JP3481828B2 - 電気泳動分析装置,電気泳動分析方法及びそれに用いる試料容器 - Google Patents

電気泳動分析装置,電気泳動分析方法及びそれに用いる試料容器

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、電気泳動分析装置,電気泳動分
析方法及びそれに用いる試料容器に係り、特に、複数の
毛細管または微細流路を泳動分離媒体として用いてDN
A(デオキシリボ核酸)などの生体試料を分析するDN
Aシーケンサ(DNA塩基配列解析装置)に用いるに好
適な電気泳動分析装置,電気泳動分析方法及びそれに用
いる試料容器に関する。
【0002】
【従来の技術】電気泳動を基盤にしたDNA分析技術、
特に、DNAシーケンサ(DNA塩基配列解析装置)
が、広く普及してきている。分析ニーズの高まりに応じ
て、分析処理量を向上させる必要が増加している。分析
処理量を向上させる一つの方法として、電気泳動媒体の
集積化が上げられる。
【0003】従来の電気泳動分離媒体としては、2枚の
平板ガラスの間で形成した薄層ゲルが用いられていた。
それに対して、例えば、Nature,第361巻(1
993),神原,第565−566頁や、米国特許第5
277780号明細書,米国特許第5366608号明
細書,特開平5−72177号公報,米国特許第527
4240号明細書,特表平7−503322号公報等に
記載されているように、微小な内径のキャピラリーを複
数本用いるマルチキャピラリー方式が提案されている。
この方式を用いることにより、キャピラリーの細さを活
かして集積度を上げ、より多数の試料を同時に分析する
ことが可能となる。また、泳動路の断面積が従来の平板
ガラスに比べて小さくなるので、電気泳動による電流が
小さく、ジュール熱の発生が小さくなる。即ち、より高
い電気泳動電圧をかけて高速に泳動することができる。
従って、多数の試料を同時に、かつ高速に分離分析でき
るようになる。
【0004】また、第2の方式としては、米国特許第5
192412号明細書や特開平5−93711号公報に
記載のように、ガラス板表面に微細な溝を形成させ泳動
路として利用するマルチキャピラリー方式も提案されて
いる。この方式においても、多数の試料を同時に、かつ
高速に分離分析できるようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したようなマルチ
キャピラリー方式においては、最初に、試料容器に収容
された試料中に、電極とキャピラリーの一端を挿入して
から、キャピラリー両端に電圧を印加し、電気的に試料
を移動させてキャピラリー内に導入し、次に、バッファ
槽のバッファ液中に、電極とキャピラリーの一端を挿入
してから、キャピラリー両端に電圧を印加し、電気泳動
により試料を分離する。
【0006】同時に分析する試料の数が数個の場合に
は、用いる電極及びキャピラリーの数も試料数に等しい
数個であるため、試料容器やバッファ槽に、電極やキャ
ピラリーを挿入する作業もそれほど手間がかかるもので
ない。
【0007】しかしながら、分析処理量を向上させるた
めに、同時に分析する試料の数を数十個とすると、電極
やキャピラリーを挿入する作業が困難なものとなる。具
体的には、例えば、DNAシーケンサにおいて一般的に
用いられる試料の量は、僅か、5マイクロリットルであ
る。これは多量の試料量が得にくいとともに、用いる試
薬が高価なためである。5マイクロリットルの試料を、
内径2mmの試料容器に入れた場合、液面の高さはわず
か約1.5mmである。このような内径が小さく、しか
も、液面高さの低い試料内に、電極とキャピラリーをそ
れぞれ数十本も個別の試料容器の中に挿入しようとする
と、その作業は極めて困難なものである。
【0008】本発明の目的は、マルチキャピラリー方式
を用いる電気泳動分析装置において、分析作業の容易な
電気泳動分析装置及びそれに用いる試料容器を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】(1)上記目的を達成す
るために、本発明は、複数の泳動路と、これらの泳動路
に導入される複数の試料を収容する試料容器を固定する
サンプルトレイホルダと、上記泳動路に導入され、電気
泳動分離された複数の試料成分を光学的に検出する検出
器と、上記泳動路に電圧を印加する高電圧電源を有する
電気泳動分析装置であって、上記試料容器は、収容され
る試料と接触する電極を備え、上記サンプルトレイホル
ダの少なくとも一部は、上記高電圧電源と電気的に接続
され、かつ上記試料容器が上記サンプルトレイホルダに
固定されると上記電極と電気的に導通するようにしたも
のである。かかる構成により、試料容器の一部を電極と
して用いることができ、試料内への電極の挿入が不要と
なるため、分析作業が容易となるものである。(2)上記(1)において、好ましくは、上記試料容器
の一部を透明としたものである。 (3)上記(1)において、好ましくは、上記電極の材
質をSUSとしたものである。 (4)上記(1)において、好ましくは、上記電極と上
記高電圧電源の間に接続された電流検出回路を備え、試
料に流れる電流をモニタリングするようにしたものであ
る。
【0010】()上記(1)において、好ましくは、
上記試料容器は、複数の開口が形成されたプレート部
と、このプレート部の底部に固定される金属性ベース部
とによって形成するようにしたものである。
【0011】()上記(1)において、好ましくは、
上記試料容器は、さらに、上記金属性ベース部に固定さ
れた金属性ピンを備え、この金属性ピンの凸部が上記プ
レート部の上記開口内に突出するようにしたものであ
る。かかる構成により、電極として用いる金属性ピンと
試料の接触性を高め得るものとなる。
【0012】()上記(1)において、好ましくは、
上記試料容器は、複数の開口が形成された導電性材料か
らなるプレート部と、このプレート部の底部に固定され
るベース部とによって形成するようにしたものである。
【0013】()上記(1)において、好ましくは、
上記試料容器は、複数の開口が形成されたプレート部
と、このプレート部の底部に固定されるベース部と、上
記プレート部の開口と上記ベース部とによって形成され
る試料収納部に収容される試料と接触する導電性材料か
らなるプレート若しくはワイヤーとによって形成するよ
うにしたものである。
【0014】(9)また、上記目的を達成するために、
本発明は、複数の試料を収容する試料容器から複数の泳
動路へ試料成分を導入する電気泳動分析方法であって、
収容された試料と接触する電極を備えた試料容器をサン
プルトレイホルダに固定することにより該電極と高電圧
電源を電気的に導通し、電極を介して泳動路に電圧を印
加し、泳動路に試料を導入するようにしたものである。
かかる方法により、試料容器の一部を電極として用いる
ことができ、試料内への電極の挿入が不要となるため、
分析作業が容易となるものである。
【0015】(10)また、上記目的を達成するため
に、本発明は、電気泳動分析装置のサンプルトレイホル
ダに固定でき、複数の試料を収容する試料容器であっ
て、上記試料容器がサンプルトレイホルダに固定される
と上記電気泳動装置の高電圧電源と電気的に導通し、か
つ収容する試料と接触する電極を備えるようにしたもの
である。 かかる構成により、試料容器の一部を電極とし
て用いることができ、試料内への電極の挿入が不要とな
るため、分析作業が容易となるものである。
【0016】(11)上記(10)において、好ましく
は、上記試料容器の一部を透明としたものである。
【0017】(12)上記(10)において、好ましく
は、上記電極の材質をSUSとしたものである。
【0018】(13)上記(10)において、好ましく
は、上記試料容器は、複数の開口が形成されたプレート
部と、このプレート部の底部に固定される金属性ベース
部とによって形成したものである。
【0019】(14)上記(10)において、好ましく
は、上記試料容器は、さらに、上記金属性ベース部に固
定された金属性ピンを備え、この金属性ピンの凸部が上
記プレート部の上記開口内に突出するようにしている。
【0020】(15)上記(10)において、好ましく
は、上記試料容器は、複数の開口が形成された導電性材
料からなるプレート部と、このプレート部の底部に固定
されるベース部とによって形成するようにしたものであ
る。
【0021】(16)上記(10)において、好ましく
は、上記試料容器は、複数の開口が形成されたプレート
部と、このプレート部の底部に固定されるベース部と、
上記プレート部の開口と上記ベース部とによって形成さ
れる試料収納部に収容される試料と接触する導電性材料
からなるプレート若しくはワイヤーとによって形成する
ようにしたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図11を用いて、本
発明の一実施形態による電気泳動分析装置及びそれに用
いる試料容器について説明する。最初に、図1を用い
て、本発明の一実施形態による電気泳動分析装置の全体
構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に
よる電気泳動分析装置の全体構成を示す斜視図である。
【0023】最初に全体の構成について説明する。移動
機構10の上には、バッファ(電解液)を収容した泳動
バッファ槽12が配置されている。泳動バッファ槽12
の中には、白金電極13が張架されており、白金電極1
3は、バッファと接触している。また、移動機構10の
上には、サンプルトレイホルダ14を介して、3個のサ
ンプルトレイ100A,100B,100Cが配置され
ている。サンプルトレイ100Aは、図2を用いて後述
するように、48個の試料容器を備えている。サンプル
トレイ100Aは、止めネジS1,S2によってサンプ
ルトレイホルダ14に固定されており、サンプルトレイ
ホルダ14から取り外し可能である。サンプルトレイ1
00Aの底部は、SUSのような導電性金属で構成され
ており、SUSのような導電性金属で構成されてサンプ
ルトレイホルダ14と電気的に導通している。サンプル
トレイ100B,100Cも同様にして、48個の試料
容器を備えており、サンプルトレイ100B,100C
の底部は、サンプルトレイホルダ14と電気的に導通し
ている。
【0024】移動機構10は、上下移動用モータ16Z
を用いて、上下スライドガイド18Zに沿って、Z軸方
向に上下移動可能である。また、移動機構10は、前後
移動用モータ16Xを用いて、前後スライドガイド18
Xに沿って、X軸方向に前後移動可能である。上下移動
用モータ16Z及び前後移動用モータ16Xは、制御装
置80によって制御される。また、3個のサンプルトレ
イ100A,100B,100Cを覆うようにして、塩
化ビニルやアクリル樹脂等の透明なカバー19が配置さ
れており、試料容器に保持された試料の蒸発の抑制や外
部からのゴミの混入を防止している。
【0025】48本のキャピラリー20が並列的に配置
されており、その内部には、分離用のゲルマトリックス
が充填されている。キャピラリー20の下端側はキャピ
ラリ押さえ22により固定され、その下端は泳動バッフ
ァ槽12は、泳動バッファ槽12内のバッファに挿入さ
れている。キャピラリー20の上端側は、キャピラリ押
さえ24により固定され、その上端は、カプラ26に接
続固定されている。
【0026】カプラ26は、接地側の電極プラグ32に
接続され、電極プラグ32は、高電圧電源30の接地極
に接続されている。また、サンプルトレイホルダ14
は、高圧側の電極プラグ34と接続され、バッファ槽1
2の白金電極13は、高圧側の電極プラグ36と接続さ
れ、電極プラグ34,36は、高電圧電源30の高圧
(−)極に接続されている。
【0027】カプラ26は、シースフローセル40に接
続されている。シースフローセル40には、シース液タ
ンク42の中に保持されたシース液44が、重力によっ
て導入される。キャピラリー20の中で泳動分離され、
キャピラリー20の泳動終端部から流出する分離された
試料は、シース液によって各キャピラリーの試料成分が
互いに分離されたまま上部側に運ばれる。
【0028】シースフローセル40の側面方向(図示Y
方向)からは、レーザ50から出射したレーザ光が、レ
ンズ42によって平行光束にコリメートされた上で、照
射され、シースフローセル40中の分離された試料を励
起する。レーザ50とレンズ52の間には、シャッタ5
4が設けられており、試料の励起を選択的に行えるよう
になっている。レーザ光照射によって発生した蛍光は、
Y軸方向に直交するX軸方向から取り出され、集光レン
ズ62によって集光され、フィルタ64によって検出す
べき波長の光が選択され、さらに、結像レンズ66によ
って、2次元CCDセンサ等の光センサ68上に結像す
る。光センサ68によって検出された信号は、信号処理
装置70に送られ、信号処理され、蛍光の波長により末
端塩基の種類を識別し、計測信号をもとに核酸試料の塩
基配列が解析される。
【0029】DNA(デオキシリボ核酸)の塩基配列の
決定では、一般的に4波長の計測が行われる。各極大波
長が、それぞれ、DNA断片の末端の塩基の種類に対応
するように、予め反応操作で蛍光色素が結合される。
【0030】シースフローセル40の上端部には、ドレ
インアダプタ46が取り付けられており、キャピラリー
20からシースフローセル40内に流入した試料を、廃
液として、ドレインチューブ47を通って、ドレイン瓶
49に排出する。ドレインチューブ47の途中には、オ
リフィスや複数本のキャピラリーから構成されるフロー
コントローラが設けられており、ドレインチューブ47
の流路抵抗を一定として、流量を制御している。
【0031】次に、本実施形態による電気泳動分析装置
の全体的な動作について説明する。予めサンプルトレイ
100A,100B,100Cのそれぞれ48個の試料
容器には、所定量の分析試料が分注されている。試料の
収容されたサンプルトレイ100A,100B,100
Cは、サンプルトレイホルダ14に止めネジS1,S2
により固定される。制御装置80は、上下移動モータ1
6Zを駆動して、移動機構10をZ1方向に下降する。
キャピラリー20の下端が、バッファ槽12から充分に
離れた位置で移動機構10の下降を停止する。次に、制
御装置80は、前後移動モータ16Xを駆動して、移動
機構10をX1方向に移動する。サンプルトレイ100
Aが、キャピラリー20の真下にくると、移動機構10
の移動を停止する。さらに、制御装置80は、上下移動
モータ16Zを駆動して、移動機構10をZ2方向に上
昇する。そして、キャピラリー20の先端がサンプルト
レイ100Aの中の試料容器中の試料に挿入される位置
で、移動機構10の上昇を停止する。移動機構10の上
下移動動作及び前後移動動作における位置決めは、移動
機構10に設けられたスイッチ等の位置検出機構を用い
てなされる。
【0032】キャピラリー20の下端が試料中に挿入さ
れている状態で、サンプルトレイ100Aとカプラ26
の間に高電圧電源30から高電圧を印加することによ
り、試料容器中の試料は、キャピラリー20内に導入さ
れる。
【0033】次に、制御装置80は、上下移動モータ1
6Zを駆動して、移動機構10をZ1方向に下降する。
キャピラリー20の下端が、サンプルトレイ100Aか
ら充分に離れた位置で移動機構10の下降を停止する。
次に、制御装置80は、前後移動モータ16Xを駆動し
て、移動機構10をX2方向に移動する。バッファ槽1
2が、キャピラリー20の真下にくると、移動機構10
の移動を停止する。さらに、制御装置80は、上下移動
モータ16Zを駆動して、移動機構10をZ2方向に上
昇する。そして、キャピラリー20の先端がバッファ槽
12の中のバッファに挿入される位置で、移動機構10
の上昇を停止する。移動機構10の上下移動動作及び前
後移動動作における位置決めは、移動機構10に設けら
れたスイッチ等の位置検出機構を用いてなされる。
【0034】キャピラリー20の下端がバッファ中に挿
入されている状態で、白金電極13とカプラ26の間に
高電圧電源30から高電圧を印加することにより、キャ
ピラリー20に導入されている試料は、電気泳動により
分離される。
【0035】サンプルトレイ100Aの中の試料の分析
が終了すると、上述したのと同様の手順で、サンプルト
レイ100B,100C内の試料がキャピラリー20に
導入され、電気泳動分離される。
【0036】一つの試料の分析には、約2時間程度を要
するため、図1に示すように、サンプルトレイホルダ1
4上に、3個のサンプルトレイ100A,100B,1
00Cを設置することにより、約6時間の自動分析が可
能となる。サンプルトレイの数は3個に限らず、さらに
多くてもよいものである。
【0037】また、電気泳動分離された試料の光学的な
検出方法としては、蛍光検出に限らず、吸光度検出など
を用いることもできる。
【0038】次に、図2〜図3を用いて、本実施形態に
おいて用いる試料容器の構成について説明する。図2
は、本発明の一実施形態による電気泳動分析装置に用い
る試料容器の平面図であり、図3は、図2のA−A断面
図である。
【0039】サンプルトレイ100は、平面形状は矩形
であり、48個の円形の試料容器100−1,100−
2,…,100−48が直線的に配置されている。サン
プルトレイ100は、上部のサンプルプレート102
と、サンプルプレート102の下に固定された金属ベー
ス104を備えている。サンプルプレート102は、透
明なアクリル樹脂により形成されており、試料容器10
0−1,100−2,…,100−48を形成するため
の48個の円形の開口が形成されている。サンプルプレ
ート102の材質としては、他に、塩化ビニールやポリ
カーボン等の透明なプラスチック等を用いることができ
る。サンプルプレート102を透明な材質により形成す
ることにより、試料容器100−1,100−2,…,
100−48内に収容される試料や、試料内に挿入され
るキャピラリーの状態を目視で容易に確認することがで
きる。
【0040】サンプルプレート102は、8個のネジに
より金属ベース104に固定されている。金属ベース1
04の材料としては、導電性材料であるSUSを用いて
いる。金属ベース104は、試料容器100−1,10
0−2,…,100−48の壁面の一部を形成してお
り、試料容器100−1,100−2,…,100−4
8内に収容される試料に対する共通な電極として用いら
れる。試料容器の一部を金属ベースとすることにより、
従来のように、試料中に電極を挿入する必要はなくな
る。金属ベース104の材料として、汎用性のある材料
であるSUSを用いても、充分な耐久性があることが実
験的に確かめられている。金属ベース104としてSU
Sを用い、サンプルトレイ100を定期的に水洗いする
だけで、6ヶ月以上の連続使用が可能であった。従来の
電気泳動分析装置においては、電極材料としては、白金
等の貴金属を用いていたため、装置が高価になっていた
が、電極としてSUSを用いることにより、試料容器を
安価に構成することができる。
【0041】金属ベース104の両端には、円形の穴1
04Aが形成されており、図1において説明したよう
に、サンプルトレイ100は、止めネジを用いて、金属
性のサンプルトレイホルダに固定されて使用される。
【0042】なお、サンプルトレイ100をサンプルト
レイホルダに固定する方法としては、止めネジに限ら
ず、板バネ等を用いることも可能である。
【0043】なお、金属ベース104の代わりに、絶縁
性基板の上に、金属箔を形成したり、蒸着やスパッタリ
ング等の方法により金属皮膜を形成しても、金属ベース
と同様に用いることができる。このとき、金属箔若しく
は金属皮膜は、試料容器の壁面の一部を形成し、試料容
器内に収容される試料と電気的導通をとることにより、
電極として使用できる。
【0044】サンプルプレート102と金属ベース10
4の間には、後述するように、試料容器内の試料が漏れ
るのを防止するため、パッキングが挿入されている。
【0045】サンプルプレート102の長さL1は、1
60mmとしている。サンプルプレート102に形成さ
れた試料容器100−1の中心から試料容器100−4
8の中心までの距離L2は、141mmである。即ち、
隣合う試料容器間のピッチPは、3mmとしている。試
料容器の断面形状については、図3を用いて説明する
が、試料容器の最上部の開口径は、φ2.8である。
【0046】隣合う試料容器間のピッチPは、マイクロ
タイタープレートのピッチ(9mm)の整数分の1にし
ている。即ち、一般に、試料の準備にはマイクロタイタ
ープレートが良く用いられている。マイクロタイタープ
レートから試料をピペッティングするピペットのピッチ
は、マイクロタイタープレートのピッチと等しくなって
いる。このピペットを用いて、マイクロタイタープレー
トから試料容器に試料をピペッティングする際、試料容
器間のピッチPを、マイクロタイタープレートのピッチ
(9mm)の整数分の1,例えば、図2に示すように、
1/3とすることにより、既存のピペットを用いること
ができる。即ち、第1回目のピペッティングで、試料容
器100−1,100−4,…,100−46というよ
うに、3つ置きの試料容器内に試料を注入する。第2回
目のピペッティングでは、ピペットを3mmだけずらし
て、試料容器100−2,100−5,…,100−4
7に試料を注入する。さらに、第3回目には、さらに、
ピペットを3mmだけずらして、試料容器100−3,
100−6,…,100−48に試料を注入する。この
ようにして、試料のピペッティングを3回に分ける必要
はあるものの、既存のピペットを用いて、試料を試料容
器に注入することができる。
【0047】試料容器間のピッチPは、マイクロタイタ
ープレートのピッチ(9mm)の整数分の1とし、使用
する試料量と寸法を考慮すると、多くは、2分の1乃至
4分の1が適当である。
【0048】次に、図3を用いて、サンプルトレイ10
0の断面構造について説明する。図3は、図2のA−A
拡大断面図である。サンプルプレート102と金属ベー
ス104とは、図2において説明したようにネジ止めさ
れている。サンプルプレート102の下面側には、溝が
形成されており、この溝内に予めパッキング106が挿
入されており、サンプルプレート102と金属ベース1
04との間からの液漏れを防止している。パッキング1
06の材料としては、シリコンゴムを用いている。
【0049】サンプルプレート102の断面形状は、段
付き部102Bと、テーパ部102Cと、円筒部102
Dとを有している。段付き部102Bは、図2に示した
ように長円形状をしており、その幅Wは、6mmとして
いる。サンプルプレート102の高さHを7mmとする
とき、段付き部102Bの高さH1は、1.5mmであ
る。
【0050】テーパ部102Cは、テーパ角θが24.
4゜の円錐形状であり、上端側の開口径R1は、φ2.
8mmである。また、テーパ部102Cの下端部の開口
径R2は、φ1.2mmである。テーパ部102Cは、
ピペットやキャピラリーを試料容器内に挿入する際に、
挿入作業を容易とし、ピペットやキャピラリーの先端が
底に付き易くしている。テーパ部102Cの高さH2
は、3.7mmである。
【0051】円筒部102Dは、開口径R2がφ1.2
mmであり、高さH3が1mmである。試料の量を5マ
イクロリットルとすると、試料は、ほぼ円筒部102D
内に収容される。
【0052】一方、金属ベース104には、予め金属ピ
ン108が圧入されている。金属ピン108は、試料容
器の数と等しい48個である。金属ピン108は、金属
ベース104と同じ材質であり、SUSを用いている。
金属ピン108の先端は、突起部108Aを有してお
り、突起部108Aの直径R3は、φ0.8mmであ
る。サンプルプレート102と金属ベース104を互い
に固定した状態で、金属ピン108の突起部108A
は、サンプルプレート102の円筒部102Dに僅かに
突き出される。これによって、試料容器内に収容される
試料と電極として用いられる金属ピン108や金属ベー
ス104の電気的接触を確実なものとしている。
【0053】また、一般に、ピペットを用いて試料を試
料容器内に注入した際に生じる泡が試料容器の壁面に付
着する場合がある。この泡が試料容器の最底部に付着
し、その中にキャピラリーを挿入すると、キャピラリー
内に試料を導入できないことになる。そこで、突起部1
08Aを円筒部102D内に突き出すようにすることに
より試料容器の底部に泡が付着した場合でも、キャピラ
リーは、突起部108Aの先端までしか挿入されないた
め、泡の影響を低減して、試料をキャピラリー内に導入
することができる。
【0054】試料容器の一部であるテーパ部102Cの
上端の開口径R1は、試料の量によっても異なるが、φ
7mm以下とする。特に、試料量が少量である場合に
は、開口径R1は、φ3mm以下、例えば、上述したよ
うに、φ2.8mmとする。さらに、少量な試料の場合
には、φ2mm以下とする場合もある。
【0055】以上説明したように、サンプルトレイ10
0は、48個の多数の試料容器を有しているが、試料容
器の一部を導電性の金属ベース及び金属ピンとし、これ
を電極としているので、従来のような電極を試料容器内
に挿入する作業が不要となる。従って、試料容器内に挿
入するのは、キャピラリーだけでよいため、分析の前作
業が容易となる。
【0056】また、図1において説明したように、48
本のキャピラリーを並列的に配置し、キャピラリー押さ
え22によって相互の位置を固定しておくことにより、
サンプルトレイ100を移動機構10によって上方向に
移動するだけに、マルチキャピラリータイプの複数本の
キャピラリーを容易に試料容器内に挿入することが可能
となる。従って、図1に示したような構成の電気泳動分
析装置を用いて、電気泳動分析を自動化することができ
る。
【0057】次に、図4を用いて、本実施形態において
用いる第2の試料容器の構成について説明する。図4
は、本発明の一実施形態による電気泳動分析装置に用い
る第2の試料容器の平面図である。
【0058】図2に示したサンプルトレイ100に対し
て、本実施形態におけるサンプルトレイ100’は、試
料容器100−1,100−2,…,100−48を千
鳥状に配置している点において異なっている。試料容器
の断面形状は、図3において説明したものと同様であ
る。
【0059】サンプルトレイ100は、平面形状は矩形
であり、48個の円形の試料容器100−1,100−
2,…,100−48が千鳥状に配置されている。サン
プルトレイ100は、上部のサンプルプレート102’
と、サンプルプレート102’の下に固定された金属ベ
ース104を備えている。サンプルプレート102’
は、透明なアクリル樹脂により形成されており、試料容
器100−1,100−2,…,100−48を形成す
るための48個の円形の開口が形成されている。
【0060】サンプルプレート102’は、8個のネジ
により金属ベース104に固定されている。金属ベース
104の材料としては、導電性材料であるSUSを用い
ている。金属ベース104は、試料容器100−1,1
00−2,…,100−48の壁面の一部を形成してお
り、試料容器100−1,100−2,…,100−4
8内に収容される試料に対する共通な電極として用いら
れる。試料容器の一部を金属ベースとすることにより、
従来のように、試料中に電極を挿入する必要はなくな
る。
【0061】金属ベース104の両端には、円形の穴1
04Aが形成されており、図1において説明したよう
に、サンプルトレイ100は、止めネジを用いて、金属
性のサンプルトレイホルダに固定されて使用される。
【0062】サンプルプレート102’と金属ベース1
04の間には、図3において説明したように、試料容器
内の試料が漏れるのを防止するため、パッキングが挿入
されている。
【0063】サンプルプレート102’の長さL3は、
128mmとしている。サンプルプレート102’に形
成された試料容器100−1の中心から試料容器100
−48の中心までの距離L4は、106mmであり、隣
合う試料容器間のピッチPは、3mmとしている。
【0064】サンプルトレイ100’上に、試料容器を
千鳥状に配置することにより、サンプルトレイ100’
の長さを短くすることができ、電気泳動分析装置,特
に、移動機構を小型にすることができる。
【0065】次に、図5を用いて、本実施形態において
用いる第3の試料容器の構成について説明する。図5
は、本発明の一実施形態による電気泳動分析装置に用い
る第3の試料容器の平面図である。
【0066】図2若しくは図4に示したサンプルトレイ
100に対して、本実施形態におけるサンプルトレイ1
00”は、n個の試料容器100−11,100−1
2,…,100−21,…,100−31,…,100
−41,…,100−4nを4列に配置している点にお
いて異なっている。試料容器の断面形状は、図3におい
て説明したものと同様である。
【0067】サンプルトレイ100”は、平面形状は矩
形であり、4n個の円形の試料容器100−11,10
0−12,…,100−21,…,100−31,…,
100−41,…,100−4nがn個4列のマトリッ
クス状に配置されている。サンプルトレイ100”は、
上部のサンプルプレート102”と、サンプルプレート
102”の下に固定された金属ベース104を備えてい
る。サンプルプレート102”は、透明なアクリル樹脂
により形成されており、試料容器100−11,…,1
00−4nを形成するための4n個の円形の開口が形成
されている。
【0068】サンプルプレート102”は、ネジにより
金属ベース104に固定されている。金属ベース104
の材料としては、導電性材料であるSUSを用いてい
る。金属ベース104は、試料容器100−11,…,
100−4nの壁面の一部を形成しており、試料容器1
00−11,…,100−4n内に収容される試料に対
する共通な電極として用いられる。試料容器の一部を金
属ベースとすることにより、従来のように、試料中に電
極を挿入する必要はなくなる。
【0069】サンプルトレイ100”は、止めネジを用
いて、金属性のサンプルトレイホルダに固定されて使用
される。サンプルプレート102”と金属ベース104
の間には、図3において説明したように、試料容器内の
試料が漏れるのを防止するため、パッキングが挿入され
ている。隣合う試料容器間のピッチPは、マイクロタイ
タープレートのピッチ(9mm)の整数分の1にしてい
る。
【0070】サンプルトレイ100”上に、試料容器を
複数列に配置することにより、サンプルトレイ100”
の長さを短くすることができ、電気泳動分析装置,特
に、移動機構を小型にすることができる。
【0071】次に、図6を用いて、本実施形態において
用いる第4の試料容器の断面構造について説明する。図
6は、本発明の一実施形態による電気泳動分析装置に用
いる第4の試料容器の断面図である。なお、複数の試料
容器が配置されるサンプルトレイの平面形状は、図2,
図4若しくは図5に示すものである。
【0072】本実施形態におけるサンプルトレイ100
Aは、透明アクリル板からなるサンプルプレート102
Eと、絶縁性のベース104Bと、シリコンゴム製のパ
ッキング106と、SUS等の導電性材料からなる金属
ピン108とによって構成されている。サンプルプレー
ト102Eには、試料容器として機能するテーパ部が形
成されており、このテーパ部に試料が収容される。金属
ピン108は、収容された試料と接触して電気的導通を
とり、電極として作用する。サンプルトレイ100Aに
は、複数の試料容器が形成されるため、金属ピン108
の数も形成される試料容器の数に等しく、複数の金属ピ
ン108は、図1に示した金属製のサンプルトレイホル
ダと電気的に接続される。
【0073】サンプルプレート102Eとベース104
Bは、ネジ止めされている。サンプルプレート102E
の下面側には、溝が形成されており、この溝内に予めパ
ッキング106が挿入されており、サンプルプレート1
02Eとベース104Bとの間からの液漏れを防止して
いる。
【0074】なお、複数の金属ピン108をそれぞれ独
立して高電圧電源に接続し、金属ピンと高電圧電源との
間に、電流検出回路を接続することにより、個々の試料
毎の電流をモニタリングできる。
【0075】次に、図7を用いて、本実施形態において
用いる第5の試料容器の断面構造について説明する。図
7は、本発明の一実施形態による電気泳動分析装置に用
いる第5の試料容器の断面図である。なお、複数の試料
容器が配置されるサンプルトレイの平面形状は、図2,
図4若しくは図5に示すものである。
【0076】本実施形態におけるサンプルトレイ100
Bは、金属製のサンプルプレート102Fと、絶縁性の
ベース104Cと、シリコンゴム製のパッキング106
とによって構成されている。サンプルプレート102F
には、試料容器として機能するテーパ部が形成されてお
り、このテーパ部に試料が収容される。また、サンプル
プレート102Fを導電性とすることにより、電極とし
ての機能も有している。
【0077】サンプルプレート102Fとベース104
Cは、ネジ止めされている。ベース104Cの上面側に
は、溝が形成されており、この溝内に予めパッキング1
06が挿入されており、サンプルプレート102Fとベ
ース104Cとの間からの液漏れを防止している。
【0078】次に、図8を用いて、本実施形態において
用いる第6の試料容器の断面構造について説明する。図
8は、本発明の一実施形態による電気泳動分析装置に用
いる第6の試料容器の断面図である。なお、複数の試料
容器が配置されるサンプルトレイの平面形状は、図2,
図4若しくは図5に示すものである。
【0079】本実施形態におけるサンプルトレイ100
Cは、絶縁性のサンプルプレート102Gと、絶縁性の
ベース104Dと、シリコンゴム製のパッキング106
と、金属シート109によって構成されている。サンプ
ルプレート102Gには、試料容器として機能するテー
パ部が形成されており、このテーパ部に試料が収容され
る。
【0080】サンプルプレート102Gとベース104
Dは、ネジ止めされている。サンプルプレート102G
とベース104Dの間には、金属シート109とシリコ
ンゴム製のパッキング106Aが挟み込まれる。金属シ
ート109は、試料と接触して電極として作用する。パ
ッキング106Aは、サンプルプレート102Gとベー
ス104Dとの間からの液漏れを防止している。
【0081】次に、図9を用いて、本実施形態において
用いる第7の試料容器の断面構造について説明する。図
9は、本発明の一実施形態による電気泳動分析装置に用
いる第7の試料容器の断面図である。なお、複数の試料
容器が配置されるサンプルトレイの平面形状は、図2,
図4若しくは図5に示すものである。
【0082】本実施形態におけるサンプルトレイ100
Dは、絶縁性のサンプルプレート102Hと、絶縁性の
ベース104Cと、シリコンゴム製のパッキング106
Bと、金属ワイヤー109Aによって構成されている。
サンプルプレート102Hには、試料容器として機能す
るテーパ部が形成されており、このテーパ部に試料が収
容される。
【0083】サンプルプレート102Hとベース104
Cは、ネジ止めされている。サンプルプレート102H
とベース104Cの間には、金属ワイヤー109Aとシ
リコンゴム製のパッキング106Bが挟み込まれる。金
属ワイヤー109Aは、試料と接触して電極として作用
する。パッキング106Bは、サンプルプレート102
Hとベース104Cとの間からの液漏れを防止してい
る。
【0084】次に、図10を用いて、本実施形態におい
て用いる第8の試料容器の電極部の構造について説明す
る。図10は、本発明の一実施形態による電気泳動分析
装置に用いる第8の試料容器の電極部の平面図である。
なお、複数の試料容器が配置されるサンプルトレイの平
面形状は、図2,図4若しくは図5に示すものである。
また、断面構造は、例えば、図8に示すものである。
【0085】本実施形態においては、絶縁性のベース1
04Cの上に、金属膜を蒸着し、選択エッチングによっ
て、電極パターン109Bを形成するようにしている。
それぞれの電極パターン109Bは、コネクタ110に
接続され、コネクタ110を介して、高電圧電源と接続
される。
【0086】次に、図11を用いて、本実施形態におい
て用いる第9の試料容器の構造について説明する。図1
1は、本発明の一実施形態による電気泳動分析装置に用
いる第9の試料容器の電極部の平面図である。
【0087】本実施形態においては、SUS等の金属製
のベース104Fの上に、金属製の凸部104F1,1
04F2が一体的に形成されている。これらの凸部10
4F1,104F2の上に、絶縁性リング103A,1
03Bを挿入することにより試料容器を形成するように
している。ここで、ベース104Fは、各試料容器に対
する電極として作用する。
【0088】なお、試料容器の一部を形成する導電性材
料としては、金属に代えて、導電性ゴムや導電性有機材
料を用いることも可能である。
【0089】なお、以上の説明では、サンプルトレイの
一部を導電性材料で形成しているが、サンプルトレイ全
体を金属性としてもよいものである。
【0090】以上説明したように、本実施形態によれ
ば、サンプルトレイが有している複数の試料容器は、そ
の一部を導電性の材料で形成し、これを電極としている
ので、従来のような電極を試料容器内に挿入する作業が
不要となる。従って、試料容器内に挿入するのは、キャ
ピラリーだけでよいため、分析の前作業が容易となる。
【0091】また、複数のキャピラリーを並列的に配置
し、キャピラリー押さえ等を用いて相互の位置を固定し
ておくことにより、サンプルトレイを移動機構によって
上方向に移動するだけに、マルチキャピラリータイプの
複数本のキャピラリーを容易に試料容器内に挿入するこ
とが可能となる。従って、電気泳動分析装置を用いて、
電気泳動分析を自動化することができる。
【0092】
【発明の効果】本発明によれば、マルチキャピラリー方
式を用いる電気泳動分析装置における分析作業を容易に
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による電気泳動分析装置の
全体構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態による電気泳動分析装置に
用いる試料容器の平面図である。
【図3】図2のA−A断面図である。
【図4】本発明の一実施形態による電気泳動分析装置に
用いる第3の試料容器の平面図である。
【図5】本発明の一実施形態による電気泳動分析装置に
用いる第3の試料容器の平面図である。
【図6】本発明の一実施形態による電気泳動分析装置に
用いる第4の試料容器の断面図である。
【図7】本発明の一実施形態による電気泳動分析装置に
用いる第5の試料容器の断面図である。
【図8】本発明の一実施形態による電気泳動分析装置に
用いる第6の試料容器の断面図である。
【図9】本発明の一実施形態による電気泳動分析装置に
用いる第7の試料容器の断面図である。
【図10】本発明の一実施形態による電気泳動分析装置
に用いる第8の試料容器の電極部の平面図である。
【図11】本発明の一実施形態による電気泳動分析装置
に用いる第9の試料容器の電極部の平面図である。
【符号の説明】
10…移動機構 12…泳動バッファ槽 13…白金電極 14…サンプルトレイホルダ 16…モータ 18…スライドガイド 19…カバー 20…キャピラリー 22,24…キャピラリ押さえ 26…カプラ 30…高電圧電源 40…シースフローセル 44…シース液 50…レーザ 64…フィルタ 68…光センサ 70…信号処理装置 80…制御装置 100…サンプルトレイ 100−1,100−2,…,100−48…試料容器 102…サンプルプレート 104…ベース 106…パッキング 108…金属ピン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平10−206382(JP,A) 特開 平10−206381(JP,A) 特開 平10−253591(JP,A) 特開 平10−253592(JP,A) 特開 平8−193976(JP,A) 特開 昭63−144253(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 27/447

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の泳動路と、これらの泳動路に導入される複数の試料を収容する試料
    容器を固定するサンプルトレイホルダと、 上記 泳動路に導入され、電気泳動分離された複数の試料
    成分を光学的に検出する検出器と 上記泳動路に電圧を印加する高電圧電源 を有する電気泳
    動分析装置であって、 上記試料容器は、収容される試料と接触する電極を備
    え、 上記サンプルトレイホルダの少なくとも一部は、上記高
    電圧電源と電気的に接続され、かつ上記試料容器が上記
    サンプルトレイホルダに固定されると上記電極と電気的
    に導通する 電気泳動分析装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電気泳動分析装置であっ
    て、 上記試料容器の一部が透明である電気泳動分析装置
  3. 【請求項3】請求項1記載の電気泳動分析装置であっ
    て、 上記電極の材質がSUSである電気泳動分析装置
  4. 【請求項4】請求項1記載の電気泳動分析装置であっ
    て、 上記電極と上記高電圧電源の間に接続された電流検出回
    路を備え、試料に流れる電流をモニタリングする電気泳
    動分析装置
  5. 【請求項5】請求項1記載の電気泳動分析装置であっ
    、 上記試料容器は、 複数の開口が形成されたプレート部と、 このプレート部の底部に固定される金属性ベース部とに
    よって形成されている電気泳動分析装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の電気泳動分析装置であっ
    、 上記試料容器は、さらに、 上記金属性ベース部に固定された金属性ピンを備え、こ
    の金属性ピンの凸部が上記プレート部の上記開口内に突
    出している電気泳動分析装置。
  7. 【請求項7】請求項1記載の電気泳動分析装置であっ
    、 上記試料容器は、 複数の開口が形成された導電性材料からなるプレート部
    と、 このプレート部の底部に固定されるベース部とによって
    形成されている電気泳動分析装置。
  8. 【請求項8】請求項1記載の電気泳動分析装置であっ
    、 上記試料容器は、 複数の開口が形成されたプレート部と、 このプレート部の底部に固定されるベース部と、 上記プレート部の開口と上記ベース部とによって形成さ
    れる試料収納部に収容される試料と接触する導電性材料
    からなるプレート若しくはワイヤーとによって形成され
    ている電気泳動分析装置。
  9. 【請求項9】複数の試料を収容する試料容器から複数の
    泳動路へ試料成分を導入する電気泳動分析方法であっ
    て、 収容された試料と接触する電極を備えた試料容器をサン
    プルトレイホルダに固定することにより該電極と高電圧
    電源を電気的に導通し、電極を介して泳動路に電圧を印
    加し、泳動路に試料を導入する電気泳動分析方法。
  10. 【請求項10】電気泳動分析装置のサンプルトレイホル
    ダに固定でき、複数の試料を収容する試料容器であっ
    て、 上記試料容器がサンプルトレイホルダに固定されると上
    記電気泳動装置の高電圧電源と電気的に導通し、かつ収
    容する試料と接触する電極を備えた試料容器。
  11. 【請求項11】請求項10記載の試料容器であって、 上記試料容器の一部が透明である試料容器。
  12. 【請求項12】請求項10記載の試料容器であって、 上記電極の材質がSUSである試料容器。
  13. 【請求項13】請求項10記載の試料容器であって、 上記試料容器は、 複数の開口が形成されたプレート部と、 このプレート部の底部に固定される金属性ベース部とに
    よって形成されている試料容器。
  14. 【請求項14】請求項10記載の試料容器であって、 上記試料容器は、さらに、 上記金属性ベース部に固定された金属性ピンを備え、こ
    の金属性ピンの凸部が上記プレート部の上記開口内に突
    出している試料容器
  15. 【請求項15】請求項10記載の試料容器であって、 上記試料容器は、 複数の開口が形成された導電性材料からなるプレート部
    と、 このプレート部の底部に固定されるベース部とによって
    形成されている試料容器。
  16. 【請求項16】請求項10記載の試料容器であって、 上記試料容器は、 複数の開口が形成されたプレート部と、 このプレート部の底部に固定されるベース部と、 上記プレート部の開口と上記ベース部とによって形成さ
    れる試料収納部に収容 される試料と接触する導電性材料
    からなるプレート若しくはワイヤーとによって形成され
    ている試料容器。
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