JP3484602B2 - 陶磁器 - Google Patents

陶磁器

Info

Publication number
JP3484602B2
JP3484602B2 JP04849998A JP4849998A JP3484602B2 JP 3484602 B2 JP3484602 B2 JP 3484602B2 JP 04849998 A JP04849998 A JP 04849998A JP 4849998 A JP4849998 A JP 4849998A JP 3484602 B2 JP3484602 B2 JP 3484602B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clay
colored
porcelain
white porcelain
white
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP04849998A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11209168A (ja
Inventor
盛也 今村
Original Assignee
有限会社啓祥製陶所
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 有限会社啓祥製陶所 filed Critical 有限会社啓祥製陶所
Priority to JP04849998A priority Critical patent/JP3484602B2/ja
Publication of JPH11209168A publication Critical patent/JPH11209168A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3484602B2 publication Critical patent/JP3484602B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は,有色陶土を生地原料として生
地成形を行った部材と白色陶土(以下,白磁陶土とい
う。)とを接着して焼成した食卓用,美術品用などの陶
磁器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】白磁は,高い温度で焼成するため堅く,
また昔から国内外でその美しさで珍重され,白磁器を求
める需要は,ますます拡大している。一方,白磁陶土の
産地は,国内的にみれば散在しており,また産出量にも
限度がある。したがって,白磁のやきものを作る場合
は,出来るだけ白磁陶土の節約が要求され,その一策と
して,美観を求めるられる部分に白磁を使用し,他の部
分例えばその白磁を支える部分等に豊富な量を産出する
有色な陶土例えば信楽焼や唐津焼など各地で生産される
土物系の陶土を使用することも考えられる。なお,上記
土物系の陶土を,本願では有色陶土という。また,白磁
の持つ華麗さと,有色素地の持つ重厚さを適宜に活用し
て,どっしりしてしかも華麗な焼物を作ることなども考
えられる。しかし,有色陶土と白磁陶土とは,物性が違
うので,有色陶土と白磁陶土とを一体成形して焼成した
場合,有色陶土と白磁陶土との馴染みや窯内外での焼成
又は冷却時の熱膨張率又は収縮率の差によって,有色陶
土と白磁陶土との接着部で剥離,ひび割れが生じて製品
化が出来なかった。
【0003】
【問題を解決しようとする課題】上記の需要と問題点と
を解決するためには,有色陶土の改良,接着材の開発,
接着方法の工夫等が課題であった。すなわち, 1)有色陶土を白磁陶土の熱膨張率,収縮率とに出来る
だけ近いものに改良する。 2)有色陶土と白磁陶土とを接着して焼成する場合,有
色陶土および白磁陶土のそれぞれに良く馴染み接着効率
が良く,しかも有色陶土と白磁陶土との熱膨張率,収縮
率の差を出来るだけ緩衝する接着材を開発すること。 3)製品になった時点で,有色陶土と白磁陶土との接着
力が高いような製造方法を工夫すること。 である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明では, (1)有色陶土に熱物性調整材すなわち白磁陶土の熱膨
張率又は収縮率に近いものを混入して改良有色陶土を作
り,その改良有色陶土と,白磁陶土と,を接着し,焼成
する。 (2)上記熱物性調整材を混入した改良有色陶土と白磁
陶土とを練込んだ白磁練込改良有色陶土と,白磁陶土
と,を接着し焼成する。 (3)上記熱物性調整材を混入した改良有色陶土の数種
類と白磁陶土とを練込んだ白磁練込複素材改良有色陶土
と,白磁陶土と,を接着し焼成する。 (4)上記熱物性調整材を混入した改良有色陶土で成形
した生地に白磁陶土を側面接着し又は上記生地の中に白
磁陶土を埋込んで焼成する。 (5)有色陶土と白磁陶土とを主成分とし,ガラス粉,
石灰釉および水を混練した陶磁器用接着材を作る。
【0005】まず,有色陶土の改良には,次の手段を講
じた。 市販されている黒泥土又は清和土等の有色陶土に,
白磁陶土を精製するとき不純物として排出される珪又は
乾燥水酸化アルミニュウム等(以下,珪等という。)を
混入する。 珪等を混入した黒泥土又は清和土等の有色陶土に水
を加えて攪拌し,脱水して加工成形に適した有色陶土に
仕上げる。(以下,この有色陶土を改良有色陶土とい
う。) または,改良有色陶土と白磁陶土とを練り込んだ有
色陶土に仕上げる。(以下,この有色陶土を白磁練込改
良有色陶土という。) 更には,改良有色陶土の数種と,白磁陶土と,を練
り込んだ有色陶土に仕上げる。(以下,この陶土を白磁
練込入複素材改良有色陶土という。) なお,以下,必要に応じて,上記の一般に市販されてい
る黒泥土,清和土などを有色陶土等と略記し,改良され
た改良有色陶土,白磁練込改良有色陶土,白磁練込複素
材改良有色陶土を改良有色陶土等と略記する。
【0006】次に,接着材の開発は次の手段で行う。 白磁陶土と有色陶土等を主成分とし,ガラス粉,石
灰釉,水を混合して適宜な時間ミルで粉砕・混合して接
着材を作る。 ガラス粉を使用する理由は,素焼焼成温度(900
°C前後)よりもガラス粉の溶ける温度が(700°
C)低いので,素焼焼成後の接着強度を高め,本焼成ま
での作業時における破損率を下げるためである。
【0007】また,有色陶土等と白磁陶土との接着力を
高める方法として,必要に応じて次の工夫を行なう。 白磁陶土と改良有色陶土等との接着面にそれぞれに
嵌合するような凹凸面をつける。 改良有色陶土等に白磁陶土を埋め込んで接着し,焼
成する。
【0008】
【作用】 改良有色陶土等を作る場合に,白磁陶土内
に含まれている珪を混入するので,改良有色陶土等の熱
膨張率,収縮率が,白磁陶土のそれに近づく。したがっ
て,改良有色陶土等と白磁陶土との熱膨張率,収縮率の
差が緩和され,その結果接着強度が高くなる。 白磁陶土の熱膨張率,収縮率に近づくように改良さ
れた改良有色陶土等と白磁陶土とを,破損率を減少させ
るガラス粉を入れた接着材で接着し焼成させるので,接
着強度の高い陶磁器が得られる。 本接着材は,白磁陶土と有色陶土等がほぼ均等にか
つ主成分になるように構成されているので両陶土に馴染
みやすく,また接着両面すなわち白磁陶土と改良有色陶
土等の熱膨張率,収縮率に対応するものが含まれてお
り,その為両者への熱膨張率,収縮率の差が緩和され,
その結果接着強度が高くなる。
【0009】
【実施例】図1は,本発明の第一実施例を示すフローシ
ートである。図1において,1は有色陶土タンク,2は
有色陶土,3は白磁陶土の精製工程で不純物として排出
された珪を乾燥して貯蔵する珪タンク,4は乾燥珪(以
下,珪という。),5は水タンク,6は攪拌・混合用の
水,7は攪拌機,8は改良有色陶土液,9はフィルター
プレス等の脱水機,10は改良有色陶土,11は白磁陶
土タンク,12は白磁陶土,13aおよび13bは改良
有色陶土10および白磁陶土12の生地成形工程,14
aおよび14bは改良有色陶土10および白磁陶土12
の生地成形部品,15は接着材タンク,16は接着材,
17は改良有色陶土10の生地成形部品14aと白磁陶
土12の生地成形部品14bとの接着工程,18は接着
成形品,19は乾燥工程,20は素焼工程,21は絵付
けその他の加工工程(以下,絵付け工程と略記す
る。),22は釉薬かけ工程,23は本焼工程,24は
製品を示すものである。
【0010】このような構成において,有色陶土タンク
1から有色陶土2,珪タンク3から珪4,水タンク5か
ら水6を攪拌機7に供給し,攪拌・混練して改良有色陶
土液8を作る。この改良有色陶土液8を脱水機9に送り
込み,ここで生地成形出来る程度に脱水し改良有色陶土
10として生地成形工程13aに送り込む。一方,白磁
陶土タンク11で生地成形出来る程度に調整された白磁
陶土12を生地成形工程13bに送り込む。生地成形工
程13aおよび13bに送り込まれた改良有色陶土10
および白磁陶土12をそれぞれのデザインに成形しかつ
両者が接合するに適した改良有色陶土10の生地成形部
品14aおよび白磁陶土12の生地成形部品14bに仕
上げて接着工程17に送り込む。この接着工程17で
は,接着材タンク15から接着材16を供給し,この供
給された接着材16で改良有色陶土10の生地成形部品
14aおよび白磁陶土12の生地成形部品14bを接着
し,生地製品18を作る。
【0011】接着方法は,図2に示すように上下接着の
他に図3および図4に示すように側面接着や図5に示す
ように埋込接着を行っても良い。この生地製品18を,
乾燥工程19を経て素焼工程20で焼成する。その後,
絵付け工程21,釉薬かけ工程22を経て,本焼工程2
3で焼成し,放冷して改良有色陶土10と白磁陶土12
とが強固に一体化した製品24を得る。
【0012】図6は,本発明の第二実施例を示すフロー
シートである。なお,第二実施例において,符号1A乃
至24Aは,第一実施例の符号1乃至24で説明したも
のと均等物であるので,説明を省略する。そして,25
Aは練込機26Aに供給する白磁陶土,27Aは練込機
26Aから得られる白磁が模様状に練り込まれた白磁練
込改良有色陶土である。このような構成において,第二
実施例の特徴を説明すると,脱水機9Aからの改良有色
陶土10Aと白磁陶土タンク11Aからの白磁陶土25
Aとを練込機26Aに供給し,改良有色陶土10Aに白
磁陶土25Aが模様状に練り込まれた白磁練込改良有色
陶土27Aを作り,この白磁練込改良有色陶土27Aを
生地成形工程13aAに供給し,白磁練込改良有色陶土
27Aの生地成形部品14aAと白磁陶土12Aの生地
成形部品14bAとを接着工程17Aで接着する点であ
る。そして,接着工程17A以降は,第一実施例とほぼ
同じ工程を経て,白磁練込改良有色陶土27Aと白磁陶
土12Aとの接着が強固でかつ模様入りの美しい製品2
4Aを得る。
【0013】図7は,本発明の第三実施例のフローシー
トである。なお,図3において,符号1aB,1bB,
2aB,2bB,3aB,3bB,4aB,4bB,5
aB,5bB,6aB,6bB,7aB,7bB,8a
B,8bB,9aB,9bB,10aB,10bBおよ
び11B乃至24Bのものは,本発明の第一実施例を示
す図1での符号1乃至10および符号11乃至24のも
のと均等物なので,説明を省略する。そして,25Bは
白磁陶土タンク11Bから供給する白磁陶土,26Bは
脱水機9aBおよび9bBから供給する改良有色陶土1
0aBおよび10bBと白磁陶土25Bとを混練する練
込機,27Bは白磁が模様状に練り込まれた白磁練込複
素材改良有色陶土である。このような構成において,第
三実施例の特徴を説明すると,脱水機9aBからの改良
有色陶土10aBと,脱水機9bBからの改良有色陶土
10bBと,白磁陶土タンク11Bからの白磁陶土25
Bと,を練込機26Bに供給し,改良有色陶土10a
B,改良有色陶土10bB,白磁陶土25Bとが模様状
に練り込まれた白磁練込複素材改良有色陶土27Bを作
り,この白磁練込複素材改良有色陶土27Bを生地成形
工程13aBに供給し,白磁練込複素材改良有色陶土2
7Bの生地成形部品14aBと白磁陶土12Bの生地成
形部品14bBとを接着工程17Bで接着する点であ
る。そして,接着工程17B以降は,第一実施例とほぼ
同じ工程を経て,白磁練込複素材改良有色陶土27Bと
白磁陶土12Bとの接着が強固でかつ模様入りの美しい
製品24Bを得る。
【0014】図8は,本発明の第四実施例のフローシー
トである。図8に示すように,改良有色陶土10aCと
改良有色陶土10bCとをあらかじめ混練機28Cで混
練して複素材改良有色陶土29Cを作り,その複素材改
良有色陶土29Cの生地成形部品14aCと白磁陶土1
2Cの生地成形部品14bCとを接着工程17Cで接着
して製品24Cを作ってもよい。
【0015】図9は,本発明の第五実施例のフローシー
トである。図9に示すように,改良有色陶土10aDと
改良有色陶土10bDとをあらがじめ混練機28Dで混
練して複素材改良有色陶土29Dを作り,その複素材改
良有色陶土29Dと白磁陶土25Dとを練込機26Dで
練込んで白磁練込複素材改良有色陶土27Dを得,この
白磁練込複素材改良有色陶土27Dの生地成形部品14
aDと白磁陶土12Dの生地成形部品14bDとを接着
工程17Dで接着して製品24Dを作ってもよい。
【0016】図10は,本発明の第六実施例を示すもの
で,改良有色陶土等の生地成形部品14aEおよび白磁
陶土の生地成形部品14bEの接着両面30aE,30
bEに凹凸をつけ接着材16Eを塗布して接着するの
で,改良有色陶土等と白磁陶土との更に強固な接着面を
得ることが出来る。
【0017】 改良陶土等を作る為には,熱物性調整材
として,珪を10〜45%混入した。その理由は珪の混
入率が10%以下になると,白磁陶土との接着する確率
が悪くなり破損しやすくなるし,45%以上では可塑性
が悪くなり生地の製作が困難になる為である。なお,理
想的には珪の混入は15%程度が良い。その結果を図1
1に示す。また,この実験例では珪を使用したが,相手
になる白磁陶土の熱膨張率、収縮率特に収縮率に近いも
のであれば良く,乾燥水酸化アルミニュウム等を珪の代
わりに使っても良い結果が得られる。
【0018】
【実験例】本発明の第一実施例乃至第三実施例に基づく
実験をした。実験例1は,図1に示す第一実施例に基づ
いて実験したものである。有色陶土タンク1から51K
gの市販清和土2を,珪タンク3から9Kgの珪4を,
水タンク5から20lの水6を,攪拌機7に供給し,攪
拌・混練して改良有色陶土液8を作った。この改良有色
陶土液8をフィルタープレス9に送り込み,ここで生地
成形出来る程度に脱水し改良有色陶土10として生地成
形工程13aに送り込んだ。一方,白磁陶土タンク11
で生地成形出来る程度に調整した白磁陶土12を生地成
形工程13bに送り込んだ。そして,生地成形工程13
aおよび13bに送り込んだ改良有色陶土10および白
磁陶土12をそれぞれ成形しかつ両者に接着面を作り改
良有色陶土10の生地成形部品14aおよび白磁陶土1
2の生地成形部品14bに仕上げて接着工程17に送り
込んだ。この接着工程17では,接着材タンク15から
の接着材16で生地成形部品14aおよび14bを接着
して,生地製品18を作り,この生地製品18を,乾燥
工程19を経て素焼工程20で900°C前後で焼成し
た。接着材16としては,白磁陶土400g,異なる素
材の黒泥土又は清和土の有色陶土600g,ガラス粉2
0g,石灰釉100cc,水500ccを混合して2時
間程ポットミルで擦って作ったものを使用した。その
後,絵付け工程21,釉薬かけ工程22を経て,本焼工
程23で1270°C前後で焼成し,放冷して改良有色
陶土14aと白磁陶土14bとが強固に一体化した製品
24を得た。その結果を表1中および図12に示した。
【0019】実験例2は,図1に示す第一実施例に基づ
いての有色陶土タンク1から60Kgの市販黒泥土2
を,珪タンク3から11Kgの珪4を,水タンク5から
22lの水6を,攪拌機7に供給し攪拌・混練して改良
有色陶土液8を作った。この改良有色陶土液8を,フィ
ルタープレス9に送り込み,ここで生地成形出来る程度
に脱水し,改良有色陶土10として生地成形工程13a
に送り込んだ。一方,白磁陶土タンク11で生地成形出
来る程度に調整した白磁陶土12を生地成形工程13b
に送り込んだ。そして,改良有色陶土10の生地成形部
品14aと白磁陶土12の生地成形部品14bとを接着
材16で接着した。以下の工程は実験例1で述べたもの
と同じであり,その結果を表1中および図13に示し
た。
【0020】実験例3は,図6に示す第二実施例に基づ
いて実験したものである。実験例2で得た改良有色陶土
10Aを練込機26Aに送り込み,その練込機26Aに
白磁陶土タンク11Aで生地成形出来る程度に調整した
白磁陶土25Aを送り込み改良有色陶土10Aの中に白
磁陶土25Aを練り込んで,あらかじめ模様の入った白
磁練込改良有色陶土27Aを得,この白磁練込改良有色
陶土27Aを生地成形工程13aAに送り込んだ。一
方,白磁陶土タンク11Aで生地成形出来る程度に調整
した白磁陶土12Aを生地成形工程13bAに送り込ん
だ。そして,白磁練込改良有色陶土27Aの生地成形部
品14aAと白磁陶土12Aの生地成形部品14bAと
を接着材16Aで接着した。以下の工程は実験例1で述
べたものと同じであり,その結果を表1中および図14
に示した。
【0021】実験例4は,図7に示す第三実施例に基づ
いて実験したものである。実験例1で得た改良有色陶土
(改良清和土)10aBと,実験例2で得た改良有色陶
土(改良黒泥土)10bBと,白磁陶土タンク11Bで
生地成形出来る程度に調整した白磁陶土25Bと,を練
込機26Bに送り込み,練り込んで,あらかじめ模様の
入った白磁練込複素材改良有色陶土27Bを得,この白
磁練込入複素材改良有色陶土27Bを生地成形工程13
aBに送り込んだ。一方,白磁陶土タンク11Bで生地
成形出来る程度に調整した白磁陶土12Bを生地成形工
程13bBに送り込んだ。そして,白磁練込複素材改良
有色陶土27Bの生地成形部品14aBと白磁陶土12
Bの生地成形部品14bBとを接着材16Bで接着し
た。以下の工程は実験例1で述べたものと同じであり,
その結果を表1中および図15に示した。
【0022】実験例5は,図7に示す第三実施例に基づ
いて実験したものである。実験例1で得た改良有色陶土
(改良清和土)10aBと,実験例2で得た改良有色陶
土(改良黒泥土)10bBと,白磁陶土タンク11Bで
生地成形出来る程度に調整した白磁陶土25Bと,を練
込機26Bに送り込み,練り込んで,あらかじめ模様の
入った白磁練込複素材改良有色陶土27Bを得,この白
磁練込入複素材改良有色陶土27Bを生地成形工程13
aBに送り込んだ。一方,白磁陶土タンク11Bで生地
成形出来る程度に調整した白磁陶土12Bを生地成形工
程13bBに送り込んだ。そして,白磁練込複素材改良
有色陶土27Bの生地成形部品14aBと白磁陶土12
Bの生地成形部品14bBとの接着面に接着材16Bを
塗り,図3に示すように側面接着し,以下,実験例1で
述べた工程を経て,製品を作った。その結果を表1中お
よび図16中に示した。
【0023】実験例6は,図7に示す第三実施例に基づ
いて実験したものである。実験例1で得た改良有色陶土
(改良清和土)10aBと,実験例2で得た改良有色陶
土(改良黒泥土)10bBと,白磁陶土タンク11Bで
生地成形出来る程度に調整した白磁陶土25Bと,を練
込機26Bに送り込み,練り込んであらかじめ模様の入
った白磁練込複素材改良有色陶土27Bを得,この白磁
練込入複素材改良有色陶土27Bを生地成形工程13a
Bに送り込んだ。一方,白磁陶土タンク11Bで生地成
形出来る程度に調整した白磁陶土12Bを生地成形工程
13bBに送り込んだ。そして,白磁練込複素材改良有
色陶土27Bの生地成形部品14aBの中に接着材16
Bを塗布した白磁陶土12Bの生地成形部品14bBを
図5に示すように埋込み,以下,実験例1で述べた工程
を経て,製品を作った。その結果を表1中および図16
中に示した。
【0024】実験例7は,比較の為,白磁陶土と白磁陶
土との接着・焼成したものでありり,その結果を表1中
および図17に示した。
【0025】表1は,上記実験例によって得た接着・焼
成したものの曲げ強度試験および製品例の写真を示した
ものである。なお,曲げ強度試験の条件は,曲げ強度試
験片のスパンは50mm,曲げ強度試験機のヘッドスピ
ードは0.5mm/minで行った。
【0026】
【0027】図10に示す第六実施例に基づき,白磁陶
土12Eと複素材改良有色陶土10Eとの接着強度を高
めるために,接着両面30aE,30bEに凹凸を設け
て接着材16Eを塗布して接着した。この場合は,接着
材16Eを塗布し押圧したのち,そのままの状態で乾燥
させても良好な接着強度が得られる事が分かった。
【0028】
【実施例の効果】(1)有色陶土に珪を混入して熱膨張
率,収縮率が白磁陶土のそれと差が少なくなる改良有色
陶土が得られるので,白磁陶土と改良有色陶土とが強力
に接着した陶磁器を得ることが出来る。 (2)改良有色陶土又は複素材改良有色陶土に白磁陶土
を混練した白磁練込改良有色陶土又は白磁練込複素材改
良有色陶土によって収縮率が白磁陶土に近いものが得ら
れるので,両者の接着面が更に強固な陶磁器が得られ
る。 (3)改良有色陶土又は複素材改良有色陶土に白磁陶土
を混練した模様入りの白磁練込改良有色陶土又は白磁練
込複素材改良有色陶土を白磁陶土に接着することによっ
て,美しい模様入りの陶磁器が得られる。 (4)白磁陶土,改良有色陶土等,ガラス粉,石灰釉を
水で混合して作り,白磁陶土と改良有色陶土等との両方
に近い収縮率を有する接着材を得ることが出来る。ま
た,ガラス粉の混入によって,接着面の破損率が少ない
接着材を得ることが出来る。(5)接着両面に凹凸をつ
け接着材を塗布して接着するので,白磁陶土と改良有色
陶土等の更に強固な接着面を得ることが出来る。 (6)白磁陶土の精製工程で不純物として排泄されてい
た珪を乾燥して使うので,廃棄物の有効利用が出来ると
ともに,経費の節約にもなる。
【0029】
【発明の効果】(1)白磁陶土と改良有色陶土等とが強
固に接着した陶磁器が得られるので,白磁陶土の節減が
出来る。 (2)白磁の持つ華麗さと有色陶土の持つ重厚さを各々
活用して,どっしりしてしかも華麗な陶磁器を得ること
が出来る。また,真の意味での陶磁器を得ることが出来
る。 (3)改良有色陶土に白磁陶土を混練して白磁が模様と
なった白磁練込改良有色陶土又は白磁練込複素材改良有
色陶土と白磁陶土とを接着するので,更に華麗な陶磁器
を得ることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明の第一実施例を示すフローシート,
【図2】は本発明に係わる上下接着の側断面図,
【図3】および
【図4】は本発明に係わる側面接着の側断面図,
【図5】は本発明に係わる埋込接着の側断面図,
【図6】は本発明の第二実施例を示すフローシート
【図7】は本発明の第三実施例を示すフローシート,
【図8】は本発明の第四実施例を示すフローシート,
【図9】は本発明の第五実施例を示すフローシート,
【図10】は本発明の第六実施例の側面図,
【図11】は珪の混入率による製品の合格率を示すグラ
フ,
【図12】は実験例1で得られた製品の上方斜視図,
【図13】は実験例2で得られた製品の上方斜視図,
【図14】は実験例3で得られた製品の上方斜視図,
【図15】は実験例4で得られた製品の上方斜視図,
【図16】は実験例5および実験例6で得られた製品の
上方斜視図,
【図17】は比較のための実験7で得られた製品の上方
斜視図である。 1:有色陶土タンク,2:有色陶土,3:珪タンク,
4:珪,5:水タンク,6:水,7:攪拌機,8:改良
有色陶土液,9:脱水機,10:改良有色陶土,11:
白磁陶土タンク,12:白磁陶土,13a:改良有色陶
土の生地成形工程,13b:白磁陶土の生地成形工程,
14a:改良有色陶土の生地成形部品,14b:白磁陶
土の生地成形部品,15:接着材タンク,16:接着
材,17:接着工程,18:接着成形品,19:乾燥工
程,20:素焼工程,21:絵付け工程,22:釉薬か
け工程,23:本焼工程,24:製品,25A:白磁陶
土,26A:練込機,27A:白磁練込改良有色陶土,
27B:白磁練込複素材改良有色陶土,28C:混練
機,29C:複素材改良有色陶土
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 33/24 C04B 37/00 B28B 11/02 A47G 19/00 - 19/34 B65D 1/00 - 1/48

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】土物系陶土である有色陶土に熱物性調整材
    として白磁器原料としての物性を有する白磁陶土を精製
    するとき不純物として排出される珪を混入し水を加えて
    混練した後脱水した改良有色陶土を生地原料として生地
    成形を行った部材と、上記白磁陶土を生地原料として生
    地成形を行った部材との両者を、上記有色陶土と上記白
    磁陶土とを主成分としガラス粉、石灰釉を添加した接着
    材を用いて接着した後、上記両者を同時に焼成すること
    によって上記両部材が結合したことを特徴とする陶磁
    器。
  2. 【請求項2】土物系陶土である有色陶土に熱物性調整材
    として白磁器原料としての物性を有する白磁陶土を精製
    するとき不純物として排出される珪を10〜45%混入
    し水を加えて混練した後脱水した改良有色陶土を生地原
    料として生地成形を行った部材と、上記白磁陶土を生地
    原料として生地成形を行った部材との両者を、上記有色
    陶土と上記白磁陶土とを主成分としガラス粉、石灰釉を
    添加した接着材を用いて接着した後、上記両者を同時に
    焼成することによって上記両部材が結合したことを特徴
    とする陶磁器。
JP04849998A 1998-01-22 1998-01-22 陶磁器 Expired - Fee Related JP3484602B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04849998A JP3484602B2 (ja) 1998-01-22 1998-01-22 陶磁器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP04849998A JP3484602B2 (ja) 1998-01-22 1998-01-22 陶磁器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11209168A JPH11209168A (ja) 1999-08-03
JP3484602B2 true JP3484602B2 (ja) 2004-01-06

Family

ID=12805085

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP04849998A Expired - Fee Related JP3484602B2 (ja) 1998-01-22 1998-01-22 陶磁器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3484602B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN108658584A (zh) * 2017-03-29 2018-10-16 苏日领 一种陶艺品的制作方法

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3002870U (ja) 1994-04-08 1994-10-04 美也子 安田 ポプリ用容器
JP2602905B2 (ja) 1988-07-02 1997-04-23 株式会社アイジー技術研究所 長尺陶板の連続製造装置

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2602905B2 (ja) 1988-07-02 1997-04-23 株式会社アイジー技術研究所 長尺陶板の連続製造装置
JP3002870U (ja) 1994-04-08 1994-10-04 美也子 安田 ポプリ用容器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11209168A (ja) 1999-08-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100703054B1 (ko) 황토 블록 및 그의 제조방법
CN109356351A (zh) 一种水泥基超高性能人造石板材及其安装结构
RU2222508C1 (ru) Способ изготовления строительных материалов на магнезиальном вяжущем
JP3484602B2 (ja) 陶磁器
CN109020497A (zh) 一种无釉陶器的制备方法
CN114477982B (zh) 一种陶瓷砖背纹的制备方法
CN108840643A (zh) 一种面层粉刷石膏砂浆及其制备方法
KR20040091802A (ko) 소성 열원으로서 석탄분말을 포함하는 벽돌 및 바닥재의제조방법
RU2091349C1 (ru) Способ изготовления архитектурно-художественной керамики
RU2147564C1 (ru) Огнеупорный керамический материал
CN113387716A (zh) 一种蒸压加气混凝土砌块配方
KR20020023799A (ko) 폐주물사를 이용한 건축자재조성물 및 그를 이용한건축자재의 제조방법
CN1338445A (zh) 陶瓷干接把技术
CN105838261B (zh) 一种抛光研磨材料及其制备方法
KR100209168B1 (ko) 황토조성물 및 황토바닥 시공방법
CN109970432A (zh) 一种坭兴陶的粉浆方法
SU1655956A1 (ru) Способ изготовлени капов
JP2002068826A (ja) 窯業製品素材体の成形及びその製造方法
CN1403669A (zh) 透明天然石装饰板材制造方法
CN86102478A (zh) 新型无机人造大理石组成及其制造方法
GB2422601A (en) Method of making an item of pottery
JP3065893U (ja) 化粧不焼成タイル
JPS63117937A (ja) コンクリ−トブロツク
KR20010069314A (ko) 황토 바이오 모르타르 및 그 제조방법
JP3690998B2 (ja) 陶器質タイル

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees