JP3479666B2 - 耐張装置および架線作業方法 - Google Patents
耐張装置および架線作業方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は,架空送電線の耐張支
持物における耐張装置,およびこの耐張装置により電線
を架設する際の架線作業方法に関する。
持物における耐張装置,およびこの耐張装置により電線
を架設する際の架線作業方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に従来の一般的な耐張鉄塔1を示
す。同図(イ)は平面図,同図(ロ)は要部の正面図で
ある。図示のように耐張鉄塔1は,塔体部2から両側に
張り出した鋼製アーム3を有し,この鋼製アーム3の先
端部に,図9に示す耐張装置4の一部を構成する耐張ヨ
ーク5が固定されている。耐張装置4は,鋼製アーム3
にボルト6で固定された前記耐張ヨーク5に鋼製アーム
3側の耐張連結金具7,耐張碍子連8,電線側の耐張連
結金具9,および引き留めクランプ10を介して電線1
1を引き留める構造である。鋼製アーム3側の耐張連結
金具7は,ピン12を介して耐張ヨーク5に連結され
る。なお,図示例の耐張装置1は耐張連結金具7,9に
それぞれアークホーン13,14を取り付けている。す
なわち,従来の耐張装置1における耐張ヨーク5は,他
との連結部としては,鋼製アーム3に固定するための固
定用穴(ボルト6を通す穴)と,鋼製アーム3側の耐張
連結金具7を連結するための連結用穴(前記ピン12を
通す穴)とのみを持つ構成である。
す。同図(イ)は平面図,同図(ロ)は要部の正面図で
ある。図示のように耐張鉄塔1は,塔体部2から両側に
張り出した鋼製アーム3を有し,この鋼製アーム3の先
端部に,図9に示す耐張装置4の一部を構成する耐張ヨ
ーク5が固定されている。耐張装置4は,鋼製アーム3
にボルト6で固定された前記耐張ヨーク5に鋼製アーム
3側の耐張連結金具7,耐張碍子連8,電線側の耐張連
結金具9,および引き留めクランプ10を介して電線1
1を引き留める構造である。鋼製アーム3側の耐張連結
金具7は,ピン12を介して耐張ヨーク5に連結され
る。なお,図示例の耐張装置1は耐張連結金具7,9に
それぞれアークホーン13,14を取り付けている。す
なわち,従来の耐張装置1における耐張ヨーク5は,他
との連結部としては,鋼製アーム3に固定するための固
定用穴(ボルト6を通す穴)と,鋼製アーム3側の耐張
連結金具7を連結するための連結用穴(前記ピン12を
通す穴)とのみを持つ構成である。
【0003】上記の耐張鉄塔1における延線および緊線
に伴う各種作業において,作業員の安全ロープの支持,
延線のための金車吊りおよび電線の流れ込み防止,耐張
碍子連の吊り上げおよび緊線のための取り込み等の各種
作業は,鋼製アーム3を利用して行われている。鋼製ア
ーム3は形鋼によるトラス構造であり,前記の各種作業
に必要な荷重を負担する強度を十分備え,また,構造的
にワイヤロープで固縛することも容易であるため,こら
れの各種作業を行うに際して鋼製アーム3を有効に利用
することができ,特に大きな問題はない。
に伴う各種作業において,作業員の安全ロープの支持,
延線のための金車吊りおよび電線の流れ込み防止,耐張
碍子連の吊り上げおよび緊線のための取り込み等の各種
作業は,鋼製アーム3を利用して行われている。鋼製ア
ーム3は形鋼によるトラス構造であり,前記の各種作業
に必要な荷重を負担する強度を十分備え,また,構造的
にワイヤロープで固縛することも容易であるため,こら
れの各種作業を行うに際して鋼製アーム3を有効に利用
することができ,特に大きな問題はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで,近年,架空
送電線路全体を極力小さくしたコンパクト送電線路の要
請が高まりつつあり,それを実現するものとして,絶縁
アームを用いた鉄塔が検討されている。この絶縁アーム
は,本発明の一実施例図である図1を参照して説明する
と,FRP等による絶縁材料の軸21a,22aの外周
に従来の磁器碍子と同様な傘形状をなすシリコンゴム等
の高分子碍子21b,22bを設けた水平材21および
斜め材22を用いて絶縁アーム23を形成した3本組み
構造であり,耐張腕金としての機能と絶縁支持部材とし
ての機能(従来の磁器碍子と同じ機能)とを兼ね備えて
いる。
送電線路全体を極力小さくしたコンパクト送電線路の要
請が高まりつつあり,それを実現するものとして,絶縁
アームを用いた鉄塔が検討されている。この絶縁アーム
は,本発明の一実施例図である図1を参照して説明する
と,FRP等による絶縁材料の軸21a,22aの外周
に従来の磁器碍子と同様な傘形状をなすシリコンゴム等
の高分子碍子21b,22bを設けた水平材21および
斜め材22を用いて絶縁アーム23を形成した3本組み
構造であり,耐張腕金としての機能と絶縁支持部材とし
ての機能(従来の磁器碍子と同じ機能)とを兼ね備えて
いる。
【0005】従来の耐張装置4を上記の絶縁アーム23
を持つ耐張鉄塔に用いた場合,延線および緊線を行う各
種作業がきわめて困難である。すなわち,鋼製アーム3
を持つ耐張鉄塔1であれば,上述の通り形鋼トラス構造
の鋼製アーム3を利用して作業用足場(梯子)を固定し
たり,作業員の安全ロープを結びつけたり,必要な作業
用品を直接取り付けあるいはワイヤロープで固縛したり
して,容易に作業を行うことができるが,絶縁アーム2
3を持つ耐張鉄塔では,鋼製アーム3が存在しないの
で,上述の作業が全くできない。
を持つ耐張鉄塔に用いた場合,延線および緊線を行う各
種作業がきわめて困難である。すなわち,鋼製アーム3
を持つ耐張鉄塔1であれば,上述の通り形鋼トラス構造
の鋼製アーム3を利用して作業用足場(梯子)を固定し
たり,作業員の安全ロープを結びつけたり,必要な作業
用品を直接取り付けあるいはワイヤロープで固縛したり
して,容易に作業を行うことができるが,絶縁アーム2
3を持つ耐張鉄塔では,鋼製アーム3が存在しないの
で,上述の作業が全くできない。
【0006】本発明は上記背景のもとになされたもの
で,コンパクト送電線路を実現し,同時に延線作業や緊
線作業や保守作業等を容易に行うことができる耐張装置
を提供することを目的とし,また,それらの作業を容易
に行うことができる架線作業方法を提供することを目的
とする。
で,コンパクト送電線路を実現し,同時に延線作業や緊
線作業や保守作業等を容易に行うことができる耐張装置
を提供することを目的とし,また,それらの作業を容易
に行うことができる架線作業方法を提供することを目的
とする。
【0007】上記課題を解決する本発明は、耐張支持物
に、水平材と斜め材とで構成される絶縁アームを設け,
この絶縁アームの先端に耐張ヨークを連結し,この耐張
ヨークに電線を引き留めるための耐張連結金具を連結し
た耐張装置であって,前記耐張ヨークは、絶縁アーム取
り付け位置より少なくとも先端側に延出する延出部を持
つ水平板部と,この水平板部の上面に溶接固定した上面
から見て概略T字形の垂直板部と、下面側に溶接固定し
た垂直板部とを備え、前記上面側のTの縦部をなす垂直
板部に絶縁アームの斜め材の連結金具と連結するための
部品連結穴を設け、前記下面側の垂直板部に絶縁アーム
の水平材の連結金具と連結するための部品連結穴を設
け、前記水平板部に耐張連結金具と連結するための部品
連結穴を設け、前記水平板部および少なくとも下方の垂
直板部にそれぞれ、延線や緊線等のための高所作業を行
う際に用いる作業用品を取り付けるための、少なくとも
水平板部の前記延出部に設ける延線用金車用取り付け穴
を含む複数の作業用品取り付け穴を設けたことを特徴と
する。
に、水平材と斜め材とで構成される絶縁アームを設け,
この絶縁アームの先端に耐張ヨークを連結し,この耐張
ヨークに電線を引き留めるための耐張連結金具を連結し
た耐張装置であって,前記耐張ヨークは、絶縁アーム取
り付け位置より少なくとも先端側に延出する延出部を持
つ水平板部と,この水平板部の上面に溶接固定した上面
から見て概略T字形の垂直板部と、下面側に溶接固定し
た垂直板部とを備え、前記上面側のTの縦部をなす垂直
板部に絶縁アームの斜め材の連結金具と連結するための
部品連結穴を設け、前記下面側の垂直板部に絶縁アーム
の水平材の連結金具と連結するための部品連結穴を設
け、前記水平板部に耐張連結金具と連結するための部品
連結穴を設け、前記水平板部および少なくとも下方の垂
直板部にそれぞれ、延線や緊線等のための高所作業を行
う際に用いる作業用品を取り付けるための、少なくとも
水平板部の前記延出部に設ける延線用金車用取り付け穴
を含む複数の作業用品取り付け穴を設けたことを特徴と
する。
【0008】
【作用】耐張ヨークの水平板部および垂直板部にそれぞ
れ設けた、水平板部の延線用金車用取り付け穴を含む複
数の作業用品取り付け穴を用いて,延線や緊線等の作業
を容易に行うことができる。すなわち,各作業用品取り
付け穴を利用して,例えば作業用足場を固定し,作業員
の安全ロープを繋ぎ,金車を取り付ける等,種々の作業
を行うことができる。
れ設けた、水平板部の延線用金車用取り付け穴を含む複
数の作業用品取り付け穴を用いて,延線や緊線等の作業
を容易に行うことができる。すなわち,各作業用品取り
付け穴を利用して,例えば作業用足場を固定し,作業員
の安全ロープを繋ぎ,金車を取り付ける等,種々の作業
を行うことができる。
【0009】
【実施例】以下,本発明の実施例を図1〜図7を参照し
て説明する。図1は本発明の一実施例の耐張装置20の
平面図である。この耐張装置20は,2本の水平材21
と1本の斜め材22とからなる3本組み構造の絶縁アー
ム23を備え,この絶縁アーム23の先端に耐張ヨーク
24を連結し,この耐張ヨーク24に電線25を引き留
めクランプ26を介して引き留める耐張連結金具27を
連結している。なお,符合28は耐張用の絶縁アーム2
3を固定している鉄塔(すなわち耐張支持物)の側面を
示す。この鉄塔28は,図8に示した鉄塔1とは異な
り,鋼製アームは持たない。
て説明する。図1は本発明の一実施例の耐張装置20の
平面図である。この耐張装置20は,2本の水平材21
と1本の斜め材22とからなる3本組み構造の絶縁アー
ム23を備え,この絶縁アーム23の先端に耐張ヨーク
24を連結し,この耐張ヨーク24に電線25を引き留
めクランプ26を介して引き留める耐張連結金具27を
連結している。なお,符合28は耐張用の絶縁アーム2
3を固定している鉄塔(すなわち耐張支持物)の側面を
示す。この鉄塔28は,図8に示した鉄塔1とは異な
り,鋼製アームは持たない。
【0010】前記絶縁アーム23の水平材21および斜
め材22はいずれも,FRP等による絶縁材料の軸21
a,22aの外周に従来の碍子と同様な傘形状をなすシ
リコンゴム等の高分子碍子21b,22bを設けた構造
であり,鉄塔28から張り出した腕金としての機能と絶
縁支持部材としての機能(従来の磁器碍子と同じ機能)
とを兼ね備えている。前記水平材21および斜め材22
は,それぞれ両端に連結金具21c,21dまたは連結
金具22c,22dを備え,いずれも基端部側が鉄塔2
8にボルトで固定され,先端側が耐張ヨーク24に同じ
くボルトで連結されている。
め材22はいずれも,FRP等による絶縁材料の軸21
a,22aの外周に従来の碍子と同様な傘形状をなすシ
リコンゴム等の高分子碍子21b,22bを設けた構造
であり,鉄塔28から張り出した腕金としての機能と絶
縁支持部材としての機能(従来の磁器碍子と同じ機能)
とを兼ね備えている。前記水平材21および斜め材22
は,それぞれ両端に連結金具21c,21dまたは連結
金具22c,22dを備え,いずれも基端部側が鉄塔2
8にボルトで固定され,先端側が耐張ヨーク24に同じ
くボルトで連結されている。
【0011】前記耐張ヨーク24は,図2〜図4に示す
ように水平板部30と,この水平板部30の上面に溶接
固定した上面から見て概略T字形の垂直板部31および
補強リブ32と,下面側に溶接固定した上面から見てく
字形の垂直板部33および補強リブ34とを持つ構造で
あり,絶縁アーム23の水平材21の連結金具21dと
連結するための絶縁アーム用連結穴24a,斜め材22
の連結金具22dと連結するための絶縁アーム用連結穴
24b,耐張ヨーク24側の耐張連結金具27と連結す
るための耐張連結金具用連結穴24c,アークホーン3
8(図6参照)と連結するためのアークホーン用連結穴
24dを備えているとともに,さらに,延線や緊線等の
ための高所作業を行う際に用いる作業用品を取り付ける
ための複数の作業用品取り付け穴,すなわち,緊線時に
小さな牽引力で緊線できるための複数の金車からなる緊
線用セビ金車用の取り付け穴24e,絶縁アーム20を
吊り上げる際に用いる取り付け穴24f,作業用工具を
吊り上げ・吊り下げする際に用いる取り付け穴24g,
延線用の金車を取り付けるための取り付け穴24h,作
業員の安全ロープ用の取り付け穴24i,作業用足場
(梯子)用の取り付け穴24j,電線の流れ防止のため
の取り付け穴24kを備えている。
ように水平板部30と,この水平板部30の上面に溶接
固定した上面から見て概略T字形の垂直板部31および
補強リブ32と,下面側に溶接固定した上面から見てく
字形の垂直板部33および補強リブ34とを持つ構造で
あり,絶縁アーム23の水平材21の連結金具21dと
連結するための絶縁アーム用連結穴24a,斜め材22
の連結金具22dと連結するための絶縁アーム用連結穴
24b,耐張ヨーク24側の耐張連結金具27と連結す
るための耐張連結金具用連結穴24c,アークホーン3
8(図6参照)と連結するためのアークホーン用連結穴
24dを備えているとともに,さらに,延線や緊線等の
ための高所作業を行う際に用いる作業用品を取り付ける
ための複数の作業用品取り付け穴,すなわち,緊線時に
小さな牽引力で緊線できるための複数の金車からなる緊
線用セビ金車用の取り付け穴24e,絶縁アーム20を
吊り上げる際に用いる取り付け穴24f,作業用工具を
吊り上げ・吊り下げする際に用いる取り付け穴24g,
延線用の金車を取り付けるための取り付け穴24h,作
業員の安全ロープ用の取り付け穴24i,作業用足場
(梯子)用の取り付け穴24j,電線の流れ防止のため
の取り付け穴24kを備えている。
【0012】前記の各作業用品取り付け穴24e〜24
kの利用例を具体的に説明すると,前記延線用金車用の
取り付け穴24hは,図5に示すように金車32を取り
付けるためのものであり,図示例では耐張ヨーク24の
水平板部30にあけた取り付け穴24hにアイボルト3
4を固定し,このアイボルト35に金車32を吊り下げ
ている。前記電線流れ防止のための取り付け穴24k
は,通常の一延線区間は数キロメートルに及びことから
電線25を金車32上に例えば数日間等しばらく放置す
る場合があるが,このような場合に電線25の流れを防
止するためのものであり,例えば図5に示すように,金
車32の両側位置において電線25を流れ防止用クラン
プ35でクランプし,この流れ防止用クランプ35に連
結した台付ワイヤ36をUクレビス37およびそのピン
37aを介して耐張ヨーク24の取り付け穴24kに連
結する。なお,これは電線落下防止対策ともなってい
る。前記作業用足場用の取り付け穴24jは,模式的に
示した図6のように作業用足場40を鉄塔28から水平
に張り出すように取り付けるためのものである。すなわ
ち,例えば,作業用足場40の基端部を鉄塔28に固定
し,先端部に連結棒41を縦向きに固定し,この連結棒
41の上端を耐張ヨーク24に取り付ける。なお,この
連結棒41は2本あり,作業用足場40の幅方向の両側
(図6で右方から見て左右両側)位置と耐張ヨーク24
の2箇所の取り付け穴24jとをそれぞれ連結する。前
記絶縁アーム吊り上げ用の取り付け穴24fは,耐張ヨ
ーク24を連結した絶縁アーム23を鉄塔28上に引き
上げる際に,図示は省略するが,その吊り上げワイヤの
下端をUクレビス等を介して取り付けるために用いる。
前記の作業員の安全ロープ用の取り付け穴24iは,図
示は省略するが安全ロープの取り付け金具を取り付ける
ためのものであり,耐張ヨーク24のこの取り付け穴2
4iの部分が安全ロープの荷重点となる。前記作業工具
の吊り上げ・吊り下げ用の取り付け穴24gは,図示は
省略するが,延線や緊線作業等において必要な作業工具
を地上から鉄塔28上に引き上げる場合に,例えば昇降
用ロープを通す滑車の取り付け穴等として利用する。
kの利用例を具体的に説明すると,前記延線用金車用の
取り付け穴24hは,図5に示すように金車32を取り
付けるためのものであり,図示例では耐張ヨーク24の
水平板部30にあけた取り付け穴24hにアイボルト3
4を固定し,このアイボルト35に金車32を吊り下げ
ている。前記電線流れ防止のための取り付け穴24k
は,通常の一延線区間は数キロメートルに及びことから
電線25を金車32上に例えば数日間等しばらく放置す
る場合があるが,このような場合に電線25の流れを防
止するためのものであり,例えば図5に示すように,金
車32の両側位置において電線25を流れ防止用クラン
プ35でクランプし,この流れ防止用クランプ35に連
結した台付ワイヤ36をUクレビス37およびそのピン
37aを介して耐張ヨーク24の取り付け穴24kに連
結する。なお,これは電線落下防止対策ともなってい
る。前記作業用足場用の取り付け穴24jは,模式的に
示した図6のように作業用足場40を鉄塔28から水平
に張り出すように取り付けるためのものである。すなわ
ち,例えば,作業用足場40の基端部を鉄塔28に固定
し,先端部に連結棒41を縦向きに固定し,この連結棒
41の上端を耐張ヨーク24に取り付ける。なお,この
連結棒41は2本あり,作業用足場40の幅方向の両側
(図6で右方から見て左右両側)位置と耐張ヨーク24
の2箇所の取り付け穴24jとをそれぞれ連結する。前
記絶縁アーム吊り上げ用の取り付け穴24fは,耐張ヨ
ーク24を連結した絶縁アーム23を鉄塔28上に引き
上げる際に,図示は省略するが,その吊り上げワイヤの
下端をUクレビス等を介して取り付けるために用いる。
前記の作業員の安全ロープ用の取り付け穴24iは,図
示は省略するが安全ロープの取り付け金具を取り付ける
ためのものであり,耐張ヨーク24のこの取り付け穴2
4iの部分が安全ロープの荷重点となる。前記作業工具
の吊り上げ・吊り下げ用の取り付け穴24gは,図示は
省略するが,延線や緊線作業等において必要な作業工具
を地上から鉄塔28上に引き上げる場合に,例えば昇降
用ロープを通す滑車の取り付け穴等として利用する。
【0013】なお,実施例では耐張支持物として鉄塔を
用いているが,ポール等でも当然よい。
用いているが,ポール等でも当然よい。
【0014】また,実施例では耐張装置を構成する部品
用の部品連結穴として絶縁アーム23用の取り付け穴2
4a,24bと,耐張連結金具27用の取り付け穴24
cとを設け,付属品と連結するための部品連結穴として
アークホーン38用の取り付け穴24dを設けたが,そ
の他の部品を連結するための部品連結穴を設けることは
当然可能である。また,作業用品取り付け穴としても,
上述の各取り付け穴24e〜24kに限らず,作業に必
要な作業用品に対応して作業用品取り付け穴を適宜設け
ることができる。また,部品連結穴あるいは作業用品取
り付け穴は,実施例のようにそれぞれ単独の用途に設け
てもよいが,作業の手順等を考慮して,一部共通に使用
できる場合は共通穴として設けてもよい。
用の部品連結穴として絶縁アーム23用の取り付け穴2
4a,24bと,耐張連結金具27用の取り付け穴24
cとを設け,付属品と連結するための部品連結穴として
アークホーン38用の取り付け穴24dを設けたが,そ
の他の部品を連結するための部品連結穴を設けることは
当然可能である。また,作業用品取り付け穴としても,
上述の各取り付け穴24e〜24kに限らず,作業に必
要な作業用品に対応して作業用品取り付け穴を適宜設け
ることができる。また,部品連結穴あるいは作業用品取
り付け穴は,実施例のようにそれぞれ単独の用途に設け
てもよいが,作業の手順等を考慮して,一部共通に使用
できる場合は共通穴として設けてもよい。
【0015】なお、作業用品取り付け穴とは別に、作業
用品取り付け用の突部を設けることは可能である。例え
ば,作業用足場用の取り付け部を例に取ると,図7に示
すように耐張ヨーク24’に図3,図4の作業用足場用
の取り付け穴24jに代えて左右に突出する突部24’
jを形成し,この突部24’jに図6の連結棒41の上
端を連結してもよい。
用品取り付け用の突部を設けることは可能である。例え
ば,作業用足場用の取り付け部を例に取ると,図7に示
すように耐張ヨーク24’に図3,図4の作業用足場用
の取り付け穴24jに代えて左右に突出する突部24’
jを形成し,この突部24’jに図6の連結棒41の上
端を連結してもよい。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば,腕金として絶縁アーム
を用いるとともに,絶縁アームの先端に連結する耐張ヨ
ークが,絶縁アームや耐張連結金具等との連結のための
部品連結穴を有するだけでなく,延線や緊線等の際の各
種の作業用品を取り付けるための作業用品取り付け穴を
備えているので,絶縁アームを持つ耐張支持物であって
も,作業用品取り付け穴を利用してそれらの各種作業を
行うことができる。したがって,絶縁アームによってコ
ンパクト送電線路を実現することができるとともに,絶
縁アームを持つ耐張支持物における延線や緊線や保守作
業を容易に行うことが可能となった。
を用いるとともに,絶縁アームの先端に連結する耐張ヨ
ークが,絶縁アームや耐張連結金具等との連結のための
部品連結穴を有するだけでなく,延線や緊線等の際の各
種の作業用品を取り付けるための作業用品取り付け穴を
備えているので,絶縁アームを持つ耐張支持物であって
も,作業用品取り付け穴を利用してそれらの各種作業を
行うことができる。したがって,絶縁アームによってコ
ンパクト送電線路を実現することができるとともに,絶
縁アームを持つ耐張支持物における延線や緊線や保守作
業を容易に行うことが可能となった。
【0017】耐張ヨークが複数の作業用品取り付け穴を
備えて延線あるいは緊線作業を円滑に行うことができる
ので,部品や部材や作業用品や作業員の靴等が絶縁アー
ムの高分子碍子に当たらようにように作業を行うことを
容易なさしめ,高分子碍子の表面損傷を極力防止するこ
とができる。
備えて延線あるいは緊線作業を円滑に行うことができる
ので,部品や部材や作業用品や作業員の靴等が絶縁アー
ムの高分子碍子に当たらようにように作業を行うことを
容易なさしめ,高分子碍子の表面損傷を極力防止するこ
とができる。
【図1】本発明の耐張装置の一実施例を示す平面図であ
る。
る。
【図2】図1における耐張ヨークの拡大図である。
【図3】図1のA矢視図である。
【図4】図2のB矢視図である。
【図5】上記耐張ヨークの作業用品取り付け穴の一利用
態様を示すもので,耐張ヨークに延線用の金車を取り付
け,かつ電線流れ防止対策を施した状態の正面図であ
る。
態様を示すもので,耐張ヨークに延線用の金車を取り付
け,かつ電線流れ防止対策を施した状態の正面図であ
る。
【図6】上記耐張ヨークの作業用品取り付け穴の利用態
様の他の例を示すもので,耐張ヨークの作業用足場用の
取り付け穴を用いて作業用足場を取り付けた状態の模式
的な側面図である。
様の他の例を示すもので,耐張ヨークの作業用足場用の
取り付け穴を用いて作業用足場を取り付けた状態の模式
的な側面図である。
【図7】耐張ヨークの他の実施例を示すもので,突部に
よる作業用品取り付け部を備えた耐張ヨークの正面図で
ある。
よる作業用品取り付け部を備えた耐張ヨークの正面図で
ある。
【図8】従来の一般的な耐張鉄塔を示すもので,同図
(イ)は平面図,同図(ロ)は要部正面図である。
(イ)は平面図,同図(ロ)は要部正面図である。
【図9】従来例を示すもので,図8の耐張鉄塔に設けた
耐張装置の平面図である。
耐張装置の平面図である。
20 耐張装置
21 水平材
22 斜め材
23 絶縁アーム
24 耐張ヨーク
24a,24b,24c,24d 部品連結穴
24e,24f,24g,24h,24i,24j,2
4k 作業用品取り付け穴 25 電線 27 耐張連結金具 28 耐張支持物 38 アークホーン(付属品)
4k 作業用品取り付け穴 25 電線 27 耐張連結金具 28 耐張支持物 38 アークホーン(付属品)
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フロントページの続き
(72)発明者 横山 一雄
東京都江東区木場1丁目5番1号 株式
会社フジクラ内
(72)発明者 久米田 俊昭
東京都江東区木場1丁目5番1号 株式
会社フジクラ内
(56)参考文献 特開 昭47−28496(JP,A)
特開 平6−335144(JP,A)
特開 平1−260719(JP,A)
特開 昭64−39205(JP,A)
特開 昭54−67697(JP,A)
実開 平5−79817(JP,U)
実開 昭60−17518(JP,U)
実開 昭59−182820(JP,U)
実開 平2−95121(JP,U)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H02G 1/04
H02G 7/00
Claims (2)
- 【請求項1】耐張支持物に、水平材と斜め材とで構成さ
れる絶縁アームを設け,この絶縁アームの先端に耐張ヨ
ークを連結し,この耐張ヨークに電線を引き留めるため
の耐張連結金具を連結した耐張装置であって, 前記耐張ヨークは、絶縁アーム取り付け位置より少なく
とも先端側に延出する延出部を持つ水平板部と,この水
平板部の上面に溶接固定した上面から見て概略T字形の
垂直板部と、下面側に溶接固定した垂直板部とを備え、
前記上面側のTの縦部をなす垂直板部に絶縁アームの斜
め材の連結金具と連結するための部品連結穴を設け、前
記下面側の垂直板部に絶縁アームの水平材の連結金具と
連結するための部品連結穴を設け、前記水平板部に耐張
連結金具と連結するための部品連結穴を設け、前記水平
板部および少なくとも下方の垂直板部にそれぞれ、延線
や緊線等のための高所作業を行う際に用いる作業用品を
取り付けるための、少なくとも水平板部の前記延出部に
設ける延線用金車用取り付け穴を含む複数の作業用品取
り付け穴を設けたことを特徴とする耐張装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の耐張装置により電線を架
設する際の架線作業方法であって, 前記絶縁アームの先端に耐張ヨークを前記部品連結穴に
おいて取り付け,次いでこの耐張ヨークの前記作業用品
取り付け穴に作業内容に応じた作業用品を取り付けて,
電線の延線または緊線等の架線作業を行うことを特徴と
する架線作業方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21968595A JP3479666B2 (ja) | 1995-08-04 | 1995-08-04 | 耐張装置および架線作業方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21968595A JP3479666B2 (ja) | 1995-08-04 | 1995-08-04 | 耐張装置および架線作業方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0951615A JPH0951615A (ja) | 1997-02-18 |
| JP3479666B2 true JP3479666B2 (ja) | 2003-12-15 |
Family
ID=16739372
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21968595A Expired - Lifetime JP3479666B2 (ja) | 1995-08-04 | 1995-08-04 | 耐張装置および架線作業方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3479666B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100342518B1 (ko) * | 1999-10-05 | 2002-06-28 | 윤종용 | 비전도 자기지지형 광 케이블의 트랙킹 방지장치 |
| US8046888B2 (en) | 2006-11-28 | 2011-11-01 | The Southern Company | Yoke assembly and method of installing same |
| KR101041666B1 (ko) * | 2009-01-02 | 2011-06-14 | 송홍준 | 송전선연결용 폴리머 절연 암(arm) |
-
1995
- 1995-08-04 JP JP21968595A patent/JP3479666B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0951615A (ja) | 1997-02-18 |
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