JP3485308B2 - 直接通電加熱方式炉 - Google Patents
直接通電加熱方式炉Info
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Description
する電気炉で、金属以外の無機質(融液がイオン電導性
のもの)を、高い熱効率で、簡易な操作によって溶融処
理をすることが出来る。特に、本技術の集積によって2
000℃をこえる超高温域と、長時間連続運転に耐える
炉を提供することができる。
000℃以上で操業できるものが殆どない。然し産業廃
棄物の中には例えばアルミニウム工業界に由来する年間
数百万トンといわれる廃棄スラグ〜スラッジ(融点21
00℃)や畜産・海産業に由来するCaO(融点260
0℃)等々の超高温用炉も必要とされている。
これに薬剤を含侵する方法や耐火物の溶射成膜法等で処
理したものが、常温〜高温の反復でクラツクが入り割れ
目から酸化が起きて、それが全域に拡大し剥離したり、
時間の経過とともに酸化が進んで脆化して高温度での長
時間のランニングに耐えられるものがなく、又、電極を
直接水冷方式にすると熱の吸収が強すぎて熱効率が低下
してしまう。
廃物用等も)の主たる構造的概念では、炉には被溶融物
の湯溜り部分、それも比較的に大きなものが存在し、そ
の結果、比較的に大量の炉材によってそれらを含む周囲
を構成し、そこに比較的に小さな加熱用の電極がセット
されて、全体の温度を保持する為の、無駄部分の多い電
力を投入し乍ら処理している。
ッジ等の減溶を目的とする溶融炉に於いて、その溶融対
象温度が超高温域迄に及び、これを熱効率良く、大量に
連続処理が出来て、ランニングコスト及びイニシャルコ
ストともに廉価にできる超高温溶融炉の製作。
法。
る時は閉鎖することがある。又、取り出し口の炉材が長
時間のうちに融液に犯されて溶け出すためその部分が欠
落する問題。
の電極(第2図A〜BのE1、E2)を対向させて、炉
床板(図N)の上にセットし、それを電流の流れる流路
(同図b、部分…被溶融物を完全に溶解させる為の溶融
ゾーン…)と見做し、一方を被溶融物の投入口(同図の
a部分)いま一方を取り出し口(同図c部分)として、
材料の投入とその融液の取り出しを連続的に行わせる事
を特徴とする炉を構成させる。
法では先ず、下地(アンダーコート)に耐酸化性、耐熱
性でクラック等で剥離を起こさないNi〜Co系、N
i.Cr系の、金属被膜を付与し、更にこの上層に酸化
防止の為にアルミナ〜スピネル〜安定化ジルコニア等の
セラミックス被膜を付与し、これの微視的ピンホールを
コロイダルアルミ〜コロイダルシリカ〜リン酸アルミ及
びボロン化合物を加えて封孔処理する。
o系、Ni.Cr系の)及び電極自身(C〜SiC)
も、高温になるほど液相酸化が強くなって寿命が短くな
り強制的な冷却でそれを押さえることが必要である。然
しこの冷却方法は大変に難しく、本法で種々の方法に就
いてテストをした結果、放熱フインの使用が良好であ
り、その材質、面積(×板厚)×枚数を調整して用いる
ことがよいことが判明した。
周知の通り発熱作用は融液のイオンの移動に因るジュー
ル熱であり、イオン電導性物質(硝子類、有機物の焼却
灰、鉱工業界に由来するスラグ〜スラッジ類)を高い熱
効率で超高温域迄、連続的に溶融することが出来る。
耐熱温度が2700℃の窒化ホウ素材、電極兼炉壁材が
グラフアィト(C)耐熱温度3500℃、〜炭化珪素
(SiC)耐熱温度1600〜2000℃と耐熱温度の
高い材質によって構成されるので、本炉は基本的に超高
温までの使用に耐える設定となつている。
れに放熱フインを組み合わせることで、単に電極を水冷
する方法等に比べて、その熱効率、耐熱・耐酸化性及び
耐用年数が格段に改善される。
(即ち炉床板)を構成させる。これは被溶融物(硝子質
・金属質)を弾き、これらと溶け合わず、耐熱温度が約
2700℃と高く、融液中への溶け出しが全く起きない
ので、それによる欠落が生じない特に融液の取り出し口
部分が、、通常の炉の溶け込みによる欠落や、融液の著
しい付着及びその蓄積による閉鎖等の事故が起きない。
難点は、素材が稍々高価であるので、第2図A〜Bのよ
うに素材の厚みを薄めにして使用量を少なくし、その減
量部分の代わりに、この下段に耐熱的で廉価な例えばA
l2O3等の発泡性材〜繊維状の断熱材等を当てて補
う。
極材(グラフアィト・C〜炭化珪素Si・C)の表面を
ブラスト法で表面全体を粗面にした後、Ni〜Co基合
金又はNi・Cr系の自溶合金(例Cr〜Si〜B〜C
o〜Fe等を含む)を電極の表面全体に最大0.5mm
程溶射(またはメッキ〜蒸着)して下地膜(アンタダー
コート)を付与する[第3図AのO部分]。次に、第3
図BのQ部分は融液に浸る部分で導電性である必要上、
この部分には不導体性の膜を付与してはならず、その為
にマスキングをして今度はAl2O3〜Al2O3(6
0Wt%以上)+MgO(25Wt%以上)、この他A
l2O3+TiO2、ZrO2+SiO2、ZrO2+
MgO、ZrO2+Y2O3〜TiO2等を最大0.5
mm位迄トップコートを成膜させる[図のP部分]。そ
して、このトップコート一面に微視的に存在するピンホ
ールを封孔するために燐酸アルミ、コロイダルシリカ、
コロイダルアルミ、ホウ酸系物等の単味〜複合液を塗布
する。
部分は、被膜の融点以上の温度にならない限り、酸化を
受けたり傷むことは無い。又、融液に浸る電極部分は前
記のNi〜Co系、Ni.Cr系のアンダーコートが掛
かっているが、これは約1000℃程から融液中で酸化
の度合いが強まり僅か乍ら溶出する。これは電極材のグ
ラフアィトCやSiCでも共通している。従て、この温
度を極力低く押さえる必要がある。
Aのテスト装置の一例では、電極E1.E2のサイズが
長さ200m:縦・横60mm、電極間距離150m
m、放熱フインFの面積、幅125mm:高さ200m
m、板厚3mm、これを20mm間隔で11枚を、接触
による感電防止のために、マイカ板とセラミクスのブッ
シング〜ネジ切りガイシを介してこれを取り付ける。電
極をセットする炉床板Nに窒化ホウ素材を用い、取り出
し口部分に堰堤Kを取り付け、これを耐熱材Hで囲って
第1図Aの炉を構成した。
ーラーを介して電圧を印加しておき、被溶融物を投入口
aから投入し、点火用ヒーターでこれを加熱・溶融させ
るとその融液が流れて広がり、電極E1・E2に接触す
るとともに電流が流れて温度が上昇し、被溶融物の溶け
込みが加速されるので、この段階から連続的に投入を行
うと取り出し口から勢い良く融液が流出する。浮遊する
未溶解部分は堰堤Kで塞き止められ時間の経過とともに
溶解し去る。又、取り出し口cの素材は前記した窒化ホ
ウ素であるので、融液の付着が無く、長時間の操業時の
溶け出しによる欠落現象が起きない。この規模の炉で最
大処理量24hr/2tの能力を有し、電力効率は80
〜85%プラスに及ぶ。
は、1:温度が約1300〜1600℃、2:融液の接
する側の電極温度が約700〜1100℃、3:電極の
外部、即ち放熱フインが取り付けられている部分約18
0〜250℃、4:放熱フインの外周温度約110〜1
40℃。
棄されるAl2O3系の熔融減溶処理の場合は、1:融
液温度約2100℃プラス.2:融液に接する側の電極
温度約1600℃.3:電極の外部、即ち放熱フインが
取り付けられている部分約350℃.4:放熱フインの
外周温度約180℃。
構成によって、特に硝子よりも高温に及ぶ被溶融物等を
素早く溶解させ、溶解する端から素早く炉外に取り出す
事で、連続的に多量の処理をすることが出来る。
成で、入り口から出口まで電流を与続けられるので、温
度むらの無い連続的加熱処理ができる。
えることが可能であり、。その結果発熱温度はそれに従
った高温が得られるとともに、その温度制御も、電気的
であるので容易である。
が急速で、電流に無駄な部分が少ないので、熱効率が高
い(最高で90%近い)。
に種々の炉材を使用しないので、無駄な材料の介入が無
く、炉の構成がシンプルで且つ効率が良い分小型化でき
る。従って部品点数が少なく経済的であり、メンテナン
ス面に於いても部品交換等が極めて容易である。
前項の耐酸化処理電極に直接的に取り付ける(感電防止
目的で絶縁材を介することはある)ことで電極材の寿命
は飛躍的に改善される。
は、電極を取り付ける炉)床材部)を、窒化ホウ素材で
構成させると、金属質や硝子質を弾きそれらと溶け合わ
ないので、取り出し口周辺に付着物による汚れが生ぜ
ず、これによる取り出し口の閉鎖等が起きない。
完成炉の投影図。Bは、本方式に依る、放熱フインを使
用しない場合の完成炉の投影図。
〜E2)をセットした場合の模式的投影図である。B
は、第2図Aの炉床板に、金属融液の溜り部分(図のC
部分)の溝を与えた場合の模式的投影図である。
図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 溶融液がイオン電導特性を有する金属以
外の無機質類を溶融処理するための直接通電加熱方式炉
であって、縦長の2個の電極を耐熱・絶縁性のある炉床
板上に対向させて配置し、この一対の電極で挟まれる空
間部のうち、長さ方向の一端側の空間部上に、前記無機
質類を投入する投入口を設け、長さ方向の中間の空間部
を、無機質類が完全に溶融する溶融領域とし、長さ方向
の他端側の空間部に、溶融液の取出し口を設けるととも
に、前記投入口から取出し口まで前記電極によって被溶
融物に対して連続的に電流を与え続けることにより、一
様な温度を維持して溶融液を排出するようにしたことを
特徴とする直接通電加熱方式炉。 - 【請求項2】 前記一対の電極と、電極で挟まれる空間
部の上部を耐熱材で囲むことにより2000℃以上の高
温で溶融処理するようにしたことを特徴とする請求項1
に記載の直接通電加熱方式炉。 - 【請求項3】 前記炉床板の上面のうち、電極で挟まれ
る部分の上面には、前記無機質類に金属成分が含まれる
ときに溶融金属が電極に接触するのを防止するための凹
状のスペーサーが設けられることを特徴とする請求項1
又は請求項2に記載の直接通電加熱方式炉。 - 【請求項4】 前記電極の表面には、メッキまたは蒸着
または溶射等によって耐食性のためPt、Mo、NiC
r、NiCrにCoを加えたもの、のいずれかの保護被
膜が形成され、また、溶融液が接触する部分を除くその
他の外面に、耐候性、耐熱性のためアルミナ、スピネ
ル、安定化ジルコニア、TiO 2 のいずれかのセラミッ
ク保護膜が積層されるとともに、その外面にコロイダル
アルミ、コロイダルシリカ、リン酸アルミ、ホウ素化合
物のいずれかによって封孔処理が施されることを特徴と
する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の直接
通電加熱方式炉。 - 【請求項5】 前記電極の炉外面に、放熱用フィンが取
り付けられることを特徴とする請求項1乃至請求項4の
いずれか1項に記載の直接通電加熱方式炉。 - 【請求項6】 前記炉床板を窒化ホウ素材から構成し、
またこの炉床板の下方に他の材質の炉材を積層すること
を特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれ か1項に記
載の直接通電加熱方式炉。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000270782A JP3485308B2 (ja) | 2000-08-04 | 2000-08-04 | 直接通電加熱方式炉 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2000270782A JP3485308B2 (ja) | 2000-08-04 | 2000-08-04 | 直接通電加熱方式炉 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002048328A JP2002048328A (ja) | 2002-02-15 |
JP3485308B2 true JP3485308B2 (ja) | 2004-01-13 |
Family
ID=18757161
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000270782A Expired - Fee Related JP3485308B2 (ja) | 2000-08-04 | 2000-08-04 | 直接通電加熱方式炉 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3485308B2 (ja) |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3066615U (ja) | 1999-05-11 | 2000-03-03 | 安斎 節 | 焼却灰溶融炉用電極 |
-
2000
- 2000-08-04 JP JP2000270782A patent/JP3485308B2/ja not_active Expired - Fee Related
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