JP3488143B2 - 高周波処置具用アダプター - Google Patents
高周波処置具用アダプターInfo
- Publication number
- JP3488143B2 JP3488143B2 JP23408099A JP23408099A JP3488143B2 JP 3488143 B2 JP3488143 B2 JP 3488143B2 JP 23408099 A JP23408099 A JP 23408099A JP 23408099 A JP23408099 A JP 23408099A JP 3488143 B2 JP3488143 B2 JP 3488143B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- base
- adapter
- endoscope
- frequency treatment
- luer taper
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Instruments For Viewing The Inside Of Hollow Bodies (AREA)
- Endoscopes (AREA)
Description
通路に高周波処置具を導入するために、内視鏡に接続し
て使用する高周波処置具用アダプターに関する。 【0002】 【従来の技術】従来技術として、特開平6−30413
0号公報に示されているように、内視鏡の送気・送水用
および処置具挿通用の通路に連通する口金に着脱自在に
取り付けて、処置具を挿通しつつ送水を行うためのアダ
プターがある。 【0003】内視鏡の通路に高周波処置具を挿通して高
周波処置を行う場合は、内視鏡にアダプターを接続し、
上記アダプターから内視鏡の通路に高周波処置具を導入
する。この場合、内視鏡またはアダプターの金属部分と
術者が導通することにより、高周波電流が漏洩して術者
が火傷等を負わないように、内視鏡およびアダプターの
金属露出部を電気的絶縁性の部材で覆う等の対策が施さ
れていた。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】(従来技術の問題点)
しかし、内視鏡およびアダプターの金属露出部を電気的
絶縁性の部材で覆う等の漏電対策だけでは不十分な場合
がある。すなわち、適用部位によっては臓器を生理食塩
水等の導電性の液体で膨らませて観察・処置を行ってお
り、この場合には、たとえ内視鏡およびアダプターの金
属露出部が電気的絶縁部材で覆われていたとしても、内
視鏡またはアダプターの内部を構成する金属部材と術者
が、アダプターの処置具挿入口等から液体が漏れ出した
り、術者が濡れた手で内視鏡を把持した場合等にはその
液体を通じて高周波電流が術者に漏れ、火傷等を負わせ
てしまう虞がないではない。 【0005】ここで、上記アダプターの全ての部材と内
視鏡のほとんどの外表面の部材を電気的絶縁性の部材で
構成し、漏電の危険を防ぐこと自体は比較的容易であ
る。しかし、アダプターを取り付ける内視鏡の口金は着
脱を繰り返し行うことに対する耐久性を確保する上で金
属製であることが望ましい。このため、従来の着脱構造
では漏れ出した液体を介しての高周波電流の漏れに対す
る対策が講じられてこなかった。 【0006】(目的)本発明は上記事情に着目してなさ
れたものであり、その目的とするところは、送水を行う
必要がある状況下や術者が濡れた手で内視鏡を把持した
場合等であっても、液体を介して高周波電流が術者に漏
れて火傷等を負わせることがなく、より安全に高周波処
置を行うことが可能な高周波処置具用アダプターを提供
することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段および作用】(手段) 本発明は、高周波処置具を挿通可能な挿通路と、上記挿
通路に連通する金属製の口金を有し、少なくとも上記口
金の基端部近傍が電気的絶縁性の外装カバーで覆われて
いる内視鏡に装着して使用する高周波処置具用アダプタ
ーにおいて、少なくとも外表面が全て電気的絶縁性の部
材からなり、上記口金に着脱自在に接続可能な接続部
と、上記内視鏡の挿通路に連通する処置具挿通路を有
し、上記接続部は上記内視鏡の口金を密封可能なシール
部材を有し、上記シール部材は上記口金に取り付けた状
態で上記口金を覆い、かつ、上記口金の基端部近傍の電
気的絶縁性の外装カバーに押圧されることにより密着し
て、上記口金を上記シール部材の外部から密封するよう
に構成されていることを特徴とするものである。 【0008】(作用)高周波処置具用アダプターを内視
鏡の口金に取り付けると、高周波処置具用アダプター
の、内視鏡との接続部に設けた電気的絶縁性のシール部
材は、金属製の口金を覆い、かつ、その口金の基端部近
傍の電気的絶縁性の外装カバーに全周的に押し付けられ
て密着することになる。それによって、金属製の口金は
シール部材と外装カバーの外部からの液体・気体から密
封される。 【0009】 【発明の実施の形態】[第1の実施形態]図1乃至図3
を参照して本発明の第1の実施形態について説明する。 【0010】(構成)図1は、本発明の高周波処置具用
アダプター付きの内視鏡においての高周波処置具用アダ
プター1の縦断面図であり、高周波処置具用アダプター
1にはコックが備えられている。図2はそのコック部5
の縦断面図である。図3は内視鏡の口金部に高周波処置
具用アダプター1を装着したときの接続部分の縦断面図
である。 【0011】上記高周波処置具用アダプター1は、本体
2、弁体3、接続部4、コック部5を備えて成る。本体
2は例えばポリサルフォン等の電気的絶縁性の硬質な材
料から略管状に形成されてなり、その内部には中心軸に
沿って長手方向に貫通する処置具挿通路6が形成されて
いる。本体2の中途部には上記処置具挿通路6と連通す
ると共に中心軸に略垂直な方向に向いた送水路7が設け
られている。また、本体2の一端には上記弁体3が着脱
自在に取り付けられるフランジ部8が形成され、本体2
の他端には図3において示す後述する内視鏡の金属製の
ルアーテーパ口金34に取り付け可能なルアーテーパ部
9が形成されている。 【0012】上記弁体3は、シリコンゴム等の電気的絶
縁性の弾性部材によって略円筒状に形成されており、そ
の一端部内周面には上記フランジ部8に係合可能な溝部
10が形成され、他端には膜状の壁に形成されたスリッ
ト11が設けられている。スリット11は処置具挿入口
となるものであり、通常閉じていると共に、シール状態
で処置具を挿入可能なものである。 【0013】上記接続部4は、一端にフランジ部12を
有する円筒状のシール部材13と、一端に上記フランジ
部12と係合可能な係合部14を有する円筒状の枠体1
5と、ばね16と、Oリング17から構成されている。
上記シール部材13および枠体15は共にポリサルフォ
ン等の電気的絶縁性の硬質な部材からなる。 【0014】また、シール部材13は、枠体15の先端
部内に嵌合されて軸方向にスライド自在であり、かつ、
軸周りに回転自在に設けられている。さらに、シール部
材13の内径は、内視鏡のルアーテーパ口金34の外径
より充分に大きく設定されている。枠体15の内径は、
フランジ部12の外径よりわずかに大きく設定されてお
り、枠体15の、係合部14の反対側の端部18は、上
記本体2の外周に形成した取付部19と嵌合し、その取
付部19に接着等により固定されている。 【0015】上記ばね16はシール部材13の内端によ
って形成される底面20とルアーテーパ部9の基端立ち
上り壁面21の間に介在して装着されており、シール部
材13を枠体15から図中の右側に向けて突き出すよう
に付勢している。従って、高周波処置具用アダプター1
を内視鏡に装着しない図1の状態では、シール部材13
のフランジ部12が枠体15の係合部14に突き当たっ
て係合し、シール部材13が枠体15から大きく突き出
している。 【0016】上記Oリング17は係合部14の内周面に
設けられた溝部22に係止されており、シール部材13
のスライド及び回転を妨げない寸法に設定されている。
そして、上記Oリング17はシール部材13のスライド
及び回転を妨げずにシール部材13と係合部14の間の
水密を保つ。このようにシール部材13を設けることに
より上記接続部4のルアーテーパ部9を密封して電気的
に遮蔽する手段を構成するようになっている。 【0017】上記コック部5は上記本体2の送水路7に
嵌合接着されるものであり、図2で示す如く、ポリサル
フォン等の電気的絶縁性の硬質部材からなるコック本体
23、PTFE等の電気的絶縁性の樹脂材料で円筒形状
に形成されたコックメス24およびポリサルフォン等の
電気的絶縁性の硬質部材からなるコックオス25からな
る。 【0018】上記コックメス24は、コック本体23に
嵌合接着されており、コック本体23にはシリンジや送
液チューブ等(図示せず)を接続可能な口金部26が設
けられている。コックメス24の内径と、コックオス2
5の、コックメス24と嵌合する部分の外径との関係
は、コックメス24に対してコックオス25がその軸周
りに回動自在であり、かつ挿脱自在であるが、嵌合部の
水密を保つ程度の締まりばめとなっている。また、コッ
ク本体23、コックメス24には口金部26から上記送
水路7に連通する管路27が設けられており、コックオ
ス25には管路27と同径の孔100が設けられてい
る。 【0019】なお、管路27の内部には、図中のコック
オス25が嵌合している部分より下からコック本体23
の端部28にかけて、コック本体23とコックメス24
にまたがって金属製のパイプ29が嵌合接着されてお
り、この内装されたパイプ29によりコック本体23の
強度向上とコックメス24の抜け止め機能を奏するよう
になっている。 【0020】尚、以上の、図1に示している本体2、シ
ール部材13、枠体15、コック本体23、コックオス
25は、それぞれ金属製の部材で形成し、この部材の外
面をポリサルフォン等の電気的絶縁性の硬質部材で覆っ
た物でも良い。 【0021】そして、上記構成の高周波処置具用アダプ
ター1は図3で示すように、内視鏡の口金部に接続され
る。 【0022】上記内視鏡は、接眼部(図示せず)、操作
部(図示せず)、把持部30、挿入部(図示せず)の順
に連なって構成されている。図3で示す如く、上記把持
部30の内部には金属製のフレーム31が設けられてお
り、外表面は電気的絶縁性の材料からなる外装カバー3
2で覆われている。また、フレーム31の両端はそれぞ
れ操作部(図示せず)および挿入部(図示せず)の接続
部(図示せず)でネジ等により固定されている(図示せ
ず)。 【0023】上記外装カバー32の挿入部側近傍には、
電気的絶縁性の材料からなる略筒状のルアーテーパ口金
取り付け部33が突設されており、これには、金属製の
ルアーテーパ口金34がOリング35を介して水密・気
密に設けられている。また、上記ルアーテーパ口金34
の内端は、Oリング37および接続管体38を介して、
送気・送水・処置具等を挿通するチューブ36に水密・
気密に接続されている。上記接続管体38は、フレーム
31に嵌合し、接着等により固定されている。しかし
て、内視鏡の外表面部分は、ルアーテーパ口金34の部
分を除き、電気的絶縁性の材料によって形成されてい
る。 【0024】ここで、上記シール部材13の軸方向の長
さを説明すると、高周波処置具用アダプター1が内視鏡
に取り付けられた状態では、シール部材13が、ルアー
テーパ口金34が突設している部分の周辺に位置する外
装カバー面39に対して、ばね16の弾性力により、全
周的に押し付けられるように設定されている。 【0025】以上のように、高周波処置具用アダプター
付き内視鏡のルアーテーパ口金34および内部を構成す
る金属部材が、外部からの液体・気体から遮断される構
造となっている。 【0026】(作用)高周波処置具用アダプター1を内
視鏡のルアーテーパ口金34に装着する場合、ルアーテ
ーパ口金34の上に、シール部材13を被せ、ルアーテ
ーパ部9をルアーテーパ口金34に圧入嵌合させること
により、高周波処置具用アダプター1を内視鏡に取り付
ける。この状態では、ルアーテーパ口金34は、シール
部材13に覆われ、かつシール部材13は、ばね16の
弾性力により、ルアーテーパ口金34が突き出している
外装カバー面39に対して全周的に押し付けられる。よ
って、ルアーテーパ口金34は、シール部材13と外装
カバー面39により、その外部から液密・気密に密封さ
れ、ルアーテーパ口金34が外部から電気的に遮蔽され
る。 【0027】(効果) ・シール部材13がポリサルフォン等の電気的絶縁性の
硬質部材からなるため、シール部材13の外装カバー面
39に押し付けられる部分が摩耗しにくい。 【0028】・本体2に対してシール部材13が回動自
在であるため、本体2を回転させても、シール部材13
は外装カバー面39に対して回転せず、シール部材13
の外装カバー面39に押し付けられる部分が摩耗しにく
い。 【0029】・取り付け方法が、ルアーテーパ部をルア
ーテーパ口金34に圧入嵌合させるだけなので、簡単で
ある。 【0030】[第2の実施形態]図4乃至図6に基づい
て本発明の第2の実施形態を説明する。 【0031】(構成)図4は、内視鏡に高周波処置具用
アダプター1を内視鏡に接続した部分の拡大した断面図
である。 【0032】高周波処置具用アダプター1の本体40の
図中右側の端部には、内視鏡側のルアーテーパ口金34
に嵌入して取り付け可能な形状を有するルアーテーパ部
41が設けられ、そのルアーテーパ部41よりも左側部
位には雄ネジ部42が設けられている。 【0033】高周波処置具用アダプター1の接続部43
は、ポリサルフォン等の電気的絶縁性の硬質部材からな
る固定つまみ44と、シリコンゴム等の電気的絶縁性の
弾性部材からなるシール部材45を設けてなる。上記固
定つまみ44は円筒状の部材であり、その内周面に設け
られた雌ネジ部46により、上記雄ネジ部42に回動自
在に螺合されている。また、固定つまみ44の、本体4
0側の端部の内側にはOリング47が設けられている。
固定つまみ44の、他端の外周面には、上記シール部材
45がインサート成形により一体的に設けられている。
Oリング47は、本体40と固定つまみ44の間を水密
を保ち、かつ固定つまみ44の回転を妨げない寸法に設
定されている。固定つまみ44の内周面には段差部48
が設けられている。 【0034】ここで、図5及び図6を用いて、固定つま
み44の図中右側に位置する開口部49の形状と、ルア
ーテーパ口金34の係合部50の形状を説明する。 【0035】図5は、図4のB−B線に沿う部分の断面
図である(開口部49の形状を確認しやすくするため
に、一部省略している)。開口部49は平行部51を有
する長円型をしており、シール部材45の中心軸から図
中の下方に偏心して設けられている。開口部49の位置
に対応して、シール部材45の外周には凸部52が設け
られている。この凸部52の位置により開口部49の位
置を判別することができる。 【0036】図6は、図4のC−C線に沿う部分の断面
図である(係合部分の形状を確認しやすくするために、
一部省略している)。係合部50は平行部53を有し、
円の両側を切り落とした形状をしている。 【0037】開口部49と係合部50の寸法関係は、平
行部51と平行部53を合致させた状態で、かつ、シー
ル部材45とルアーテーパ口金34の中心軸を上記開口
部49の開口の偏心方向にずらした状態では、係合部5
0が開口部49を通過可能に設定されている。 【0038】図4に戻り、シール部材45の軸方向の長
さを説明すると、高周波処置具用アダプターが内視鏡に
取り付けられた状態では、シール部材45が、その弾性
力により、ルアーテーパ口金34が突設している外装カ
バー面39に対して、全周的に押し付けられるように設
定されている。その他の構成は、前述した第1の実施形
態と同じである。 【0039】(作用)高周波処置具用アダプター1を内
視鏡に取り付ける場合、まず、固定つまみ44を回転さ
せ、雄ねじ部42とOリング47が当接するまで、固定
つまみ44を図中の右側に移動させる。 【0040】次に、平行部51と平行部53を合致させ
た状態で、かつ係合部50が開口部49を通過可能とな
るまで、シール部材45とルアーテーパ口金34の中心
軸を上記開口部49の開口の偏心方向にずらした状態
で、シール部材45をルアーテーパ口金34に上から被
せる。 【0041】次に、固定つまみ44を回転し、図中に左
側に移動させる。すると、ルアーテーパ部41が固定つ
まみ44に対して相対的に図中の右側に移動し、かつ段
差部48にルアーテーパ口金34の係合部50が係止さ
れるため、ルアーテーパ部41がルアーテーパ口金34
に圧入嵌合し、高周波処置具用アダプター1が内視鏡に
固定される。この状態では、ルアーテーパ口金34は、
シール部材45に覆われ、かつ、シール部材45は、そ
の弾性力によりルアーテーパ口金34が突設している外
装カバー面39に対して全周的に押し付けられる。よっ
て、ルアーテーパ口金34は、シール部材45と外装カ
バー面39により、その外部から液密・気密に密封さ
れ、ルアーテーパ口金34が外部から電気的に遮蔽され
る。 【0042】(効果) ・シール部材45が弾性部材なので、より確実にシール
が行われる。 【0043】・段差部48がルアーテーパ口金34の係
合部50に係合しているため、高周波処置具用アダプタ
ー1が不用意に内視鏡から外れることがない。 【0044】[第3の実施形態]図7に基づいて本発明
の第3の実施形態を説明する。 【0045】(構成)図7は高周波処置具用アダプター
付きの内視鏡の高周波処置具用アダプター接続部分の拡
大図である。 【0046】高周波処置具用アダプター1の接続部54
は、ルアーテーパ部55、固定ネジ56、シール部材5
7からなる。 【0047】上記ルアーテーパ部55は、ポリサルフォ
ン等の電気的絶縁性の硬質部材からなり、図中の右側の
端部がルアーテーパ口金34に取り付け可能な形状であ
り、その他端が本体58の端部59にネジ込み接着によ
り固定されており、また、本体58の近傍の外周面に
は、円環状に突出したストッパー部60が設けられてい
る。 【0048】上記固定ネジ56は、ポリサルフォン等の
電気的絶縁性の硬質部材からなり、略円筒状に設けられ
ている。この固定ネジ56の、本体58側の端部には、
係合部61が設けられており、内周面にはルアーテーパ
口金34の係合部50と係合可能なネジ部62、他端の
外周面にはフランジ部63が設けられている。係合部6
1は、ルアーテーパ部55に対して、Oリング64を介
して、その固定ネジ56の軸周りに回動自在に嵌合され
ており、ストッパー部60と本体58の端部59により
軸方向の動きが規制されている。また、Oリング64
は、ルアーテーパ部55と係合部61の間の水密を保
ち、かつ、固定ネジ56の回転を妨げない寸法に設定さ
れている。 【0049】上記シール部材57は、シリコンゴム等の
電気的絶縁性の弾性部材からなる円筒状の部材であり、
その内周面にはポリサルフォン等の電気的絶縁性の硬質
部材からなる支持部材65がインサート成形により設け
られている。支持部材65の形状は内周に段差のある円
筒状のものであり、また、本体58側の内径は上記固定
ネジ56の外径よりわずかに大きく、他方端部の内径
は、固定ネジ56のフランジ部63の外径よりわずかに
大きく設定されている。支持部材65の図中の右側の端
部近傍には、電気的絶縁性の抜け止めネジ66が同じ円
周状に等間隔で放射状に3本ねじ込まれている(1本の
み図示する)。 【0050】また、支持部材65は固定ネジ56に対し
て、Oリング67を介して、シール部材57の軸周りに
回動自在に嵌合されており、段差部68と抜け止めネジ
66により軸方向の動きが規制されている。Oリング6
7は、固定ネジ56と支持部材65の間の水密を保ち、
かつ、固定ネジ56の回転を妨げない寸法に設定されて
いる。なお、抜け止めネジ66が通過した孔部101は
電気的絶縁性の樹脂またはシリコンゴム等の封止材10
2で塞がれている。 【0051】ここで、シール部材57の軸方向の長さを
説明すると、高周波処置具用アダプター1が内視鏡に取
り付けられた状態では、シール部材57が、その弾性力
により、ルアーテーパ口金34が突設している外装カバ
ー面39に対して、全周的に押し付けられるように設定
されている。その他の構成は、前述した第1の実施形態
と同じである。 【0052】(作用)高周波処置具用アダプター1を内
視鏡に取り付ける場合、まず、高周波処置具用アダプタ
ー1のシール部材57を内視鏡のルアーテーパ口金34
に上から被せ、固定ネジ56を高周波処置具用アダプタ
ー1が内視鏡に取り付く方向に回転する。すると、ルア
ーテーパ部55がルアーテーパ口金34に圧入嵌合し、
高周波処置具用アダプター1が内視鏡に固定される。こ
の状態では、ルアーテーパ口金34は、電気的絶縁性の
シール部材57に覆われ、かつ、シール部材57は、そ
の弾性力によりルアーテーパ口金34が突設している外
装カバー面39に対して全周的に押し付けられる。よっ
て、ルアーテーパ口金34は、シール部材57と外装カ
バー面39により、その外部から液密・気密に密封さ
れ、ルアーテーパ口金34が外部から電気的に遮蔽され
る。 【0053】(効果) ・シール部材57が固定ネジ56に対して回転自在であ
るため、固定ネジ56を回転して、シール部材57が外
装カバー面39に押し付けられる際に、シール部材57
は外装カバー面39に対して回転しない。よって、シー
ル部材57が捩じれたり、その押し付けられた部分が摩
擦で擦り減ったりすることがない。 【0054】・ネジ部62がルアーテーパ口金34の係
合部50に係合しているため、高周波処置具用アダプタ
ー1が不用意に内視鏡から外れることがない。 【0055】[第4の実施形態]図8に基づいて本発明
の第4の実施形態を説明する。 【0056】(構成)図8は、高周波処置具用アダプタ
ー付きの内視鏡の高周波処置具用アダプター接続部分の
拡大図である。 【0057】高周波処置具用アダプター1の接続部69
は、シリコンゴム等の電気的絶縁性の弾性部材からなる
シール部材70のみで構成されており、シール部材70
は、本体71の端部にインサート成形により設けられて
いる。 【0058】シール部材70の形状は円筒状であり、内
径はルアーテーパ口金34の外径より僅かに小さく設定
されており、ルアーテーパ口金34の係合部50に係合
可能な溝部72が設けられている。 【0059】ここで、シール部材70の軸方向の長さを
説明すると、溝部72からルアーテーパ口金34が突設
している外装カバー面39までの長さは、ルアーテーパ
口金34の係合部50から外装カバー面39までの長さ
よりもわずかに長く設定されており、高周波処置具用ア
ダプター1が内視鏡に取り付けられた状態では、シール
部材70が、その弾性力により、外装カバー面39に対
して、全周的に押し付けられるように設定されている。
その他の構成は前述した第1の実施形態と同じである。 【0060】(作用)高周波処置具用アダプター1を内
視鏡に取り付ける場合、まず、高周波処置具用アダプタ
ー1のシール部材70を、内視鏡のルアーテーパ口金3
4に上から被せる。すると、ルアーテーパ口金34の係
合部50とシール部材70の溝部72が係合し、高周波
処置具用アダプター1が内視鏡に固定される。この状態
では、ルアーテーパ口金34は、電気的絶縁性のシール
部材70に覆われ、かつ、シール部材70は、その弾性
力によりルアーテーパ口金34が突設している外装カバ
ー面39に対して全周的に押し付けられる。よって、ル
アーテーパ口金34は、シール部材70と外装カバー面
39により、その外部から液密・気密に密封されると共
に、ルアーテーパ口金34が外部から電気的に遮蔽され
る。 【0061】(効果) ・高周波処置具用アダプター1の内視鏡への着脱作業が
簡単である。 【0062】・接続部の構造が単純であるため、洗滌作
業が簡単である。 【0063】本発明は前述した実施形態のものに限定さ
れない。また、上記各実施形態の説明によれば少なくと
も以下に列記する事項及びその任意の組み合わせの事項
のものが得られる。 【0064】<付記> 1.高周波処置具を挿通可能な挿通路と、上記挿通路に
連通する金属製の口金を有し、少なくとも上記口金の基
端部近傍が電気的絶縁性の外装カバーで覆われている内
視鏡に装着して使用する高周波処置具用アダプターにお
いて、少なくとも外表面が全て電気的絶縁性の部材から
なり、上記口金に着脱自在に接続可能な接続部と、上記
内視鏡の挿通路に連通する処置具挿通路を有し、上記接
続部は上記内視鏡の口金を密封可能なシール部材を有
し、上記シール部材は上記口金に取り付けた状態で上記
口金を覆い、かつ、上記口金の基端部近傍の電気的絶縁
性の外装カバーに密着して、上記口金を上記シール部材
の外部から密封するように構成されていることを特徴と
する高周波処置具用アダプター。 【0065】2.上記シール部材は、ポリサルフォン等
の電気的絶縁性の硬質部材からなり、別体として設けた
弾性部材の弾性力によって上記外装カバーに密着するこ
とを特徴とする第1項に記載の高周波処置具用アダプタ
ー。 【0066】3.上記シール部材は、シリコンゴム等の
電気的絶縁性の弾性部材からなり、その弾性力によって
上記外装カバーに密着することを特徴とする第1項に記
載の高周波処置具用アダプター。 【0067】4.上記シール部材は、上記接続部に対し
て、長手軸周りに回動自在に設けられており、本アダプ
ターを内視鏡に装着する際には、上記シール部材は上記
外装カバーに密着すると同時に回転しなくなることを特
徴とする第1〜3項に記載の高周波処置具用アダプタ
ー。 【0068】5.高周波処置具を挿通可能な挿通路と、
上記挿通路に連通する金属製の口金を有し、少なくとも
上記口金の基端部近傍が電気的絶縁性の外装カバーで覆
われている高周波処置具用アダプター付き内視鏡におい
て、高周波処置具用アダプターは、少なくとも外表面が
全て電気的絶縁性の部材からなり、上記口金に着脱自在
に接続可能な接続部と、上記内視鏡の挿通路に連通する
処置具挿通路を有し、上記接続部は上記口金を密封可能
なシール部材を有し、高周波処置具用アダプターを上記
口金に取り付けた状態では、上記シール部材は、上記口
金を覆い、かつ、上記口金の基端部近傍の絶縁性の外装
カバーに密着することによって、上記口金を上記シール
部材の外部からの液体または気体から密封するように構
成されていることを特徴とする高周波処置具用アダプタ
ー付き内視鏡。 【0069】 【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、送
水時に漏れた液体が内視鏡やアダプターの内部を構成す
る金属と導通することがないため、液体を介して高周波
電流が術者に漏洩することがなく、送水を行う必要があ
る状況下においても、より安全に高周波処置を行うこと
が出来る。
アダプターの縦断面図。 【図2】図1中で示すA−A線に沿う部分の上記高周波
処置具用アダプターのコック部の縦断面図。 【図3】上記高周波処置具用アダプターを内視鏡の口金
部に装着したときの接続部分の縦断面図。 【図4】本発明の第2の実施形態に係る高周波処置具用
アダプターを内視鏡の口金部に装着したときの接続部分
の縦断面図。 【図5】図4中のB−B線に沿う部分の断面図。 【図6】図4中のC−C線に沿う部分の断面図。 【図7】本発明の第3の実施形態に係る高周波処置具用
アダプターを内視鏡の口金部に装着したときの接続部分
の縦断面図。 【図8】本発明の第4の実施形態に係る高周波処置具用
アダプターを内視鏡の口金部に装着したときの接続部分
の縦断面図。 【符号の説明】 1…高周波処置具用アダプター、2…本体、3…弁体、
4…接続部、5…コック部、6…処置具挿通路、8…フ
ランジ部、12…フランジ部、13…シール部材、14
…係合部、15…枠体、16…ばね、17…Oリング、
34…内視鏡のルアーテーパ口金。
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 高周波処置具を挿通可能な挿通路と、上
記挿通路に連通する金属製の口金を有し、少なくとも上
記口金の基端部近傍が電気的絶縁性の外装カバーで覆わ
れている内視鏡に装着して使用する高周波処置具用アダ
プターにおいて、 少なくとも外表面が全て電気的絶縁性の部材からなり、
上記口金に着脱自在に接続可能な接続部と、上記内視鏡
の挿通路に連通する処置具挿通路を有し、上記接続部は
上記内視鏡の口金を密封可能なシール部材を有し、上記
シール部材は上記口金に取り付けた状態で上記口金を覆
い、かつ、上記口金の基端部近傍の電気的絶縁性の外装
カバーに押圧されることにより密着して、上記口金を上
記シール部材の外部から密封するように構成されている
ことを特徴とする高周波処置具用アダプター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23408099A JP3488143B2 (ja) | 1999-08-20 | 1999-08-20 | 高周波処置具用アダプター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23408099A JP3488143B2 (ja) | 1999-08-20 | 1999-08-20 | 高周波処置具用アダプター |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001057962A JP2001057962A (ja) | 2001-03-06 |
JP3488143B2 true JP3488143B2 (ja) | 2004-01-19 |
Family
ID=16965300
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23408099A Expired - Fee Related JP3488143B2 (ja) | 1999-08-20 | 1999-08-20 | 高周波処置具用アダプター |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3488143B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4708628B2 (ja) * | 2001-09-06 | 2011-06-22 | Hoya株式会社 | 電子内視鏡 |
CA2608996A1 (en) * | 2005-05-17 | 2006-11-23 | Wilson-Cook Medical Inc. | Hemostasis flushing device |
JP5836505B2 (ja) * | 2013-04-22 | 2015-12-24 | オリンパス株式会社 | 内視鏡用アダプタ及び内視鏡 |
-
1999
- 1999-08-20 JP JP23408099A patent/JP3488143B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001057962A (ja) | 2001-03-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US7951118B2 (en) | Introducer seal assembly | |
AU2008261180B2 (en) | Introducer seal assembly | |
EP2263575B1 (en) | Introducer seal assembly | |
JP2006271965A (ja) | イントロデューサシールアセンブリ | |
JPH0329635A (ja) | 内視鏡用シース | |
JP3488143B2 (ja) | 高周波処置具用アダプター | |
JPH08504625A (ja) | 腹腔鏡プローブチップ用の迅速着脱式カップリング | |
JP5893812B1 (ja) | 内視鏡 | |
JP4073701B2 (ja) | 内視鏡の管路切換操作弁 | |
JPWO2019225103A1 (ja) | 挿入装置、及び、挿入装置の先端カバー | |
JPH07184827A (ja) | 内視鏡 | |
CN219374754U (zh) | 内窥镜 | |
JP3218703B2 (ja) | 鉗子口装置 | |
JP3434551B2 (ja) | 内視鏡の鉗子栓 | |
CN220069761U (zh) | 一种活检钳子管道帽 | |
CN212438697U (zh) | 一种带旋转通道的手柄及内窥镜 | |
CN219699881U (zh) | 一种内窥镜防护装置及内窥镜 | |
JPS5914837A (ja) | 内視鏡の鉗子栓 | |
JPS59171529A (ja) | 防水型内視鏡 | |
JPH05297289A (ja) | 内視鏡装置 | |
JP2003144379A (ja) | 外套シース付内視鏡 | |
CN117860176A (zh) | 内窥镜和内窥检查设备 | |
CN111345857A (zh) | 一种带旋转通道的手柄及内窥镜 | |
JPH07222750A (ja) | 外套管付き気腹針 | |
JP2003153856A (ja) | 内視鏡の汚染防止装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20031014 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071031 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081031 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091031 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101031 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101031 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131031 Year of fee payment: 10 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |