JP3486194B2 - 車両諸元演算装置 - Google Patents

車両諸元演算装置

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は走行車両の運動方程式を
表現するのに必要な車両諸元を演算するための装置に関
するものである。 【0002】 【従来の技術】この種装置としては従来、昭和62年8
月発行「計測自動制学会論文集」Vol,23, No.8「自動車
の適応ヨー角速度操舵系の設計」に記載された如きもの
がある。これは4輪操舵制御車両にあって、ヨー角速度
検出装置と、操舵角検出装置と、車両速度検出装置とを
具え、これら3装置からの検出信号に基づきパラメータ
同定の手法を用いて、走行条件に応じて変化する車両諸
元値を演算するものである。演算した車両諸元値は、車
速検出値及び前輪舵角検出値と共に目標ヨー角速度の演
算に供し、ヨー角速度検出値がこの目標ヨー角速度に一
致するよう後輪舵角を制御することで、走行車両の運動
特性が環境等の変化や外乱に影響されないようにするこ
とを狙ったものである。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかして従来の車両諸
演算装置では、パラメータ同定則を設計する際、車速
を陽な形(マトリックス内の要素が車速によって値を変
される形)で同定するシステムを表現した場合、線形
独立なパラメータ同定則の入力が6であるのに対し、未
知パラメータの数が7であり、未知パラメータの数が1
つ多いため、パラメータ同定中車両が一定車速で走行し
ていないと、車両諸元検出装置内のパラメータ同定則で
演算している未知パラメータの値が真値に集束しないと
いう問題があった。又、パラメータ同定した車速と、そ
の同定したパラメータを用いて制御する時の車速とが異
なる場合、制御成績が劣化してしまうという問題もあ
る。 【0004】本発明は、車速を陽に表現した場合におけ
る操舵角に対するヨー角速度伝達特性の未知パラメータ
の物理的関係に着目して未知パラメータの数を減らし、
この未知パラメータの数とパラメータ同定則の線形独立
の入力数とを等しくすることにより上記の問題を解消す
ることを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】この目的のため本発明
は、走行条件に応じ変化する車両諸元により規定された
パラメータを有し、車両の平面運動を表現したシステム
を具え、ステアリングホイールによる前輪操舵量を検出
する前輪操舵量検出手段と、車両のヨー角速度を検出す
るヨー角速度検出手段と、車速を検出する車速検出手段
と、これら3手段からの検出信号を入力し前記システム
のパラメータの値を同定するパラメータ同定手段と、前
記同定したパラメータの値に基づいて、前記走行条件に
応じ変化する車両諸元を演算する車両諸元演算手段と
設け前記パラメータ同定手段により同定するN個の未
知パラメータのうちN−個(N>1)のパラメータに
ついてはパラメータ同定則によりその値を同定し、該パ
ラメータ同定則によって同定されるパラメータの値と
予め判っている不変の車両諸元とに基づき残りの個の
パラメータの値を同定するよう構成したものである。 【0006】 【作用】パラメータ同定手段は、前輪操舵量検出手段、
ヨー角速度検出手段及び車速検出手段の検出値を入力さ
れ、走行条件に応じ変化する車両諸元により規定された
パラメータを有し、車両平面運動を表現したシステムの
パラメータの値を同定する。そして、パラメータ同定
段により同定するN個の未知パラメータのうちN−
(N>1)のパラメータはパラメータ同定則によりその
値を同定し、残りの個のパラメータは当該パラメータ
同定則を用いる同定により求められたパラメータの値
と、予め判っている不変の車両諸元とに基づきその値を
同定する。車両諸元演算手段は、これら同定したパラメ
ータの値に基づいて、前記走行条件に応じ変化する車両
諸元を演算する。 【0007】よって、未知パラメータの数が個だけ少
なくなり、未知パラメータの数とパラメータ同定則の線
形独立の入力数とが等しくなって、パラメータ同定中車
速が変化しても、パラメータ同定則で算出している未知
パラメータの値を真値(実の車両諸元により決まるパラ
メータ値)に収束させることができ、制御性能の劣化を
防止し得る。 【0008】 【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明車両諸元演算装置の一実施例
で、1は車体、2L,2Rは夫々左右前輪、3L,3R
は夫々左右後輪、4は前輪2L,2Rを操舵するステア
リングホイール、5は後輪3L,3Rを転舵する後輪転
舵機構、6は後輪転舵アクチュエータを示す。 【0009】アクチュエータ6による機構5を介した後
輪転舵はコントローラ7によりこれを制御し、このため
コントローラ7にステアリングホイール操舵角θS を検
出する操舵角センサ8からの信号、車体1に発生したヨ
ー角速度φ(s) を検出する(sは微分演算子d/dtを表
す)ヨー角速度センサ9からの信号、及び車速Vを検出
する車速センサ10からの信号を夫々入力する。 【0010】コントローラ7は、本発明の車両諸元演算
装置を成す車両諸元演算部7a及び後輪舵角演算部7bよ
りなり、前者の演算部7aはセンサ8〜10で検出した操舵
角θS 、ヨー角速度φ(s) 、車速Vに基づき走行中にお
ける車両の走行条件(乗車人数など)に応じて変化する
車両諸元値を演算し、後者の演算部7bはこの車両諸元値
と、センサ8〜10により検出した操舵角θS 、ヨー角速
度φ(s) 及び車速Vとに基づき目標後輪舵角を演算し、
後輪舵角がこの目標値となるようアクチュエータ6に指
令を発する。 【0011】以下に、走行条件に応じ変化する車両諸元
値の算出について詳述する。車両の平面運動に関する
特性を表現したシステムとしては、例えば車両の平面2
自由度運動方程式があり、これは一般に良く知られてい
る次式により表される。 【0012】 【数1】φ(s) ; ヨー角速度 Vy ; 車体横方向速度 M ; 車両質量(走行条件に応じ変化する車両諸元) V ; 車速 IZ ; ヨー慣性モーメント(走行条件に応じ変化する車
両諸元) LF ; 前輪−重心点間距離(走行条件に応じ変化する車
両諸元) LR ; 後輪−重心点間距離(走行条件に応じ変化する車
両諸元) L ; ホイールベース(予め判っている不変の車両諸元) 但し、 L LF LR KF ; 前輪等価コーナリングパワー(走行条件に応じ変
化する車両諸元) KR ; 後輪等価コーナリングパワー(走行条件に応じ変
化する車両諸元) CF ; 前輪コーナリングフォース CR ; 後輪コーナリングフォース θS ; ステアリングホイール操舵角 δR ; 後輪舵角N ステアリングギヤ比 上式において、マトリックスA内の要素は車速Vによっ
て値を変更され、本明細書では、これをもって車速が陽
に表現されているという。 【0013】又、ヨー角速度φ(s) を出力として選ぶ
と、出力方程式は次式になる。 φ(s) =[1,0]x ----- (2) 更に車両は、車速変化にともないその動特性が変化する
時変系である。そこで、未知パラメータに車速の影響が
含まれないように車速を陽に表現すると、(1),(2)式の
入出力関係は次式の如きものとなる。 【0014】つまり、上記の状態方程式(1),(2) から
ー角速度の伝達関数表現すると、 【数2】となり、上式を整理することにより次式を得ることがで
きる。 但し、 【0015】ここで、次数2の安定多項式F(s)を導入す
る。この(4) 式を用いて上記(3) 式は次式に書き換えられ、 【数3】 この(5)式を変形することにより次式が得られる。 【0016】 【数4】 以下に当該 (6) 式の求め方を具体的に説明する。前記 (3)
式に、同式の但し書きに示した A P (s) を代入すると、 が得られ、この式を順次以下のごとくに展開する。 この式に、 (4) 式で表される安定多項式 s2 = F(s) - 2
ζωn s -ωn 2 を導入すると、 が得られ、この式を順次展開すると以下の通りになって
前記の (6) 式が得られる。 【0017】この (6) 式は、 η=φ(s) -{2 ζωn s F(s)-1 + ωn 2 F(s)-1 }φ
(s) θT =[ay1, ayO1, ayO2, byF1, byFO, byR1, b
yRO] ξT =[-sF(s)-1 (2/V) φ(s), -F(s)-1 (2/V)2 φ
(s), -F(s)-1 φ(s) , sF(s)-1 (2/N)θS, F(s)-1 (4/VN)θS, sF(s)-1 (2)
δR , F(s)-1 (4/V) δRとすると、等価的に以下のように書き表すことができ
る。 【数5】 η=θT ξ -----(7) ところで、未知パラメータベクトルθの要素が7である
のに対し、ξの線形独立の要素は6しかなく、従って
車速Vを変数とした場合 ay01 とay02 とは分離して同
定することができない。 【0018】これに対し、パラメータ同定する際車速V
が一定であるとすれば上記パラメータの値がay1, ayO1,
ayO2, byF1, byFO, byR1, byRO からそれぞれ下記のa
y11, ayO11, ayO21, byF11, byFO1, byR11, byRO1 に変
化するため、(7) 式は次式に書き直すことができる。 【数6】 η=θ1 T ξ1 ----- (8) 但し、θ1 T =[ay11, ayO11, ayO21, byF11, byFO1,
byR11, byRO1 ] ξ1 T =[-sF(s)-1 φ(s), -F(s)-1 φ(s), -F(s)-1
φ(s), sF(s)-1 (2/N)θS, F(s)-1 (2/N) θS, sF(s)-1 (2)δ
R , F(s)-1 (2) δR ] ay11 = ay1 (2/V) ayO11 = ayO1 (2/V)2 ayO21 = ayO2 byF11 = byF1 byFO1 = byFO (2/V) byR11 = byR1 byRO1 = byRO (2/V) この式から明らかなように、ξの2行目と3行目は同一
要素により同定することになり、このことから、パラメ
ータ同定する際車速Vが一定である場合の(8) 式は次式
に置換し得る。 【0019】 【数7】 η=θ2 T ξ2 ----- (9) 但し、θ2 T =[ay11, ayO11 + ayO21, byF11, byFO1,
byR11, byRO1] ξ2 T =[-sF(s)-1 φ(s), -F(s)-1 φ(s), sF(s)
-1 (2/N)θS , F(s)-1 (2/N) θS, s(s)-1 (2) δR, F(s)-1 (2) δ
R ] 従って車速Vが一定のもとでは、上記(9) 式を使いパラ
メータ同定のアルゴリズムを働かせて算出した結果と、
前記(7) 式を用いた場合の結果とが等しくなり、問題と
ならない。 【0020】しかるに、従来の方法で用いている(9) 式
により未知パラメータを算出した場合、算出したパラメ
ータから車速の影響を無視することができず、車速が変
化するもとでは、パラメータ同定した車速と、当該同定
により求めたパラメータを用いて制御する時の車速とが
異なって、従来方式では制御性能の劣化を否めない。 【0021】ところで、未知パラメータbyF0 およびa
y01 間の物理的関係に着目すると、 【数8】 byF0 ={1 /(LF + L R ) }ay01 ----- (10) 但し、 (LF LR) L ( ホイールベース : 予め判ってい
る不変の車両諸元) が成立するが、この式の求め方につ
いて以下に説明する。先ず byF0 を展開して整理する
と、 を求めることができ、また ayo1 を展開して整理すると、
ayo1 = a11a22 - a12a21 を求めることができ、これら未知パラメータ byF0 およ
ayo1 の展開式から両者間の物理的な関係は、 byF0 ={1/(LF + L R ) }ay01 となり、前記 (10) 式を求めることができる。 この(1
0)式を用いて前記(3) 式は次式のように書き直すことが
できる。 但し、 従って、前記(7) 式はこれに(10)を代入して次式によっ
て書き表される。 【0022】つまり、この代入により前記 (7) 式は η=θT ξ θT =[ay1, ayO1, ayO2, byF1, ayO1, byR1, byRO] ξT =[-sF(s)-1(2/V) φ(s), -F(s)-1 (2/V)2 φ(s),
-F(s)-1 φ(s), sF(s)-1 (2/N)θS, F(s)-1 (4/LVN)θS, sF(s)-1 (2)
δR , F(s)-1 (4/V) δRにより書き表され、従って次式が得られる。 【数9】 η=θ3 T ξ3 ------(12) 但し、 θ3 T =[ay1, ayO1, ayO2, byF1, byR1, byRO] ξ3 T =[-sF(s)-1 (2/V) φ(s), -F(s)-1{(2/V)2φ
(s)-(4/LVN)θS }, -sF(s)-1 φ(s) , sF(s)-1 (2/N)θS , sF(s)-1 (2)δR
, F(s)-1 (4/V) δR ] 【0023】以上により、パラメータ同定するシステム
について車速を陽に表した場合でも、パラメータ同定に
より求める未知パラメータベクトルθの要素数と、ξの
線形独立の要素数とが等しくなるため、車速の影響を受
けずにパラメータを算出し得ることが判る。 【0024】本実施例においてパラメータ同定則は、以
下のような収束特性の良い離散時間形式を用い、上記(1
2)式に対応して以下の如くに同定器(サフィックスのm
は推定値であることを表す)を設定して同定器を (13)
(18) 式に対応させる。 【0025】 【数10】 ηm =θ3m T ξ3 ----- (13) 但し、 θ3m T =[ay1m , ayO1m , ayO2m , byF1m , byR1m , b
yROm] サンプリング周期をΔT 、サンプリング回数をkとする
と、各サンプリング瞬時t=k・ΔT において(12), (1
3)式は夫々次式のように表すことができる。 【0026】なおパラメータ同定則として重み付けの最小二乗法を用
いると、この最小二乗法により各パラメータが真値(実
の車両諸元により決まるパラメータ値)に集束させるた
めに繰り返し行う演算式は以下の通りである。 【0027】 【数11】 但し、 Γ(0) =Γ(0) T >0, 0≦β(k) <2 しかしパラメータ同定則について特に制限はなく、上記
(16) 式〜 (18) で表された最小二乗法に限られない。 【0028】以上のことから図1のコントローラ7(車
両諸元演算部7a) は図2のプログラムにより車両走
行中に車速が変化しても以下のごとく、走行条件に応じ
変化する車両諸元を正確に演算することができる。即
ち、これら車両諸元を演算するに当たっては、先ず第1
の処理として前記のサンプリング周期ΔT 毎に操舵角θ
S 、ヨー角速度φ(s) 及び車速Vを読み込み、これらに
基づき(13) 式〜 (18) 式で表されたパラメータ同定則によ
りε(k)=0 になるようなパラメータの値を求める。こ
の第1の処理が、本発明におけるパラメータ同定手段に
相当する。ところで、第1の処理(パラメータ同定手
段)により求めるべきパラメータの数が7個であるのに
対し、上記の通り (13) 式〜 (18) 式で表されたパラメータ
同定則により求め得るパラメータの数は6個である。こ
れがため第1の処理(パラメータ同定手段)は、パラメ
ータ同定則により求めたパラメータを除く残り1個のパ
ラメータ byF0 については、前記 (10) 式を用い、上記の
ごとくパラメータ同定則により同定したパラメータのう
ちの ay01 と、予め判っている不変の車両諸元としてのホ
イールベース L ( LF LR ) とにより、当該残り1個
のパラメータ byF0 を同定する。次いで第2の処理とし
て、上記により求めたパラメータの値に基づき、走行条
件に応じ変化する車両諸元である車両質量 M 、ヨー慣性
モーメント I Z 、前輪−重心点間距離 L F 、後輪−重心
点間距離 L R 、前輪等価コーナリングパワー K F 、およ
び後輪等価コーナリングパワー K R を算出する。この第
2の処理が、本発明における車両諸元演算手段に相当す
。 【0029】次に、以下に示すような諸元値を持つ車両
の走行データから、本発明により算出したパラメータに
よる場合と、従来方式により算出したパラメータによる
場合とで比較して、ヨー角速度の周波数応答を図3乃至
図6のシミュレーション結果により説明する。 [車両諸元値] m =125 [kgf ・s2/m ] L =2.5 [m ] L F =1.0 [m ] L R =1.5 [m ] K F =3750[kgf /rad ] K R =5000[kgf /rad ] I Z =250 [kgf ・m ・s 2] N(ステアリングギヤ比)= 20 【0030】このシミュレーションは、図3に示すよう
なレーンチェンジ用のステアリングホイール操作(θ
S )を車速Vが100 km/h 時と、150 km/h の時とで行
って図示の如きヨー角速度φ(s) が生じた時のもので、
操舵角θS に対するヨー角速度φ(s) の伝達特性をφ
(s) /θS =(By1・s + By0)/ (s2+ Ay1・s + Ay0)
と表した時各パラメータBy1, By0, Ay1, Ay0の時系列変
化は夫々、図4の実線で示す真値(実の車両諸元により
決まるパラメータ値)に対し、本発明による場合同図に
1点鎖線で示す如くになり、従来方式による場合同図に
破線で示す如くになる。なお上式で表される伝達特性は
以下のようにして求める。前記 (5) 式より、 φ(s) ={ BF (s) / AP (s) }θS +{ BR (s) / AP
(s) }δR が得られるが、本例では後輪舵角δr= 0 のため、伝達
特性は φ(s)/ θS ={ BF (s) / AP (s) }である。 (3) 式における A P (s) および B F (s) を上記
伝達特性に代入すると、 が得られ、ここで、 byF1 (2/N) = By1、 byF0 (4/VN) = By0、 ay1 (2/V) = Ay1、 ayo1 (2/V)2 + ayo2 = Ay0 とすると、上記の伝達特性 φ(s)/θS = (By1・s + By0) /(s2 + Ay1・s + A
yoが得られる。 【0031】この図4から明らかなように各パラメータ
By1, By0, Ay1, Ay0 の時系列変化は、車速100 km/h の
時は従来も本発明も真値に良く一致しているが、車速が
150 km/h に変化すると、従来方式により求めるパラメ
ータBy1, By0, Ay1, Ay0 の値が真値から大きくずれ、レ
ーンチェンジ後も真値に収束しきれないのに対し、本発
明により求めるパラメータBy1, By0, Ay1, Ay0 の値は車
速変化によって真値に良く一致し続けている。 【0032】図5は車速100 km/h でのレーンチェンジ
時における周波数応答を示し、本発明により推定したパ
ラメータの値を用いて計算した場合の1点鎖線で示す特
性も、従来方式により推定したパラメータの値を用いて
計算した場合の破線で示す特性も、実線で示す真値と良
く一致しており、正確にモデル化が行われていることが
判る。 【0033】しかし、車速を100 km/h から150 km/h
へと高めてレーンチェンジした時は、図6に周波数応答
を示すように、従来方式により推定したパラメータの値
を用いて計算した場合の破線で示す特性は実線で示す真
値とほとんど一致しておらず、正確にモデル化できてい
ない。これに対し、本発明により推定したパラメータ
を用いて計算した場合の同図に1点鎖線で示す特性は
実線で示す真値と良く一致しており、正確にモデル化が
行われていることが判る。 【0034】 【発明の効果】かくして本発明装置は請求項1に記載の
如く、同定すべきN個のパラメータのうちN−個のパ
ラメータの値、前記 (14) 式〜 (18) 式により例示した
ラメータ同定則により同定し、これにより求めたパラメ
ータの値と、予め判っている不変の車両諸元とに基づき
残りの個のパラメータの値を求める構成としたから、
未知パラメータの数が減ってパラメータ同定則の線形独
立の入力数に等しくなり、パラメータ同定中に車速変化
があってもパラメータの値を真値に収束させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明車両諸元演算装置の一実施例を示す4
輪操舵車両の操舵系模式図である。 【図2】 同例における車両諸元演算プログラムを示す
フローチャートである。 【図3】 同例の動作を示すシミュレーション図であ
る。 【図4】 同シミュレーションに基づくパラメータ
演算結果を従来方式で求めたパラメータと比較して示
すタイムチャートである。 【図5】 同シミュレーションに基づく車速変化前の周
波数応答を示す特性図である。 【図6】 同シミュレーションに基づく車速変化後の周
波数応答を示す特性図である。 【符号の説明】 1 車体 2L 左前輪 2R 右前輪 3L 左後輪 3R 右後輪 4 ステアリングホイール 5 後輪転舵機構 6 後輪転舵アクチュエータ 7 コントローラ 7a 車両諸元演算部 7b 後輪舵角演算部 8 操舵角センサ 9 ヨー角速度センサ 10 車速センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−184971(JP,A) 「計測自動制学会論文集」Vol, 23,No.8「自動車の適応ヨー角速度 操舵系の設計」昭和62年8月発行 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 6/00 G05D 1/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 走行条件に応じて変化する車両諸元によ
    り規定されたパラメータを有し、車両の平面運動を表現
    したシステムを具え、 ステアリングホイールによる前輪操舵量を検出する前輪
    操舵量検出手段と、 車両のヨー角速度を検出するヨー角速度検出手段と、 車速を検出する車速検出手段と、 これら3手段からの検出信号を入力し前記システムのパ
    ラメータの値を同定するパラメータ同定手段と 前記同定したパラメータの値に基づいて、前記走行条件
    に応じ変化する車両諸元を演算する車両諸元演算手段と
    設け前記 パラメータ同定手段により同定するN個の未知パラ
    メータのうちN−個(N>1)のパラメータについて
    はパラメータ同定則によりその値を同定し、該パラメー
    同定則によって同定されるパラメータの値と、予め判
    っている不変の車両諸元とに基づき残りの個のパラメ
    ータの値を同定するよう構成したことを特徴とする車両
    諸元演算装置。
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「計測自動制学会論文集」Vol,23,No.8「自動車の適応ヨー角速度操舵系の設計」昭和62年8月発行

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