JP3479037B2 - 短尺フィルムの現像装置及び方法 - Google Patents

短尺フィルムの現像装置及び方法

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JP3479037B2
JP3479037B2 JP2000297724A JP2000297724A JP3479037B2 JP 3479037 B2 JP3479037 B2 JP 3479037B2 JP 2000297724 A JP2000297724 A JP 2000297724A JP 2000297724 A JP2000297724 A JP 2000297724A JP 3479037 B2 JP3479037 B2 JP 3479037B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば競馬、競
輪、競艇、オートレース等の写真判定に用いられる写真
フィルムの短時間短尺フィルム現像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の写真フィルムの現像処理は、例え
ば特開平9−222713号公報や特開平9−2695
80号公報に示されるように、発色槽、漂白槽、定着槽
及び水洗槽等が連続して設けられており、各槽の液中を
ローラあるいはチェーンがエンドレス状に入っていて駆
動されるものが一般的である。あるいは、特開平7−1
75198号公報に見られるように、フィルムを保持部
材に取り付け、該保持部材をハンガーとして吊り下げて
搬送しながら各槽にディッピングして処理するものがあ
る。いずれにしても、各槽には一定時間だけ滞って連続
的にまたは間歇的に次々に槽を移動して現像処理がなさ
れるのである。
【0003】上記従来のフィルム現像処理は、図9に示
される。現在市販されている現像機は現像・焼き付けま
で55分(コダック系)〜23分(富士フィルム系)で
ある。この場合、液温は約38〜45℃であり、フィル
ムの現像時間は約30〜10分となっている。図9にお
いてフィルム現像は、パトローネ116から引き出され
たフィルムは、フィルム・リーダ117によってガイド
され、各槽110から114の液中をローラまたはチェ
ーン等によってエンドレス状に導かれ、駆動されてい
る。処理は、各槽内に所定時間滞り、連続または間歇的
に次の槽に移送される動作で行われるのが、一般的であ
る。なお、図9において、111,113の水洗は省略
することもある。ただし、競馬判定用ネガ現像は、1分
30秒〜2分以内にネガを審判員にわたさなくてはなら
ないので、上記市販のフィルム現像機では現像時間が掛
かりすぎて使えない。
【0004】上記のように、競馬等の着順判定写真は撮
影から2分以内にネガを審判員に渡さなければならない
という迅速性が要求されている。このため、現像液(発
色)槽、漂白槽、定着槽は、50〜55℃という高温に
して反応速度を高め、また時間短縮のため中間の水洗処
理も省略している。現在は、この2分以内の条件に合致
するフィルム自動現像機は存在しない。
【0005】現在の上記競馬等の着順判定写真フィルム
の現像は図10に示されるように手作業でなされてい
る。現在の手作業による上記着順判定写真フィルムの現
像用装置は、図11(側面図)、図12(上面図)に示
される。該装置は、温バス槽133,ポンプ128,ヒ
ータ部129,窒素接続口130,電装部131,開閉
蓋132からなり、図12に示されるように、温バス槽
は発色槽121,漂白槽122,定着槽123の3槽が
ある。温バス槽は、お湯を予め沸かして注入し、ヒータ
129は保温のために用いられる。
【0006】手動式現像は、図10に示されるように、
まずフィルムをフィルム挟みに固定した後、発色槽12
1に浸けられる。図11及び図12の場合、作業員は手
に棉の手袋(又は短いゴム手袋)をして更に耐熱・耐薬
品性のゴム長手袋をして、フィルムを所定時間少し上下
動をさせながらディッピングを行い、タイムアップのブ
ザーで次の槽内に移行していく。
【0007】作業手順は、発色→漂白→定着→水洗→乾
燥の順に行われる。なお、長期保管用として、再度定着
→水洗→乾燥の順に安定化作業が行われる。現在の各所
要時間は、発色に23秒、漂白に5秒、定着に27秒で
ある。
【0008】上記手作業は、多くの場合、例えば撮影室
が屋根裏といった外気温に近い環境の場合もあり、特に
夏場は作業員の疲労度は高く、液中に手を入れたり、酸
の臭いのする環境は健康上も好ましくない。しかも、中
央競馬の場合、レース毎に3台のカメラで撮影するの
で、12レースあるとすると、3×12=36本を1日
に現像することになるので、この作業量はかなり多い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、上記従来
の手作業の問題点を解決し、撮影から2分以内のフィル
ム現像を自動的に行う高速現像装置及び方法を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係る短尺フィ
ルムの現像装置は、発色液槽、漂白槽、定着槽及び水洗
槽からなる短時間写真フィルム現像装置において、各槽
内には固定ローラを有し、上記固定ローラを挟むように
各槽内に下降するディッピング・ローラを少なくとも2
個を設け、現像するフィルムの一端を上記槽上部一端に
固定して該フィルムの後方をフリーにし、該槽上部を覆
った上記フィルムを上記ディッピング・ローラで該槽内
に押し込み、該槽内において前記フィルム全体を断面波
状(アコーディオン状態)にすることにより該槽内に収
納し、前記発色、漂白、定着及び水洗を順次自動的に行
うことを特徴とする。
【0011】さらに、前記発色液槽、漂白槽、定着槽が
50〜55℃の高温槽であり、フィルム現像時間の総計
が2分以内の高速現像であることを特徴とし、前記フィ
ルムの一端を上記槽上部一端に固定する手段が各槽の上
部を移動するスライダ、及び該スライダに設けたフック
であって、フィルム前端をグリップして上記フックに引
っかけ、上記スライダ(フィルム搬送機構)により各槽
の一端位置に固定することを特徴とする。
【0012】またさらに、前記発色液槽に用いられるデ
ィッピング・ローラは、表面に螺旋状の溝を有し、現像
時フィルム面に直線的に密着しないようにして発色液の
フィルム面への回り込みを容易にし、さらに前記最初の
槽への導入部にカール状のフィルムをほぐすため前記フ
ィルムを上下から挟んで押さえるヌイング式多段ローラ
を設けたことを特徴とする。
【0013】また、この発明に係る短尺フィルムの現像
方法は、発色液槽、漂白槽、定着槽及び水洗槽からなる
短時間写真フィルム現像装置において、各槽内には固定
ローラを有し、上記固定ローラを挟むように各槽内に下
降するディッピング・ローラを少なくとも2個を設け、
現像するフィルムの一端を該槽上部一端に固定して該フ
ィルムの後方をフリーにし、該槽上部を覆った上記フィ
ルムを上記ディッピング・ローラで該槽内に押し込み、
該槽内において前記フィルム全体を断面波状(アコーデ
ィオン状態)にすることにより該槽内に収納し、前記発
色、漂白、定着及び水洗を順次自動的に行うことを特徴
とする。
【0014】さらに、前記発色液槽、漂白槽、定着槽が
50〜55℃の高温槽であり、フィルム現像時間の総計
が2分以内の高速現像であることを特徴とし、前記フィ
ルムの一端を前記槽上部一端に固定する手段が各槽の上
部を移動するスライダ、及び該スライダに設けたフック
であって、フィルム前端をグリップして上記フックに引
っかけ、上記スライダ(フィルム搬送機構)により各槽
の一端位置に固定することを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の一実施の形態について説明する。図1には、この発明
の短尺フィルムの現像装置の全体概念図、図2にはこの
発明の短尺フィルムの現像装置の詳細な全体の分解斜視
図を示す。なお、図3及び図4は図2を縦に二分割した
拡大図である。図5には、該現像装置の導入部のフィル
ムほぐし装置部分を示し、図6には上記図2の各槽とス
ライダ(フィルム移送装置)の部分分解図を示す。図7
は、同じく上記図2のディッピング装置の部分分解図で
ある。
【0016】図1において、フィルム搬送装置(スライ
ダ)11が、各槽の上部を横移動し、図1においてA0
→A1→A2→A3→A4間は約160mmであって、各
移動はサーボ制御でプログラミングされた指定秒数に従
って、上記4ステップ移動し、水洗槽5が終わった後
は、約60mm移動して動作を終了し、原点(開始点)に
復帰する。従って、全行程の全長は、約700mmであ
る。因みに、上記各槽の指定秒数は、発色液槽2で23
秒、漂白槽3で5秒、定着槽4で27秒、水洗槽5で5
秒であり、正味の現像・水洗時間は計60秒である。な
お、処理後フィルム外し約4秒等の時間が加算され、取
り付け・取り外し、及び以下に述べる横移動・上下移動
を含めた全行程の所要時間は、約1分36秒である。
【0017】各槽において、フィルムはフィルム固着装
置12にクリップでフィルム先端を固定され、例えば図
1のA1位置に固定された後、該フィルムの後方をフリ
ーにし、ディッピング・ローラ21’を21のように処
理液中にフィルムを押し込むことにより、フィルムが液
中に浸される構造となっている。
【0018】液中には、固定ローラ7が設けられてお
り、少なくとも2つあるディッピング・ローラが該固定
ロ−ラを挟むように下降するので、フィルムは図1に点
線で示されるように上記槽上部を覆った上記フィルムを
上記ディッピング・ローラで該槽内に押し込み、該槽内
において前記フィルム全体を断面波状(アコーディオン
状態)にすることにより該槽内にフィルム全体(グリッ
プ部によって液面上方に出ている部分を除き)が収納さ
れる。該動作を前記発色、漂白、定着及び水洗について
順次自動的に行なうことにより、この発明の高速フィル
ム現像装置が現像処理を行う。
【0019】上記ディッピング・ローラの上下動作のス
トロークは、360mmであり、上限・下限をセンサーに
より検知して制御する。該上下動は110mm/sec で
あり、360mmを3.2秒で移動する。なお、上記ディ
ッピング・ローラの下降・上昇は、各槽間でフィルムが
絡まないように調整される。すなわち、例えば発色液槽
の処理が終了すると、まず発色液槽のディッピング・ロ
ーラの上昇が行われ、液面から上に行き、完全にフィル
ムとの当接が終了した後前記スライダが漂白槽の上部に
フィルムを移動させ、その後漂白槽のディッピング・ロ
ーラを下降させる。
【0020】この装置は高速現像なので、上記発色液槽
のディッピング・ローラの上昇、フィルムの移行、漂白
槽のディッピング・ローラの下降を部分的に同時に行い
たいところであるが、液の付着したフィルムはディッピ
ング・ローラや固定ローラに絡むことが多くフィルム移
行がスムーズに行われないため、上記のように各槽のデ
ィッピング・ローラの下降・上昇は完全に独立させた方
がよい。
【0021】図2のおいて、21,22,23,24
は、それぞれ発色槽、漂白槽、定着槽、水洗槽用のディ
ッピング・ユニットであり、13,14は発色槽用の、
15,16は漂白槽用の、17,18は定着槽の、1
9,20は水洗槽用のデッピング・ローラである。フィ
ルム搬送装置(スライダー)37(図1の12)は、図
6に要部の分解図が示されるように、スライダー・ユニ
ット43,ボール・ネジ40,ナット・ユニット41,
軸受け42,43,LMガイド44からなり、サーボ・
モ−タ39の回転によりナット・ユニット41がボール
ネジ40上を移動することにより、スライド・ユニット
43もLMガイド44上を移動する構造となっている。
【0022】図中、30はこれらディッピング・ユニッ
トやスライダが収納される上部ボックスであり、その下
には下部ボックス31が設けられ、該下部ボックスと一
体化された各槽やガス等の配管が収納されるメイン収納
ボックス34が設けられている。図2においては、スラ
イダー32は最初発色槽の上にあり、順次各槽の上に止
まって処理を行い、最後は図2の右端に示されるように
終了位置38まで移動して現像行程を終わり、フィルム
取り外し後原点復帰して全行程を終わる。
【0023】32は、発色槽、漂白槽、定着槽を約50
℃に保つための温バス槽であり、36は前記スライダか
ら各槽の上部に延在する延在部のフィルム・グリップ掛
けである。33は、フィルム溜まりであり、前記フィル
ム・グリップに引っかけられた後の後方フリーとなって
いるフィルムが現像開始前に収納される空間である。3
5は混合廃液溜まりである。
【0024】各槽は、下部から放出されるN2 ガスによ
って攪拌される構造となっており、このガス供給手段が
ガス配管80,ソレノイドバルブ81,分岐82,流量
調節部83等である。また、温バス用のユニットとし
て、ヒーター・ユニット85や配管84,86が設けら
れている。各槽の下部には、必要な処理液等を循環させ
るためのポンプ・ユニット60,61,62,63が設
けられている。
【0025】各槽は、例えば水洗槽5に示される如く、
給水管74から必要な水が給水され、水洗槽5から73
の如くオーバーフローして排水される。基本的には、水
洗の場合ほど多くはないが、他の発色槽や漂白槽、定着
槽も同じように配管69,72によって常時液の入れ替
えが行われ、常に処理液の循環が行われている。これは
従来は発色、漂白の後に1回水洗工程を入れている場合
があるが、この発明の装置の場合、スピードが勝負なの
で該水洗工程を省略している。従って、例えば、フィル
ムに付着した発色槽の現像液が多少漂白槽に混入し漂白
液が汚れるから、従来の現像装置に比べれば液の交換度
合いが増加する。このためレース中間の休み時間に液の
約1/2の量を入れ換えて新鮮さを補っている。
【0026】発色・漂白・定着の各槽は、上記液の循環
に加え、さらに現像動作中にN2 ガスにより、例えば、
配管67,68,70,71を用いてガスを放出し液の
攪拌を助ける操作を行っている。
【0027】ディッピング・ユニット21,22,2
3,24は、同じ構造であり図2の水洗槽を例にとる
と、要部の分解図が図7に示される。図7は、上方待機
の状態を示す。該ユニットは、LMガイド51上をスラ
イドするスライドユニット50を有し、該スライドユニ
ット50はリバーシブル・モータ52によって上下に駆
動される。移動は、ボール・ネジ53上をナット・ユニ
ット54がかみ合うことにより行われる。該スライド・
ユニットと連動して上下するデイッピング・アーム57
の先端には、水平方向に各槽の上部に延在する水平アー
ム58が設けられ、該水平アーム58の先端両側にはさ
らに下方に延在する2本のディッピング・アーム59,
60が設けられている。ディッピング・アーム59,6
0の先端には、ディッピング・ローラ19,20が取り
付けられている。また、各槽内には、固定のガイド・ロ
ーラ10(図6参照)が設けられており、前記2つのデ
ィッピング・ローラ19,20は、該固定のガイド・ロ
ーラ10を挟むように両側に下降する構造となってい
る。
【0028】図5には、前記現像処理を行う前のフィル
ム取り付け処理に関する説明図である。フィルムの取り
付け準備作業は、フィルム溜まり33内にフィルムの後
方をフリーの状態にして先端をスライダ37に固着する
ことによって始められる。次いで、フィルムを伸ばした
状態で、フィルムのカールほぐし装置にて真っ直ぐに調
整される。フィルムのカールほぐし装置は、2つのロー
ラ92,93及び該2つのローラと交互に噛み合う2つ
または3つの押さえローラ90,91からなり、フィル
ムを伸ばした状態で、押さえローラでフィルムを押さ
え、フィルムがスライダで引き出される時のフィルムの
よじれを防止する。
【0029】なお、図5においては説明の都合上、フィ
ルムがスライダ37からフィルム溜り33まで続いてい
る長いフィルムが記載されているが、実際は図1の点線
1で示されるごとくディッピング・ローラが最下点まで
下降したとき、短尺フィルムは先端から末端まで全て処
理液中に浸るように設計されている。
【0030】図8には、上記フィルムの先端をスライダ
37に固着する装置が示される。フィルムは、先端をフ
ィルム・チャック101で挟み、フック102で前記ス
ライダに引っかけれ固定される。
【0031】この場合、暗室内の上記フィルム取り付け
作業がフィルムの感光面を上下取り違えても特に支障は
なく現像可能であり、大事な判定フィルムに現像ミスを
起こすことがない。
【0032】なお、この発明の短尺フィルムの高速現像
装置は、発色槽を有するカラー・フィルムの現像のみな
らず、白黒フィルムにも適用される。
【0033】
【発明の効果】この発明の短尺フィルムの現像装置及び
方法は、以下の効果を奏する。 (1)従来の手作業の安全性、健康上の問題点を自動化
・機械化することにより解決された。
【0034】(2)従来の手作業の場合、液の寿命は
1.5〜2日である。これは手作業のため、手袋に付着
した液が、かなりの量次々に各槽に混入されていくため
であるが、この発明の短尺フィルムの現像装置及び方法
は、専用のディッピング装置を設けることにより、液の
次の槽への移行量はフィルムに付着した分のみとなり、
上記手袋の場合よりはるかに少なく、液の寿命は手作業
の場合の倍以上に伸ばすことができた。
【0035】(3)従来の手作業の場合、手でフィルム
を振って手袋とフィルムに付着した液を落とす動作を行
っていたが、スライダの移行によってフィルムの液は振
り落とされ、液面から離れた作業済みのディッピング・
ローラは次の工程中に上昇すればよく、次の槽中に前の
工程のディッピング・ローラが入ることはないので、時
間の短縮も可能となった。
【0036】(4)従来の手作業は、定着槽を通過した
現像済みのフィルムは、急いで流し場にある水洗槽に運
ぶ必要があった。このため、作業員は通常右手を保護手
袋、左手を素手として作業を行っているが、この発明の
装置を用いれば水洗済みの状態で取り出せるので、即左
手でスポンジにて水切りをし、しかる後再度水洗をして
フィルムの水分を拭き取りそのまま審判席に渡すことが
できる。従って、作業が簡便であり、また作業時間も短
い。
【0037】(5)従来の市販のフィルム現像装置のよ
うにフィルム搬送用のベルトやチェーンが処理液の内部
を通過しない。従って、該ベルトやチェーンに付着して
次の槽に前段の処理槽の処理液が持ち込まれる欠点がな
い。すなわち、それだけ液の不純化が妨げられ、寿命が
延びることになる。
【0038】(6)従来の市販のフィルム現像装置のよ
うにフィルムの取り付け面の指定がない。すなわち、暗
室内のフィルム取り付け作業がフィルムの感光面を上下
取り違えても特に支障はなく現像可能であり、大事な判
定フィルムに現像ミスを起こすことがない。
【0039】(7)前記現像液槽に用いられるディッピ
ング・ローラは、表面に螺旋状の溝を有し、現像時フィ
ルム面に直線的に密着しないようにし、発色液の回り込
みを容易にしたので、フィルムの現像むらが防止され
る。
【0040】(8)従来の手作業では、写真室を暗室状
態にしてフィルムを取り出し現像しているが、この発明
の装置は遮光カバーを装置に掛けることにより、撮影済
みフィルムを収納する部材(パトローネ)をカメラ側に
設け、カメラから撮影済みフィルムを上記パトローネご
と取り出したら部屋を明るくして該パトローネごと現像
装置に取り付けることが可能で、明るい部屋での作業に
なれば疲労の度合いも少なくなるメリットが生まれてく
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の短尺フィルムの現像装置の全体概念
図である。
【図2】この発明の短尺フィルムの現像装置の詳細な全
体の分解斜視図である。
【図3】図2を縦に二分割した左半分の拡大図である。
【図4】図2を縦に二分割した右半分の拡大図である。
【図5】該現像装置の導入部のフィルムほぐし装置部分
を示す図である。
【図6】上記図2の各槽とスライダ(フィルム移送装
置)の部分分解図である。
【図7】上記図2のディッピング装置の部分分解図であ
る。
【図8】上記フィルムの先端をスライダに固着する装置
を示す図である。
【図9】従来の市販のフィルム現像装置の概念図であ
る。
【図10】従来の手作業による競馬等の着順判定写真フ
ィルムの現像装置の概念図である。
【図11】従来の手作業による上記着順判定写真フィル
ムの現像用装置の側面図である。
【図12】従来の手作業による上記着順判定写真フィル
ムの現像用装置の上面図である。
【符号の説明】
1 フィルム 2 発色液槽 3 漂白槽 4 定着槽 5 水洗槽 7〜10 固定ローラ 13〜20 ディッピング・ローラ 37 スライダー(フィルム搬送装置)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発色液槽、漂白槽、定着槽及び水洗槽か
    らなる短時間写真フィルム現像装置において、 各槽内には固定ローラを有し、上記固定ローラを挟むよ
    うに各槽内に下降するディッピング・ローラを少なくと
    も2個を設け、現像するフィルムの一端を上記槽上部一
    端に固定して該フィルムの後方をフリーにし、該槽上部
    を覆った上記フィルムを上記ディッピング・ローラで該
    槽内に押し込み、該槽内において前記フィルム全体を断
    面波状(アコーディオン状態)にすることにより該槽内
    に収納し、前記発色、漂白、定着及び水洗を順次自動的
    に行うことを特徴とする短尺フィルムの現像装置。
  2. 【請求項2】 前記発色液槽、漂白槽、定着槽が50〜
    55℃の高温槽であり、フィルム現像時間の総計が2分
    以内の高速現像であることを特徴とする前記請求項1記
    載の短尺フィルムの現像装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルムの一端を前記槽上部一端に
    固定する手段が各槽の上部を移動するスライダ、及び該
    スライダに設けたフックであって、フィルム前端をグリ
    ップして上記フックに引っかけ、上記スライダ(フィル
    ム搬送機構)により各槽の一端位置に固定することを特
    徴とする前記請求項1または2記載の短尺フィルムの現
    像装置。
  4. 【請求項4】 前記発色液槽に用いられるディッピング
    ・ローラは、表面に螺旋状の溝を有し、現像時フィルム
    面に直線的に密着しないようにし、発色液のフィルム面
    への回り込みを容易にしたことを特徴とする前記請求項
    1〜3の内、いずれか1項記載の短尺フィルムの現像装
    置。
  5. 【請求項5】 前記最初の槽への導入部にカール状のフ
    ィルムをほぐすため前記フィルムを上下から挟んで押さ
    えるヌイング式多段ローラを設けたことを特徴とする前
    記請求項1〜4の内、いずれか1項記載の短尺フィルム
    の現像装置。
  6. 【請求項6】 発色液槽、漂白槽、定着槽及び水洗槽か
    らなる短時間写真フィルム現像方法において、各槽内に
    は固定ローラを有し、上記固定ローラを挟むように各槽
    内に下降するディッピング・ローラを少なくとも2個を
    設け、現像するフィルムの一端を上記槽上部一端に固定
    して該フィルムの後方をフリーにし、該槽上部を覆った
    上記フィルムを上記ディッピング・ローラで該槽内に押
    し込み、該槽内において前記フィルム全体を断面波状
    (アコーディオン状態)にすることにより該槽内に収納
    し、前記発色、漂白、定着及び水洗を順次自動的に行う
    ことを特徴とする短尺フィルムの現像方法。
  7. 【請求項7】 前記発色液槽、漂白槽、定着槽が50〜
    55℃の高温槽であり、フィルム現像時間の総計が2分
    以内の高速現像であることを特徴とする前記請求項6記
    載の短尺フィルムの現像方法。
  8. 【請求項8】 前記フィルムの一端を前記槽上部一端に
    固定する手段が各槽の上部を移動するスライダ、及び該
    スライダに設けたフックであって、フィルム前端をグリ
    ップして上記フックに引っかけ、上記スライダ(フィル
    ム搬送機構)により各槽の一端位置に固定することを特
    徴とする前記請求項6または7記載の短尺フィルムの現
    像方法。
JP2000297724A 2000-09-28 2000-09-28 短尺フィルムの現像装置及び方法 Expired - Fee Related JP3479037B2 (ja)

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