JP3487459B2 - ハロゲン化銀写真乳剤の還元増感法及びこの乳剤を用いたハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真乳剤の還元増感法及びこの乳剤を用いたハロゲン化銀写真感光材料

Info

Publication number
JP3487459B2
JP3487459B2 JP07868595A JP7868595A JP3487459B2 JP 3487459 B2 JP3487459 B2 JP 3487459B2 JP 07868595 A JP07868595 A JP 07868595A JP 7868595 A JP7868595 A JP 7868595A JP 3487459 B2 JP3487459 B2 JP 3487459B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
silver halide
emulsion
page
silver
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP07868595A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08272024A (ja
Inventor
博幸 御舩
哲郎 小島
康弘 三田村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP07868595A priority Critical patent/JP3487459B2/ja
Priority to US08/627,548 priority patent/US5780218A/en
Publication of JPH08272024A publication Critical patent/JPH08272024A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3487459B2 publication Critical patent/JP3487459B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
    • G03C1/06Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein with non-macromolecular additives
    • G03C1/08Sensitivity-increasing substances
    • G03C1/09Noble metals or mercury; Salts or compounds thereof; Sulfur, selenium or tellurium, or compounds thereof, e.g. for chemical sensitising
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
    • G03C1/06Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein with non-macromolecular additives
    • G03C1/08Sensitivity-increasing substances
    • G03C1/10Organic substances
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C1/00Photosensitive materials
    • G03C1/005Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein
    • G03C1/06Silver halide emulsions; Preparation thereof; Physical treatment thereof; Incorporation of additives therein with non-macromolecular additives
    • G03C1/08Sensitivity-increasing substances

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀写真乳剤
の還元増感法に関し、特に感度、カブリ、保存性などが
改良されたハロゲン化銀写真乳剤の還元増感法、及びそ
れにより調製されたハロゲン化銀乳剤を含むハロゲン化
銀写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ハロゲン化銀写真感光材料におけ
る高感度、優れた粒状性、階調や高い鮮鋭度、良好で保
存性、更に現像進行性などを早めた迅速処理等々への要
望はますます強くなっている。特に、カブリを低く抑え
たままかつ保存性の良い、さらなる高感度化への要望は
強い。高感度化のために、還元増感の試みは古くから検
討されている。これまでに、塩化第1スズ(米国特許第
2487850号)、ポリアミンや環状アミン化合物
(同2518698号、同2521925号、同393
0867号など)、二酸化チオ尿素系化合物(英国特許
第789823号、米国特許第2983609号、同2
983610号など)、ボラン化合物(米国特許第37
79777号、同3782959号、同4150093
号など) アスコルビン酸(欧州特許第369491A号など)な
どの化合物がハロゲン化銀乳剤の還元増感剤として有用
であることが開示されてきた。さらに Collier(コリア
ー)は Photographic Science and Engineering 23巻
113ページ(1979)において色々な還元増感方法
によって作られた銀核の性質を比較している。彼女はジ
メチルアミンボラン、塩化第一錫、ヒドラジン、高いp
H熟成、低pAg熟成の方法を採用した。還元増感は一
般に金増感と共存すると著しいカブリを発生しやすく、
又、還元増感した乳剤は保存性がとりわけ悪い。そのた
めに、これらを改善させるために還元増感剤の選択だけ
でなく還元増感法の工夫が行なわれてきた。前述の特許
では、ほとんどハロゲン化銀粒子形成後に還元増感され
ていたが、とくに、還元増感を施す時期について工夫さ
れ、ハロゲン化銀粒子形成時に行うことが検討されてき
た。例えば、特開昭48−87825号、同50−36
19号、欧州特許348934A号、同369491A
号、同371338A号、同435355A号などに記
載されている。しかし、これらでは、上記で述べた公知
のよく知られた還元増感剤をハロゲン化銀粒子形成時に
用いているために、同時に不必要なカブリ銀核をも生成
しやすい。そのために、上記のいくつかの特許に記載さ
れているようにカブリ銀核を抑制したり、乳剤の保存性
を改良するためには、チオスルフォン酸や沃素といった
酸化剤を併用する必要があった。しかるに、これらの銀
核を酸化する化合物を多く用いると折角還元増感で得ら
れた増感が大きく目減りしたり、又、少ないと保存性の
改良効果やカブリ抑制が不十分であったりした。また、
これらの酸化剤は酸化反応によって生成した副生成物や
残留物のためによる欠点がおきることも多かった。そこ
で、酸化剤の併用を必要としないか、又は、使用量が少
なくてすみ、かつカブリが低くて、保存性のよい還元増
感法の開発が熱望されてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的の第1
は、高感度のハロゲン化銀写真乳剤を得る還元増感法を
提供することにある。本発明の目的の第2は、低かぶり
で保存性の良い高感度のハロゲン化銀写真乳剤を得る還
元増感法を提供することにある。本発明の目的の第3
は、低カブリで高感度のハロゲン化銀乳剤を用いたハロ
ゲン化銀写真感光材料を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の上記諸目的は、
下記によって達成された。ハロゲン化銀への吸着基と還
元基を有する化合物、またはその前駆体を用いることを
特徴とするハロゲン化銀写真乳剤の還元増感法により達
成された。
【0005】本発明で用いられる吸着基と還元基を有す
る化合物としてより具体的には下記一般式(I)で表わ
される化合物があげられる。 一般式(I) A−(W)n −R 一般式(I)中、Aはハロゲン化銀に吸着可能な基を含
む原子群を表わし、Wは2価の連結基を表わし、nは0
または1を表わし、Rは還元基を表わす。次に一般式
(I)について詳細に説明する。一般式(I)中、Aで
表されるハロゲン化銀に吸着可能な基を含む原子群とし
ては具体的にはメルカプト化合物(メルカプトテトラゾ
ール基、メルカプトトリアゾール基、メルカプトイミダ
ゾール基、メルカプトチアジアゾール基、メルカプトオ
キサジアゾール基、メルカプトベンズチアゾール基、メ
ルカプトベンズオキサゾール基、メルカプトベンズイミ
ダゾール基、メルカプトテトラアザインデン基、メルカ
プトピリジル基、メルカプトアルキル基、メルカプトフ
ェニル基等)、チオン化合物(チアゾリン−2−チオン
基、イミダゾリン−2−チオン基、ベンズイミダゾリン
−2−チオン基、ベンズチアゾリン−2−チオン基、チ
オ尿素基、チオアミド基等)、イミノ銀を形成する化合
物(ベンゾトリアゾール基、テトラゾール基、ヒドロキ
シテトラアザインデン基、ベンズイミダゾール基等)等
があげられる。なかでも、メルカプト化合物とチオン化
合物が好ましい。
【0006】一般式(I)中、Wで表される2価の連結
基は炭素原子、水素原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原
子から構成される2価の連結基を表わし、具体的には炭
素数1〜20のアルキレン基(メチレン基、エチレン
基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ヘキサメチレ
ン基等)、炭素数6〜20のアリーレン基(フェニレン
基、ナフチレン基等)、−CONR1 −、−SO2 NR
2 −、−O−、−S−、−NR3 −、−NR4 CO−、
−NR5 SO2 −、−NR6 CONR7 −、−COO
−、−OCO−等があげられる。R1 、R2 、R3 、R
4 、R5 、R6 またはR7 は水素原子、脂肪族基または
芳香族基を表わす。
【0007】 前記連結基において、R1 、R2
3 、R4 、R5 、R6 、またはR7 で表される脂肪族
基は好ましくは、炭素数1〜30のものであって特に炭
素数1〜20の直鎖、分岐または環状のアルキル基、ア
ルケニル基、アルキニル基、アラルキル基である。アル
キル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基と
しては例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、
t−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘ
キサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、
シクロヘキシル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ペ
ンテニル基、プロパルギル基、3−ペンチニル基、ベン
ジル基等である。
【0008】 前記連結基において、R1 、R2
3 、R4 、R5 、R6 、またはR7 で表される芳香族
基は好ましくは、炭素数6〜30のものであって、特に
炭素数6〜20の単環または縮環のアリール基であり、
例えばフェニル基、ナフチル基等である。前記の各基は
各々が組み合わされて2価の連結基を形成してもよい。
一般式(I)中、Rで表される還元基はハロゲン化銀を
還元しうる官能基ならよく具体的にはホルミル基、アミ
ノ基、アセチレン基、ヒドラジノ基があげられる。なか
でもホルミル基、アミノ基、ヒドラジノ基が好ましい。
【0009】ハロゲン化銀への吸着基と還元基を有する
化合物の前駆体としては、例えば、チアゾリウム類(ベ
ンゾチアゾリウム類やナフトチアゾリウム類も含む)、
チアゾリン類、チアゾリジン類、といった加水分解反応
により吸着基のメルカプト基と還元基のホルミル基を生
成するものや(化合物13で例示した)、ジスルフィド
基が開裂して吸着基のメルカプト基を生成する還元基を
もつジスルフィド化合物などを挙げることができ、ハロ
ゲン化銀乳剤に添加したとき、一般式(I)の化合物を
放出するものである。以下に本発明の化合物の具体例を
示すが、本発明の化合物はこれに限定されるものではな
い。
【0010】
【化1】
【0011】
【化2】
【0012】
【化3】
【0013】
【化学式4】
【0014】
【化学式5】
【0015】
【化6】
【0016】
【化7】
【0017】
【化8】
【0018】ハロゲン化銀乳剤の製造工程は、粒子形成
・脱塩・化学増感などの工程に大別される。粒子形成は
核形成・熟成・成長などに分れる。これらの工程は一律
に行なわれるものではなく工程の順番が逆になったり、
工程が繰り返し行なわれたりする。還元増感をハロゲン
化銀乳剤に施こすというのは基本的には化学増感工程又
はそれ以前の工程のどの工程で行なってもよいことを意
味する。還元増感は粒子形成の初期段階である核形成時
でも物理熟成時でも、成長時でもよく、また還元増感以
外の化学増感に先立って行ってもよい。ここで化学増感
とは還元増感以外の化学増感をいう。金増感を併用する
化学増感を行なう場合には好ましくないかぶりを生じな
いよう化学増感に先立って還元増感を行なうのが好まし
い。本発明の還元増感は、ハロゲン化銀粒子形成中であ
っても、粒子形成後であってもよいが、より好ましいの
はハロゲン化銀粒子の成長中に還元増感する方法であ
る。ここで成長中とは、ハロゲン化銀粒子が物理熟成あ
るいは水溶性銀塩と水溶性ハロゲン化アルカリの添加に
よって成長しつつある状態で還元増感を施こす方法も、
成長途中に成長を一時止めた状態で還元増感を施した後
にさらに成長させる方法も含有することを意味する。
【0019】ハロゲン化銀粒子形成時に還元増感する時
はハロゲン化銀の粒子内部に銀核が生成できればよく、
ハロゲン化銀の粒子形成が始まる前から、終了直前まで
の任意の時期を選ぶことができる。なかでも、ハロゲン
化銀粒子の核生成が終了した後がよく、使用する全銀量
の5%以上99%以下、とくに、10%以上98%以下
が使用された時期に添加するのが好ましい。また、還元
剤の添加を2回以上に分けたり、連続的に行ってもよ
い。本発明で用いられる還元増感剤の使用量は、使用す
るハロゲン化銀粒子や化学増感条件などにより変わる
が、ハロゲン化銀1モル当たり10-8〜10-2モル、好
ましくは10-7〜10-3モル程度を用いることが出来
る。
【0020】本発明における還元増感の条件としては、
特に制限は無いが、pAgとしては5〜11、好ましく
は6〜10であり、pHは3〜10、好ましくは4〜
8、温度としては40℃〜95℃、好ましくは45℃〜
85℃である。
【0021】本発明の化合物は、水または水と混和しう
る適当な有機溶媒、たとえばアルコール類、グリコール
類、ケトン類、エステル類、アミド類などのうちで、写
真特性に悪い影響を与えない溶媒に溶解し、溶液とし
て、又は、固体分散物として添加することができる。ま
た、本発明において支障の無い限り、チオスルフォン酸
塩、沃素やジカルコゲン化合物といった銀の酸化剤を併
用しても良い。
【0022】従来用いられてきた還元増感剤は従来の技
術で列挙したように、ハロゲン化銀に積極的に吸着する
官能基は全く持っていない。これに対し、本発明の還元
増感剤の最大の特徴は、ハロゲン化銀に積極的に吸着す
る官能基を必ず持っていることであり、これが本発明の
効果の発現には必須である。これは還元基で銀核を生成
したあとも吸着基で銀核付近に化合物が吸着し、大きな
銀核すなわちカブリ銀核にまで成長しにくく、又、表面
に生成した銀核も保護され易いためカブリが低くて保存
性の良い還元増感が実現でき、酸化剤の併用が必要でな
い〜少なくてすむようになったと予想している。
【0023】本発明の吸着基と還元基を有する還元剤の
一部は、従来、直接反転感材の造核剤や硬調化剤として
知られた還元剤である。しかし、これらはハロゲン化銀
感材に内蔵されて、主に現像時に還元活性となり、ハロ
ゲン化銀を被らせたり造核現像することを目的に使用さ
れており、本発明の還元増感の目的や使用法と全くこと
なる。本発明において用いた還元増感剤は現像時に効果
を発現させることは全く意図していない。本発明は、増
感中心である銀核を露光される前のハロゲン化銀粒子に
予め生成させる還元増感を意図するものである。
【0024】本発明の還元増感を施したハロゲン化銀写
真乳剤にさらに、硫黄増感、セレン増感、テルル増感と
いったカルコゲン増感および貴金属増感をそれぞれ単独
あるいは組み合わせてもちいるのが好ましい。
【0025】硫黄増感においては、不安定硫黄化合物を
用い、P. Grafkides著、Chimie etPhysique Photograph
ique(Paul Momtel 社刊、1987年、第5版)、Resea
rchDisclosure 誌307巻307105号などに記載さ
れている不安定硫黄化合物を用いる事が出来る。具体的
には、チオ硫酸塩(例えばハイポ)、チオ尿素類(例え
ば、ジフェニルチオ尿素、トリエチルチオ尿素、N−エ
チル−N′−(4−メチル−2−チアゾリル)チオ尿
素、カルボキシメチルトリメチルチオ尿素)、チオアミ
ド類(例えば、チオアセトアミド)、ローダニン類(例
えば、ジエチルローダニン、5−ベンジリデン−N−エ
チルローダニン)、フォスフィンスルフィド類(例え
ば、トリメチルフォスフィンスルフィド)、チオヒダン
トイン類、4−オキソ−オキサゾリジン−2−チオン
類、ジスルフィド類またはポリスルフィド類(例えば、
ジモルフォリンジスルフィド、シスチン、レンチオニ
ン)、ポリチオン酸塩、などの公知の硫黄化合物および
活性ゼラチンなども用いることができる。
【0026】セレン増感においては、不安定セレン化合
物を用い、特公昭43−13489号、同44−157
48号、特開平4−25832号、同4−109340
号、同4−271341号、同5−40324号、同5
−11385号、特願平4−202415号、同4−3
30495号、同4−333030号、同5−4203
号、同5−4204号、同5−106977号、同5−
236538号、同5−241642号、同5−286
916号などに記載されているセレン化合物を用いる事
が出来る。具体的には、コロイド状金属セレン、セレノ
尿素類(例えば、N,N−ジメチルセレノ尿素、トリフ
ルオルメチルカルボニル−トリメチルセレノ尿素、アセ
チル−トリメチルセレノ尿素)、セレノアミド類(例え
ば、セレノアミド、N,N−ジエチルフェニルセレノア
ミド)、フォスフィンセレニド類(例えば、トリフェニ
ルフォスフィンセレニド、ペンタフルオロフェニル−ジ
フェニルフォスフィンセレニド)、セレノフォスフェー
ト類(例えば、トリ−p−トリルセレノフォスフェー
ト、トリ−n−ブチルセレノフォスフェート)、セレノ
ケトン類(例えば、セレノベンゾフェノン)、イソセレ
ノシアネート類、セレノカルボン酸類、セレノエステル
類、ジアシルセレニド類などを用いればよい。またさら
に、特公昭46−4553号、同52−34492号な
どに記載の非不安定セレン化合物、例えば亜セレン酸、
セレノシアン酸カリウム、セレナゾール類、セレニド類
なども用いる事が出来る。
【0027】テルル増感においては、不安定テルル化合
物を用い、特開平4−224595号、同4−2713
41号、同4−333043号、同5−303157
号、特願平4−185004号、同4−330495
号、同4−333030号、同5−4203号、同5−
4204号、同5−106977号、同5−28691
6号などに記載されている不安定テルル化合物を用いる
事が出来る。具体的には、フォスフィンテルリド類(例
えば、ブチル−ジイソプロピルフォスフィンテルリド、
トリブチルフォスフィンテルリド、トリブトキシフォス
フィンテルリド、エトキシ−ジフェニルフォスフィンテ
ルリド)、ジアシル(ジ)テルリド類(例えば、ビス
(ジフェニルカルバモイル)ジテルリド、ビス(N−フ
ェニル−N−メチルカルバモイル)ジテルリド、ビス
(N−フェニル−N−メチルカルバモイル)テルリド、
ビス(N−フェニル−N−ベンジルカルバモイル)テル
リド、ビス(エトキシカルボニル)テルリド)、テルロ
尿素類(例えば、N,N′−ジメチルエチレンテルロ尿
素、N,N′−ジフェニルエチレンテルロ尿素)テルロ
アミド類、テルロエステル類などを用いれば良い。
【0028】貴金属増感においては、P. Grafkides著、
Chimie et Physique Photographique(Paul Momtel 社
刊、1987年、第5版)、Research Disclosure 誌3
07巻307105号などに記載されている金、白金、
パラジュウム、イリジュウムなどの貴金属塩を用いる事
が出来、なかでも特に金増感が好ましい。具体的には、
塩化金酸、カリウムクロロオーレート、カリウムオーリ
チオシアネート、硫化金、金セレニドにくわえて、米国
特許第2642361号、同5049484号、同50
49485号、同5169751号、同5252455
号、ベルギー特許第691857などに記載の金化合物
も用いることが出来る。
【0029】これらの化学増感は単独でも2種以上を組
み合わせてよい。組み合わせのときには、特にカルコゲ
ン増感と金増感の組み合わせ、例えば金硫黄増感、金硫
黄セレン増感、金硫黄テルル増感、金硫黄セレンテルル
増感が好ましい。
【0030】本発明で用いられる化学増感剤の使用量
は、使用するハロゲン化銀粒子や化学増感条件などによ
り変わるが、ハロゲン化銀1モル当たり10-8〜10-2
モル、好ましくは10-7〜10-3モル程度を用いること
が出来る。
【0031】本発明における化学増感の条件としては、
特に制限は無いが、pAgとしては6〜11、好ましく
は7〜10であり、pHは4〜10、好ましくは5〜
8、温度としては40℃〜95℃、好ましくは45℃〜
85℃である。
【0032】また、本発明においては、ハロゲン化銀の
化学増感はハロゲン化銀溶剤の存在下で行うのが好まし
い。具体的には、チオシアン酸塩(例えば、チオシアン
酸カリウム)、チオエーテル化合物(例えば、米国特許
第3021215号、同3271157号、特公昭58
−30571号、特開昭60−136736号に記載の
化合物、特に、3,6−ジチア−1,8オクタンジオー
ル等)、四置換チオ尿素化合物(例えば、特公昭59−
11892号、米国特許第4221863号に記載の化
合物、特に、テトラメチルチオ尿素)、更に、特公昭6
0−1134号に記載のチオン化合物、特公昭63−2
9727号に記載のメルカプト化合物、特開昭60−1
63042号に記載のメソイオン化合物、米国特許第4
782013号に記載のセレノエーテル化合物、特開平
2−118566号に記載のテルエーテル化合物、亜硫
酸塩が挙げられる。特に、これらの中で、チオシアン酸
塩、チオエーテル化合物、四置換チオ尿素化合物とチオ
ン化合物は好ましく用いる事ができ特に、チオシアン酸
塩が好ましい。使用量としては、ハロゲン化銀1モル当
たり10-5〜10 -2モル程度である。
【0033】次に、本発明の方法で還元増感させるハロ
ゲン化銀乳剤やこれを利用したハロゲン化銀写真感光材
料(単に感光材料という場合もある)について説明す
る。上記ハロゲン化銀写真感光材料は、ハロゲン化銀乳
剤層を支持体上に有するものである。本発明に使用され
るハロゲン化銀乳剤は、臭化銀、沃臭化銀、沃塩臭化
銀、塩臭化銀および塩化銀が好ましい。本発明に使用さ
れるハロゲン化銀粒子は、立方体、八面体のような規則
的(regular) な結晶形を有するもの、また球状、板状な
どのような変則的(irregular)な結晶形をもつもの、あ
るいはこれらの結晶形の複合形をもつものである。また
種々の結晶形の粒子の混合から成るものも使用できる
が、規則的な結晶形を使用するのが好ましい。
【0034】本発明に使用されるハロゲン化銀粒子は内
部と表層とが異なる相をもっていても均一な相から成っ
ていてもよい。粒子内部と表層とのヨード組成が異なる
(特に内部のヨード含量の方が多い)2〜多重構造粒子
も好ましい。また潜像が主とし表面に形成されるような
粒子(例えばネガ型乳剤)でもよく、粒子内部に主とし
て形成されるような粒子(例えば、内部潜像型乳剤、予
めかぶらせた直接反転型乳剤)であってもよい。好まし
くは、潜像が主として表面に形成されるような粒子であ
る。また、転位線の入っている粒子が好ましい。本発明
に使用させるハロゲン化銀乳剤は、アスペクト比が3以
上の平板状ハロゲン化銀粒子、好ましくは平均アスペク
ト比が3以上8未満の平板状ハロゲン化銀粒子を含み、
好ましくは、全投影面積の60%以上がこのような平板
状ハロゲン化銀粒子で占められる。平板状粒子の直径と
しては0.15〜5.0μmであることが好ましい。平
板状粒子の厚みとしては0.05〜1.0μmであるこ
とが好ましい。平均アスペクト比は、少なくとも100
個のハロゲン化銀粒子について、各粒子のアスペクト比
の算術平均として求められる。また、粒子の平均厚さに
対する平均直径の比率としても求めることができる。
【0035】正常晶や球状ないし、立体的な粒子の場
合、直径としては、0.05μm〜3μm、好ましくは
0.08μm〜2μmであり、変動係数が20%以下、
より好ましくは15%以下の単分散の乳剤がより好まし
い。平板粒子の主平面は(111)面でも(100)面
であってもよい。
【0036】また単分散の平板状粒子を用いるとさらに
好ましい結果が得られる。単分散の平板状粒子の構造お
よび製造法は、例えば特開平63−151618号など
の記載に従うが、その形状を簡単に述べると、ハロゲン
化銀粒子の全投影面積の70%以上が、最小の長さを有
する辺の長さに対する最大の長さを有する辺の長さの比
が、2以下である六角形であり、かつ、平行な2面を外
表面として有する平板状ハロゲン化銀によって占められ
ており、さらに、該六角平板状ハロゲン化銀粒子の粒子
サイズ分布の変動係数(その投影面積の円換算直径で表
わされる粒子サイズのバラツキ(標準偏差)を、平均粒
子サイズで割った値)が20%以下の単分散性をもつも
のである。
【0037】さらに、本発明の乳剤は、好ましくは転位
線を有する。平板状粒子の転位は、例えば J. F. Hamil
ton, Phot. Sci. Eng., 11、57、(1967)や
T. Shiozawa, J. Soc. Phot. Sci. Japan, 35、21
3、(1972)に記載の、低温での透過型電子顕微鏡
を用いた直接的な方法により観察することができる。
【0038】またこのハロゲン化銀粒子の形成時には、
粒子の成長をコントロールするためにハロゲン化銀溶剤
として、例えばアンモニア、ロダンカリ、ロダンアンモ
ン、チオエーテル化合物(例えば、米国特許第3271
157号、同第3574628号、同第3704130
号、同第4297439号、同第4276374号)、
チオン化合物(例えば特開昭53−144319号、同
53−82408号、同55−77737号)、アミン
化合物(例えば特開昭54−100717号)を用いる
ことができる。
【0039】ハロゲン化銀粒子形成または物理熟成の過
程において、ルテニウム塩、亜鉛塩、クロム塩、イリジ
ウム塩またはその錯塩、ロジウム塩またはその錯塩、鉄
塩または鉄錯塩などを共存させてもよい。特にイリジウ
ム塩、鉄塩、ロジウム塩が好ましい。写真感光材料の乳
剤層や中間層に用いることのできる結合剤または保護コ
ロイドとしては、ゼラチンを用いるのが有利であるが、
それ以外の親水性コロイドも用いることができる。例え
ばゼラチン誘導体、ゼラチンと他の高分子とのグラフト
ポリマー、アルブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキ
シエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、セ
ルロース硫酸エステル類等の如きセルロース誘導体、ア
ルギン酸ソーダ、澱粉誘導体などの糖誘導体;ポリビニ
ルアルコール、ポリビニルアルコール部分アセタール、
ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメ
タクリル酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾ
ール、ポリビニルピラゾールの単一あるいは共重合体の
如き種々の合成親水性高分子物質を用いることができ
る。
【0040】本発明の平板状粒子はクリーブ著「写真の
理論と実際」(Cleve, PhotographyTheory and Practice
(1930))、131頁;ガトフ著、フォトグラフ
ィク・サイエンス・アンドエンジニアリング(Gutoff,
Photographic Science and Engineering) 、第14巻、
248〜257頁(1970年);米国特許第4,43
4,226号、同4,414,310号、同4,43
3,048号、同4,439,520号および英国特許
第2,112,157号などに記載の方法により調製す
ることができる。ゼラチンとしては、汎用の石灰処理ゼ
ラチンのほか、酸ゼラチンや日本科学写真協会誌(Bul
l. Soc. Phot. Japan) 、 No.16、30頁(196
6)に記載されたような酵素処理ゼラチンを用いても良
く、また、ゼラチンの加水分解物を用いることができ
る。
【0041】写真感光材料は、写真感光層あるいはバッ
ク層を構成する任意の親水性コロイド層に無機あるいは
有機の硬膜剤を含有させても良い。例えば、クロム塩、
アルデヒド塩(例えばホルムアルデヒド、グリオキザー
ル、グルタルアルデヒド)、N−メチロール系化合物
(例えばジメチロール尿素)が具体的として挙げられ
る。活性ハロゲン化合物(例えば2,4−ジクロル−6
−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジン及びそのナトリ
ウム塩)および活性ビニル化合物(例えば1,3−ビス
ビニルスルホニル−2−プロパノール、1,2−ビス
(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン、ビス(ビニ
ルスルホニルメチル)エーテルあるいはビニルスルホニ
ル基を側鎖に有するビニル系ポリマー)は、ゼラチンな
ど親水性コロイドを早く硬化させ安定な写真特性を与え
るので好ましい。N−カルバモイルピリジニウム塩類
(例えば(1−モルホリノカルボニル−3−ピリジニ
オ)メタンスルホナート)やハロアミジニウム塩類(例
えば1−(1−クロロ−1−ピリジノメチレン)ピロリ
ジニウム−2−ナフタレンスルホナート)も硬化が早く
優れている。
【0042】本発明に用いられるハロゲン化銀写真乳剤
は、メチン色素類その他によって分光増感されているこ
とが好ましい。用いられる色素には、シアニン色素、メ
ロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニン
色素、ホロポーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、
スチリル色素およびヘミオキソノール色素が包含され
る。特に、有用な色素は、シアニン色素、メロシアニン
色素、および複合メロシアニン色素に属する色素であ
る。これらの色素類には、塩基性異節環核としてシアニ
ン色素類に通常利用される核のいずれをも適用できる。
すなわち、ピロリン核は、オキサゾリン核、チアゾリン
核、ピロール核、オキサゾール核、チアゾール核、セレ
ナゾール核、イミダゾール核、テトラゾール核、ピリジ
ン核など;これらの核に脂環式炭化水素環が融合した
核;およびこれらの核に芳香族炭化水素環が融合した
核、すなわち、インドレニン核、ベンズインドレニン
核、インドール核、ベンズオキサドール核、ナフトオキ
サゾール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール
核、ベンゾセレナゾール核、ベンズイミダゾール核、キ
ノリン核などが適用できる。これらの核は炭素原子上に
置換基を有していてもよい。
【0043】メロシアニン色素または複合メロシアニン
色素にはケトメチレン構造を有する核として例えばピラ
ゾリン−5−オン核、チオヒダントイン核、2−チオオ
キサゾリジン−2,4−ジオン核、チアゾリジン−2,
4−ジオン核、ローダニン核、チオバルビツール酸核の
5〜6員異節環核を適用することができる。
【0044】これらの増感色素は単独に用いてもよい
が、それらの組合わせを用いてもよく、増感色素の組合
わせは特に、強色増感の目的でしばしば用いられる。増
感色素とともに、それ自身分光増感作用を持たない色素
あるいは可視光を実質的に吸収しない物質であって、強
色増感を示す物質を乳剤中に含んでもよい。例えば、含
窒素異節環核基であって置換されたアミノスチルベンゼ
ン化合物(例えば米国特許第2933390号、同36
35721号に記載のもの)、芳香族有機酸ホルムアル
デヒド縮合物(例えば米国特許第3743510号に記
載のもの)、カドミウム塩、アザインデン化合物などを
含んでもよい。米国特許第3615613号、同361
5641号、同3617295号、同3635721号
に記載の組合わせは特に有用である。
【0045】本発明に用いられるハロゲン化銀写真乳剤
は、感光材料の製造工程、保存中あるいは写真処理中の
カブリを防止し、あるいは写真性能を安定化させるなど
の目的で、種々の化合物を含有させることができる。す
なわちアゾール類、例えばベンゾチアゾリウム塩、ニト
ロイミダゾール類、ニトロベンズイミダゾール類、クロ
ロベンズイミダゾール類、ブロモベンズイミダゾール
類、メルカプトチアゾール類、メルカプトベンズチアゾ
ール類、メルカプトベンズイミダゾール類、メルカプト
チアジアゾール類、アミノトリアゾール類、ベンゾトリ
アゾール類、ニトロベンゾトリアゾール類、メルカプト
テトラゾール類(特に1−フェニル−5−メルカプトテ
トラゾール類)など;メルカプトピリミジン類;メルカ
プトトリアジン類;例えばオキサドリチオンのようなチ
オケト化合物;アザインデン類;例えばトリアザインデ
ン類、テトラアザインデン類(特に4−ヒドロキシ−6
−メチル(1,3,3a,7)テトラアザインデン)、
ペンタアザインデン類;ベンゼンチオスルフォン酸、ベ
ンゼンスルフィン酸、ベンゼンスルフォン酸アミドのよ
うなカブリ防止剤または安定剤として知られた、多くの
化合物を加えることができる。
【0046】写真感光材料は塗布助剤、帯電防止、スベ
リ性改良、乳化分散、接着防止および写真特性改良(例
えば現像促進、硬調化、増感)など種々の目的で一種以
上の界面活性剤を含んでもよい。
【0047】写真感光材料は、フィルター染料として、
またはイラジェーションもしくはハレーション防止その
他種々の目的のために親水性コロイド層中に水溶性染料
を含有してもよい。このような染料として、オキソノー
ル染料、ヘミオキソノール染料、スチリル染料、メロシ
アニン染料、アントラキノン染料、アゾ染料が好ましく
使用され、この他にシアニン染料、アゾメチン染料、ト
リアリールメタン染料、フタロシアニン染料も有用であ
る。油溶性染料を水中油滴分散法により乳化して親水性
コロイド層に添加することもできる。
【0048】写真感光材料は、支持体上に少なくとも2
つの異なる分光感度を有する多層多色写真材料として構
成できる。多層天然色カラー写真材料は、通常支持体上
に赤感性乳剤層、緑感性乳剤層および青感性乳剤層をそ
れぞれ少なくとも一つ有する。これらの層の配列順序は
必要に応じて任意に選べる。好ましい層配列は支持体側
から赤感性、緑感性および青感性の順、青感性、緑感性
および赤感性の順または青感性、赤感性および緑感性の
順である。また任意の同じ感色性の乳剤層を感度の異な
る2層以上の乳剤層から構成して到達感度を向上させて
もよく、3層構成として更に粒状性を改良しても良い。
また同じ感色性をもつ2つ以上の乳剤層の間に非感光性
層が存在していてもよい。ある同じ感色性の乳剤層の間
に異なった感色性の乳剤層が挿入される構成としてもよ
い。高感度層特に高感度青感層の下に微粒子ハロゲン化
銀などの反射層を設けて感度を向上させてもよい。本発
明に用いられるハロゲン化銀乳剤で使用される添加剤は
リサーチ・ディスクロージャー No.17643、同 No.
18716および同 No.307105に記載されてお
り、その該当箇所を後掲の表にまとめた。
【0049】 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 〔1978年12月〕 〔1979年11月〕 〔1989年11月〕 1.化学増感剤 23頁 648頁右欄 866頁 2.感度上昇剤 648頁右欄 3.分光増感剤、 23〜24頁 648頁右欄〜 866〜868 頁 強色増感剤 649頁右欄 4.増 白 剤 24頁 647頁右欄 868頁 5.かぶり防止剤、 24〜25頁 649頁右欄 868〜870 頁 安 定 剤 6.光吸収剤、 25〜26頁 649頁右欄〜 873頁 フィルター染料、 650頁左欄 紫外線吸収剤 7.ステイン防止剤 25頁右欄 650頁左〜右欄 872頁 8.色素画像安定剤 25頁 650頁左欄 872頁 9.硬 膜 剤 26頁 651頁左欄 874〜875 頁 10. バインダー 26頁 651頁左欄 873〜874 頁 11. 可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 876頁 12.塗布助剤、 26〜27頁 650頁右欄 875〜876 頁 表面活性剤 13. スタチック防止剤 27頁 650頁右欄 876〜877 頁 14.マット剤 878〜879 頁 本発明の写真感光材料に用いることができるその他の技
術および無機・有機素材については、欧州特許第43
6,938A2号の下記の箇所及び下記に引用の特許に
記載されている。 1.層構成 :第146頁34行目〜第147
頁25行目 2.イエローカプラー:第137頁35行目〜第146
頁33行目、第149頁21行目〜23行目 3.マゼンタカプラー:第149頁24行目〜第28行
目;欧州特許第421,453A1号の第3頁5行目〜
第25頁55行目 4.シアンカプラー :第149頁29行目〜33行
目;欧州特許第432,804A2号の第3頁28行目
〜第40頁2行目 5.ポリマーカプラー:第149頁34行目〜38行
目;欧州特許第435,334A2号の第113頁39
行目〜第123頁37行目 6.カラードカプラー:第53頁42行目〜第137頁
34行目、第149頁39行目〜45行目 7.その他の機能性カプラー:第7頁1行目〜第53頁
41行目、第149頁46行目〜第150頁3行目;欧
州特許第435,334A2号の第3頁1行目〜第29
頁50行目 8.防腐・防黴剤 :第150頁25行目〜28行目 9.ホルマリンスカベンジャー:第149頁15行目〜
17行目 10. その他の添加剤 :第153頁38行目〜47行
目;欧州特許第421,453A1号の第75頁21行
目〜第84頁56行目、第27頁40行目〜第37頁4
0行目 11. 分散方法 :第150頁4行目〜24行目 12. 支持体 :第150頁32行目〜34行目 13. 膜厚・膜物性 :第150頁35行目〜49行目 14. 発色現像工程 :第150頁50行目〜151頁
47行目 15. 脱銀工程 :第151頁48行目〜第152
頁53行目 16. 自動現像機 :第152頁54行目〜第153
頁2行目 17.水洗・安定工程 :第153頁3行目〜37行目 本発明での好ましい実施態様を以下に示す。 (1)ハロゲン化銀への吸着基と還元基を有する化合
物、またはその前駆体を用いることを特徴とするハロゲ
ン化銀写真乳剤の還元増感法。 (2)ハロゲン化銀粒子形成時に、(1)に記載のハロ
ゲン化銀への吸着基と還元基を有する化合物、またはそ
の前駆体を用いることを特徴とするハロゲン化銀写真乳
剤の還元増感法。 (3)ハロゲン化銀粒子形成終了後に、(1)に記載の
ハロゲン化銀への吸着基と還元基を有する化合物、また
はその前駆体を用いることを特徴とするハロゲン化銀写
真乳剤の還元増感法。 (4)(1)に記載されたハロゲン化銀への吸着基と還
元基を有する化合物が一般式(I)で表される化合物で
あることを特徴とするハロゲン化銀乳剤の還元増感法。 (5)一般式(I)のなかで吸着基が、メルカプト基、
チオン基またはイミノ銀を生成する基である化合物。 (6)一般式(I)のなかで吸着基が、メルカプト基ま
たはチオン基である化合物。 (7)一般式(I)のなかで還元基がホルミル基、アミ
ノ基、ヒドラジノ基である化合物。 (8)(1)で記載の前駆体がメルカプト基を生ずる化
合物であること。 (9)ハロゲン化銀粒子形成時に、(5)〜(8)に記
載の化合物を用いることを特徴とするハロゲン化銀写真
乳剤の還元増感法。 (10)本発明の還元増感を施したあとに、硫黄、セレ
ン、またはテルルのカルコゲン増感をハロゲン化銀写真
乳剤に施す。 (11)本発明の還元増感を施したあとに、金増感をハロ
ゲン化銀写真乳剤に施す。 (12)本発明の還元増感を施したあとに、硫黄、セレ
ン、またはテルルのカルコゲン増感と金増感を組み合わ
せた化学増感をハロゲン化銀写真乳剤に施す。 (13)本発明の還元増感を施したハロゲン化銀写真乳剤
にメチン色素を添加して分光増感を施す。 (14)(13)のメチン色素がシアニン色素である。 (15)本発明の還元増感が施されるのが、臭化銀、沃臭
化銀、塩沃臭化銀、塩臭化銀、塩化銀であること。特に
粒子形成時に施される事。 (16)本発明の還元増感が施されるのが、正常晶または
平板状粒子であること。特に粒子形成時に施されるこ
と。 (17)本発明の還元増感が施される粒子が転位線を含む
こと。特に粒子形成時に施されること。 (18)(1)に記載の還元増感法を用いて調製されたハ
ロゲン化銀乳剤を少なくとも1つ含有するハロゲン化銀
写真感光材料。
【0050】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するがもちろん本発明がこれらの実施例に限定され
るものではない。 実施例1. (Em−1)75℃に保った臭化カリウム0.6gとゼ
ラチン30gを含むpH6の水溶液1リットルに攪拌し
ながら、硝酸銀水溶液(1M)75mlと臭化カリウム水
溶液(1M)とを同時に、銀電位を飽和カロメル電極に
対して0mVに保ちながら4分間添加した(1段目コア
ー)。その終了後、2分間してから、更に、硝酸銀水溶
液(1M)675mlと臭化カリウム水溶液(1M)と
を、銀電位を0mVに保ちながら36分間で添加した
(2段目シェル)。粒子形成終了後、5分後から温度を
35℃に下げて通常のフロキュレーション法で脱塩、水
洗したあと、ゼラチンと水を加えて、pHを6.4にp
Agを8.6に調整した。得られた臭化銀乳剤は、粒子
直径が0.27μm、粒子直径の変動係数が9%の単分
散八面体乳剤である。この様にしてできた乳剤をEm−
1とする。
【0051】(Em−2〜Em−23)Em−1におけ
る2段目シエル形成の開始1分前に表1に示す本発明の
還元増感剤などを加えた以外はEm−1と同様にしてE
m−2〜Em−23を調製した。得られた臭化銀乳剤の
粒子直径、粒子直径の変動係数や形状はEm−1とほと
んど同じであった。また、Em−6、10で用いた銀核
の酸化剤であるチオスルフォン酸塩(C2H5SO2SNa)は、2
段目シエル形成の終了6分前に添加した。そのあと、各
乳剤にゼラチン、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,
3,3a,7−テトラザインデン、ポリ−スチレンスル
ホン酸ナトリウム、フェノキシエタノール、ドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウムを加えて、下塗り層を有す
るトリアセチルセルロースフィルム支持体上に、ゼラチ
ン、ポリメチルメタクリレート粒子、2,4−ジクロロ
−6−ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウム塩を含む
保護層と共に同時押し出し法で塗布した。これらの試料
に、センシトメトリー用露光(10秒)を光学楔を介し
て与えたあと、下記処方のMAA−1現像液で20℃で
10分間現像したあと常法により停止、定着、水洗、乾
燥し、濃度を測定した。相対感度は、カブリ値+0.2
の光学濃度を得るのに必要な露光量の逆数の相対値で表
し、試料1の値を100とした。
【0052】
【表1】
【0053】MAA−1現像液 メトール 2.5g アスコルビン酸 10g ナボックス 35g 臭化カリウム 1g 水を加えて 1リットルに 更に、各試料を45℃、相対湿度75%RHの高温高湿
下で5日間保存したものを上記と同様の処理を行って、
その相対感度を求め、塗布直後との変化率を各々の試料
でとり保存性の評価を行った。また、粒子表面にできた
銀核カブリを評価するために、各々の塗布試料を下記の
金補力液に20℃で3分間浸漬したあと30分間水洗
し、そのあとMAA−1現像液で20℃で10分間現像
し、カブリの発生度合を調べた。 金補力液(水1リットル当り) 塩化金酸 40mg チオシアン酸カリウム 0.5g 臭化カリウム 0.6g
【0054】表1より明らかな様に、従来よく使用され
てきた公知の比較化合物A、Bの還元増感剤は、増感巾
は大きいものの、高温高湿下に保存されたときの感度低
下が大きく、又、金補力で著しいカブリをもたらしハロ
ゲン化銀粒子の表面に多くのカブリ銀核を生成してい
た。これに、酸化剤チオスルフォン酸を併用すると保存
性やカブリが抑制されるものの、同時に増感幅が目減り
してしまった。これに対し、吸着基と還元基を併せもつ
本発明の還元剤を用いたときは、増感幅が公知のものに
比べ若干劣っているものの、酸化剤を用いなくても保存
時の感度変化や金補力によるカブリが著しく小さかっ
た。また、酸化剤を用いるときも公知のものに比べ、か
なり少ない量ですむ利点も得られた。
【0055】実施例2 (Em−31)の調製 臭化カリウム10g、沃化カリウム0.4g、平均分子
量15000の不活性ゼラチン15gを蒸留水3.7リ
ットルに溶かした水溶液をよく攪拌しながら、これにダ
ブルジェット法により、14%の臭化カリウム水溶液と
20%の硝酸銀水溶液とを一定流量で15秒間にわたっ
て55℃、pBr1.0において加えた(この添加で全
銀量の5.5%を消費した。1段目)。ゼラチン水溶液
(17%、300cc)を加え、55℃において攪拌した
後、20%の硝酸銀水溶液をpBrが1.4に達するま
で一定流量で加えた(この添加で全銀量の5.0%を消
費した。2段目)。更に、20%のヨウ臭化カリウム溶
液(KBr1−xx : X =0.04)及び33%の硝酸銀
水溶液をダブルジェット法により43分間にわたって加
えた(この添加で全銀量の25%を消費した。3段
目)。ここで、4.5gのヨウ化カリウムを含む水溶液
を添加した後、0.01/重量%の K3IrCl6水溶液1
4.5mlを添加し18%の臭化カリウムと3%の沃化カ
リウムの混合水溶液及び33%の硝酸銀水溶液をダブル
ジェット法により39分間にわたって加えた(この添加
で全銀量の64.5%を消費した。4段目)。この乳剤
に使用した硝酸銀量は425gであった。次いで、通常
のフロキュレーション法により脱塩した。脱塩後、ゼラ
チンと水を加え、40℃でpAg8.2、pH5.8に
調整した。こうしてアスペクト比5以上の平板粒子が全
投影面積の50%を占め、また、アスペクト比2以上の
平板粒子が全投影面積の90%を占め、(平均アスペク
ト比6.0)、変動係数18%、球相当直径0.6μm
である平板沃臭化銀乳剤を調製した。液体N2 温度での
200kV透過型電子顕微鏡による観察によると1粒子
当り50本以上の転位線を有する粒子が60%を占め
た。
【0056】この乳剤を56℃に昇温し、増感色素アン
ヒドロ−5−クロロ−5′−フェニル−9−エチル−
3,3′−ジ(3−スルホプロピル)オキサカルボシア
ニンハイドロオキサイドナトリウム塩を加えた後、塩酸
金酸(1.8×10-5モル/モルAg)、チオ硫酸ナト
リウム(2.8×10-5モル/モルAg)と、ペンタフ
ルオロフェニル−ジフェニル−フォスフィンセレニド
(1.0×10-5モル/モルAg)、チオシアン酸カリ
ウム(2×10-3モル/モルAg)を加え、45分間熟
成した。
【0057】(Em−32)の調製 Em−31における4段目の開始直前に表2に示す、本
発明の還元増感剤を加えた以外はEm−31と同様にし
てEm−32を調製した。得られた乳剤のサイズ、形状
などはEm−31と同じであった。そのあと、各乳剤に マゼンタカプラー;3−{3−〔2−(2,4−ジ−t
ert−アミルフェノキシ)ブチリルアミノ〕ベンゾイ
ルアミノ}−1−(2,4,6−トリクロロフェニル)
ピラゾリン5−オン オイル;トリクレジルフォスフェート 安定剤;4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,
7−テトラザインデン カブリ防止剤;1−(m−スルホフェニル)−5−メル
カプトテトラゾールモノナトリウム塩と1−(p−カル
ボキシフェニル)−5−メルカプトテトラゾール 塗布助剤;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 硬膜剤;1,2−ビス(ビニルスルホニルアセチルアミ
ノ)エタン 防腐剤;フェノキシエタノール を添加し、ポリメチルメタクリレート微粒子を含むゼラ
チン保護層と共に下塗層を有するトリアセチルセルロー
スフィルム支持体上に同時押し出し法で塗布した。
【0058】これらの試料にイエローフィルターを介し
てセンシトメトリー用露光(1/100秒)を与え、下
記のカラー現像処理を行った。処理済の試料を緑色フィ
ルターで濃度測定した。得られた写真性能の結果を表2
に示した。相対感度は(カブリ値+最大濃度/2)の光
学濃度を得るのに必要な露光量の逆数の相対値で表わ
し、試料31のものを100とした。
【0059】
【表2】
【0060】(処理方法) 工程 処理時間 処理温度 発色現像 2分45秒 38℃ 漂 白 6分30秒 38℃ 水 洗 2分10秒 24℃ 定 着 4分20秒 38℃ 水洗(1) 1分05秒 24℃ 水洗(2) 1分00秒 24℃ 安 定 1分05秒 38℃ 乾 燥 4分20秒 55℃ 次に、処理液の組成を示す。 (発色現像液) (単位g) ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 3.0 亜硫酸ナトリウム 4.0 炭酸カリウム 30.0 臭化カリウム 1.4 沃化カリウム 1.5mg ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 4−(N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアミノ) −2−メチルアニリン硫酸塩 4.5 水を加えて 1.0リットル pH 10.05
【0061】 (漂白液) (単位g) エチレンジアミン四酢酸第二鉄ナトリウム三水塩 100.0 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0 臭化アンモニウム 140.0 硝酸アンモニウム 30.0 アンモニア水(27%) 6.5ml 水を加えて 1.0リットル pH 6.0 (定着液) (単位g) エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.5 亜硫酸ナトリウム 7.0 重亜硫酸ナトリウム 5.0 チオ硫酸アンモニウム水溶液(70%) 170.0ml 水を加えて 1.0リットル pH 6.7 (安定液) (単位g) ホルマリン(37%) 2.0ml ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル 0.3 (平均重合度10) エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 水を加えて 1.0リットル pH 5.0−8.0 表2より明らかな様に、本発明の還元増感剤によりカブ
リの発生をあまり伴わずに顕著な増感が得られた。
【0062】実施例3 75℃に保った臭化カリウム0.35gとゼラチン40
gを含むpH5.0の水溶液1リットルに攪拌しなが
ら、硝酸銀水溶液(AgNO3 18g)と臭化カリウム
水溶液(KBr12.7g)を20分間かけて同時に添
加した。次に、硝酸銀水溶液(AgNO3 156g)と
臭化カリウム水溶液(140g/リットル)とを20分
間かけて、添加流量の最終速度が初速度の5.4倍にな
る流量加速法で同時に添加し、その間銀電位を飽和カロ
メル電極に対して−25mVに保った。粒子形成終了
後、通常のフロキュレーション法で脱塩、水洗、したあ
と、ゼラチンと水を加えて、pHを6.3にpAgを
8.3に調整した。得られた臭化銀乳剤は、粒子直径が
0.45μm、粒子直径の変動係数が8.5%の単分散
八面体乳剤である。この乳剤を小分けしたあと、60℃
に昇温し表3に示した如く増感剤を添加し60分間熟成
した。そのあと、実施例1と同様にして塗布試料を得
て、露光、現像の一連の処理を行った。また、実施例1
と同じ金補力処理も行った。相対感度は、カブリ値+
0.2の光学濃度を得るのに必要な露光量の逆数の相対
値で表した。試料41のを100とした。
【0063】
【表3】
【0064】表3より明らかな様に、ハロゲン化銀粒子
形成終了後においても、従来よく知られた還元増感剤
は、増感巾は大きいものの金補力で著しいカブリを発生
し易かった。これに対し、本発明の還元増感剤は、増感
巾は劣るものの同程度に増感したときの金補力でのカブ
リが非常に小さかった。また、本発明の還元増感剤は、
添加量が多い領域で多少増減しても感度の変化巾が比較
的小さく、多量添加してもカブリが著しく増すことは少
なく再現性にすぐれているという利点も得られた。
【0065】実施例4 臭化カリウム、チオエーテル(HO(CH2)2S(CH2)2S(CH2)2
OH) 、及びゼラチンを含む水溶液を70℃に保ち攪拌し
ながら、硝酸銀水溶液と沃化カリウムと臭化カリウムの
混合水溶液をダブルジェット法で添加した。添加終了
後、35℃に降温し、常法のフロキュレーション法で脱
塩、水洗したあと、ゼラチン、水を加えて、pHを6.
8にpAgを8.4に調整した。得られた平板状ハロゲ
ン化銀粒子は、平均直径が1.15μm、厚みは0.1
5μm、平均の直径/厚み比は7.7であり、沃化銀含
量が0.5モル%であった。この乳剤を小分けしたあ
と、62℃に昇温し、表4に示す増感剤を加え、30分
後に、増感色素アンヒドロ−5,5′−ジクロロ−9−
エチル−3,3′−ジ(3−スルホプロピル)オキサカ
ルボシアニンハイドロオキサイドナトリウム塩(500
mg/モルAg)と沃化カリウム(100mg/モルAg)
を加えて、更に塩化金酸(7×10-6モル/モルAg)
とチオ硫酸ナトリウム(1.8×10-5モル/モルA
g)、トリフェニルフォスフィンセレニド(1×10-5
モル/モルAg)とチオシアン酸カリウム(3.2×1
-4モル/モルAg)加えて30分間熟成した。その
後、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−
テトラザインデン、ポリスチレンスルホン酸ナトリウ
ム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、2,4−
ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジンナトリウ
ム、フェノキシエタノール、を添加し、ポリメチルメタ
クリレート粒子を含むゼラチン保護層と共に、ポリエチ
レンテレフタレートフイルム支持体上に同時押し出し法
で塗布した。得られた試料を、イエローフィルターを介
して光楔下で露光(1/100秒)し、自動現像機用富
士写真フイルム(株)製RD−III 現像液で35℃で3
0秒間現像したあと、常法により定着、水洗、乾燥し、
濃度測定した。写真感度は、カブリ値+0.5の光学濃
度を得るのに必要な露光量の逆数の相対値で表し、試料
61のを100とした。
【0066】
【表4】
【0067】表4より明らかなようによく知られた還元
増感剤を用いると増感するもののカブリの発生が大き
い。これに対し、本発明の還元増感剤では同じ増感を得
るには添加量が多く必要となるもののカブリの発生が小
さかった。
【0068】実施例5 実施例2で得られたEm−32を特開平6−25878
8号の実施例3のサンプル6(試料 No.101)の感材
の第5層に用い、同実施例と同じ処理をして良好な性能
が得られた。
【0069】実施例6 実施例2で得られたEm−32を特開平6−27386
0号の実施例1の感材−Xの乳剤として用い、スクリー
ンBと組合せて同実施例の如く処理して良好な性能が得
られた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−199390(JP,A) 特開 昭63−301942(JP,A) 特開 平2−79038(JP,A) 特開 平2−125248(JP,A) 特開 平5−93981(JP,A) 特開 平5−232618(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03C 1/08

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀への吸着基と還元基(但
    し、環元基はアセチレン基ではない)を有する化合物、
    またはその前駆体を用いることを特徴とするハロゲン化
    銀写真乳剤の還元増感法。
  2. 【請求項2】 ハロゲン化銀への吸着基と還元基を有す
    る化合物またはその前駆体を用いるハロゲン化銀写真乳
    剤の還元増感法であって、該化合物がメルカプト化合物
    またはチオン化合物であることを特徴とするハロゲン化
    銀写真乳剤の還元増感法。
  3. 【請求項3】 前記環元基がホルミル基、アミノ基また
    はヒドラジノ基であることを特徴とする請求項1または
    2に記載のハロゲン化銀写真乳剤の還元増感法。
  4. 【請求項4】 前記ハロゲン化銀への吸着基と還元基を
    有する化合物が、下記一般式(I)で表わされる化合物
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    のハロゲン化銀写真乳剤の還元増感法。一般式(I)
    A−(W)n −R式中、Aはハロゲン化銀に吸着可能な
    基を含む原子群を表わし、Wは2価の連結基を表わし、
    nは0または1を表わし、Rは還元基を表わす。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4記載の還元増感法を用いて
    調製されたハロゲン化銀乳剤を少なくとも1つ含有する
    ハロゲン化銀写真感光材料。
JP07868595A 1995-04-04 1995-04-04 ハロゲン化銀写真乳剤の還元増感法及びこの乳剤を用いたハロゲン化銀写真感光材料 Expired - Lifetime JP3487459B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07868595A JP3487459B2 (ja) 1995-04-04 1995-04-04 ハロゲン化銀写真乳剤の還元増感法及びこの乳剤を用いたハロゲン化銀写真感光材料
US08/627,548 US5780218A (en) 1995-04-04 1996-04-04 Reduction sensitization method of silver halide photographic emulsion and silver halide photographic material containing the reduction sensitized silver halide photographic emulsion

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07868595A JP3487459B2 (ja) 1995-04-04 1995-04-04 ハロゲン化銀写真乳剤の還元増感法及びこの乳剤を用いたハロゲン化銀写真感光材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08272024A JPH08272024A (ja) 1996-10-18
JP3487459B2 true JP3487459B2 (ja) 2004-01-19

Family

ID=13668736

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07868595A Expired - Lifetime JP3487459B2 (ja) 1995-04-04 1995-04-04 ハロゲン化銀写真乳剤の還元増感法及びこの乳剤を用いたハロゲン化銀写真感光材料

Country Status (2)

Country Link
US (1) US5780218A (ja)
JP (1) JP3487459B2 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000305234A (ja) * 1999-02-18 2000-11-02 Fuji Photo Film Co Ltd 内部潜像型直接ポジハロゲン化銀乳剤及びそれを用いたカラー拡散転写感光材料
US20070092450A1 (en) * 2000-10-16 2007-04-26 Mallinckrodt Inc. Tissue-specific exogenous optical agents
US6716413B1 (en) * 2000-10-16 2004-04-06 Mallinckrodt, Inc. Indole compounds as tissue-specific exogenous optical agents
US20040180809A1 (en) * 2000-10-16 2004-09-16 Mallinckrodt Inc. Tissue-specific exogenous optical agents
JP4252745B2 (ja) * 2001-02-26 2009-04-08 富士フイルム株式会社 ハロゲン化銀カラー写真感光材料およびそれを用いた画像形成法
US20030190565A1 (en) * 2001-10-26 2003-10-09 Itsuo Fujiwara Heat developable image recording material
US20060110691A9 (en) * 2001-11-05 2006-05-25 Tomoyuki Ohzeki Photothermographic material
US20030232288A1 (en) * 2001-11-05 2003-12-18 Yutaka Oka Photothermographic material and method of thermal development of the same
JP4113427B2 (ja) * 2002-08-16 2008-07-09 富士フイルム株式会社 熱現像感光材料
US20050069827A1 (en) * 2003-08-28 2005-03-31 Fumito Nariyuki Photosensitive silver halide emulsion, silver halide photographic photosensitive material, photothermographic material and image-forming method
US7135276B2 (en) * 2003-10-09 2006-11-14 Fuji Photo Film Co., Ltd. Photothermographic material and method for preparing photosensitive silver halide emulsion

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3615615A (en) * 1970-04-13 1971-10-26 Eastman Kodak Co Photographic emulsions including reactive quaternary salts
US5061614A (en) * 1988-06-28 1991-10-29 Fuji Photo Film Co., Ltd. Silver halide emulsion, method of manufacturing the same, and color photographic light-sensitive material using the emulsion
DE68927541T2 (de) * 1988-09-01 1997-05-15 Fuji Photo Film Co Ltd Photographische Silberhalogenidemulsionen
DE3830512A1 (de) * 1988-09-08 1990-03-15 Agfa Gevaert Ag Fotografisches aufzeichnungsmaterial
DE68924327T2 (de) * 1988-11-18 1996-03-28 Fuji Photo Film Co Ltd Methode zur Herstellung einer Silberhalogenidemulsion.
US5573903A (en) * 1991-04-11 1996-11-12 Fuji Photo Film Co., Ltd. Silver halide photographic material and silver halide photographic emulsion used therefor
JPH0792600A (ja) * 1993-09-21 1995-04-07 Fuji Photo Film Co Ltd メチン化合物及び該化合物を含むハロゲン化銀写真感光材料
JP3485198B2 (ja) * 1993-11-10 2004-01-13 富士写真フイルム株式会社 ヒドラジン化合物及び該化合物を含むハロゲン化銀写真感光材料
US5556741A (en) * 1994-06-13 1996-09-17 Fuji Photo Film Co., Ltd. Silver halide emulsion, method of manufacturing the same, and photosensitive material using this emulsion
US5578440A (en) * 1994-11-15 1996-11-26 Fuji Photo Film Co., Ltd. Silver halide photographic material

Also Published As

Publication number Publication date
US5780218A (en) 1998-07-14
JPH08272024A (ja) 1996-10-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2664264B2 (ja) ハロゲン化銀写真乳剤及びこれを用いた写真感光材料
JP2699029B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP3487459B2 (ja) ハロゲン化銀写真乳剤の還元増感法及びこの乳剤を用いたハロゲン化銀写真感光材料
US5573901A (en) Silver halide photographic material and silver halide photographic emulsion used therefor
JPH05313284A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP3494318B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP3473876B2 (ja) ハロゲン化銀写真乳剤
US6030763A (en) Process for reduction-sensitizing silver halide photographic emulsion and silver halide photographic light-sensitive material using the same
JP3079397B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2835246B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH0829910A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料及びその製造方法
JPH06317867A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
US5736311A (en) Silver halide photographic emulsion containing tabular grains with dislocations and method of preparing the same
JPH0659363A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2778861B2 (ja) ハロゲン化銀写真用乳剤及び写真感光材料
JPH0915777A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH08304948A (ja) ハロゲン化銀写真乳剤
JPH05165135A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2847262B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP3304160B2 (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH11218869A (ja) ハロゲン化銀写真乳剤の増感法及びこの乳剤を用いたハロゲン化銀写真感光材料
JPH0511392A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JPH10177228A (ja) 感光性ハロゲン化銀粒子及びその製造方法
JPH06175258A (ja) ハロゲン化銀写真感光材料
JP2002372765A (ja) ハロゲン化銀乳剤およびその化学増感方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071031

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071031

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081031

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091031

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101031

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111031

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121031

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131031

Year of fee payment: 10

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term