全回避が困難である。し
かも羽根周面のみならず残存部52の捩りの際に形成さ
れた折れ線部52′によっても米粒は破砕され、精白米
の大きさに大小のむらが生じてしまい、これら大きさの
異なる米を炊くと、下方に小粒、上方に大粒の米が位置
し、上方は良好であるが、下方が糊状のべたついた飯と
なりやすく、不都合である。
【0006】また従来例では図15の鎖線矢印で示すよ
うに米粒の循環に大小回りが生じ、いわゆるむら搗きと
なり、これらの精白度の異なる米をともに炊くと、不味
く、不都合である。
【0007】さらに従来例は容器本体1に嵌合蓋6を閉
蓋するだけで、米粒に対する加圧力が不足し、精白度が
低い。このため精白時間を延ばすことにより精白度を高
めざるを得ない。しかし精白時間が長いと摩擦熱が上昇
し、いわゆる高温米となる。特に鎖線h1で示す位置ま
でしか玄米がない場合のように少量の玄米を精白する際
の加圧力不足は大きく、精白時間を延長しても糠層が取
れずに摩擦のみを繰り返す、俗にいう空(から)摩擦と
なり、精白度が低い上に高温となり、この高温米が不味
いことは周知のとおりである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明のうち請求項1
の発明は破砕米を生じないようにし、しかも糠残りを生
じないようにするとともに精白量にかかわらず高温米と
ならないようにし、味のより良好な飯を炊くことができ
るようにすることを課題とする。
【0009】請求項2の発明は破砕米を生じないように
し、またむら搗き、糠残りのないようにし、しかも精白
量にかかわらず高温米とならないようにし、味のより一
層良好な飯を炊くことができるようにすることを課題と
する。
【0010】請求項3の発明は請求項1または2の発明
の課題に加えて米粒の破砕をより確実に防ぐことを課題
とする。
【0011】請求項4の発明は請求項1または2の発明
の課題に加えて勢いよく米粒を循環させ、米粒を除糠網
籠に強く接触させ、良好な搗精効果をあげることを課題
とする。
【0012】請求項5の発明は請求項2の発明の課題に
加えて搗精効率を向上させ、精白度の高い精白米を短時
間で提供できるようにすることを課題とする。
【0013】請求項6の発明は請求項1または2の発明
の課題に加えて精白量に応じて加圧力を調節し、循環す
る玄米群に最適の加圧力を与えることを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のうち請求項1の発明は容器本体内に糠集容器
を着脱自在に設け、前記糠集容器内に間隔をおいて除糠
網籠を着脱自在に設け、前記除糠網籠内に回転軸と前記
回転軸を介して水平回動する細長板よりなる撹拌羽根を
設け、また前記撹拌羽根の外端幅方向を凸弧状に形成す
るとともに前記撹拌羽根の周面を凸弧状の米滑り面に形
成し、さらに前記除糠網籠内で循環する米粒を圧迫する
加圧板を具備することを特徴とする。なお本明細書の特
許請求の範囲における精米機は家庭用精米機、業務用精
米機のいずれをも含む意である。
【0015】ここに回転軸を介して撹拌羽根が水平回動
すると、米粒を打撃するが、撹拌羽根の外端幅方向が凸
弧状であるとともに周面が凸弧状の米滑り面に形成され
ているので、大きい外力が米粒に部分的に集中してかか
ることがなく、単位当たりの荷重が小さく、米粒は切
断、裂断等、破砕されにくく、また玄米粒が撹拌羽根の
回転方向に回動するとともに遠心力により除糠網籠の側
面側から回転軸側に循環し、玄米同士の摩擦並びに玄米
および除糠網籠の摩擦により搗精され、玄米群より上に
加圧板を位置させることにより循環中の米粒は加圧板を
持ち上げつつ撹拌され、しかも前記加圧板の圧迫により
米粒間は密になり、玄米同士並びに玄米および除糠網籠
との接触摩擦が大きくなり、搗精度が向上し、しかも搗
精度の向上により精白時間の延長および空摩擦の発生を
阻止することができ、高温米の発生を防ぐことができ
る。
【0016】本発明のうち請求項2の発明は容器本体内
に糠集容器を着脱自在に設け、前記糠集容器内に間隔を
おいて除糠網籠を着脱自在に設け、前記除糠網籠内に回
転軸と前記回転軸を介して水平回動する細長板よりなる
撹拌羽根を設け、また前記撹拌羽根の外端幅方向を凸弧
状に形成するとともに前記撹拌羽根の周面を凸弧状の米
滑り面に形成し、さらに前記除糠網籠の側面と前記回転
軸とを仕切る整流筒を前記除糠網籠内に設け、また前記
除糠網籠内で循環する米粒を圧迫する加圧板を具備する
ことを特徴とする。
【0017】ここに前記請求項1の作用に加えて除糠網
籠の側面側から回転軸側に循環する米粒は整流筒に遮ら
れるため図15の矢印で示すように小回りすることな
く、整流筒の上端口、筒内、下端口を経て一定の流れで
循環し、搗きむらがなくなる。
【0018】また請求項3の発明のように撹拌羽根の板
厚が玄米粒の長径より大きく、凸弧状の米滑り面の半径
が玄米粒の長径の1/2より大きいことが好ましい。こ
のようにすると図4で示すように撹拌羽根の周面による
米粒への単位当たりに加わる外力は極めて小さくなり、
米粒は確実に滑って破砕米の発生を確実に防ぐことがで
きる。
【0019】請求項4の発明のように撹拌羽根が回転方
向前方側から後方側に向かって漸次上方に傾斜する細長
板であることが好ましい。このようにすると米粒は勢い
良く掻き上げられて循環し、除糠網籠に強く接触し、摩
擦力が大きく、搗精度が向上する。
【0020】また請求項5の発明のように撹拌羽根が回
転方向前方側から後方側に向かって漸次下方に傾斜する
細長板であり、しかも前記撹拌羽根が整流筒内部におけ
る下方に位置し、前記撹拌羽根に対向する除糠網籠の底
部が板面に形成されることが好ましい。
【0021】このようにすると撹拌羽根の下面により米
粒が除糠網籠の底部板面に押圧され、しかも撹拌羽根が
整流筒内の落下してくる玄米群の重量を受けるため、撹
拌羽根下面の圧力が上がり、搗精効率がより向上する。
【0022】さらに請求項6の発明のように加圧板が重
量調節自在であることが好ましい。米の量が少ないほど
循環時における米粒間は粗く、多量なほど密になる。そ
こで少量の際は加圧板の重量を大に、多量の際は重量を
小にする等、米の量に対応して加圧板の重量を調節する
ことにより最適の加圧をすることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】図1〜図14は本発明の精米機ま
たはその構成部分を示し、これらは家庭用精米機に適用
した例であり、まず第1の実施の形態を図1〜4により
説明する。プラスチック製の容器本体1を有底円筒状に
形成し、その底部中央に空隙10、軸挿通孔11を形成
し、上面に突堤12を周設し、突堤12の内側上面14
に複数個の回転止孔13、13を設け、また空隙10に
固定した電動機Mの回転軸15を軸挿通孔11に挿通
し、回転軸15端と歯形円板16とを連結する。なお好
適な回転数を得ることができれば本実施の形態のように
電動機Mの回転軸15に直接歯形円板16を連結して
も、若しくは電動機Mに代えて減速電動機を使用して
も、或いは回転軸15と歯形円板16とを減速用ギヤを
介して連動させてもよいことは勿論である。
【0024】開口端にフランジ20を形成するとともに
底板中央に円筒部21を設けたプラスチック製の糠集容
器2を容器本体1に嵌脱自在に設け、フランジ20を内
側上面14に当接し、フランジ20に下向きに突設した
ピン23、23を回転止孔13、13に嵌入し、円筒部
21を歯形円板16に外挿する。
【0025】金属、具体的にはステンレス製の網により
除糠網籠3を形成する。より具体的には底部中央を金
属、例えばステンレス製の円板30で形成し、円板30
上面にボス31を突設するとともに円板30下面に円筒
部32を突設し、除糠網籠3の網底部を円板30周面に
固着し、除糠網籠3の開口上端を金属、具体的にはステ
ンレス製の円筒口部33に固着し、円筒口部33にフラ
ンジ34を形成し、フランジ34下面に複数個のピン3
5、35を突設する。
【0026】歯形円板44にプラスチック製の回転軸4
を連結する。この回転軸4は横断面を正六角形に形成す
るとともに下端部42を横断面正円に形成する。そして
回転軸4を円筒部32内よりボス31に通して円板30
上に起立させ、下端部42をボス31に回動自在に挿入
し、歯形円板44を円筒部32内に収める。除糠網籠3
を糠集容器2内の同心円位置に間隔をおいて入れ、フラ
ンジ34をフランジ20に当接するとともに各ピン23
に設けたピン挿入孔24に各ピン35を嵌入し、円筒部
32を円筒部21に外嵌するとともに歯形円板44を歯
形円板16に噛合させる。各回転止孔13への各ピン2
3の嵌入、各ピン挿入孔24への各ピン35の挿入によ
り糠集容器2、除糠網籠3の水平回転は阻止される。
【0027】プラスチック製の有頭ロール40に下端径
大部41を形成し、この下端径大部41に空隙45を形
成するとともに有頭ロール40に空隙45と連通する横
断面正六角形の嵌挿孔43を形成し、図1、2で示すよ
うに下端径大部41に撹拌羽根5として左右1対の細長
板53、53を固着する。各細長板53はその外端幅方
向aを凸弧状、具体的には板幅の1/2を半径とする半
円に形成するもので、各細長板53を捩ることなく、ス
トレートな状態で、しかも図2、3の矢印で示す回転方
向前方側から後方側に向かって漸次上方に傾斜させ、イ
ンサート成型により下端径大部41に板内端を固着する
ものであり、また各細長板53の板厚L2を玄米粒の長
径L1より大きく、好ましくは前記長径L1が5mm前
後の玄米粒用のものとして前記板厚L2を6mm〜15
mmに設定し、また各細長板53の周面、つまり外端面
53a、両側面53b、53bを図3、4で示すような
凸弧状の米滑り面54に形成する。具体的にはこの米滑
り面54は玄米粒の長径L1の1/2(図4のL3で示
す)より大きい半径r1の半円状凸弧面であり、好まし
くは半径r1を3mm〜7.5mmに設定するものであ
る。そして横断面六角形の回転軸4に同形の嵌挿孔43
を外嵌するとともに下端径大部41の下面を円板30上
面に当接する。ここに嵌挿孔43内で回転軸4が空転す
ることはなく、回転軸4、有頭ローラ40、各撹拌羽根
5は協動する。
【0028】また第1の実施の形態では嵌合蓋6を突堤
12に嵌脱自在に設け、さらに除糠網籠3内で循環する
米粒を圧迫するための加圧板7を具備するもので、この
加圧板7は金属、具体的にはステンレスで山型環状に形
成したもので、図1で示すように上から順に4合用、3
合用、2合用、1合用の4種類よりなり、玄米群の量が
少ないほど重量の大きい加圧板7を用いることにより重
量調節をするものである。なおステンレス製の加圧板7
の底面を鏡面仕上げにすることが好ましく、このように
すれば米粒の滑りが良好で、米粒が循環しやすく、また
各加圧板7の底面は少なくとも循環する米粒が衝突する
分の大きさであればよい。
【0029】図5は第1の実施の形態における加圧板7
の変形例を使用した状態を示すものであり、加圧板7の
傾斜面に3重の同心円溝71、72、73を形成すると
ともにこれらへの嵌合リング74、75、76を具備す
るもので、米の分量が1合の場合は嵌合リング74、7
5、76を、2合の場合は嵌合リング74、76を、3
合の場合は嵌合リング76をそれぞれ対応する同心円溝
71、72、73に嵌入し、4合の場合は嵌合リングを
使用しないことにより重量調節するものであり、他の構
成については先の第1の実施の形態と同一であり、共通
部分については同一符号を付すことにより重複説明を省
略する。
【0030】図7〜図9は第2の実施の形態を示すもの
で、後述の整流筒8を除いては第1の実施の形態と同一
であり、共通部分については同一の符号を付すことによ
り重複説明を省略し、以下、差異点について述べる。
【0031】平面からみて正円の金属、具体的にはステ
ンレス製の円筒80の開口上端81を内側に、開口下端
82を外側に巻回して各開口端がアールの整流筒8を形
成し、等配した3個の金属製、具体的にはステンレス製
の吊下帯体83、83、83の各下端84を開口上端8
1の内面に溶接により固着する。各吊下帯体83は下端
84より上方に向かって順に水平部85、立上り部8
6、水平上端部87を連続的に折曲げ形成したもので、
整流筒8を有頭ロール40に外挿するとともに各水平上
端部87をフランジ34上に当接して吊下げ、この整流
筒8により除糠網籠3の側面と、回転軸4に外嵌した有
頭ロール40とを仕切るものであり、整流筒8の開口下
端82は撹拌羽根5、5の上方に間隔をおいて位置し、
また各撹拌羽根5の外端は整流筒8より外方に延出する
もので、さらに突堤12を水平上端部87の肉厚分、高
くし、また同寸法分、嵌合蓋6の嵌合周板60を高くす
るものである。
【0032】図10は第2の実施の形態における加圧板
7の変形例を使用した状態を示すもので、第1の実施の
形態の変形例における加圧板7と均等な構成であり、ま
た他の部分の構成は第2の実施の形態と同一であり、共
通部分については同一符号を付して重複説明を省略す
る。
【0033】図11〜13は第3の実施の形態を示すも
ので、第1および第2の実施の形態と原理的に均等なも
ので、共通部分については同一符号を付すことにより重
複説明を省略し、以下、差異点について説明する。本形
態は第1、第2の実施の形態における撹拌羽根5を短か
くし、第2の実施の形態における整流筒8の筒径を大き
くするとともに開口下端82を下方に延出して各撹拌羽
根5を整流筒8内部における下方に位置するようにし、
しかも各撹拌羽根5を回転方向前方側から後方側に向か
って漸次下方に傾斜させ、円板30を各撹拌羽根5と対
向するように第1、第2の実施の形態の場合より径大に
したものである。
【0034】図14は第3の実施の形態における加圧板
7の変形例を使用した状態を示すもので、第2の実施の
形態の変形例における加圧板7と同一であり、また他の
部分の構成は第3の実施の形態と同一であり、共通部分
については同一符号を付して重複説明を省略する。
【0035】次に本発朋の実施の形態における使用法、
作用を説明する。図中、仮想線h1、h2、h3、h4
はそれぞれ玄米を1合、2合、3合、4合入れたときの
最上面位置を示すもので、除糠網籠3に所望量の玄米を
入れ、第1の実施の形態およびその変形例にあっては加
圧板7を玄米群の上面に直接置き、第2、第3の実施の
形態およびそれらの変形例にあっては各水平部85の上
に置き、嵌合蓋6で閉蓋する。なお第2、第3の実施の
形態およびその変形例の場合でもh4で示すように玄米
群の最上面位置が水平部85を越える場合には加圧板7
を玄米群の上面に直接置く。
【0036】しかる後、亀動機Mを介して回転軸4を回
転させれば、有頭ロール40、撹拌羽根5、5は協動
し、各撹拌羽根5により玄米群は水平方向に回動すると
ともに第1、第2の実施の形態およびこれらの変形例に
おいては玄米群は各撹拌羽根5が回転方向前方側から後
方側に向かって漸次上方に傾斜しているので、掻き上げ
られ、図1、7で示すように遠心力により勢い良く、除
糠網籠3の側面側に飛ばされ、続いて加圧板7を持ち上
げ、有頭ロール40側に降下して循環する。この水平方
向への回動かつ前記循環中に玄米同士の摩擦並びに玄米
および除糠網籠3との摩擦により搗精され、糠は除糠網
籠3の網目より糠集容器2内に入る。
【0037】また第3の実施の形態およびこの変形例の
場合は、各撹拌羽根5が回転方向前方側から後方側に向
かって漸次下方に傾斜しているので、玄米群は各撹拌羽
根5の傾斜下面53′(図13図示)により円板30に
押圧され、しかも前記傾斜下面53′と円板30間の米
粒には整流筒8内に位置する各撹拌羽根5を介して整流
筒8内の下降する玄米群の重量がかかり、その圧力は大
きく、玄米群はここでの大きな摩擦力により効率良く搗
精され、しかも水平方向への回動、図11で示す矢印方
向への循環および加圧板7の持上げがなされ、玄米同士
の摩擦、玄米と除糠網籠3との摩擦により搗精され、糠
は除糠網籠3の網目より糠集容器2内に入る。なお、い
ずれの実施の形態の場合でも電動機Mを正逆回転可能な
ものとすることが好ましく、このようにすれば電動機M
の回転を逆転することにより第1、2の実施の形態およ
びこれらの変形例において前記第3の実施の形態および
この変形例の場合のように撹拌羽根5下面と円板30間
による米粒の搗精作用が可能となり、逆に第3の実施の
形態およびこの変形例において第1、2の実施の形態お
よびこれらの変形例の場合のように撹拌羽根5による掻
き上げ作用が可能となり、所望の使用法を選択すること
ができる。
【0038】ここにいずれの実施の形態においても図
3、4、9、13で示すように各細長板53の周面が凸
弧状の米滑り面54であるので、玄米への外力が集中し
て大きくなることがなく、米粒が破砕されにくく、しか
も前記各細長板53の外端面53a、両側面53b、5
3bの米滑り面54のみならず、図1、5、7、10、
11、14で示すように各細長板53の外端幅方向aが
凸弧状であるので当該部分に接触する米粒は滑りが良好
となり、より破砕されにくく、またいずれの実施の形態
の場合でも加圧板7を有するのでその圧迫により玄米群
間は密になり、玄米同士、玄米と除糠網籠3との接触摩
擦が増大し、空摩擦を阻止でき、搗精度が向上し、この
ため精白時間を短縮でき、高温米の発生を阻止すること
ができる。なお玄米の分量に対応する重量の加圧板7を
用い、或いは対応する嵌合リングを増減若しくは使用し
ないことにより好適な加圧力を付与でき、また前述のと
おり各細長板53の外端幅方向aを板幅の1/2を半径
とする半円に形成するとともに各細長板53の板厚L2
を玄米粒の長径L1より大きくし、さらに凸弧状の米滑
り面54の半径r1を玄米粒の長径L1の1/2より大
きくすると、これらの部分に当たった米粒は確実に滑っ
て破砕されるおそれがなく、玄米粒の長径L1が5mm
前後の玄米群用として、前記外端幅方向aを板幅の1/
2を半径とする半円に形成した板厚7mmの細長板53
に、半径r1が3.5mmの半円状の米滑り面54を形
成し、実験したところ破砕米が全く生じなかったことが
確認できたものである。
【0039】また第2および第3の実施の形態およびこ
れらの変形例にあっては整流筒8を有するので玄米群の
小回り循環が阻止され、玄米群は整流筒8の上端口、筒
内、下端口を経て一定の流れかつ一定の回数で循環し、
搗きむらがなくなる。なお前記流れによる循環がスムー
ズに行われる高さの整流筒8を用いることは勿論であ
る。
【0040】なお加圧板7はドーナツ型等、他の形状で
もよいが、山型環状であることが好ましく、このように
すれば米粒が加圧板7上へ飛び出しても上面を滑り落ち
て加圧板7の下に戻り、好都合であり、また第2、3の
実施の形態のように整流筒8の開口上端81を内側に、
開口下端82を外側に巻回することが好ましく、このよ
うにすれば米粒がスムーズに循環するとともに前記開口
上下端81、82での米粒破砕を防ぐことができる。
【0041】精白終了後はまず加圧板7、整流筒8(第
2、3実施の形態の場合)を除糠網籠3から取出し、続
いて除糠網籠3を糠集容器2から取外し、精白米を除糠
網籠3から取出し、また糠集容器2を容器本体1から取
出し、除糠網籠3の網目より入った糠を糠集容器2から
取出す。なお第2、3の実施の形態のように整流筒8は
除糠網籠3に着脱自在に設けることが好ましく、このよ
うにすれば前記のようにあらかじめ整流筒8を除糠網籠
3から取外すことにより、精白米をスムーズに取出すこ
とができる。
【0042】
【発明の効果】本発明のうち請求項1の発明によれば、
破砕米が生じにくく、しかも糠残りが生じにくいととも
に精白量にかかわらず高温米の発生を防ぐことができ
る。
【0043】本発明のうち請求項2の発明によれば、破
砕米が生じにくく、むら搗き、糠残りのおそれがなく、
しかも精白量にかかわらず高温米の発生を防ぐことがで
きる。
【0044】本発明のうち請求項3の発明によれば、請
求項1または2の発明の効果に加えて米粒の破砕をより
確実に防ぐことができる。
【0045】本発明のうち請求項4の発明によれば、請
求項1または2の発明の効果に加えて米粒を勢いよく循
環させ、米粒と除糠網籠との接触摩擦を大きくし、良好
な搗精効果をあげることができる。
【0046】本発明のうち請求項5の発明によれば、請
求項2の発明の効果に加えて搗精効率が向上し、精白度
の高い精白米を短時間で提供することができる。
【0047】本発明のうち請求項6の発明によれば、請
求項1または2の発明の効果に加えて精白量に応じて加
圧力を調節し、循環する玄米群に最適の加圧力を与える
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す縦断正面図で
ある。
【図2】同上の一部を切欠いた平面図である。
【図3】同上の撹拌羽根を拡大した側面図である。
【図4】本発明の各実施の形態におけるA−A線に沿っ
た部分拡大端面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態の加圧板の変形例を
使用した状態を示す縦断正面図である。
【図6】同上および第2、第3の実施の形態における加
圧板の変形例の平面図である。
【図7】本発明の第2の実施の形態を示す縦断正面図で
ある。
【図8】同上の一部を切欠いた平面図である。
【図9】同上の要部を拡大した縦断側面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態の加圧板の変形例
を使用した状態を示す縦断正面図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態を示す縦断正面図
である。
【図12】同上の一部を切欠いた平面図である。
【図13】同上の要部を拡大した縦断側面図である。
【図14】本発明の第3の実施の形態の加圧板の変形例
を使用した状態を示す縦断正面図である。
【図15】従来例の縦断正面図である。
【図16】同上の一部を切欠いた平面図である。
【図17】同上の撹拌羽根の拡大側面図である。
【符号の説明】
1 容器本体 2 糠集容器 3 除糠網籠 4 回転軸 5 撹拌羽根 7 加圧板 8 整流筒 53 細長板 54 米滑り面 a 外端幅方向
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B02B 1/00 - 3/14

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器本体内に糠集容器を着脱自在に設
    け、前記糠集容器内に間隔をおいて除糠網籠を着脱自在
    に設け、前記除糠網籠内に回転軸と前記回転軸を介して
    水平回動する細長板よりなる撹拌羽根を設け、また前記
    撹拌羽根の外端幅方向を凸弧状に形成するとともに前記
    撹拌羽根の周面を凸弧状の米滑り面に形成し、さらに前
    記除糠網籠内で循環する米粒を圧迫する加圧板を具備す
    ることを特徴とする精米機。
  2. 【請求項2】 容器本体内に糠集容器を着脱自在に設
    け、前記糠集容器内に間隔をおいて除糠網籠を着脱自在
    に設け、前記除糠網籠内に回転軸と前記回転軸を介して
    水平回動する細長板よりなる撹拌羽根を設け、また前記
    撹拌羽根の外端幅方向を凸弧状に形成するとともに前記
    撹拌羽根の周面を凸弧状の米滑り面に形成し、さらに前
    記除糠網籠の側面と前記回転軸とを仕切る整流筒を前記
    除糠網籠内に設け、また前記除糠網籠内で循環する米粒
    を圧迫する加圧板を具備することを特徴とする精米機。
  3. 【請求項3】 撹拌羽根の板厚が玄米粒の長径より大き
    く、凸弧状の米滑り面の半径が玄米粒の長径の1/2よ
    り大きいことを特徴とする請求項1または2の精米機。
  4. 【請求項4】 撹拌羽根が回転方向前方側から後方側に
    向かって漸次上方に傾斜する細長板であることを特徴と
    する請求項1または2の精米機。
  5. 【請求項5】 撹拌羽根が回転方向前方側から後方側に
    向かって漸次下方に傾斜する細長板であり、しかも前記
    撹拌羽根が整流筒内部における下方に位置し、前記撹拌
    羽根に対向する除糠網籠の底部が板面に形成されたこと
    を特徴とする請求項2の精米機。
  6. 【請求項6】 加圧板が重量調節自在であることを特徴
    とする請求項1または2の精米機。
JP16573099A 1999-05-11 1999-05-11 精米機 Expired - Fee Related JP3491083B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16573099A JP3491083B2 (ja) 1999-05-11 1999-05-11 精米機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16573099A JP3491083B2 (ja) 1999-05-11 1999-05-11 精米機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000317320A JP2000317320A (ja) 2000-11-21
JP3491083B2 true JP3491083B2 (ja) 2004-01-26

Family

ID=15817992

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16573099A Expired - Fee Related JP3491083B2 (ja) 1999-05-11 1999-05-11 精米機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3491083B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4811296B2 (ja) * 2007-02-28 2011-11-09 株式会社サタケ 家庭用精米機
JP2008229558A (ja) * 2007-03-22 2008-10-02 Twinbird Corp 精米器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000317320A (ja) 2000-11-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN205517418U (zh) 一种葛根药材破碎搅拌装置
JP5682871B2 (ja) 卓上精米器および精米方法
CN207056725U (zh) 一种带有混合调料的绞肉机
JP2000515395A (ja) 歯内治療器具
CN108579891A (zh) 一种碾磨充分的保健食品材料碾磨装置
JP3491083B2 (ja) 精米機
CN109201283A (zh) 茶粉研磨机
JP3491084B2 (ja) 精米機
CN106923700A (zh) 一种食品加工机用粉碎装置及食品加工机
CN213050815U (zh) 一种足浴粉中药颗粒制备用研磨装置
CN216396464U (zh) 一种大米加工用磨粉机
CN216020421U (zh) 一种炒菜机
JP2006205150A (ja) 撹拌式精米機および該精米機で製造される搗精米
JP3535641B2 (ja) 精穀ロール及び精穀機
CN211865223U (zh) 一种青南茶加工用磨粉机
CN105795969B (zh) 磨盘组件和具有其的磨米面食加工机
CN211324281U (zh) 一种食品加工用榨汁装置
CN108272090A (zh) 一种莲子开口磨皮一体机
CN206978574U (zh) 一种面团揉搓机
CN214553965U (zh) 一种胃护理食物研磨设备
CN213377012U (zh) 一种火锅底料生产用粉碎装置
CN214231056U (zh) 一种能加工多种食材并能连续出料的小磨式料理机
CN109892377A (zh) 一种肉丸机
CN213468003U (zh) 一种食品检测用粉碎机
CN211558714U (zh) 一种大米加工用炒米机

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111114

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111114

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121114

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees