JP3480580B2 - Lngブロワーの軸シール装置 - Google Patents
Lngブロワーの軸シール装置Info
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Description
ス)ブロワーの軸シール装置に係り、特に、LNGの漏
洩を防止する停止時漏洩防止装置を備えるLNGブロワ
ーの軸シール装置に関する。
の軸シール装置を図5に示す。図5において、インペラ
1は軸2に軸着されて回転し、ブロワーの機内3にある
気化したLNGを図示しない需要地へ送る。ブロワーの
機外4には、軸2の外周に軸2をシールするための軸シ
ール装置5が設けられている。軸シール装置5はカーボ
ンシール6を有する。軸シール装置5のパージガス流入
口7からは、パージガスとしてN2ガスが流入する。こ
のパージガスは機内3のLNGが、インペラ1の駆動時
にカーボンシール6と軸2との隙間から漏洩することを
防止するものである。また、軸シール装置5は、インペ
ラ1が停止しパージガスの流入が停止したときにLNG
が機外へ漏洩することを防止するための停止時漏洩防止
装置8を備えている。停止時漏洩防止装置8は、図示し
ない制御装置によってインペラ1の停止に応答して矢印
A方向に押し付けられる(図では押付けた状態を示して
いる)。この結果、Oリング9、10を介してパージガ
スの流出路が塞がれる。インペラ1が作動を開始すると
きは、停止時漏洩防止装置8は矢印B方向へ戻される。
一方、機内3は極低温(LNGの蒸発温度は−162
℃)であるのに対し、機外4は通常の外気温度である。
このような熱勾配があるため伝熱によって機内側から機
外側に熱が伝わり停止時漏洩防止装置近傍が低温にな
る。このために、機外4の大気の水分等が停止時漏洩防
止装置8の近傍に凍結し、停止時漏洩防止装置8が矢印
A方向やB方向に移動できなくなる恐れがある。このよ
うな停止時漏洩防止装置8の凍結を防止するために、従
来は、図5に示すように、軸シール装置5へ所定温度に
熱せられた加熱蒸気を蒸気供給口11から供給してい
た。
漏洩防止装置8の凍結を防止するために加熱蒸気を供給
することは次のような問題点があった。多くの場合LN
Gブロワーは海岸等に配設されるが、このような場合に
他の場所で生成された加熱蒸気をLNGブロワーの設置
場所まで輸送するためにおおがかりの配管設備等を必要
とする問題があった。また、加熱蒸気がLNGブロワー
の設置場所まで輸送される間に熱損失する問題があっ
た。また、加熱蒸気の代わりに電気ヒータを用いるとし
ても、安全性対策上LNGに着火しないように電気ヒー
タを配設しなければならず、また、加熱蒸気に相当する
十分の熱容量を電気的に供給するヒータを限られた空間
に設置しなければならない。このため、加熱蒸気の代わ
りに電気ヒータを用いることは容易でないとされ、着想
すらされたことがなかった。そこで、本発明の目的は、
上記従来技術の有する問題を解消し、停止時漏洩防止装
置の凍結を防止するために電気ヒータ加熱装置を用い、
この電気ヒータ加熱装置を限られた空間に設置するとと
もに従来の加熱蒸気に相当する十分の熱容量を供給する
ようにしたLNGブロワーの軸シール装置を提供するこ
とである。
に、本発明によるLNGブロワーの軸シール装置は、パ
ージガスを流入流出させてインペラの軸をシールするL
NGブロワーの軸シール装置であって、インペラが停止
しパージガスの流入が停止したときにLNGの漏洩を防
止する停止時漏洩防止装置を備え、この停止時漏洩防止
装置を所定温度に加熱するための電気ヒータ加熱装置を
前記停止時漏洩防止装置の近傍に設けたことを特徴とす
る。また、前記電気ヒータ加熱装置は、線状のヒータ加
熱体と、インペラの軸の外周に配設され前記ヒータ加熱
体を内部に密閉して埋設可能なヒータ取付け部とを備
え、前記ヒータ取付け部は前記ヒータ加熱体を埋設する
ために前記軸を螺旋状に巻くように設けられた螺旋溝を
有することが好適である。また、前記ヒータ取付け部は
分割可能な2個の取付け体からなり、各前記取付け体に
前記螺旋溝が形成されていることが好適である。
の電気ヒータ加熱装置を設けたので、停止時漏洩防止装
置を蒸気加熱する場合に必要なおおがかりの配管設備等
を必要とせず、また、加熱蒸気がLNGブロワーの設置
場所まで輸送される間に発生する熱損失を防止すること
ができる。また、ヒータ取付け部はインペラの軸を螺旋
状に巻くように設けられた螺旋溝を有し、線状のヒータ
加熱体はヒータ取付け部の内部に埋設されるので、ヒー
タが破損しないように安全対策をすることができる。ま
た、ヒータ取付け部は分割可能な2個の取付け体からな
り、各取付け体に螺旋溝が形成されてヒータ加熱体が埋
設されるので、十分な熱容量を供給することができる。
の一実施例を図面を参照して説明する。図2を参照し
て、本実施例による軸シール装置の概略構成を示す。L
NGはインペラ1の前方から流入し、側部から流出す
る。インペラ1の軸の外周には軸シール装置5が配設さ
れており、軸シール装置5の後部には停止時漏洩防止装
置8が設けられている。停止時漏洩防止装置8はエアシ
リンダー19によって制御される。また、軸シール装置
5には、軸2の外周に電気ヒータ加熱装置20が設けら
れている。軸シール装置5には、配管15からパージガ
スが供給され、一方配線18によって電気ヒータ加熱装
置20へ電流が供給される。また、軸シール装置5に
は、電気ヒータ加熱装置20が一定温度、例えば80℃
を越えたら電流の供給を停止するための過昇温防止用セ
ンサ16、及び電気ヒータ加熱装置20の温度を所定の
温度に制御するための温度制御用センサ17が設けられ
ている。
ール装置5を詳細に説明する。図1において、インペラ
1は軸2に軸着されて回転し、ブロワーの機内3にある
気化したLNGを図示しない需要地へ供給する。ブロワ
ーの機外4には、軸2の外周に軸2をシールするための
軸シール装置5が設けられている。軸2の外周には軸2
の外周面とほぼ接触するように3個のカーボンシール6
が配設されている。配管15(図2)を経て供給された
パージガス(例えばN2 ガス)はパージガス流入口7か
ら流入し、経路12を通って機外4へ排出される。この
パージガスは機内3のLNGが、インペラ1の駆動時に
カーボンシール6と軸2との隙間から漏洩することを防
止するものである。また、軸シール装置5は、インペラ
1が停止しパージガスの流入が停止したときにLNGが
機外へ漏洩することを防止するための停止時漏洩防止装
置8を備えている。停止時漏洩防止装置8は、エアシリ
ンダー19(図2)によってインペラ1の停止に応答し
て矢印A方向に押し付けられる。この結果、Oリング
9、10を介してパージガスの流出路が塞がれる。イン
ペラ1が作動(回転)を再開するときは、停止時漏洩防
止装置8は矢印B方向へ戻される。さらに、本実施例に
よる軸シール装置5は電気ヒータ加熱装置20を備えて
いる。電気ヒータ加熱装置20は、図1に示すように、
停止時漏洩防止装置8の近傍であって軸2の外周に設け
られている。電気ヒータ加熱装置20は線状のヒータ加
熱体21と、このヒータ加熱体21を取付けるヒータ取
付け部22からなり、ヒータ取付け部22は軸方向に分
割可能な2個の取付け体22a、22bからなる。取付
け体22aと取付け体22bとは各々の内部にヒータ加
熱体21を埋設するための螺旋溝を有し、互いに固着す
ることにより、ヒータ取付け部22の内部に密閉してヒ
ータ加熱体21を埋設することができるとともに、各々
にヒータ加熱体21を埋設することができ必要な熱容量
を確保できるようになっている。
20を詳細に説明する。取付け体22aには、軸2を螺
旋状に巻くように螺旋溝23が設けられている。螺旋溝
23の最外径部はヒータ加熱体21の出口23aに接続
され、最小径部23bはヒータ加熱体21の端部を固定
する溝部24を有する。ヒータ加熱体21は最小径部2
3bから出口23aまで、螺旋溝23に沿って挿入され
る。また、ヒータ取付け部22には、過昇温防止用セン
サ16(図2)を挿入するための過昇温防止用センサ挿
入口26、及び温度制御用センサ18(図2)を挿入す
るための温度制御用センサ挿入口27が設けられてい
る。ヒータ加熱体21は2本の平行導線とその間に配設
された抵抗体からなる。配線18(図2)から供給され
た電流は2本の平行導線の長手方向に流れるのではな
く、互いに対向する平行導線の横手方向へ抵抗体を介し
て流れる。このために、ニクロム線等の抵抗導線の長手
方向へ流れる通常のヒータと異なり、ヒータ加熱体21
の容積が限られているにもかかわらず、従来の加熱蒸気
の代替えできる十分の熱容量を供給することができる。
また、ヒータ加熱体21は自己制御型の加熱体となって
いる。すなわち、ヒータ加熱体21の温度が所定温度範
囲を越えて上がると抵抗体の抵抗が大きくなりって電流
が流れにくくなり、逆に所定温度範囲以下まで下がると
電流が流れやすくなり、電気ヒータ加熱装置20を所定
温度範囲で動作するようになっている。
16と温度制御用センサ18(図2)を詳細に説明す
る。これらはともに、キャピラリーチュブからなる液体
膨脹式の温度センサである。図4に示すように、温度を
測定するセンサ部分30には液溜31が形成され、液溜
31の上部はキャピラリーチュブ32に接続されてい
る。キャピラリーチュブ32の上部はダイアフラム33
に接続されている。軸シール装置5内の温度に応じて膨
脹あるいは収縮する液体は液溜31およびキャピラリー
チュブ32を経て、ダイアフラム33を変形させ、マイ
クロスイッチ34を作動する。マイクロスイッチ34の
出力は図示しない温度制御部へ送られる。
インペラ1が停止したときに、エアシリンダー19が作
動してパージガスの流入が停止するとともに、停止時漏
洩防止装置8は矢印A方向に押し付けられる。この結
果、Oリング9、10を介してパージガスの流出路が塞
がれる。パージガスの代わりにLNGがカーボンシール
6と軸2との隙間流入することになり、停止時漏洩防止
装置8には大気の水蒸気等が凍結する恐れがあるが、電
気ヒータ加熱装置20によって加熱するのでその恐れは
ない。インペラ1が作動を開始すると、エアシリンダー
19が作動してパージガスの流入が開始するとともに停
止時漏洩防止装置8は矢印B方向へ戻される。
0を停止時漏洩防止装置の近傍に設けたので、加熱蒸気
によって加熱する場合のようにおおがかりの配管設備等
を必要としないで、停止時漏洩防止装置8の凍結を防止
することができる。また、加熱に必要なエネルギーは停
止時漏洩防止装置8の近傍においてのみ消費するように
できるので、LNGブロワーの設置場所まで輸送される
間の熱損失をなくすることができる。また、ヒータ取付
け部22は軸方向に分割可能な2個の取付け体22a、
22bからなるので、ヒータ取付け部22の内部に密閉
してヒータ加熱体21を埋設することができるととも
に、各々にヒータ加熱体21を埋設することができ必要
な熱容量を確保することができる。また、ヒータ加熱体
21は2本の平行導線とその間に配設された抵抗体から
なるので、互いに対向する平行導線の横手方向へ抵抗体
を介して流れるので、ヒータ加熱体21の容積が限られ
ているにもかかわらず、従来の加熱蒸気の代替えできる
十分の熱容量を供給することができる。更に、ヒータ加
熱体21は自己制御型の加熱体となっているので、温度
制御を容易に行うことができる。また、過昇温防止用セ
ンサ16や温度制御用センサ18は、キャピラリーチュ
ーブからなる液体膨脹式の温度センサであるので、これ
らのセンサにLNGが接触したとしても着火等の危険が
生じない。
電気ヒータ加熱装置を停止時漏洩防止装置の近傍に設け
たので、加熱蒸気によって加熱する場合のようにおおが
かりの配管設備等を必要としないで、停止時漏洩防止装
置の凍結を防止することができるとともに、LNGブロ
ワーの設置場所まで輸送される間の熱損失をなくするこ
とができる。また、ヒータ取付け部は分割可能な2個の
取付け体からなるので、ヒータ取付け部の内部に密閉し
てヒータ加熱体を埋設することができるとともに、各々
にヒータ加熱体を埋設することができ必要な熱容量を確
保することができる。
一実施例を示す断面図。
断面図。
温度制御用センサを示す断面図。
面図。
Claims (3)
- 【請求項1】 パージガスを流入流出させてインペラの
軸をシールするLNGブロワーの軸シール装置であっ
て、インペラが停止しパージガスの流入が停止したとき
にLNGの漏洩を防止する停止時漏洩防止装置を備え、
この停止時漏洩防止装置を所定温度に加熱するための電
気ヒータ加熱装置を前記停止時漏洩防止装置の近傍に設
けたことを特徴とするLNGブロワーの軸シール装置。 - 【請求項2】 前記電気ヒータ加熱装置は、線状のヒー
タ加熱体と、インペラの軸の外周に配設され前記ヒータ
加熱体を内部に密閉して埋設可能なヒータ取付け部とを
備え、前記ヒータ取付け部は前記ヒータ加熱体を埋設す
るために前記軸を螺旋状に巻くように設けられた螺旋溝
を有することを特徴とする請求項1に記載のLNGブロ
ワーの軸シール装置。 - 【請求項3】 前記ヒータ取付け部は分割可能な2個の
取付け体からなり、各前記取付け体に前記螺旋溝が形成
されていることを特徴とする請求項2に記載のLNGブ
ロワーの軸シール装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00377593A JP3480580B2 (ja) | 1993-01-13 | 1993-01-13 | Lngブロワーの軸シール装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00377593A JP3480580B2 (ja) | 1993-01-13 | 1993-01-13 | Lngブロワーの軸シール装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06207599A JPH06207599A (ja) | 1994-07-26 |
JP3480580B2 true JP3480580B2 (ja) | 2003-12-22 |
Family
ID=11566559
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP00377593A Expired - Lifetime JP3480580B2 (ja) | 1993-01-13 | 1993-01-13 | Lngブロワーの軸シール装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3480580B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015232302A (ja) * | 2014-06-10 | 2015-12-24 | 株式会社Ihi | 圧縮機 |
KR102014376B1 (ko) * | 2018-06-25 | 2019-08-26 | 클러스터엘앤지(주) | Lng 추진 선박용 증발가스 압축기 |
-
1993
- 1993-01-13 JP JP00377593A patent/JP3480580B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06207599A (ja) | 1994-07-26 |
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