JP3489411B2 - 粘土複合材料及びその製造方法 - Google Patents

粘土複合材料及びその製造方法

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JP3489411B2 JP27039897A JP27039897A JP3489411B2 JP 3489411 B2 JP3489411 B2 JP 3489411B2 JP 27039897 A JP27039897 A JP 27039897A JP 27039897 A JP27039897 A JP 27039897A JP 3489411 B2 JP3489411 B2 JP 3489411B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,粘土複合材料と,その
製造方法に関し,更に詳しくは,ポリオレフィン系の樹
脂と層状粘土鉱物とのハイブリッドである粘土複合材料
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来,例えばポリプロピレンの機械的性
質を改善する目的で,フィラーとして,層状粘土鉱物を
そのまま,あるいは機械的手段による粉粒化の処理のみ
を施して混入する技術がある(第1の従来技術)。
【0003】 一方,本件出願人は特願平7−1630
16号の出願明細書において,層状粘土鉱物を有機オニ
ウムイオンで有機化したもとで,極性基を有するオレフ
ィン系樹脂の重合体(ゲスト分子)で処理する技術を既
に提示している(第2の従来技術)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし前記第1の従来
技術の場合,層状粘土鉱物の粉や粒子自体が粘土鉱物の
多層集合体のままであり,しかもポリプロピレンからな
るマトリクスとのなじみが極めて悪いため,層状粘土鉱
物の分散が全く不十分であり,目的を達することができ
なかった。
【0005】 前記第2の従来技術の場合,層状粘土鉱
物は有機オニウムイオンで予め有機化されて膨潤可能な
状態とされ,次いで重合体によって限定膨潤(層状粘土
鉱物の単位層の層間が,重合体のインターカレーション
により,ある程度まで拡張した状態を言う。本明細書に
おいて以下同じ。)させられているため,この複合材料
をオレフィン系樹脂と混合したとき,層状粘土鉱物がオ
レフィン系樹脂のマトリクス中に良好に分散する条件を
基本的に備えている。
【0006】 しかし,その後の研究で,更に,次の
(1)〜(3)のようなことが判明した。
【0007】 (1)重合体のインターカレーション
が,その官能基の層状粘土鉱物への水素結合を介して発
現するので,重合体中の官能基量が不足しないように注
意した方が良い。
【0008】 (2)反面,重合体によってインターカ
レートされた層状粘土鉱物がオレフィン系樹脂のマトリ
クス中に良好に分散するためには,重合体と樹脂マトリ
クスとの相溶性が問題であり,重合体中の官能基量が過
剰であると,この相溶性が低下する。
【0009】 (3)更に,重合体と樹脂マトリクスと
の相溶性に関しては,層状粘土鉱物と,これにインター
カレートした重合体との重量比も影響する。
【0010】 従って,本願発明の解決しようとする課
題は,上記(1)〜(3)の点で改善された粘土複合材
料と,その製造方法とを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】(第1発明の構成) 上記課題を解決するための本願第1発明(請求項1に記
載の発明)の構成は,「官能基を含有する分子量500
〜1,000,000のポリオレフィン系重合体(A成
分)と,前記A成分の官能基に水素結合した有機化層状
粘土鉱物(B成分)と,前記A成分及びB成分を分散さ
せたポリオレフィン樹脂のマトリクス(C成分)よりな
る粘土複合材料であって,前記官能基の含有量が前記A
成分に対して0.001mmol/g以上で,かつ,
0.45mmol/g以下であることを特徴とする粘土
複合材料」である。
【0012】(第2発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第2発明(請求項2に記載の発明)の構成は,
「前記第1発明において,A成分/B成分の比率が,重
量比で0.6以上である粘土複合材料」である。
【0013】(第3発明の構成) 上記課題を解決するための本願第3発明(請求項3に記
載の発明)の構成は,「前記第1発明において,A成分
がポリプロピレン重合体であり,かつ,C成分がポリプ
ロピレンである粘土複合材料」である。
【0014】(第4発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第4発明(請求項4に記載の発明)の構成は,
「前記第1発明において,A成分の官能基が無水マレイ
ン酸基である粘土複合材料」である。
【0015】(第5発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第5発明(請求項5に記載の発明)の構成は,
「前記第1発明に記載のB成分と,熱溶融状態である前
記第1発明に記載のA成分と,熱溶融状態である前記第
1発明に記載のC成分とを,同時に,あるいは任意の順
序で経時的に,剪断力を伴う混合手段によって混合する
粘土複合材料の製造方法であって,その際,官能基の含
有量がA成分に対して0.001mmol/g以上で,
かつ,0.45mmol/g以下である前記A成分を用
いる粘土複合材料の製造方法」である。
【0016】(第6発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第6発明(請求項6に記載の発明)の構成は,
「前記第5発明において,A成分/B成分の比率が,重
量比で0.6以上である粘土複合材料の製造方法」であ
る。
【0017】(第7発明の構成) 上記課題を解決するための本願第7発明(請求項7に記
載の発明)の構成は,「前記第5発明において,A成分
がポリプロピレン重合体であり,かつ,C成分がポリプ
ロピレンである粘土複合材料の製造方法」である。
【0018】(第8発明の構成)上記課題を解決するた
めの本願第8発明(請求項8に記載の発明)の構成は,
「前記第5発明において,A成分の官能基が無水マレイ
ン酸基である粘土複合材料の製造方法」である。
【0019】
【作用】第5発明において,前記A成分〜C成分の間で
次の1),2)の2点の作用が生起する。これを,図
1,図2に基づいて説明する。
【0020】 1)まず,図1の(a)に示すように,
有機オニウムイオン1によって予め有機化されることに
より膨潤可能な状態とされている層状粘土鉱物2に対し
て,図1の(b)に示すポリオレフィン系重合体3が,
その官能基4を層状粘土鉱物表面に水素結合させること
を駆動力として,図1の(c)に示すように,ポリオレ
フィン系重合体3が層状粘土鉱物2の層間にインターカ
レートし,層状粘土鉱物の層間をある程度押し広げる
(限定膨潤)。これにより,層状粘土鉱物の層間の相互
作用が弱められ,後の無限膨潤(マトリクス中で,層状
粘土鉱物の単位層の層間が無制限に大きく拡張した状
態。即ち,層状粘土鉱物の良好な分散状態。本明細書に
おいて以下同じ。)が容易になる。
【0021】 なお,この際に,ポリオレフィン系重合
における官能基の含有量が0.001mmol/g未
満であると,官能基量の不足から,上記のインターカレ
ートが十分に起こらず,ひいては限定膨潤が不十分とな
り,後述の2)の作用を完遂できなくなる。
【0022】 2)次に,このような図1の(c)に示
す複合体がポリオレフィン樹脂と混合されると,ポリオ
レフィン系重合体とポリオレフィン樹脂との相溶性が十
分であるなら,両者が分子レベルで絡み合うように相溶
するため,ポリオレフィン樹脂に加わる混合時の剪断力
がこの複合体にも十分に伝達されることとなり,この結
果,限定膨潤した層状粘土鉱物の層間は容易に剥離し
て,図2に示すように,層状粘土鉱物2がポリオレフィ
ン樹脂のマトリクス5中で十分に無限膨潤(良分散)す
ることができる。
【0023】但し,A成分における官能基の含有量が過
剰である(0.45mmol/gを超える)場合には,
前記1)の作用が十分すぎる程発現される代わりに,A
成分とC成分との相溶性が不足するために,上記した層
状粘土鉱物の層間の剥離が不十分となり,ひいては層状
粘土鉱物のの良分散が困難になる。
【0024】なお,A成分〜C成分の混合の順序につい
ては,まずA成分とB成分とを混合した後にこれらの複
合体にC成分を混合する場合はもちろん,まずA成分と
C成分とを混合した後にB成分を混合する場合,まずB
成分とC成分とを混合した後にA成分を混合する場合,
さらにはA〜C成分を同時に混合する場合のいずれにお
いても上記1),2)の作用は発現される。
【0025】第5発明によって製造される第1発明の複
合材料は,ポリオレフィン樹脂のマトリクス中に層状粘
土鉱物が良好に分散しているので,ポリオレフィン樹脂
の機械的性質の改善が有効になされる。
【0026】
【発明の効果】本発明に係る複合材料の製造方法によれ
ば,ポリオレフィン樹脂のマトリクス中に層状粘土鉱物
が今までにない程に良好に分散した複合材料が得られ
る。
【0027】本発明に係る複合材料は,マトリクス中に
良好に分散した層状粘土鉱物によって,マトリクスの機
械的性質が顕著に改善される。
【0028】
【発明の実施形態】次に,本願発明(第1発明〜第8発
明)の実施の形態を説明する。以下の説明において「オ
リゴマー」とは,上記のごとく,官能基を含有する特定
の「重合体」を意味する。
【0029】〔粘土複合材料の発明の実施の形態
【0030】(官能基)A成分に含有される官能基と
は,ポリオレフィン系オリゴマーに共有結合した,比較
的極性の高い化学構造を有する化学修飾基のことを言
う。例えば,無水マレイン酸基,水酸基,カルボキシル
基,アミド基,アミノ基,ウレタン基,エステル基,イ
ミド基,マレイミド基,ハロゲン基,エーテル基,チオ
ール基,エポキシ基等を例示できる。官能基がポリオレ
フィン系オリゴマーに共有結合している部位は,オリゴ
マー分子の末端でも良く,分子鎖の途中に側鎖として結
合していても良い。
【0031】上記の各種の官能基のうち,ポリオレフィ
ン系オリゴマーに高いインターカレーション能力を付与
することができる無水マレイン酸基が特に好ましい。水
素結合性や高い極性相互作用を有する官能基である水酸
基,カルボキシル基,アミド基,ウレタン基,イミド
基,マレイミド基,チオール基なども特に好ましい。
【0032】(ポリオレフィン系オリゴマー)ポリオレ
フィン系オリゴマーとは,ほとんど炭素及び水素のみの
原子の組み合わせからなり,かつ芳香族系の化学基を含
まない,鎖状(直鎖状あるいは分岐状)の重合体を言
う。例えば,ポリエチレン,ポリプロピレン(以下,単
に「PP」とも言う。),エチレン−プロピレン共重合
体,ポリブタジエン,ポリイソプレン,あるいは,ポリ
ブタジエンやポリイソプレンの水添物や共重合体等を例
示できる。
【0033】上記の各種のポリオレフィン系オリゴマー
のうち,特に好ましいのは,C成分として使用予定のポ
リオレフィン樹脂と同一の繰り返し単位を有するポリオ
レフィン系オリゴマーである。このようなポリオレフィ
ン系オリゴマーはポリオレフィン樹脂に対して最も高い
相溶性を示すからである。例えば,C成分としてポリプ
ロピレンを使用する場合には,ポリオレフィン系オリゴ
マーとしてポリプロピレンオリゴマーを用いることが望
ましい。
【0034】 ここでオリゴマー即ち上記重合体は,分
子量が500〜1,000,000の重合体を言う。特
に好ましい分子量は1,000〜500,000程度で
ある。上記の分子量の範囲を逸脱したオリゴマーは,低
分子量側では粘土複合材料の物性を低下させたり,層状
粘土鉱物の層間の膨潤が不十分となったりする恐れがあ
り,高分子量側ではオリゴマーの溶融粘度が高すぎるた
めに層状粘土鉱物にインターカレートし難くなったりす
る恐れがある。
【0035】本発明のポリオレフィン系オリゴマーは前
記の官能基を共有結合したものであるが,結合した官能
基量は,前記の作用説明で述べた理由により,ポリオレ
フィン系オリゴマーに対して0.001mmol/g以
上で,かつ,0.45mmol/g以下である。
【0036】(有機化層状粘土鉱物)有機化層状粘土鉱
物とは,有機オニウムイオンによって有機化された層状
粘土鉱物を言う。ここで,有機オニウムイオンは,炭素
数が6以上のアルキルオニウムイオンが代表的である。
炭素数が6未満であると,有機オニウムイオンの親水性
が高まるために,ポリオレフィン系オリゴマーやポリオ
レフィン樹脂に対する有機化層状粘土鉱物の相溶性が低
下する恐れがある。
【0037】層状粘土鉱物とは,いわゆる層状フィロ珪
酸塩を言う。例えば,モンモリロナイト,サポナイト,
ヘクトライト,バイデライト,スティブンサイト,ノン
トロナイト等のスメクタイト系の層状粘土鉱物や,バー
ミキュライト,ハロイサイト,膨潤性マイカ等を例示で
きる。これらは,天然のものでも,合成されたものでも
使用することができる。これらは,以下の好ましい特性
を備えている。
【0038】層状粘土鉱物の種類の選択に当たり,ポリ
オレフィン系オリゴマーとの接触面積が大きいものを用
いると,層状粘土鉱物の層間を大きく膨潤させ易いの
で,好ましい。
【0039】層状粘土鉱物の陽イオン交換容量は,50
〜200ミリ当量/100gであることが望ましい。陽
イオン交換容量が50ミリ当量/100g未満の場合に
は,有機オニウムイオンのイオン交換による有機化が不
十分となり易いために,結果的に層状粘土鉱物の膨潤が
困難になる場合がある。陽イオン交換容量が200ミリ
当量/100gを超える場合には,層状粘土鉱物の層間
結合力が強固であるために有機オニウムイオンのイオン
交換による層間への介入が困難になり,結果的に層状粘
土鉱物の膨潤が不十分になる場合がある。
【0040】有機オニウムイオンの例示として,ヘキシ
ルアンモニウムイオン,オクチルアンモニウムイオン,
2−エチルヘキシルアンモニウムイオン,ドデシルアン
モニウムイオン,オクタデシルアンモニウムイオン,ジ
オクチルジメチルアンモニウムイオン,トリオクチルア
ンモニウムイオン,ジステアリルアンモニウムイオン等
を挙げることができる。
【0041】(分散)C成分中にA成分及びB成分を
「分散させた」とは,均一にかつ微細に分散しているこ
とを言う。特に,B成分である有機化層状粘土鉱物につ
いては,それがA成分であるポリオレフィン系オリゴマ
ーと水素結合した状態で,マトリクスであるC成分(ポ
リオレフィン樹脂)中に,その単位層の一枚一枚が,あ
るいは材料の物性低下を来さない範囲において数層以下
の積層状態のものが,互いに十分な層間距離をもって
(例えば平均的に30Å以上の層間距離を伴った,いわ
ゆる無限膨潤状態で),分散していることを言う。
【0042】(ポリオレフィン樹脂)ポリオレフィン樹
脂とは,ほとんど炭素及び水素のみの原子の組み合わせ
からなり,かつ芳香族系の化学基を含まない,鎖状(直
鎖状あるいは分岐状)の高分子の重合体を言う。従っ
て,前記したポリオレフィン系オリゴマーとは,一般的
に分子量の相対的な大小の差があるだけである。ポリオ
レフィン樹脂として,例えば,ポリエチレン,ポリプロ
ピレン,エチレン−プロピレン共重合体,ポリブタジエ
ン,ポリイソプレン,あるいは,ポリブタジエンやポリ
イソプレンの水添物や共重合体等を例示できる。
【0043】ポリオレフィン系オリゴマーの説明におい
て前記した如く,同一の繰り返し単位を有するポリオレ
フィン樹脂とポリオレフィン系オリゴマーとを組み合わ
せて用いることが好ましい。
【0044】ここでポリオレフィン樹脂の分子量は,そ
の用途によっても,あるいはポリオレフィン系オリゴマ
ーとの関係によっても大きく異なるが,一般的に言って
10,000〜10,000,000程度のものを用い
る。
【0045】〔粘土複合材料の製造方法の発明の実施の
形態〕
【0046】(熱溶融状態)A成分,C成分について,
「熱溶融状態」とは,A成分あるいはC成分が,その融
点以上に加熱されて溶融し,流動体となっている状態を
言う。実際に加熱する温度域は,融点より1°Cないし
100°C程度高い温度域が好ましいが,A成分とC成
分との組み合わせ等を勘案して上記の温度域内で加熱温
度を決定することができる。
【0047】「融点より1°Cないし100°C程度高
い温度域」を低温側に外れると,A成分あるいはC成分
が完全には溶融しないために両者の混合不十分等の不具
合を生じる恐れがある。また,この温度域を高温側に外
れると,溶融物の粘度が低下し過ぎて,両者を混合する
際の剪断力が不足し,層状粘土鉱物の良分散に失敗する
恐れがある。また,加熱温度を高くし過ぎると,A成分
あるいはC成分が熱分解を起こす恐れがある。
【0048】(A成分とB成分の混合比)A成分とB成
分とは,重量比で,A成分/B成分が0.6以上である
ことが好ましい。これが0.6未満であると,層状粘土
鉱物の層間にインターカレートすべきポリオレフィン系
オリゴマーの不足から,層状粘土鉱物の限定膨潤が不足
し,ひいてはポリオレフィン樹脂のマトリクス中に良好
に分散しなくなる恐れがある。
【0049】(混合)A成分〜C成分について,「混
合」とは,少なくとも各成分を均一に混ぜることがで
き,しかもその際に,混合される対象物にある程度以上
の剪断力を作用させることができる操作を言う。その代
表的なものは,いわゆる混練機(特に,溶融混練機)を
用いた混練操作であるが,このような手段に限定される
ものではない。
【0050】(混合の順序)A成分〜C成分の混合の順
序については,前記したように,3成分を同時に混合
(溶融混練機等に投入)しても良く,任意の順序で経時
的に混合しても良い。いずれの場合でも,本発明の主要
な作用である,前記した層状粘土鉱物の限定膨潤と無限
膨潤とが起こり,所期の粘土複合材料が得られる。
【0051】
【実施例】
予備試験〕 (インターカレーション性の評価)まず,クニミネ製の
ナトリウムモンモリロナイト(クニピアF)を,80°
Cの水5,000mlに分散させた。次に,オクタデシ
ルアミン31.1g,塩酸11.5mlを80°Cの水
2,000mlに溶解し,この溶液を前記分散液中に激
しく攪拌しながら一気に加えた。そして生じた沈殿物を
80°Cの水で3回洗浄して凍結乾燥することにより,
オクタデシルアンモニウムで有機化したモンモリロナイ
ト(以下,C18−Montと略称する。)を得た。
【0052】灼残法によって求めたC18−Mont中
の無機分の量はおよそ68.4重量%であった。X線回
折法によって求めたC18−Montにおける層状粘土
鉱物の層間距離は20Åであった。
【0053】C18−Montと,表1に商品名によっ
て示した各種の官能基含有ポリオレフィン系オリゴマー
とを,ラボプラストミル(東洋精機製)にフィードして
溶融混練(温度200度C,回転数50rpm.,10
分間)し,得られたサンプルのC18−Montにおけ
る層状粘土鉱物の層間距離を理学電気(株)製のRAD
−Bを用いたX線回折測定により求めた。そして,層状
粘土鉱物の本来の層間距離と比較して層間が10Å以上
拡大場合を「インターカレーション性あり」として表1
に○で表示し,層間の拡大がなかったり,あっても10
Åに満たない場合には「インターカレーション性なし」
として表1に×で表示した。
【0054】
【表1】
【0055】表1中,「(MW GPC 」はゲルパーミエ
ーションクロマトグラフ法により求めたオリゴマーの重
量平均分子量を示し,「層間距離」の項目は,括弧で括
らない数値が実測価,括弧で括った数値が層間距離の拡
大を示す。表1から明らかなように,インターカレーシ
ョン性はポリオレフィン系オリゴマー中の官能基含有量
によって決まり,官能基含有量が0.062mmol/
g以下になると,インターカレーション性がほとんど無
くなった。
【0056】(樹脂とオリゴマーの相溶性の評価)表1
に商品名によって示した各種の官能基含有ポリオレフィ
ン系オリゴマーと,ポリプロピレン(以下,PPとも表
記する。)とを,(株)栗本鉄工所製の小型二軸混練押
出機SIKRCニーダにフィードして,温度210°C
で溶融混練し,得られた混合物を200°Cでの溶融状
態にて光学顕微鏡で組織の不均一性,更には相分離を観
察することにより相溶性を評価した。相分離が見られな
いものは「相溶性が高い」として表1に○で表示し,相
分離が見られたものは「相溶性が低い」として表1に×
で表示した。
【0057】表1から明らかなように,官能基含有量が
0.46mmol/g程度に達すると,相溶性が低くな
った。即ち,後述のように,実施例1〜4および比較例
3,4,6,用いた無水マレイン酸変性オリゴマー(三
洋化成製のユーメックス1001)では光学レベルの不
均一性は観察されず相溶性が比較的高いが,比較例1に
用いた無水マレイン酸変性オリゴマー(三洋化成製のユ
ーメックス1010)では光学レベルの不均一性が観察
され相溶性が低い。比較例2に用いた水酸基変性オリゴ
マー(三洋化成製のユーメックス1210)では相分離
が見られた。
【0058】従って,表1に商品名によって示した各種
の官能基含有ポリオレフィン系オリゴマー中,インター
カレーション性,PPとの相溶性の両項目の評価を同時
に満足させるものはユーメックス1001のみであっ
た。
【0059】
【実験例1】 (用いた材料)以下の各実施例1〜4,比較例1〜6に
おいて,官能基含有ポリオレフィン系オリゴマーとして
は,それぞれ前記表1に示した次の種類のものを,表2
の「オリゴマ」の項に示す重量部だけ用いた。即ち,実
施例1〜4と比較例3,4および6はユーメックス10
01,比較例1はユーメックス1010,比較例2はユ
ーメックス1210である。比較例5はかかるオリゴマ
ーを用いていない。
【0060】
【表2】
【0061】なお,前記の官能基含有ポリオレフィン系
オリゴマーはペレット状で市販されているので,有機化
粘土鉱物の粉体と均一に混合できるように,ロータース
ピードミルで予め微粉砕しておいた。
【0062】層状粘土鉱物として,コープケミカル製の
膨潤性フッ素四ケイ素マイカ(商品名:ME−110,
理論イオン交換容量は110meq./100g)を用
いた。
【0063】ポリオレフィン樹脂としては三菱化学製の
ホモポリプロピレン(以下,MA2と略称する。)を,
各実施例,比較例ごとに,それぞれ表2の重量部になる
ように用いた。これも,ペレットを微粉砕し,80°C
にて真空乾燥したものを用いた。メルトフローレートは
16g/10min.(JIS K6758)である。
【0064】(粘土複合材料の製造)まず,膨潤性フッ
素四ケイ素マイカを,80°Cの水5,000mlに分
散させた。次に,オクタデシルアミン28.5g,塩酸
11mlを80°Cの水2,000mlに溶解し,この
溶液を上記分散液中に激しく攪拌しながら一気に加え
た。そして生じた沈殿物を80°Cの水で3回洗浄して
凍結乾燥することにより,オクタデシルアンモニウムで
有機化したマイカ(以下,C18−Micaと略称す
る。)を得た。
【0065】灼残法によって求めたC18−Mica中
の無機分の量はおよそ68.8重量%であった。X線回
折法によって求めたC18−Micaにおける層状粘土
鉱物の層間距離は22Åであった。
【0066】表2に示す実施例1〜4,比較例1〜6の
それぞれについて,表2に示す重量比で,PPとして前
記MA2,オリゴマとして前記各種のもの,有機化粘土
として表2に示す通りにC18−MicaあるいはC1
8−Montを,同時に溶融混合した。各実施例,比較
例におけるオリゴマ重量/有機化粘土重量の比は,それ
ぞれ表2に示す通りである。
【0067】各実施例,比較例において,上記PP,オ
リゴマ,有機化粘土の3成分を袋中で均一に混合し,小
型二軸押出機にフィードして設定温度210°Cで溶融
混練し,押し出されたストランドをペレタイザーにてペ
レット化した。得られた粘土複合材料は80°Cにて真
空乾燥し,成形材料とした。
【0068】次に,日精樹脂工業製の射出成形機PS4
0E2ASEを用い,上記の各成形材料サンプルを図3
(a)のような棒状の動的粘弾性測定用の試験片,及び
図3(b)のようなダンベル状の成形収縮率測定用の試
験片に成形した。ここで,成形条件としては,樹脂温度
185°C,金型温度30°C,射出圧力35Kg/c
2 とした。
【0069】(粘土複合材料の評価)まず,各実施例,
比較例に係る試験片について,目視により層状粘土鉱物
の粒塊の有無を調べた。次に,理学電気(株)製のRA
D−Bを用いたX線回折測定により,試験片に含まれる
層状粘土鉱物の層間距離を測定した。更に,透過型電子
顕微鏡(TEM)観察により複合体中での層状粘土鉱物
の分散状態を調べたが,その際,観察試料には試験片か
らミクロトームで切り出した薄片を四酸化ルテニウムで
染色したものを用い,装置は日本電子(株)のJeol
−2000EXを用い,観察時の加速電圧は200kV
とした。
【0070】ここで,層状粘土鉱物の分散状態の判断基
準として,上記した目視,X線回折による層間距離測
定,透過型電子顕微鏡観察により,次の○,△,×の3
段階にランク分けして評価した。
【0071】○:分散性良好(目視で層状粘土鉱物の粒
塊が見られず,層状粘土鉱物の本来の層間距離に比較し
て10Å以上の層間距離の拡大が見られ,かつ,透過型
電子顕微鏡観察において層状粘土鉱物の分散性が良好で
あった。)
【0072】△:分散性中位(目視で層状粘土鉱物の粒
塊が見られず,層状粘土鉱物の本来の層間距離に比較し
て10Å以上の層間距離の拡大が見られるが,透過型電
子顕微鏡観察において層状粘土鉱物の凝集が観察され
た。)
【0073】×:分散性悪い(目視で層状粘土鉱物の粒
塊が見られる。あるいは,層状粘土鉱物の本来の層間距
離に比較して10Å以上の層間距離の拡大が見られな
い。)
【0074】以上の評価結果を表2に示す。表2中,
「層間距離」の項目は,括弧で括らない数値が実測価,
括弧で括った数値が層間距離の拡大を示す。表2から明
らかなように,本発明の実施例(実施例1〜実施例4)
はいずれも○であり,より詳しくは,透過型電子顕微鏡
観察において,層状粘土鉱物が数層凝集している部分が
僅かにあるものの,ほとんどは良好に1枚1枚が均一に
分散していた。一方,比較例はいずれも,△か×であっ
た。
【0075】次に,動的粘弾性測定には岩本製作所製の
粘弾性スペクトロメータVES−Fを用いた。測定は伸
長モードで行い,周波数は10Hzとした。またチャッ
ク間距離は30mm,測定時の昇温速度は2°C/mi
n.とした。その結果を表3の「貯蔵弾性率」の項に示
す。
【0076】
【表3】
【0077】一方,表3の「成形収縮率」の項は,ダン
ベル状試験片における図3のX方向,Y方向についての
測定結果であって,常温での成形キャビティ寸法をA,
常温での試験片寸法をBとすると,成形収縮率Cは,次
の(1)式で表現される。 C=(A−B)/A ・・・(1)式
【0078】表3より明らかなように,実施例の粘土複
合材料の試験片は,比較例5のPP単体材料の試験片
や,比較例6のPPとユーメックス1001のブレンド
材料の試験片に比べ,20°C,80°Cのいずれの温
度においても,より高い貯蔵弾性率を示し高剛性であっ
た。特に80°Cにおいては比較例5の約2倍以上に達
した。成形収縮率についても,実施例全般に,X方向,
Y方向ともに比較例に比べて低く,薄肉成形品における
面内成形寸法安定性に優れていた。これらの優れた特性
が,層状粘土鉱物の良好な分散に起因していることは,
比較例との対比より明らかである。
【0079】
【実験例2】以下の各実施例A〜F及び比較例A〜Fを
製造し,これらの物性について測定した。 (実施例A)実施例Aの粘土複合材料は,A成分として
の変性PP−A(28.7重量部)と,B成分としての
C18−Mont(7.3重量部)と,C成分としての
MA2(64.9重量部)とよりなる。
【0080】変性PP−Aを製造するにあたっては,オ
リゴマーとしてホモPP(分子量100,000)を準
備した。このホモPP(1000g)に無水マレイン酸
(4g),ジクミルパーオキサイド(0.2g)を予め
混合し,このものを2軸押出機を用いて溶融混練し,ホ
モPPを変性させた。混練温度は200℃,軸回転数は
200rpmとした。KOHを用いた中和滴定により,
オリゴマー中の無水マレイン酸量をもとめた。マレイン
酸量は,0.01mmol/gであった。
【0081】(実施例B)実施例Bの粘土複合材料は,
マレイン酸量が0.001mmol/gである変性PP
−Bを用いた。
【0082】変性PP−Bを製造するにあたっては,オ
リゴマーとしてホモPP(分子量100,000)を準
備した。このホモPP(1000g)に無水マレイン酸
(1g),ジクミルパーオキサイド(0.15g)を予
め混合し,このものを2軸押出機を用いて溶融混練し,
ホモPPを変性させた。その他は実施例Aと同様であ
る。
【0083】(実施例C)実施例Cの粘土複合材料は,
マレイン酸量が0.02mmol/gである無水マレイ
ン酸変性PP(商品名PO1015,エクソン社)を用
い,これに実施例Aと同様にB成分及びC成分を添加し
て,混練したものである。
【0084】(実施例D)実施例Dの粘土複合材料は,
A成分としてオリゴマーの分子量が500,000と長
い変性PP−Dを用いている。即ち,変性PP−Dを製
造するにあたっては,オリゴマーとしてホモPP(分子
量500,000)を準備した。このホモPP(100
0g)に無水マレイン酸(1g),ジクミルパーオキサ
イド(0.2g)を予め混合し,このものを2軸押出機
を用いて溶融混練し,ホモPPを変性させた。マレイン
酸量は,0.001mmol/gであった。その他は実
施例Aと同様である。
【0085】(実施例E)実施例Eの粘土複合材料は,
A成分としての,官能基量が0.04mmol/gの無
水マレイン酸変性エチレンプロピレンラバー(商品名タ
フマーMP0610,三井石油化学社製)(28.7重
量部)と,B成分としてのC18−Mont(7.3重
量部)と,C成分としての住友化学製V0131(商品
名)(64.9重量部)とよりなる。
【0086】(実施例F)実施例Fの粘土複合材料は,
A成分としての,官能基量が0.009mmol/gの
無水マレイン酸変性エチレンプロピレンラバー(商品名
VA1820,エクソン社製)(28.7重量部)と,
B成分としてのC18−Mont(7.3重量部)と,
C成分としての住友化学製V0131(商品名)(6
4.9重量部)とよりなる。
【0087】(比較例A)比較例Aの粘土複合材料は,
実施例Aの変性PP−A(30重量部)と,MA2(7
0重量部)とよりなる。
【0088】(比較例B)比較例Bの粘土複合材料は,
実施例Bの変性PP−B(30重量部)と,MA2(7
0重量部)とよりなる。
【0089】(比較例C)比較例Cの粘土複合材料は,
実施例Cのエクソン社製PO1015(30重量部)
と,MA2(70重量部)とよりなる。
【0090】(比較例D)比較例Dの粘土複合材料は,
実施例Dの変性PP−D(30重量部)と,MA2(7
0重量部)とよりなる。
【0091】(比較例E)比較例Eの粘土複合材料は,
実施例Eの三井化学社製タフマーMP0610(30重
量部)と,住友化学社製V0131(70重量部)とよ
りなる。
【0092】(比較例F)比較例Fの粘土複合材料は,
実施例Fのエクソン社製VA1820(30重量部)
と,住友化学社製V0131(70重量部)とよりな
る。
【0093】次に,上記の実施例A〜F及び比較例A〜
Fの物性について測定した。測定項目は,上述の予備実
験及び実験例1と同様である。その結果を表4〜表6に
示した。
【0094】測定結果について考察する。表4より知ら
れるように,粘土鉱物の層間への変性オリゴマーのイン
ターカレート性は,実施例A〜Fのいずれも優れてい
た。樹脂と変性オリゴマーとの相溶性はいずれも良好で
あった。表5より知られるように,実施例A〜Fのいず
れも粘土鉱物の分散性は良好であった。なお,比較例A
〜Fは,未測定である。表6より知られるように,貯蔵
弾性率及び成形収縮率のいずれも,実施例A〜Fが比較
例A〜Fに比べて良好であった。
【0095】
【表4】
【0096】
【表5】
【0097】
【表6】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1の(a)は有機化層状粘土鉱物を,図1の
(b)はポリオレフィン系重合体を,図1の(c)は限
定膨潤状態の層状粘土鉱物を,それぞれ示す。
【図2】層状粘土鉱物が無限膨潤された状態の粘土複合
材料を示す。
【図3】実施例及び比較例にかかる試験片の形状と寸法
を示す。
【符号の説明】
1...有機オニウムイオン 2...層状粘土鉱物 3...ポリオレフィン系重合体 4...官能基 5...マトリクス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 臼杵 有光 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (72)発明者 岡田 茜 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41 番地の1 株式会社豊田中央研究所内 (56)参考文献 特開 平10−30039(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/00 - 23/36 C08K 3/00 - 13/08

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 官能基を含有する分子量500〜1,0
    00,000のポリオレフィン系重合体(A成分)と,
    前記A成分の官能基に水素結合した有機化層状粘土鉱物
    (B成分)と,前記A成分及びB成分を分散させたポリ
    オレフィン樹脂のマトリクス(C成分)よりなる粘土複
    合材料であって, 前記官能基の含有量が前記A成分に対して0.001m
    mol/g以上で,かつ,0.45mmol/g以下で
    あることを特徴とする粘土複合材料。
  2. 【請求項2】 前記A成分/前記B成分の比率が,重量
    比で0.6以上であることを特徴とする請求項1に記載
    の粘土複合材料。
  3. 【請求項3】 前記A成分がポリプロピレン重合体であ
    り,かつ,前記C成分がポリプロピレンであることを特
    徴とする請求項1に記載の粘土複合材料。
  4. 【請求項4】 前記A成分の官能基が無水マレイン酸基
    である請求項1に記載の粘土複合材料。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載のB成分と,熱溶融状態
    である請求項1に記載のA成分と,熱溶融状態である請
    求項1に記載のC成分とを,同時に,あるいは任意の順
    序で経時的に,剪断力を伴う混合手段によって混合する
    粘土複合材料の製造方法であって, その際,官能基の含有量がA成分に対して0.001m
    mol/g以上で,かつ,0.45mmol/g以下で
    ある前記A成分を用いることを特徴とする粘土複合材料
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記A成分/前記B成分の比率が,重量
    比で0.6以上であることを特徴とする請求項5に記載
    の粘土複合材料の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記A成分がポリプロピレン重合体であ
    り,かつ,前記C成分がポリプロピレンであることを特
    徴とする請求項5に記載の粘土複合材料の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記A成分の官能基が無水マレイン酸基
    である請求項5に記載の粘土複合材料の製造方法。
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