JP3485280B2 - 可変インダクター - Google Patents

可変インダクター

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紳治 斎藤
裕之 長谷
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Panasonic Holdings Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種電子回路に用いら
れる可変インダクターに関する。特に、小型で、電気的
な手段によってインダクタンスを変化させることのでき
る可変インダクターに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子機器の小型化、高周波化に伴
い、電子機器に用いられる可変インダクターに対して
も、より一層の小型化が求められるようになってきた。
従来の可変インダクターは、線材(直径:20〜30μ
m以上)をソレノイド状に巻いて作製されたコイルと、
前記コイルの中心にネジ加工された状態で配置されたフ
ェライトとにより構成されており、前記フェライトを回
転させてコイル内の位置を変えることにより、インダク
タンスが変化するようにされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来の可変インダクターでは、線材をソレノイド状に巻
いて作製したコイルと強磁性体バルクとが用いられてい
るため、小型化、高周波化が困難であるといった問題点
があった。また、インダクタンスを変化させるにはネジ
状のフェライトを回転させる必要があるため、電子回路
によってインダクタンスを変化させることは不可能であ
った。
【0004】本発明は、従来技術における前記課題を解
決するため、小型で、高周波に対応させることができ、
しかも電気的な手段によってインダクタンスを変化させ
ることのできる可変インダクターを提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る可変インダクターの構成は、圧電体基
板と、前記圧電体基板の両面にそれぞれ形成された電極
と、前記電極の上に形成され磁歪を有する強磁性体から
なる磁歪層と、前記磁歪層を励磁するコイルとを有し、
前記電極間に電圧を印加し、前記磁歪層に面内方向の応
力を印加することにより、インダクタンスが変化するこ
とを特徴とする。
【0006】 また、前記本発明の構成においては、前
磁歪層、薄膜からなるのが好ましい。また、前記
イルが、前記磁歪層上に形成された平面コイルであるの
が好ましく、さらには、前記平面コイルがスパイラルコ
イルであるのが好ましい。
【0007】
【作用】前記本発明の構成によれば、圧電体基板と、前
記圧電体基板の両面にそれぞれ形成された電極と、前記
電極の上に形成され磁歪を有する強磁性体からなる磁歪
と、前記磁歪層を励磁するコイルとを有し、前記電極
間に電圧を印加し、前記磁歪層に面内方向の応力を印加
することにより、インダクタンスが変化することを特徴
とするものであるため、電圧印加によって圧電体に歪み
が生じ、強磁性体に応力が加わると、磁気弾性エネルギ
ーによって応力方向に磁気異方性が誘起され、応力方向
の透磁率が変化する。これにより、コイルが発生させる
磁束の密度が変化するので、コイルのインダクタンスが
変化する。このように、本発明の構成によれば、電気的
な手段によってインダクタンスを変化させることのでき
る可変インダクターが実現される。
【0008】 また、前記本発明の構成において、前記
磁歪層、薄膜からなるという好ましい例によれば、高
周波に対応させることができる。また前記コイルが、
前記磁歪層上に形成された平面コイルであるという好ま
しい例によれば、小型化、薄型化が図られ、また、薄膜
プロセスに容易に対応させることができる。この場合、
さらに、前記平面コイルがスパイラルコイルであるとい
う好ましい例によれば、小さなコイル面積で大きなイン
ダクタンスを実現することができる。
【0009】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的
に説明する。図1は本発明に係る可変インダクターの一
実施例を示す平面図、図2は図1のI−I断面図であ
る、図1、図2に示すように、長辺10mm、短辺5m
m、厚さ0.1mmの圧電体基板1の両面には、それぞ
れ電極2a、2bが形成されている。また、電極2aの
上には、長辺8mm、短辺4mm、厚さ10μmの磁歪
を有する強磁性体からなる磁歪層3aが形成されてい
る。ここで、圧電体基板1は、Pb(Zr,Ti)O3
系の圧電体であり、その厚さ方向に分極処理が施されて
いる。磁歪層3aはNiZn系フェライト膜からなり、
150MHz以下における比透磁率は50、飽和磁歪定
数は−22ppm、抵抗率は105 Ω・mであり、絶縁
体とみなすことができる。
【0010】磁歪層3aの上の中央部には、幅50μ
m、厚さ10μmの銅配線からなる4ターンの角型スパ
イラルコイル(コイル面積は3mm×3mm)4が形成
されており、このスパイラルコイル4の一端は入出力端
子5aに接続されている。このように平面コイルとして
スパイラルコイル4を用いれば、小さなコイル面積で大
きなインダクタンスを実現することができる。ここで、
入出力端子5aは、スパイラルコイル4と同じ材質から
なり、同様に磁歪層3aの上に形成されている。また、
磁歪層3aの上には、スパイラルコイル4を覆うように
して磁歪層3bが形成されており、磁歪層3bに形成さ
れたスルーホール6を介してスパイラルコイル4と入出
力端子5bとが接続されている。ここで、磁歪層3bは
磁歪層3aと同じ材質からなり、厚さも同じである。
尚、説明の都合上、図1においては、磁歪層3bに覆わ
れているスパイラルコイル4が見えるように図示されて
いる。
【0011】本実施例においては、スパイラルコイル4
によって励磁される強磁性体として、厚さ10μmの絶
縁性薄膜が用いられているため、高周波に対応させるこ
とができる。また、電極2aとスパイラルコイル4との
絶縁が磁歪層3aによって行われるため、構造及び作製
プロセスが簡略化される。さらに、平面コイル(スパイ
ラルコイル4)と強磁性体薄膜からなる磁歪層3a、3
bとが用いられているため、小型化、薄型化が図られ、
また、薄膜プロセスに容易に対応させることができる。
【0012】次に、上記のような構成を有する可変イン
ダクタの動作について説明する。電極2a、2bに電圧
を印加すると、圧電体基板1が最大200ppmだけ厚
さ方向に伸びる。これにより、圧電体基板1はポアソン
比の分だけ面内方向に縮み、磁歪層3a、3bには面内
方向に圧縮応力が印加される。そして、このように磁歪
を有する強磁性体からなる磁歪層3a、3bに応力が加
わると、磁気弾性エネルギーによって応力方向に磁気異
方性が誘起され、応力方向の透磁率が変化する。
【0013】図3に示すように、スパイラルコイル4が
発生させる磁束7は、透磁率の高い磁歪層3a、3bの
中を主に面内方向に通っている。磁束7と応力の方向は
同様に面内であるため、磁束7の密度が変化し、その結
果、スパイラルコイル4のインダクタンスが変化する。
本実施例においては、負の飽和磁歪定数を有する磁歪層
3a、3bを用いているため、圧縮応力が印加される
と、透磁率が増加し、インダクタンスが大きくなる。こ
のように、本実施例の構成によれば、電圧印加という電
気的な手段によってインダクタンスを変化させることの
できる可変インダクターが実現される。
【0014】次に、本可変インダクタの特性を測定した
結果について説明する。圧電体基板1に0〜100Vの
電圧を印加して、面内方向に0〜60ppmの圧縮歪を
発生させたところ、インダクタンスは250nH〜30
0nHの範囲で圧縮歪の大きさに比例して変化した。集
中定数等価回路を用いて計算した浮遊容量は12pFで
あり、共振周波数は83MHz〜92MHzの範囲で変
化した。このことから、周波数可変のLCフィルターと
しても利用できると考えられる。
【0015】尚、本実施例においては、磁歪層3a、3
bとして負の飽和磁歪定数を有する絶縁性のフェライト
を用いているが、必ずしも負の飽和磁歪定数を有するも
のに限定されるものではない。磁歪を有する強磁性体で
あれば、正の飽和磁歪定数を有する磁性材料や、金属磁
性材料も同様に用いることができる。
【0016】また、本実施例においては、平面コイルと
してスパイラルコイル4を用いているが、必ずしもこれ
に限定されるものではなく、例えば、ミアンダコイルを
用いることもできる。
【0017】また、本実施例においては、薄膜プロセス
に対応させるために、薄膜状に形成され強磁性体と平面
コイル(スパイラルコイル4)とを用いているが、必ず
しもこの構成に限定されるものではない。バルク状の強
磁性体に線材を巻き付けて作製したインダクターであっ
ても、圧電体によって強磁性体に応力を印加することが
できれば、同様にインダクタンスを変化させることがで
きる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、
電体基板と、前記圧電体基板の両面にそれぞれ形成され
た電極と、前記電極の上に形成され磁歪を有する強磁性
からなる磁歪層と、前記磁歪層を励磁するコイルとを
有し、前記電極間に電圧を印加し、前記磁歪層に面内方
向の応力を印加することにより、インダクタンスが変化
することを特徴とするものであるため、電圧印加によっ
て圧電体に歪みが生じ、強磁性体に応力が加わると、磁
気弾性エネルギーによって応力方向に磁気異方性が誘起
され、応力方向の透磁率が変化する。これにより、コイ
ルが発生させる磁束の密度が変化するので、コイルのイ
ンダクタンスが変化する。このように、本発明の構成に
よれば、電気的な手段によってインダクタンスを変化さ
せることのできる可変インダクターが実現される。
【0019】 また、前記本発明の構成において、前記
磁歪層、薄膜からなるという好ましい例によれば、高
周波に対応させることができる。また前記コイルが、
前記磁歪層上に形成された平面コイルであるという好ま
しい例によれば、小型化、薄型化が図られ、また、薄膜
プロセスに容易に対応させることができる。この場合、
さらに、前記平面コイルがスパイラルコイルであるとい
う好ましい例によれば、小さなコイル面積で大きなイン
ダクタンスを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可変インダクターの一実施例を示
す平面図である。
【図2】図1のI−I断面図である。
【図3】図1のII−II断面における磁気回路の模式
図である。
【符号の説明】
1 圧電体基板 2a、2b 電極 3a、3b 磁歪層 4 スパイラルコイル 5a、5b 入出力端子 6 スルーホール 7 磁束
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−78240(JP,A) 実開 平3−81616(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01F 17/00 - 27/42

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電体基板と、前記圧電体基板の両面に
    それぞれ形成された電極と、前記電極の上に形成され
    歪を有する強磁性体からなる磁歪層と、前記磁歪層を励
    磁するコイルとを有し、前記電極間に電圧を印加し、前
    記磁歪層に面内方向の応力を印加することにより、イン
    ダクタンスが変化することを特徴とする可変インダクタ
    ー。
  2. 【請求項2】 前記磁歪層、薄膜からなる請求項1に
    記載の可変インダクター。
  3. 【請求項3】 前記コイルが、前記磁歪層上に形成され
    た平面コイルである請求項に記載の可変インダクタ
    ー。
  4. 【請求項4】 前記平面コイルがスパイラルコイルであ
    る請求項3に記載の可変インダクター。
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