JP3486719B2 - 板ばねのキャンバー成形機における可変型装置 - Google Patents

板ばねのキャンバー成形機における可変型装置

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JP3486719B2 JP16023993A JP16023993A JP3486719B2 JP 3486719 B2 JP3486719 B2 JP 3486719B2 JP 16023993 A JP16023993 A JP 16023993A JP 16023993 A JP16023993 A JP 16023993A JP 3486719 B2 JP3486719 B2 JP 3486719B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、板ばねのキャンバー成
形機における可変型装置に関し、更に詳細には、板ばね
に付与するキャンバー形状を可変することのできる可変
成形型を備えるキャンバー成形機において、該可変成形
型のキャンバー形状を短時間で変更可能な簡単な構成に
係る可変型装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】鉄道やトラック等の陸上移動車輛には、図
17に示す如く、複数枚の板ばね10を積層結合してな
る懸架装置が好適に使用されている。この板ばね10
は、所要厚みに圧延された板材に所要の加工、例えば板
材の一端または両端に「目玉」を形成したり、他端部にテ
ーパを形成したりする加工を施した後、全体を加熱した
状態で所要の「そり」すなわちキャンバーが付与される。
このキャンバーは、中央から左右に向かうにつれ、その
曲率が徐々に減少する型式や曲率が徐々に増大する型
式、その他中央部が平坦になる型式等、用途や荷重応力
に応じて種々のものが存在する。
【0003】図18は、板ばね10に前記キャンバーを
付与するための従来技術に係る成形装置12の一例を示
し、この成形装置12は、上型14と下型16とから基
本的に構成され、一方の上型14には雌状の型形状が、
また他方の下型16には雄状の型形状が形成されてい
る。そして上型14と下型16との間に、熱間加工温度
にまで加熱した真直の板ばね10を臨ませた後、上型1
4を下型16に向けて強制的に近接させることにより、
板ばね10には、両型14,16の型形状に倣うキャン
バーが付与される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記板ばね10を製造
する方式には、同一形状・同一規格の板ばね10を、
そのグループ毎に連続的に製造する方法(業界用語で「グ
ループ流し」と称する)と、前記懸架装置を構成する親
ばね10および子ばね10を、そのファミリー毎のロッ
トで製造する方法(業界用語で「ファミリー流し」と称す
る)とがある。その何れの方式により製造するかは、ユ
ーザーの用途その他のファクターに応じて、適宜選択し
て行なわれている。この場合において、グループ流しの
製造方式では、同一形状の板ばね10を所要ロット数だ
け多数製造した後、オーダ変更によりキャンバーの形状
が変わった場合にのみ、前記成形装置12の上型14お
よび下型16を交換することになる。この型交換に伴う
段取時間は、一般に多くの時間を要し、これが板ばね1
0のキャンバー成形作業における効率を著しく低下させ
る要因となっていた。殊に、現今の如く小ロット生産が
頻繁になると、それに伴うオーダ変更に対応する必要が
あり、板ばね製造業界では型交換作業における段取り替
え時間の短縮化が極めて重要となっている。
【0005】また、前記ファミリー流しの製造方式によ
れば、板ばね10を1本製造する毎に、次の板ばね10
のキャンバーは僅かづつ異なるものであるために、上型
14および下型16を交換しなければならない。従って
これも、極めて煩雑でロスタイムが多くなる欠点を有し
ている。この点において従来の成形装置は、業界の要請
に充分に応えるものではなかった。更に、グループ流し
およびファミリー流しの何れであっても、各種キャンバ
ーの形状に対応する上型14と下型16とが夫々必要と
なり、製造コストが大きく嵩む欠点がある。しかも前記
各型は形状別に保管する必要があり、このため型の保管
に大きなスペースを必要とすると共に、在庫管理が煩雑
になる等の問題も指摘される。更にまた、前記上型14
および下型16を長期に亘って使用していると、その型
形成面が経時的に摩耗して型形状が変形し、板ばね10
に適正なキャンバーを付与し得なくなることがある。こ
の場合には、両型14,16を改修したり交換する必要
があるが、この作業には時間が掛かり、これが生産効率
を低下させる原因ともなっていた。
【0006】そこで、前述した各種問題に対処する1つ
の提案が、本件出願人により、発明「板ばねのキャンバ
ー成形方法およびその装置」として出願されている。先
の出願に係る成形装置は、装置本体をなす基枠に保持体
が昇降自在に配設され、該保持体に多数の成形フィンガ
が上下方向に移動自在に配設されている。そして各成形
フィンガは、保持体に対応的に配設した各サーボモータ
およびねじ軸を介して位置調節されて、成形フィンガ群
の開放端に全体として連続する所要のキャンバー形状が
形成されるようになっている。この構成に係る成形装置
によれば、オーダ変更に際して板ばねに付与するキャン
バー形状が変更された場合は、複数の成形フィンガを位
置調節するだけで対応可能であり、段取り替え時間を短
縮化し得る。また、各種形状別の型を用意する必要がな
いので在庫管理が容易になると共に、型の改修や交換を
不要とし得るものである。
【0007】しかし前記成形装置では、前記成形フィン
ガの位置調節を行なうサーボモータを各フィンガと対応
する数だけ配設しているため、コストが嵩むと共に機構
が複雑となる欠点があった。また、成形フィンガにより
板ばねにキャンバーを付与する際には、該成形フィンガ
に大きな負荷が加わるが、このときに該フィンガの位置
調節を行なうためのねじ軸にも負荷が加わって損傷する
おそれがあった。
【0008】
【発明の目的】この発明は、前述した板ばねにキャンバ
ーを成形するに際し、これに内在している前記課題に鑑
み、これを好適に解決するべく提案されたものであっ
て、オーダ変更に伴う型の段取り替えに要する時間を短
縮化し得る構成が簡単で安価な可変型装置を提供するこ
とを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述の課題を克服し、所
期の目的を達成するため本発明は、キャンバー成形機の
本体フレームに昇降自在に配設した移動フレームと、こ
の移動フレームに対して昇降調節自在に配設した多数の
成形フィンガとを備え、この成形フィンガ群の開放端
に、板ばねに付与する所要の型形状を形成するようにし
たキャンバー成形機において、前記移動フレームに配設
され、前記板ばねの長手方向に延在するガイドと、前記
ガイドにその長手方向に沿って移動自在に配設された多
数の支持部材と、前記支持部材における隣接する一方の
支持部材と対向する側面に形成され、前記成形フィンガ
が昇降自在に嵌合される凹溝と、前記支持部材に配設さ
れ、常には凹溝内に臨む成形フィンガに当接して該フィ
ンガの下降を規制すると共に、解除手段により成形フィ
ンガの下降を許容する位置に移動される規制部材と、前
記本体フレームに配設され、前記各成形フィンガを支持
部材に対して昇降調節し、成形フィンガ群の開放端に所
要の型形状を付与する型付与装置と、前記移動フレーム
に配設され、前記多数の支持部材を相互に圧接すること
により、所要の型形状が付与された成形フィンガ群を移
動不能に位置決め固定する解除自在な固定手段とから構
成したことを特徴とする。
【0010】
【実施例】次に、本発明に係る板ばねのキャンバー成形
機における可変型装置につき、好適な実施例を挙げて、
添付図面を参照しながら以下説明する。なお説明の便宜
上、「前後」および「左右」とは、図1においての関係で指
称するものとする。
【0011】
【全体構成について】図1は、本発明に係る可変型装置
を採用したキャンバー成形機の好適な実施例を示す概略
構成図である。このキャンバー成形機20は、図に示す
門型の本体フレーム21に、上型を構成する可変成形型
22と、この可変成形型22の下面に所要の型形状を付
与する型付与装置23とからなる可変型装置24を備え
ている。また可変成形型22の下方には、該可変成形型
22の下面に形成された型形状に倣らわせることのでき
る下型を構成する可変型部材25が配設されている。そ
して、前工程からマニプレータ等の移載装置(図示せず)
により可変成形型22と可変型部材25との間に供給さ
れた板ばね10には、可変成形型22を可変型部材25
に向けて強制的に近接させることにより所要のキャンバ
ーが付与されるようになっている。
【0012】
【可変成形型について】前記本体フレーム21における
左右の縦柱21a,21a間には、図2に示す如く、そ
の上端前面側に張出す状態で横柱21bが配設され、こ
の横柱21bの長手方向に所定間隔離間して2基の主油
圧シリンダ26,26が倒立状態で配設されている。ま
た両縦柱21a,21a間には、横柱21bの下方に臨
む位置に移動フレーム27が昇降自在に配設され、該移
動フレーム27の上端に、前記主油圧シリンダ26,2
6のピストンロッド26a,26aが接続されている。
従って、主油圧シリンダ26,26を正逆方向に同期付
勢すれば、移動フレーム27は縦柱21a,21aに沿
って平行に昇降移動する(図12および図13参照)。な
お、横柱21bにおける各主油圧シリンダ26の配設位
置の外側に臨む位置に、エアシリンダ28が倒立配置さ
れて、そのピストンロッド28aを移動フレーム27に
接続してある。このエアシリンダ28は、移動フレーム
27の昇降に際してのバランスをとるべく機能するもの
である。
【0013】前記移動フレーム27には、図2に示す如
く、断面コ字状を呈する一対のガイド29,29が前後
に所定間隔離間して対向的に配設されて、フレーム27
の長手方向に沿って延在している。そしてこのガイド2
9,29間に、矩形板状に形成された多数の支持部材3
0が、ガイド29,29の長手方向に沿って摺動自在に
配設されている。支持部材30における隣接する支持部
材30と対向する一方の側面(厚み方向の一側面)に、図
4に示す如く、上下方向に延在する凹溝30aが形成さ
れ、この凹溝30aに板状の成形フィンガ31が上下方
向に摺動自在に嵌合されている。なお凹溝30aの深さ
寸法は、成形フィンガ31の厚み寸法より僅かに浅く設
定され、後述する油圧シリンダ40,40により多数の
支持部材30を相互に圧接した際に、各成形フィンガ3
1を挟持して移動不能に固定し得るよう構成されてい
る。
【0014】前記支持部材30には、凹溝30aの形成
位置より後側に臨む位置に図示形状の凹部32が形成さ
れ、該凹部32に成形フィンガ31の移動規制機構が配
設されている。凹部32は、図4および図5に示す如
く、上下に所定間隔離間すると共に凹溝側に開口する一
対の第1収納部32a,32aと、両収納部32a,32
aを連通する縦通孔32bと、各第1収納部32aを挟
んで凹溝30aと反対側に形成された第2収納部32c
とから構成される。そして第1収納部32a,32a
に、所要径の円筒体33が夫々収納され、両円筒体3
3,33は縦通孔32bに収納した圧縮ばね34の弾力
作用下に、常に離間する方向に付勢されるようになって
いる。また第2収納部32cには、円筒体33の周面に
当接可能なクサビ体35が収納されている。そしてクサ
ビ体35における円筒体33と対向する面には、他方の
円筒体33を指向する端部側から離間する端部側に向か
うにつれて、前記凹溝30aに近接する傾斜が付されて
いる。すなわち、前記両円筒体33,33が圧縮ばね3
4により相互に離間する方向に付勢されている状態で
は、各円筒体33はクサビ体35の傾斜面35aに沿っ
て凹溝30a側に移動し、これにより凹溝30aに嵌合
されている成形フィンガ31の側面に円筒体33が圧接
される。この結果として、成形フィンガ31の支持部材
30に対する昇降が規制されるようになっている。な
お、上方の円筒体33は、支持部材30に対する成形フ
ィンガ31の上昇を規制し、下方の円筒体33は、支持
部材30に対する成形フィンガ31の下降を規制するべ
く機能する。
【0015】前記支持部材30には、前記凹部32にお
ける各第1収納部32aと連通する通孔30bが穿設さ
れ、該通孔30bは後面側に開口している。また各通孔
30bは、第1収納部32aに対して他方の第1収納部
32aから離間する端部側で連通するよう設定してあ
る。すなわち、後述する解除装置のリリースピン61を
該通孔30bに挿入した際に、図8および図9に示す如
く、該ピン61により前記円筒体33を圧縮ばね34の
弾力に抗して他方の収納部側に移動させるようになって
いる。そしてこのときには、円筒体33は前記クサビ体
35の傾斜面35aに沿って凹溝30aから離間する方
向に移動し、これにより成形フィンガ31の移動規制が
解除される。なお前記後側のガイド29には、支持部材
30の各通孔30bと対応する位置に通孔29aが穿設
されており、該通孔29aを介してリリースピン61が
通孔30bに挿入されるよう構成してある。
【0016】なお、前記上方の円筒体33をリリースピ
ン61により規制解除位置に移動した状態では、図8に
示す如く、前記下方の円筒体33は圧縮ばね34の弾力
作用下に成形フィンガ31に圧接される。しかるに、成
形フィンガ31を上昇移動させると、下方の円筒体33
がフィンガ31と共に上昇する結果として、該円筒体3
3はクサビ体35の傾斜面35aに沿って成形フィンガ
31から離間する方向に移動して、該フィンガ31の移
動を許容するようになっている。同様に、下方の円筒体
33をリリースピン61により規制解除位置に移動した
状態では、図9に示す如く、上方の円筒体33は圧縮ば
ね34の弾力作用下に成形フィンガ31に圧接される
が、該フィンガ31を下降移動させた際には、上方の円
筒体33がクサビ体35の傾斜面35aに沿って成形フ
ィンガ31から離間する方向に移動して、該フィンガ3
1の移動を許容するものである。なお前記クサビ体35
を設けることは必須の要件ではなく、凹部32内に傾斜
面を形成し、この傾斜面に沿って円筒体33を移動させ
るようにしてもよい。
【0017】前記成形フィンガ31は、図5に示す如
く、長尺な板体で構成され、その上端には支持部材30
の凹溝30aからの抜けを防止するための抜け止め具3
6が複数のボルト37を介して取付けられている。また
成形フィンガ31の下端部近傍には、凹溝30aの外側
に臨む側面に側板38が配設され、該側板38の厚み方
向の外面が、隣設する成形フィンガ31の側面に当接す
るよう設定されている。また側板38には、成形フィン
ガ31の後側に延出する係合片38aが一体的に形成さ
れ、この係合片38aに型付与装置23の調節爪57
(後述)を係合した状態で、当該成形フィンガ31の位置
調節を行なうよう構成されている。なお、前記ガイド2
9,29の長手方向中央には、図1に示す如く、その下
面から所定長さだけ垂下する基準フィンガ39が配設固
定され、このフィンガ39は、後述する基準載置台63
に載置された板ばね10の長手方向中央部を挟持するべ
く機能するものである。
【0018】前記移動フレーム27の左右両側には、図
1に示す如く、前記ガイド29,29の配設位置と対応
する位置に油圧シリンダ40,40が配設され、各ピス
トンロッド40aに配設した押圧ヘッド41が、ガイド
29,29の長手方向両端部近傍に摺動自在に配設した
押圧体42に当接するよう設定されている。そして、両
油圧シリンダ40,40をロッド40a,40aを延出す
る方向に付勢することにより、押圧体42,42を介し
てガイド29,29に配設されている支持部材群が中央
に向けて押圧され、これにより各支持部材30に位置決
めした成形フィンガ31が移動不能に挟持固定されて、
その姿勢を固定保持し得るよう構成されている(図3参
照)。
【0019】前記ガイド29,29に摺動自在に配設さ
れた多数の支持部材30の内、1つおきに位置する支持
部材30には、図6および図7に示す如く、その移動方
向に貫通する複数(実施例では4つ)の通孔43が穿設さ
れている。この通孔43には、圧縮ばね44が介装さ
れ、当該通孔43が穿設されている支持部材30を挟む
両側の支持部材30,30を相互に離間する方向に付勢
するよう設定している。すなわち、前記油圧シリンダ4
0,40による挟圧力を解除(ロッド40aをバレル内に
引込む)した際に、図11(a)に示す如く、圧縮ばね4
4により相互に隣接する支持部材30,30間に積極的
に隙間を画成させて、該支持部材30に配設した成形フ
ィンガ31の位置調節を容易に行ない得るよう構成して
ある。
【0020】
【型付与装置について】前記可変成形型22の後面側に
は、成形フィンガ群に所要の型形状を付与する型付与装
置23が2基が配設され、各装置23,23は、前記ガ
イド29,29の長手方向中央を基準として左側に位置
する成形フィンガ群と、右側に位置する成形フィンガ群
とを分担して調節するよう構成してある。なお、型付与
装置23,23の構成は同一であるので、一方の装置の
構成についてのみ説明する。
【0021】前記本体フレーム21における両縦柱21
a,21a間に支持ステー45が架設され、このステー
45の移動フレーム27を指向する前面側に、図2に示
す如く、上下に離間して長手方向に延在する一対のガイ
ドレール46,46が平行に配設されている。そしてこ
のガイドレール46,46に、支持体47が摺動自在に
配設してある。また両ガイドレール46,46の間に、
これと平行に第1ボールねじ48が回動自在に配設され
ている。この第1ボールねじ48は、支持体47に配設
したナット(図示せず)に螺挿されている。更に、この第
1ボールねじ48の所要位置に配設したプーリ49と、
前記支持ステー45に配設した第1サーボモータ50の
出力軸に配設したプーリ51との間にベルト52が巻掛
けられている。従って、第1サーボモータ50を正逆駆
動して第1ボールねじ48を回転することにより、支持
体47はガイドレール46,46に沿って水平に移動す
る。なお、プーリ49,51およびベルト52は、段付
きタイプが使用される。
【0022】前記支持体47には、調節部材53が昇降
自在に配設され、該調節部材53に配設したナット54
に、支持体47に垂直に配設された第2ボールねじ55
が螺挿されている。また支持体47の上部に第2サーボ
モータ56が倒立配置され、該モータ56に第2ボール
ねじ55が連結してある。従って、第2サーボモータ5
6を正逆駆動してボールねじ55を回転することによ
り、調節部材53は垂直に昇降移動する(図10参照)。
調節部材53の下端部には、前記移動フレーム27側に
延出する調節爪57が配設され、該調節爪57は、前記
成形フィンガ31に配設した側板38の係合片38aに
係合可能になっている。すなわち、前記第1サーボモー
タ50により支持体47を水平方向に移動させて、調節
すべき成形フィンガ31の後面側に該支持体47を臨ま
せる。次いで、第2サーボモータ56により調節部材5
3を上下方向に移動させることにより、調節爪57と係
合する係合片38aを介して成形フィンガ31の位置調
節を行なうことができる。そして各成形フィンガ31を
調節することにより、図12に示す如く、成形フィンガ
群の開放端に全体として連続する所要のキャンバー形状
が形成される。
【0023】前記第1サーボモータ50および第2サー
ボモータ56には、該モータ50,56の回転数を検出
して、支持体47および調節爪57の現在位置を検出す
る位置検出器58,59が配設され、これにより常に支
持体47および調節爪57の正確な位置を監視してい
る。この位置検出器58,59からの支持体47および
調節爪57の現在位置に関する信号は、例えばマイクロ
コンピュータ(以下「マイコン」という)を内蔵した制御手
段(図示せず)に入力される。従って、予め該制御手段に
所望のキャンバーの型形状のデータを入力しておくこと
により、該データに基づいて各サーボモータ50,56
の駆動制御がなされ、前記成形フィンガ群に所要の型形
状を簡単に付与することができる。
【0024】前記支持体47の後面側には、図2に示す
如く、前記ガイド29に穿設した通孔29a,29aと
対応する位置に、前記移動規制機構の解除装置としての
エアシリンダ60が夫々配設され、該シリンダ60のロ
ッドに配設したリリースピン61を、対応する通孔29
aに指向させている。そして、エアシリンダ60をその
ロッドを延出する方向に付勢することにより、リリース
ピン61は、図8および図9に示す如く、ガイド29の
通孔29aおよび前記支持部材30の通孔30bに挿入
される。これにより、前述した如く、成形フィンガ31
の移動規制機構における円筒体33を、成形フィンガ3
1の移動を許容する規制解除位置に移動させることがで
きる。
【0025】
【可変型部材について】前記本体フレーム21の底部中
央には、図1に示す如く、油圧シリンダ62により昇降
移動される基準載置台63が配置されると共に、該載置
台63の左右両側に、所要幅寸法のチェンで構成される
可変型部材25,25の一端が回動自在に枢支されてい
る。また各可変型部材25の他端は、対応する縦柱21
aに回動自在に枢支した「く」字状のレバー64の一方の
端部に枢支してある。更に、レバー64の他方の端部に
は、縦柱21aに配設したエアシリンダ65のピストン
ロッド65aが接続されている。このエアシリンダ65
は、常にはロッド65aを延出する方向、すなわちレバ
ー64を介して可変型部材25を基準載置台63から引
張る方向に付勢するよう設定され、可変型部材25に常
に所要の張力を付与した状態で、板ばね10の成形を行
なうよう構成されている。
【0026】前記基準載置台63の前面側には、図2に
示す如く、挟持部材66が回動自在に枢支され、該挟持
部材66はリンク機構67およびエアシリンダ68によ
り回動するよう構成されている。また基準載置台63の
上面には、その後側に固定突部63aが配設され、載置
台63に載置された板ばね10は、その板幅方向が固定
突部63aと挟持部材66とで挟持されて位置決めされ
るようになっている。なお、基準載置台63における板
ばね10の載置部の真上に、前記基準フィンガ39が臨
むよう位置決めされている。
【0027】前記本体フレーム21の底部には、前記基
準載置台63の配設位置を挟む左右両側に、前記可変型
部材25を板ばね10の長さ寸法およびキャンバーの形
状等に応じて最適位置で保持する保持装置69が、可変
型部材25の延在方向に夫々移動自在に配設されてい
る。なお、保持装置69およびその移動機構は左右同一
であるので、一方の装置69および機構の構成について
のみ説明する。
【0028】すなわち、本体フレーム21の底部に配設
される下部載荷盤82の中央位置に設けられる突部70
と、該載荷盤82の端部に設けられる支持体83との間
に、図1に示す如く、前記移動フレーム27と平行にボ
ールねじ71が回転自在に配設されると共に、このボー
ルねじ71は、支持体83に配設したサーボモータ72
に接続されている。また突部70と支持体83との間
に、ボールねじ71と平行にガイドレール73が配設さ
れ、該レール73に保持装置69の本体69aが移動自
在に載架されると共に、この本体69aに配設されてい
るナット74にボールねじ71が螺挿されている。従っ
て、サーボモータ72を正逆駆動してボールねじ71を
回転することにより、保持装置69はガイドレール73
に沿って基準載置台63に対して近接離間移動し、板ば
ね10の長さに応じて可変型部材25の支持位置を変更
し得るようになっている(図12および図14参照)。
【0029】前記保持装置69は、その本体69aの内
部に配設した昇降機構75により昇降調節自在な支持台
76を備え、この支持台76の基準載置台63から離間
する位置に支持ローラ77が回転自在に枢支されると共
に、この支持ローラ77の配設位置から基準載置台63
側に離間する位置にレバー体78が回動自在に枢支され
ている。またレバー体78の枢支軸に支持ローラ79が
回転自在に外嵌され、前記可変型部材25は、支持ロー
ラ79の上側および支持ローラ77の下側に巻掛けられ
た後、前記レバー64に枢支されるようになっている。
更に、レバー体78の基準載置台63を指向する端部に
補助ローラ80が回転自在に枢支され、該ローラ80は
可変型部材25の下面に当接するよう構成されている。
更にまた、レバー体78の他方の端部に小径のローラ8
1が回転自在に枢支され、該ローラ81は、後述する板
ばね10のキャンバー成形に際して、該板ばね10の端
部に形成した「目玉」を下方から支持するベく機能する
(図13参照)。
【0030】なお、前記保持装置69の現在位置は、適
宜の検知手段(図示せず)により常に監視されて、現在位
置に関する信号が前記制御手段に入力されるようになっ
ている。従って、予め該制御手段に板ばね10の長さや
キャンバーの型形状のデータを入力しておくことによ
り、該データに基づいてサーボモータ72や昇降機構7
5の駆動制御がなされ、前記保持装置69は可変型部材
25を保持する最適位置に自動的に移動される。
【0031】
【実施例の作用】次に、このように構成したキャンバー
成形機の作用につき説明する。成形機20を実働させる
のに先立ち、該成形機20に設けた前記の制御手段(図
示せず)に、予め設定された板ばね10の長さ寸法やキ
ャンバーの型形状等のデータを入力する。また、可変型
部材25,25を保持する保持装置69,69は、板ばね
10の長さ寸法に応じた位置に位置決めされている。
【0032】前記ガイド29,29の両端部に配設した
2基の油圧シリンダ40,40を、図11(a)に示す如
く、そのロッド40a,40aをバレル内に引込む方向
に付勢し、前記ガイド29,29に摺動自在に配設した
支持部材群に対する挟圧力を解除する。これにより、支
持部材群における1つおきの支持部材30に配設した複
数の圧縮ばね44の弾力作用下に、隣接する支持部材3
0,30が相互に離間される。
【0033】そして、入力データに基づいて機械中央部
を挟んで両側に配設される各型付与装置23の駆動用の
サーボモータ50,56を駆動制御し、前記各支持部材
30に支持された成形フィンガ31の位置調節を行な
う。
【0034】すなわち、前記第1サーボモータ50を付
勢して支持体47を水平に移動させ、調節すべき成形フ
ィンガ31の後方位置に、該支持体47を位置決めす
る。また前記調節部材53の調節爪57を、図10(a)
に示す如く、成形フィンガ31に配設した側板38の係
合片38aの下方に臨ませる。そして、支持体47に配
設した上下何れかのエアシリンダ60を付勢してリリー
スピン61を、ガイド29の通孔29aおよび支持部材
30の通孔30bに挿入する。これにより、支持部材3
0に配設されている移動規制機構による成形フィンガ3
1の移動規制が解除され、該フィンガ31は凹溝30a
内を昇降可能な状態となる。なお、成形フィンガ31の
現在位置に対する調節方向が、上昇させるか下降させる
かによって、使用される解除用のエアシリンダ60が選
択される。
【0035】すなわち、成形フィンガ31を現在位置か
ら上昇させる場合は、図8および図10(b)に示す如
く、上側の解除用のエアシリンダ60を付勢し、そのリ
リースピン61を上側の通孔29a,30bに挿入す
る。支持部材30の第1収納部32aに収納されている
円筒体33は、リリースピン61により下方に押圧され
ると共に、クサビ体35の傾斜面35aに沿って凹溝3
0aから離間する。従って、成形フィンガ31は、凹溝
30a内を上昇させることが可能となる。またこのと
き、下側の第1収納部32aに収納されている円筒体3
3は、当該成形フィンガ31の上昇を規制することはな
い。
【0036】また、成形フィンガ31を現在位置から下
降させる場合は、図9および図10(c)に示す如く、下
側の解除用のエアシリンダ60を付勢し、そのリリース
ピン61を通孔29a,30bに挿入する。支持部材3
0の第1収納部32aに収納されている円筒体33は、
リリースピン61により上方に押圧されると共に、クサ
ビ体35の傾斜面35aに沿って凹溝30aから離間す
る。従って、成形フィンガ61は、凹溝30a内を下降
させることが可能となる。なおこのときにも、上側の第
1収納部に収納されている円筒体33は、当該成形フィ
ンガ31の下降を規制することはない。
【0037】前述した如く成形フィンガ31を支持部材
30に対して移動可能な状態に保持したもとで、前記第
2サーボモータ56を付勢して前記係合片38aに係合
させた調節爪57を昇降させる。これにより、成形フィ
ンガ31は支持部材30の凹溝30a内を摺動し、所定
の位置に移動される(図11(b)参照)。調節が完了した
段階で、前記通孔30b,29aに挿入されていたリリ
ースピン61を抜き外すことにより、対応の円筒体33
が圧縮ばね34およびクサビ体35の作用によって凹溝
30aに臨む成形フィンガ31の側面に圧接される。こ
れにより、成形フィンガ31は支持部材30に対して移
動が規制された状態で位置決めされる。
【0038】以上のようにして必要数の成形フィンガ3
1を調節することにより、成形フィンガ群の下部開放端
を結んだ曲線が、図12に示す如く、全体として目的の
型形状となる。この状態で、前記2基の油圧シリンダ4
0,40をそのロッド40a,40aを延出する方向に付
勢することにより、図11(c)に示す如く、ガイド2
9,29に配設されている支持部材群が相互に近接して
成形フィンガ31を移動不能に強固に保持する。なお、
板ばね10の端部に形成される「目玉」と対応する成形フ
ィンガ31は、予め板ばね10と干渉しない位置に退避
させておく。
【0039】次いで、所要温度に加熱された真直な板ば
ね10を、その長手方向中央部を基準載置台63に載置
すると共に、該板ばね10の板幅方向を、挟持部材66
と固定突部63aとで挟持する。このとき、板ばね10
の上方には、可変型群により所望のキャンバーに対応す
る型形状が形成されている。
【0040】前記本体フレーム21に配設した2基の主
油圧シリンダ26,26を付勢し、図13に示す如く、
前記移動フレーム27を縦柱21a,21aに沿って下
降させることにより、該フレーム27に配設されて前記
所要の型形状が付与された成形フィンガ群が、板ばね1
0の上面に圧接される。また、移動フレーム27の下降
と同期して基準載置台27が下降する。なお、該載置台
27の両側に配設されている可変型部材25,25に
は、エアシリンダ65,65により所要の張力が付与さ
れているので、該可変型部材25,25は板ばね10の
下面に当接した状態で、成形フィンガ群に形成されてい
る型形状に倣うように変形する。従って、板ばね10は
移動フレーム27の下降に伴って成形フィンガ群と可変
型部材25,25とに挟持され、これにより成形フィン
ガ群と同一の形状のキャンバーが成形される。このキャ
ンバーが成形された板ばね10は、前記移動フレーム2
7を待機状態に戻した後、該成形機20から取出して焼
入れ等の後工程に回される。なお、可変型部材25にお
ける板ばね10の長手方向端部近傍に臨む部位は、前記
保持装置69のローラ群で保持されると共に、「目玉」は
小径のローラ81により安定的に保持される。
【0041】次に、オーダ変更に伴いキャンバー形状や
板ばね10の長さ寸法等が変更された場合は、図示しな
い前記制御手段に新たな型形状のデータを入力する。こ
れにより、前記各サーボモータ50,56の駆動制御が
再び行なわれて、型付与装置23,23で成形フィンガ
群に所望の形状を形成することにより、成形フィンガ群
による全体として連続した所望の形状が形成される(図
14参照)。また、前記保持装置69,69も板ばね10
の長さ寸法に応じて移動調節される。すなわち、所望す
るキャンバーの型形状のデータを制御手段に入力するだ
けで、成形フィンガ群に所望の型形状を形成することが
でき、オーダ変更に要する時間を短縮して製造効率の向
上を図ることができる。しかも、上型および下型を、キ
ャンバーの形状に対応してその数だけ多数準備する必要
がなく、製造コストを低減し得ると共に、煩雑な在庫管
理を省き得る利点がある。また、所要のロットの板ばね
10を成形するに際し、成形後の板ばね10を検査する
ことにより適正な型形状が付与されていないことが判明
した場合は、前記型付与装置23,23を作動させるこ
とにより、極めて短時間で可変型群の型形状を修正する
ことができ、生産能率を向上させ得る。
【0042】更に、所要の型形状を簡単に形成すること
が可能であるので、試作品等のように単品あるいは極め
て少ない本数の板ばね10を成形する場合に、これに対
応する上型および下型を製造する必要はないので、ラン
ニングコストを低減することが可能である。また、複数
のキャンバーの型形状を予め制御手段に入力しておき、
オーダ変更に際して所要の設定ボタンを押すだけで、所
望の型形状を選択し得るようにすれば、調節に要する時
間を更に短縮することができる。更にまた、支持部材3
0に対する成形フィンガ31の位置決め手段(移動規制
機構)の構成が簡単であるので、前記油圧シリンダ40,
40により成形フィンガ群を強固に移動不能に固定する
ことができ、可変成形型22によるキャンバー成形に際
し、該機構に負荷が加わって損傷するのを防止し得る。
【0043】
【別実施例について】図15および図16は、本願発明
に係る可変型装置が採用されるキャンバー成形機の別実
施例を示すものであって、本実施例では本体フレーム2
1に一対の可変型装置24,24を上下の関係で配設し
たものである。すなわち、前記多数の成形フィンガ31
を備えた可変成形型22,22が、上下の関係で対向的
に配設され、上側の可変成形型22における成形フィン
ガ群の下部開放端および下側の可変成形型22における
成形フィンガ群の上部開放端には、対応的に配設された
型付与装置23,23により所要のキャンバー形状が夫
々付与されるよう構成される。そして、下側の可変成形
型22に板ばね10を載置した後、上側の可変成形型2
2を下側の可変成形型22に向けて強制的に近接させる
ことにより、該板ばね10には所要のキャンバーが付与
される。
【0044】なお、実施例では2基の型付与装置により
可変成形型における多数の成形フィンガの位置調節を行
なう場合につき説明したが、本願はこれに限定されるも
のでなく、1基の型付与装置により全ての成形フィンガ
の位置調節を行なうようにしてもよく、また型付与装置
を3基以上配設するようにしてもよい。また実施例で
は、支持部材に対する成形フィンガの移動を規制する機
構として、その上昇および下降の両方の移動を規制する
構造につき説明したが、該フィンガの下降のみを規制す
る構造であってもよい。
【0045】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る板ばね
のキャンバー成形機における可変型装置によれば、板ば
ねにキャンバーを成形する型を多数の支持部材に移動自
在に配設した成形フィンガからなる可変成形型で構成
し、各成形フィンガを型付与装置により位置調節するこ
とにより、可変成型の開放端に所要の型形状を簡単に形
成することができる。従って、オーダ変更に要する段取
り替え時間や、型形状の修正や調節に要する時間を短縮
して、生産効率を極めて向上させることができる。しか
も、各成形フィンガ毎に調節手段を配設しないので、全
体の構造が簡単になると共に、製造コストを低減し得る
利点がある。また、支持部材に対する成形フィンガの位
置決め機構の構成がシンプルで、成形フィンガ群を強固
に移動不能に固定することができるので、該機構に負荷
が加わって損傷するのを有効に防止し得る。
【0046】更に、可変成形型は、予め入力された数値
に基づいて自動的に位置決めすることができるので、オ
ーダ変更に伴う型形状の変更を短時間で行なうことがで
きる。しかも、調節作業には直接作業者が介在しないの
で、労働軽減と省力化を図り得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る板ばねのキャンバー成形機の概略
構成を示す正面図である。
【図2】キャンバー成形機の縦断側面図である。
【図3】キャンバー成形機を一部破断して示す要部正面
図である。
【図4】可変成形型を示す要部概略斜視図である。
【図5】可変成形型を示す要部縦断側面図である。
【図6】可変成形型における支持部材を夫々異なる位置
で横断した状態で示す要部横断平面図である。
【図7】可変成形型における支持部材を一部破断して示
す要部正面図である。
【図8】支持部材に配設した成形フィンガの移動規制機
構において、該フィンガの上昇を許容する状態を示す説
明図である。
【図9】支持部材に配設した成形フィンガの移動規制機
構において、該フィンガの下降を許容する状態を示す説
明図である。
【図10】型付与装置により成形フィンガの位置調節を
行なう状態を示す説明図である。
【図11】型付与装置により位置調節を行なった成形フ
ィンガ群を移動不能に固定する状態を示す説明図であ
る。
【図12】可変成形型と可変型部材との間に真直な板ば
ねを臨ませた状態で示す説明図である。
【図13】可変成形型を可変型部材に向けて強制的に近
接させることにより板ばねに所要のキャンバーを付与す
る状態を示す説明図である。
【図14】図13に示す板ばねとは長さ寸法の異なる板
ばねに所要のキャンバーを付与する状態を示す説明図で
ある。
【図15】別実施例に係るキャンバー成形機の概略構成
を示す要部正面図である。
【図16】別実施例に係るキャンバー成形機の要部縦断
側面図である。
【図17】板ばねを使用した懸架装置を示す説明図であ
る。
【図18】従来技術に係る成形機を示す説明図である。
【符号の説明】
10 板ばね 20 キャンバー成形機 21 本体フレーム 23 型付与装置 27 移動フレーム 29 ガイド 30 支持部材 30a 凹溝 31 成形フィンガ 33 円筒体 38a 係合片 40 油圧シリンダ 50 第1サーボモータ 56 第2サーボモータ 57 調節爪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16F 1/02 B21D 5/01 B21D 53/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 キャンバー成形機(20)の本体フレーム(2
    1)に昇降自在に配設した移動フレーム(27)と、この移動
    フレーム(27)に対して昇降調節自在に配設した多数の成
    形フィンガ(31)とを備え、この成形フィンガ群の開放端
    に、板ばね(10)に付与する所要の型形状を形成するよう
    にしたキャンバー成形機において、 前記移動フレーム(27)に配設され、前記板ばね(10)の長
    手方向に延在するガイド(29,29)と、 前記ガイド(29,29)にその長手方向に沿って移動自在に
    配設された多数の支持部材(30)と、 前記支持部材(30)における隣接する一方の支持部材(30)
    と対向する側面に形成され、前記成形フィンガ(31)が昇
    降自在に嵌合される凹溝(30a)と、 前記支持部材(30)に配設され、常には凹溝(30a)内に臨
    む成形フィンガ(31)に当接して該フィンガ(31)の下降を
    規制すると共に、解除手段(61)により成形フィンガ(31)
    の下降を許容する位置に移動される規制部材(33)と、 前記本体フレーム(21)に配設され、前記各成形フィンガ
    (31)を支持部材(30)に対して昇降調節し、成形フィンガ
    群の開放端に所要の型形状を付与する型付与装置(23)
    と、 前記移動フレーム(27)に配設され、前記多数の支持部材
    (30)を相互に圧接することにより、所要の型形状が付与
    された成形フィンガ群を移動不能に位置決め固定する解
    除自在な固定手段(40,40)とから構成したことを特徴と
    する板ばねのキャンバー成形機における可変型装置。
  2. 【請求項2】 前記型付与装置(23)は、前記成形フィン
    ガ(31)に設けた係合片(38a)に係合可能な調節爪(57)を
    備え、該調節爪(57)は、サーボ手段(50,56)により前記
    板ばね(10)の長手方向および上下方向に移動制御される
    請求項1記載の板ばねのキャンバー成形機における可変
    型装置。
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