JP3484845B2 - 高インピーダンス電位設定回路と電子回路 - Google Patents

高インピーダンス電位設定回路と電子回路

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JP3484845B2
JP3484845B2 JP29888995A JP29888995A JP3484845B2 JP 3484845 B2 JP3484845 B2 JP 3484845B2 JP 29888995 A JP29888995 A JP 29888995A JP 29888995 A JP29888995 A JP 29888995A JP 3484845 B2 JP3484845 B2 JP 3484845B2
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健司 小森
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高インピーダンス
電位設定回路に関わり、特にフィルタ回路、ゲイン制御
アンプ回路等の電子回路に用いて好適なものである。
【0002】
【従来の技術】図19に従来の電位設定回路の一例を示
す。この図において、破線で示した従来の電位設定回路
41は、直流電圧源V11と抵抗R31が直列に接続されて
おり、出力点aから所定の直流バイアス電位を出力する
ようになされている。
【0003】以下、上記した電位設定回路が必要とされ
る場合の各種の電子回路について説明する。図20は上
記したような従来の電位設定回路41を用いて積分器回
路を構成した場合の一例を示したものであり、この図に
示す積分器は、破線で示した電位設定回路41、及び電
圧電流変換器11で構成されている。電位設定回路41
は、直流電圧源V11及び抵抗R31、R31で構成され、出
力点a及び出力点bから電圧電流変換器11に所定の直
流バイアス電位を出力している。電圧電流変換器11
は、トランジスタQ5 、Q6 、抵抗R2 、コンデンサC
1、及び電流源I21、I22、I5 、I6 で構成されてお
り、差動信号源から入力される差動信号Vinをトランジ
スタQ5 、Q6 及びこのトランジスタのエミッタ間に設
けられている抵抗R2 で電流i1に変換して出力するよう
になされている。なお、差動信号Vinは直流電圧源V10
でバイアスされている。
【0004】この場合、コンデンサC1 には電流源
21、I22より、それぞれ電流I+il、電流I−ilの電
流が供給され、この電流の差分、つまり電流i1が差動信
号Vinに対応して変化することにより出力電圧Voが発
生することになる。この出力電圧Voは、
【数1】 と示すことができ、すなわちバイアス電圧V11が重畳さ
れた1次遅れの積分回路となる。
【0005】次に、図21は従来の帯域通過フィルタ回
路の構成例を示したものであり、この図に示す帯域通過
フィルタ回路(以下、「BPF回路」という)は、抵抗
b、Rb 、コンデンサCb 、及びインダクタンスLb
で構成されている。このようなBPF回路は、差動信号
源から供給される差動信号Vinを抵抗Rb、Rb を介し
て、コンデンサCb 、及びインダクタンスLb に伝達
し、コンデンサCb の両端から出力電圧VBを得るよう
になされており、この時の出力電圧VBは、
【数2】 と示すことができる。すなわち、コンデンサCb 、イン
ダクタンスLb の並列共振周波数が通過帯域の中心周波
数となる。
【0006】また、図22は従来の帯域遮断フィルタ回
路の構成例を示したものであり、この図に示す帯域遮断
フィルタ回路(以下、「TRAP回路」という)は、抵
抗Rt 、Rt 、コンデンサCt /2、Ct /2及びイン
ダクタンス2Lで構成されている。このようなTRAP
回路は、差動信号源Vinの両端に抵抗Rt とコンデンサ
t /2が直列に接続され、さらにインダクタンス2L
が接続されており、差動信号源から入力される差動信号
Vinを直列抵抗Rt 、Rt を介して、コンデンサCt
2、Ct /2及びインダクタンス2Lに伝達し、抵抗R
t とコンデンサCt/2の接続点からTRAP回路の出
力電圧VTを得るようにしている。この時の出力電圧V
Tは、
【数3】 と示すことができる。
【0007】次に、図23は従来のゲイン制御アンプ回
路の一例を示したものであり、この図に示すゲイン制御
アンプ回路は、破線で示した電圧電流変換回路11及び
フルバランス回路21で構成されている。鎖線で示した
電圧電流変換回路11は、上述したように差動信号源か
ら入力される差動信号VinをトランジスタQ5 、Q6
びこのトランジスタのエミッタ間に設けられている抵抗
2 で電流に変換して出力している。
【0008】フルバランス回路21はトランジスタQ9
〜Q12からなるブリッジ回路で構成されていると共に、
トランジスタQ9 、Q10のエミッタが電圧電流変換回路
11のトランジスタQ5 のコレクタと接続され、、トラ
ンジスタQ11、Q12のエミッタが電圧電流変換回路11
のトランジスタQ6 のコレクタと接続されている。この
場合、電圧電流変換回路11において差動信号Vinから
変換された電流i1は、フルバランス回路21に接続され
ている直流電圧源V3 と可変電圧源Vcの比で分流さ
れ、この分流された電流が負荷抵抗R33、R33を流れる
ことで出力電圧Voを得るようにしている。この時、フ
ルバランス回路21の分流係数をKとすると、出力電圧
Voは、
【数4】 と示すことができる。
【0009】次に、図24は上記した各種の回路を組み
合わせて構成される従来の電圧制御発振器の構成例を示
したものであり、この図に示す電圧制御発振器は、増幅
器151と破線で示した共振回路152によって構成さ
れ、増幅器151の入出力間に共振回路152を接続し
て、共振回路152から出力される信号の一部を増幅器
151を介して正帰還させている。
【0010】共振回路152は、インダクタンスL41
コンデンサC41及びバリキャップダイオードCvによっ
て並列共振回路が構成されており、例えば可変電圧源V
cから印加される制御電圧をVcとし、この時のバリキ
ャップダイオードCvの容量値をCvとすると、発振周
波数foは、
【数5】 と示すことができる。
【0011】なお、共振回路152に設けられているコ
ンデンサC42は、直流カット用コンデンサであり、コン
デンサC41及びバリキャップダイオードCvに対して十
分大きい容量とする。またコイルL42は、交流カット用
インダクタンスであり、インダクタンスL41に対して十
分大きいインダクタンスとする。つまり、これらコンデ
ンサC42及びコイルL42の値は発振回路152の共振周
波数に影響を与えないように設定されている。
【0012】図25は、従来のAM同期検波回路のブロ
ック図の一例を示したものであり、この図に示すAM同
期検波回路は、掛け算器153a、153b、90°移
相器154、電圧制御発振器155、及びローパスフィ
ルタ回路(以下、「LPF回路」という)156によっ
て構成されている。また、鎖線で囲った掛け算器153
b、電圧制御発振器155及びLPF回路156はPL
Lループ(Phase-Locked Loop )回路157を構成して
いる。
【0013】掛け算器153bは、AM変調波信号と電
圧制御発振器155の出力信号が入力されており、この
AM変調波信号と電圧制御発振器155の出力信号との
位相差に応じた制御信号Vcを出力し、LPF回路15
6は制御電圧Vcから高調波成分を除去して電圧制御発
振器155に供給している。
【0014】電圧制御発振器155は、例えば図24に
示した増幅器151及び共振回路152で構成されてお
り、掛け算器153bからLPF回路156を介して制
御電圧Vcが供給されることで、入力されるAM変調波
信号と同一の周波数で位相が90°異なった出力信号を
掛け算器153b及び90°移相器154に出力するよ
うになされている。
【0015】つまり、破線で示したPLLループ回路1
57は電圧制御発振器155から出力される信号の一部
を掛け算器153b及びLPF回路156を介して再び
電圧制御発振器155に帰還して、電圧制御発振器15
5の周波数が常に入力されるAM変調波信号のキャリア
周波数と一致するように制御している。
【0016】90°移相器154は電圧制御発振器15
5から出力される位相が90°異なった信号を、入力さ
れるAM変調波信号と同位相(位相差0°)の信号に変
換して掛け算器153aに出力し、掛け算器153aは
この信号と入力されるAM変調波信号を掛け合わせてA
M検波信号を出力するようになされている。
【0017】図26は従来のQPSK復調回路のブロッ
ク図の一例を示したものであり、この図に示すQPSK
復調回路は、掛け算器161a、161b、161c、
+45°移相器162、−45°移相器163、LPF
回路164及び電圧制御発振器155で構成されてお
り、破線で囲った掛け算器161c、LPF回路164
及び電圧制御発振器155はPLLループ回路157を
構成している。
【0018】このPLLループ回路157を構成してい
る掛け算器161cには、QPSK変調波信号と電圧制
御発振器155の出力信号が入力されており、このQP
SK変調波信号と電圧制御発振器155の出力信号との
位相差に応じた制御信号Vcを出力している。LPF回
路156は掛け算器155bから出力される制御電圧V
cから高調波成分を除去して電圧制御発振器155に供
給し、電圧制御発振器155からは、入力されるQPS
K変調波信号と同一周波数で位相が90°異なった信号
が、+45°移相器162及び−45°移相器163に
出力されることになる。
【0019】+45°移相器162は、電圧制御発振器
155から出力される信号をQPSK変調波信号と45
゜の位相差となるように移相して出力し、また−45゜
移相器163は、電圧制御発振器155から出力される
信号をQPSK変調波信号と135゜の位相差となるよ
うに移相して出力するようになされている。
【0020】よって、掛け算器161aでは、入力され
るQPSK変調波信号と、このQPSK変調波信号と位
相が135°異なった信号が掛け合わされてI信号が出
力される。一方、掛け算器161bでは、入力されるQ
PSK変調波信号と、このQPSK変調波信号と位相が
45°異なった出力信号が掛け合わされてQ信号が出力
することになる。
【0021】図27は、従来のFM検波回路のブロック
図の一例を示したものであり、この図に示すFM検波回
路は、90°移相器171、位相弁別器172、及びB
PF回路173によってクゥオドレイチャー方式のFM
検波回路を構成している。この図において、90°移相
器171及びBPF回路173には、FM変調波信号が
入力されているため、90°移相器171からはFM変
調波信号と同一周波数で位相が90°異なった信号が出
力される。またBPF回路173からは、FM変調波信
号の中心周波数foを基準にして周波数の高低により移
相量が0°を中心に上下したFM変調信号を出力される
ようになされている。従って、位相弁別器172では、
90°移相されたFM変調波信号と、周波数の高低によ
り移相量が0°が上下したFM変調波信号が掛け合わさ
れて検波信号が出力されることになる。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図19に示
したような従来の電位設定回路41では、単に直流電圧
源V11に抵抗R31が直列に接続されているため、この抵
抗R31のインピーダンスが電圧出力点aに接続される各
種の機能回路の動作に影響を与えることになる。例えば
電位設定回路41をフィルター回路等に用いた場合は、
フィルタ回路のカットオフ周波数にズレを生じたり、Q
特性が変化するなどの問題が発生し、高い精度が要求さ
れる回路に用いることができなかった。
【0023】例えば図20に示すような積分器回路を電
位設定回路41を用いて構成した場合は、(数1)に示
すように分母に定数項が生じることになり、完全な90
°移相特性を実現することができない。また、IC等で
構成されている積分器回路によってインダクタンス等の
位相素子を等価的に構成する必要がある時に、このよう
な位相素子をIC回路内に等価的に構成するのは特性上
の限界があった。
【0024】このため、例えば図21に示したBPF回
路や、図22に示したTRAP回路等の特に高い周波数
精度、及び高いQ特性が要求されるフィルタ回路では、
コイル等のインダクタンスを用いて回路を構成するよう
になされているが、このようなインダクタンス素子は、
ばらつきが大きいため精度が悪く、製造工程において作
業者による調整が必要となり製造コストの増大を招くと
いう問題点があった。
【0025】また、例えば図23に示すような従来のゲ
イン制御アンプ回路では、(数4)に示すように分流係
数Kが1よりも小さい値とされているため、最大ゲイン
は抵抗R2 、R33の比によって定まり、最大ゲインを大
きくするには、抵抗R33をより小さくするか、抵抗R2
をより大きくする必要がある。ところが、抵抗R33を小
さくすると入力ダイナミックレンジが劣化し、抵抗R2
を大きくすると出力ダイナミックレンジが劣化すること
になり、より大きなゲインを必要とするアンプ回路を構
成する場合には、このようなゲイン制御アンプ回路を何
段も従属接続するようにしていた。しかしながら、何段
にもゲイン制御アンプ回路を従属接続した場合は、歪特
性やノイズ特性等が段数を重ねるごとに劣化してしま
い、このような回路を用いた商品は基本性能が低いもの
になるという欠点がある。
【0026】また、図24に示した従来の電圧制御発振
器では、上記したBPF回路及びTRAP回路と同様
に、コイル等のインダクタンス素子を用いて構成されて
いるため、インダクタンス素子のばらつきにより精度が
悪く、製造工程において作業者による調整が必要とな
り、製造コストの増大を招いていた。さらに、調整時に
インダクタンス値が変化するため、Q特性が変動し、出
力レベルの変動等の特性劣化を招いてしまうという欠点
もあった。
【0027】またさらに、図25に示した従来のAM同
期検波回路、図26に示した従来のQPSK復調回路、
及び図27に示した従来のFM検波回路では、90°移
相器、+45°移相器、若しくは−45°移相器等が設
けられているが、これらの移相器をIC回路内に設ける
のは特性上の限界があるため、コイル等のインダクタン
ス素子を用いて構成されていた。従って、製造工程で作
業者がインダクタンスを調整する必要があり、製造コス
トの増大を招くと共に、調整時にインダクタンス値が変
化するため、Q特性が変動し、出力レベルの変動等の特
性劣化を招くという問題点が有った。
【0028】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題点を鑑みてなされたものであり、コレクタ接地とされ
る第1の増幅手段と、ベース接地とされる第2の増幅手
段と、第1の増幅手段のエミッタに接続される電流源に
よって構成される一対の電圧帰還回路と、各電圧帰還回
路における第1の増幅手段のエミッタと第2の増幅手段
のベース間にそれぞれ接続され、かつ互いに直列接続さ
ている一対の抵抗によって構成された中点電位検出回
路と、各電圧帰還回路における第2の増幅手段のエミッ
タに接続される基準電圧源とを設けるようにして、各電
圧帰還回路における第1の増幅手段のベースをバイアス
電位の出力点とする高インピーダンス電位設定回路を形
成する。
【0029】本発明によれば、第1の増幅手段のバイア
ス電位の出力点を、高インピーダンスとすることができ
るため、この第1の増幅手段に接続される各種の電子回
路において高インピーダンス特性を有する電位の設定が
可能となり、接続される電子回路の特性に影響を与える
ことがなくなり、各種の電子回路設計の自由度を向上さ
せることができる。また、第1の増幅手段のコレクタを
流れる電流によって、等価的にインダクタンスを構成す
ることができる。
【0030】
【本発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態であ
る高インピーダンス電位設定回路について説明する。図
1は、本発明の実施の形態である高インピーダンス電位
設定回路を示したものである。この図に示す高インピー
ダンス電位設定回路1は、電圧帰還回路2、3、中点電
位検出回路4及び基準電圧源5によって構成されている
【0031】破線で示した電圧帰還回路2は、例えばコ
レクタ接地(エミッタ・フォロワ)とされているトラン
ジスタQ1 とベース接地とされているトランジスタQ
2 、及び電流源I1 、I2 で構成され、電圧帰還回路3
はコレクタ接地(エミッタ・フォロワ)とされているト
ランジスタQ4 と、ベース接地とされているトランジス
タQ3 及び電流源I3 、I4 で構成されている。一点鎖
線で示した中点電位検出回路4は、直列に接続されてい
る抵抗R1 、R 1 で構成され、一方の抵抗R1 の一端が
トランジスタQ1 のエミッタに接続されると共に、他方
の抵抗R1 の一端がトランジスタQ4 のエミッタに接続
される。また、抵抗R1 、R1 の他端と、トランジスタ
2 、Q3 のベースは接続されている。破線で示した基
準電圧源5は、電圧がV1 とされる直流電圧源であり、
電圧帰還回路2、3のトランジスタQ2 、Q3 のエミッ
タに接続されている。
【0032】このような高インピーダンス電位設定回路
1においては、電圧帰還回路2、3のトランジスタQ
2 、Q3 のエミッタ電位が基準電圧源5より供給されて
いるため、トランジスタQ2 、Q3 のベースであるc点
の電位が基準電圧源5の電圧V1 よりベース・エミッタ
間電圧VBEだけ高い電位となる。
【0033】また、電圧帰還回路2のトランジスタQ2
のコレクタは、トランジスタQ1 のベースと接続されて
いると共に、トランジスタQ1 のエミッタが抵抗R1
介してトランジスタQ2 のベースに接続されている。つ
まり、トランジスタQ1 はトランジスタQ2 のコレクタ
電位を抵抗R1 介してトランジスタQ2 のベースに帰還
している。
【0034】よって、トランジスタQ2 のコレクタ(ト
ランジスタQ1 のベース)である出力点aの電位は、c
点の電位より抵抗R1 の電圧降下分+トランジスタQ1
のベース・エミッタ間電圧VBEだけ高い電位となる。同
様に、電圧帰還回路3では、出力点bの電位がc点の電
位より抵抗R1 の電圧降下分+トランジスタQ4 のベー
ス・エミッタ間電圧VBEだけ高い電位となる。なお、ト
ランジスタQ2 、Q3 のコレクタに接続されている電流
源I1 、I3は、トランジスタQ2 3 の動作に必要
な電流を供給するものとする。
【0035】このような高インピーダンス電位設定回路
1は、以下(数6)、(数7)、(数8)で示すように
基準電圧源5の電圧V1 を定めることで、出力点a、b
及びc点のバイアスを所定の電位に設定することができ
る。
【数6】
【数7】
【数8】 但し、抵抗R1 に流れる電流ibが無視できない時は、
ibR1 の電圧降下分が出力点a,bの電位に加算され
る。
【0036】ところで、この出力点a、bは、それぞれ
トランジスタQ1 、Q4 のベースとトランジスタQ2
3 のコレクタだけに接続されているが、トランジスタ
2、Q3 のコレクタのインピーダンスは数10MΩで
あり、トランジスタQ1 、Q4 のベースのインピーダン
スはエミッタ抵抗のhfe倍、つまり2Rhfeとなるか
ら、インピーダンスが非常に高くなり、フィルター回路
等の高い精度が要求される回路に使用した場合でもカッ
トオフ周波数やQ特性に影響を与えないという利点があ
る。
【0037】ここで、このような本実施の形態の高イン
ピーダンス電位設定回路1のa、b点に例えば破線で示
したような交流的な信号処理が行われている機能回路
(以下、「機能回路」という)6が接続された場合につ
いて説明する。この場合、機能回路6の挿入によって
a、b点の電位が±ΔV2 変動したとすると、この電位
変動分に対応した±ΔV2 が抵抗R1 のa’、b’に発
生する。
【0038】ここで、抵抗R1 の電圧降下は、a’c間
とb’c間では逆極性となり、且つ、その絶対値が等し
くなるので中点cでの電圧変動は0である。つまり、機
能回路6がa、b点に挿入され、a点、b点に交流電圧
成分が発生した時、つまりa点、b点が開放されている
時に与えられるバイアス電圧がV2であり、機能回路6
を挿入することによってa点の電位がV2 +ΔV、b点
の電位がV2 −ΔVとなった時でも、c点の電位が(V
1 +VBE)は変動しないようになされいている。そし
て、抵抗R1 のa’点の電位がΔV上昇し、抵抗R1
b’点の電位がΔV減少する。従って、機能回路6を挿
入することによって、a点、b点に流入、流出する電流
は、無視することができ、高インピーダンス電位設定回
路となるものである。
【0039】以下、次の順序で上記した本実施の形態で
ある高インピーダンス電位設定回路1を用いた各種回路
について説明する。 1.完全積分器 2.時定数電圧制御完全積分器 3.アクティブインダクタンス回路 4.電圧制御アクティブインダクタンス回路 5.帯域通過フィルタ回路、及び低域通過フィルタ回路 6.イコライザ回路 7.帯域遮断フィルタ回路、及び高域通過フィルタ回路 8.可変制御型帯域通過フィルタ回路 9.Q一定可変制御型帯域通過フィルタ回路 10.ゲイン制御アンプ回路 11.AM同期検波回路 12.QPSK復調回路 13.クォドレイチャー式FM検波回路 14.FM検波回路、及びAFC検波回路
【0040】〈1.完全積分器〉図2は、本発明の実施
の形態である高インピーダンス電位設定回路1を用いて
完全積分器を構成した場合の一例を示したものであり、
この図に示す完全積分器10は、上記した高インピーダ
ンス電位設定回路1、及び電圧電流変換回路11によっ
て構成されている。なお、同一回路及び同一部品には同
一番号を付し説明は省略する。
【0041】電圧電流変換回路11はトランジスタQ
5 、Q6 、抵抗R2 、コンデンサC1及び電流源I5
6 で構成されており、トランジスタQ5 、Q6 のエミ
ッタ間に抵抗R2 が接続されている。また、トランジス
タQ5 、Q6 のコレクタ間には、コンデンサC1 が接続
されていると共に、高インピーダンス電位設定回路1の
出力点a、及び出力点bと接続されている。
【0042】また、トランジスタQ5 、Q6 のベースに
は、直流電源V2 でバイアスされた差動信号Vinが接続
されている。なお、高インピーダンス電位設定回路1の
電流源I1 、I3 は電圧電流変換回路11のトランジス
タQ5 、Q6 のコレクタにも接続されており、電流源を
共用するようになされている。またトランジスタQ5
6 のエミッタには電流源I5 、I6 が接続されてい
る。
【0043】このように構成されている完全積分器10
においては、差動信号源から入力される差動信号Vinを
トランジスタQ5 、Q6 、及びこのトランジスタのエミ
ッタ間に設けられている抵抗R2 で電流i1に変換して出
力するようになされている。従って、コンデンサC1
は電流源I1 、I3 より電流I+il、電流I−i1が供給
され、この電流の差分、つまり電流±i1が差動信号Vin
に対応して変化することにより、出力電圧Voが発生す
ることになる。この場合、コンデンサC1 の両端は、高
インピーダンス電位設定回路1の出力点a、bと接続さ
れるため、インピーダンスが非常に高くなり出力電圧V
oは、
【数9】 と示すことができる。よって、(1/s)項によって完
全に90°移相した出力を得ることができる。
【0044】このように本実施の形態である高インピー
ダンス電位設定回路1を用いて完全積分器10を構成す
れば、図19に示した従来の積分器で生じる(数1)で
示したような定数項の影響による位相誤差はなくすこと
ができる。なお、高インピーダンス電位設定回路1の電
流源I1 、I3 からは、それぞれ電流I+αが供給され
ることになるが、直流電圧源V1 に流れ込む電流は電圧
電流変換回路11に供給される電流I、Iを引いた残り
の電流2αとなる。
【0045】〈2.時定数電圧制御完全積分器〉図3
は、本実施の形態である高インピーダンス電位設定回路
1を用いて時定数電圧制御完全積分器を構成した場合の
一例を示したものである。この図に示す時定数電圧制御
完全積分器20は、高インピーダンス電位設定回路1、
電圧電流変換器11、11a及びフルバランス回路21
によって構成されている。すなわち、図2に示した完全
積分器10に電圧電流変換回路11a及びフルバランス
回路21を追加した構成とされている。なお、高インピ
ーダンス電位設定回路1及び電圧電流変換回路11は上
記した回路と同一構成とされているため、同一番号を付
し説明は省略する。
【0046】電圧電流変換回路11aはトランジスタQ
7 、Q8 、抵抗R2 、及び電流源I5 、I6 で構成され
ており、トランジスタQ7 、Q8 のベースには直流電源
2でバイアスされて差動信号源が接続されている。ま
た、このトランジスタQ7 、Q8 のエミッタ間には抵抗
2 が設けられており、差動信号源からベースに印加さ
れる差動信号Vinを電流i1に変換して出力するようにな
されている。
【0047】フルバランス回路21は、トランジスタQ
9 〜Q12のブリッジ回路で構成されており、トランジス
タQ9 、Q11のベースには電圧源V3 と可変電圧源Vc
の電圧が加算されて印加され、トランジスタQ10、Q12
のベースには電圧源V3 より所定の電圧が印加されてい
る。
【0048】また、トランジスタQ9 、Q10のエミッタ
は、電圧電流変換回路11aのトランジスタQ7 のコレ
クタと接続されていると共に、トランジスタQ11、Q12
のエミッタは、電圧電流変換回路11aのトランジスタ
8 のコレクタと接続されている。また、トランジスタ
9 、Q12のコレクタは、電圧電流変換回路11のトラ
ンジスタQ5 のコレクタと接続されていると共に、トラ
ンジスタQ10、Q11のコレクタは、電圧電流変換回路1
1のトランジスタQ6 のコレクタと接続されている。
【0049】このようにフルバランス回路21、及び電
圧電流変換回路11aを構成すると、電圧電流変換回路
11aを流れる電流i1は、可変電源Vcと電圧源V3
により定まる分流係数Kで分流されることになる(ただ
し、分流係数Kは±1以内とする)。すなわち、フルバ
ランス回路21、及び電圧電流変換回路11aは、可変
電圧源Vcによって電流を制御する電圧制御型の電圧電
流変換回路を構成していることになる。
【0050】従って、この電圧制御型電圧電流変換回路
と電圧電流変換回路11が電位設定回路1の出力点a、
及び出力点bに接続されることになり、コンデンサC1
の一方には、電流源I1 、I3 より電圧電流変換回路1
1のトランジスタQ5 のコレクタを流れる電流I+i1
と、フルバランス回路21のトランジスタQ9 のコレク
タを流れる電流I+Ki1が加算された電流が供給され、
他方にはトランジスタQ6 のコレクタを流れる電流I−
i1と、トランジスタQ8 のコレクタを流れる電流I−K
i1が加算された電流が供給されることになる。よって、
コンデンサC1 は0〜2倍の電流i1で充電され、コンデ
ンサC1 に発生する出力電圧Voは、
【数10】 と表されることになり、フルバランス回路21の分流係
数Kをによって時定数を可変できる時定数電圧制御完全
積分器を構成することができる
【0051】〈3.アクティブインダクタンス回路〉次
に、図4は本実施の形態である高インピーダンス電位設
定回路1を用いてアクティブ・インダクタンス回路を構
成した場合の一例を示したものである。この図に示すア
クティブ・インダクタンス回路30は高インピーダンス
電位設定回路1、電圧電流変換回路11、及び電圧シフ
ト回路31によって構成されている。
【0052】この図において、高インピーダンス電位設
定回路1及び電圧電流変換回路11は、図2に示した完
全積分器10と同一構成とされているがトランジスタQ
1 、Q4 のコレクタに出力点d及び出力点eが設けられ
ていると共に、電流源I7 、I8 が接続されている。
【0053】電圧シフト回路31はトランジスタQ13
18、及び電流源I9 、I10によって構成されており、
トランジスタQ13、Q16のベースは、高インピーダンス
電位設定回路1のトランジスタQ4 、Q1 の出力点d、
出力点eと接続されていると共に、差動信号Vinが供給
されている。
【0054】また、トランジスタQ13のエミッタは、ト
ランジスタQ14のベース及びコレクタと接続され、トラ
ンジスタQ14のコレクタは、トランジスタQ15のベース
及びコレクタに接続され、トランジスタQ15のエミッタ
は、電流源I9 と接続されている。
【0055】また、トランジスタQ16のエミッタは、ト
ランジスタQ17のベース及びコレクタと接続され、トラ
ンジスタQ17のコレクタは、トランジスタQ18のベース
及びコレクタに接続され、トランジスタQ18のエミッタ
は、電流源I10と接続されている。
【0056】このように構成される電圧シフト回路31
は、回路の動作点を合わせるため、入力される差動信号
VinをトランジスタQ13〜Q15、Q16〜Q18によって電
圧をシフトしてから出力するようになされており、この
場合、電圧シフト回路31から出力される差動信号Vi
n’は、3VBE分(VBEはベース・エミッタ間電圧)、
下方へシフトした電圧となり、この電圧が電圧電流変換
回路11に印加されることになる。
【0057】従って、高インピーダンス電位設定回路1
及び電圧電流変換回路11で構成される完全積分器10
には、電圧シフト回路31から電圧がシフトされた差動
信号Vin’が印加されることになり、コンデンサC1 2
両端には、入力された差動信号Vin’と移相が90°異
なった出力電圧Voが発生する。
【0058】また、出力電圧Voはエミッタフォロワと
されるトランジスタQ1 、Q4 によってバッファされ、
抵抗R1 、R1 によって電流iLに変換される。この
時、トランジスタQ1 、Q4 のコレクタを流れる直流分
の電流は、コレクタに接続されている電流源I7 、I8
によって相殺されるため、結果としてトランジスタ
1、Q4 のコレクタには、差動信号Vin’に対応した
電流iLが流れることになる。この時の電流iLは、
【数11】 と表すことができ、見掛け上は、
【数12】 のようなインダクタンスLが存在すると考えることがで
きる。また、この電流iLは、
【数13】 に示すように簡略化して表すことができる。
【0059】従って、電位設定回路1のトランジスタQ
1 、Q4 のコレクタに出力点d、出力点eを設ければ、
トランジスタ、抵抗及びコンデンサで等価的にインダク
タンスを構成することができることになり、このような
アクティブインダクタンス回路30をIC回路内に構成
することで、フィルタ回路等において高価で調整の必要
なコイル等の素子が不要になり、部品コスト、及び製造
コストを大幅に削減することが可能になる。
【0060】〈4.電圧制御アクティブインダクタンス
回路〉図5は本実施例の高インピーダンス電位設定回路
1を用いて電圧制御アクティブ・インダクタンス回路を
構成した場合の一例を示したものである。この図に示す
電圧制御アクティブインダクタンス回路40は、図4に
示したアクティブインダクタンス30にフルバランス回
路21を付加したものであり、差動信号源Vinによって
生じる電流i1をトランジスタQ7 〜Q12からなるフルバ
ランス回路21によって分流されるため、出力点d、e
から出力される電流iLは、
【数14】 のように表すことができ、見掛け上は
【数15】 のようなインダクタンスLが存在していると考えること
ができる。
【0061】従って、このように電圧制御アクティブイ
ンダクタンス回路40を構成すれば、可変電圧源Vcに
よってインダクタンス値を自由に可変できるインダクタ
ンスをIC回路等で構成することができるようになり、
例えば中心周波数を可変するアクティブフィルタ回路
や、電圧制御発振器等のインダクタンスとして用いれ
ば、フィルタ回路等において高価で調整の必要な例えば
コイル等の素子が不要になり、部品コスト及び製造コス
トの大幅な削減が可能となる。
【0062】〈 5.帯域通過フィルタ回路及び低域通
過フィルタ回路〉また、図6は本実施例の高インピーダ
ンス電位設定回路1を用いて帯域通過フィルタ回路及び
低域通過フィルタ回路を構成した場合の一例を示したも
のである。この図に示す帯域通過フィルタ回路(以下、
「BPF回路」という)及び低域通過フィルタ回路(以
下、「LPF回路」という)50は、図4に示したアク
ティブインダクタンス回路30、及び抵抗Rb 、Rb 及
びコンデンサCb /2からなる低域通過フィルタ回路に
よって構成されており、アクティブインダクタンス回路
30の出力点d、eがコンデンサCb /2の両端に接続
されている。つまり、図21に示す従来のBPF回路
は、インダクタンスLbが設けられているのに対して、
本実施の形態ではインダクタンスとしてアクティブイン
ダクタンス回路30を接続するようにしている。
【0063】このように構成されるBPF回路及びLP
F回路50において、アクティブインダクタンス回路3
0のインダクタンスの値を2Lとすると、コンデンサC
b /2に発生する出力電圧VBは、
【数16】 と示され、この電圧VBがBPF回路の出力電圧とな
る。
【0064】また、アクティブインダクタンス回路30
のコンデンサC1 に発生する電圧VLは、
【数17】 と表され、LPF回路の出力電圧となる。
【0065】なお、BPF回路の出力電圧VB、及びL
PF回路の出力電圧VLは、図2に示した完全積分器1
0の入出力の関係にあり、位相差は90°となる。ま
た、抵抗R1 、R1 の合成抵抗と抵抗R2 、及びコンデ
ンサCb /2とコンデンサC1 が等しいときは、中心周
波数foでLPF回路の出力電圧VLの振幅が、BPF
回路の出力電圧VBの振幅と一致するようになる。
【0066】このようにアクティブインダクタンス回路
30を用いてBPF回路及びLPF回路を構成すること
で、コイル等のインダクタンスを用いることなく、BP
F回路及びLPF回路を構成することができるため、例
えば帯域制限回路や電圧制御発振器等の回路をIC回路
内で構成することが可能になり、部品点数、製造コスト
及び回路基板面積等の大幅な削減を実現することができ
る。
【0067】〈6.イコライザ回路〉図7は、本実施例
の高インピーダンス電位設定回路1を用いてイコライザ
ー回路を構成した場合の一例を示したものである、この
図に示すイコライザ回路(以下、「EQ回路」と示す)
60は、図6に示したBPF回路及びLPF回路50
と、2倍回路61a、61b、及び加算器62a、62
bより構成される。なお、BPF回路及びLPF回路5
0の説明はここでは省略する。
【0068】2倍回路61a、61bは、コンデンサC
b /2にそれぞれ接続されており、出力電圧VBの電圧
レベルを2倍にして逆位相の電圧(−2VB)を出力し
ている。加算器62a、62bは、差動信号源から入力
される差動信号Vin、と2倍回路61a、61bから出
力される出力電圧(−2VB)を加算して、出力電圧V
EQを出力するようになされている。
【0069】この時、アクティブインダクタンス回路3
0のインダクタンスの値を2Lとすると、出力電圧VEQ
は、
【数18】 と示すことができる。この式は分子と分母が同一の係数
s、及び常数から成立しているので、周波数特性2 依存
しない信号波形の変換作用を有する。この回路は、図6
に示したようなBPF回路及びLPF回路50を用いて
EQ回路60をIC回路内に構成することが可能であ
り、部品点数、製造コスト、回路基板面積等の大幅な削
減が実現できる。
【0070】〈7.帯域遮断フィルタ回路及び高域通過
フィルタ回路〉図8は本実施例の高インピーダンス電位
設定回路1を用いて帯域遮断フィルタ回路及び高域通過
フィルタ回路を構成した場合の一例を示したものであ
る。この図に示す帯域遮断フィルタ回路(以下、「TR
AP回路」という)及び高域通過フィルタ回路(以下、
「HPF回路」という)70は、図4に示したアクティ
ブインダクタンス回路30、図1に示した高インピーダ
ンス電位設定回路1b、及び直列に接続された抵抗Rt
、コンデンサCt /2からなる高域通過フィルタ回路
で構成されている。なお同一部品には同一番号を付し説
明は省略する。
【0071】この場合、アクティブインダクタンス回路
30の電位設定回路1aの出力点d、eは、高インピー
ダンス電位設定回路1bの出力点a1 、b1 及びコンデ
ンサCt /2、Ct /2と接続されている。すなわち、
図22に示した従来のTRAP回路ではインダクタンス
2Lが設けられているのに対して、本実施の形態ではア
クティブインダクタンス回路30をインダクタンスとし
て接続した構成とされている。
【0072】このように構成されるTRAP回路及びH
PF回路70においては、アクティブインダクタンス回
路30の出力点d及び出力点eが、電位設定回路1bの
出力点a1 、b1 と接続されているため、高インピーダ
ンスになり、出力点d及び出力点eの電位が接続される
回路のインピーダンスによって影響されなくなる。
【0073】よって、直列に接続されている抵抗Rt と
コンデンサCt /2間の電圧VTが、TRAP回路の特
性を有する出力電圧となり、アクティブインダクタンス
回路30のインダクタンスを2Lとした場合、
【数19】 と表すことができる。
【0074】また、コンデンサCt /2、Ct /2とア
クティブインダクタンス回路30の出力点d−e間の電
圧VHは、HPF回路の特性を有する出力電圧とされ、
【数20】 と表すことができる。
【0075】またさらに、アクティブインダクタンス3
0のコンデンサC1 に発生する電圧VBは、BPF回路
の特性を有する出力電圧とされ、
【数21】 と示すことができる。
【0076】すなわち図8に示したようにTRAP回路
及びHPF回路を構成すれば、コイル等のインダクタン
スを用いることなく、出力電圧を得ることが可能になる
ため、帯域制限回路や電圧制御発振器等の回路をIC回
路で構成して部品点数、製造コスト、及び回路基板面積
等の大幅な削減が実現することができる。
【0077】〈8.可変制御型帯域通過フィルタ回路〉
図9は、本実施例の高インピーダンス電位設定回路を用
いて可変制御型帯域通過フィルタ回路を構成した場合の
一例を示したものである。この図に示す可変制御型帯域
通過フィルタ回路(以下、「可変制御型BPF回路」と
いう)80は、図5に示した電圧制御アクティブインダ
クタンス回路40、と、抵抗Rb、Rb、コンデンサC
b/2からなるフィルタ回路より構成されている。すな
わち、図21に示す従来のBPF回路において、インダ
クタンスLbが設けられているのに対して、本実施の形
態では電圧制御アクティブインダクタンス回路40をイ
ンダクタンスとして接続している。
【0078】電圧制御アクティブ・インダクタンス回路
40は、上述したが可変電圧源Vcによって定まる分流
係数Kにより電流が制御できるため、結果的にインダク
タンスの値を自由に可変することができる。従って、こ
のような可変制御型帯域通過フィルタ回路80では、コ
ンデンサCb/2から出力されるBPF回路の出力電圧
VBは、
【数22】 と表され、可変電源Vcによって定まる係数Kにより可
変することができる。
【0079】また、この時の中心周波数foは、
【数23】 と示され、同様に可変電圧源Vcによって定まる係数K
で中心周波数foを可変することができる。
【0080】〈9.Q一定電圧制御型帯域通過フィルタ
回路〉また、図10は、Q特性を一定にした可変制御型
帯域通過フィルタ回路の構成を示したものである。この
図に示すQ一定の可変制御型帯域通過フィルタ回路(以
下、「Q一定可変制御型BPF回路」という)90は、
電圧シフト回路31、電圧制御電圧電流変換回路91
a、91b、及び可変制御型BPFフィルタ回路80よ
って構成され、この電圧制御型BPF回路80の出力点
d−e間に電圧制御電圧電流変換回路91a、91bが
接続されている。また電圧シフト回路31が差動信号源
Vinと可変制御型BPFフィルタ回路80との間に設け
られている。
【0081】電圧シフト回路31は、図4において説明
したように入力される差動信号Vinを3VBE分シフトし
て電圧制御電圧電流変換回路91aに供給している。電
圧制御電圧電流変換回路91aは、3VBE分シフトされ
た差動信号Vin’と、BPF回路の出力電圧VBを抵抗
Rbで電流i3及びi2に変換して逆位相で加算すると
共に、可変電圧源VcによってトランジスタQ9 〜Q12
に分流係数Kが与えられており、出力点d、eから電流
iLを引きこむようになされている。
【0082】また、電圧制御電圧電流変換回路91bに
おいては、コンデンサC1 に発生するLPF回路の出力
電圧VLを電流に変換すると共に、制御電圧Vcによっ
てトランジスタQ9 〜Q12に分流係数Kが与えられてお
り、出力点d、eから電流iLを引きこむようになされ
ている。
【0083】この結果、コンデンサCb/2に発生する
BPF回路の出力電圧VBは、
【数25】 と表すことができる。また、この時の中心周波数fo
は、
【数26】 と表され、さらにQは
【数27】 と表すことができる。つまり、分流係数Kにより中心周
波数foのみが可変され、Qを一定にすることができ
る。
【0084】このようにQ一定可変制御型BPF回路9
0を構成することで、インダクタンスの値を可変した際
に発生するQの変化が解消されることになり、例えばF
M検波器、電圧制御発振器等に用いて中心周波数foの
調整した場合でもQの変動による特性の劣化を回避する
ことができる。
【0085】〈10.ゲイン制御アンプ回路〉図11
は、本実施例である高インピーダンス電位設定回路1を
用いてゲイン制御アンプ回路を構成した場合の一例を示
したものである。この図に示すゲイン制御アンプ回路1
00は、電圧電流変換回路101、高インピーダンス電
位設定回路1、電圧制御型電圧電流変換回路91、バッ
ファ回路102より構成されており、高インピーダンス
電位設定回路1の出力点a、bに電圧電流変換回路10
1、及び電圧制御電圧電流変換回路91が接続されてい
る。また、高インピーダンス電位設定回路1のトランジ
スタQ1 、Q4 のエミッタには、バッファ回路102が
接続されている。なお、同一部品には同一番号を付し、
説明を省略する。
【0086】電圧電流変換回路101は、差動信号源か
ら入力される差動信号Vinを電流に変換して抵抗R3
両端に供給している。バッファ回路102は高インピー
ダンス電位設定回路1のトランジスタQ1 、Q4 のエミ
ッタから出力される出力電圧Voをバッファして、電圧
制御電圧電流変換回路91に入力している。
【0087】電圧制御電圧電流変換回路91は、例えば
抵抗R3 と等しく設定された抵抗R2 によって、バッフ
ァ回路101から供給される出力電圧Voを電流に変換
すると共に、トランジスタQ9 〜Q12で構成されるフル
バランス回路によって分流係数Kが与えられており、電
圧電流変換回路101の抵抗R3 に電流を帰還するよう
になされている。
【0088】この場合、出力電圧Voは、
【数28】 と定まり、分流係数Kによりゲインを可変することがで
きる。従って、抵抗R2 とR3 の抵抗比以上のゲインを
得ることが可能になり、分流係数Kが1の場合、ゲイン
は理論上無限大となる。また、基準電圧源V1 により出
力動作点が定まり、出力のダイナミックレンジ等の性能
を安定にすることができる。
【0089】以下、図2〜図11において説明した各種
の回路を組み合わせることによって構成される電子回路
を示す。
【0090】〈11.AM同期検波回路〉図12は、A
M同期検波回路の構成のブロック図の一例を示したもの
である。この図に示すAM同期検波回路は、掛け算器1
11a、111b、LPF回路112、電圧制御発振器
113によって構成されている。掛け算器111a、1
11bにはAM変調波信号が入力されていると共に、後
述するが掛け算器111aには電圧制御発振器113か
らAM変調波信号と同相の出力電圧VBが供給され、掛
け算器111bには電圧制御発振器113からAM変調
波信号と位相が90°異なった出力電圧VLが供給され
ている。また、掛け算器111b、LPF回路112、
及び電圧制御発振器113でPLLループ回路を構成し
ており、掛け算器111bの出力電圧をLPF回路11
2を介して電圧制御発振器113に制御電圧Vcとして
帰還している。
【0091】電圧制御発振器113は図13に示すよう
に増幅器115及びBPF回路90で構成されると共
に、BPF回路90は例えば図10に示したQ一定可変
制御型BPF回路とされている。このBPF回路90
は、出力電圧VBの一部を増幅器115に帰還してお
り、中心周波数foで発振する発振回路を構成するよう
になされている。また、電圧制御発振器113の発振回
路は、Q一定可変制御型BPF回路を用いられているた
め、出力電圧としてBPF回路の電圧信号VBと、この
電圧信号VBと90°位相が異なったLPF回路の出力
電圧VLの2信号の発振波形を出力することができる。
【0092】このように電圧制御発振器113を構成す
ることで、入力されるAM変調波信号に対して同一周波
数で90°の位相差を有する出力電圧VLを掛け算器1
11bに供給して、AM変調波信号と掛け合わせること
で制御電圧Vcを得るようにしている。一方、電圧制御
発振器113から出力されるAM変調波信号と同相とさ
れる出力電圧VBを掛け算器111aに供給して、AM
変調波信号と掛け合わせることでAM検波出力を得るよ
うにしている。
【0093】すなわち、電圧制御発振器113から出力
電圧としてAM変調波信号と同相の出力信号VBと、位
相が90°異なった出力信号VLを取り出すことで、従
来は特性的に問題のある90°移相器を用いていたAM
同期検波回路を、90°移相器を用いることなく構成す
ることができるようになり、性能の向上を図ることがで
きる。
【0094】〈12.QPSK復調回路〉図14はQP
SK復調回路の構成の一例を示したものであり、掛け算
器121a、121b、121c、LPF回路112、
電圧制御発振器113、及び加算器122a、122b
によって構成される。ここで、電圧制御発振器113は
例えば上記した図13に示す電圧制御発振器と同一の構
成とされており、QPSK変調波信号と同相の出力信号
VBと、位相が90°異なった出力信号VLを出力す
る。
【0095】この電圧制御発振器113から出力される
電圧VLは、減算器122、加算器123、掛け算器1
21cに入力されており、掛け算器121cで入力され
るQPSK変調波信号と掛け合わされて制御電圧Vcを
出力する。一方、電圧制御発振器113から出力される
QPSK変調波信号と同相とされる電圧VBは、加算器
123及び減算器122に供給される。
【0096】ここで、図10において説明したがBPF
回路90に設けられている抵抗R1、R1 の合成抵抗2
1 と抵抗R2 、及びコンデンサCb/2とコンデンサ
1がそれぞれ等しいとき、出力電圧VBと出力電圧V
Lは同一振幅となるため、このように構成して減算器1
22で電圧VBから電圧VLを減算すれば、入力される
QPSK変調波信号に対して135°の位相差を持つ電
圧信号が出力されることになる。一方、加算器123で
は、電圧VBと電圧VLを加算すれば、QPSK変調波
信号に対して45°の位相差を持つ信号が出力されるこ
とになる。
【0097】そして、掛け算器121aでは、入力信号
に対して135°の位相差を持つ電圧信号と入力される
QPSK信号を掛け合わせることでI信号が出力するよ
うになされている。また掛け算器121bでは、入力信
号に対して45°の位相差を持つ電圧信号と入力される
QPSK信号を掛け合わせることでQ信号が出力するよ
うになされている。
【0098】よって、このようにQPSK復調回路を構
成すれば、特性的に問題のある45°移相器を用いるこ
となくQPSK復調回路を構成することができるように
なり、性能の向上を図ることができる。
【0099】〈13.クゥオドレイチャー式FM検波回
路〉図15〜図17は、クゥオドレイチャー式FM検波
回路の構成例を示したものである。図15に示すクゥオ
ドレイチャー式FM検波回路は、完全積分器10、位相
弁別器131、BPF回路50により構成される。ここ
で、完全積分器10は図2に示したような構成とされ、
またBPF回路50は図6に示したBPF&LPF回路
によって構成されている。
【0100】このように構成されるクゥオドレイチャー
式FM検波回路において、完全積分器10は入力される
FM変調波信号を90°移相したFM変調波信号に変換
して移相弁別器131に出力する。BPF回路50は、
図6において説明したようにFM変調波信号の中心周波
数foを基準にして周波数の高低により移相量が0°を
中心に上下したFM変調信号を出力するようになされて
いる。
【0101】位相弁別器131は、完全積分器10から
出力される位相が90°異なったFM変調波信号と、B
PF回路50から出力されるFM変調波信号を掛け合わ
せて検波信号を出力するようになされている。
【0102】従って、このように位相性能に優れた完全
積分器10を用いてクゥオドレイチャー式FM検波回路
を構成すると、従来のように特性的に問題があった90
°移相器を用いる必要がなく、検波出力の性能を従来よ
り向上させることができる。また、図6に示したような
BPF回路50を用いることで、コイル等のインダクタ
ンスを用いることなくIC回路内にBPF回路を構成す
ることができるので、部品点数、製造コスト、及び回路
基板面積等の大幅な削減を実現することができる。
【0103】また、図16に示すクゥオドレイチャー式
FM検波回路は、位相弁別器131、LPF回路50に
より構成されている。なお、LPF回路50は図6に示
したBPF&LPF回路である。このようにLPF回路
50の出力電圧VLとFM変調波信号とを位相弁別器1
31で位相弁別して検波出力を得るようにすれば、従来
は特性的に問題のある90°移相器を使用することなく
クゥオドレイチャー式FM検波回路を構成することがで
きるので、検波出力の性能を従来より向上することがで
きる。また、図6に示したようなLPF回路50を用い
ることで、コイル等のインダクタンスを用いることなく
IC回路内にLPF回路を構成することができるので、
部品点数、製造コスト、回路基板面積等の大幅な削減が
実現できる。
【0104】また、図17に示すクゥオドレイチャー式
FM検波回路は、完全積分器10、位相弁別器131、
EQ回路60によって構成されており、完全積分器10
は例えば図2に示すような回路を用いると共に、EQ回
路として例えば図7に示すようなEQ回路70を用いて
構成している。このようにクゥオドレイチャー式FM検
波回路を構成した場合、EQ回路60の位相の周波数感
度特性は、BPF回路及びLPF回路50の2倍である
ため、同一のQで構成した場合に検波出力レベルを2倍
にすることができる。つまり、図15及び図16に示し
たクゥオドレイチャー式FM検波回路と比較して検波出
力レベルが2倍になる。
【0105】従って、BPF回路及びLPF回路50を
用いたクゥオドレイチャー式FM検波回路に対して、さ
らにS/N特性に優れたクゥオドレイチャー式FM検波
回路を実現することができる。
【0106】〈14.FM検波回路及びAFC検波回
路〉図18は本実施の形態のFM検波回路及びAFC検
波回路の構成の一例を示したものである。この図に示す
FM検波回路及びAFC検波回路は、時定数電圧制御完
全積分器20、レベル検波器141a、141b、及び
コンパレータ142により構成されている。時定数電圧
制御完全積分器20は図3に示したように入力される差
動信号Vinを90°移相して電圧Voとして出力し、こ
の出力電圧Voは、(数10)で示したように制御電圧
Vcにより定まる分流係数Kにより時定数を可変するこ
とができる。また、その時のレベルは、
【数28】となり、中心周波数foにおいて入力される
差動信号Vinと一致する。
【0107】レベル検波器141aは、差動信号Vinの
レベルを検波して、レベル検波電圧V1 をコンパレータ
142に供給する。またレベル検波器141bは、時定
数電圧制御完全積分器20から出力される電圧Voのレ
ベルを検波して、レベル検波電圧V2 をコンパレータ1
42に供給する。コンパレータ142はレベル検波器1
41a、及び141bから供給されるレベル検波電圧V
1 及びV2 の電圧レベルを比較して、その比較結果の一
部を時定数電圧制御完全積分器20の制御電圧Vcとし
て帰還している。
【0108】すなわち、レベル検波器141a、141
bの出力電圧V1 及びV2 が等しくなるように帰還ルー
プを動作させることにより、時定数電圧制御完全積分器
20からの出力電圧Voが差動信号Vinと同レベルとな
るように分流係数Kを設定するようになされている。よ
って、入力周波数は、
【数29】 に示すような周波数foとなる。
【0109】つまり、入力される差動信号Vinが周波数
変動した場合、コンパレータ142から出力される制御
電圧Vcは、変動に追随して変化することになり、時定
数電圧制御完全積分器20が周波数−電圧変換器として
作用することになる。ここで、例えば分流係数Kが制御
電圧Vcと線形関係(比例関係)にあるときは周波数と
制御電圧Vcの関係も線形関係となり、FM検波回路及
びAFC検波回路に用いると非常にリニアリティ特性の
優れた検波出力を得ることができる。
【0110】従って、このように構成されたFM検波回
路及びAFC検波回路は、従来の位相弁別器を用いた回
路と比べて非常にリニアリティ特性の優れた検波出力を
得ることができる。また、コイル等のインダクタンスを
用いることなく全てIC回路内で構成できるので、部品
点数、製造コスト、回路基板面積等の大幅な削減が実現
できるという利点もある。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように本発明の高インピー
ダンス電位設定回路においては、一対の電圧帰還回路と
中点電位検出回路と基準電圧源とを設け、電圧帰還回路
を構成する第1の増幅手段のベースをバイアス電位の出
力点が高インピーダンスとなるようにしているため、各
種回路において高インピーダンス特性を有する電位の設
定が可能となり、接続される電子回路の特性に影響を与
えることがなくなり、回路設計の自由度を向上させるこ
とができる。また、第1の増幅手段に流れる電流によっ
て、等価的インダクタンスを構成することができるた
め、IC回路内に等価的にインダクタンスを構成できる
ようになる。
【0112】さらに、本発明の高インピーダンス電位設
定回路を用いて、各種の電子回路を構成すれば、IC回
路内に等価的にインダクタンスを構成することができる
ため、コイル等の高価で調整が必要な素子が不要にな
り、部品コスト及び製造コストを大幅に削減することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である高インピーダンス電
位設定回路を示した図である。
【図2】本発明の実施の形態である高インピーダンス電
位設定回路を用いて完全積分器を構成した場合の一例を
示した図である。
【図3】本発明の実施の形態である高インピーダンス電
位設定回路を用いて時定数電圧制御完全積分器を構成し
た場合の一例を示した図である。
【図4】本発明の実施の形態である高インピーダンス電
位設定回路を用いてアクティブ・インダクタンスを構成
した場合の一例を示した図である。
【図5】本発明の実施の形態である高インピーダンス電
位設定回路を用いて電圧制御アクティブ・インダクタン
スを構成した場合の一例を示した図である。
【図6】本発明の実施の形態である高インピーダンス電
位設定回路を用いて帯域通過フィルタ回路及び低域通過
フィルタ回路を構成した場合の一例を示した図である。
【図7】本発明の実施の形態である高インピーダンス電
位設定回路を用いてイコライザ回路を構成した場合の一
例を示した図である。
【図8】本発明の実施の形態である高インピーダンス電
位設定回路を用いて帯域除去フィルタ回路及び高域通過
フィルタ回路を構成した場合の一例を示した図である。
【図9】本発明の実施の形態である高インピーダンス電
位設定回路を用いて可変制御型帯域通過フィルタ回路を
構成した場合の一例を示した図である。
【図10】本発明の実施の形態である高インピーダンス
電位設定回路を用いてQ一定可変制御型帯域通過フィル
タ回路を構成した場合の一例を示した図である。
【図11】本発明の実施の形態である高インピーダンス
電位設定回路を用いてゲイン制御アンプ回路を構成した
場合の一例を示した図である。
【図12】本発明の実施の形態である各種電子回路を組
み合わせて構成したAM同期検波回路のブロック図であ
る。
【図13】本発明の実施の形態である各種電子回路を組
み合わせて構成した電圧制御発振器のブロック図であ
る。
【図14】本発明の実施の形態である各種電子回路を組
み合わせて構成したQPSK復調回路のブロック図であ
る。
【図15】本発明の実施の形態である各種電子回路を組
み合わせて構成した第1のクゥオドレイチャー式FM検
波回路のブロック図である。
【図16】本発明の実施の形態である各種電子回路を組
み合わせて構成した第2のクゥオドレイチャー式FM検
波回路のブロック図である。
【図17】本発明の実施の形態である各種電子回路を組
み合わせて構成した第3のクゥオドレイチャー式FM検
波回路のブロック図である。
【図18】本発明の実施の形態である各種電子回路を組
み合わせて構成したFM検波回路及びAFC検波回路の
ブロック図である。
【図19】従来の電位設定回路の一例を示した図であ
る。
【図20】従来の積分器の一例を示した図である。
【図21】従来の帯域通過フィルタ回路の一例を示した
図である。
【図22】従来の帯域除去フィルタの一例を示した図で
ある。
【図23】従来のゲイン制御アンプ回路の一例を示した
図である。
【図24】従来の電圧制御発振器のブロック図の一例を
示した図である。
【図25】従来のAM同期検波回路のブロック図の一例
を示した図である。
【図26】従来のQPSK復調回路のブロック図の一例
示した図である。
【図27】従来のFM検波回路のブロック図の一例を示
した図である。
【符号の説明】
1、1a、1b 高インピーダンス電位設定回路 2、3 電圧帰還回路 4 中点電位設定回路 5 基準電圧源 10 完全積分器 11、11a、11b、101 電圧電流変換回路 20 時定数電圧制御完全積分器 21 フルバランス回路 30 アクティブインダクタンス回路 31 電圧シフト回路 40 電圧制御アクティブインダクタンス回路 50 帯域通過フィルタ回路及び低域通過フィルタ回路 60 イコライザ回路 61a、61b 2倍回路 62a、62b、123 加算器 122 減算器 70 帯域遮断フィルタ回路及び高域通過フィルタ回路 80 可変制御型帯域通過フィルタ回路 90 Q一定可変制御型帯域通過フィルタ回路 91、91a、91b 電圧制御電圧電流変換回路 100 ゲイン制御アンプ回路 102 バッファ回路 111a、111b、121a、121b、121c
掛け算器 112、112 LPF回路 113 電圧制御発振器 115 増幅器 131 移相弁別器 141a、141b レベル検波器 142 コンパレータ R 抵抗 C コンデンサ Q トランジスタ V1 〜V3 直流電圧源 Vin 差動信号源 I1 〜I14 電流源
【数24】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−218799(JP,A) 特開 昭60−261209(JP,A) 特開 昭60−149216(JP,A) 特開 平7−74589(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03F 3/45 H03H 11/46

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コレクタ接地とされる第1の増幅手段
    と、ベース接地とされる第2の増幅手段と、記第1の
    増幅手段のエミッタに接続される電流源によって構成さ
    れる一対の電圧帰還回路と、 該各電圧帰還回路における記第1の増幅手段のエミッ
    タと上記第2の増幅手段のベース間にそれぞれ接続さ
    れ、かつ互いに直列接続されている一対の抵抗によって
    構成された中点電位検出回路と、 上記各電圧帰還回路における第2の増幅手段のエミッタ
    に接続されている基準電圧源とを備え、 上記各電圧帰還回路における第1の増幅手段のベースを
    バイアス電位の出力点としたことを特徴とする高インピ
    ーダンス電位設定回路。
  2. 【請求項2】 コレクタ接地とされる第1の増幅手段
    と、ベース接地とされる第2の増幅手段と、記第1の
    増幅手段のエミッタに接続される電流源によって構成さ
    れる一対の電圧帰還回路と、 該各電圧帰還回路における記第1の増幅手段のエミッ
    タと上記第2の増幅手段のベース間にそれぞれ接続さ
    れ、かつ互いに直列接続されている一対の抵抗によって
    構成された中点電位検出回路と、 上記各電圧帰還回路における第2の増幅手段のエミッタ
    に接続されている基準電圧源とを備え、 上記各電圧帰還回路における第1の増幅手段のベースを
    バイアス電位の出力点とし、該バイアス電位の出力点に
    コンデンサを負荷インピーダンスとする電圧電流変換回
    路を接続し、 完全積分器回路を構成したことを特徴とする電子回路。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のバイアス電位の出力点
    に、フルバランス回路で構成される電圧制御電圧電流変
    換回路を接続し、 時定数制御積分器回路を構成したことを特徴とする電子
    回路。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載のコンデンサを負荷とす
    る電圧電流変換回路の差動入力端子に、電圧シフト回路
    の出力を供給すると共に、 該電圧シフト回路の入力を上記第1の増幅手段のコレク
    タに接続し、 上記電圧シフト回路の入力側から見たインピーダンスが
    誘導性となるアクティブインダクタンス回路を構成した
    ことを特徴とする電子回路。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のコンデンサを負荷とす
    る電圧電流変換回路の出力側に、フルバランス回路で構
    成される電圧制御電圧電流変換回路を接続し、 電圧制御アクティブインダクタンス回路を構成したこと
    を特徴とする電子回路。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の第1の増幅手段のコレ
    クタに、低域通過フィルタ回路を接続し、 低域通過フィルタ回路及び帯域通過フィルタ回路を構成
    したことを特徴とする電子回路。
  7. 【請求項7】 請求項4に記載の電圧シフト回路の入力
    電圧を2倍にする2倍回路と、 該2倍回路の出力電圧と入力差動信号とを加算する加算
    回路を接続し、 イコライザ回路を構成したことを特徴とする電子回路。
  8. 【請求項8】 請求項4に記載の電圧シフト回路の入力
    に、第2の高インピーダンス電位設定回路から所定の電
    位を供給し、 高域通過フィルタ回路及び帯域除去フィルタ回路を構成
    したことを特徴とする電子回路。
  9. 【請求項9】 請求項5に記載の電圧シフト回路の入力
    側に容量性インピーダンスを接続し、 可変制御帯域通過フィルタ回路を構成したことを特徴と
    する電子回路。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載の電圧シフト回路の出
    力に、フルバランス回路と電圧電流変換回路で構成され
    る電圧制御電圧電流変換回路を接続すると共に、 上記第1の増幅手段のコレクタに、上記電圧シフト回路
    の入力と、 第2のフルバランス回路と第2の電圧電流変換回路で構
    成される第2の電圧制御電圧電流変換回路とを接続し、 Q一定可変制御帯域通過フィルタ回路を構成したことを
    特徴とする電子回路。
  11. 【請求項11】 コレクタ接地とされる第1の増幅手段
    と、ベース接地とされる第2の増幅手段と、前記第1の
    増幅手段のエミッタに接続される電流源によって構成さ
    れる一対の電圧帰還回路と、 該各電圧帰還回路における前記第1の増幅手段のエミッ
    タと上記第2の増幅手段のベース間に接続される一対の
    抵抗を備え、かつ、該抵抗の一端が上記第2の増幅手段
    の各ベースと接続されている中点電位検出回路と、 上記各電圧帰還回路における第2の増幅手段のエミッタ
    に接続されている基準電圧源とを備え、 上記各電圧帰還回路における第1の増幅手段のベースを
    バイアス電位の出力点とし、該バイアス電位の出力点に
    抵抗負荷インピーダンスとして接続された第1の電圧
    電流変換回路と、上記出力点に接続され、 フルバランス回路と第2の電圧
    電流変換回路とを含む電圧制御電圧電流変換回路と、 上記第1の増幅手段のエミッタに接続されたバッファ回
    と、 を備えたことを特徴とする電子回路。
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