JP3480330B2 - 配管モジュール工法および物品引上げ方法 - Google Patents

配管モジュール工法および物品引上げ方法

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JP3480330B2
JP3480330B2 JP24831398A JP24831398A JP3480330B2 JP 3480330 B2 JP3480330 B2 JP 3480330B2 JP 24831398 A JP24831398 A JP 24831398A JP 24831398 A JP24831398 A JP 24831398A JP 3480330 B2 JP3480330 B2 JP 3480330B2
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行記 迫田
伸一 江幡
辰 潮田
洋 田辺
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日立プラント建設株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配管やバルブ等の
部品を機能毎にあらかじめ組み立てる配管モジュールを
用いて発電プラント等の工事を進める配管モジュール工
法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所や火力発電所といった発電
プラント等においては、冷却水等の循環用に多くの配管
が設置されている。上記発電プラント等における配管経
路の設置工法は、配管経路を構成する各部品、すなわち
配管や開閉バルブ、および地表面よりこれら部材の支持
をなすフレームなどを建設現場以外の場所にてあらかじ
め組み立ててモジュール化しておき、これを建設現場へ
と搬入し、モジュール同士を接続するようにしている。
【0003】図9は、従来のモジュール工法の概要を示
す説明図である。同図に示すように配管経路の建設に使
用される配管モジュール1は、建設現場2から離れた加
工場3にて製作されるが、その形態は配管モジュール1
の周囲にフレーム組みされた輸送用且つ引上げ用となる
仮設補強材4が設けられ、前記配管モジュール1が仮設
補強材4の内部に収められた状態となっている。また配
管モジュール1を構成している配管5の外周には、その
半径方向に延長される転倒防止棒6が溶接されており、
配管5に外力が加わっても、当該配管5が転倒するのを
防止するようにしている。
【0004】配管モジュール1の組み立て作業の手順と
しては、組立対象部品の配管5を加工場3の天井に配置
された天井クレーン7にて吊り下げ、溶接終了後仮設補
強材4及び転倒防止棒6の設定順序となる。この際、配
管5の吊り始めから仮設補強材4及び転倒防止棒6の設
定終了迄の間天井クレーンは専有となり、他の作業では
使用不可となる。
【0005】配管モジュール1の組み立てが完了する
と、加工場3の天井に設置された天井クレーン7にて仮
設補強材4を引き上げ、当該仮設補強材4とともに配管
モジュール1を運搬用のトラック8に搭載する。そして
当該トラック8は、建設現場2におけるジブクレーン9
の回転半径内まで移動し、ジブクレーン9にてトラック
8の荷台より仮設補強材4とともに配管モジュール1を
引き上げ、前記ジブクレーン9の操作にて仮設補強材4
と配管モジュール1とを目標となる場所まで運搬する。
なお配管モジュール1を所定の場所に設置した後は、仮
設補強材4を分解して建設現場より撤去する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし上述した配管モ
ジュール工法では以下に示すような問題点があった。す
なわち第1の問題点は、配管モジュール(仮設補強材も
含む)の引き上げ作業を、加工場とトラックの荷台との
2箇所でおこなうため、引き上げ作業にかかる手間がか
かり、さらに加工場と建設現場との間で配管モジュール
の運搬を行わなければならないことから、作業自体の効
率が上がらないというものであった。
【0007】また第2の問題点は、配管モジュール毎に
仮設補強材を設けなければならず、資材の確保や仮設補
強材を形成する手間、あるいは配管モジュール設置後の
仮設補強材の分解にかかる手間等が膨大になることであ
った。
【0008】さらに第3の問題点は、クレーンによる運
搬の際、配管モジュールの姿勢安定を図る目的からクレ
ーンより垂下される引上げケーブルの下方に配管モジュ
ールの重心を位置させることが必要であるが、配管モジ
ュールは多種にわたりその重心の位置は個々に異なって
いる。このため配管モジュールの重心の位置を求め、ク
レーンの引き上げ位置と一致させることが難しく、この
ことからも配管モジュールの引き上げは非常に手間のか
かるものとなっていた。
【0009】本発明は上記従来の問題点に着目し、配管
モジュールの製作および当該配管モジュールの運搬に係
る手間や、仮設補強材の使用量を削減し、作業効率の向
上を図ることのできる配管モジュール工法および物品引
上げ方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る配管モジュ
ール工法は、モジュール製作用架台の上面に吊下レール
からなる天板を乗せ、前記吊下レールに走行可能に取り
付けられた吊下手段を用いて配管モジュールを構成する
複数の構成部品を個別に吊し、当該構成部品を前記吊下
手段とともに前記吊下レールに沿って移動させ、前記構
成部品の吊下状態を保ちつつ前記配管モジュールを組み
立てた後に、前記モジュール製作用架台を走行用レール
に沿ってクレーンの回転半径内に移動させ、当該クレー
ンにて前記配管モジュールを引き上げ、これをモジュー
ル設置場所に移送する手順とした。そして前記モジュー
ル製作用架台に設置された荷重センサを介して前記配管
モジュールを支持し、前記荷重センサによる荷重分布を
もとに前記配管モジュールにおける重心の位置を算出
し、前記クレーンより垂下される引上げケーブルの延長
線下方に前記重心が位置するよう、前記引上げケーブル
を前記配管モジュールに掛止させることが望ましい。
【0011】そして本発明に係る物品引上げ方法は、
台の上面に吊下レールからなる天板を乗せ、前記吊下レ
ールに走行可能に取り付けられた吊下手段を用いて物品
を構成する複数の構成部品を個別に吊し、当該構成部品
を前記吊下手段とともに前記吊下レールに沿って移動さ
せ、前記構成部品の吊下状態を保ちつつ前記物品を組み
立てるとともに、前記物品を前記架台に設けられた荷重
センサを介して支持し、当該荷重センサによる荷重分布
をもとに前記物品における重心の位置を算出し、吊下手
段より垂下される引上げケーブルの延長線下方に前記重
心が位置するよう、前記引上げケーブルを前記天板に掛
止した後に前記物品を引上げる手順とした。
【0012】
【作用】上記の如く事項が特定された本発明によれば、
配管モジュールをモジュール製作用架台の内部にて組み
立て、配管モジュールの組み立て後はモジュール製作用
架台をクレーンの回転半径内に移動させることから、配
管モジュールの引上げ作業はクレーンによる1回ですま
せることができる。そしてモジュール製作用架台を移動
可能にしたことから、トラック等を用いて配管モジュー
ルをクレーンの回転半径内に移動させる作業を省略する
ことができる。ここでモジュール製作用架台の上面に吊
下レールからなる天板を設置し、吊下手段を介して構成
部品を個々に吊すので、構成部品は吊下部材によって空
中で保持される。そしてこの吊下状態を保ちつつ構成部
品同士を組み立てて配管モジュールとし、天板を介して
配管モジュールを引き上げれば、当該配管モジュールに
転倒防止用の部材を装着することや、構成部品の外側に
保持用の仮設補強材を設ける必要が無くなり、仮設補強
材用の資材が不要になる。また仮設補強材を設けないこ
とから当該仮設補強材を製作する手間や、配管モジュー
ルの設置後に仮設補強材を取り除く手間が無くなり、も
って作業効率の向上を図ることができる。また配管モジ
ュールの組み立て時、構成部品は吊下手段にて保持され
ていることから吊下レールに沿っての移動や昇降が容易
に行うことができ、配管モジュールの組み立て効率の向
上を図ることができる。
【0013】そしてモジュール製作用架台にて組み立て
られた配管モジュールを荷重センサを介して保持し、当
該荷重センサからの荷重分布を基に配管モジュールの重
心を求めれば、クレーンから垂下される引上げケーブル
の延長線下方に重心を一致させる作業が容易となり、も
って引上げ作業の効率を向上させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に本発明に係る配管モジュー
ル工法および配管モジュールの製造方法ならびに物品引
上げ方法の具体的実施の形態を図面を用いて詳細に説明
する。図1は、本実施の形態に係る配管モジュール工法
を発電プラントの建設に適用した場合の作業説明図であ
る。同図(1)に示すように配管モジュール工法を用い
て建設現場10は、建設用建屋11(原子炉建屋11
A、タービン建屋11B、サービス建屋11C)が立ち
並び、その中央には建設資材の運搬をなすジブクレーン
12が設置されている。当該ジブクレーン12は、その
設置場所を中心に回転する引上げアーム14を有してお
り、当該引上げアーム14の可動範囲、すなわちジブク
レーン12による資材運搬の可能範囲は、当該ジブクレ
ーン12の設置場所を中心とした円状の可動範囲16に
よって示される。なお可動範囲16における内側の円
は、クレーン主巻側による可動範囲を示し、外側の円は
クレーン補巻側による可動範囲を示している。なお本実
施の形態にて説明されるジブクレーン12の引上げ能力
は130t程度となっている。
【0015】こうした可動範囲16の外縁一箇所には、
当該可動範囲16の境界線を跨ぐような走行レール18
が設けられている。そして当該走行レール18には、同
図(2)に示すようにフレーム組みされたモジュール製
作用架台20が移動可能に設置されている。当該モジュ
ール製作用架台20は、建設用現場10における配管経
路の建設に用いられる配管モジュール22をその内部で
組み立て可能にしているとともに、組み立てられた配管
モジュール22を走行レール18に沿って可動範囲16
の内側へと移動可能にしている。そしてモジュール製作
用架台20は、走行レール18上に設置される土台とな
る定盤24と、この定盤24の上方に設けられるフレー
ム枠26とで構成されている。
【0016】図2は、モジュール製作用架台20におけ
る定盤24の正面図、背面図および定盤24に鉄板を敷
き詰めた形態を示す状態図を示し、図3はフレーム枠2
6の構成をしめす正面図と側面図とを示し、図4は定盤
24とフレーム枠26における要部拡大図を示す。
【0017】これらの図に示すように、モジュール製作
用架台20を構成する土台となる定盤24は、断面I型
となるI型鋼材28を格子状に組み付けた形態となって
いる。そして外枠を構成するI型鋼材28においては、
その内側に配設されるI型鋼材28のピッチに倣うよう
にスチフナ30が設けられ、図4(1)に示すようにス
チフナ30とI型鋼材28の先端側面とをガゼットプレ
ート31で連結することにより定盤を24を形成するよ
うにしている。なお定盤24における背面側の四隅には
車輪29(図6参照)が取り付けられており、走行レー
ル18に沿ってモジュール製作用架台20を移動にして
いる。
【0018】定盤24における正面側には、建設部材の
保持や作業性を向上させる目的から、鉄板32が敷き詰
められる。この状態を図2(3)に示す。鉄板32の正
面側には、図4(2)に示すような取付穴34が定盤2
4の表面に設けられたねじ穴の位置に対応するよう形成
されており、この取付穴34に締付ボルトを通すこと
で、定盤24と鉄板32との接合を図るようにしてい
る。また鉄板32における四隅にはフレーム枠26を構
成する脚柱36を挿通させ、これを固定するための角状
の脚柱取付穴38が設けられている。
【0019】定盤24の上方に設置されるフレーム枠2
6は、定盤24を同一の面積を有する四角状の天板受け
枠40と、当該天板受け枠40の四隅から引き出され、
定盤24側に設けられた脚柱取付穴38に挿入が可能な
角状の脚柱36が設けられている。
【0020】天板受け枠40は、定盤24と同じくI型
鋼材42により構成されており、その隅部の接続は、図
4(3)に示すようにI型鋼材42に設けられたスチフ
ナ44と、接続対象となるI型鋼材42の先端とをガゼ
ットプレート46を用いて連結することでおこなわれ
る。また天板受け枠40の補強として四隅には隣り合う
I型鋼材42を連結するように第1補強ロッド48が取
り付けられる。すなわちI型鋼材42における内側側面
には、その両端部に図4(4)に示すように第1保持プ
レート50が装着されているが、角部を挟んで隣り合う
第1保持プレート同士を第1補強ロッド48にて連結
し、天板受け枠40の補強をなすようにしている。また
天板受け枠40の上面52における四隅には、天板の保
持をなすとともに、天板からの荷重を検出する荷重セン
サ54が取り付けられる(図8参照)。そして当該荷重
センサ54からは信号線56が引き出され、アナログ/
デジタル変換器(以下A/D変換器と称す)58を介し
て演算処理をなすコンピュータ(以下PCと称す)60
に接続される。
【0021】天板受け枠40における下面62の四隅に
は、図4(5)に示すような断面角形のパイプ状の脚柱
36が取り付けられている。そして天板受け枠40に対
する脚柱36の取付強度を確保するため、天板受け枠4
0と脚柱36との間に第2補強ロッド64が取り付けら
れる。すなわち第2補強ロッド62は、脚柱36の側面
と天板受け枠40における下面62とに設けられた図4
(6)に示すような第2保持プレート64によってその
両端を保持され、外力に対しての突張作用を働かせるよ
うにしている。
【0022】このように定盤24とフレーム枠26とで
構成されるモジュール製作用架台20の上側(天板受け
枠40に設置された荷重センサ54)には、配管モジュ
ール22の吊下をなすための天板68が設置される。
【0023】図5は、天板68の構造を示す説明図であ
る。同図に示すように天板68は、天板受け枠40と同
面積を有するとともに、その外枠および内側の格子を形
成する短辺側は天板受け枠40と同様、I型鋼材70に
よって構成される。そして一様に並べられたI型鋼材7
0の片面側には、格子を形成するように断面I型の吊下
レール72が並べられるとともに、I型鋼材70と吊下
レール72の交差部分にて接合がなされ、天板68を形
成するようにしている。またI型鋼材70における吊下
レール72の取付側の反対面には、同図(4)、(5)
に示すような吊りピース74が複数等間隔で設けられ、
ジブクレーン12から垂下された引上げケーブルを前記
吊りピース74に設けた掛止穴76に掛止させ、天板6
8をジブクレーン12によって引上げ可能にしている。
なお天板68を構成する吊下レール72には、走行式の
チェーンブロックが装着可能になっており、吊下レール
72の延長方向に沿ってチェーンブロックを移動可能に
している。
【0024】このように構成された、モジュール製作用
架台20および天板68を用いて、配管モジュール22
の製作を行うとともに、当該配管モジュール22を用い
て建設現場10における配管経路を形成する手順を説明
する。まずジブクレーン12の稼働領域16の境界線を
跨ぐように走行レール18を敷設する必要があるが、材
料の運搬および保管の容易性から平地であることが望ま
しく、またクレーン作業に支障がでない領域を選択する
必要がある。そして前記条件を満足する場所に走行レー
ル18を敷設した後は、当該走行レール18上に定盤2
4を設置するとともに当該定盤24に鉄板32を敷き詰
め、その後はフレーム枠26を定盤24上に立設する。
このようにモジュール製作用架台20を組み立てた後
は、ジブクレーン12を用い天板68を天板受け枠40
の上面52に設置し、天板68を構成するそれぞれの吊
下レール72に吊下手段となる走行式のチェーンブロッ
ク78を複数取り付ける。そしてトラック等により運搬
された配管モジュール22の構成部品80をモジュール
製作用架台20の内部の搬入するとともに、これら構成
部品80を個々にチェーンブロック78にて吊り下げ、
当該構成部品80を空中にて保持する。図6(1)は、
チェーンブロック78により吊り下げられた構成部品8
0を組み立てる作業手順を示す説明図である。同図
(1)に示すように配管モジュール22の構成部品80
はチェーンブロック78によって空中で保持された状態
となっている。そして同図(2)に示すようにチェーン
ブロック78を調整してこれらの構成部品80の地上高
さを一致させるとともに、いずれか一方の構成部品80
を吊下レール72に沿ってチェーンブロック78ととも
に移動させ、構成部品80同士を接触させつつ、これを
溶接等によって接合する。こうして構成部品80を次々
と他方側に接続していけばチェーンブロック78に吊り
下げた状態で配管モジュール22を組み立てることがで
きる。なお構成部品80をチェーンブロック78に吊り
下げる際は、配管モジュール22の組み立て効率向上の
目的から、吊り下げた構成部品80を吊下レール72に
沿って移動させるだけで配管モジュール22が組み立て
られるよう構成部品80の吊り下げ位置をあらかじめ設
定しておく。
【0025】このように吊下レール72に沿って構成部
品80を移動させ、天板68に吊り下げたまま配管モジ
ュール22を組み立てた後は、荷重センサ54を作動さ
せ、天板68の四隅に加わる荷重の分布を計測し、この
値をもとに天板68における重心の位置を算出する。な
お荷重センサ54によって検知される荷重出力は、信号
線56を伝わり、A/D変換器58にてアナログ信号か
らデジタル信号へと変換され、その後PC60へと取り
込まれる。そして当該PC60にて個々の荷重センサ5
4の出力値を判定するとともに当該出力値から重心位置
を算出するようにしている。
【0026】図7は、荷重センサ54からの値をもとに
天板68の重心を求める算出手順を示す説明図である。
同図に示すように天板受け枠40の四隅に荷重センサ5
4は設置されているので、4個の荷重センサ54の相対
位置はあらかじめ解っている。このため4個の荷重セン
サ54の任意の1個を基準点(本実施の形態では、荷重
センサ54Aが基準点)とし、隣り合う荷重センサ54
B、54Dが座標軸上に位置するような座標系を設定す
れば、(同図に示すように)各荷重センサ54の座標が
決定される。そして天板68の範囲内にある重心位置を
Pとし、その座標を(x、y)とする変数として設定す
る。
【0027】このように荷重センサ54の座標および重
心の座標を設定すれば、重心まわりに生ずる各荷重セン
サを力点とした回転モーメントの和が零になることから
次式が成り立つ。なお荷重センサ54A〜54Dに加わ
る天板68からの荷重をそれぞれA〜Dとすると、
【数1】
【0028】また隣り合う荷重センサ54に生ずる回転
モーメントの和は、他の残りの2つの回転モーメントの
和に釣り合うことから次式が成り立つ。
【数2】 または
【数3】 としてもよい。そして上記連立方程式をPC60による
演算処理にて解けば、重心Pの位置を判定することがで
きる。
【0029】図8は、モジュール製作用架台20から天
板68とともに配管モジュール22を引上げる手順を示
す状態図である。同図(1)に示すようにモジュール製
作用架台20の内部で配管モジュール20を組み立てた
後は、荷重センサ54を用いて天板68上での重心を求
める。そして天板68上における重心の位置を算出した
後は、ジブクレーン12から垂下される引上げケーブル
の延長線下方に重心が位置するよう吊下げワイヤ84の
はり具合を調節する。なお吊下げワイヤ84の設置につ
いては重心の位置がほぼ中央になるような吊りピース7
4を選択し、当該吊りピース74に吊下げワイヤ84を
掛止すればよい。
【0030】このようにジブクレーン12から垂下され
る引上げケーブルの延長線下方に重心が位置するよう吊
下げの位置を設定した後は、ジブクレーン12を可動さ
せ図8(2)に示すように天板68とともに配管モジュ
ール22をモジュール製作用架台20から引き上げれば
よい。そしてジブクレーン12によって配管モジュール
22を現場へと運搬し、当該現場にあらかじめ設置した
配管モジュール用の足場に配管モジュール22を設置さ
せる。その後、配管モジュール22の足場への設置とと
もに配管モジュール22をチェーンブロック78から取
り外せば、仮設補強材等の分解作業を必要とせずに配管
モジュール22を建設現場へと設置することができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る配管モ
ジュール工法によれば、モジュール製作用架台の上面に
吊下レールからなる天板を乗せ、前記吊下レールに走行
可能に取り付けられた吊下手段を用いて配管モジュール
を構成する複数の構成部品を個別に吊し、当該構成部品
を前記吊下手段とともに前記吊下レールに沿って移動さ
せ、前記構成部品の吊下状態を保ちつつ前記配管モジュ
ールを組み立てた後に、前記モジュール製作用架台を走
行用レールに沿ってクレーンの回転半径内に移動させ、
当該クレーンにて前記配管モジュールを引き上げ、これ
をモジュール設置場所に移送するようにしたことから、
配管モジュールの運搬に係る手間が削減され、作業効率
の向上を図ることが可能になる。
【0032】そして本発明に係る物品引上げ方法によれ
ば、架台の上面に吊下レールからなる天板を乗せ、前記
吊下レールに走行可能に取り付けられた吊下手段を用い
て物品を構成する複数の構成部品を個別に吊し、当該構
成部品を前記吊下手段とともに前記吊下レールに沿って
移動させ、前記構成部品の吊下状態を保ちつつ前記物品
を組み立てるとともに、前記物品を前記架台に設けられ
荷重センサを介して支持し、当該荷重センサによる荷
重分布をもとに前記物品における重心の位置を算出し、
吊下手段より垂下される引上げケーブルの延長線下方に
前記重心が位置するよう、前記引上げケーブルを前記天
板に掛止した後に前記物品を引上げることから、物品の
引上げ作業が容易になり、引上げ作業の効率の向上を図
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る配管モジュール工法を発電
プラントの建設に適用した場合の作業説明図である。
【図2】モジュール製作用架台20における定盤24の
正面図、背面図および定盤24に鉄板を敷き詰めた形態
を示す状態図を示す。
【図3】フレーム枠26の構成をしめす正面図と側面図
とを示す。
【図4】定盤24とフレーム枠26における要部拡大図
を示す。
【図5】天板68の構造を示す説明図である。
【図6】チェーンブロック78により吊り下げられた構
成部品80を組み立てる作業手順を示す説明図である。
【図7】荷重センサ54からの値をもとに天板68の重
心を求める算出手順を示す説明図である。
【図8】モジュール製作用架台20から天板68ととも
に配管モジュール22を引上げる手順を示す状態図であ
る。
【図9】従来のモジュール工法の概要を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 配管モジュール 2 建設現場 3 加工場 4 仮設補強材 5 配管 6 転倒防止棒 7 天井クレーン 8 トラック 9 ジブクレーン 10 建設用現場 11 建設用建屋 11A 原子炉建屋 11B タービン建屋 11C サービス建屋 12 ジブクレーン 14 引上げアーム 16 可動領域 18 走行レール 20 モジュール製作用架台 22 配管モジュール 24 定盤 26 フレーム枠 28 I型鋼材 29 車輪 30 スチフナ 31 ガゼットプレート 32 鉄板 34 取付穴 36 脚柱 38 脚柱取付穴 40 天板受け枠 42 I型鋼材 44 スチフナ 46 ガゼットプレート 48 第1補強ロッド 50 第1保持プレート 52 上面 54 荷重センサ 56 信号線 58 アナログ/デジタル変換器 60 コンピュータ 62 下面 64 第2補強ロッド 66 第2保持プレート 68 天板 70 I型鋼材 72 吊下レール 74 吊りピース 76 掛止穴 78 チェーンブロック 80 構成部品 82 引上げケーブル 84 吊り下げワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田辺 洋 東京都千代田区内神田1丁目1番14号 日立プラント建設株式会社内 (56)参考文献 特開 昭54−115858(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66C 17/04

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モジュール製作用架台の上面に吊下レー
    ルからなる天板を乗せ、前記吊下レールに走行可能に取
    り付けられた吊下手段を用いて配管モジュールを構成す
    る複数の構成部品を個別に吊し、当該構成部品を前記吊
    下手段とともに前記吊下レールに沿って移動させ、前記
    構成部品の吊下状態を保ちつつ前記配管モジュールを組
    み立てた後に、前記モジュール製作用架台を走行用レー
    ルに沿ってクレーンの回転半径内に移動させ、当該クレ
    ーンにて前記配管モジュールを引き上げ、これをモジュ
    ール設置場所に移送することを特徴とする配管モジュー
    ル工法。
  2. 【請求項2】 前記モジュール製作用架台に設置された
    荷重センサを介して前記配管モジュールを支持し、前記
    荷重センサによる荷重分布をもとに前記配管モジュール
    における重心の位置を算出し、前記クレーンより垂下さ
    れる引上げケーブルの延長線下方に前記重心が位置する
    よう、前記引上げケーブルを前記配管モジュールに掛止
    させることを特徴とする請求項1に記載の配管モジュー
    ル工法。
  3. 【請求項3】 架台の上面に吊下レールからなる天板を
    乗せ、前記吊下レールに走行可能に取り付けられた吊下
    手段を用いて物品を構成する複数の構成部品を個別に吊
    し、当該構成部品を前記吊下手段とともに前記吊下レー
    ルに沿って移動させ、前記構成部品の吊下状態を保ちつ
    つ前記物品を組み立てるとともに、前記物品を前記架台
    に設けられた荷重センサを介して支持し、当該荷重セン
    サによる荷重分布をもとに前記物品における重心の位置
    を算出し、吊下手段より垂下される引上げケーブルの延
    長線下方に前記重心が位置するよう、前記引上げケーブ
    ルを前記天板に掛止した後に前記物品を引上げることを
    特徴とする物品引上げ方法。
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