JP3488076B2 - Cu箔製造ドラム用チタンの製造方法及びその製造に用いるチタンスラブ - Google Patents

Cu箔製造ドラム用チタンの製造方法及びその製造に用いるチタンスラブ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電解Cu箔製造ドラ
ムに用いられる、緻密な板面金属組織を有する純チタン
もしくはチタン低合金の製造法及び、その製造に用いる
純チタンもしくはチタン低合金のスラブに関する。
【0002】
【従来の技術】殆どの電子部品に組込まれて使用されて
いるプリント配線板は、Cu箔と絶縁基板を張り合わ
せ、表面に導体パターンをプリントし、不要部分をエッ
チングで除去して作られている。プリント配線板に主に
用いられている電解Cu箔は、高品位のCu原料を硫酸
溶液に溶解し、Pbなどの不溶性金属を陽極とし、それ
に対峙させた回転ドラムを陰極として電気化学的にドラ
ム上にCu箔を電着させ、これを連続的に回転ドラムよ
り剥離し、ロール状に巻き取って生産されている。陰極
の材料は、耐食性と電着金属の可剥離性の点から近年チ
タンが多用されるようになってきた。
【0003】プリント配線に使用される場合、Cu箔の
面粗さはエッチングで形成される配線パターン(幅0.
1〜0.5mm)の精度や再現性を左右する重要な因子で
あり、この面粗さは、Cu箔が電着していたチタン製陰
極ドラムの研磨・整面された粗さを継承している。ま
た、往々にして研磨・整面された陰極ドラムが電解液中
で徐々に腐食を受けて、あたかも金属組織検査で用いる
エッチングを受けた状態となって、ドラム表面に金属組
織模様を形成する。この金属組織模様がCu箔上に転写
され、仕上面粗さの均一性を損ない、プリント配線のエ
ッチング不良を惹起するという問題がある。この金属組
織の転写模様は、その形態からスクラッチ疵、シラク
モ、シジミ等と呼ばれている(以下総称してスクラッチ
疵という)。
【0004】また、ドラム表面は使用中に電気スパーク
などにより表面が荒れてくるため何度も研磨・整面が行
なわれる。このためドラム表面は少しずつ研削されて新
しい板面がドラム表面となる。従って、ドラム素材には
板面での均一性のみならず、板厚方向での均一性も非常
に重要視される。
【0005】従来、一般にチタン展伸材と呼ばれるもの
では、JIS規格などに規定される引張強度、伸びなど
の機械的性質や結晶粒度が材料特性として求められてき
た。しかし、Cu箔製造ドラム素材のように、原素材か
らの加工工程で引き継いできたマクロ組織の残存程度、
すなわち、表面のマクロ組織の均一・緻密度を求められ
る場合は無かった。言い換えれば表面のマクロ組織が不
均一で緻密度に欠けていても、上記の規格を満足してい
ればCu箔製造ドラム素材以外の用途では特に問題が起
こらなかった。
【0006】一方、Cu箔の製造工程ではチタン製ドラ
ムが硫酸銅水溶液中で回転しながら、その表面に銅を電
着させる。その際、ドラム表面は硫酸銅液中で腐食作用
を受けて、格子欠陥密度の高い結晶粒界や、結晶粒の内
部でもコロニーと呼ばれる結晶方位がほぼ揃った領域間
の境界や結晶粒の集合体の境界が優先的に侵食される。
そして侵食を受けた模様が銅箔の表面に転写される。ま
たコロニー内では腐食作用で生じるエッチピットの形
状、大きさや方向が揃っていてそれらがCu箔に転写さ
れるとコロニー単位のまだら模様となる。これらが前述
のスクラッチ疵の本質である。
【0007】特公平3−28505号公報には、均一微
細なマクロ模様を有するチタン及びチタン合金板の製造
方法が開示されている。これはインゴットの分塊鍛造、
粗熱延及び仕上熱延を順次施す工程を含む方法で上記の
板を製造する際、分塊鍛造温度及び粗熱延における加熱
温度を950℃以上とするとともに、仕上熱延における
加熱温度を700℃以下とし、かつ粗圧延と仕上熱延と
の圧延方向を変換したクロス熱延を実施することで均一
微細なマクロ模様が得られるとしている。
【0008】特開平8−144033号公報には、マク
ロ組織が露呈しないチタン及びチタン低合金のドラム素
材の製造方法が開示されている。これはチタン及びチタ
ン低合金のα相域で塑性加工を施し、次いでβ相域まで
加熱してα相からのβ相への変態を起こさせた後、最終
的に冷間加工と焼鈍を行う方法である。
【0009】円筒状のドラムを通常の方法で製造する場
合、どうしても継ぎ目が円筒の長手方向に存在し、その
継目自体が銅箔の表面に転写されやはり品質不良部とな
り、製品歩留や生産効率を低下させる。このため、継ぎ
目を作らない様にドラム自体を孔明き素材から環状圧延
する方法(特開平3−169445号公報)や、溶接に
よってドラムを製造し溶接部の肉厚を大きくした後、冷
間加工し焼鈍して溶接部のマクロ組織を改善する方法
(特開平6−335769号公報)が知られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述の特公平3−28
505号公報に開示された方法では、分塊及び粗熱延時
に素材をβ域(950℃)に加熱し、仕上熱延時の加熱
を700℃(α域)にし、且つ粗熱延と仕上熱延での圧
延方向をクロスさせるが、これらの条件はチタン及びチ
タン合金展伸材、特に厚板・中板と呼ばれる品種におい
ては従来から各展伸材メーカーにおいて採用されてきた
工程条件である。又、このような技術は上記公報から明
らかなように、特に1トン以下の比較的小型のインゴッ
トを前提とする場合には有効な手段であったはずであ
る。しかし、最近のチタン及びチタン合金展伸材需要の
急激な増加とCu箔製造用ドラム自体の大型化・厚肉化
に対応するために、各展伸材メーカーは単重が10トン
近い大型インゴットや後述のEBR大型スラブを厚板製
造用の素材として使用する割合が増えてきている。
【0011】また、既に述べたようにエレクトロニクス
分野におけるCu箔の良好な表面性状と薄肉化への要求
は益々増えるばかりであり、上記特公平3−28505
号公報記載の方法では、現在の大型インゴットや大型ス
ラブを用いる製造工程においてはかえって大型素材故の
温度ムラを招き、熱延素材である「分塊鍛造・分塊圧延
スラブ」のマクロ組織が不均一となり、結果として厚板
製品のマクロ模様の均一性を劣化させてしまうケースが
多くなり、品質の点で十分満足のいくものではなかっ
た。さらに、粗熱延と仕上熱延の2回に分けて熱延を行
う必要があり、しかもクロス圧延を行わなければならな
いので、製品製造サイズがスラブのサイズで制限を受け
る事態もあることから、生産効率及び歩留りの点で望ま
しいものではなかった。
【0012】特開平8−144033号公報に開示の方
法では、(1)β相へ加熱する前に相当量の歪をα相域
で入れることがマクロ組織の微細化必須になっている
為、例えば850℃で43%もの加工をプレスで与え、
しかもその歪が復熱などの熱過程で消滅しないような特
別な配慮が必要となる。(2)β相域へ加熱する材料の
表面には後工程で除去が困難な酸化層が生成し、材料内
部は酸素に汚染されることが懸念される。又、加熱時間
が長すぎるとβ相の粒成長が顕著となりβ相の粒径が粗
大化し、冷延・焼鈍を経ても所期の微細化効果が得られ
ない場合がある。 (3)銅箔製造用ドラムは大きいものでは直径が2m、
幅が2mにも達するのでドラム素材一枚の大きさも長さ
6m、幅2mとなり、冷延工程での長さ増加を考慮して
も相当大きな素材をβ相域まで加熱しその後冷却するな
ど、材料のハンドリングが煩雑となるため、作業性は良
くない。
【0013】また、特開平3−169445号公報に開
示の環状圧延する方法では、環状圧延するための特殊な
熱延装置が必要であるばかりか、熱延中の温度及び歪分
布を均一にすることが難しくしばしば繰り返し加熱と熱
延を繰り返すため、作業性と歩留の点で好ましいもので
はなかった。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、スクラッチ疵
の発生原因をドラム用素材に含まれているいわゆるマク
ロ組織に起因するものとして捉え、ドラム製造用素材の
原素材、すなわち、厚板熱延用のスラブに存在するマク
ロ組織を微細化あるいは均一化する試験を行なった結果
得られたものである。
【0015】本発明は、チタン及びチタン低合金製Cu
箔製造ドラム素材の製造工程の中で、原素材(すなわち
厚板熱延用のスラブ)の製造工程、例えば、インゴット
の鍛造・分塊圧延工程に着目して鍛造・分塊圧延工程に
おける再結晶分率を全板厚にわたって制御した原素材を
製造し、それ以降の加工工程を経てCu箔製造ドラム素
材として使用される厚板に至るまでに引き継いできたマ
クロ組織を均一化することを可能とするCu箔製造ドラ
ムの原素材を提供するものである。
【0016】 すなわち本発明の要旨とするところは、
以下のとおりである。 (1) マクロ組織が加工変形組織、微細再結晶組織、
完全再結晶組織からなり、全スラブ厚に対する前記完全
再結晶組織の量の比率である再結晶分率が90%超であ
ることを特徴とするCu箔製造ドラム用チタンの製造に
用いるスラブ。 (2) 前記(1)に記載のスラブを、総圧下比(圧延
前厚さ/圧延後厚さ)15超で熱延した後に焼鈍を行な
うことを特徴とするCu箔製造ドラム用チタンの製造方
法。(3) 熱延加熱温度が810〜880℃であることを
特徴とする前記(2)記載のCu箔製造ドラム用チタン
の製造方法。 なお、本発明において単に「チタン」と記載した場合
は、純チタンおよびチタン低合金を含む意味に用いてい
る。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明は、基本的には以下の製造
工程を前提として構築されたものである。通常、チタン
及びチタン合金展伸材の製造は、真空アーク溶解炉(V
AR)や電子ビーム再溶解炉(EBR)において原料を
溶解後、金属状態の円柱状インゴットまたは矩形断面ス
ラブに直接鋳造される。以下これらをVARインゴット
およびEBRスラブと呼ぶ。
【0018】VARインゴットはその形状のため直接厚
板圧延の素材とされることは稀で、鍛造機、大型プレス
機あるいは分塊圧延機と呼ばれる専用施設で円柱の形状
を扁平な矩形断面スラブ状に成形することが多い。また
EBRスラブはその厚さが厚いものでは660mmにも達
するため、やはり分塊圧延機などで後工程の厚板熱延機
で操業しやすい厚さに成形される。このように分塊鍛造
または分塊圧延して製造したスラブ状の中間素材を「分
塊鍛造・分塊圧延スラブ」と呼ぶ。
【0019】チタン及びチタン低合金の厚板製品を製造
する場合、所定のサイズの厚板製品を歩留良く製造する
ため厚板圧延用素材すなわち、VARインゴットおよび
EBRスラブを鍛造もしくは分塊圧延して製造した「分
塊鍛造・分塊圧延スラブ」のサイズを事前に設計してお
く必要がある。一般のチタン展伸材の用途では機械的性
質などのいわゆる材質を左右するミクロ組織制御は厚板
熱延工程以降で行なわれるため、分塊圧延工程ではこの
サイズを造り込むことを如何に効率良くかつ正確に行な
うかに主眼が置かれてきた。従って、「分塊鍛造・分塊
圧延スラブ」段階での肉眼で観察される金属組織の不均
一性、すなわちマクロ組織不均一性について十分な調査
は行なわれてこなかった。
【0020】本発明は、この「分塊鍛造・分塊圧延スラ
ブ」段階でのマクロ組織不均一性と熱延条件およびCu
箔ドラム素材としての厚板製品のスクラッチ疵の関係を
詳細に調査することによって行なわれたものである。
【0021】ここでは「分塊鍛造・分塊圧延スラブ」の
マクロ組織不均一性をスラブ表面、板厚1/4部、板厚
1/2部におけるスラブ板面(厚板製品の板面になる
面)に平行な断面およびそれに直角な断面において切出
したブロック状のサンプルをマクロエッチした後、直接
拡大鏡にかけて(倍率x1〜x5)で判定した。判定
は、(1)分塊鍛造・圧延段階で出来た延伸したメタル
フローが明瞭で粒界がゆがんでいることを特徴とする加
工変形組織の残存量、(2)スラブ表面部で特に観察さ
れることが多い微細再結晶組織の量、(3)スラブの板
厚の大部分を占める、延伸した痕跡が無く粒界が直線状
であることを特徴とするような完全再結晶組織の量を測
定した。
【0022】 これらの組織毎の総量を板厚方向の厚み
で評価し、全スラブ厚に対する(3)の完全再結晶組織
の量の比率を再結晶分率(%)として表わした。尚、こ
こで用いた完全再結晶組織はβ域に於て得られたもの
で、(2)に分類されるα域で得られた微細再結晶組織
とは異なるものである。前者はβ域で再結晶した材料が
β域からα域への冷却途中で変態を起こし結晶粒界が笹
の葉状にギザギザを呈することで後者と顕微鏡レベルで
は容易に区別できる。後者は基本的には微細で粒界が滑
らかであることが特徴である。
【0023】「分塊鍛造・分塊圧延スラブ」から製造し
た厚板製品のスクラッチ疵を板面に平行に黒皮部を含め
て深さ0.5mm〜4mm研削し、更に#320研磨を行な
って通常の硝沸酸系のマクロ腐食液でエッチングしてス
クラッチ疵の判定を行なった。なお、スクラッチ疵の判
定を容易にするため、疵の程度の軽度のものについては
#600〜#1000の研磨を行った。スクラッチ疵は
目視により観察し、非常に多いのを×、やや多いのを
△、少しあるのを○、殆どないのを◎とする4段階で評
価し、○以上を合格と判定した。
【0024】すなわち、工業用純チタンJIS1種規格
の種々の円柱型VARインゴット14.47トン(12
31φ×2714mm)、9.2トン(1026φ×24
87mm)および矩形断面EBRスラブ13.0トン(5
72t×1083w×4683L)を厚さ75〜340
mmの「分塊鍛造・分塊圧延スラブ」とした後の再結晶分
率、これらの原素材を更に厚板熱延して製造する場合
の、熱延時の加工量の指標として総圧下比(圧延前厚さ
/圧延後厚さ)および厚板(板厚=5〜17mm)のスク
ラッチ疵の関係を整理した。
【0025】厚板はいずれも通常の焼鈍[大気中焼鈍、
VCF焼鈍(熱間で形状矯正と焼鈍を同時に行わせる炉
内で焼鈍することを指す。厚板・中板などレベラー矯正
が困難な材料を単独あるいは積層した後、炉内を雲母粉
などで充填した後、加熱しながら真空引きすると大気圧
が板材に作用して微小なクリープ変形が生じて形状が矯
正されて平坦な板材を製造できる。)]を経て製造され
たものである。
【0026】その結果、スクラッチ疵に優れる厚板は次
の2条件を共に満足する場合に得られることが判明し
た。すなわち、(1)「分塊鍛造・分塊圧延スラブ」に
含まれる不均一組織の量が10%未満であること、
(2)厚板熱延時の総圧下比(圧延前厚さ/圧延後厚
さ)が15超であることである。
【0027】表1は、熱延が総圧下比(圧延前厚さ/圧
延後厚さ)が15超である場合について「分塊鍛造・分
塊圧延スラブ」の再結晶分率とスクラッチ疵の関係を示
したもので、再結晶分率が低い場合はスクラッチ疵の程
度が悪く、再結晶分率の増加にしたがってスクラッチ疵
が顕著に改善される様子を示している。更に、スクラッ
チ疵評点の◎点は再結晶分率が100%の場合に限定さ
れることが判明した。これらのデータにはVARインゴ
ットおよび矩形断面EBRスラブを大型プレス機や鍛造
機で鍛造スラブとしたもの、および分塊圧延機でスラブ
としたものが含まれている。なお、上記データは「分塊
鍛造・分塊圧延スラブ」を直接熱延したもので、粗熱延
と仕上熱延を連続一貫して行い、仕上熱延前の再加熱は
行われていない。
【0028】 ここで分塊圧延はインゴット加熱温度を
920℃〜1200℃で最大32時間加熱して行い、厚
さ80mm〜340mmの矩形断面スラブを得た。熱延は上
記スラブをα域の820℃〜880℃に5〜8時間加熱
したのち行い、厚さ5.0〜17mmの厚板とした。熱延
は製品寸法(厚さと幅、長さ)に合わせてクロス圧延比
率を変動させて行った。厚板の焼鈍は大気炉では620
℃〜800℃で10〜0分、VCF炉では580℃〜
15℃で1時間〜8時間の均熱時間を確保して行った。
【0029】
【表1】
【0030】なお、前述のように本発明はVARインゴ
ットおよびEBRスラブを「分塊鍛造・分塊圧延」して
厚板熱延機で操業しやすい形状にした後、厚板熱延機で
厚板製品を製造する工程を前提にしているが、分塊工程
を経由しないでも鋳造ままで本発明に云う高位のマクロ
組織の均一性を有し、熱延用素材として形状的に合致し
たインゴットや鋳造スラブが使用できる場合は「分塊鍛
造・分塊圧延」工程を省略できることはいうまでもな
い。
【0031】本発明において、「分塊鍛造・分塊圧延ス
ラブ」の「仕上温度」はスラブ表面を放射温度計で測定
したものを指し、いわゆる材料そのものの温度ではな
く、過去の実測試験結果から経験的にはスラブ中央部の
平均的温度は表面温度より185℃程高くなっていると
考えている。この「仕上温度」は、純技術的には加工素
材内部の温度を使用すべきであるが、実際の製造現場に
おいて品質管理上、実用的な管理指標であり、本発明で
は一貫してこの指標を使用することとした。また、本発
明を行うに当たって行った種々の検討に於て、公知例に
あるようなクロス圧延の必要性及びクロス圧延比率の影
響については統計的手法でも明らかにならなかった。
【0032】なお、本発明が対象とする純チタンもしく
はチタン低合金とは、工業用純チタン(例えばAST
M:1種〜4種)、高耐食性規格低合金(例えばTi−
0.2%Pd合金、ASTM Grade7、ASTM Grade
11、Ti−0.3%Mo−0.8%Ni合金、AST
M Grade12などのように耐食性向上のためPd、N
i、Moなどを含有する合金)、高耐食性低合金(A
u、Ag、Cu、Coおよび白金族元素の1種以上を含
有する合金)、低合金高強度合金(例えば、O、N、F
e、Ni、Crなど合金元素の合計が最大2%であるよ
うな合金)などを意味している。
【0033】
【実施例】以下に、本発明を実施例に基づいて、さらに
詳細に説明する。 (実施例1)工業用純チタンJIS1種(Fe:0.0
20重量%、O:0.038重量%、Ni:0.001
2重量%)及び2種(Fe:0.049重量%、O:
0.126重量%、Ni:0.0013重量%)の大型
VAR円柱型インゴットをそのまま分塊圧延機で分塊圧
延を行った。インゴットの大きさはいずれも公称径12
65φの単重14.5トンのインゴットであった。
【0034】分塊圧延条件、熱延条件および厚板に製造
してから行う焼鈍条件は表2に示すとおりである。な
お、実機生産工程で採取した材料であるため、分塊圧延
及び厚板熱延では種々の度合いでクロス圧延されてい
る。また、熱延の総圧下比はいずれの場合も15超であ
る。各分塊圧延スラブの端部から切出したマクロサンプ
ルを用いてマクロ組織不均一性と、それらに対応する各
厚板のスクラッチ疵を判定した。表2に示すように、分
塊圧延スラブのマクロ組織の均一な(再結晶分率が高
い)本発明例は、それを用いて製造した原板のスクラッ
チ疵評点が高く、マクロ組織の不均一なもの(再結晶分
率が低いもの)は、それを用いて製造した厚板のスクラ
ッチ疵評点が低い結果となった。
【0035】
【表2】
【0036】(実施例2)工業用純チタンJIS1種
(Fe:0.027重量%、O:0.038重量%、N
i:0.013重量%)及び2種(Fe:0.055重
量%、O:0.132重量%、Ni:0.013重量
%)の大型EBR矩形断面スラブをそのまま分塊圧延機
で分塊圧延を行った。スラブはいずれも公称厚さ660
mm、幅1320mmの単重15トンのスラブであった。
【0037】分塊圧延条件、熱延条件および厚板に製造
してから行う焼鈍条件は表3に示すとおりである。な
お、実機生産工程で採取した材料であるため、分塊圧延
及び厚板熱延では種々の度合いでクロス圧延されてい
る。また、熱延の総圧下比はいずれの場合も15超であ
る。各分塊圧延スラブの端部から切出したマクロサンプ
ルを用いてマクロ組織不均一性と、それらに対応する各
厚板のスクラッチ疵を判定した。表3に示すように、分
塊圧延スラブのマクロ組織の不均一なもの(再結晶分率
が低いもの)は、それを用いて製造した厚板のスクラッ
チ疵評点が低い結果となった。
【0038】
【表3】
【0039】(実施例3)工業用純チタンJIS1種
(Fe:0.014重量%、O:0.050重量%、N
i:0.010重量%)及びチタン低合金Ti−0.2
Pd ASTM grade7(Fe:0.030重量%、
O:0.047重量%、Ni:0.017重量%)およ
びTi−0.3Mo−0.8Ni(ASTM grade1
2)の小型VAR円柱型インゴットを大型プレス機で分
塊鍛造を行った。インゴットの大きさはいずれも公称径
760φの単重3.7トンのインゴットであった。
【0040】鍛造は、まずインゴットを厚さ約350mm
の矩形断面スラブにする粗鍛造と、それを再加熱し、更
に種々の厚さの矩形スラブへ鍛造する仕上鍛造の2回に
分けて行った。分塊鍛造条件、熱延条件および厚板に製
造してから行う焼鈍条件は表4に示すとおりである。ま
た、熱延の総圧下比はいずれの場合も15超である。各
分塊鍛造スラブの端部から切出したマクロサンプルを用
いてマクロ組織不均一性と、それらに対応する各厚板の
スクラッチ疵を判定した。その結果、表4に示すとおり
分塊鍛造スラブのマクロ組織の不均一なもの(再結晶分
率が低いもの)はそれを用いて製造した厚板のスクラッ
チ疵評点が低い結果となった。
【0041】
【表4】
【0042】(実施例4)工業用純チタンJIS1種
(Fe:0.024重量%、O:0.046重量%、N
i:0.014重量%)の大型EBR矩形断面スラブを
そのまま分塊圧延機で分塊圧延を行った。スラブはいず
れも公称厚さ660mm、幅1320mmの単重15トンで
あった。分塊圧延条件、熱延条件および厚板に製造して
から行う焼鈍条件は表5に示すとおりである。なお、実
機生産工程で採取した材料であるため、分塊圧延及び厚
板熱延では種々の度合いでクロス圧延されている。いず
れのスラブもマクロ組織の均一性の点からはほぼ均一と
見なせるものである。
【0043】しかしながら、このようなスラブを用いる
場合であっても熱延時の総圧下比が15を超えない場合
は、たとえ、それらの分塊圧延スラブの再結晶分率が非
常に高い場合でもβ結晶粒の痕跡が残り、スクラッチ疵
判定結果は良くなかった。
【0044】
【表5】
【0045】(実施例5)実施例1の比較例3および実
施例3の比較例8の熱延用スラブを用いて、表面に存在
していた不均一マクロ組織を機械研削により切削し熱延
に供した。熱延条件および厚板に製造してから行う焼鈍
条件は表6に示すとおりである。なお、実機生産工程で
採取した材料であるため、分塊圧延及び厚板熱延では種
々の度合いでクロス圧延されている。又、熱延の総圧下
比はいずれの場合も15超である。スラブの切削を行っ
ても不均一組織を十分に除去できない場合は、やはりス
クラッチ疵の評価は悪くなった。
【0046】
【表6】
【0047】(実施例6)実施例1の比較例3および実
施例3の比較例8の熱延用スラブをβ域に再加熱し、表
面に存在していた不均一マクロ組織を100%再結晶さ
せた後に熱延に供した。再加熱はβ域での粒成長による
β結晶粒の粗大化を防止するため、α相/β相境界温度
+100℃の980±20℃の温度範囲に均熱時間にし
て10〜20分間とした。加熱後のスラブは炉から抽出
後放冷した。熱延条件および厚板に製造してから行う焼
鈍条件は表7に示すとおりである。なお、実機生産工程
で採取した材料であるため、分塊圧延及び厚板熱延では
種々の度合いでクロス圧延されている。又、熱延の総圧
下比はいずれの場合も15超である。表7に示すよう
に、スラブのマクロ組織が均一になるよう調整し、その
後の熱延条件を適切に行えばスクラッチ疵に優れた熱延
板を製造することができることが確かめられた。
【0048】
【表7】
【0049】(実施例7)鋳造ままのEBR矩形断面ス
ラブをそのまま厚板熱延機で熱延を行った。このスラブ
として工業用純チタンJIS1種(Fe:0.022重
量%、O:0.044重量%、Ni:0.015重量
%)の公称厚さ151mm、幅941mmのスラブ、工業用
純チタンJIS2種(Fe:0.036重量%、O:
0.130重量%、Ni:0.012重量%)の公称厚
さ286mm、幅1083mmのスラブを用いた。熱延条件
および厚板に製造してから行う焼鈍条件は表8に示すと
おりである。鋳造ままのスラブであるのでこのスラブの
再結晶分率は100%であった。なお、実機生産工程で
採取した材料であるため、分塊圧延及び厚板熱延では種
々の度合いでクロス圧延されている。
【0050】
【表8】
【0051】なお、本発明は従来の工業用純チタン及び
チタン低合金のマクロ組織模様を解消しミクロ組織の均
一化と緻密化を目的とするが、これらの材料の通常展伸
材の特性を悪化させるものではなく改善させるものであ
って、本発明を用いた上記材料は通常の展伸材(コイル
状の薄板製品など)の用途で使用しても問題がない。本
発明で述べた熱延用素材として高位のマクロ組織の均一
性を有する「分塊鍛造・分塊圧延スラブ」を用いて展伸
材を製造するという技術思想は、電子材料用等の高純度
チタン材料、(α+β)型チタン合金及びβ型チタン合
金のほか表面の緻密度を要求される種々の金属及び合金
類の製造においても冶金的にも共通であり、有効に適用
される。
【0052】
【発明の効果】本発明は、プリント配線板の主に用いら
れている電解Cu箔を製造するためのチタン材料製回転
ドラム素材に含まれているマクロ組織がCu箔表面が転
写して生成するスクラッチ疵の解消方法を詳細に検討し
て、チタン及びチタン低合金製Cu箔製造ドラムの製造
工程の中で、ドラムの素材である厚板製品を製造する際
の中間素材である「分塊鍛造・分塊圧延スラブ」におけ
るマクロ組織不均一性に注目して、マクロ組織均一性と
熱延条件およびCu箔ドラム素材としての厚板製品のス
クラッチ疵の関係を明らかにし、マクロ金属組織が均一
なチタン及びチタン低合金厚板を製造するための「分塊
鍛造・分塊圧延スラブ」を提供するものである。本発明
は当該ドラム素材、ドラム、Cu箔製品の品質向上、生
産効率及び歩留りを向上させる経済的な効果が大きく、
従来からのチタン及び低チタン合金展伸材のミクロ組織
及びマクロ組織の均一化・緻密化にもその技術的思想を
適用できることなどから、その工業的価値は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C25D 1/10 C25D 1/10 // C22F 1/00 601 C22F 1/00 601 623 623 631 631B 661 661Z 683 683 684 684B 694 694A C25D 1/04 311 C25D 1/04 311 (72)発明者 草野 昭彦 東京都千代田区大手町2−6−3 新日 本製鐵株式会社内 (72)発明者 山田 直臣 東京都千代田区大手町2−6−3 新日 本製鐵株式会社内 (56)参考文献 特公 平3−28505(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B21B 1/00 - 11/00 C22C 14/00 C22F 1/00 - 1/18 C25D 1/04 - 1/10

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マクロ組織が加工変形組織、微細再結晶
    組織、完全再結晶組織からなり、全スラブ厚に対する前
    記完全再結晶組織の量の比率である再結晶分率が90%
    超であることを特徴とするCu箔製造ドラム用チタン
    (純チタン及びチタン低合金を含む、以下同じ)の製造
    に用いるスラブ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスラブを、総圧下比
    (圧延前厚さ/圧延後厚さ)15超で熱延した後に焼鈍
    を行なうことを特徴とするCu箔製造ドラム用チタンの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 熱延加熱温度が810〜880℃である
    ことを特徴とする請求項2記載のCu箔製造ドラム用チ
    タンの製造方法。
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